JP3068300B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP3068300B2
JP3068300B2 JP3360722A JP36072291A JP3068300B2 JP 3068300 B2 JP3068300 B2 JP 3068300B2 JP 3360722 A JP3360722 A JP 3360722A JP 36072291 A JP36072291 A JP 36072291A JP 3068300 B2 JP3068300 B2 JP 3068300B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、自動変速機の制御装
置に関し、特にニュートラルレンジから走行レンジやリ
バースレンジへの切り換えの応答性を高め、ニュートラ
ルレンジにおいて走行レンジをセレクトしたとき高速段
を経由して発進段を達成する際の応答性を高め、トルク
ショックを軽減したものに関する。
【0002】
【従来の技術】 一般に、車両に搭載される自動変速機
は、トルクコンバータと、遊星歯車機構と、遊星歯車機
構の複数の摩擦締結要素(ブレーキやクラッチなど)
と、これら摩擦締結要素の締結状態を切り換える油圧回
路と、この油圧回路を制御する制御装置とを備え、車速
とスロットル開度とをパラメータとする変速マップに基
いて油圧回路を介して変速段を自動的に切り換えるよう
に構成してある。
【0003】自動変速機のニュートラルレンジにおいて
走行レンジがセレクトされたときに、最初に発進段(1
速段)に移行すると、発進段では大きなトルクが得られ
るためトルクショックが著しくなることから、最初に小
さなトルクしか得られない高速段(例えば、3速段)に
切り換えてから発進段に切り換える技術は、公知である
( 例えば、特開昭59−175655号公報参照)。
一方、従来の自動変速機では、ニュートラルレンジにお
いて全ての摩擦締結要素は、締結解除状態に保持される
のが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の自動変速機
においては、ニュートラルレンジにおいて、全ての摩擦
締結要素を締結解除しているため、ニュートラルレンジ
から、走行レンジに切り換える際にも、リバーススレン
ジに切り換える際にも、複数の摩擦締結要素を同時に締
結させることが必要となるから、前記切り換えの応答性
を高めるのが難しいという問題がある。
【0005】更に、ニュートラルレンジから高速段を経
由して発進させる場合、最初にワンウェイクラッチ締結
用の摩擦締結要素を含む複数の摩擦締結要素を略同時に
締結して高速段に切り換え、その後所定条件下に、前記
ワンウェイクラッチ締結用の摩擦締結要素を含む複数の
摩擦締結要素を締結解除することにより、高速段から発
進段に切り換えることになる。この場合、高速段へ移行
時に複数の摩擦締結要素を同時に締結作動させるため、
前記のように応答性が低下するという問題がある。ま
た、高速段から発進段へ移行時にワンウェイクラッチ締
結用の摩擦締結要素を含む複数の摩擦締結要素を締結解
除するため、2段階のトルクショックが発生するという
問題がある。
【0006】本発明の目的は、ニュートラルレンジから
走行レンジやリバースレンジへの切り換えの応答性を高
め、且つ走行レンジへの切り換え時のトルクショックを
軽減し得るような自動変速機の制御装置を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る自動変速
機の制御装置は、複数段の変速段に切り換え可能な歯車
機構と、シフトレバーの操作位置、アクセル操作量及び
車速等に基いて変速段を自動的に切り換える変速制御装
置とを備えた自動変速機において、前記変速制御装置
は、シフトレバーの操作位置がニュートラルレンジのと
き、所定高速段達成用の摩擦締結要素の少なくとも1つ
を締結状態に制御する変速制御手段を備え、前記歯車機
