JP3077673B2 - 配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置 - Google Patents

配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置

Info

Publication number
JP3077673B2
JP3077673B2 JP10171818A JP17181898A JP3077673B2 JP 3077673 B2 JP3077673 B2 JP 3077673B2 JP 10171818 A JP10171818 A JP 10171818A JP 17181898 A JP17181898 A JP 17181898A JP 3077673 B2 JP3077673 B2 JP 3077673B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring board
conductive
conductive polymer
polymer
contact pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10171818A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000009754A (ja
Inventor
洋輔 板垣
正春 佐藤
肇 久住
大作 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP10171818A priority Critical patent/JP3077673B2/ja
Publication of JP2000009754A publication Critical patent/JP2000009754A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3077673B2 publication Critical patent/JP3077673B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Leads Or Probes (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配線基板検査装置に
用いられるコンタクトピンの製造方法、及び配線基板検
査装置に関し、特に高導電性でパターン形成可能な導電
性高分子からなり、微細な配線パッドにも対応可能な柔
軟性に富んだコンタクトピンの製造方法、及び配線基板
の電気的検査に用いられる配線基板検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、高性能化に伴ってプ
リント配線基板においても配線の高密度化が進展してい
る。このため、微細な配線の断線、接続不良等の危険性
が増しており、簡便で確実なるプリント配線検査法への
要求が高まっている。このような要求に応える検査方法
としては、配線パターンの電極パッドにコンタクトピン
を直接接続して不良解析する方法が考えられるが、この
方法では、高密度プリント配線基板に用いられる間隔1
00μm以下で接続面高さの異なる電極パッドにも安定
に接続できるコンタクトピンを用いることが重要な技術
要素の一つとなっている。すなわち、微細加工が可能で
柔軟性にも富んだ導電性のコンタクトピン、およびその
簡便なる製造方法が求められている。
【0003】しかしながら、導電性の金属やセラミック
等を主な材料とするコンタクトピンでは剛直で柔軟性が
乏しいために高さの異なる電極パットと安定な電気的接
続を形成することは難しい。また、この問題を解決する
ために、柔軟性を有する高分子材料に導電性の金属やセ
ラミック、カーボン等の微粉末を分散させたコンタクト
ピンでは、ピン全体に導電性の経路(導電路)を形成す
るためには微粉末の粒径にもよるが少なくとも20重量
%以上の導電性粉末が必要であり、このような場合には
柔軟性が失われてしまう。さらに、導電性粉末を含んで
十分な導電性と柔軟性を有する材料が、仮に得られたと
しても、これらの導電性粉末が通常、数十μm以上の粒
径であるので、高密度プリント配線基板に用いられる間
隔100μm以下の電極パッドに接続できる形状に加工
することは難しい。
【0004】このため、高密度プリント配線基板の検査
は目視、あるいは画像解析等の方法が採用されている。
しかしながら、この手法では電気的な接続を間接的に観
察しているのみであるので、微細な断線や不良を確実に
検出することは難しい。このため、高密度プリント配線
基板に用いられる間隔100μm以下の電極パッド関し
ては、確実性の高い電気的検査が行われていないのが現
状であった。
【0005】一方、高分子それ自体が電気伝導性を有す
るものとしてポリピロールやポリアニリン等の導電性高
分子が開発され、電子部品の電極等に利用されている。
ポリピロール等の導電性高分子を重合する方法としては
高価数の遷移金属塩を酸化剤とする酸化的カチオン重合
や、芳香族系のモノマーを電気化学的に酸化重合する電
解重合が知られている。
【0006】例えば特開平3−46214号公報にはド
デシルベンゼンスルホン酸第2鉄とピロールのメタノー
