JP3089350B2 - シクロフィリンロタマーゼ活性の阻害剤 - Google Patents

シクロフィリンロタマーゼ活性の阻害剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シクロフィリンイ
ムノフィリンに対する親和性を有する神経栄養(neurotr
ophic)シクロフィリン阻害剤化合物をイムノフィリンタ
ンパク質と関係がある酵素活性の阻害剤、特に、シクロ
フィリンのペプチジル−プロリルイソメラーゼまたはロ
タマーゼ酵素活性の阻害剤としての使用方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】イムノフィリンという用語は主要な免疫
抑制剤、シクロスポリンA(CsA)、FK506およ
びラパマイシンに対する受容体として機能する多くのタ
ンパク質を意味する。イムノフィリンの公知群はシクロ
フィリン、およびFK506結合タンパク質、例えばF
KBPである。シクロスポリンAはシクロフィリンに結
合し、FK506およびラパマイシンはFKBPに結合
する。これらのイムノフィリン−薬剤複合体は種々の細
胞間信号変換系、特に免疫系および神経系と相互作用す
る。
【0003】イムノフィリンはペプチジル−プロリルイ
ソメラーゼ(PPIアーゼ)またはロタマーゼ酵素活性
を有することが知られている。ロタマーゼ活性はイムノ
フィリンタンパク質のシスおよびトランス異性体の相互
変換の触媒作用の役目を果たすものであると決められて
いる。
【0004】イムノフィリンは免疫組織において最初に
発見され、そして研究された。イムノフィリンのロタマ
ーゼ活性の阻害はT細胞の増殖の阻害を導き、それによ
り免疫抑制剤、例えばシクロスポリンA、FK506お
よびラパマイシンにより示される免疫抑制作用を引き起
こすことが当業者により当初推定された。さらに研究さ
れ、ロタマーゼ活性の阻害は、本質的に、そしてそれ自
体では、免疫抑制剤活性に対して十分ではないことが示
されている。イムノフィリン−薬剤複合体は作用のそれ
らの様式として第3のタンパク質の標的と相互作用する
ことが示されている。FKBP−FK506およびFK
BP−CsAの場合、薬剤−イムノフィリン複合体はT
細胞増殖を導く信号を伝達するT細胞受容体阻害性の酵
素カルシニューリンに結合する。同様に、ラパマイシン
とFKBPとの複合体はRAFT1/FRAPタンパク
質と相互作用し、そしてIL−2受容体からの信号伝達
を阻害する。
【0005】イムノフィリンは中枢神経系に高濃度で存
在することが見出されている。イムノフィリンは免疫系
に比べ中枢神経系に10−50倍豊富に存在する。神経
組織内でイムノフィリンは酸化窒素合成、神経伝達物質
放出およびニューロン突起伸長に影響を及ぼすようであ
る。
【0006】驚くべきことに、ピコモル濃度の免疫抑制
剤、例えばシクロスポリンAがPC12細胞および知覚
神経、すなわち後根ガングリオン(神経節)細胞(DR
G)における軸索の成長を刺激することが見出されてい
る。より詳しくは、シクロフィリンに対する高い親和性
を有する薬剤が強力なロタマーゼ阻害剤であり、そして
優れた神経栄養作用を示すことが見出されている。Snyd
er等, 「イムノフィリンおよび神経系」,Nature Medic
ine, Volume 1, No. 1, January 1995, 32-37。
【0007】これらの発見は種々の末梢ニューロパシー
(神経障害)の処置や中枢神経系(CNS)のニューロ
ン再成長の増加におけるシクロフィリンロタマーゼ活性
の阻害剤の使用を示唆する。神経変性障害、例えばアル
ツハイマー病およびパーキンソン病が該障害において影
響を受けたニューロンの特定の集合に特異的な神経栄養
基質の損失または減少した利用可能性に起因して生じ得
ることが研究により示されている。
【0008】中枢神経系における特定のニューロン集合
体に影響を及ぼすいくつかの神経栄養因子は同定されて
いる。例えば、アルツハイマー病は神経成長因子(NG
F)の減少または損失に起因することが推定されてい
る。このため、SDAT患者を外因性神経成長因子また
はその他の神経栄養タンパク質、例えば脳誘導成長因
子、グリア誘導成長因子、毛様体神経栄養因子および変
性性ニューロン集合体の残存を増加するためのニューロ
トロピン−3で治療することが提案されている。
【0009】種々の神経学的疾病状態におけるこれらの
タンパク質の臨床への適用は、神経系の標的への、大き
いタンパク質の移送および生体利用可能性の難しさによ
り妨げられている。一方、神経栄養活性を有する免疫抑
制剤は比較的小さく、そして優れた生体利用可能性およ
び特異性を示す。しかしながら、長期にわたり投与され
ると、免疫抑制剤は、腎毒性、例えば糸球体濾過の損傷
および不可逆的な間隙性線維症(Kopp等, 1991, J. Am.
