JP3072089U - 食品用包装材、及び食品包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、ソフトな感じを与え、且つ自立可
能な食品用包装材、及び該包装材で包装された食品包装
体を提供することを課題とする。 【解決手段】 食品収納部２を有する袋体３の上部領域
３ａが合成樹脂フィルム６によって形成され、且つ前記
袋体３の下方領域３ｂが紙製シート７によって形成され
ていると共に、前記上部領域３ａと下部領域３ｂに亘っ
て前記食品収納部２が設けられている食品用包装材を解
決手段とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主としてパン、米飯食品、お菓子などの食品が収納される食品用包 装材、及び食品包装体に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来、パンなどの食品の包装形態は、合成樹脂フィルムを袋状に形成した包装 材にパンなどの食品を包装して食品包装体を構成することが一般的に行われてい る。 かかる包装材として用いる合成樹脂フィルムは、薄い柔軟なシート材であるが 故に、パンなどの食品自体の形状に従って包装体の形状が定まっている。

【０００３】 よって、例えば、丸い形状の食品や歪な形の食品などが包装された包装体は、 陳列時などに自立させることが困難となる。 このような自立困難な形状の食品を包装する際には、紙箱や厚手の合成樹脂シ ートなどの硬い包装材（例えば、スタンディングパウチなど）によって包装され た食品包装体などが使用されているが、かかる食品包装体では、上記合成樹脂フ ィルムのように、包装体のソフト感が醸し得ず、又、紙などを用いた場合には、 収納された食品を外部から透視することができない。

【０００４】 本考案は、上記の点に鑑みて、ソフトな感じを与え、且つ自立可能な食品用包 装材、及び該包装材で包装された食品包装体を提供することを課題とする。 さらに、本考案は、開封容易な食品用包装材、及び食品包装体を提供すること を課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するための手段として、食品収納部２を有する袋体 ３の上部領域３ａが合成樹脂フィルム６によって形成され、且つ前記袋体３の下 方領域３ｂが紙製シート７によって形成されていると共に、前記上部領域３ａと 下部領域３ｂに亘って前記食品収納部２が設けられている食品用包装材を提供す る。 前記合成樹脂フィルム６は、透視可能なフィルムからなることが好ましい。

【０００６】 さらに、前記袋体３の下部領域３ｂに、底面部７ｂが形成されている前記食品 用包装材を提供する。 また、前記袋体３の縁部３ｃに、前記上部領域３ａと下部領域３ｂの境界部分 に対応する位置に、切り目８が設けられている前記食品用包装材を提供する。

【０００７】 さらに、本考案の他の手段として、前記各態様の食品用包装材の食品収納部２ 内に、食品９が収納され且つ封緘されている食品包装体を提供する。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る食品用包装袋、及び食品包装体の実施形態について説明す る。 図１及び図２に於いて、１は、内部に食品を収納可能な食品収納部２が設けら れている袋体３からなる食品用包装材を示す。

【０００９】 袋体３は、上方開口型（開口部５を有する）の袋状に形成されており、上部領 域３ａが透明な合成樹脂フィルム６で形成され、且つ下部領域３ｂが紙製シート ７で形成されている。 より具体的には、略長方形状の紙製シート７の対向辺７ａ，７ａに、略長方形 状の透明な合成樹脂フィルム６が一体的（接着などによって）に設けられたシー ト材を、紙製シート７の略中央部に於いて２つ折りにして該シート材の両側縁部 を熱溶着などの手段によって閉塞することにより、内部に食品収納部２を有する 袋体３が形成されている。 従って、合成樹脂フィルム６及び紙製シート７の領域に亘って食品収納部２が 形成されている。

【００１０】 さらに、前記シート材（紙製シート７）の折返し部分は、図２に示すように、 更に内側に折り込まれている。 従って、図３に示すように、食品収納部２に食品を入れた際に、該折り込まれ た部分が拡張し、略平坦状の底面部７ｂが形成可能である。

【００１１】 さらに、袋体３の縁部３ｃ（シート材の側縁部に相当する）には、上部領域３ ａと下部領域３ｂの境界に対応した位置に、開裂起点部として切り目８が形成さ れている。

【００１２】 上記食品用包装材１は、その開口部５からパンなどの食品９を食品収納部２に 入れ、該開口部５を適当な封緘手段（例えば、図３に示したような粘着テープ４ ）によって封緘することにより食品包装体１０が構成される。

【００１３】 かかる食品包装体１０は、上部領域３ａが透明な合成樹脂フィルム６で形成さ れているので、収納された食品９を外部から視認でき、又、フィルム６で形成さ れているが故に、看者にソフトな感じを与えることができる。 さらに、下部領域３ｂは、紙製シート７で形成されているため、上部領域３ａ に比して剛性があり、従って、陳列時などに於いて自立させることができる。 特に、下部領域３ｂに底面部７ｂが形成されているので、収納される食品９の が自立不能な形状であっても、食品包装体１０を自立させることができる。