ル溶液を−30℃以下で混合し、−20℃以上に昇温し
て重合する導電性ポリピロールを電極とする固体電解コ
ンデンサの製造方法が開示されている。また、特開昭6
1−209225号公報には複素五員環式化合物と分子
量300以下のスルホン酸塩を含む電解液を用いて1V
以下の電位で電解重合反応を行うことにより、電極面に
高導電性の導電性高分子を形成する方法が開示されてい
る。さらに、特開平2−224316号公報には多孔質
成形体の表面を電解液で濡らし、接触して設けた作用電
極を用いて電解重合を行って表面に樹状あるいは網目状
の導電性高分子化合物を形成させ、次いでこの樹状ある
いは網目状の導電性高分子を陽極として電解重合して電
解質を形成する固体電解コンデンサの製造方法が開示さ
れている。
【0007】また、任意のパターン形状を有する導電性
高分子の製造方法として、日本国特許第2657956
号公報にはポリパラフェニレンビニレン、ポリアニリ
ン、ポリピロール等とエネルギーへの曝露によってドー
パントを発生する前駆体とを含む導電性ポリマー組成物
をエネルギー源に曝露してドーパント前駆体を分解し、
ドーパントを生成させて曝露領域を導電性にする導電性
ポリマー構造体の形成方法、並びにこの導電性ポリマー
構造体を溶媒に曝露し、エネルギー源に曝露された領域
以外の領域を溶解させて除去する導電性ポリマー構造体
の形成方法が開示されている。
【0008】これらの技術は有機高分子による導電性成
形体の形成方法であるので、高密度プリント配線基板の
検査用コンタクトピンに応用した場合でも金属やセラミ
ック等に比べて柔軟であり、安定な電気的接続において
は一応の効果を奏するものと考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来、高密度プリント配線基板の検査は目視、あるいは画
像解析等の方法が採用されているが、この手法では微細
な断線や不良を確実に検出することは難しく、確実性の
高い電気的検査が行われていないのが現状であった。
【0010】有機高分子による導電性高分子の重合方法
や成形体形成方法も種々開発されているが、高導電性で
パターン形成可能な高密度プリント配線基板の検査用コ
ンタクトピンに適用可能な導電性高分子の製造方法は開
発されていない。すなわち、低温で反応を抑えた溶液
を、昇温して重合する方法や、溶剤の融解温度以下で導
電性高分子を重合する方法では基板全面に導電性高分子
が形成してしまい、任意の形状で、しかも微細な電極バ
ッドにも対応できるものとはならない。また、導電性高
分子とエネルギーへの曝露によってドーパントを発生す
る前駆体とを含む組成物をエネルギー源に曝露してドー
パント前駆体を分解してドーパントを生成させ、曝露領
域を導電性にする導電性ポリマー構造体を形成し、溶媒
に曝露してエネルギー源に曝露された領域以外の領域を
溶解させて除去する方法ではドーパントとして利用でき
る化合物がオニウム塩のごとき特殊な分子構造に限ら
れ、溶剤で溶解する導電性高分子の数も少ないため、導
電性や柔軟性などの性能を任意に制御したものを製造す
ることは難しい。さらに、電解重合法では、電極面方向
への広がりを抑えて十分な高さまで導電性高分子を成長
させることは難しい。
【0011】加えて、導電性高分子の高密度プリント配
線基板の検査用コンタクトピンへの適応を考えると、一
般に導電性高分子は高分子の主鎖方向に拡がった共役系
を有するために剛直で、不溶不融のものが多く、単独で
用いた場合には柔軟性に乏しく高さの異なる電極パット
に密着させて安定な電気的接続を形成することは難しい
という問題を発生する。
【0012】本発明の主な目的は、プリント配線基板の
電気的検査に用いられる配線基板検査装置の微細な配線
パッドにも対応可能で、しかも高導電性で柔軟性にも富
んだ配線基板検査用コンタクトピンの製造方法、及び配
線基板検査装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板検査用
コンタクトピンの製造方法は、有機高分子からなる微粒
子層を形成する工程と、前記微粒子の周りに導電性高分
子のモノマーを含む電解液を存在させ、該モノマーを電
解重合する工程とを含む。本発明の配線基板検査装置
は、コンタクトピンとして、有機高分子からなる微粒子
を導電性高分子が取り囲むとともに、導電性高分子が連
続して導電路を形成してなる棒状のコンタクトピンを有
するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、配線基板検査装置の例お
よびその使用法を示す斜視図である。図1に示す配線基
板検査装置10は、支持板3の上に電極パッド2を形成
し、この電極パッド2に接続して配線基板検査用コンタ
クトピン1を設けることで製造できる。このコンタクト
ピン1が本発明の製造方法によって製造される。そし
て、このコンタクトピン1を、検査対象である配線基板
14、例えばプリント配線基板に押し付けて配線基板1
4の検査を行う。
【0015】本発明の配線基板検査用コンタクトピンの
製造方法の例は、図2、3に示すように、電極パッド2
を備えた支持板3の上に、有機高分子からなる微粒子4
aの層(微粒子層4)を形成する工程と、前記微粒子4
aの周りに導電性高分子のモノマーを含む電解液6を存
