JP3059290B2 - 吸水性複合体およびその製造方法 - Google Patents

吸水性複合体およびその製造方法

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JP3059290B2 JP4052944A JP5294492A JP3059290B2 JP 3059290 B2 JP3059290 B2 JP 3059290B2 JP 4052944 A JP4052944 A JP 4052944A JP 5294492 A JP5294492 A JP 5294492A JP 3059290 B2 JP3059290 B2 JP 3059290B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、吸水性複合体および
その製造方法に関するものである。更に詳しくは、この
発明は、吸水性ポリマーの脱落が少なく、しかも自由な
形状をとらせることが可能な吸水性複合体およびその簡
便な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、繊維状基材にモノマーを噴霧や塗
布等の方法により付着した後重合させることで吸水性ポ
リマーを基材に固定化し、吸水時のポリマーの脱落や移
動を防いだ吸水性シートが多く知られている。これらの
吸水性シートは、ポリマーの脱落こそかなりの程度まで
防止されシートとしての形態保持性は改善されるように
なってはいるものの、そのまま使用すると吸水性ポリマ
ーが表面に露出しているために表面がヌルヌルしていた
り、吸水時にポリマーと対象物とが直接触れたり、或い
は触れた際にポリマーが基材から剥がれやすくなった
り、吸水時に吸水性シートの寸法安定性が悪くなったり
してそのまま使用し難いものであった。
【0003】最近ではそうした問題点を解決するため、
吸水性シートを他の基材と含水ゲルを介して貼り合わせ
たり、接着剤を使用して貼り合わせたりした吸水性複合
体などが提案されている(特開昭63−28639号公
報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな吸水性複合体においては、吸水時に含水ゲルや接着
剤の接着力が弱まって吸水性シートと他の基材とが剥が
れやすくなるため、使用中に吸水性ポリマーの露出や基
材からの脱落を防ぎきることができない。また、一旦吸
水性シートと他の基材が剥がれてしまうと、再使用が困
難であった。接着剤の使用は、その上、接着剤の溶出や
接着剤による吸水性ポリマーの膨潤不良が起こりやす
く、また製造にあたっての工程が複雑で工業的に必ずし
も有利な方法とは言えなかった。
【0005】この発明は、上記問題点を解決するもので
ある。従って、本発明の目的は、寸法安定性が良好で、
吸水性ポリマーの露出や脱落を抑えた使用に便利な吸水
性複合体およびその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、反応により吸水性ポリマーに転換し得
る吸水性ポリマー生成材料の反応により吸水性ポリマー
が繊維シートに直接固着してなる吸水性シートの少なく
とも片面に、塗布加工によって、常温で非粘着性の樹脂
皮膜が形成されてなる吸水性複合体を提供する。
【0007】この発明は、また、反応により吸水性ポリ
マーに転換し得る吸水性ポリマー生成材料の反応により
吸水性ポリマーが繊維シートに直接固着してなる吸水性
シートの少なくとも片面に、常温で非粘着性の皮膜を形
成しうる樹脂材料(以下では、単に「樹脂材料」と言う
ことがある。)を塗布加工する吸水性複合体の製造方法
を提供する。
【0008】本発明で用いられる、吸水性ポリマーを直
接固着させる基材としては、各種繊維から作られる繊維
質基材、特に、シート状繊維質基材すなわち繊維シート
であり、織布、不織布、紙、編地などが挙げられるが、
各種繊維ウェブから作られる不織布が好適に使用され
る。この発明では、繊維は親水性繊維、疎水性繊維のい
ずれでも使用できる。用いられる親水性繊維としては、
木材パルプ、綿、羊毛、レーヨン、アセテート、ビニロ
ン等が挙げられ、疎水性繊維としては、ポリエステル、
アクリル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル等の他、これらの混紡繊維が例示され
る。繊維シートは、たとえば、テープ状のものも含ま