Soc. Nephrol. 1:162);神経学的欠損、例えば不随意
の震えまたは非特異的大脳アンギナ、例として非局在の
頭痛(De Greon等, 1987, N. Engl. J. Med. 317:86
1);および血管系の高血圧やそれに起因する合併症(K
ahan 等, 1989, N. Engl. J. Med. 321:1725 )等を含
む多くの非常に危険な副作用を示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軸索成長の
増加に極めて有効であり、そしてニューロン修復が促進
され得る種々の神経病理学的状態におけるニューロン成
長および再生の促進および刺激のために極めて有効であ
る小分子シクロフィリンロタマーゼ阻害剤を含有する免
疫抑制性および非免疫抑制性シクロフィリン阻害剤化合
物を提供する。上記状態は軸索成長の増加、およびニュ
ーロン成長および物理的損傷や疾病状態、例えば糖尿病
による末梢神経損傷、運動ニューロンへの損傷、脊髄ニ
ューロンや脳のニューロン等の中枢神経系(脊髄および
脳)への物理的損傷、発作を伴う脳損傷による神経損傷
に対する再生の促進を包含し、そしてパーキンソン病お
よびアルツハイマー病を包含する神経変性に関連する神
経学的障害の治療のためのものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はシクロフィリン
型のイムノフィリンに対する親和性を有する神経栄養性
シクロフィリン阻害剤化合物をイムノフィリンタンパク
質と関係がある酵素活性の阻害剤、特にペプチジル−プ
ロリルイソメラーゼまたはロタマーゼ酵素活性の阻害剤
として使用する方法に関するものである。
【0012】本発明の好ましい態様は、式I中、R1
MeBmtまたは〔3−デスオキシMeBmt〕または
式III(式中、2、3および4位はそれぞれ立体配置
S、RおよびRを有し、−X−Y−は二重結合または単
結合により連結される)で表される基を表し、R2 はA
bu、Ala、Thr、ValおよびnorValから
なる群から独立して選択され、R3 はSarを表し、R
4 はMeLeuを表し、R5 はValを表し、R6 はM
eLeuを表し、R7 はAlaを表し、R8 はD−Al
aを表し、R9 はMeLeuを表し、R10はMeLeu
を表し、そしてR11はValまたは〔D−MeVal〕
を表す、免疫抑制性シクロスポリンおよびその薬学的に
許容し得る塩の有効量を動物に投与することからなる動
物において神経学的活性を治療する方法である。
【0013】本発明のもう一つの好ましい態様は、式I
V中、R1 はMeBmtまたはジヒドロMeBmtまた
は式III(式III中、2、3および4位はそれぞれ
立体配置S、RおよびRを有し、−X−Y−は二重結合
または単結合により連結される)で表される基を表し、
2 はAbuまたはそのフッ素化類似体を表し、R3
Sar、D−MeAla、またはそのフッ素化類似体を
表し、R4 は炭素原子数1ないし9(C1−C9)の直
鎖または分岐アルキル基またはアルケニル基を有するN
−メチル化アミノ酸残基を表し;上記直鎖または分岐ア
ルキル基またはアルケニル基は炭素原子数3ないし8の
シクロアルキル基により置換されていてもよく;R1
また炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基または炭
素原子数5ないし7のシクロアルケニル基であってよ
く;上記アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基
またはシクロアルケニル基は炭素原子数1ないし4のア
ルキル基または炭素原子数1ないし4のアルケニル基ま
たはヒドロキシ基で置換されていてもよく、特にR4
MeLeu、MeVal、MeホモAlaまたは〔Me
−(α−メチル)Thr〕を表し、R5 はValまたは
そのフッ素化類似体を表し、R6 はMeAla、MeA
bu、またはそのフッ素化類似体を表し、R7 はAla
またはそのフッ素化誘導体を表し、R8 は(a)D−A
laまたはそのフッ素化類似体を表すか、または(b)
O−アシル−D−SerまたはO−アシル−D−Thr
で表される基を表し、該基中、アシル基は次式:R12
CO−で表される基を表し、該基中、R12は水素原子、
炭素原子数1ないし6のアルキル基、または式V(式V
中、X1 およびX2 は独立して(a)炭素原子数1ない
し6のアルキル基;(b)炭素原子数1ないし6のアル
カノイル基;(c)CH2 OH;(d)ハロ基(ハロゲ
ン原子,halo);(e)炭素原子数1ないし6のアルコ
キシ基;(f)−NH2 ;(g)−NO2 ;(h)−C
OOH;(i)−COO炭素原子数1ないし6のアルキ
ル基;または(j)−Hを表す)で表されるフェニル基
または置換フェニル基を表し、R9 およびR10は独立し
てMeLeuまたはそのフッ素化類似体を表し、そして
11はMeValまたはそのフッ素化類似体を表す、非
免疫抑制性シクロスポリンの有効量を動物に投与するこ
とからなる動物において神経学的活性を治療する方法で
ある。
【0014】本発明の別の好ましい態様は、シクロフィ
リン型イムノフィリンに対する親和性を有するシクロフ
ィリン阻害剤の有効量を動物に投与し、損傷した末梢神
経の成長を刺激するか、またはニューロン再生を促進す
ることからなり、前記シクロフィリン型イムノフィリン
はロタマーゼ活性を示し、そして前記シクロスポリン誘
導体は前記イムノフィリンのロタマーゼ活性を阻害す
る、動物における神経学的障害を治療する方法である。
【0015】本発明のもう一つの好ましい態様は、シク
ロフィリン型イムノフィリンに対する親和性を有するシ
クロフィリン阻害剤の有効量を、神経栄養成長因子、脳
誘導成長因子、グリア誘導成長因子、毛様体神経栄養因
子およびニューロトロピン−3からなる群から選択され
る神経栄養因子の有効量と組み合わせて動物に投与し、
