JP3082778B2 - ポリエチレン粉体ライニングの下地処理方法 - Google Patents
ポリエチレン粉体ライニングの下地処理方法Info
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- JP3082778B2 JP3082778B2 JP02413906A JP41390690A JP3082778B2 JP 3082778 B2 JP3082778 B2 JP 3082778B2 JP 02413906 A JP02413906 A JP 02413906A JP 41390690 A JP41390690 A JP 41390690A JP 3082778 B2 JP3082778 B2 JP 3082778B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は各種装置の配管、機器に
用いられるポリエチレン粉体ライニングの下地処理方法
に関する。
用いられるポリエチレン粉体ライニングの下地処理方法
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、ポリエチレン粉体ライニングは、
被ライニング材表面を脱脂洗浄したのち、ブラスト処理
又は酸洗浄後、リン酸塩による化成処理被膜を形成させ
たのち、２００〜３００℃に予備加熱してポリエチレン
の粉体を供給し、被ライニング材の保有熱又は被ライニ
ング面の逆側からの供給熱により、ポリエチレンの粉体
を熱溶融して連続したポリエチレンライニング被膜を形
成する方法が行われている。
被ライニング材表面を脱脂洗浄したのち、ブラスト処理
又は酸洗浄後、リン酸塩による化成処理被膜を形成させ
たのち、２００〜３００℃に予備加熱してポリエチレン
の粉体を供給し、被ライニング材の保有熱又は被ライニ
ング面の逆側からの供給熱により、ポリエチレンの粉体
を熱溶融して連続したポリエチレンライニング被膜を形
成する方法が行われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】これまで、ポリエチレ
ン粉体ライニングは水道用配管あるいは海水取水管等、
比較的温度の低い（３０℃以下）液と接する環境に多用
され、耐久性の面でもそれなりの実績を有している。と
ころが、従来の方法で施工したポリエチレン粉体ライニ
ング材を化学プラント、発電プラントなど液温が５０〜
６０℃の環境に用いた場合、ポリエチレンの被膜が短時
間で剥離したり、ブリスタを生じる事故が多発してい
る。
ン粉体ライニングは水道用配管あるいは海水取水管等、
比較的温度の低い（３０℃以下）液と接する環境に多用
され、耐久性の面でもそれなりの実績を有している。と
ころが、従来の方法で施工したポリエチレン粉体ライニ
ング材を化学プラント、発電プラントなど液温が５０〜
６０℃の環境に用いた場合、ポリエチレンの被膜が短時
間で剥離したり、ブリスタを生じる事故が多発してい
る。
【０００４】剥離及びブリスタ部の被ライニング面を調
査すると必ず被ライニング面の腐食が認められることか
ら、従来のポリエチレン粉体ライニング材は水蒸気及び
酸素の透過が加速される温度勾配環境に用いた場合、下
地面が腐食され易いことが分かる。
査すると必ず被ライニング面の腐食が認められることか
ら、従来のポリエチレン粉体ライニング材は水蒸気及び
酸素の透過が加速される温度勾配環境に用いた場合、下
地面が腐食され易いことが分かる。
【０００５】従来のポリエチレン粉体ライニング法にお
けるブラスト処理又はリン酸塩による化成処理などの下
地処理は、塗装及び樹脂又はゴムライニング等の下地処
理として産業界で広範囲に適用されている方法である
が、２００〜３００℃で被ライニング材を加熱しポリエ
チレン粉末を熱溶融させるポリエチレン粉体ライニング
法における下地処理方法としては次のような理由で必ず