在させ、電解液6中のモノマーを電解重合する工程とを
含む。
【0016】前記の電極パッド2とは、検査用コンタク
トピンの引き出し電極として用いるもので、その形状、
材質は特に限定されず、検査対象であるプリント配線基
板等の配線基板に応じた形状で、銅、金、チタン、イン
ジウム等や各種合金等の導電性材料を用いて構成でき
る。
【0017】支持板3とは電極パッドを支持するもの
で、ガラス−エポキシ複合フィルム基板やポリイミド基
板等やセラミック基板等の配線基板として従来公知の電
気絶縁材料で構成でき、必要に応じて外部端子から電極
パッドまでの配線を設けて使用される。
【0018】有機高分子からなる微粒子4aとは、ポリ
エチレンやポリプロピレン、ポリ塩化ビニレン、ポリフ
ッ化ビニリデン等の熱可塑性高分子の微粒子や、ポリウ
レタンやエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹
脂、ポリテトラフルオロエチレンやポリイミド等のエン
ジニアリングプラスチック等を主な成分とする有機高分
子からなる微粒子であるが、得られるコンタクトピンの
弾性率、およびパターン形成の容易さの観点から架橋し
た高分子化合物を主な成分とする微粒子が好ましい。
【0019】微粒子の形状並びに大きさは特に限定され
ず、球状のものをはじめとして必要に応じて種々の形
状、大きさの粒子を使用することができるが、高密度プ
リント配線基板検査用のコンタクトピンとするには粒径
は細かい方が好ましく、特に、安定した性能が得られる
という観点からは形状や粒径のそろったものが好まし
い。これらの有機高分子からなる微粒子を得る方法とし
てはポリマー微粒子を作成した後に分級したり、シード
重合等の通常の単分散ポリ眞粒子の製造方法を用いるこ
とができる。
【0020】有機高分子からなる微粒子層4を形成する
方法としては、基板上に有機高分子からなる微粒子を直
接放散させたり、微粒子を含む溶液を調整後基板に対し
て噴霧乾燥したり、あるいは、その溶液をディップコー
ター、スピンコーター、バーコーター、ロールコーター
等の通常の塗膜形成装置を用いる方法等が挙げられる。
特に、溶液を用いる方法では微粒子間の接着を強める目
的でバインダーを用いたり、感光性樹脂を混合して光化
学反応の手法を使って一部を不溶化させることも可能で
ある。また、有機高分子からなる微粒子層を形成する前
にフォトリソグラフィー等の手法を用いて任意の開口部
を形成しその部分のみに微粒子層を形成することも可能
である。さらに、アクリル樹脂を形成しうる感光性のモ
ノマー溶液等を用いて光化学反応を行い、微粒子状の高
分子から構成される有機高分子層を形成することも可能
である。
【0021】本発明において導電性高分子とは、高分子
それ自体が導電性の高分子化合物であり、ドーパントを
含むポリアセチレンやポリパラフェニレン等のπ電子共
役系高分子が挙げられるが、製造の容易さや導電性状態
の安定性の観点からポリピロール、ポリチオフェン、ポ
リエチレンジオキシチオフェンおよびポリアニリンが好
ましい。また、導電性高分子のモノマーとは電解重合に
よって導電性高分子となるものであれば特に限定されな
いが、ピロール、チオフェン、エチレンジオキシチオフ
ェン、もしくはアニリンが好ましい。本発明において、
これらの導電性高分子のモノマーにはピロール、チオフ
ェン等に加えて、電解重合を妨げない限りその誘導体も
含むことができる。すなわち、ピロールやチオフェン等
ではその2位および5位で結合が形成されるので、3ま
たは4位がアルキル基等で置換された化合物は電解重合
が可能であり、本発明の配線基板検査用コンタクトピン
の製造方法に用いることができる。
【0022】導電性高分子のモノマーを電解重合する方
法としては、通常の電解重合であれば特に制限されず、
具体的には2枚の電極を導電性高分子のモノマーを含む
電解液に接触させ、電圧を加えてモノマーを陽極酸化重
合する方法等で行われる。本発明の製造方法では、有機
高分子からなる微粒子の空隙部に導電性高分子が形成さ
れるので、コンタクトピンの縦方向への成長と、電極パ
ッドへの付着力向上の観点から、電解重合は少なくとも
2以上の異なる電位で行われることが好ましく、特に、
導電性高分子のモノマーの酸化電位の2倍以上の電位
と、導電性高分子のモノマーの酸化電位の1〜1.5倍
の電位で行われることが好ましい。
【0023】電解液としては、導電性高分子のモノマー
の他に、過塩素酸リチウムやホウフッ化リチウム等の無
機塩、あるいはパラトルエンスルホン酸テトラブチルア
ンモニウム等の有機塩を電解質塩として含むアセトニト
リル溶液、ベンゾニトリル溶液等が使用できる。
【0024】本発明においては、コンタクトピンは有機
高分子からなる微粒子の周りに導電性高分子のモノマー
を存在させて該モノマーを重合することによって製造さ
れる。従って、コンタクトピンは、有機高分子からなる
微粒子の空隙部に導電性高分子が形成されているもので
あり、大きな弾性変形が可能であり、また、導電率も大
きいという特徴がある。
【0025】以下、図1〜4を参照しながら本発明を更
に詳述する。コンタクトピンの好ましい製造方法を、図
2乃至図3に基づき以下に説明する。 図2に示すよう
に、電極パッド2を備えた支持板3の上に有機高分子か