損傷した末梢神経の成長を刺激するか、またはニューロ
ン再生を促進することからなり、前記シクロフィリン型
イムノフィリンはロタマーゼ活性を示し、そして前記シ
クロスポリン誘導体は前記イムノフィリンのロタマーゼ
活性を阻害する、動物における神経学的障害を治療する
方法である。
【0016】本発明の別の好ましい態様は、シクロフィ
リン型イムノフィリンに対する親和性を有するシクロフ
ィリン阻害剤化合物の有効量を損傷した末梢神経に投与
し、損傷した末梢神経の成長を刺激または促進すること
からなり、前記シクロフィリン型イムノフィリンはロタ
マーゼ活性を示し、そして前記シクロスポリン誘導体は
前記イムノフィリンのロタマーゼ活性を阻害する、損傷
した末梢神経の成長を刺激する方法である。
【0017】本発明のもう一つの好ましい態様は、シク
ロフィリン型イムノフィリンに対する親和性を有するシ
クロフィリン阻害剤化合物の有効量を損傷した末梢神経
に投与し、損傷した末梢神経の成長を刺激することから
なり、前記シクロフィリン型イムノフィリンはロタマー
ゼ活性を示し、そして前記シクロスポリン誘導体は前記
イムノフィリンのロタマーゼ活性を阻害する、損傷した
末梢神経の成長を刺激する方法である。
【0018】本発明のもう一つの好ましい態様は、シク
ロフィリン型イムノフィリンに対する親和性を有するシ
クロフィリン阻害剤の有効量を動物に投与し、ニューロ
ン再生を促進することからなり、前記シクロフィリン型
イムノフィリンはロタマーゼ活性を示し、そして前記シ
クロスポリン誘導体は前記イムノフィリンのロタマーゼ
活性を阻害する、動物におけるニューロン再生および成
長を促進する方法である。
【0019】本発明のさらに別の好ましい態様は、シク
ロフィリン型イムノフィリンに対する親和性を有するシ
クロフィリン阻害剤の有効量を動物に投与し、神経変性
を防止することからなり、前記シクロフィリン型イムノ
フィリンはロタマーゼ活性を示し、そして前記シクロス
ポリン誘導体は前記イムノフィリンのロタマーゼ活性を
阻害する、動物における神経変性を防止する方法であ
る。
【0020】本発明の新規な神経栄養性シクロフィリン
阻害剤化合物は、シクロスポリン結合性タンパク質、シ
クロフィリンに対する親和性を有する。本発明の神経栄
養化合物がシクロフィリンに結合されると、それらはプ
ロリル−ペプチジルシス−トランスイソメラーゼ活性ま
たは前記結合タンパク質のロタマーゼ活性を阻害し、そ
して予期し得なかったことに軸索の成長を刺激すること
が見出された。
【0021】本発明の化合物は無機または有機酸および
塩基から誘導される塩の形態で使用され得る。そのよう
な酸塩には以下のものが包含される:酢酸塩、アジピン
酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、
ベンゼンスルホン酸塩、ビスルフェート酪酸塩、クエン
酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、シク
ロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル
硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプ
タン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミススルフェートヘプ
タン酸塩、ヘキサン酸塩、塩化水素塩、臭化水素塩、ヨ
ウ化水素塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸
塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレ
ンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモエー
ト(パルミチン酸塩)、ペクチン酸塩、プロピオン酸
塩、コハク酸塩、タルタル酸塩、チオシアン酸塩、トシ
レートおよびウンデカン酸塩。塩基塩はアンモニウム
塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウムおよびカリウム
塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩およびマ
グネシウム塩、有機塩基との塩、例えばジシクロヘキシ
ルアミン塩、N−メチル−D−グルカミン、およびアミ
ノ酸例えばアルギニン、リジン等との塩を包含する。ま
た、塩基性窒素含有基はそのような試薬、例えば低級ア
ルキルハロゲン化物例えば塩化、臭化およびヨウ化メチ
ル、エチル、プロピルおよびブチル;ジアルキルスルフ
ェート、例としてジメチル、ジエチル、ジブチルおよび
ジアミルスルフェート、長鎖ハロゲン化物、例えば塩
化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチルお
よびステアリル、アルアルキルハロゲン化物例として臭
化ベンジルおよびフェンエチル等で四級化されていても
よい。水もしくは油溶性または分散性生成物がそれによ
り得られる。
【0022】本発明の神経栄養化合物は患者に周期的に
投与され、神経学的障害に治療を施すか、またはニュー
ロン再生および成長を刺激することが望ましいその他の
理由、例えば神経変性に関連する種々の末梢ニューロパ
シー(神経病的)および神経学的障害に治療を施すこと
ができる。本発明の化合物は種々の哺乳類の神経学的障
害の治療のために、ヒト以外の哺乳動物に投与されても
よい。
【0023】本発明の新規化合物はロタマーゼ活性の強
力な阻害剤であり、そして非常に高度の神経栄養活性を
有する。この活性は損傷したニューロンの刺激、ニュー
ロン再生の促進、神経変性の防止、損傷した末梢神経の
成長の刺激、脊髄の損傷ニューロンの成長の刺激、運動
神経の成長の刺激およびニューロン変性や末梢ニューロ
