JP3078239U - 拡開アンカ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピン状の拡開部材を打ち込むことによって拡
開可能である拡開アンカを改良して、固定した後に穿孔
から取り除くことのできる拡開アンカを提供する。 【解決手段】 拡開アンカ１０が、該拡開アンカ１０か
ら前記拡開部材１６を引き抜くために引抜装置１４，１
８を有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はピン状の拡開部材を打ち込むことによって拡開可能である拡開アンカ に関する。

【０００２】

【従来の技術】

このような形式の拡開アンカ自体は公知であり、この拡開アンカは穿孔内に挿 入後にピン状の拡開部材、例えば拡開釘の打込みによって拡開され、これにより 拡開アンカは穿孔にアンカ式に固定される。固定された拡開アンカに汎用の形式 では雄ねじ山または雌ねじ山に対象物を取り付けることができる。このような公 知の拡開アンカはもはや使用されない場合にも埋設されたままつまり穿孔内に残 存するという欠点を有している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は冒頭に記載した形式の拡開アンカを改良して、固定した後に穿 孔から取り除くことのできる拡開アンカを提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために、本考案の構成では拡開アンカが、該拡開アンカか ら前記拡開部材を引き抜くための引抜装置を有しているようにした。

【０００５】

【考案の効果】

本考案による拡開アンカは引抜装置を有していて、この引抜装置によって、拡 開が中止され固定が解除されている限り拡開部材を拡開アンカから引き抜くこと ができる。この拡開部材を穿孔から引き抜くことができる。本考案の拡開アンカ は特に前述したような対象物、例えばダイヤモンド穿孔装置をコンクリート壁に 固定するために設けられている。穿孔過程の終了後この拡開アンカをダイヤモン ド穿孔装置とともにコンクリート壁から取り除き、次の穿孔のために再び使用す ることができる。この本考案による拡開アンカは複数回再利用できるという利点 を有している。さらに拡開アンカはピン状の拡開部材を打ち込むことによって迅 速に固定可能であり、かつ引抜装置によって拡開部材を拡開アンカから引き抜く ことによって簡単に穿孔から取り除き可能であるという利点を有している。

【０００６】 引抜装置として本考案の構成では、ピン状の拡開部材が拡開アンカから突出し た後方端部で曲げられているかまたは特殊な形式で側方に突出している。拡開部 材を曲げ出された端部で（工具を用いて）把持して拡開アンカから引き抜くこと ができる。特にヘッド部を有するピン状の拡開部材を側方で突出した引抜装置と して形成している。

【０００７】 本考案の構成では対象物を拡開アンカに固定するためにねじ付け部材が設けら れている。このねじ付け部材は例えば拡開アンカに螺合するナットまたは拡開ア ンカにねじ込まれるねじであってよい。このようなねじ付け部材を解除方向に回 転させることによって本考案の構成では、拡開アンカに打ち込まれたピン状の拡 開部材を拡開アンカから引き抜くことができ、これにより固定を解除することが できる。解除方向に回転させた際にねじ付け部材は拡開部材に作用し、この拡開 部材を拡開部材から引き抜く。

【０００８】

【考案の実施の形態】

次に本考案の実施の形態を図面に記載した実施例に基づき詳説する。

【０００９】 図面に示した本考案の拡開アンカ１０は同様に部材番号１０を付与した、ピン 状の基本体を有している。前方の区分ではこの拡開アンカ１０は互いに交差する 軸方向の２つのスリットが設けられており、これらのスリットは拡開アンカ１０ を拡開脚部１２に細分している。後方端部では拡開アンカ１０に雄ねじ山１４が 設けられており、この雄ねじ山１４にナット１４が被せ嵌められている。拡開ア ンカ１０には軸線方向孔が設けられており、この軸線方向孔は後方端部から拡開 脚部１２まで均等な直径を有していて、拡開脚部１２の領域では拡開アンカ１０ の前方端部に向かって先細りしている。この軸線方向孔には拡開ピン１６が収容 されており、この拡開ピン１６は後方端部にヘッド部１８を有している。この拡 開ピン１６のヘッド部１８は側方で拡開アンカ１０を超えて突出している。