らなる微粒子4aの層(微粒子層4)を予め形成する。
次いで、図3に示すように、微粒子層4の周りに導電性
高分子のモノマーを含む電解液6を供給する。これによ
り電解液6は微粒子層4を覆い、その一部は微粒子4a
の周りの空隙部に浸透する。次いで、電極パッド2上の
電解液6中のモノマーを電解重合すると、微粒子4aを
取り囲むように導電性高分子5が電極パッド2上に形成
される。次いで、不要な部分、即ち電極パッド2と電極
パッド2との間に存在する微粒子4aとモノマーの未重
合物とを除去する。その結果、図4に示すように、有機
高分子の微粒子4aと導電性高分子5とからなる突起部
が形成される。この突起部がコンタクトピン1とされ
る。コンタクトピン1においては、図4に示すように、
導電性高分子5が連続しているので導電路が形成され
る。従って、コンタクトピン1は導電性である。また、
導電性高分子5からなる連続層の中に微粒子4aが存在
しているので、コンタクトピン1は柔軟性に富む。微粒
子4aは架橋されていることが好ましい。
【0026】しかも、本発明による製造方法では、電極
パッド2の形状に応じた柱状の(ピン状の細棒の)コン
タクトピン1が形成できるので、高密度プリント配線基
板に用いられる間隔100μm以下の電極パッドも作製
可能である。従って、本発明の製造方法によるコンタク
トピン1を用いれば、高密度プリント配線基板の電気的
検査を確実に行うことができる。また、コンタクトピン
1の導電性材料としてカーボンや金属粉末のような粒子
状材料ではなく、分子それ自体が導電性の高分子を用い
るので、コンタクトピン1の形成間隔は実質的に電極パ
ッド2のパターン形成精度まで小さくすることが可能で
ある。また、コンタクトピン1の高さは電解重合条件、
主には電圧と重合時間で制御できる。
【0027】本発明の配線基板検査装置の例は、図1に
示すように、配線12をされた電気絶縁性の支持板3の
上に複数の導電性の電極パッド2が設けられ、この複数
の電極パッド2のそれぞれの上に、配線基板14と接触
させられる棒状のコンタクトピン1が電気的に接続され
て設けられて配線基板14の電気的検査を行うための検
査装置10であって、前記棒状のコンタクトピン1が、
図4に示すように、有機高分子からなる微粒子4aを導
電性高分子5が取り囲むとともに、導電性高分子5が連
続して導電路を形成している検査装置10である。該検
査装置10は、前記製造方法によって製造でき、コンタ
クトピン1は、例えば前記製造方法によって形成でき
る。前記微粒子4aは架橋されていることが好ましい。
この配線基板検査装置を用いれば、高密度プリント配線
基板の電気的検査を行うことが可能である。
【0028】配線基板の検査法の例は、図1に示すよう
に配線基板検査装置10を配線基板14に押し付けてコ
ンタクトピン1を配線基板14に形成された回路に接触
させ、配線12、該配線12に接続された電極パッド
2、該電極パッド2に接続されたコンタクトピン1を介
して前記回路に検査用電気信号を与え、前記回路を通っ
た電気信号を他のコンタクトピン1を介して出力信号と
して取り出し解析する方法である。
【0029】
【実施例】以下、本発明の詳細について実施例により具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではなく、本発明の技術思想の範囲内において、
各実施例は適宜変更され得ることは明らかである。図
2、3に示す製造方法によるコンタクトピン1を有す
る、図1、4に示す配線基板検査装置10を以下のよう
にして作製した。 実施例1 ガラスエポキシ基板上に銅箔を張り付けて配線パターン
12を形成し、直径50μmの電極パッド部を黒化処理
した。この支持板3にシード重合で得られた粒径6μm
の球状のジビニルベンゼン系架橋重合体(花王株式会社
製、ルナパールLC600)を散布し、1kg/cm2
で加圧して膜厚80μmの有機高分子からなる微粒子層
4を形成した。次に、この基板を0.1mol/lのピ
ロールと0.25mol/lのパラトルエンスルホン酸
テトラエチルアンモニウムを含むアセトニトリル溶液か
らなる電解液6に浸漬し、ニッケル板を対極として10
Vの電圧を印加した。2分後、電圧を3.6Vに下げ6
0分間反応を続けた。その結果、電極パッド2に接した
有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリ
ピロールが形成された。この基板をメタノールに浸漬
し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリピロールが形成さ
れていない部分の微粒子4aを除去し、ポリピロール
(導電性高分子5)と有機ポリマーの微粒子4aとから
なる直径50μm、高さ100μmの円柱状コンタクト
ピン1を有する配線基板検査装置10を製造した。得ら
れたコンタクトピン1はその高さの25%までの弾性変
形が可能であるため、異なる高さの配線パッドにも密着
させることができた。また、電気抵抗は15Ωであるた
め、プリント配線基板のオープン・ショート検査のみな
らず動作試験も可能なものであった。
【0030】実施例2 実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板3を用い
て、その表面に80℃に加熱したアクリレート系感光性