【００１４】 また、上部領域３ａと下部領域３ｂの境界７ａに対応する袋体３の縁部３ｃに 、切り目８が設けられているので、この切り目８から幅方向に開裂することによ り、図４に示すように、合成樹脂フィルム６を境界７ａ（紙製シート７の対向辺 ）に沿って容易に切断することができる。

【００１５】 従って、開口部５を開口する手間なく、収納された食品９の上部側が露出する から、下部領域３ｂ（紙製シート７）を手で持って食品９を食することができる 。

【００１６】 尚、上記実施形態に於いて、食品用包装材は、正面矩形状に形成されているが 、包装材の形状は、矩形状に限られず、例えば、正面正三角形状などの形状であ ってもよい。 また、上記実施形態に於いては、上部領域３ａが下部領域３ｂに比して占有面 積が広いが、両者の占有面積比は特に限定されず、要は、食品収納部２が、上部 領域３ａと下部領域３ｂの両者に亘って形成されるものであればよい。

【００１７】 さらに、上記実施形態に於いては、袋体３を構成するシート材は、紙製シート ７の対向辺７ａに合成樹脂フィルム６が一体的に設けられた構成からなるが、例 えば、図４に示すように、合成樹脂フィルム７の外面の中央部領域に、紙製シー ト７が蒸着などの手段によって貼着されたシート材であってもよい。 かかるシート材にて袋体３を構成した場合、下部領域３ｂは、紙製シート７と 合成樹脂シート６の積層体から構成されるが、かかる態様も下部領域３ｂに紙製 シート７を具備するものであるため、本考案に含まれるものである。

【００１８】 また、上記実施形態に於いて、合成樹脂フィルムは、透明フィルムからなるが 、例えば、半透明フィルム、有色透明フィルムなどであってもよい。 要は、収納された食品を、上部領域を介して外部から透視可能なフィルムであ ればよい。

【００１９】 さらに、上記実施形態に於いて、切り目８は、縁部３ｃをＶ字状に切欠いたも のであるが、例えば、線状に切断した切り目８などであってもよい。

【００２０】 また、上記実施形態に於いて、袋体３の底面部７ｃは、紙製シート７を内側に 折り込んで形成されているが、底面部７ｃの形成手段は、これに限定されるもの ではない。

【００２１】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係る食品用包装材及び食品包装体によれば、上部領域 が合成樹脂フィルムで形成されているので、看者にソフトな感じを与え、又、下 部領域が紙製シートで形成されているので、剛性を有し、自立させることができ る。 特に、下部領域に底面部が形成されている場合には、安定した自立性を有する 。 従って、従来の袋状の包装形態に比して、看者に購買意欲を起こさせることが できる。

【００２２】 また、合成樹脂フィルムが透視可能なフィルムからなる場合には、収納された 食品を外部から視認することができ、より購買意欲を起こさせる。

【００２３】 さらに、上部領域と下部領域の境界部分に対応する位置に、切り目が設けられ ている場合には、該切り目を起点として開封すると、合成樹脂フィルムと紙製シ ートの境界に沿って合成樹脂フィルムを切断することができる。 従って、袋体の開封が容易であり、又、合成樹脂フィルムのみを除去できる、 すなわち紙製シートを残した状態で食品を露出させることができ、該紙製シート を手に持って食品を食することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る食品用包装材の一実施形態を示す
正面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線端面図。

【図３】本考案に係る食品包装体の一実施形態を示す斜
視図。

【図４】食品包装体の開封状態を示す斜視図。

【図５】本考案に係る食品用包装材の他実施形態を示す
上下方向縦端面図。

【符号の説明】

２…食品収納部、３…袋体、３ａ…上部領域、３ｂ…下
部領域、６…合成樹脂フィルム、７…紙製シート、７ｂ
…底面部、８…切り目、９…食品

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 食品収納部（２）を有する袋体（３）の
   上部領域（３ａ）が合成樹脂フィルム（６）によって形
   成され、且つ前記袋体（３）の下方領域（３ｂ）が紙製
   シート（７）によって形成されていると共に、前記上部
   領域（３ａ）と下部領域（３ｂ）に亘って前記食品収納
   部（２）が設けられていることを特徴とする食品用包装
   材。
2. 【請求項２】 前記合成樹脂フィルム（６）が、透視可
   能なフィルムからなる請求項１記載の食品用包装材。
3. 【請求項３】 前記袋体（３）の下部領域（３ｂ）に
   は、底面部（７ｂ）が形成されている請求項２記載の食
   品用包装材。
4. 【請求項４】 前記袋体（３）の縁部（３ｃ）には、前
   記上部領域（３ａ）と下部領域（３ｂ）の境界部分に対
   応する位置に、切り目（８）が設けられている請求項１
   〜３の何れかに記載の食品用包装材。
5. 【請求項５】 請求項３又は４記載の食品用包装材の食
   品収納部（２）内に、食品（９）が収納され且つ封緘さ
   れていることを特徴とする食品包装体。