しも適正とは言い難い。
けるブラスト処理又はリン酸塩による化成処理などの下
地処理は、塗装及び樹脂又はゴムライニング等の下地処
理として産業界で広範囲に適用されている方法である
が、２００〜３００℃で被ライニング材を加熱しポリエ
チレン粉末を熱溶融させるポリエチレン粉体ライニング
法における下地処理方法としては次のような理由で必ず
しも適正とは言い難い。
【０００６】先ず、ブラスト処理は被ライニング面の錆
又は異物などを除去することと、ブラストにより生じた
表面の凹凸のアンカ効果によって、塗膜又はライニング
の付着力を向上するとともに、前記錆又は異物付着に起
因する、局部電池形成による腐食を抑制する狙いがあ
る。しかし、ブラスト処理面は活性金属面が露出してお
り、腐食環境に暴露された場合、全面腐食が進行し、腐
食を抑制する効果は期待できない。そこで一般の塗装樹
脂ライニング、ゴムライニング等ではＺｎ，Ｓｎ，Ａｌ
粉体を配合したプライマーを塗布しブラスト面の腐食を
防止する方法が採用されている。
又は異物などを除去することと、ブラストにより生じた
表面の凹凸のアンカ効果によって、塗膜又はライニング
の付着力を向上するとともに、前記錆又は異物付着に起
因する、局部電池形成による腐食を抑制する狙いがあ
る。しかし、ブラスト処理面は活性金属面が露出してお
り、腐食環境に暴露された場合、全面腐食が進行し、腐
食を抑制する効果は期待できない。そこで一般の塗装樹
脂ライニング、ゴムライニング等ではＺｎ，Ｓｎ，Ａｌ
粉体を配合したプライマーを塗布しブラスト面の腐食を
防止する方法が採用されている。
【０００７】ところが、ポリエチレン粉体ライニングの
場合、２００〜３００℃に加熱するため、前記、防食効
果を期待したプライマーは、酸化されて前記Ｚｎ，Ｓ
ｎ，ＡｌがＺｎＯ2 ，ＳｎＯ2 ，Ａｌ2 Ｏ3 などに変化
し、電気化学的な防食作用が消失するため、使用でき
ず、ライニング用のポリエチレン粉体を直接供給してラ
イニングしている。又、被ライニング材の予備加熱工程
及びポリエチレン粉体の熱溶融は空気中で行われてお
り、この間に被ライニング材のブラスト面は局部的に酸
化され、腐食環境に暴露された場合、局部電池形成によ
る腐食を生じる被膜が部分的に形成され易い。
場合、２００〜３００℃に加熱するため、前記、防食効
果を期待したプライマーは、酸化されて前記Ｚｎ，Ｓ
ｎ，ＡｌがＺｎＯ2 ，ＳｎＯ2 ，Ａｌ2 Ｏ3 などに変化
し、電気化学的な防食作用が消失するため、使用でき
ず、ライニング用のポリエチレン粉体を直接供給してラ
イニングしている。又、被ライニング材の予備加熱工程
及びポリエチレン粉体の熱溶融は空気中で行われてお
り、この間に被ライニング材のブラスト面は局部的に酸
化され、腐食環境に暴露された場合、局部電池形成によ
る腐食を生じる被膜が部分的に形成され易い。
【０００８】一方、リン酸塩による化成処理被膜を形成
させる下地処理は腐食性物質の拡散抑制及びその被膜中
に含まれる金属塩による電気化学的防錆効果を狙いとし
て、一般的に塗装下地処理に適用されている方法であ
る。しかしながら、リン酸塩による化成処理被膜は、Ｚ
ｎ，Ｍｎ，Ｆｅなどの第三リン酸塩を主成分として、Ｍ
ｎ3 （ＰＯ4 ）2 ・２ＭｎＨＰＯ4 ・４Ｈ2 ＯとＦｅＨ
ＰＯ4 ・４Ｈ2 Ｏの混合結晶あるいはＺｎ3 （ＰＯ4 ）
2 ・４Ｈ2 ＯとＦｅＨＰＯ4 ・２〜４Ｈ2 Ｏの混合結晶
あるいはγＦｅ2 Ｏ3 ・ＦｅＰＯ4 ・２Ｈ2 Ｏ又はＦｅ
ＨＰＯ4 ・４〜８Ｈ2 Ｏなどからなっている。
させる下地処理は腐食性物質の拡散抑制及びその被膜中
に含まれる金属塩による電気化学的防錆効果を狙いとし
て、一般的に塗装下地処理に適用されている方法であ
る。しかしながら、リン酸塩による化成処理被膜は、Ｚ
ｎ，Ｍｎ，Ｆｅなどの第三リン酸塩を主成分として、Ｍ
ｎ3 （ＰＯ4 ）2 ・２ＭｎＨＰＯ4 ・４Ｈ2 ＯとＦｅＨ