構は、少なくとも3段の変速段に切り換え可能に構成さ
れるとともに、上記所定高速段よりも1段低い低速段
てワンウェイクラッチを固定する摩擦締結要素を備え、
前記変速制御装置は、少なくとも前記ワンウェイクラッ
チ固定用摩擦締結要素と前記高速段達成用の摩擦締結要
素を含む上記所定高速段達成用の複数の摩擦締結要素と
が締結される第1の高速段と、この第1の高速段に対し
てワンウェイクラッチ固定用摩擦締結要素のみを解放状
態とし残りの摩擦締結要素を締結した第2の高速段とを
達成可能に構成され、前記変速制御手段は、ニュートラ
ルレンジにおいて走行レンジがセレクトされたとき第2
の高速段を経由して発進段を達成させるように構成され
たことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】請求項1に係る自動変速機の制御装置において
は、前記変速制御装置が、シフトレバーの操作位置がニ
ュートラルレンジのとき、所定高速段達成用の摩擦締結
要素の少なくとも1つを締結状態に制御する変速制御手
段を備えているので、ニュートラルレンジのとき所定
速段達成用の摩擦締結要素の少なくとも1つが締結状態
に維持されるから、ニュートラルレンジから走行レンジ
へ切り換える際の応答性が向上することになる。
【0009】前記歯車機構は、少なくとも3段の変速段
に切り換え可能で、上記所定高速段 よりも1段低い低速
にてワンウェイクラッチを固定するワンウェイクラッ
チ固定用摩擦締結要素を備え、前記変速制御装置は、少
なくとも前記ワンウェイクラッチ固定用摩擦締結要素と
前記高速段達成用の摩擦締結要素含む上記所定高速段
達成用の複数の摩擦締結要素とが締結される第1の高速
段と、この第1の高速段に対してワンウェイクラッチ固
定用摩擦締結要素のみを解放状態とし残りの摩擦締結要
素を締結した第2の高速段とを達成可能に構成され、
ュートラルレンジにおいて走行レンジがセレクトされた
とき第2の高速段を経由して発進段を達成させるように
構成されている。
【0010】従って、ニュートラルレンジにおいて走行
レンジがセレクトされたとき、第1の高速段に対してワ
ンウェイクラッチ固定用摩擦締結要素のみを解放状態と
し残りの摩擦締結要素を締結した第2の高速段に切り換
えてから発進段へ切り換えることができるため、第2の
高速段から発進段に切り換えるときにワンウェイクラッ
チ固定用摩擦締結要素を締結解除する必要がなく、その
締結解除に伴うトルクショックの発生を確実に解消する
ことが出来る。
【0011】
【発明の効果】前記作用の項で説明したように、請求項
1に係る自動変速機の制御装置によれば、シフトレバー
の操作位置がニュートラルレンジのとき、所定高速段達
成用の摩擦締結要素の少なくとも1つを締結状態に制御
する変速制御手段を設けたことで、ニュートラルレンジ
のとき所定高速段達成用の摩擦締結要素の少なくとも1
つが締結状態に維持されるから、ニュートラルレンジか
ら走行レンジへ切り換える際の応答性を確実に向上でき
る。
【0012】前記歯車機構は、少なくとも3段の変速段
に切り換え可能で、上記所定高速段よりも1段低い低速
にてワンウェイクラッチを固定するワンウェイクラッ
チ固定用摩擦締結要素を備え、前記変速制御装置は、少
なくとも前記ワンウェイクラッチ固定用摩擦締結要素と
前記高速段達成用の摩擦締結要素含む上記所定高速段
達成用の複数の摩擦締結要素とが締結される第1の高速
段と、この第1の高速 段に対してワンウェイクラッチ固
定用摩擦締結要素のみを解放状態とし残りの摩擦締結要
素を締結した第2の高速段とを達成可能に構成され、
ュートラルレンジにおいて走行レンジがセレクトされた
とき第2の高速段を経由して発進段を達成させるように
構成されているので、ニュートラルレンジにおいて走行
レンジがセレクトされたとき、第1の高速段に対してワ
ンウェイクラッチ固定用摩擦締結要素のみを解放状態と
し残りの摩擦締結要素を第2の高速段に切り換えてから