樹脂(東亞合成株式会社製、M5700)を滴下し、バ
ーコーターを用いて100μmの樹脂層を形成した。こ
の樹脂層に紫外光を5mW/cm2の照射強度で5秒間
照射した。その後、ブチルアルコールに浸漬して未反応
物、および反応副生成物を除いた。走査型電子顕微鏡観
察したところ、この樹脂層は網目状に連結した平均粒径
4μmの微粒子4aからなるものであった。この基板を
実施例1の電解液6に浸漬し、実施例1と同様の方法で
電解重合を行った。その結果、電極パッド2に接した有
機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリピ
ロールが形成された。この基板をn−ヘキサンに浸漬
し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリピロールが形成さ
れていない部分の微粒子層4aを除去し、導電性高分子
5と有機ポリマーの微粒子4aからなる直径50μm、
高さ110μmの円柱状コンタクトピン1を有する配線
基板検査装置10を製造した。得られたコンタクトピン
1はその高さの15%までの弾性変形が可能であるた
め、異なる高さの配線パッドにも密着させることができ
た。また、電気抵抗は85Ωであるため、プリント配線
基板のオープン・ショート検査のみならず動作試験も可
能なものであった。
【0031】実施例3 実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板3を用い
て、実施例1の方法でジビニルベンゼン系架橋重合体か
らなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1
mol/lのチオフェンと0.25mol/lのホウフ
ッ化リチウムを含むベンゾニトリル溶液からなる電解液
6に浸漬し、ニッケル板を対極として30Vの電圧を印
加した。2分後、電圧を4.1Vに下げ60分間反応を
続けた。その結果、電極パッド2に接した有機高分子か
らなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリチオフェンが
形成された。この基板をメタノールに浸漬し、超音波洗
浄機を用いて導電性ポリチオフェンが形成されていない
部分の微粒子4aを除去し、導電性高分子5と有機ポリ
マーの微粒子4aからなる直径50μm、高さ100μ
mの円柱状コンタクトピン1を有する配線基板検査装置
10を製造した。得られたコンタクトピン1はその高さ
の20%までの弾性変形が可能であるため、異なる高さ
の配線パッドにも密着させることができた。また、電気
抵抗は150Ωであるため、プリント配線基板のオープ
ン・ショート検査のみならず動作試験も可能なものであ
った。
【0032】実施例4 実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板3を用い
て、実施例1の方法でジビニルベンゼン系架橋重合体か
らなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1
mol/lのエチレンジオキシチオフェンと0.25m
ol/lのホウフッ化リチウムを含むベンゾニトリル溶
液からなる電解液6に浸漬し、ニッケル板を対極として
20Vの電圧を印加した。2分後、電圧を3.9Vに下
げ60分間反応を続けた。その結果、電極パッド2に接
した有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性の
ポリエチレンジオキシチオフェンが形成された。この基
板をメタノールに浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性
ポリエチレンジオキシチオフェンが形成されていない部
分の微粒子4aを除去し、導電性高分子5と有機ポリマ
ーの微粒子4aからなる直径50μm、高さ100μm
の円柱状コンタクトピン1を得た。得られたコンタクト
ピン1はその高さの20%までの弾性変形が可能である
ため、異なる高さの配線パッドにも密着させることがで
きた。また、電気抵抗は75Ωであるため、プリント配
線基板のオープン・ショート検査のみならず動作試験も
可能なものであった。
【0033】実施例5 実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板を用い
て、実施例1の方法でジビニルベンゼン系架橋重合体か
らなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1
mol/lのオクチルチオフェンと0.25mol/l
のホウフッ化リチウムを含むベンゾニトリル溶液からな
る電解液6に浸漬し、ニッケル板を対極として20Vの
電圧を印加した。2分後、電圧を3.9Vに下げ60分
間反応を続けた。その結果、電極パッド2に接した有機
高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電性のポリオク
チルチオフェンが形成された。この基板をメタノールに
浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリオクチルチオ
フェンが形成されていない部分の微粒子4aを除去し、