ＰＯ4 ・４Ｈ2 Ｏの混合結晶あるいはＺｎ3 （ＰＯ4 ）
2 ・４Ｈ2 ＯとＦｅＨＰＯ4 ・２〜４Ｈ2 Ｏの混合結晶
あるいはγＦｅ2 Ｏ3 ・ＦｅＰＯ4 ・２Ｈ2 Ｏ又はＦｅ
ＨＰＯ4 ・４〜８Ｈ2 Ｏなどからなっている。
【０００９】これらの結晶は１００〜２４０℃で結晶水
を放出するとともに、リン酸マンガン系被膜では２５０
℃付近、リン酸亜鉛系では１３０℃から酸化分解が始ま
る。従って、２００〜３００℃で加熱溶融させるポリエ
チレン粉体ライニングにおいては脱水によるポーラス
化、脱水時のリン酸被膜のクラック発生及び化成被膜の
付着力の低下ばかりでなく、リン酸被膜中のＭｎ，Ｚｎ
等の酸化による防食効果の低下、更にこれらの塩の酸化
が進行している場合には腐食電位の逆転による腐食の加
速などにつながり、一般的に適用されている塗装下地処
理と同等の防錆効果は期待できず、ポーラス化、クラッ
ク発生による付着力の低下で、剥離やブリスタが短時間
に発生し易くなる。
を放出するとともに、リン酸マンガン系被膜では２５０
℃付近、リン酸亜鉛系では１３０℃から酸化分解が始ま
る。従って、２００〜３００℃で加熱溶融させるポリエ
チレン粉体ライニングにおいては脱水によるポーラス
化、脱水時のリン酸被膜のクラック発生及び化成被膜の
付着力の低下ばかりでなく、リン酸被膜中のＭｎ，Ｚｎ
等の酸化による防食効果の低下、更にこれらの塩の酸化
が進行している場合には腐食電位の逆転による腐食の加
速などにつながり、一般的に適用されている塗装下地処
理と同等の防錆効果は期待できず、ポーラス化、クラッ
ク発生による付着力の低下で、剥離やブリスタが短時間
に発生し易くなる。
【００１０】従って、耐食性、被付着性、耐摩耗性等に
優れたポリエチレンライニングを従来使用してきた常温
付近の環境よりも耐ブリスタ性の面で問題となる高温環
境への適用拡大を図るためには、付着性に優れ、かつ耐
食性に優れた下地処理方法の開発が望まれており、技術
的課題となっている。
優れたポリエチレンライニングを従来使用してきた常温
付近の環境よりも耐ブリスタ性の面で問題となる高温環
境への適用拡大を図るためには、付着性に優れ、かつ耐
食性に優れた下地処理方法の開発が望まれており、技術
的課題となっている。
【００１１】樹脂及びゴムなどのライニングが高温の水
溶液に接し、外面が大気と接している温度勾配下では被
ライニング材との接着面に水蒸気及び酸素がそれらの分
圧差によって透過する。この場合、被ライニング材の金
属が腐食されず、付着力が十分に保持されている間はラ
イニング材の剥離やブリスタを生じないが、接着不良部
や接着力が極端に低い所あるいは被ライニング金属が腐
食し易い場合には透過した水が留まり、剥離やブリスタ
が短時間に発生することは一般に知られている。
溶液に接し、外面が大気と接している温度勾配下では被
ライニング材との接着面に水蒸気及び酸素がそれらの分
圧差によって透過する。この場合、被ライニング材の金
属が腐食されず、付着力が十分に保持されている間はラ
イニング材の剥離やブリスタを生じないが、接着不良部
や接着力が極端に低い所あるいは被ライニング金属が腐
食し易い場合には透過した水が留まり、剥離やブリスタ
が短時間に発生することは一般に知られている。
【００１２】従来のポリエチレン粉体ライニングは２０
０〜３００℃でポリエチレン粉体を加熱溶融させるの
で、ブラスト処理面の局部的な酸化あるいは化成処理被
膜の崩壊あるいは分解など、耐食上、好ましくない下地
状態になる。
０〜３００℃でポリエチレン粉体を加熱溶融させるの
で、ブラスト処理面の局部的な酸化あるいは化成処理被
膜の崩壊あるいは分解など、耐食上、好ましくない下地
状態になる。
【００１３】本発明は上記技術水準に鑑み、上述したよ
うな不具合を発生しないポリエチレン粉体ライニングの
下地処理方法を提供しようとするものである。
うな不具合を発生しないポリエチレン粉体ライニングの