発進段へ切り換えることができるため、第2の高速段か
ら発進段に切り換えるときにワンウェイクラッチ固定用
摩擦締結要素を締結解除する必要がなく、その締結解除
に伴うトルクショックの発生を確実に解消することが出
来る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。図1に図示のように、エンジン1の出力は、
トルクコンバータ2と主変速機3と副変速機4とからな
る自動変速機ATを介して駆動輪へ伝達される。図2に
図示のように、トルクコンバータ2は、エンジン出力軸
1aに結合されたポンプ20と、ポンプ20に対向状に
配設されたタービン21と、ポンプ20とタービン21
間に配設されたステータ22とを備えている。このステ
ータ22は、一方向クラッチ23を介して、自動変速機
ATのケース5に一体化された固定軸24上を回転する
ように構成してある。前記一方向クラッチ23は、ステ
ータ22がポンプ20と同一方向へ回転するのを許容
し、その逆方向への回転を禁止するものである。
【0014】前記タービン21にはトルクコンバータ2
の出力軸2aが結合され、この出力軸2aとポンプ20
との間にはロックアップクラッチ25が設けられてい
る。ロックアップクラッチ25は、トルクコンバータ2
内を循環する作動油の油圧により常時クラッチ締結方向
(ロックアップ方向)に付勢され、同時に外部から供給
される開放用油圧により開放状態に保持され、この開放
用油圧をドレンすることでエンジン出力軸1aとコンバ
ータ出力軸2aとが直結状にロックアップされるように
構成してある。
【0015】前記主変速機3について説明すると、主変
速機3は、前段遊星歯車機構3Aと後段遊星歯車機構3
Bとを備えており、前段遊星歯車機構3Aは、サンギヤ
32とピニオンギヤ31とリングギヤ30の3つのギヤ
要素と、プラネタリキャリヤ34とで構成してあり、後
段遊星歯車機構3Bは、サンギヤ37とピニオンギヤ3
6とリングギヤ35の3つのギヤ要素と、プラネタリキ
ャリヤ38とで構成してある。前記キャリヤ34とリン
グギヤ35とが結合され、またリングギヤ30とキャリ
ヤ38とが結合され、キャリヤ38は、主変速機3の出
力軸3aに結合されている。
【0016】前記コンバータ出力軸2aは、第1クラッ
チK1を介してサンギヤ32と結合されるとともに第2
クラッチK2を介してサンギヤ37と結合されている。
前記主変速機3には、ケース5に固定された3つのブレ
ーキ、第1ブレーキB1と、第2ブレーキB2と、第3
ブレーキB3とを備えており、摩擦締結要素であるブレ
ーキB1、B2、B3及びクラッチK1、K2の締結・
開放状態の組み合わせによって前進3段、後進1段の変
速段を達成し得るように構成され、これら以外に、一方
向クラッチOWC1、OWC2も設けられている。
【0017】前記副変速機4について説明すると、副変
速機5は、サンギヤ40とピニオンギヤ41とリングギ
ヤ42の3つのギヤ要素と、プラネタリキャリヤ43と
からなる遊星歯車機構で構成され、リングギヤ42は副
変速機4の入力軸4aに結合され、この入力軸4aは主
変速機3の出力軸3aにギヤ44を介して結合され、ま
たキャリヤ43は副変速機4の出力軸4bに結合されて
いる。副変速機4は、ケース5に固定されたブレーキB
0を備え、このブレーキB0とクラッチK0を介してサ
ンギヤ40とリングギヤ42とが結合されており、摩擦
締結要素であるブレーキB0とクラッチK0の締結・開
放状態の組み合わせによって高速段(H)と低速段
(L)とを達成し得るように構成され、これら以外に、
一方向クラッチOWC0も設けられている。
【0018】前記自動変速機ATは、ブレーキB1、B
2、B3、B0およびクラッチK1、K2、K0の締結
・開放状態の組み合わせによって、図3に示すように、
後進1段以外に、前進5段の変速態様を達成可能であ
り、図中○印は締結作動を示す。また、前記前進5段の
変速態様と、主変速機3および副変速機4の変速段と、
ギヤ比との関係は例えば図4に示す通りである。