れ、その厚みも特に限定はないが、たとえば、0.01
〜100mmのものが使用される。繊維シートとして長尺
物を使用し、これを連続的に供給しながらこの発明の製
造方法を適用することができ、このようにすると生産性
良く、この発明の吸水性複合体を得ることができる。こ
れらの繊維シートには、用途に応じて予め種々の印刷を
施しておくことができる。また、吸水性複合体を得た
後、吸水性シートに種々の印刷を施すこともできる。
【0009】この発明では、常温で非粘着性の樹脂皮膜
が熱可塑性樹脂からなる場合には、繊維シートは少なく
とも一部が熱可塑性繊維で構成されていることが好まし
い。これは、上記樹脂材料の塗布加工をより容易にでき
るからである。樹脂皮膜が熱可塑性樹脂からなっている
場合には、更に他の基材との複合化が容易となる。本発
明に用いられる吸水性シートは、前記繊維シートに吸水
性ポリマーが直接固着してなるものである必要があり、
たとえば、重合あるいは架橋のような反応により吸水性
ポリマーに転換可能な吸水性ポリマー生成材料を繊維シ
ートに付着させた後、重合あるいは架橋のような反応を
行うことにより得ることができる。前記吸水性ポリマー
生成材料は、重合により吸水性ポリマーに転換し得る水
溶性エチレン性不飽和モノマー、架橋により吸水性ポリ
マーに転換し得る水溶性ポリマー、たとえばポリアクリ
ル酸塩などである。経済的観点および得られる吸水性複
合体の性能面や耐久性の点より、前記水溶性のエチレン
性不飽和モノマーを繊維シートに付着させた後重合して
得られる吸水性シートが好適に使用される。
【0010】吸水性ポリマー生成材料は、繊維シートに
全体的にまたは部分的に付着させて反応により吸水性ポ
リマーに転換させる。吸水性シートは、繊維シートに全
体的にまたは部分的に吸水性ポリマーが直接固着してな
るものである。ここで部分的とは繊維シートの片面側の
みである場合も含む。本発明で用いられる水溶性のエチ
レン性不飽和モノマーとしては、それを重合して吸水性
ポリマーに転換することができるものであれば特に制限
はなく、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、2−
(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)
アクリロイルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスル
ホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、および、それらの
アルカリ金属塩やアンモニウム塩;(メタ)アクリルア
ミド、N,N’−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レートおよびその4級化物;ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート;ならびに、ポリアルキレングリコー
ル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これら
の1種または2種以上を用いることができる。好ましく
はアクリル酸或いはその塩である。モノマー中には、メ
チレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジ
アクリレートに代表される水溶性の多官能性のエチレン
性不飽和モノマーを加えておいてもよい。上記モノマー
水溶液を繊維シートに付着させる方法としては特に限定
されないが、例えば印刷や噴霧、含浸、含浸の後搾り取
る方法等が採用される。このようにして繊維シートに付
着されたモノマー水溶液を公知の手段により重合し、吸
水性シートとする。重合方法としては、例えば、熱、
光、電子線、紫外線等を用いる方法で重合可能である。
必要に応じて、前記モノマー水溶液中には水溶性ラジカ
ル重合開始剤その他の添加剤が加えられてもよい。吸水
性シート中の吸水性ポリマーの含量は、吸水性シートの
固形分重量に基づいて10〜90重量%の範囲が好まし
い。
【0011】前記吸水性シートの少なくとも片面に塗布
加工によって形成される樹脂皮膜は、常温で非粘着性を
有する必要がある。常温で非粘着性を有する樹脂皮膜と
は、たとえば、他の固体あるいは皮膜と接触させても容
易に何の抵抗もなく離すことのできる樹脂皮膜である。
樹脂皮膜が常温で粘着性を有すると、たとえば、吸水性
