JP3087869B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3087869B2
JP3087869B2 JP04161241A JP16124192A JP3087869B2 JP 3087869 B2 JP3087869 B2 JP 3087869B2 JP 04161241 A JP04161241 A JP 04161241A JP 16124192 A JP16124192 A JP 16124192A JP 3087869 B2 JP3087869 B2 JP 3087869B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歯車変速機構と複数の摩擦係合装
置とを備え、油圧制御装置の作動により摩擦係合装置の
係合を選択的に切換え、複数個の変速段のうちのいずれ
かが達成されるように構成した自動変速機の変速制御装
置はすでに広く知られている。
【0003】この種の装置では、シフトバルブが切り換
えられ(変速が指令され)、油圧が所定の摩擦係合装置
のサーボ機構に供給される。そして、該サーボ機構によ
り摩擦係合装置の係合が達成され、所望の変速段が成立
する。
【0004】一方、変速段を自動設定する自動変速モー
ドと、変速段を手動設定する手動変速モードとを、適宜
運転者の判断によって選択できるようにした自動変速機
が知られている(特開平2−8545公報、特開平2−
125174号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような自動変速
モードと手動変速モードを選択可能な自動変速機におい
ては、特に手動変速モードのときのシフトフィーリング
を良好にすること、とりわけ応答性よく変速が実行され
ることが要求されるが、従来、この種の対策は十分にな
されていなかった。
【0006】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、特に手動変速モードを選択して
いる場合のシフトフィーリングの改善(特に変速応答性
の向上)を図ることのできる自動変速機の変速制御装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1にその要
旨を示すように、摩擦係合装置に対し係合圧を給排制御
することで変速を行う自動変速機の変速制御装置におい
て、変速の実行に伴い前記摩擦係合装置に供給する係合
圧を定常圧よりも昇圧する手段と、前記摩擦係合装置の
係合開始(イナーシャ相の開始)を検出する手段と、前
記摩擦係合装置の係合開始の検出に伴い前記昇圧手段に
よる係合圧の昇圧を中止する手段と、前記昇圧手段によ
る係合圧の昇圧時間が所定時間を越えないように補償す
る手段と、を備えたことにより、上記課題を解決したも
のである。
【0008】
【作用】自動変速機においては、変速判断の発生に応じ
て制御シフトバルブが切り換えられると(変速が指令さ
れると)、油圧が所定の摩擦係合装置に供給される。変
速指令があってから、摩擦係合装置の摩擦材が実際に係
合し始めて回転メンバの回転速度が変化するまでには時
間遅れがある。即ち、この遅れ時間の経過後にいわゆる
イナーシャ相(回転メンバの回転速度が変速のために変
化する期間)が開始する。従って、変速指令があってか
らイナーシャ相の開始までの期間を短縮すれば変速応答
性が良くなる。
【0009】摩擦係合装置の応答性を改善するには、基
本的には、摩擦係合装置に供給する係合圧を昇圧させれ
ばよい。ところが、ただ単に昇圧させたのでは、特にイ
ナーシャ相の開始時期との関係で、昇圧させる期間が短
過ぎると変速応答性を十分改善することができず、又、
長過ぎると係合圧過大により変速ショックが大きくな
る。これは、イナーシャ相に入ってからもなお昇圧され
たままとされると摩擦係合装置が一気に係合されてしま
うためである。
【0010】本発明の変速制御装置では、変速の実行に
伴い係合圧が昇圧手段によって定常圧より意図的に昇圧
され、イナーシャ相の開始が検出された時点で該昇圧が
中止される。これにより、過不足のない昇圧期間が設定
されるようになり、変速応答性の向上と変速ショックの
増大防止とが同時に達成される。又、例えば、センサ系