導電性高分子5と有機ポリマーの微粒子4aからなる直
径50μm、高さ100μmの円柱状コンタクトピン1
を得た。得られたコンタクトピン1はその高さの28%
までの弾性変形が可能であるため、異なる高さの配線パ
ッドにも密着させることができた。また、電気抵抗は2
00Ωであるため、プリント配線基板のオープン・ショ
ート検査のみならず動作試験も可能なものであった。
【0034】実施例6 実施例1の電極パッド部を黒化処理した支持板3を用い
て、実施例1の方法でジビニルベンゼン系架橋重合体か
らなる微粒子層4を形成した。次に、この基板を0.1
mol/lのアニリンと0.2mol/lの硫酸を含む
水溶液からなる電解液6に浸漬し、白金板を対極として
1.9Vの電圧を印加した。30秒後、電圧を0.3V
に下げ60分間反応を続けた。その結果、電極パッド2
に接した有機高分子からなる微粒子層4の空隙部に導電
性のポリアニリンが形成された。この基板をメタノール
に浸漬し、超音波洗浄機を用いて導電性ポリアニリンが
形成されていない部分の微粒子4aを除去し、導電性高
分子5と有機ポリマーの微粒子4aからなる直径50μ
m、高さ90μmの円柱状コンタクトピン1を得た。得
られたコンタクトピン1はその高さの10%までの弾性
変形が可能であるため、異なる高さの配線パッドにも密
着させることができた。また、電気抵抗は35Ωである
ため、プリント配線基板のオープン・ショート検査のみ
ならず動作試験も可能なものであった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、微細な配線パッドにも
対応可能な高導電性で柔軟性にも富んだコンタクトピン
の製造方法が提供される。また、本発明の配線基板検査
装置によれば、高密度プリント配線基板の電気的検査が
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 配線基板検査装置の例およびその使用法を示
す斜視図である。
【図2】 本発明の配線基板検査用コンタクトピンの製
造方法の例を示す断面であって、支持板上に有機高分子
からなる微粒子層を形成した状態を示す。
【図3】 本発明の配線基板検査用コンタクトピンの製
造方法の例を示す断面図であって、微粒子の周りに導電
性高分子を形成した状態を示す。
【図4】 本発明の配線基板検査装置の例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1・・コンタクトピン、2・・電極パッド、3・・支持
板、4・・微粒子層、4a・・微粒子、5・・導電性高
分子、6・・電解液、10・・配線基板検査装置、12
・・配線、14・・配線基板(プリント配線基板)
フロントページの続き (72)発明者 中田 大作 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−55314(JP,A) 特開 平7−235739(JP,A) 特開 平3−179760(JP,A) 特開 平5−175484(JP,A) 特開 平1−209734(JP,A) 特開 平4−62837(JP,A) 特開 平2−101461(JP,A) 特開 平4−179956(JP,A) 実開 平2−17672(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 1/06 - 1/073 G01R 31/26 H01L 21/66 H05K 3/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機高分子からなる微粒子層を形成する
    工程と、前記微粒子の周りに導電性高分子のモノマーを
    含む電解液を存在させ、該モノマーを電解重合する工程
    とを含むことを特徴とする配線基板検査用コンタクトピ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記有機高分子からなる微粒子層が、架
    橋した高分子化合物を主な成分とする微粒子層であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の配線基板検査用コンタク
    トピンの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記導電性高分子のモノマーを電解重合
    する工程が少なくとも2以上の異なる電位で行われるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の配線基板検査用コ
    ンタクトピンの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記2つの異なる電位が、導電性高分子
    のモノマーの酸化電位の2倍以上の電位と、導電性高分
    子のモノマーの酸化電位の1〜1.5倍の電位であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の配線基板検査用コンタク
    トピンの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記導電性高分子のモノマーがピロー
    ル、チオフェン、エチレンジオキシチオフェン、もしく
