JP3080274U - モータの放熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】放熱ファンにより他の発熱電子素子に対して放
熱を行うと同時に、放熱ファン自体に対しても放熱を行
い、放熱ファンの寿命を増長させる、モータの放熱装置
を提供すること。 【解決手段】本考案はモータの放熱装置に関するもので
ある。このモータの放熱装置はステータとロータとを備
えてなり、前記ロータは上面に凹溝を有するハブを備
え、この凹溝の内壁に複数の通気孔が設けられているこ
とを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はモータにおけるステータの放熱能力を向上させるためのモータの放熱 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

直流ファンの運用は益々普遍的になり、凡そあらゆる電気器具に応用されてい る。

【０００３】 例えばコンピュータの電源供給器には電源供給器内部に発生した高温に対して 放熱を行うファンが設けられている。又例えばホスト板の中央処理装置には中央 処理装置に対して放熱を行うファンがある。

【０００４】 温度が高過ぎると電気器具の性能を降下させ、甚だしく破壊力を帯びているた めに電気器具の使用寿命を大幅に降下させる。したがって、稼動中の電気器具を 室温状態下に維持させることは放熱ファンの不可避な役目である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、放熱ファンはこのように電気器具又はその他電子素子に対して 放熱を行うためにあると言うものの、それ自体の温度が高過ぎると正に火に油を かけると同じく、発熱の電子素子を十分に放熱できないと共に、ファン自体も長 期間高温状態下にあるために寿命が短縮するという欠点が存在している。

【０００６】 ファンモータの発熱源は通常ステータ上のコイル及び制御回路から伝熱して来 たものであるが、一般電気器具の放熱ファン上にはモータステータ上におけるコ イル又は制御回路に対して放熱を行う設備がない。また、モータのサイズは通常 ファン性能の善し悪しを影響するが、我々はある条件下において、ファンに十分 大きな流量を持たせることを希望する反面、サイズが少しでも小さくなることを 希望している。しかし、モータが小さ過ぎると、モータのコイルの温度が高過ぎ てしまうので、ステータコイルに対して放熱動作を行うことにより、コイルの温 度を降下することが必要になる。

【０００７】 本考案の目的は上記従来技術の欠点に対してモータステータ放熱のメカニズム を提出することにより、放熱ファンにより他の発熱電子素子に対して放熱を行う と同時に、放熱ファン自体に対しても放熱を行い、放熱ファンの寿命を増長させ る、モータの放熱装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案のモータの放熱装置はステータ及びロータを 備えてなり、前記ロータは上面に凹溝を有するハブを備え、この凹溝内壁に複数 の通気孔が設けられていることを特徴とするものである。

【０００９】 上記本考案に係るモータの放熱装置において、前記モータは直流モータである ことを特徴とする。

【００１０】 また上記本考案に係るモータの放熱装置において、前記ロータは更にファンブ レード及び磁気リングを備えてなることを特徴とする。

【００１１】 なお上記本考案に係るモータの放熱装置において、前記ファンブレードは前記 ハブに接続されていることを特徴とする。

【００１２】 また、上記本考案に係るモータの放熱装置において、前記磁気リングは、前記 凹溝の底辺を支持するように前記ハブに内蔵されていることを特徴とする。

【００１３】 なお、上記本考案に係るモータ放熱装置において、前記通気孔を通して前記ス テータに対して放熱が行われることを特徴とする。

【００１４】

【考案の実施の形態】

図１はファンロータ１とステータ２との立体分解図であり、図２は別の角度か ら見たファンブレード（ロータ部分）の立体図である。ステータ２はベース３と 、鉄心４と、コイル５と、回路板６とを備えてなり、この回路板６にはモータを 回転させるための、制御モータの回路が備えられている。ロータ１には上面に凹 溝８が形成されてあり、この凹溝内壁に複数の通気孔９が設けられているハブ７ が備えられている。ハブ７の外部はブレードに連接し、内部に磁気リング１０が 設けられている。磁気リング１０と、磁界と、ステータ２により生じた磁界とが 相互作用すると、ロータ１を回転させ、さらにはハブ７とハブ７に連接したブレ ードとが連動されて風を生じ、発熱した電子素子に対して放熱する目的を達成す ることができる。