パシーと関連することが知られている様々な神経学的障
害の治療に有用である。治療され得る神経学的障害には
以下のものが包含されるが、それらに限定されるもので
はない:三叉神経痛、舌咽神経痛、ベル麻痺、重症筋無
力症、筋ジストロフィー、進行性筋萎縮、進行性球状遺
伝性筋萎縮、ヘルニア様破壊または脱出インバータブラ
エ(invertabrae) 椎間板症候群、頸部脊椎症、叢障害(p
lexus disorders)、胸部出口破損症候群、末梢ニューロ
パシー例えば鉛、ダプソン、マダニ、プロフィリア(pro
phyria) またはギャン−バレー症候群により引き起こさ
れる疾病、アルツハイマー病およびパーキンソン病。
【0024】上記の目的のために、本発明の化合物は経
口で、非経口で、吸入スプレーにより、局部的に、直腸
に、経鼻で、経頬で、経膣で、または慣用の非毒性の薬
学的に許容され得る担体、助剤およびビヒクルを含有す
る投与配合剤中の移入レザバーを介して投与され得る。
本明細書において使用されるような非経口という用語は
皮下、静脈内、筋肉内、腹膜腔内、脊髄内、心室内(脳
室内)、胸骨内および頭蓋内注射または注入(輸液)法
を包含する。
【0025】中枢神経系標的として治療を有効にするた
めに、イムノフィリン−薬剤複合体は末端で投与された
場合に血液脳関門を容易に通過すべきである。血液脳関
門を通過できない本発明の化合物は心室内(脳室内)経
路により有効に投与され得る。
【0026】薬剤組成物は、例えば滅菌注入水性または
油性懸濁液として、滅菌注入製剤の形態であってよい。
この懸濁液は適当な分散剤または水和剤および懸濁剤を
用いて当業界では公知の技術に従って製剤化され得る。
滅菌注入製剤はまた、非毒性で非経口(注射)に適合し
得る希釈剤または溶剤中の滅菌注入液または懸濁液、例
えば1,3−ブタンジオール中の溶液であってよい。使
用され得る適用可能なビヒクルおよび溶剤は水、リンガ
ー液および等張塩化ナトリウム液である。さらに、滅菌
固定油が溶剤または懸濁媒体として通常使用される。こ
の目的のために、合成モノ−またはジグリセリド等のあ
らゆる非刺激性の固定油が使用され得る。脂肪酸、例え
ばオレイン酸およびそのグリセリド誘導体は、注入可能
なオリーブ油またはヒマシ油、特にそれらのポリオキシ
エチル化体の製造における用途を見出す。これらの油溶
液または懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤または分
散剤を含有し得る。
【0027】化合物はカプセルまたは錠剤の形態で、例
えば水性懸濁液または水溶液として経口投与され得る。
経口用の錠剤の場合、慣用の担体はラクトースおよびコ
ーンスターチを包含する。滑剤、例えばステアリン酸マ
グネシウムもまた典型的に添加される。カプセル形態で
の経口投与のために、有用な希釈剤はラクトースおよび
乾燥コーンスターチを包含する。水性懸濁液が経口用途
に要求される場合、活性成分は乳化剤および懸濁剤と組
合せられる。所望するならば、ある種の甘味料および/
または香味料および/または着色料が添加され得る。
【0028】本発明の化合物はまた、薬剤の直腸投与の
ために坐剤の形態で投与され得る。これらの組成物は、
室温で固体であるが、直腸温度で液体であり、そのため
直腸内で融解して薬剤を放出するであろう適当な非刺激
性の賦形剤と薬剤とを混合することにより製造され得
る。そのような物質はココアバター、蜜蝋およびポリエ
チレングリコールを包含する。
【0029】本発明の化合物はまた、特に治療が行われ
る病気が眼、皮膚またはより下部の腸管の神経学的障害
等の局部適用により容易に接近し得る領域または器官を
包含する場合には、局部に投与されてもよい。適当な局
部製剤は上記領域の各々のために容易に調製される。
【0030】眼への使用のために、上記化合物は等張p
H調整滅菌生理食塩水中の微小化懸濁液として、または
好ましくは防腐薬例えば塩化ベンジルアルコニウムを含
み、もしくは含まずに等張pH調整滅菌生理食塩水中の
溶液として製剤化され得る。また、眼への使用のため
に、上記化合物は軟膏例えばワセリン中に製剤化されて
もよい。
【0031】皮膚への局部的適用のために、上記化合物
は該化合物を懸濁または溶解させてその中に含有する適
当な軟膏、例えば以下の1種またはそれ以上の混合物中
に製剤化され得る:鉱油、流動ワセリン、白色ワセリ
ン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水。また、
上記化合物は例えば以下の1種またはそれ以上の混合
物:鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベー
ト60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコ
ール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール
および水中に懸濁または溶解されて活性化合物を含有す
る適当なローションまたはクリームに製剤化されてもよ
い。
【0032】より下部の腸管に対する局部適用は直腸坐
剤製剤(上記参照)または適当な浣腸製剤で行われ得
る。
【0033】上記有効化合物約0.1mgないし約10
000mgのオーダーでの投与レベルが上記状態の処置
に有用であり、約0.1mgないし約1000mgのレ
ベルが好ましい。単一投与形態を製造するために担体物
質と組合せられ得る有効成分の量は処置される主体およ
び投与の特定の様式に応じて変化するであろう。
【0034】しかしながら、特定の患者に対する特定の
投与レベルは使用される特定化合物の活性、年齢、体
重、全般的な健康状態、性別、食事、投与時間、***の
頻度、薬剤の併用、処置される特定の疾病の程度および
投与の形態等の種々の因子に依存するであろう。
【0035】上記化合物はその他の神経栄養薬剤、例え
