JP3077858U - 自動車のバック走行における所定車速に対する安全装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この考案はＡＴ車またはＭＴ車あるいはハイ
ブリッド車におけるバック走行時の車速が設定された所
定速度以上になった場合にはバック走行を行なえないよ
うにした制御装置に関する。 【解決手段】 動力機へのエネルギー供給をカットする
装置とブレーキを作動しバック走行時の車を停止させる
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案に属する技術】

この考案は、自動車におけるバック走行の安全走行を目的とした車速制御装置 に関し、具体的にはバック走行車輌の車速が所定速度以上になった場合にはエネ ルギー供給装置による、エンジンへの燃料または電流の供給を停止させることで 車輌の動力の稼動を停止させ、しかもブレーキを作動させて車輌の進行を停止さ せるようにした車速制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ＡＴ車またはＭＴ車において、バック走行時の車速は運転者の自由裁量のまか されており、運転者の運転技能によってバック走行時の車速を必要以上に高速に したり、あるいはアクセルワークのミスによりエンジンに対して過負荷を与えて 急加速を生じさせることで不慮の災害を生じさせることがあった。 また、ＡＴ車またはＭＴ車において、バック走行時の車速制御装置を備えた車 輌は存在しなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、車輌のバック走行時の車速が所定速度以上になった場合、エンジ ンの燃料供給手段を停止させ、またブレーキ装置を作動させて車輌の走行を停止 させることでバック走行における制限車速以上の車輌に対する安全装置を提供し ようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

ＡＴ車またはＭＴ車において、バック走行時の車輌速度が５ｋｍ／時乃至４０ ｋｍ／時になった場合にはエンジンへの燃料供給装置を停止、エンジンの稼動を 停止させると共に、ブレーキ装置を差動させて強制的に車輌を停止させるように したものである。

【０００５】

【実施例】

この考案はＡＴ車またはＭＴ車において、シフトレバーがＲレンジにシフトさ れている場合にあって、バック走行時の速度が約５ｋｍ乃至４０ｋｍ／時となっ た場合にはガソリン等の液体燃料を動力源とするガソリンエンジン車および電気 を動力源とする電気自動車またはハイブリット車のそれぞれの動力機へのエネル ギー例えば燃料，電気の供給を停止し、車輪にはブレーキを作動させて車輌を停 止させるものである。

【０００６】 この考案に係るエネルギー例えば燃料あるいは電気の供給停止装置は車載コン ピューターユニットに設置された速度計の速度を検知した所定速度検知器とＲレ ンジ検知器の指令で車載コンピューターが作動し、その指示でエンジンや電気モ ーターへの燃料や電流の供給をカット、またはエンジンの点火プラグへの電流を カットするものである。

【０００７】 図１および図２により、この考案の実施例を更に具体的に説明すれば次のとお りである。 図１で示すようにシフトレバー１がＲレンジ２にシフトされるとＲレンジスイ ッチ３が閉じて集積回路（ＩＣチップ）内に設けられたＲレンジセンサー４が検 知し、その情報を同じ集積回路内に設けられた所定速度センサー５に伝達される 。なお所定速度センサー５はシフトレバーがＲレンジにシフトされている時のみ に作動するものである。 この時車輌の車速が設定された車速が５ｋｍ〜４０ｋｍ／時になると所定速度 センサー５が検知し、Ｒレンジセンサー４の情報と連動し、車載コンピューター ３２内の作動スイッチ５１，５２を閉じて燃料供給システム８と点火プログラム コントロールシステム９にその作動の中止を指示、この結果燃料、電力等の供給 停止となりエンジン１１は停止するので車輌は慣性走行を行うことになる。

【０００８】 また同時に所定速度センサー５はブレーキングシステム１０にも作動の指令を 出すので車輌の車輪にもブレーキ制動１２が行なわれ車輌は強制的に停止させら れる。 なお集積回路３１と車載コンピューター３０は車載コンピューターユニット３ ２内に組込まれている。

【０００９】 図２は上記制御装置のシステムの解除を示すもので、Ｒレンジスイッチ３とＲ レンジセンサ４間に設けた解除スイッチ１３を開いて制御装置を作動させること がない。この制御解除は設定された所定速度以上でのバック走行を必要とする場 合とかバック走行での他車を索引する場合などに適用するものである。

【００１０】

【考案の効果】

この考案の効果を箇条書にて示せば次のとおりである。 １．この考案は、シフトレバーをＲレンジにシフトした場合に限り、この制御装 置が作動し、バック走行の誤操作による運転が防止できる。 ２．この考案はバック走行の運転が正常に行なわれている場合でも、車速が５〜 ４０ｋｍ／時になった場合にはエンジンへのエネルギー供給を停止することでエ ンジンの稼動を停止させると共にブレーキを作動させて車輌を停止させるもので ある。 ３．この結果、この考案は運転者に対してはバック走行を確実に認識させて操縦 させると共にバック走行速度が安全速度以上になった場合には強制的に車輌を停 止させて、例えばバック走行速度オーバーによる階上駐車時の脱落とか、駐車場 における場外越脱などの事故を防止できる安全装置と云うべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る安全装置の説明図である。

【図２】安全装置の作用説明図である。

【符号の説明】

１ シフトレバー ２ Ｒレンジ ３ Ｒレンジスイッチ ４ Ｒレンジセンサー ５ 所定速度センサー ５１（５２） 作動スイッチ ６ トランスミッション ７ 車速センサー ８ 燃料供給システム ９ 点火プラグコントロールシステム １０ ブレーキ作動システム １１ エンジン １２ ブレーキ １３ 解除スイッチ ３０ 車載コンピューターユニット ３１ 集積回路（ＩＣチップ） ３２ 車載コンピューター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＡＴ車またはＭＴ車において、バック走
   行速度が５ｋｍ／時乃至４０ｋｍ／時以上になった場合
   に、この設定数値を検知した車載コンピューターの指示
   によってエネルギー供給をカットすると共にブレーキ装
   置を作動させて動力の稼動を停止させると共に、車輌走
   行を停止させることでバック走行における制限車速以上
   での車輌に対する安全装置。