【００１５】 従来の技術ではステータにより発生した熱に対して放熱の動作を行っていない のに対し、本考案では通気孔９によりステータで発生した熱を放熱することがで きる。ファンが回転すると、通気孔９及びステータ周囲の本来存在していたエア ギャップに対流が発生し、外部の冷たい空気を入れて内部の熱い空気を外部へ放 出し、ステータ内部の熱量を散逸させてステータに対して放熱する目的を達成す る。

【００１６】 通気孔９の設計においては、ごみの汚染等の問題を考慮に入れて、ハブ周囲に 凹溝が設計されてあるので、通気孔９を凹溝の内側に内蔵させることができ、こ れにより空気が対流時にごみを吸入する蓋然性を大幅に低減させることができる 。

【００１７】 本考案の目的は上記従来技術の欠点に対してモータステータ放熱のメカニズム を提出することにより、放熱ファンにより他の発熱電子素子に対して放熱を行う と同時に、放熱ファン自体に対しても放熱を行い、放熱ファンの寿命を増長させ ることにある。

【００１８】 本考案の特徴はロータにハブを設けたことにあり、そしてこのハブの上面に、 内壁に複数個の通気孔が設けられた凹溝を備えたことにより、モータの回転時に 空気の対流を発生させ、ステータ内部の熱源を散逸させることができる。このよ うにモータ内部のステータに放熱のメカニズムを設けたので、モータの寿命が増 長する。

【００１９】 また、このモータが直流モータであり、前記ロータは更にファンブレード及び 磁気リングを備えてなり、そして該ファンブレードは前記ハブに接続されると共 に、該磁気リングは前記凹溝の底辺を支持するように前記ハブに内蔵されている ので、前記複数の通気孔を通して前記ステータに対して放熱を行うことができる 。

【００２０】 要するに本考案の進歩性は、モータのハブ上面に設けられた通気孔により、ロ ータ内部の空気に対流を発生させ、モータが回転すると、モータのステータに対 して十分に放熱の動作を行い得ると共に、通気孔が凹溝の内側に設計されている ので、ごみの汚染を最大限に低減させることにある。また、製作方面では、凹溝 内部に設けられている通気孔はプラスチックの射出成形の技術により実行できる ので、実用性を具備している。また、このようなメカニズムの設計は従来から存 在していなかった設計であるので、新規性を具備している。この進歩性、実用性 及び新規性の具備は正に実用新案登録の要件を満足していることを物語るもので ある。

【００２１】 本考案の技術的範囲は上記実施例に限定されず、実用新案登録請求の範囲を逸 脱しない限り、当業者による設計変更及び修飾も本考案の技術的範囲に属する。

【図面の簡単な説明】

本考案は以下添付図を参照しながら詳細に説明すること
により、より深く了解できるであろう。

【図１】本考案の好適な実施例の分解図である。

【図２】本考案の好適な実施例の、別の角度から見たフ
ァンブレードの立体図である。

【符号の説明】

１． ロータ ２． ステータ ３． ベース ４． 鉄心 ５． コイル ６． 回路板 ７． ハブ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ステータとロータとを備えてなり、前記ロ
   ータは上面に凹溝を有するハブを備え、この凹溝の内壁
   に複数の通気孔が設けられていることを特徴とするモー
   タの放熱装置。
2. 【請求項２】前記モータは直流モータであることを特徴
   とする請求項１記載のモータの放熱装置。
3. 【請求項３】前記ロータはさらにファンブレードと磁気
   リングとを備えてなることを特徴とする請求項１記載の
   モータの放熱装置。
4. 【請求項４】前記ファンブレードは前記ハブに接続され
   ていることを特徴とする請求項３記載のモータの放熱装
   置。
5. 【請求項５】前記磁気リングは前記凹溝の底辺を支持す
   るように前記ハブに内蔵されていることを特徴とする請
   求項３記載のモータの放熱装置。
6. 【請求項６】前記通気孔を通して前記ステータに対して
   放熱が行われることを特徴とする請求項３記載のモータ
   の放熱装置。