ば神経栄養成長因子(NGF)、グリア誘導成長因子、
脳誘導成長因子、毛様体神経栄養因子およびニューロト
ロピン−3と共に投与され得る。その他の神経栄養薬剤
の投与レベルは上記の因子および薬剤併用の神経栄養作
用に依存するであろう。
【0036】
【発明の実施の形態】
方法および操作 シクロフィリンリガンドによりニワトリ後根ガングリオ
ンに誘引された神経伸長本試験において、我々はシクロ
フィリン結合性化合物の強力な神経栄養作用を示すため
に、ニワトリ後根ガングリオンの外植片を用いた。突起
数、それらの長さおよび分岐における最大増加はシクロ
フィリンリガンドおよびNGF(1001ng/ml)
の最大有効濃度と全く同様である。種々の薬剤の徐々に
増加する濃度でもって、より多数の突起、より広範囲の
分岐および個々の突起のより長い長さを観察する。
【0037】我々はペプチジル−プロリルイソメラーゼ
活性の阻害を試験することによりシクロフィリンAへの
結合における薬剤の能力を評価した(表1)。軸索成長
の刺激とロタマーゼ活性の阻害におけるそれらの能力の
間には非常に高い類似性がある。
【0038】薬剤のイムノフィリンへの結合、それらの
ロタマーゼ活性の阻害および軸索成長の刺激における能
力の間の非常に緊密な相関関係は、ロタマーゼ活性の阻
害が薬剤の神経栄養作用に関連することを意味する。軸
索成長の刺激およびシクロフィリンへの結合における薬
剤の顕著に高い効力は、あらゆるその他の標的が神経栄
養作用を説明し得ることと非常に異なるものにしてい
る。
【0039】薬剤の非常に高い効力とロタマーゼ阻害と
神経栄養作用との間の緊密な相関関係のために、我々は
シクロフィリンのロタマーゼ阻害が神経栄養効果にほぼ
包含されると結論する。本明細書で研究した薬剤の神経
栄養作用は、神経栄養タンパク質、例えば脳誘導成長因
子、ニューロトロピン−3および神経栄養成長因子のも
のに匹敵し得る効力を示す極めて低濃度で示されてい
る。
【0040】
【実施例】以下の実施例は本発明の好ましい態様の説明
であり、そしてそれにより本発明を制限するものではな
い。全てのポリマー分子量は平均分子量である。全ての
%は特記しない限り最終的伝達系または調製された配合
剤の重量%に基づいており、そして全量は100重量%
に等しい。本発明の目的のために使用され得る例示され
るシクロフィリン阻害剤化合物は以下のものを包含する
が、それらに限定されない。一般的構造式Iのシクロス
ポリンは11個のアミノ酸を含有する環状ペプチドから
なる:
【化6】
【0041】より詳しくは、天然に生じるシクロスポリ
ンは次式II:
【化7】 〔式中、「MeC9 」は次式III:
【化8】 (式中、2、3および4位はそれぞれ立体配置S、Rお
よびRを有し、−X−Y−は−CH=CH−(トラン
ス))で表される基、いわゆる「C9アミノ酸」残基
(また、「MeBmt」=(4R)−4−〔(E)−2
−ブテニル〕−4−メチル−L−トレオニンとしても知
られている)を表す〕で表される一般的構造を有し、そ
して本発明に包含される。ここで、略語は下記の意味を
表す:Me=メチル基,Abu=α−アミノ酪酸,Va
l=バリン,norVal=ノルバリン,Ala=アラ
ニン,MeLeu=N−メチルロイシン,MeVal=
N−メチルバリン,Sar=サルコシン,〔3−デスオ
キシMeBmt〕=3位の酸素原子が除去されているM
eBmt
【0042】特記しない限り、アミノ酸の立体配置はL
であり、そしてAはシクロスポリンAに対して、−Ab
u−であり、シクロスポリンBに対して、−Ala−で
あり、シクロスポリンCに対して、−Thr−であり、
シクロスポリンDに対して、−Val−であり、そして
シクロスポリンGに対して、−norVal−であり、
これら全ては参照により本明細書に編入される。追加の
公知の天然に生じるシクロスポリンは上記シクロスポリ
ンAに関連し、アミノ酸の置換、すなわち、シクロスポ
リンEに対して、11位がValであり、シクロスポリ
ンFに対して、1位が〔3−デスオキシMeBmt〕で
あり、そしてシクロスポリンHに対して、11位が〔D
−MeVal〕であり、これら全ては参照により本明細
書に編入される。
【0043】以下の記載において、シクロスポリン型構
造における位置に対する全ての数字は式IIに対する数
字を用いる。当該分野において慣用であるので、シクロ
スポリン類似体がシクロスポリンA(CsA)とどのよ
うに異なるかを同定するための簡略化記載法を用いて、
特定のシクロスポリン類似体は上記の番号付与系を用い
て命名され得る。従って、〔MeVal〕4 −CsAは
シクロスポリンA(式II)中のMeLeuがMeVa
lなどにより置換されているシクロスポリンを意味す
る。
【0044】ジヒドロシクロスポリンの場合、式III
の−X−Y−は−CH2 −CH2 −である。従って、ジ
ヒドロシクロスポリンA、ジヒドロシクロスポリンCお
よび天然ならびに半合成および合成シクロスポリンのそ
の他のジヒドロ類似体は本発明の精神および範囲内に包
含されるものと理解されるべきである。
【0045】これらの公知シクロスポリンおよびそのジ
ヒドロ誘導体の他に、多くの非天然シクロスポリンが合
成手段、全合成または天然物質の合成変性のいずれかに
より、または変形培養技術により製造されている。これ
らの合成および半合成シクロスポリン類似体および誘導
体はシクロフィリンのロタマーゼ活性を強力に阻害する
ことが示され、そしてそのために本発明の範囲および精
神に特に包含されるものとして理解されるべきである。
そのような変性(修飾)シクロフィリンは以下のものを
包含するが、それに限定されない:修飾「C9アミノ
酸」を有するシクロスポリン;そのような変性(修飾)
シクロスポリンはWitzelにより開示され(米国特許第4
885276号および同第4798823号)、そして
該特許公報は参照により本明細書に編入される;8位に
修飾残基を有するシクロスポリン、例えば〔デヒドロ−