下地処理方法を提供しようとするものである。
【００１４】
【課題を解決するための手段】本発明はポリエチレン粉
体の溶融温度以上に予備加熱した被ライニング材に該ポ
リエチレンの粉末を供給し、被ライニング材の熱によっ
て粉末を溶融させ、被ライニング材表面に連続したポリ
エチレンの被膜を形成させるライニング方法において、
被ライニング材表面を脱脂洗浄後、ブラスト処理を行
い、ついで空気中で３００℃〜４００℃で加熱してブラ
スト処理面にＦｅ3 Ｏ4 を主体とする被膜を形成させる
ことを特徴とするポリエチレン粉体ライニングの下地処
理方法である。
体の溶融温度以上に予備加熱した被ライニング材に該ポ
リエチレンの粉末を供給し、被ライニング材の熱によっ
て粉末を溶融させ、被ライニング材表面に連続したポリ
エチレンの被膜を形成させるライニング方法において、
被ライニング材表面を脱脂洗浄後、ブラスト処理を行
い、ついで空気中で３００℃〜４００℃で加熱してブラ
スト処理面にＦｅ3 Ｏ4 を主体とする被膜を形成させる
ことを特徴とするポリエチレン粉体ライニングの下地処
理方法である。
【００１５】本発明の下地処理は脱脂洗浄及びブラスト
処理を従来通りの方法で行い、Ｆｅ3 Ｏ4 被膜の形成を
ブラスト処理してから数時間以内に高温で加熱する方法
により行うものである。
処理を従来通りの方法で行い、Ｆｅ3 Ｏ4 被膜の形成を
ブラスト処理してから数時間以内に高温で加熱する方法
により行うものである。
【００１６】
【００１７】ブラスト処理後の被ライニング材を空気中
で３００℃〜４００℃で一定時間加熱することによりブ
ラスト面に黒色被膜を形成することができるが、均一
で、緻密なＦｅ3 Ｏ4 の被膜を形成するには３５０℃以
上に加熱するのが望ましい。
で３００℃〜４００℃で一定時間加熱することによりブ
ラスト面に黒色被膜を形成することができるが、均一
で、緻密なＦｅ3 Ｏ4 の被膜を形成するには３５０℃以
上に加熱するのが望ましい。
【００１８】ポリエチレン粉体のライニングはブラスト
面にＦｅ3 Ｏ4 の被膜形成する下地処理を行ってから２
００℃〜３００℃、望ましくは２４０〜２８０℃に被ラ
イニング材全体を加熱したのち、粉体を供給し、必要で
あればライニングしない面から熱を加えながら、前記温
度に一定時間保持することにより行う。
面にＦｅ3 Ｏ4 の被膜形成する下地処理を行ってから２
００℃〜３００℃、望ましくは２４０〜２８０℃に被ラ
イニング材全体を加熱したのち、粉体を供給し、必要で
あればライニングしない面から熱を加えながら、前記温
度に一定時間保持することにより行う。
【００１９】
【作用】本発明はポリエチレン粉体ライニングの下地処
理として、脱脂洗浄後、ブラスト処理を行い、この面に
耐熱、耐食性に優れ、付着力にも優れているＦｅ3 Ｏ4
の均一被膜を形成しており、ポリエチレン粉体の熱溶融
時に従来生じていた局部的な酸化膜の形成がなく、高温
環境に使用した場合でも、Ｆｅ3 Ｏ4 の均一膜によって
母材の腐食が抑制されるため、剥離やブリスタを生じる
ことなく、長期間の使用に耐えるポリエチレン粉体ライ
ニング材を提供することができる。
理として、脱脂洗浄後、ブラスト処理を行い、この面に
耐熱、耐食性に優れ、付着力にも優れているＦｅ3 Ｏ4
の均一被膜を形成しており、ポリエチレン粉体の熱溶融
時に従来生じていた局部的な酸化膜の形成がなく、高温
環境に使用した場合でも、Ｆｅ3 Ｏ4 の均一膜によって
母材の腐食が抑制されるため、剥離やブリスタを生じる
ことなく、長期間の使用に耐えるポリエチレン粉体ライ
ニング材を提供することができる。
【００２０】
【実施例１】厚さ３ｍｍ、直径１２０ｍｍの炭素鋼板を
６０℃のオルソケイ酸ソーダ３％溶液に１０分間浸漬
し、脱脂洗浄したのち、温水洗浄し十分に乾燥させた。
その鋼板をケイ砂を用いて下地処理清浄度（Ｓａ ２１
／２）までブラスト処理した。ブラスト後の平均表面粗