【0019】次に、前記自動変速機ATの油圧回路の構
成について説明する。図5、図6に図示のように、オイ
ルポンプ(図示略)で発生したライン圧PL は、ライン
圧油路57からマニュアルバルブ50に供給されるが、
このマニュアルバルブ50は、シフトレバーに連結され
ていて、シフトレバーの操作により、ニュートラル位置
(N)、パーキング位置(P)、リバース位置(R)、
ドライブ位置(D)に切り換え可能であり、これらの位
置に対応するドレン圧、ドレン圧、Rレンジ圧、Dレン
ジ圧、(但し、これらレンジ圧の圧力自体は、ライン圧
L に等しい)を夫々対応するポートへ供給するように
構成してある。
【0020】前記主変速機3の摩擦締結要素であるブレ
ーキB1、B2、B3およびクラッチK1、K2の油圧
系について説明すると、図5に図示のように、3つのシ
フトバルブ51、52、53と2つの圧力制御バルブ5
4、55とが設けられ、各シフトバルブ51、52、5
3において、スプールに4つのランドが形成され、スプ
ールはスプリング58により左方へ付勢されており、左
端部の油室56はON/OFF型ソレノイド弁SOL A、
SOL B、SOL Cを介してライン圧PL が供給され、これ
らソレノイド弁がONのときには油室56の油圧がドレ
ンされて、シフトバルブ51、52、53は夫々の上半
部に図示の位置となりまたこれらソレノイド弁がOFF
のときには油室56にライン圧PL が供給されて夫々の
下半部に図示の位置となる。
【0021】前記ブレーキB1には、Dレンジ圧油路6
0から、シフトバルブ52、油路61、シフトバルブ5
3、油路62を介してDレンジ圧を供給可能である。前
記ブレーキB2には、Dレンジ圧油路60から、シフト
バルブ52、油路64、シフトバルブ51、油路65、
シフトバルブ53、油路66を介してDレンジ圧を供給
可能であり、また、ブレーキB2には、Rレンジ圧油路
68から、シフトバルブ51、油路69、シフトバルブ
53、油路66を介してRレンジ圧を供給可能である。
前記ブレーキB3には、Dレンジ圧油路60から、シフ
トバルブ51、油路70、圧力制御バルブ55、油路7
1を介してDレンジ圧を供給可能である。前記クラッチ
K1には、ライン圧油路57から、シフトバルブ52、
油路72、シフトバルブ53、油路73、圧力制御バル
ブ54、油路74を介してライン圧PL を供給可能であ
る。前記クラッチK2には、Dレンジ圧油路60から、
油路75を介してDレンジ圧を供給可能である。但し、
図中、符号77、78はオリフィス、×印はドレンポー
トである。
【0022】更に、前記油路62、66、75には、エ
ンジントルクに対応するモジュレータ圧PM を受けるア
キュムレータ63、67、76が夫々接続されている。
前記各圧力制御バルブ54、55において、スプールに
は2つのランドが形成され、スプールはスプリング80
により左方へ付勢され、また左端の油室82はオリフィ
ス83を有する油路85を介して出力ポート84に接続
され、スプリング80を収容した油室81にはRed圧
(一定圧)をリニアソレノイド弁86で調圧した制御圧
C が油路87を介して供給され、この制御圧PC によ
り出力ポート84の油圧(ブレーキB3やクラッチK1
へ供給する油圧)を制御するように構成してある。但
し、前記圧力制御バルブ54、55は、夫々の入力ポー
トに油圧が供給された時には圧力制御した油圧を出力ポ
ート84に供給し、また夫々の入力ポートの油圧がドレ
ンされた時には出力ポート84の油圧もドレンさせるよ
うに構成してある。
【0023】前記副変速機4の摩擦締結要素であるブレ
ーキB0とクラッチK0の油圧系について説明すると、
図6に図示のように、前記シフトバルブ51、52、5
3と略同様の構成の2つのシフトバルブ90、91が設
けられ、各シフトバルブ90、91において、スプール
はスプリング92により左方へ付勢されまたスプリング
収容室はドレンされ、また左端の油室93にはON/O