Ala〕8−CsAおよび8位に硫黄含有アミノ酸を有
するシクロスポリン。Patchett等により開示されたもの
(米国特許第5122511号および同第521413
0号)等で、該特許公報は参照により本明細書に編入さ
れる;8位のアミノ酸が(D)−アシルオキシ−α−ア
ミノ酸残基であるシクロスポリン。Wenger等により開示
されたもの(米国特許第4764503号)等で、該特
許公報は参照により本明細書に編入される;8位にα−
ヒドロキシカルボン酸を有するシクロスポリン。Dreyfu
ss等により開示されたもの(米国特許第5116816
号)等で、該特許公報は参照により本明細書に編入され
る;8位にヒドロキシ置換されたセリン残基を含有する
シクロスポリン、例えば〔O−(2−ヒドロキシエチ
ル)(D)Ser〕8 −CsAはEberleにより米国特許
第5284826号に開示され、該特許公報は参照によ
り本明細書に編入される;1またはそれ以上のフッ素化
アミノ酸を含有するシクロスポリン、例えばDurette 等
により米国特許第5227467号に開示されたもの、
そして該特許公報は参照により本明細書に編入される;
3位に(D)立体配置の光学活性なN−メチル化α−ア
ミノ酸残基を含有するシクロスポリン。Seebach により
米国特許第4703033号に開示されたもの、そして
該特許公報は参照により本明細書に編入される;2位に
アリル−Gly残基および/または8位にα−(D)−
Ser残基を含有するシクロスポリン。Bollinger 等に
より開示されたもの(米国特許第4384996号)
等、そして該特許公報は参照により本明細書に編入され
る。
【0046】シクロフィリン阻害性および免疫抑制活性
を有する上記シクロスポリンおよびシクロスポリン類似
体の他に、非免疫抑制性シクロスポリン類似体の神経栄
養薬剤としての使用方法を提供することがまた本発明の
意図である。そのような非免疫抑制性シクロスポリン類
似体はシクロフィリンに結合し、そしてそのロタマーゼ
活性を阻害するが、免疫抑制性を誘引せず、そして強力
な神経栄養性薬剤である。
【0047】下式IVがそのような態様の例であり、そ
してこれは本発明の範囲を限定するためのものではな
く、単に説明のための例示である:
【化9】 〔式中、RはMeBmtまたはジヒドロMeBmtを
表し、RはAbuまたはそのフッ素化類似体を表し、
はSar、D−MeA1a、またはそのフッ素化類
似体を表し、Rは炭素原子数1ないし9の直鎖または
分岐アルキル基またはアルケニル基を有するN−メチル
化アミノ酸残基を表し;上記直鎖または分岐アルキル基
またはアルケニル基は炭素原子数3ないし8のシクロア
ルキル基により置換されていてもよく;Rはまた炭素
原子数3ないし8のシクロアルキル基または炭素原子数
5ないし7のシクロアルケニル基であってよく;上記ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはシク
ロアルケニル基は炭素原子数1ないし4のアルキル基ま
たは炭素原子数1ないし4のアルケニル基またはヒドロ
キシ基で置換されていてもよく、RおよびR10は独
立してMeLeuまたはそのフッ素化類似体を表し、R
はVa1またはそのフッ素化類似体を表し、RはM
eA1a、MeAbu、またはそのフッ素化類似体を表
し、RはA1aまたはそのフッ素化誘導体を表し、R
は (a)D−A1aまたはそのフッ素化類似体を表すか、
または (b)O−アシル−D−SerまたはO−アシル−D−
Thrで表される基を表し、該基中、アシル基は次式:
12−CO−で表される基を表し、該基中、R12
水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、または
次式V:
【化10】 (式中、XおよびXは独立して (a)炭素原子数1ないし6のアルキル基; (b)炭素原子数1ないし6のアルカノイル基; (c)CHOH; (d)ハロ基; (e)炭素原子数1ないし6のアルコキシ基; (f)−NH; (g)−NO; (h)−COOH; (i)−COO炭素原子数1ないし6のアルキル基;ま
たは (j)−H を表す)で表されるフェニル基または置換フェニル基を
表す〕。
【0048】特に好ましいのは、上記式中、R1 がMe
BmtまたはジヒドロMeBmtを表し、R2 がAbu
を表し、R3 がSarまたはD−MeAlaを表し、R
4 がMeLeu、MeVal、Meホモ−Ala、また
は〔Me−(a−メチル)Thr〕を表し、R9 および
10が独立してMeLeuまたはそのフッ素化類似体を
表し、R5 がValまたはそのフッ素化類似体を表し、
6 がMeAla、MeAbu、またはそのフッ素化類
似体を表し、R7 がAlaを表し、R8 がD−Alaを
表し、そしてR11がMeValまたはそのフッ素化類似
体を表す、シクロスポリン類似体である。
【0049】フッ素化類似体は側鎖の種々のC−H結合
の1またはそれ以上がC−F結合で置換されているアミ
ノ酸を意味する。例えば、Abuのフッ素化類似体は次
式:
【化11】 (式中、X1 ないしX5 は独立してHまたはFを表す
が、ただしX1 、X2 、X 3 、X4 およびX5 の少なく
とも1つはFを表す)で表される。
【0050】イムノフィリンロタマーゼ活性の強力な阻
害剤であり、そして免疫抑制作用を欠如することが知ら
れているシクロスポリンの公知誘導体および類似体は、
Dumont等(米国特許第4914188号)およびDurett
e (米国特許第5236899号)により記載されてい
る修飾された6位類似体を包含し、上記特許公報は参照
により本明細書に編入される。その他の公知非免疫抑制
性シクロスポリン類似体はN−アルキル化〔Val〕4
誘導体、例えばFliri 等(Annal. N. Y. Acad.Sci 696,
47, 1993)により開示される〔MeVal〕4 −Cs
Aを包含し、上記文献は参照により本明細書に編入され