複合体を巻き取った際に複合体同士がくっついてしまう
という問題がある。本発明で使用される樹脂皮膜として
は、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリスチレン、ポリアミド、エチレン−α−
オレフィン共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボ
ン酸エステル共重合体、熱可塑性エラストマーより選ば
れる熱可塑性樹脂、あるいは、ポリウレタン、ポリエス
テル、アミノ樹脂、フェノール樹脂などの単層あるいは
多層物をあげることができる。繊維シートに熱可塑性繊
維が含有されてなる場合は、同種の熱可塑性樹脂の樹脂
皮膜を設けることが吸水性シートと樹脂皮膜の密着性を
より高められるので好ましい。なお、樹脂皮膜は、安価
で、耐水性と耐久性(機械的強度)が高く、吸水性シー
トの柔軟性を損なわないという点からは、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィンからなっている
ことが好ましい。吸水性シートの片面側にのみ吸水性ポ
リマーが固着している場合には、前記樹脂皮膜はシート
の吸水性ポリマー固着側の面に形成するのが好ましい。
このようになっていると、吸水性ポリマーが表面に露出
することを防ぐことができるので複合体表面の風合いが
良くなったり、ポリマーが直接手や食品等に触れること
を防ぐことができたり、また結露水を吸収したときに表
面がドライな状態に保たれ風合いが良好となり汚れやほ
こり等も付着しにくくなったりする。
【0012】本発明において、樹脂皮膜は吸水性シート
の少なくとも片面に塗布加工されていることが特徴であ
るが、両面塗布加工の場合はその少なくとも一方が有孔
である必要がある。両面が無孔である場合には吸水性複
合体としての機能が低下するので好ましくない。有孔の
樹脂皮膜は公知の技術、たとえば樹脂皮膜に電子線照射
したりあるいは樹脂皮膜をスリット状や点状、格子状に
塗布加工する等の方法により微細孔・スリットを設ける
ことによって達成される。孔サイズによっては透湿不透
水性の樹脂皮膜とすることも可能である。樹脂皮膜の厚
みは通常1〜100μmの範囲が好適である。両面に同
じ厚み・種類の樹脂皮膜を設けることもできる。
【0013】樹脂皮膜面には、用途に応じて種々の印刷
を施すことができる。本発明における塗布加工の方法を
具体的に挙げると、(1)溶剤法、(2)熱溶解法、
(3)カレンダー法、(4)エマルション法、(5)押
出法等公知の方法を挙げることができるが、皮膜の均一
性および経済的観点より本発明においては押出塗布加工
法を採用するのが好ましい。
【0014】(1)溶剤法は、常温で非粘着性を有する
皮膜を形成しうる樹脂材料を適宜の溶剤に溶解させてそ
の溶液を塗布加工する方法である。 (2)熱溶解法は、樹脂材料を加熱溶融した液状物を塗
布加工し、冷却して塗膜を形成する方法である。 (3)カレンダー法は、樹脂材料を含む素原料を予備混
合した後、複数のロール間を通しながらその液状物を塗
布加工する方法である。
【0015】(4)エマルション法は、樹脂材料を含む
エマルションを塗布加工した後、乾燥し、皮膜を形成す
る方法である。 (5)押出法は、溶融押出法が好ましく、上記樹脂材料
を溶融させた状態で薄い膜状に押出して吸水性シートに
塗布して冷却固化し、皮膜を形成する方法である。樹脂
材料の温度は溶融状態となる温度であれば特に限定はな
く、通常の押出法と同様の温度範囲内で適宜設定され
る。押出法によれば、溶剤や分散媒を除去する工程が不
要であり、(1)や(4)の方法に比べて簡略化でき、
生産性が高い。しかも、樹脂材料の溶融液は、樹脂溶液
やエマルションに比べると、吸水性シートへ過度に浸透
することがないので、吸水性ポリマーを覆うおそれが少
なく、吸水性や柔軟性を損なわない。
【0016】本発明において、上記のようにして得られ
た吸水性複合体の樹脂皮膜の上に全体的にまたは部分的
に更に粘着剤層を設けることができる。粘着剤層を設け
ることにより、吸水性複合体を水や水蒸気の発生し易い
ところに容易に適用することができるようになる。本発
明で用いられる粘着剤としては、従来公知のものが用い
ることができ、吸水性複合体を使用する場所・条件・用
途に応じて各種粘着剤の中から選択し用いることができ
る。具体的にはアクリル酸ブチルやアクリル酸2−エチ
ルヘキシル等を主成分とするアクリル系粘着剤、天然ゴ