のフェイルによりイナーシャ相の開始が検出できないと
きにおいても、係合圧の昇圧時間が所定時間を越えない
ように補償するため、変速ショックの増大防止が補償さ
れる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0012】図2は、本発明の一実施例の基本的な構成
を示すブロック図である。Eはエンジン、Aは自動変速
機、Cは自動変速機の油圧制御装置である。
【0013】自動変速機Aは、走行状態に応じて自動的
に変速段を設定する自動変速モードと、手動操作に基づ
いて変速段を設定する手動変速モード(ここでは「ダイ
レクトシフトモード」、略して「DM」とも言う)と
を、シフトレバーの操作によって選択できるように構成
されている。
【0014】エンジンEのスロットルバルブ10は、ア
クチュエータ11によって開度調節され、アクチュエー
タ11は、エンジン用電子制御装置(E−ECU)12
によって制御される。
【0015】エンジン用電子制御装置12は、中央演算
素子(CPU)および記憶素子(ROM、RAM)並び
に入出力インターフェースを主たる要素とするものであ
り、アクセルペダル13の踏み込み量を検出するセンサ
14からの出力信号や、車速信号、サイドブレーキスイ
ッチやフットブレーキスイッチからのブレーキ信号、エ
ンジン水温信号などの信号が入力されている。そして、
アクセルペダル13の操作量に応じて前記アクチュエー
タ11を動作させてスロットルバルブ10を所定の開度
に設定し、併せて燃料噴射装置15による燃料噴射量を
スロットル開度に適した量に制御する。
【0016】又、自動変速機Aは、油圧制御装置Cのソ
レノイドバルブ(図示せず)を自動変速機用電子制御装
置(A−ECU)16によって制御するとともに、シフ
ト装置17によってマニュアルバルブ(図示せず)を操
作することにより、所定の変速段を達成する構成となっ
ている。
【0017】シフト装置17は、図2に示すように、パ
ーキングレンジ(P)、リバースレンジ(R)、ニュー
トラルレンジ(N)、ドライブレンジ(D)、3レンジ
(3)、2レンジ(2)、Lレンジ(L)の各レンジ
と、手動変速用のダイレクトモードレンジ(DM)と
を、シフトレバー(後述)によって切換選択し得るよう
に構成されている。
【0018】ダイレクトシフトモード(DM)レンジを
選択した場合には、シフトレバーに設けたスイッチによ
って、操作信号を自動変速機用電子制御装置16に送る
ことにより、手動で第1速段から第4速段までの任意の
変速段を設定し得るようになっている。
【0019】この点を簡単に述べると、図4に示すよう
に、シフトレバー18の上部手前には、変速段をアップ
方向にシフト操作するためのプラス(+)スイッチ18
Aが設けられ、シフトレバー18の下部前方には、変速
段をダウン方向にシフト操作するためのマイナス(−)
スイッチ18Bが設けられている。ダイレクトシフトモ
ード(DM)にシフトレバー18を位置させているとき
に、これらスイッチを押すと、変速機は現状の変速段に
対して1つずつアップシフト(+)あるいはダウンシフ
ト(−)を行う。なお、この操作は、ダイレクトシフト
モード(DM)でないと有効にならないように構成され
ている。
【0020】又、図2の自動変速機用電子制御装置16
は、中央演算素子(CPU)及び記憶素子(ROM、R
AM)並びに入出力インターフェースを主たる要素とす
るものであり、シフト装置17から入力されるシフトポ
ジション信号に応じて、選択しているモードが、自動変
速モードか手動変速モード(ダイレクトシフトモード)
かを判定し、ダイレクトシフトモード選択状態において
は、プラススイッチ18Aあるいはマイナススイッチ1
8Bからの信号に応じて変速段を決定し、それに応じた
変速指令信号を油圧制御装置Cに出力する。
【0021】この自動変速機用電子制御装置16には、
トルクコンバータのタービン回転信号Nc0、車速V、ス
ロットル開度θ、ブレーキ信号、エンジン水温、パター
ンセレクト信号等の信号が入力されている。
【0022】次に、自動変速機Aの機械的構成を図3の
スケルトン図を用いて説明する。
【0023】この自動変速機Aは、ロックアップクラッ
チ20を有するトルクコンバータ21と、一組の遊星歯
車機構を有する第2変速部(オーバードライブ機構部)