る。4位残基上に種々の側鎖を有するその他の誘導体は
Parageorgiou等(BioMed. Chem. Lett. 1994, 2, 267-2
72)に記載されており、該文献は参照により本明細書に
編入される。
【0051】Ki 試験方法 本発明化合物によるシクロフィリンのペプチジル−プロ
リルイソメラーゼ(ロタマーゼ)活性の阻害は文献(Ha
rrisonおよびStein, Biochemistry, 1990, 29,3813-381
6)に記載の公知方法により評価され得る。これらの値
は見掛けのKiとして得られ、そして表1に実施例1−
30のいくつかに対して提示されている。モデル基質、
N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p
−ニトロアニリド中のアラニン−プロリン結合のシス−
トランス異性化は、基質のトランス体からパラニトロア
ニリドを放出するキモトリプシン結合アッセイにおいて
分光光度法により追跡される。異なる濃度の阻害剤の添
加により引き起こされるこの反応の阻害が決定され、そ
してデータは阻害剤濃度の関数としての1次速度定数に
おける変化として分析されて、見掛けのKi 値が得られ
る。390nmでの吸光度と時間が分光光度計を用いて
90秒間追跡され、そして速度定数が吸光度と時間との
データファイルから決定される。 これらの実験に対す
るデータは表1に示されている。
【0052】
【表1】 ──────────────────────────────────── 実施例 シクロスポリン Ki ,シクロフィリン 阻害剤 ──────────────────────────────────── 1 CsA 20nM 2 ジヒドロ−CsA 100nM 3 〔デヒドロ−Ala〕8 −CsA 75nM 4 〔MeVal〕4 −CsA 10nM 5 〔Me−ホモAla〕4 −CsA 24nM 6 〔Me−(a−メチル)Thr〕4 −CsA 18nM ────────────────────────────────────
【0053】ニワトリ後根ガングリオン培養および軸索
成長 後根ガングリオンが妊娠10日目のニワトリの胚から切
断された。全体のガングリオン外植片が薄層マトリゲル
コート12ウエルプレート上で2mMグルタミンおよび
10%ウシ胎児血清を補足し、そして10μMシトシン
β−Dアラビノフラノシド(Ara C)を含有するリ
ーボビッツ(Liebovitz) L15+高グルコース培地と共
に5%CO2 を含有する環境中37℃で培養された。2
4時間後、DRGは種々の濃度のシクロスポリン薬剤で
処理された。薬剤処理48時間後、ガングリオンは相コ
ントラストまたはツァイス・アキシオベルト(Zeiss Axi
overt)倒立顕微鏡を用いるホフマン・モジュレーション
コントラストの下で可視化された。外植片の顕微鏡写真
が作成され、そして軸索成長が測定された。各実験条件
毎の測定された軸索の全数と共に、DRGの直径より大
きい軸索が陽性として計測された。3ないし4のDRG
がウエル毎に培養され、そして各処理は2重に行われ
た。上記実験に対するデータは表2にまとめられてい
る。図1を参照すると、シクロスポリンAに対するED
50、最大応答の50%が誘引される投与量が投与量応答
曲線から得られ(図1は典型的な例である)、そして5
0nMであると計算される。表2中のその他の化合物の
相対的効力がシクロスポリンAに対して示されている。
「+」表記の数は相対的効力を意味する。
【0054】
【表2】
【0055】上記データはシクロフィリンロタマーゼ活
性の阻害剤であり、免疫抑制性または非免疫抑制性のい
ずれかである化合物が培養ニューロンにおいて軸索成長
を促進することができ、そして神経成長因子そのものに
匹敵する最大効果を達成し得ることを示す。
【0056】本発明は上記のように、同じものが多くの
方法で変更され得ることが明らかである。そのような変
更は本発明の精神および範囲から逸脱しないものとみな
され、そしてそのような全ての変更が本発明の特許請求
の範囲内に包含されるものと意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はシクロスポリンAに対する投与量応答曲
線を示すグラフである。図1は典型的な投与量であるC
sAに対するED50、すなわち最大応答の50%が誘引
される投与量が50nMであると計算されることを示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 596061409 ジョン ホプキンス ユニバーシティ スクール オブ メディシン Johns Hopkins Univ ersity School of M edicine アメリカ合衆国 メリーランド 21205 バルチモア スイート 72−100 イ ースト モニュメント 2024 (72)発明者 ジョセフ ピー.スタイナー アメリカ合衆国 メリーランド 21074 ハンプステッド シュガー メープル ストリート 988 (72)発明者 グレゴリー エス.ハミルトン アメリカ合衆国 メリーランド 21228 ケイトンズビル フレデリック ロー ド 6501 (72)発明者 ソロモン エイチ.シンダー アメリカ合衆国 メリーランド 21205 −2185 バルチモア ノース ウルフ ストリート 725 (56)参考文献 特開 平8−33256(JP,A) 特開 平4−211699(JP,A) 特開 平5−208996(JP,A) 米国特許4798823(US,A) 米国特許4722999(US,A) 米国特許4885276(US,A) 米国特許5385915(US,A) Nature Medicine,V ol.1 No.1(1995年1月)P. 32−37 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 38/13 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式IV: 〔式中、RはMeBmtまたはジヒドロMeBmtで