ムや各種合成ゴム等を主成分とするゴム系粘着剤、シリ
コーン系粘着剤等が挙げられ、これらの一種または二種
以上をそのまま、あるいは必要に応じて架橋剤・可塑剤
・粘着付与剤・酸化防止剤その他の添加剤を添加した形
で使用することができる。これら粘着剤の中では耐候性
や耐久性等の性能においてアクリル系粘着剤の使用が好
ましく、耐水性などの点で特に好ましくはアクリル系溶
剤型粘着剤である。
【0017】粘着剤層を吸水性複合体の樹脂皮膜面に設
ける方法としては、例えば粘着剤を樹脂皮膜面に直接塗
布したのち乾燥する方法、粘着剤を塗布し乾燥した離型
紙から転着する方法、離型紙の上に粘着剤を含浸した両
面テープをラミネートし、更に吸水性複合体の樹脂皮膜
面をラミネートする方法が挙げられる。また、吸水性複
合体を使用する際に市販の両面粘着テープを用いて所望
する箇所に適用することもできる。粘着剤層は樹脂皮膜
の全面にもしくは部分的に設けることができ、吸水性複
合体の使用条件により適宜設定される。
【0018】本発明において、粘着剤層と樹脂皮膜との
接着力を向上させるため、あらかじめ樹脂皮膜にコロナ
放電処理を施しておくことが好ましい。コロナ放電処理
を施すことにより、樹脂皮膜の濡れ性が向上し粘着剤と
の接着力が向上する。コロナ放電処理の条件は、設ける
樹脂皮膜の種類や厚さにより適宜設定することができ
る。
【0019】この発明の吸水性複合体が粘着剤層を有す
る場合、粘着剤層の露出面に少なくとも片面が離型処理
された離型紙などの離型シートの離型処理面をあてがっ
ておいて吸水性複合体を取り扱ったり保存したりするこ
とが好ましい。このように離型シートをあてがっておく
場合、吸水性複合体には樹脂皮膜(好ましくは膜厚1〜
100μm)が形成されているので、トンネリング現象
が起きにくい。
【0020】この発明において、得られる吸水性複合体
の性能を低下させない範囲で、防カビ剤、抗菌剤、消臭
剤、難燃剤等の機能性材料を加えることができる。これ
ら機能性材料は、吸水性シート・樹脂皮膜・粘着剤層の
何れの部分に加えてもよい。このようにして得られた本
発明の吸水性複合体は下記の特徴(a)〜(d)の全て
を有し、場合によっては、下記の特徴(e)〜(g)を
も有するものである。
【0021】(a) 吸水性シートの少なくとも片面に
樹脂皮膜が一体的に設けられているので、例えば樹脂皮
膜が熱可塑性樹脂からなる場合には熱融着により他の基
材と容易に複合化できる。また本発明の吸水性複合体だ
けの製包加工が可能である。たとえば、本発明の吸水性
複合体を樹脂皮膜が内側または外側となるようにして折
り曲げたり重ね合わせたりして樹脂皮膜で重ね合わされ
た部分で熱融着させて筒状物や袋状物などを作ることが
できる。
【0022】(b) 樹脂皮膜をインラインで形成でき
るので、樹脂皮膜の厚みを任意に変更可能で、また生産
速度をアップできる。そのため、著しく製造コストを低
減できる。湿度コントロールなしに吸水性複合体の巻き
取りが可能である。樹脂皮膜は薄く作ることも可能であ
る。そのため製造コスト、物流コストを大幅に低減でき
る。
【0023】(c) 吸水性シートの片面または両面に
樹脂皮膜を設けるために接着剤を使用してはいないの
で、吸水性ポリマーの膨潤が抑えられることがなく、ま
た接着剤の溶出がない。吸水性ポリマーが繊維シートに
直接固着していて、バインダーが使用されていないの
で、吸水性ポリマー表面がバインダーにより覆われてお
らず、吸放湿効率の低下や応答速度の低下が起きない。
バインダーを使用してポリマーの脱落防止を図ると吸水
率の低下が起こるが、吸水性ポリマーが直接繊維シート
に固着することにより吸水率の低下が起こらない。
【0024】(d) 吸水後の樹脂皮膜の吸水性シート
からの剥離がない。したがって吸水・乾燥の繰り返し使
用が可能である。 (e) 吸水性シートの表面に有孔の樹脂皮膜を設けた
場合、吸水性ポリマーの露出がない状態で、また吸水性
ポリマーの脱落がない状態で吸水できるので、例えば食
品分野の包材、ドリップ吸収材等これまで使用が困難で
あった分野に使用可能である。
【0025】(f) 吸水性シートの片面のみに樹脂皮
膜があると、親水性と疎水性の両面を併せ持った素材と
して使用できる。 (g) 吸水性複合体の樹脂皮膜に粘着剤層を設けるこ
とにより下記〜の利点が生じる。 目的に応じて自由に吸水性複合体を適用することが
できる。
【0026】 吸水性複合体の寸法安定性が非常に高