度は３０μｍであった。サンドブラスト後の鋼板を３５
０℃に調整した加熱炉内で２０分間加熱したのち加熱炉
から取り出し、自然放冷させた。処理後の炭素鋼のブラ
スト面には約１μｍのＦｅ3 Ｏ4 の均一黒色被膜が形成
されていた。
６０℃のオルソケイ酸ソーダ３％溶液に１０分間浸漬
し、脱脂洗浄したのち、温水洗浄し十分に乾燥させた。
その鋼板をケイ砂を用いて下地処理清浄度（Ｓａ ２１
／２）までブラスト処理した。ブラスト後の平均表面粗
度は３０μｍであった。サンドブラスト後の鋼板を３５
０℃に調整した加熱炉内で２０分間加熱したのち加熱炉
から取り出し、自然放冷させた。処理後の炭素鋼のブラ
スト面には約１μｍのＦｅ3 Ｏ4 の均一黒色被膜が形成
されていた。
【００２１】このＦｅ3 Ｏ4 被膜を形成させた炭素鋼板
を２５０℃に調整した電気炉に挿入し、２５０℃に予備
加熱したのち、メルトフローレート３．０ｇ／１０ｍｉ
ｎで粒径９０μｍのポリエチレン粉体をＦｅ3 Ｏ4 被膜
で下地処理した面に均一に散布し、１ｍｍ厚のライニン
グ膜を形成させた。
を２５０℃に調整した電気炉に挿入し、２５０℃に予備
加熱したのち、メルトフローレート３．０ｇ／１０ｍｉ
ｎで粒径９０μｍのポリエチレン粉体をＦｅ3 Ｏ4 被膜
で下地処理した面に均一に散布し、１ｍｍ厚のライニン
グ膜を形成させた。
【００２２】このライニング材を供試材として、デュポ
ン式ライニングテスターを用いて、ライニング側にｐＨ
０．５の硫酸溶液を入れ６０℃に加熱し、ライニングし
ていない鋼板側を２０℃の冷却水で冷却した条件下で、
ブリスタが発生するまでの期間を測定した。その結果、
従来のブラスト処理後ポリエチレン粉体をライニングし
た参考材及びリン酸亜鉛系化成処理面にポリエチレン粉
体をライニングした参考材に比べて、本発明の下地処理
方法により作成したポリエチレンライニング材はブリス
タが発生するまでの時間が１０倍以上になることを確認
した。
ン式ライニングテスターを用いて、ライニング側にｐＨ
０．５の硫酸溶液を入れ６０℃に加熱し、ライニングし
ていない鋼板側を２０℃の冷却水で冷却した条件下で、
ブリスタが発生するまでの期間を測定した。その結果、
従来のブラスト処理後ポリエチレン粉体をライニングし
た参考材及びリン酸亜鉛系化成処理面にポリエチレン粉
体をライニングした参考材に比べて、本発明の下地処理
方法により作成したポリエチレンライニング材はブリス
タが発生するまでの時間が１０倍以上になることを確認
した。
【００２３】
【００２４】
【発明の効果】本発明の下地処理を適用することによ
り、従来剥離やブリスタ発生が問題となり、実用し難か
った５０〜６０℃の環境にポリエチレン粉体ライニング
が適用可能になった。ポリエチレン粉体ライニングは前
記環境条件に用いられる他の樹脂（熱硬化性樹脂）やゴ
ムライニングに比べて生産コストも低く、樹脂ライニン
グやゴムライニングで施工できないような小口径の配管
内面にも施工できる利点もあり、本発明により、ポリエ
チレンライニングの適用範囲の拡大が見込まれることか
ら、その工業的効果は大きく、かつ、長期寿命確保によ
る信頼性向上効果も大きい。
り、従来剥離やブリスタ発生が問題となり、実用し難か
った５０〜６０℃の環境にポリエチレン粉体ライニング
が適用可能になった。ポリエチレン粉体ライニングは前
記環境条件に用いられる他の樹脂（熱硬化性樹脂）やゴ
ムライニングに比べて生産コストも低く、樹脂ライニン
グやゴムライニングで施工できないような小口径の配管
内面にも施工できる利点もあり、本発明により、ポリエ
チレンライニングの適用範囲の拡大が見込まれることか
ら、その工業的効果は大きく、かつ、長期寿命確保によ