30と、二組の遊星歯車機構によって複数の前進段およ
び後進段を設定する第1変速部(アンダードライブ機構
部)40と、を有する。
【0024】第2変速部30は、ハイ・ローの二段の切
換えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ
31がトルクコンバータ21のタービンランナ22に連
結されている。又、このキャリヤ31とサンギヤ32と
の間に、クラッチC0及び一方向クラッチF0が相互に
並列の関係となるよう設けられている。更に、サンギヤ
32とハウジングHUとの間に、ブレーキB0が設けら
れている。
【0025】第1変速部40の各遊星歯車機構における
サンギヤ41、42は、共通のサンギヤ軸43に設けら
れており、この変速部40の図における左側(フロント
側)の遊星歯車機構におけるリングギヤ44と、第2変
速部30におけるリングギヤ33との間には、第1クラ
ッチC1が設けられている。
【0026】又、前記サンギヤ軸43と第2変速部30
のリングギヤ33との間には、第2クラッチC2が設け
られている。第1変速部40における図の左側の遊星歯
車機構のキャリヤ45と、右側(リヤ側)の遊星歯車機
構のリングギヤ46とは一体的に連結されている。又、
これらのキャリヤ45とリングギヤ46とに、出力軸4
7が連結されている。
【0027】又、バンドブレーキであるブレーキB1
が、サンギヤ軸43の回転を止めるように設けられてい
る。具体的には、ブレーキB1は、クラッチC2のクラ
ッチドラムの外周側に設けられている。又、サンギヤ軸
43とハウジングHUとの間には、一方向クラッチF1
とブレーキB2とが直列に配置されている。更に、リヤ
側の遊星配置機構におけるキャリヤ48と、ハウジング
HUとの間には、一方向クラッチF2とブレーキB3と
が並列に配置されている。
【0028】この実施例では係合圧を昇圧させる手段と
して油圧制御装置Cのライン圧を昇圧する手段が備えら
れている。図8にその概略を示す。
【0029】図8において、符号302がポンプ、30
4がプライマリーレギュレータバルブ、SLTがリニア
レソノイドバルブである。プライマリーレギュレータバ
ルブ304は、一般的にはアクセル開度に応じて調圧さ
れるスロットル油圧をパイロット圧としてポート308
より入力し、ポンプ302から吐出された元圧をライン
油圧PLに調圧する。しかしながら、この実施例では、
このライン油圧PLを変速判断からイナーシャ相開始ま
での間だけ特に昇圧するために、リニアソレノイドバル
ブSLTを設け、エンジン用電子制御装置12及び自動
変速機用電子制御装置16によりこのリニアソレノイド
バルブSLTを制御し、スロットル開度を反映すると共
に当該昇圧を実行し得る油圧Pslt を発生させ、この油
圧Psltをパイロット圧としてライン油圧PLが調圧さ
れるように構成してある。
【0030】図5に上記油圧制御装置Cの要部を詳細に
示す。
【0031】図において符号74がマニュアルバルブで
ある。このマニュアルバルブ74は前記シフト装置17
の動きと連動して移動させられるスプール72を備え、
前述したプライマリレギュレータバルブ304により調
圧されたライン圧PLを導くライン圧油路76に接続さ
れている。即ち、3、D、又はDMレンジではスプール
72が図示のD位置に位置決めされることにより、Dポ
ート78からライン圧PLと同じ大きさの前進レンジ圧
が出力される。又、S(2)レンジでは、スプール72
がS位置に位置決めされることにより、Dポート78及
びSポート80からライン圧PLが出力され、L(1)
レンジでは、スプール72がL位置に位置決めされるこ
とにより、Dポート78、Sポート80及びLポート8
2からライン圧PLが出力される。
【0032】前記Dポート78から出力されたライン圧
PLは、クラッチC1に供給されると共に、オリフィス
84及び88をそれぞれ介して第1電磁弁(ソレノイ
ド)62及び第3電磁弁66へ供給される。又、前記ラ
イン圧油路76内のライン圧PLもオリフィス86を介
して第2電磁弁64へ供給される。第1〜第3電磁弁6
2、64、66は、各々開閉弁であって、励磁状態のと
きにオリフィス84、86、及び88の下流側を解放し
て大気圧とするが、非励磁状態のときにはオリフィス8
4、86、及び88の下流側を閉じて信号圧Ps1、Ps