FF型のソレノイドバルブSOL D、SOL Eを介してライ
ン圧PL を供給可能に構成してある。
【0024】前記ブレーキB0には、ライン圧油路57
から、シフトバルブ90、油路94、シフトバルブ9
1、油路95を介してライン圧PL を供給可能である。
クラッチK0には、ライン圧油路57から、シフトバル
ブ90、油路97、シフトバルブ91、油路98、油路
99を介してライン圧PL を供給可能である。但し、ソ
レノイドバルブSOL DをONにすることにより、クラッ
チK0には、ライン圧油路57から、シフトバルブ9
0、油路97、シフトバルブ91、リニアソレノイド弁
100が介装された油路101、油路99を介してリニ
アソレノイド弁100で調圧した油圧を供給可能であ
る。尚、図中符号102、103、104はオリフィス
であり、×印はドレンポートであり、前記油路95には
前記モジュレータ圧PM を受けるアキュムレータ96が
接続されている。
【0025】前記自動変速機ATに関するレンジ及び変
速段と、シフトバルブ51、52、53、90、91の
位置つまりソレノイド弁SOL A〜SOL EのON、OFF
のソレノイドパターンと、摩擦締結要素(K1、K2、
B1、B2、B3、K0、B0)の締結パターンとの関
係は、図7に図示の通りである。前記主変速機3に関す
る変速段と、ソレノイド弁SOL A〜SOL CのON、OF
Fのソレノイドパターンと、摩擦締結要素(K1、K
2、B1、B2、B3)の締結パターンとの関係は、図
8に図示の通りであり、図中の2速(A)、2速
(B)、3速(A)の変速段は、本実施例特有の補助的
な変速段で、特に3速(A)の変速段は後述のように本
発明特有の変速段であり、またニュートラルレンジ
(N)とパーキングレンジ(P)のときにクラッチK1
を締結することも、本発明特有のものである。尚、参考
までに、本実施例に係る自動変速機ATの速度線図は、
図9の通りである。
【0026】次に、前記自動変速機ATを制御する為の
制御系について説明する。図10に示すように、自動変
速機ATを制御するコントロールユニット120に対し
て、入力信号として、タービン出力軸2aの回転速度を
検出する第1センサ110の検出信号と、主変速機3の
出力軸3aの回転速度を検出する第2センサ111の検
出信号と、副変速機4の出力軸4bの回転速度を検出す
る第3センサ112の検出信号と、シフトレバー113
に設けられた複数のスイッチで検出される各レンジに対
応するシフト信号と、エンジン1のスロットルバルブの
開度を検出するスロットル開度センサ114からのスロ
ットル開度信号TVOと、車速センサ115からの車速
信号SDと、その他ブレーキスイッチなどからの検出信
号が入力される。前記第1〜第3センサ110〜112
は、例えば電磁ピックアップ式のセンサであり、図2に
図示してある。
【0027】前記コントロールユニット120から、ソ
レノイドバルブSOL A〜SOL Eに対して駆動信号が出力
されるとともにリニアソレノイド弁86、100、11
6に対して駆動パルス信号が出力される。但し、リニア
ソレノイド弁116は、前記モジュレータ圧を調整する
為のものである。このコントロールユニット120は、
入力信号を必要に応じてA/D変換するA/D変換器、
複数の波形整形回路、入力出力インターフェース、マイ
クロコンピュータ、複数の駆動回路などを備えており、
前記マイクロコンピュータのROMには、車速とスロッ
トル開度とをパラメータとする一般的な変速マップ、種
々の入力信号と変速マップとに基づく変速制御の制御プ
ログラム(但し、レンジや変速段と対応させた前記ソレ
ノイドパターンを含む)などが予め入力格納されてい
る。但し、前記変速制御の制御プログラムには、後述の
変速制御も含まれるものとする。
【0028】ここで、本実施例特有の変速制御について
説明する。本実施例特有の変速制御においては、図8に
も示すように、ニュートラルレンジ(N)およびパーキ
ングレンジ(P)において、3速段や3速(A)段やリ