いので、長期間保存した際に離型紙と粘着剤層との間で
隙間が生じる剥離現象、いわゆるトンネリング現象を防
止できる。 樹脂皮膜により吸水性複合体の強度が保持されるの
で再剥離性が良好となる。
【0027】よって、本発明の吸水性複合体は、例え
ば、紙おむつ、生理綿、オネショシーツ、メディカルシ
ーツ、足拭きマット、ドリップ吸収材、食品用鮮度保持
材、食品トレイ、コースター、結露防止シート、ケーブ
ル用止水材、保冷材、農園芸用保水材、セメント養生シ
ート、汚泥凝固材、人工肛門等の用途に好適に使用可能
である。
【0028】特に、本発明の吸水性複合体は、樹脂皮膜
を形成する前または後に吸水性シートに柔軟化処理を施
しておくことにより、変形しやすく、また、肌ざわりが
柔らかになるので好ましい。柔軟化処理は、たとえば、
吸水性シートの吸水性ポリマーをその飽和吸水量の25
重量%以上まで吸水させて乾燥させることにより行われ
る。なお、吸水・乾燥の繰り返しを行うときに吸水が上
記範囲となるように行われれば、自動的に柔軟化処理を
受けることになる。
【0029】
【作用】吸水性シートの少なくとも片面に常温で非粘着
性の樹脂皮膜が形成されているため、吸水性ポリマーの
露出が防がれ、吸水時にポリマーと対象物とが直接触れ
たり、吸水性ポリマーが繊維シートから剥がれたりする
のが防がれる。また、反応により吸水性ポリマーを形成
する水溶性エチレン性不飽和モノマーのような吸水性ポ
リマー生成材料の反応により吸水性ポリマーが繊維シー
トに直接固着しており、シートの片面または両面に樹脂
皮膜が形成されているので、シートの形態保持性や寸法
安定性が高く、吸水時に吸水性シートの寸法安定性が悪
くなるのが防がれる。また、吸水性ポリマーは、繊維シ
ートに直接固着しているので、脱落しにくく、吸水率の
低下が生じない。
【0030】樹脂皮膜が、樹脂材料を液状物の状態で塗
布加工することによって形成されているので、樹脂フィ
ルムをラミネートする場合に比べると吸水性シートへの
しみこみがよくなり、吸水性シートから剥がれにくくな
り、しかも、吸水性複合体が取扱いやすくなる。樹脂皮
膜が熱可塑性樹脂からなり、繊維シートの少なくとも一
部が熱可塑性繊維で構成されていると、繊維シートと樹
脂皮膜との密着性が良くなり、他の基材との複合化が容
易となる。
【0031】樹脂皮膜に更に粘着剤層を設けることによ
り、所望する箇所に任意に吸水性複合体を適用すること
ができる。粘着剤層を設ける際に、予め樹脂皮膜にコロ
ナ放電処理を施しておくことにより樹脂皮膜と粘着剤層
との密着性が向上し、耐久性に優れたものとなる。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明するが
本発明はこれに限定されるものではない。 (吸水性シートの合成例1)メチレンビスアクリルアミ
ド0.5モル%(対アクリル酸ナトリウムモノマー)お
よび過硫酸ナトリウム1.0g/モル(対アクリル酸ナ
トリウムモノマー)を溶解したpH5.6に調整したア
クリル酸ナトリウムの43重量%水溶液に坪量30g/
m2のES(ES:ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊
維)不織布を浸漬してこれに該水溶液を含浸し、基材に
対するモノマー水溶液の付着量を200重量%として加
熱しラジカル重合を行って吸水性シート(1)を得た。
このものの吸水量は40g/g、厚さは900μmであ
った。
【0033】(吸水性シートの合成例2)メチレンビス
アクリルアミド0.5モル%(対アクリル酸ナトリウム
モノマー)および過硫酸ナトリウム1.0g/モル(対
アクリル酸ナトリウムモノマー)を溶解したpH5.6
に調整したアクリル酸ナトリウムの43重量%水溶液に
坪量25g/m2のポリプロピレン不織布を浸漬してこれ
に該水溶液を含浸し、基材に対するモノマー水溶液の付
着量を180重量%として加熱しラジカル重合を行って
吸水性シート(2)を得た。このものの吸水量は20g
/g、厚さは500μmであった。
【0034】(実施例1)幅1mの長尺の吸水性シート
(1)の片面に、ポリエチレンを溶融させた状態で押出
塗布加工法によりラインスピード200m/分で塗布し
て、吸水性シート(1)の片面に30μmの厚さでポリ
エチレン層がラミネートされた本発明の吸水性複合体
(1)を得た。
【0035】(実施例2)実施例1と同様にして、吸水
