JP3084984B2 - エアバッグ制御装置 - Google Patents

エアバッグ制御装置

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JP3084984B2
JP3084984B2 JP04320940A JP32094092A JP3084984B2 JP 3084984 B2 JP3084984 B2 JP 3084984B2 JP 04320940 A JP04320940 A JP 04320940A JP 32094092 A JP32094092 A JP 32094092A JP 3084984 B2 JP3084984 B2 JP 3084984B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高精度の衝突判定と
異状診断を可能にしたエアバッグ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両衝突時に乗員を緩衝保護するため、
運転席や助手席にエアバッグを搭載した車両が増えつつ
ある。図6に示すエアバッグ制御装置1は、特開平3−
238357号「車両安全装置のための制御システム」
に開示されたものと同種の装置であり、車室に搭載した
加速度センサ2からの加速度信号に基づいてマイクロプ
ロセッサ3が衝突判定を行い、マイクロプロセッサ3が
衝突が生じたと判定したときに、駆動回路4に対して展
開信号を送り込む。展開信号を受けた駆動回路4は、ス
クイブと呼ばれる起爆素子5に着火電流を通電し、起爆
素子5の着火起爆を受けて発生するガス圧力によってエ
アバッグ6が展開する。マイクロプロセッサ3は、異状
診断するメインルーチンとタイマ割り込みにより衝突判
定を行うタイマ割り込みルーチンとに従って動作し、異
状診断と衝突判定をメインルーチンにて交互に処理する
のではなく、タイマに設定された一定時間ごとに衝突判
定を行うことで、異状診断の途中でも定期的に衝突判定
を割り込ませ、エアバッグ6の作動遅れを排除するよう
配慮されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のエアバッグ
制御装置1は、タイマ割り込みルーチン内で、加速度セ
ンサ2が出力する加速度信号を積分し、その積分値がと
もに所定のしきい値を越えるときに衝突と認定する構成
であり、このため悪路走行や路肩乗り上げのショックで
加速度信号の積分値が突発的に増大したようなときに、
衝突と誤認定する恐れがある。一般に、車両に加わる加
速度信号に基づいて行う衝突判定には様々な手法が知ら
れており、加速度信号をただしきい値判別する単純な方
法から、上記のごとく加速度信号の積分値をしきい値判
別する方法、さらに衝突時に特有に衝撃エネルギの変化
に着目したりする方法など、判定精度を上げようとする
ほど複雑なアルゴリズムと処理時間が要求される傾向が
ある。ただし、タイマ割り込みにより定期的に行われる
衝突判定に割かれる時間と異状診断に割くことのできる
時間とは、相補的な関係にあるため、単一のマイクロプ
ロセッサ3に衝突判定と異状判定のすべてを負う従来の
エアバッグ制御装置1は、例えば衝突判定精度の向上を
図りなおかつ最大多数の箇所を異状診断を目指したとき
に、おのずと一定の限界に打ち当たってしまい、衝突判
定精度と異状診断精度との適当な妥協を強いられざるを
得ないといった課題があった。
【0004】さらにまた、上記従来のエアバッグ制御装
置1は、衝突が発生したときにバッテリ電源7とマイク
ロプロセッサ3の間の接続が切断されてしまう事故に備
え、必ずバックアップ電源8を常時待機させておく構成
とされている。しかし、衝突発生とともにバッテリ電源
7が切断されてしまい、バックアップ電源8だけで着火
電流とマイクロプロセッサの動作電流を賄わねばならな
い状況に立ち至ったときに、従来のエアバッグ制御装置
1は、マイクロプロセッサ3が衝突時又はその後に行っ
た衝突判定データや異状診断データを内蔵の不揮発性メ
モリ(図示せず)に書き込む前に、バックアップ電源8
の電圧がマイクロプロセッサ3の最低動作電圧以下に低
下してしまうケースがあり、そうした場合に衝突事故後
にエアバッグ制御装置1の作動履歴が回収できなくなる
といった課題があった。
【0005】さらにまた、上記従来のエアバッグ制御装
置1は、マイクロプロセッサ3に対して所定の時間間隔
でもってタイマ割り込みがなされているかどうかを監視
する機能がないため、起爆素子5の断線や電源電圧不全