バースレンジ(R)において締結される第1クラッチK
1を締結状態に維持するように構成し、2速段や3速段
においてワンウェイクラッチOWC1を締結する第3ブ
レーキB3を締結しない補助的な3速(A)段を設け、
ニュートラルレンジにおいて走行レンジがセレクトされ
たときには、最初にワンウェイクラッチOWC1が締結
される3速段ではなく、ワンウェイクラッチOWC1が
締結されない3速(A)段に切り換えてから1速段に切
り換えるように構成してある。
【0029】ここで、この変速制御の概略の制御ルーチ
ンについて説明する。図11は、前記本実施例特有の変
速制御を主に説明したもので、一般的な変速制御につい
ては詳述するのを省略した。尚、図中Si(i=1、
2、・・・)は各ステップを示すものであり、この制御
はイグニションキーONとともに開始されまたイグニシ
ョンキーOFFにより終了するものである。変速制御の
開始後、前記センサやスイッチ類からの各種信号が読み
込まれると(S1)、フラグFがセットされているか否
かの判定(S2)の後、フラグFがリセットのときに
は、S3へ移行してシフトレバーに設けられたスイッチ
類からのシフト信号に基いてニュートラルレンジ又はパ
ーキングレンジか否かの判定がなされる(S3)。その
判定の結果がYesのとき、つまりニュートラルレンジ
又はパーキングレンジにあるときには、S4へ移行して
図7にも図示の如くソレノイドバルブSOL A〜Eの全部
をOFFに駆動し、その後S5においてフラグF0がセ
ットされてからS1へ戻る。
【0030】S3の判定の結果がNoのときはリバース
レンジか否かの判定がなされ(S6)、その判定結果が
YesのときはS7へ移行してS4と同様にソレノイド
バルブSOL A〜Eの全部をOFFに駆動し、その後S8
においてフラグF0をリセットしてからS1へ戻る。一
方、S6の判定の結果がNoのときは、S9へ移行して
走行レンジ(Dレンジ)か否かの判定がなされ、その判
定の結果Yesのときは、フラグF0がセットされてい
るか否か判定し(S10)、ニュートラルレンジにおい
て走行レンジがセレクトされたときには、S5でセット
されたフラグF0がセット状態にあるため、S10の判
定の結果がYesとなってS11へ移行し、S11にお
いて前記補助的な3速(A)段の変速段にする為、ソレ
ノイドバルブSOL A〜DをOFFに駆動するとともにソ
レノイドバルブSOL EをONに駆動し、次にフラグFを
セットしてから(S12)、タイマーTMに所定の短時
間T0(例えば、60秒)をセットし(S13)、その
後S1へ戻る。
【0031】そして、ニュートラルレンジにおいて走行
レンジがセレクトされたときには前記のように、フラグ
Fがセットされるため、次回のS2の判定の結果はYe
sとなってS2からS14へ移行し、S14において前
記タイマーTMのカウント値TMが正か否かの判定がな
され、最初の間はカウント値TMが正であるためS14
の判定の結果はYesとなってS14からS1へ戻り、
S1、S2、S14を繰り返していって、前記所定時間
T0の間だけ3速(A)段に維持され、その後所定時間
T0が経過すると、S14の判定の結果がNoとなるた
め、S14からS15へ移行し、S15において1速段
(発進段)の変速段に切り換える為、ソレノイドバルブ
SOL A、C〜EをOFFに駆動するとともにソレノイド
バルブSOL BをONに駆動し、その後S16において前
記フラグF、F0を共にリセットしてからS1へ移行す
る。こうして、ニュートラルレンジにおいて走行レンジ
がセレクトされたときには、先ず3速(A)段に切り換
えて所定時間T0維持し、その後1速段に切り換えるよ
うに構成してある。
【0032】その後、制御はS1、S2、S3、S6、
S9を経てS10へ移行するが、前記のようにフラグF
0がリセットされているため、S10の判定はNoとな
り、S10からS17へ移行する。S17においては、
一般的な変速制御(変速マップに基づく変速制御など)