性シート(1)の代わりに吸水性シート(2)を用いて
本発明の吸水性複合体(2)を得た。 (比較例1)吸水性シート(1)と厚さ30μmのポリ
エチレンフィルムをポリウレタン系接着剤により貼り合
わせて比較吸水性複合体(1)を得た。
【0036】(実施例3,4および比較例2)10cm
×20cmに裁断した本発明の吸水性複合体(1)、
(2)および比較吸水性複合体(1)を水道水に10分
間浸漬して吸水量を求めた。またこの時のポリエチレン
層の吸水性シートとの密着性を目視により比較した。吸
水後の吸水性複合体および比較吸水性複合体を乾燥し、
再度吸水テストを行って、繰り返し吸水テストを行っ
た。結果を表1に示した。
【0037】
【表1】 吸水性複合体(1) 吸水性複合体(2) 比較吸水性 複合体(1) 1回目の吸水量 13g/g 6g/g 4g/g 1回目の密着性 良好・剥離なし 良好・剥離なし 一部剥離 2回目の吸水量 13g/g 6g/g −− 2回目の密着性 良好・剥離なし 良好・剥離なし 完全剥離 3回目の吸水量 13g/g 6g/g −− 3回目の密着性 良好・剥離なし 良好・剥離なし 完全剥離 表1に示された結果より明らかなように本発明の吸水性
複合体は樹脂皮膜との密着性が良好で、吸水・脱水を繰
り返し行っても品質の低下は認められなかった。
【0038】(実施例5)メチレンビスアクリルアミド
0.3モル%(対アクリル酸ナトリウムモノマー)およ
び過硫酸ナトリウム1.0g/モル(対アクリル酸ナト
リウムモノマー)を溶解したpH5.6に調整したアク
リル酸ナトリウムの43重量%水溶液を、坪量30g/
m2のES不織布の片面に塗布し、基材に対するモノマー
水溶液の付着量を150重量%として加熱しラジカル重
合を行って、不織布の片面に吸水性ポリマーが固定され
た吸水性シート(3)を得た。引き続いて吸水性ポリマ
ー層側にポリエチレン層をポリエチレンを溶融させた状
態での押出塗布加工法により設けて本発明の吸水性複合
体(3)を得た。このものの吸水量は10g/gであっ
た。このものは、吸水後も吸水性ポリマーの露出・脱落
がなく、ドリップ吸収シートに適していた。
【0039】(実施例6)メチレンビスアクリルアミド
0.01モル%(対アクリル酸ナトリウムモノマー)、
過硫酸ナトリウム1.0g/モル(対アクリル酸ナトリ
ウムモノマー)、およびヒドロキシエチルセルロース2
重量%(対アクリル酸ナトリウムモノマー)を溶解した
pH5.6に調整したアクリル酸ナトリウムの43重量
%水溶液にポリエチレン−ポリエステル複合繊維からな
る坪量30g/m2の不織布を浸漬してこれに該水溶液を
含浸し、基材に対するモノマー水溶液の付着量を200
重量%として加熱しラジカル重合を行って吸水性シート
(4)を得た。引続いて吸水性シート(4)の片面にポ
リエチレンを溶融させた状態での押出塗布加工法により
30μmの厚さでポリエチレン層を設けて本発明の吸水
性複合体(4)を得た。
【0040】(実施例7および比較例2)縦横10cm
×20cmに裁断した本発明の吸水性複合体(4)およ
び吸水性シート(4)を水道水に10分間浸漬して吸水
量を求めた。またこの時、縦横の大きさを測定した。結
果を表2に示した。
【0041】
【表2】 吸水性複合体(4) 吸水性シート(4) 吸水量 75g/g 100g/g 密着性 良好・剥離無し − 大きさ(縦×横) 10cm×20cm 9cm×34cm ポリマーの脱落 1% 2% 表2に示された結果より明らかなように本発明の吸水性
複合体は樹脂皮膜の密着性も良好でありポリマーの脱落
もなくシートとしての形態保持性に優れており、また寸
法安定性も非常に良好なものである。
【0042】(比較例3)メチレンビスアクリルアミド
0.01モル%(対アクリル酸ナトリウムモノマー)、
過硫酸ナトリウム1.0g/モル(対アクリル酸ナトリ
ウムモノマー)およびヒドロキシエチルセルロース2重
量%(対アクリル酸ナトリウムモノマー)を溶解したp
H5.6に調整したアクリル酸ナトリウムの43重量%
水溶液を窒素脱気した後、窒素雰囲気下、120℃に加
熱されたステンレス製スチールベルト上に滴下して薄膜
重合した。重合後のポリマーをベルト表面からかきとっ
て乾燥してから粉砕し、粉末状の吸水性ポリマー(1)
を得た。このものの水道水中での吸水倍率は110g/
gであった。
【0043】引き続き、ブチルゴム10重量部、吸水性
ポリマー(1)90重量部、トルエン100重量部から