2、Ps3をそれぞれ発生させる。
【0033】前記Sポート80から出力されたライン圧
PLは、O/Dロックバルブ90の供給ポート92に供
給される。このO/Dロックバルブ90は、供給ポート
92を出力ポート94に連通させる非ロック位置と、出
力ポートをドレンポート96に連通させるロック位置と
に選択的に位置決めされるスプール98と、このスプー
ル98をロック位置に向かって付勢するスプリング10
0と、スプール98を非ロック位置に位置させるために
信号圧Ps1が導かれる油室102とを備えている。O/
Dロックバルブ90は、シフト装置17がSレンジ又は
Lレンジに操作され、且つ第1電磁弁62が非励磁状態
とされたときに、コーストブレーキカットオフバルブ1
04を優先的に非カット位置に位置させる油圧をその出
力ポート94から出力する。
【0034】コーストブレーキカットオフバルブ104
は、ダイレクトシフトモードの第1速段及び第2速段に
おいてエンジンブレーキを作用させるためのものであっ
て、マニュアルバルブ74のDポート78に接続される
入力ポート106とドレンポート118とを備え、スプ
ール110によってこの入力ポート106又はドレンポ
ート118のいずれか一方に後述の2−3シフトバルブ
148の第1Dポート162に接続された出力ポート1
08が選択的に連通されるようになっている。なお、符
号112は、このスプール110を開弁方向に付勢する
スプリング、114は、このスプリング112を収容し
且つ前記出力ポート94からの油圧を受け入れる油室、
116は、スプール110をスプリング112の付勢力
に抗してカット位置に位置決めさせるための信号圧Ps3
を受け入れるための油室である。
【0035】この構成により、信号圧Ps3が発生してい
る状態ではスプール110がカット位置に位置決めされ
るが、出力ポート94からの油圧が油室114に作用し
ている状態ではスプール110が優先的に非カット位置
に位置決めされることになる。
【0036】1−2シフトバルブ120は、第2電磁弁
64により第1速段から第2速段への変速時に切り換え
られるバルブであって、スプール122とこれを付勢す
るスプリング124を収容した油室126と、スプリン
グ124に抗してスプール122を移動させるための信
号圧Ps2を受け入れる油室128とを備える。
【0037】この1−2シフトバルブ120には、セカ
ンドコーストポート130と、このセカンドコーストポ
ート130及びドレンポート132の一方に選択的に連
通させられる第1ブレーキポート133とが形成されて
いる。第1ブレーキポート133は、セカンドコースト
モジュレータバルブ134を介してブレーキB1に接続
されている。又、この1−2シフトバルブ120には、
マニュアルバルブ74のDポート78に連通するDポー
ト136が設けられており、このDポート136及び他
のドレンポート138の一方に選択的に連通させられる
第2ブレーキポート140には、ブレーキB2が接続さ
れている。更に、他のドレンポート142及びローコー
ストポート144の一方に選択的に連通させられる第3
ブレーキポート146がブレーキB3と接続されてい
る。
【0038】2−3シフトバルブ148は、第1電磁弁
62により第2速段から第3速段へ変速するときに切り
換えられるバルブであって、スプール150と、これを
付勢するスプリング152を収容した油室154と、ス
プリング152に抗してスプール150を移動させるた
めに信号圧Ps1を受け入れる油室156とを備える。こ
の2−3シフトバルブ148では、マニュアルバルブ7
4のLポート82から出力されたLレンジ圧が上記油室
154に供給されるようになっている。この2−3シフ
トバルブ148には、第1ドレンポート158、ブレー
キポート160、第1Dポート162が設けられてお
り、そのブレーキポート160が1−2シフトバルブ1
20のセカンドコーストポート130に接続されると共
に、そのブレーキポート160が第1ドレンポート15
8及び第1Dポート162の一方に選択的に連通される
ようになっている。
【0039】又、2−3シフトバルブ148には、ホー
ルド出力ポート164、入力ポート166、クラッチポ
ート168、第2ドレンポート170が順次設けられて
いる。そして、第1ドレンポート158とブレーキポー