が実行され、その後の走行中はS17の一般的な変速制
御が実行されることになる。尚、前記の例では、所定時
間T0の間だけ3速(A)段に維持するものとしたが、
車速が所定値以上になったこと又はスロットル開度が所
定値以上になったことを条件として、3速(A)段から
1速段へ切り換えるように構成してもよく、特開昭59
−175655号公報に記載のように、エンジン回転数
やその低下量が所定値に達したことを条件として3速
(A)段から1速段へ切り換えるように構成してもよ
い。
【0033】次に、以上説明した本実施例特有の変速制
御の作用について説明する。先ず、ニュートラルレンジ
において走行レンジがセレクトされたときには、補助的
な3速(A)段に切り換えてから1速段に切り換える。
これは、基本的にはニュートラル状態から比較的トルク
の小さな3速(A)段へ移行してからトルクの大きな1
速段へ移行させてトルクショックを軽減する為である。
前記ニュートラルレンジから3速(A)段に切り換える
際、第1クラッチK1はニュートラルレンジにおいて締
結状態にあるため第1クラッチK1の締結を省略でき、
第2クラッチK2のみを締結すればよいので、3速
(A)段への切り換えの応答性を確実に高めることが出
来る。また、3速(A)段はワンウェイクラッチOWC
1を締結する第3ブレーキB3を締結させない補助的な
変速段であるから、第3ブレーキB3の締結をも省略で
きるため応答性を高め得る。
【0034】しかも、3速(A)段から1速段に切り換
える際、第1クラッチK1の締結を解除するだけでよ
く、第3ブレーキB3を締結解除する必要がないから、
第3ブレーキB3を締結解除するのに伴うトルクショッ
クを確実に防止できる。加えて、ニュートラルレンジか
らリバースレンジに切り換える際には、第1クラッチK
1はニュートラルレンジにおいて締結状態にあるため第
1クラッチK1の締結を省略でき、第2ブレーキB2の
みを締結すればよいため、リバースレンジへの切り換え
の応答性を高めることも出来る。しかも、第2ブレーキ
B2は、リバースレンジの時にRレンジ圧が供給される
ものなので、リバースレンジへの切り換えの応答性を一
層高めることが出来る。前記実施例では、主変速機3と
副変速機4とを備えた前進1速段〜5速段までの変速可
能な自動変速機ATを例として説明したが、本発明は前
進1速段〜3速段又は4速段までの変速可能な自動変速
機にも同様に適用することができる。
【0035】以下、前記実施例の一部を変更した別実施
例について説明する。図12に示すように、2つのシフ
トバルブ130、131が設けられ、各シフトバルブ1
30、131は、前記同様のON/OFF型のソレノイ
ドバルブSOLA、SOL Bで前記同様に切り換えられ、第
1クラッチK1には、ライン圧油路57から、シフトバ
ルブ131、油路133を介してライン圧PL を供給可
能であり、第2クラッチK2には、マニュアルバルブ5
0から延びるDレンジ圧油路やLレンジ圧油路から、油
路134を介してDレンジ圧やLレンジ圧を供給可能で
ある。
【0036】第1ブレーキB1には、油路135、シフ
トバルブ131を介して第3ブレーキB3へ供給される
のと同じDレンジ圧やLレンジ圧を供給可能であり、第
2ブレーキB2には、Rレンジ圧油路136から、シフ
トバルブ130、油路137を介してRレンジ圧を供給
可能であるとともに第2ブレーキB2には、コースト時
にソレノイドバルブSOL BをONすることでLレンジ圧
油路138から、シフトバルブ131、油路139を介
してLレンジ圧を供給可能であり、第3ブレーキB3に
は、Dレンジ圧油路やLレンジ圧油路から、油路14
0、シフトバルブ130、油路141を介してDレンジ
圧やLレンジ圧を供給可能である。尚、圧力制御バルブ
やアキュムレータについては、前記実施例と同様なので
図示省略した。前記主変速機3に関して、レンジや変速
段と、摩擦締結要素(K1、K2、B1、B2、B3)
の締結パターン、ソレノイドバルブSOL A、SOL Bのソ