る信頼性向上効果も大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−69487（ＪＰ，Ａ) 特開 昭49−101452（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−228466（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−123513（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−136780（ＪＰ，Ａ) 「化学大辞典３」（昭和38−９−15) 共立出版株式会社 Ｐ．924 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B05D 1/00 - 7/12 B05D 7/20 - 7/26
Claims (1)
- 【請求項１】 ポリエチレン粉体の溶融温度以上に予備
加熱した被ライニング材に該ポリエチレンの粉末を供給
し、被ライニング材の熱によって粉末を溶融させ、被ラ
イニング材表面に連続したポリエチレンの被膜を形成さ
せるライニング方法において、被ライニング材表面を脱
脂洗浄後、ブラスト処理を行い、ついで空気中で３００
℃〜４００℃で加熱してブラスト処理面にＦｅ3 Ｏ4 を
主体とする被膜を形成させることを特徴とするポリエチ
レン粉体ライニングの下地処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02413906A JP3082778B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | ポリエチレン粉体ライニングの下地処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02413906A JP3082778B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | ポリエチレン粉体ライニングの下地処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04225866A JPH04225866A (ja) | 1992-08-14 |
| JP3082778B2 true JP3082778B2 (ja) | 2000-08-28 |
Family
ID=18522457
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02413906A Expired - Fee Related JP3082778B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | ポリエチレン粉体ライニングの下地処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3082778B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2017065256A1 (ja) * | 2015-10-14 | 2017-04-20 | 株式会社豊田中央研究所 | 金属樹脂接合部材およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-12-26 JP JP02413906A patent/JP3082778B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 「化学大辞典３」（昭和３８−９−１５）共立出版株式会社 Ｐ．９２４ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04225866A (ja) | 1992-08-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990202 |
|
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