ト160とが連通しているときに、第1Dポート162
とホールド出力ポート164、入力ポート166とクラ
ッチポート168がそれぞれ連通し、ブレーキポート1
60が第1Dポート162と連通しているときに、ホー
ルド出力ポード164と入力ポート166、クラッチポ
ート168と第2ドレンポート170がそれぞれ連通す
るようになっている。
【0040】更に、この2−3シフトバルブ148に
は、ブレーキポート172と第2Dポート174が設け
られており、クラッチポート168が入力ポート166
に連通しているときに、第2ドレンポート170がブレ
ーキポート172に連通し、反対に、クラッチポート1
68が第2ドレンポート170に連通しているときに
は、ブレーキポート172と第2Dポート174が連通
するようになっている。そして、前記クラッチポート1
68は、クラッチC2及び1−2シフトバルブ120の
油室126に接続されている。又、ブレーキポート17
2は、ローコーストモジュレータバルブ176を介して
1−2シフトバルブ120のローコーストポート144
に接続されている。
【0041】3−4シフトバルブ180は、第2電磁弁
64により第3速段から第4速段への変速時に切り換え
られることにより、第2変速部30の変速を実行するバ
ルブであって、スプール182と、これを付勢するスプ
リング184を収容した油室186と、スプリング18
4に抗してスプール182を移動させるために信号圧P
s2を受け入れる油室188とを備えている。
【0042】前記油室186には、2−3シフトバルブ
148のホールド出力ポート164が接続されている。
この3−4シフトバルブ180では、信号圧Ps2が供給
されていると、ライン圧油路76と接続されている入力
ポート190がブレーキB0と接続されているブレーキ
ポート192と連通し、信号圧Ps2が供給されていない
ときには、入力ポート190がクラッチC0と接続され
ているクラッチポート194と連通する。
【0043】以上のように構成された油圧制御装置C
は、図6の作動表に示すように、シフト装置17の操作
位置に応じて、第1電磁弁62、第2電磁弁64、第3
電磁弁66の作動の組合せにより、各摩擦係合装置を係
合あるいは解放し、所定の変速段を実現する。なお、図
6において、○印は励磁状態あるいは係合状態を示し、
×印は非励磁状態あるいは解放状態をそれぞれ示してい
る。
【0044】後述のダイレクトシフトモードが設定され
た場合の第1速段あるいは第2速段の変速指令が出力さ
れると、第3電磁弁66が励磁状態とされてコーストブ
レーキカットオフバルブ104のスプール110が図5
の左側に示す位置に位置決めされることから、マニュア
ルバルブ74のDポート78から出力された前進レンジ
圧が2−3シフトバルブ148の第1Dポートタ162
及び第2Dポート174に供給される。そのため、第1
速段あるいは第2速段を成立させる際に、第1電磁弁6
2が励磁状態とされると、2−3シフトバルブ148の
スプール150がスプリング152の付勢力に従って、
図5の右側に示す位置に位置決めされ、第1Dポート1
62がブレーキポート160と連通し、第2Dポート1
74がブレーキポート172と連通する。このため、こ
れらブレーキポート160及びブレーキポート172と
それぞれ連通する1−2シフトバルブ120のセカンド
コーストポート130及びローコーストポート144に
それぞれ前進レンジ圧が供給される。
【0045】この1−2シフトバルブ120は、第1速
段のときには、その油室128に信号圧Ps2が供給され
てローコーストポート144が第3ブレーキポート14
6に連通しており、前記前進レンジ圧の供給によりブレ
ーキB3が係合させられることから、キャリア48の回
転が阻止されて第1速段においてもエンジンブレーキが
作用する。又、この1−2シフトバルブ120は、第2
速段のときには、その油室128に信号圧Ps2が供給さ
れず、セカンドコーストポート130が第1ブレーキポ
ート133に連通していて、前記前進レンジ圧の供給に
よりブレーキB1が係合させられることから、第1変速
部40におけるサンギヤ41、42の回転が阻止され
て、第2速段においてもエンジンブレーキが作用する。
【0046】上述したように、この自動変速機Aでは、