    はアニリンの少なくとも1種を含むものであることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の配線基板
    検査用コンタクトピンの製造方法。
  6. 【請求項6】 支持板の上に複数本の棒状のコンタクト
    ピンが設けられて配線基板の電気的検査を行うための配
    線基板検査装置であって、前記棒状のコンタクトピンが
    有機高分子からなる微粒子を導電性高分子が取り囲むと
    ともに、導電性高分子が連続して導電路を形成してなる
    ものであることを特徴とする配線基板検査装置。
JP10171818A 1998-06-18 1998-06-18 配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置 Expired - Lifetime JP3077673B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10171818A JP3077673B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10171818A JP3077673B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000009754A JP2000009754A (ja) 2000-01-14
JP3077673B2 true JP3077673B2 (ja) 2000-08-14

Family

ID=15930313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10171818A Expired - Lifetime JP3077673B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3077673B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000009754A (ja) 2000-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5783465A (en) Compliant bump technology
TW200834770A (en) Electronic component mounting structure and method for manufacturing the same
WO1991014015A1 (en) Method and materials for forming multi-layer circuits by an additive process
JP3982496B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP3077673B2 (ja) 配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置
TWI236736B (en) Wiring substrate and electronic device using the same
JP4715464B2 (ja) 異方性導電シート、その製造方法、接続方法および検査方法
JP3178417B2 (ja) 半導体キャリアおよびその製造方法
JP2976293B1 (ja) 配線基板検査用コンタクトピンの製造方法及び配線基板検査装置
JP2984064B2 (ja) 異方導電フィルムの製造方法
JPH07320543A (ja) 異方導電性接着構造物及びその製造方法
JP3239937B2 (ja) プリント配線基板検査装置、その検査用コンタクトおよびそれらの製造方法
JP3120796B2 (ja) 電気的検査用コンタクトプローブの製造方法
JP3168983B2 (ja) プリント配線基板検査用コンタクトピン及びその製造方法
KR100511965B1 (ko) 테이프기판의 주석도금방법
US20080160177A1 (en) Methods for electroless plating of metal traces on a substrate and devices and systems thereof
JP2003068574A (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH05226054A (ja) 異方導電フィルムの製造方法
JPH05335316A (ja) 電子部品およびその接続構造
US7557049B2 (en) Producing method of wired circuit board
JP4772089B2 (ja) 多層プリント配線板および多層プリント配線板の製造方法
JP3584996B2 (ja) エレクトリカルテスト用配線基板及びその製造方法
JPH05258791A (ja) 異方導電コネクターおよびその製造方法
TWI626867B (zh) 無導線表面電鍍方法及由該方法製得的電路板
JP2001002938A (ja) 電気接触子およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000516