といった異状診断は正規に行われているにも拘わらず、
衝突判定が全くなされないまま衝突が生じてしまい、エ
アバッグが役に立たないことがあるといった課題があっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決したものであり、車体内部に設けた加速度センサ
と、該加速度センサからの信号に基づいて車両の衝突を
判定し、衝突認定とともにエアバッグ展開信号を発する
主制御部と、該主制御部の動作を監視する副制御部と、
衝突が発生したときに前記主制御部又は副制御部のいず
れか少なくとも一方により処理データを書き込まれ、該
処理データを保存するメモリとを具備し、前記主制御部
は、異常診断を基調とするメインルーチンと、ほぼ定期
的な割り込み要求により優先処理され、所定のアルゴリ
ズムに従って衝突判定を行うタイマ割り込みルーチンと
を主体とする動作プログラムに従って動作し、前記副制
御部は、前記主制御部が所定周期でタイマ割り込みされ
ているかどうかを監視するステップと、前記主制御部が
送信する診断データから異常の有無を判別するステップ
とを含む動作プログラム従って動作し、前記タイマ割り
込みルーチンは、タイマ割り込みが発生するつど前記副
制御部に対してワンショットパルスを送信するステップ
と、前記加速度センサからの信号をサンプリングし、所
定の衝突判定アルゴリズムに従って衝突判定を行うステ
ップとを含むことを第1の特徴とするものである。
【0007】
【0008】さらに、主制御部が、衝突発生時に電源電
圧が十分であれば衝突判定データと異状診断データを自
ら前記メモリに書き込むとともに、電源電圧が不足する
場合は衝突判定データと異状診断データを前記副制御部
に転送する動作プログラムに従って動作し、前記副制御
部は、衝突発生時に前記主制御部から前記衝突判定デー
タ又は異状診断データが転送されたときは、該衝突判定
データ又は異状診断データを前記主制御部に代わって前
記メモリに書き込む動作プログラムに従って動作するこ
とを、第3の特徴とするものである。
【0009】
【作用】この発明は、衝突判定に専念する主制御部を副
制御部が動作監視することで、主制御部の動作異状を早
期発見し、また衝突が発生したときは主制御部と副制御
部のいずれか少なくとも一方が処理データをメモリに保
存させるため、衝突発生時の処理経過が散逸する危険を
分散させることができる。また、衝突判定と異状診断と
いうエアバッグにとって非常に重要な2項目について、
衝突判定をタイマ割り込みにより定期的に優先処理さ
せ、その他の時間を利用して異状診断を継続的に行うこ
とで、衝突判定に要求される所要のアルゴリズムをタイ
マ割り込み期間内に確実に消化するとともに、タイマ割
り込みの監視を通じて副制御部が主制御部の動作異状を
発見することができ、また主制御部が収集した診断デー
タについての実質的な診断を副制御部が担当すること
で、主制御部の負担を軽減することができる。また、主
制御部と副制御部との間の仕事量の違いに基づく消費電
力の差異に対し、衝突発生とともにバッテリ電源が得ら
れなくなったり、或いはバッテリ電源に代わるバックア
ップ電源を頼るにしてもその電源電圧が不足するような
場合は、主制御部によるデータ書き込みから副制御部に
よるデータ書き込みに切り替えることで、余力の少ない
電源を使って最大限データを保存することができる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図1ない
し図5を参照して説明する。図1は、この発明のエアバ
ッグ制御装置の一実施例を示す回路構成図、図2は、図
1に示した回路各部の信号波形図、図3は、図1に示し
た主制御部のメインルーチンを説明するためのフローチ
ャート、図4は、図1に示した主制御部のタイマ割り込
みルーチンを説明するためのフローチャート、図5は、
図1に示した副制御部の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【0011】図1に示すエアバッグ制御装置11は、車
体内部に設けた加速度センサ2と、この加速度センサ2
からの信号に基づいて車両の衝突を判定し、衝突認定と
ともにエアバッグ展開信号を発する主制御部12と、主
制御部12の動作を監視する副制御部13と、衝突が発
生したときに主制御部12又は副制御部13のいずれか
一方により処理データを書き込まれ、処理データを保存
するメモリ14とを備えている。メモリ14としては、
データの書き込みに多少電力は要するが、一旦書き込ま
れたデータを電源の供給なしで保持し続けるEEPRO