なる吸水性ポリマー懸濁溶液に実施例6で用いた不織布
を浸漬してこれに該懸濁液を含浸し、基材に対する懸濁
液の付着量を200重量%とし乾燥した。引続き実施例
6と同様にして片面にポリエチレン層が厚さ30μmで
ラミネートされた比較吸水性複合体(2)を得た。
【0044】この比較吸水性複合体(2)を10cm×
20cmに裁断し水道水に10分間浸漬して吸水量を求
めた。またこの時のポリエチレン層の吸水性シートとの
密着性とポリマーの脱落の様子を目視により観察した。
結果を表3に示した。
【0045】
【表3】 表3に示された結果より明らかなように、バインダー
で吸水性ポリマーを繊維基材に固定しているので吸水時
に吸水性ポリマーが殆ど脱落しシートとしての形態保持
性に劣っていた。また、樹脂皮膜もポリマーの脱落にと
もない吸水性シートから剥離し、シートとの密着性も悪
いものであった。
【0046】(実施例8)イソシアネート架橋可能な固
形分45重量%の市販のアクリル系溶剤型粘着剤に所定
量の三官能イソシアネート架橋剤を配合した混合物を乾
燥後の厚みが30μmとなるように離型紙上に塗布して
乾燥により溶剤を揮発させて離型紙上に粘着剤層を形成
した。
【0047】実施例1で得られた吸水性複合体(1)の
ポリエチレン樹脂皮膜面にコロナ放電処理を施した。こ
のコロナ放電処理を施した吸水性複合体(1)のポリエ
チレン樹脂皮膜面に上記離型紙上に形成した粘着剤層を
転着し、離型紙の付いた本発明の吸水性複合体(5)を
得た。このものの吸水量は11g/gであった。このも
のを室内で長期間保存したところ、離型紙と粘着剤層と
の間でのトンネリング現象は起こらなかった。このもの
は、壁に貼付けると結露防止壁材として有用であり、再
剥離性も良好であった。
【0048】(比較例4)吸水性シートの合成例1で合
成した吸水性シート(1)の片面に、実施例8で用い
た、離型紙上に形成した粘着剤層を転着し、離型紙の付
いた比較吸水性複合体(3)を得た。このものを室内で
長期間保存したところ、離型紙と粘着剤層との間でトン
ネリング現象が起こった。
【0049】(実施例9)吸水性シートの合成例1にお
いて市販の防カビ剤(東京ファインケミカル株式会社製
商品名PL−600)を1重量%(対アクリル酸モノマ
ー)加えたほかは合成例1と同様にして吸水性シート
(5)を得た。このものの吸水量は40g/g、厚さは
900μmであり、青カビ・黒カビ・好乾性カビ等に対
する防カビ性や桿菌類に対するも抗菌性も良好であっ
た。このシートの片面に実施例6と同様にしてポリエチ
レン樹脂皮膜を設けた後、このポリエチレン樹脂皮膜の
上に実施例8と同様にして粘着剤層を設け、本発明の吸
水性複合体(6)を得た。このものは、結露防止壁材と
して有用であり、再剥離性も良好であった。
【0050】(実施例10)実施例1で得られた吸水性
複合体(1)のポリエチレン樹脂皮膜を設けていない側
に、ポリエチレンを溶融した状態での押出塗布加工によ
り、幅2mmの平行な筋状にポリエチレン層(厚み20μ
m)をラミネートし(ポリエチレン層の筋と筋の間隔は
1mmであった。)、吸水性複合体を(7)を得た。この
ものの吸水量は10g/gであった。このものは吸水性
ポリマーが表面に露出しておらず、また、ポリエチレン
樹脂皮膜が筋状にラミネートされているのでその間から
吸水・吸放湿することができた。また、吸水時にポリエ
チレン層を全面にラミネートした側に水が漏れてくるこ
ともなく乾いたままであった。このものは吸水後の吸水
性ポリマーの露出・脱落がなく、ポリマーが直接食品等
に触れることもなく食品の鮮度保持シートに適してい
た。
【0051】(実施例11)メチレンビスアクリルアミ
ド2モル%(対アクリル酸ナトリウムモノマー)、過硫
酸ナトリウム1.0g/モル(対アクリル酸ナトリウム
モノマー)およびヒドロキシエチルセルロース2重量%
(対アクリル酸ナトリウムモノマー)を溶解し、pH
5.6に調整したアクリル酸ナトリウム37重量%水溶
液を調製した。このモノマー水溶液に坪量55g/m2
片面に花柄印刷されたポリプロピレン製不織布を浸漬
し、該水溶液を含浸した後ローラーで過剰のモノマー水
溶液を絞り取って基材に対するモノマー水溶液の付着量
を250重量%とした。この含浸物を加熱してラジカル
重合を行って吸水性シート(6)を得た。印刷された花
柄の色合い等の様子は吸水性ポリマーの固着の前後で差
はなかった。引き続いて、吸水性シート(6)の花柄が