    あるかまたは次式III: (式中、2、3および4位はそれぞれ立体配置S、Rお
    よびRを有し、 −X−Y−は二重結合または単結合により連結される)
    で表され、 RはAbuまたはそのフッ素化類似体を表し、 RはSar、D−MeA1a、またはそのフッ素化類
    似体を表し、 Rは炭素原子数1ないし9の直鎖または分岐アルキル
    基またはアルケニル基を有するN−メチル化アミノ酸残
    基を表し;上記直鎖または分岐アルキル基またはアルケ
    ニル基は炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基によ
    り置換されていてもよく;Rはまた炭素原子数3ない
    し8のシクロアルキル基または炭素原子数5ないし7の
    シクロアルケニル基であってよく;上記アルキル基、ア
    ルケニル基、シクロアルキル基またはシクロアルケニル
    基は炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子
    数1ないし4のアルケニル基またはヒドロキシ基で置換
    されていてもよく、 RはVa1またはそのフッ素化類似体を表し、 RはMeA1a、MeAbu、またはそのフッ素化類
    似体を表し、 RはA1aまたはそのフッ素化誘導体を表し、 Rは (a)D−A1aまたはそのフッ素化類似体を表すか、
    または (b)O−アシル−D−SerまたはO−アシル−D−
    Thrで表される基を表し、該基中、アシル基は次式:
    12−CO−で表される基を表し、該基中、R12
    水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、または
    次式V: (式中、XおよびXは独立して (a)炭素原子数1ないし6のアルキル基; (b)炭素原子数1ないし6のアルカノイル基; (c)CHOH; (d)ハロ基; (e)炭素原子数1ないし6のアルコキシ基; (f)−NH; (g)−NO; (h)−COOH; (i)−COO炭素原子数1ないし6のアルキル基;ま
    たは (j)−H を表す)で表されるフェニル基または置換フェニル基を
    表し、 RおよびR10は独立してMeLeuまたはそのフッ
    素化類似体を表し、そしてR11MeVa1またはその
    フッ素化類似体を表す〕で表される非免疫抑制性シクロ
    スポリンの有効量を含有する、動物において神経学的活
    性を治療するための医薬組成物。
  2. 【請求項2】 式中、RがMeLeu、MeVa1、
    Meホモ−A1aまたは〔Me−(α−メチル)Th
    r〕を表す請求項1記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 神経学的活性が損傷ニューロンの刺激で
    ある請求項1記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 神経学的活性が損傷末梢神経の成長の刺
    激である請求項1記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 神経学的活性が脊髄における損傷ニュー
    ロンの成長の刺激である請求項1記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 神経学的活性が運動ニューロンの成長の
    刺激である請求項1記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 神経学的活性がニューロン変性の促進で
    ある請求項1記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】 神経学的活性が神経変性の防止である請
    求項1記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】 神経学的活性が神経学的障害の治療であ
    る請求項1記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】 神経学的障害が物理的損傷または疾病
    状態に起因する末梢ニューロパシーである請求項1記載
    の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 神経学的障害が脳への物理的損傷であ
    る請求項1記載の医薬組成物。
  12. 【請求項12】 神経学的障害が脊髄への物理的損傷で
    ある請求項1記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】 神経学的障害が脳損傷に関連する発作
    である請求項1記載の医薬組成物。
  14. 【請求項14】 神経学的障害が神経変性に関連する請
    求項1記載の医薬組成物。
  15. 【請求項15】 神経学的障害がアルツハイマー病であ
    る請求項1記載の医薬組成物。
  16. 【請求項16】 神経学的障害がパーキンソン病である
    請求項1記載の医薬組成物。
  17. 【請求項17】 神経学的活性を治療するための十分量
    で神経栄養因子をさらに包含する請求項1記載の医薬組
    成物。
  18. 【請求項18】 神経栄養因子が神経成長因子、グリア
    誘導成長因子、脳誘導成長因子、毛様体神経栄養因子お
    よびニューロトロピン−3からなる群から選択される請
    求項17記載の医薬組成物。
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