M等が用いられる。バッテリ電源7は、装置11内各部
に電源を供給するとともにバックアップ電源8を充電し
て待機状態を維持させる。
【0012】主制御部12は、異状診断を基調とするメ
インルーチンと、ほぼ定期的な割り込み要求により優先
処理され、所定のアルゴリズムに従って衝突判定を行う
タイマ割り込みルーチンとを主体とする動作プログラム
に従って動作する。メインルーチンは、異状診断を行う
ステップと、書き込み要求に応答して診断データをメモ
リ14に転送するステップと、外部チェッカ15からの
要求に応答して内部情報を外部に通信するステップと、
衝突発生時に電源電圧が十分であれば衝突判定データと
異状診断データを自らメモリ14に書き込むとともに、
電源電圧が不足する場合は衝突判定データと異状診断デ
ータを副制御部13に転送するステップと、副制御部1
3からの診断データ送信要求に応答して診断データを送
信するステップ等から成り立っている。異状診断を行う
ステップ以外は、要求があったときや電源オフ時にのみ
実行されるステップであり、このためメインルーチンの
主体は異状診断にあると言える。
【0013】タイマ割り込みルーチンは、割り込みが発
生するつど副制御部13に対してワンショットパルスを
送信するステップと、加速度センサ2からの信号をサン
プリングし、所定の衝突判定アルゴリズムに従って衝突
判定を行うステップとを含んでいる。タイマ割り込み間
隔は、ディジタル信号処理により行われる衝突判定アル
ゴリズムが必要とするサンプリング周期と主制御部12
の処理速度とを考慮して決定されるが、ここでは加速度
信号の積分値と衝突に至るまでの衝撃エネルギの変化を
2次元マップ上で判定する方法を採用しているため、従
来の単純な判定方法よりは多少余計に判定時間を必要と
する。ただし、こうした高精度の衝突判定に必要な数1
00Hzから1kHzまでの帯域の加速度信号を衝突判
定に取り込むため、タイマ割り込み周期は最大でも50
0μs以下に収められる。
【0014】副制御部13は、主制御部12が所定周期
でタイマ割り込みされているかどうかを監視するステッ
プと、主制御部12が送信する診断データから異状の有
無を判別するステップに従って動作するとともに、さら
に衝突発生時に主制御部12から衝突判定データ又は異
状診断データが転送されたときは、これらの衝突判定デ
ータ或いは異状診断データを主制御部12に代わってメ
モリ14に書き込むステップを含むものである。なお、
異状診断データとしては、起爆素子5のショート及びオ
ープン、起爆素子5に直列接続され比較的低い衝撃で機
械的に閉じる衝撃感知センサ(図示せず)のショート及
びオープン、バッテリ電源7の電圧異状、バックアップ
電源8の電圧異状等の項目があり、こうした項目ごとの
異状診断データが所定のシーケンスに従って主制御部1
2内に逐次取り込まれる。これらの異状診断データは、
主制御部12内で正否判断或いは適否判断を行わず、送
信要求のあった副制御部13内でしかるべく正否判断さ
れるため、主制御部12自体の負担は大幅に軽減される
ようになっている。従って、従来主制御部12だけに集
中させて行っていた衝突判定や異常診断のうち、異常診
断についてはその大半を副制御部13に負担させ、主制
御部12の負担軽減により生ずる空き時間を、主制御部
12の主要任務である衝突判定に割き、複雑なアルゴリ
ズムに従った正確で適切な衝突判定を可能にしている。
【0015】まず、主制御部12の動作であるが、車両
のイグニッションキーが操作されてエンジンが起動され
ると、図3のステップ(101)において、初期化が実
行される。この場合の初期化は、主制御部12内のCP
Uの動作開始に必要な条件をすべて整えることであり、
例えばスタート番地をプログラムカウンタにロードした
り、各種レジスタをクリアしたり、或いは入出力ポート
の状態を決定したりするといった一般的な初期化動作の
外に、メモリ14内に蓄積された前回までの異状診断デ
ータ及び衝突判定データを読み出してRAMに書き込む
ことなどが含まれる。初期化に続くステップ(102)
において、異状診断すなわち具体的には前述の異状診断
データの収集が行われる。次に、この異状診断に続い
て、ステップ(103),(105),(107),
(112)において、メモリ14への書き込み要求がな
されたか、外部チェッカ15への通信要求がなされた
か、電源オフが確定したか、さらに診断データの送信要
求があったかといった判断がそれぞれなされる。メモリ
14への書き込み要求に対しては、ステップ(104)
において異状診断データの書き込みが行われ、外部チェ