レノイドパターンの関係は、図13に示す通りである。
【0037】本別実施例の変速制御は、前記変速制御と
基本的に同様であり、ニュートラルレンジ(N)および
パーキングレンジ(P)において、第1クラッチK1は
締結状態に維持され、2速段にて締結されるワンウェイ
クラッチOWC1を締結する3速段と、ワンウェイクラ
ッチOWC1を締結しない補助的な3速(A)段とが設
けられ、ニュートラルレンジにおいて走行レンジがセレ
クトされたときには、最初に補助的な3速(A)段に切
り換えてから1速段に切り換えるように構成してある。
本別実施例の作用・効果については、前記実施例と同様
であるため、その説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンに接続した自動変速機の全体構成図で
ある。
【図2】前記自動変速機の機械的構成の全体構成図であ
る。
【図3】前記自動変速機の変速段と締結パターンの関係
を示す図表である。
【図4】前記自動変速機の変速段と主、副変速機の変速
段とギヤ比を示す図表である。
【図5】前記自動変速機の主変速機の為の油圧回路図で
ある。
【図6】前記自動変速機の副変速機の為の油圧回路図で
ある。
【図7】前記自動変速機のレンジや変速段と締結パター
ンとソレノイドパターンの関係を示す図表である。
【図8】前記主変速機における図7相当図表である。
【図9】前記自動変速機の速度線図である。
【図10】前記自動変速機の制御系の構成図である。
【図11】前記自動変速機の変速制御のルーチンのフロ
ーチャートである。
【図12】別実施例に係る図5相当図である。
【図13】前記別実施例に係る図8相当図表である。
【符号の説明】
AT 自動変速機 3 主変速機 3A 前段遊星歯車機構 3B 後段遊星歯車機構 4 副変速機 K1 第1クラッチ K2 第2クラッチ B1 第1ブレーキ B2 第2ブレーキ B3 第3ブレーキ 51、52、53 シフトバルブ 90、91 シフトバルブ 120 コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎戸 一典 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 佐々木 和夫 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−78845(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段の変速段に切り換え可能な歯車機
    構と、シフトレバーの操作位置、アクセル操作量及び車
    速等に基いて変速段を自動的に切り換える変速制御装置
    とを備えた自動変速機において、 前記変速制御装置は、シフトレバーの操作位置がニュー
    トラルレンジのとき、所定高速段達成用の摩擦締結要素
    の少なくとも1つを締結状態に制御する変速制御手段を
    備え、 前記歯車機構は、少なくとも3段の変速段に切り換え可
    能に構成されるとともに、上記所定高速段よりも1段低
    い低速段にてワンウェイクラッチを固定する摩擦締結要
    素を備え、前記変速制御装置は、少なくとも前記ワンウ
    ェイクラッチ固定用摩擦締結要素と前記高速段達成用の
    摩擦締結要素を含む上記所定高速段達成用の複数の摩擦
    締結要素とが締結される第1の高速段と、この第1の高
    速段に対してワンウェイクラッチ固定用摩擦締結要素の
    みを解放状態とし残りの摩擦締結要素を締結した第2の
    高速段とを達成可能に構成され、 前記変速制御手段は、ニュートラルレンジにおいて走行
    レンジがセレクトされたとき第2の高速段を経由して発
    進段を達成させるように構成されたことを特徴とする自
    動変速機の制御装置。
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