自動変速モードによる変速と、手動変速モードによる変
速とを行うことができ、そのモードの切換え及び手動変
速モードでの変速段の選択は、前述したシフト装置17
によって行う。そして、ダイレクトシフトモード(D
M)において、シフトレバー18のスイッチ18A又は
18Bを操作することにより、第1速段ないし第4速段
のいずれかに変速段を設定することができる。
【0047】この自動変速機Aにおいては、変速判断が
あると、手動変速モードの場合ほぼ同時に、自動変速モ
ードの場合は所定時間経過後に自動変速機用電子制御装
置16が油圧制御装置Cの第1〜第3電磁弁S1、S
2、S3に変速指令信号を出力し、それにより係合油圧
が摩擦係合装置(各種クラッチ及びブレーキ)に対し給
排され、適宜の変速段が達成される。
【0048】又、この自動変速機Aでは、前述したよう
に自動変速機用電子制御装置16がスロットル開度や、
後述するその他の条件に応じて、ソレノイドバルブSL
Tを作動させ、プライマリレギュレータバルブ304を
操作してライン圧を調節し、それにより滑らかで応答性
の良い変速特性を実現するようにしている。
【0049】次に、図7のフローチャートを参照しなが
ら、ライン圧の調節によって変速特性の向上を図るよう
にした係合圧昇圧制御の内容を説明する。
【0050】この制御がスタ−トすると、最初にステッ
プ502で初期化処理(後述する各種タイマやフラグの
初期化処理)を行い、ステップ504で各種センサ信号
等の入力処理を行う。次いで、ステップ506でシフト
ポジションがダイレクトシフトモード(DM)か否かを
判断する。ダイレクトシフトモードでない場合は、以降
の処理をパスし、リターンステップに進む。
【0051】ダイレクトシフトモードの場合は、ステッ
プ508でアップシフトの判断が出されたか否かの判定
を行い、アップシフトの判断が出されていない場合はリ
ターンステップに進む。
【0052】ダイレクトシフトモードであり且つアップ
シフトの判断が出された場合は、ステップ510以降の
係合圧(ライン圧)の昇圧制御に進む。
【0053】それ以外の例えばオートモードでは昇圧制
御を実行しない。その理由は、通常のオートモードの変
速では、変速判断からの応答性を高める必要は特にな
く、一方、高い油圧が繰り返し加わることで、電磁弁や
摩擦係合装置の摩擦材の耐久性が損われるおそれがある
からである。
【0054】ステップ510に進んだ場合は、このステ
ップ510で、まずライン圧を定常圧より昇圧させる。
これにより、摩擦係合装置へ供給される係合圧が上昇し
て流量が増加し、イナーシャ相の開始までの期間が短縮
される。つまり変速応答性が向上する。
【0055】なお、ライン圧の昇圧は、このフローのよ
うに変速判断(変速指令)の発生と同時に行ってもよい
し、所定の微小時間をおいた後に行ってもよい。
【0056】ステップ510の後は、ステップ512に
進み、フラグF1が「0」か否かを判断する。このフラ
グF1は、今回の処理がライン圧昇圧後初回の処理か否
かを示すフラグであり、「0」の場合はライン圧昇圧後
初回の処理であることを示し、「1」の場合はライン圧
昇圧後2回目以降の処理であることを示す。
【0057】ステップ510の判断がYESの場合は、
ステップ514にてタイマT21を「0」にセットして
スタートする。このタイマT21は、昇圧制御のフェー
ルセーフ(バックアップ)と同時に、トルクダウン制御
のバックアップの役割をも果たすものである。
【0058】ステップ514にてタイマスタ−トした後
は、ステップ516にてフラグF1を「1」にセットす
る。そして、ステップ518に進む。
【0059】このステップ518では、イナーシャ相が
開始したか否かを判定する。この判定は、摩擦係合装置
の係合が開始することによって、自動変速機中の回転メ
ンバ、例えばタービン軸の回転数Ncoが低下し始めたこ
とを検出することによって行う。より具体的には、ター
ビン回転速度Ncoが、出力軸回転速度No に変速前のギ
ア比iを乗じた値から定数ΔN(約50rpm )を引いた
回転速度より小さくなったか否か(Nco<No ×i−Δ
N)を検出することによって行なう。
【0060】イナーシャ相の開始が確認されるまでは、
ステップ520の判断を経てステップ510に戻り、ラ
イン圧の昇圧を続行する。そして、イナーシャ相の開始