ッカ15への通信要求に対しては、ステップ(106)
において主制御部12内のRAMと外部チェッカ15の
間で所要の通信がなされる。さらに、図2(B)に示す
診断データの送信要求に対しては、ステップ(113)
において、図2(C)に示した異状診断データが副制御
部13に送信される。
【0016】また、イグニッションキーを切ったり、或
いは衝突の発生によってバッテリ電源7との接続が断た
れてしまったような場合は、ステップ(107)の判断
結果を受けてステップ(108)に移行する。ステップ
(108)では、バックアップ電源8の電圧が主制御部
12の動作を保証する最低電圧以上であるかどうかが判
断される。そして、バックアップ電源8の電圧が一定値
以上であれば、ステップ(109)において、主制御部
12によりメモリ14に対して異状診断データと衝突判
定データの書き込みが行われる。ただし、バックアップ
電源8の電圧が一定値に満たない場合は、ステップ(1
10)において異状診断データと衝突判定データを副制
御部13に転送し、続くステップ(111)において電
流消費のもっとも少ない停止モードに移行し、実質的な
動作を停止する。
【0017】一方、タイマ割り込みルーチンは、タイマ
に設定された一定時間の到来とともに割り込み処理を行
うもので、図4に示したように、まずステップ(20
1)において、副制御部13に対してワンショットパル
スを送信する。このワンショットパルスは、図2(A)
に示したように、立ち上がりと立ち下がりまでの時間間
隔がタイマ割り込み周期を表している。次に、ステップ
(202)において加速度センサ2が出力する加速度信
号をサンプリングする。次に、ステップ(203)にお
いて、サンプリングにより得られた加速度データを用い
て衝突判定用ディジタル信号処理を行い、加速度データ
の積分値と衝突に至る衝撃の大きさの変化を所定のアル
ゴリズムに従って演算する。さらに、続く判断ステップ
(204)において、演算結果を衝突判定条件に照らし
て衝突の認定判断を行う。衝突判定により衝突が発生し
たと判断された場合は、ステップ(205)において駆
動回路4に対して展開トリガ信号が発され、起爆素子5
の起爆とともにエアバッグ6が展開する。また、駆動回
路4のトリガに続き、ステップ(206)において、衝
突発生前後の衝突判定データと異状診断データが作動履
歴データとしてメモリ14に書き込まれる。ただし、ス
テップ(204)において衝突が認定されたなかった場
合は、再びメインルーチンに復帰する。
【0018】これに対し、副制御部13のルーチンは、
図5のステップ(301)に示した初期化に続き、ステ
ップ(302)においてワンショットパルスの受信の有
無が判定される。主制御部12が正常に作動していると
きは、タイマ割り込みが定期的にかかり、そのつどワン
ショットパルスが出力されるため、ワンショットパルス
のパルス間隔はほぼ一定している。副制御部13は、主
制御部12が発するワンショットパルスの立ち上がりと
立ち下がりでそれぞれリセットされるタイマ(図示せ
ず)を内蔵しており、リセット時点の図2(D)に示し
たタイマ出力をしきい値判別することによって、ワンシ
ョットパルスの時間間隔を監視している。従って、ステ
ップ(303)において、ワンショットパルスの時間間
隔が所定の許容誤差範囲内にあれば問題はないが、ワン
ショットパルスの時間間隔が適正でない場合は、エラー
処理により主制御部12の異状を報知することができ
る。すなわち、従来のエアバッグ制御装置1と異なり、
衝突判定の主体である主制御部12の動作異状が副制御
部13により常に監視され、それだけ装置11全体の信
頼性が高まることになる。
【0019】また、ステップ(302)に続き、診断デ
ータの受信待機状態にあるときに、判断ステップ(30
4)において診断データの受信が確認されると、ステッ
プ(305)において診断データの正否判断が行われ
る。そして、診断データに異常がある場合は、直ちにエ
ラー処理を実行し、異状箇所の報知措置等がとられる。
従って、異状診断データの収集に当たる主制御部12に
対し、副制御部13が収集データの適否判定を担うこと
で、主制御部12と副制御部13とが異状診断を役割分
担し、全体として効率的な処理が実現される。診断デー
タに異状がない場合は、ステップ(306)に移行す
る。ステップ(306)は、主制御部12のメインルー
チンにおけるステップ(110)に関連するステップで
あり、バックアップ電源8の電圧不足から主制御部12
がメモリ14への書き込み動作の肩代わりを要求したと