【００１０】 本考案による拡開アンカ１０の使用および機能は大きな直径の孔をコンクリー ト壁に穿孔するために使用される、それ自体公知であるダイアモンド穿孔装置（ 図示せず）の取付けに基づき記載される。図面にはダイアモンド穿孔装置のコン ソールベース２０だけが示されている。このコンソールベース２０は孔２２を有 しており、この孔２を介して拡開アンカ１０は差し込まれている。ナット１４と コンソールベース２０との間には座金２４が載置されている。

【００１１】 拡開アンカ１０は拡開ピン１６なしにコンソールベース２０の孔２２を介して 差し込まれ、築壁２８の穿孔２６に導入される。到達困難な場合には拡開アンカ １０を、その後方端部をハンマで打くことによって打ち込むことができる。なぜ ならば拡開ピン１６は前記したように拡開アンカ１０の軸線方向孔から取り除か れているからである。ついで拡開ピン１６は拡開アンカ１０の軸線方向孔に差し 込まれ、ハンマーで拡開脚部１２の間に打ち込まれる。この拡開ピン１６は拡開 脚部１２を広げ、これにより拡開アンカ１０を築壁２８内に固定する。取付けの 終わりにナット１４が締められ、これによりダイアモンド穿孔装置（図示せず） はコンソールベース２０で築壁２８に対して緊締される。

【００１２】 ダイアモンド穿孔装置の使用後にダイアモンド穿孔装置を取り外すために拡開 ンカ１０のナット１４は拡開ピン１６のヘッド部１８に接触するまで解除方向に 回転させられる。ナットを解除方向にさらに回転させることによって拡開ピン１ ６は拡開アンカ１０から引き抜かれ、拡開脚部１２の拡開は中止され、これによ り築壁２８における拡開アンカ１０の固定は解除される。コンソールベース２０ と協働して拡開アンカ１０を穿孔２６から引き抜き、ダイアモンド穿孔装置を新 し居場所に固定するために再び使用可能である。拡開ピン１６のヘッド部１８と 、拡開アンカ１０のねじ山１２に被せ嵌められたねナット１４とが、拡開アンカ １０から拡開ピン１６を引き抜くための引抜装置１４，１８を形成している。

【図面の簡単な説明】

【図１】固定した状態の本考案による拡開アンカの断面
図である。

【符号の説明】

１０ 拡開アンカ、 １２ 拡開脚部、 １３ 雄ね
じ、 １４ ナット、１６ 拡開ピン、 １８ ヘッド
部、 ２０ コンソールベース、 ２２ 孔、２４ 座
金、 ２６ 穿孔、 ２８ 築壁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 アルベルト フリッシュマン ドイツ連邦共和国 ケンツィンゲン ヒュ ルンハイムヴェーク ３ (72)考案者 ヨアヒム プランゲ ドイツ連邦共和国 バーリンゲン リード レン 20

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ピン状の拡開部材を打ち込むことによっ
   て拡開可能である拡開アンカにおいて、 拡開アンカ（１０）が、該拡開アンカ（１０）から前記
   拡開部材（１６）を引き抜くための引抜装置（１４，１
   ８）を有していることを特徴とする、拡開アンカ。
2. 【請求項２】 前記引抜装置（１８）がピン状の拡開部
   材（１６）から側方へ突出している、請求項１記載の拡
   開アンカ。
3. 【請求項３】 ピン状の前記拡開部材（１６）が引抜装
   置としてヘッド部（１８）を有している、請求項２記載
   の拡開アンカ。
4. 【請求項４】 前記拡開アンカ（１０）が、該拡開アン
   カ（１０）に対象物（２０）を固定するためにねじ付け
   部材（１４）を有しており、該ねじ付け部材（１４）
   が、解除方向に旋回されることによって前記引抜装置
   （１８）に接触させられ、これによりピン状の前記拡開
   部材（１６）が前記ねじ付け部材（１４）によって拡開
   アンカ（１０）から引き抜き可能である、請求項１記載
   の拡開アンカ。
5. 【請求項５】 前記ねじ付け部材がナット（１４）であ
   り、該ナット（１４）が前記拡開アンカ（１０）のねじ
   山（１２）に螺合している、請求項４記載の拡開アン
   カ。