が確認された場合は、ステップ522に進んで、ライン
圧昇圧制御を中止し、ライン圧を元の定常値に戻して、
その後の変速が実行される。高いライン圧のままだと変
速ショックが大きくなり過ぎるが、ここで、イナーシャ
相の開始と同時にライン圧を元の定常値に戻すので、変
速ショックが大きくなることが防止される。なお、ここ
では、イナーシャ相の開始検出と共にトルクダウンが実
行されるようになっている(ステップ524)。
【0061】なお、何らかの理由でイナーシャ相の開始
がなかなか確認されなかった場合、即ち、タイマT21
のカウント値が予め定めた所定値αより大きくなった場
合は、強制的にステップ522に進み、ライン圧の昇圧
制御を中止する。そして、ステップ522の後はステッ
プ524に進んでトルクダウン制御等の制御を開始し、
リターンステップに進む。
【0062】前記の所定値αの値は、変速の種類やスロ
ットル開度に応じて変える。車速によって変えてもよ
い。なお、タイマT21をトルクダウン制御と共用化し
ないときは、独立して設定れさるようにしてもよい。
【0063】以上の説明で明らかなように、上記実施例
の変速制御装置によれば、ダイレクトシフトモードでの
アップシフトの際に、摩擦係合装置に供給するライン圧
が適正期間だけ昇圧される。よって、変速ショックが大
きくなることなく、変速応答性が向上する。
【0064】なお、上記実施例では係合圧を上昇させる
ためにライン圧を上昇させるようにしていたが、より直
接的に、(例えば図5には図示省略されているが各摩擦
係合装置への油路に配置されているアキュムレータの排
圧を上昇させることにより)係合圧自体を上昇させるよ
うにしてもよい。
【0065】又、上記実施例ではアップシフト時に係合
圧を上昇させるようにしていたが、ダウンシフトの際に
も係合圧を上昇させるようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動変速
機の変速制御装置によれば、変速ショックを抑えつつ変
速応答性を向上させることができ、シフトフィーリング
が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示すブロック図
【図2】本発明の一実施例を示すブロック図
【図3】同実施例における自動変速機Aのスケルトン図
【図4】同実施例に用いられているシフトレバーの斜視
【図5】同実施例における自動変速機の油圧制御装置の
油圧系統図
【図6】同実施例における自動変速機の作動表
【図7】同実施例の制御ルーチンの一例を示すフローチ
ャート
【図8】同実施例のライン油圧調圧回路を示す要部油圧
系統図
【符号の説明】
16…自動変速機用電子制御装置 17…シフト装置 304…プライマリレギュレータバルブ A…自動変速機 C…油圧制御装置 SLT…リニヤソレノイドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 孝幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 犬塚 武 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 服部 雅士 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−219549(JP,A) 特開 平2−46360(JP,A) 特開 平4−107359(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摩擦係合装置に対し係合圧を給排制御する
    ことで変速を行う自動変速機の変速制御装置において、 変速の実行に伴い前記摩擦係合装置に供給する係合圧を
    定常圧よりも昇圧する手段と、 前記摩擦係合装置の係合開始を検出する手段と、 前記摩擦係合装置の係合開始の検出に伴い前記昇圧手段
    による係合圧の昇圧を中止する手段と、 前記昇圧手段による係合圧の昇圧時間が所定時間を越え
    ないように補償する手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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