きに、副制御部13が主制御部12に代わって行う書き
込み動作を規定するものである。従って、ステップ(3
06)において、メモリ転送データを受信したことが判
った副制御部13は、続くステップ(307)におい
て、衝突判定データと異状診断データをメモリ14に書
き込む。ただし、副制御部14が消費する電流は主制御
部12とは比較にならないほど低く、また副制御部14
がデータを書き込む時点では既に主制御部12は停止モ
ードに入っているため、低電圧のバックアップ電源8で
も十分に副制御部13の書き込み動作を保証することが
できる。従って、衝突発生前後の衝突判定データと異状
診断データを確実に保存し、衝突後にエアバッグ制御装
置11の作動履歴として回収することができる。
【0020】このように、上記エアバッグ制御装置11
は、衝突判定の主体である主制御部12を副制御部13
が動作監視することで、主制御部12の動作異状を早期
発見し、また衝突が発生したときは主制御部12と副制
御部13の一方が処理データをメモリ14に保存させる
ため、衝突発生時の処理経過が散逸する危険を分散させ
ることができる。また、衝突判定と異状診断というエア
バッグ6にとって非常に重要な2項目について、衝突判
定をタイマ割り込みにより定期的に優先処理させ、その
他の時間を利用して異状診断を継続的に行うことで、衝
突判定に要求される所要のアルゴリズムをタイマ割り込
み期間内に確実に消化するとともに、タイマ割り込みの
監視を通じて副制御部13が主制御部12の動作異状を
発見することができる。一方また、主制御部12が収集
した診断データについての実質的な診断を副制御部13
が担当することで、主制御部12の負担を軽減すること
ができる。さらに、主制御部12と副制御部13との間
の仕事量の違いに基づく消費電力の差異に対し、衝突発
生とともにバッテリ電源7が得られなくなったり、或い
はバッテリ電源に代わるバックアップ電源8を頼るにし
てもその電源電圧が不足するような場合は、主制御部1
2によるデータ書き込みから副制御部13によるデータ
書き込みに切り替えることで、余力の少ない電源を使っ
て最大限データを保存することができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、車体内部に設けた加速度センサと、この加速度セン
サからの信号に基づいて車両の衝突を判定し、衝突認定
とともにエアバッグ展開信号を発する主制御部と、該主
制御部の動作を監視する副制御部と、衝突が発生したと
きに前記主制御部又は該副制御部のいずれか少なくとも
一方により処理データを書き込まれ、該処理データを保
存するメモリとを設けて構成したから、衝突判定に専念
する主制御部を副制御部が動作監視することで、主制御
部の動作異状を早期発見し、また衝突が発生したときは
主制御部と副制御部のいずれか少なくとも一方が処理デ
ータをメモリに保存させるため、衝突発生時の処理経過
が散逸する危険を分散させることができる等の優れた効
果を奏する。
【0022】また、主制御部が、異状診断を基調とする
メインルーチンと、ほぼ定期的な割り込み要求により優
先処理され、所定のアルゴリズムに従って衝突判定を行
うタイマ割り込みルーチンとを主体とする動作プログラ
ムに従って動作し、一方また副制御部が、主制御部が所
定周期でタイマ割り込みされているかどうかを監視する
ステップと、主制御部が送信する診断データから異状の
有無を判別するステップとを含む動作プログラムに従っ
て動作するよう構成したから、衝突判定と異状診断とい
うエアバッグにとって非常に重要な2項目について、衝
突判定をタイマ割り込みにより定期的に優先処理させ、
その他の時間を利用して異状診断を継続的に行うこと
で、衝突判定に要求される所要のアルゴリズムをタイマ
割り込み期間内に確実に消化させることができ、さらに
副制御部がタイマ割り込みの監視を通じて主制御部の衝
突判動作が継続的に実行されているかを判断するため、
主制御部の異状を早期に察知すことかでき、また主制御
部が収集した診断データについては、実質的な異状診断
を副制御部が担当することで、主制御部の負担をさらに
軽減することができ、主制御部が衝突判定に許される時
間を最大限確保することができる等の効果を奏する。
【0023】また、主制御部は、衝突発生時に電源電圧
が十分であれば衝突判定データと診断データとを自らメ
モリに書き込むとともに、電源電圧が不足する場合は衝
突判定データと診断データとを副制御部に転送し、一方
副制御部は、衝突発生時に主制御部から衝突判定データ
又は診断データが転送されたときは、衝突判定データ又
は診断データを主制御部に代わってメモリに書き込むた
め、主制御部と副制御部との間の仕事量の違いに基づく
消費電力の差異に対し、衝突発生とともにバッテリ電源
が得られなくなったり、或いはバッテリ電源に代わるバ
ックアップ電源を頼るにしてもその電源電圧が不足する
ような場合は、主制御部によるデータ書き込みから副制
御部によるデータ書き込みに切り替えることで、余力の
少ない電源を使って最大限データを保存することができ
る等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のエアバッグ制御装置の一実施例を示
す回路構成図である。
【図2】図1に示した回路各部の信号波形図である。
【図3】図1に示した主制御部のメインルーチンを説明
するためのフローチャートである。
【図4】図1に示した主制御部のタイマ割り込みルーチ
ンを説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示した副制御部の動作を説明するための
フローチャートである。
【図6】従来のエアバッグ制御装置の一例を示す回路構
成図である。
【符号の説明】
2 加速度センサ 4 駆動回路 5 起爆素子 6 エアバッグ 7 バッテリ電源 8 バックアップ電源 11 エアバッグ制御装置 12 主制御部 13 副制御部 14 メモリ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体内部に設けた加速度センサと、該加
    速度センサからの信号に基づいて車両の衝突を判定し、
    衝突認定とともにエアバッグ展開信号を発する主制御部
    と、該主制御部の動作を監視する副制御部と、衝突が発
    生したときに前記主制御部又は副制御部のいずれか少な
    くとも一方により処理データを書き込まれ、該処理デー
    タを保存するメモリとを具備し、 前記主制御部は、異状診断を基調とするメインルーチン
    と、ほぼ定期的な割り込み要求により優先処理され、所
    定のアルゴリズムに従って衝突判定を行うタイマ割り込
    みルーチンとを主体とする動作プログラムに従って動作
    し、前記副制御部は、前記主制御部が所定周期でタイマ
    割り込みされているかどうかを監視するステップと、前
    記主制御部が送信する診断データから異常の有無を判別
    するステップとを含む動作プログラムに従って動作し、 前記タイマ割り込みルーチンは、タイマ割り込みが発生
    するつど前記副制御部に対してワンショットパルスを送
    信するステップと、前記加速度センサからの信号をサン
    プリングし、所定の衝突判定アルゴリズムに従って衝突
    判定を行うステップとを含むことを特徴とするエアバッ
    グ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記メインルーチンは、異状診断を行う
    ステップと、書き込み要求に応答して診断データをメモ
    リに転送するステップと、前記副制御部からの診断デー
    タ送信要求に応答して診断データを送信するステップと
    を含むことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ制御
    装置。
  3. 【請求項3】 車体内部に設けた加速度センサと、該加
    速度センサからの信号に基づいて車両の衝突を判定し、
    衝突認定とともにエアバッグ展開信号を発する主制御部
    と、該主制御部の動作を監視する副制御部と、衝突が発
    生したときに前記主制御部又は副制御部のいずれか少な
    くとも一方により処理データを書き込まれ、該処理デー
    タを保存するメモリとを具備し、 前記主制御部は、衝突発生時に電源電圧が十分であれば
    衝突判定データと異状診断を自ら前記メモリに書き込む
    とともに、電源電圧が不足する場合は衝突判定データと
    異状診断データを前記副制御部に転送する動作プログラ
    ムに従って動作し、前記副制御部は、衝突発生時に前記
    主制御部から前記衝突判定データ又は異 状診断データが
    転送されたときは、該衝突判定データ又は異状診断デー
    タを前記主制御部に代わって前記メモリに書き込む動作
    プログラムに従って動作することを特徴とするエアバッ
    グ制御装置。
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