印刷されていない側の片面にポリプロピレンを溶融させ
た状態で押出塗布加工法により20μmの厚みでポリプ
ロピレン層を設けて本発明の吸水性複合体(8)を得
た。このものの吸水量は10g/gであった。このもの
はコースターとして有用であった。
【0052】(実施例12)イソシアネート架橋可能な
固形分45重量%の市販のアクリル系溶剤型粘着剤に所
定量の三官能イソシアネート架橋剤を配合した混合物を
乾燥後の厚みが50μmとなるように離型紙上に塗布し
て乾燥により溶剤を揮発させて離型紙上に粘着剤層を形
成した。
【0053】実施例11で得られた吸水性複合体(8)
のポリプロピレン樹脂皮膜面にコロナ放電処理を施し
た。このコロナ放電処理を施した吸水性複合体(8)の
ポリプロピレン樹脂皮膜面に上記の離型紙上に形成した
粘着剤層を転着し、離型紙の付いたこの発明の吸水性複
合体(9)を得た。このものの吸水量は8g/gであっ
た。このものを長期間保存したところ、吸水性複合体の
収縮等は起こらず、離型紙と粘着剤層との間でのトンネ
リング現象は起こらなかった。このものは、壁に貼り付
けると結露防止壁材として有用であり、再剥離性も良好
であった。また、長期的に使用した場合にも吸水性複合
体の伸び縮みは起こらず、隣り合わせに貼った吸水性複
合体(9)間での模様のズレ等も起こらなかった。
【0054】(比較例5)実施例11で得られた吸水性
シート(6)の印刷の施されていない側の面に実施例1
2で用いた、離型紙上に形成した粘着剤層を転着し、離
型紙の付いた比較吸水性複合体(4)を得た。このもの
を長期間保存したところ、比較吸水性複合体が収縮し、
離型紙と粘着剤層との間でトンネリング現象が起こっ
た。
【0055】上記実施例で得られた吸水性複合体および
使用した吸水性シートについて吸水時の寸法安定性を調
べた。縦横10cm×20cmに裁断した吸水性複合体
および吸水性シートを水道水に10分間浸漬した後、引
き上げて縦と横の大きさを測定した。結果を表4に示し
た。
【0056】
【表4】 表4の結果より明らかなように、この発明の吸水性複
合体は樹脂皮膜を設けることにより、対応する吸水性シ
ートと比較して吸水時の寸法安定性が著しく向上してい
る。
【0057】吸水性複合体(7)、(9)および比較吸
水性複合体(3)、(4)を縦横10cm×20cmに
裁断し、室内に放置し、粘着剤層と離型紙の間での剥離
(トンネリング現象)の有無を観察した。また、放置後
の複合体の大きさを測定した。結果を表5に示した。
【0058】
【表5】 トンネリング 放置後の大きさ (縦/cm)×(横/cm) 吸水性複合体(7) 無 10×20 吸水性複合体(9) 無 10×20 比較吸水性複合体(3) 有 9.6×19.6 比較吸水性複合体(4) 有 9.4×19.4
【0059】
【発明の効果】この発明の吸水性複合体は、吸水性シー
トの少なくとも片面に形成された樹脂皮膜が剥がれにく
いので、吸水性ポリマーの露出や脱落が抑えられ、寸法
安定性が良好で使用に便利なものである。この発明の吸
水性複合体の製造方法によれば、そのように優れた吸水
性複合体を容易に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−289197(JP,A) 特開 昭63−28639(JP,A) 特開 平3−767(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 A41B 13/02 A61F 13/18

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応により吸水性ポリマーに転換し得る
    吸水性ポリマー生成材料の反応により吸水性ポリマーが
    繊維シートに直接固着してなる吸水性シートの少なくと
    も片面に、塗布加工によって、常温で非粘着性の樹脂皮
    膜が形成されてなる吸水性複合体。
  2. 【請求項2】 吸水性ポリマー生成材料が、重合により
    吸水性ポリマーに転換し得る水溶性エチレン性不飽和モ
    ノマーであり、吸水性シートが、繊維シートに前記モノ
    マーを付着させた後該モノマーを重合して得られるもの
    である請求項1記載の吸水性複合体。
  3. 【請求項3】 樹脂皮膜が熱可塑性樹脂からなり、繊維
    シートの少なくとも一部が熱可塑性繊維で構成されてい
    る請求項1または2記載の吸水性複合体。
  4. 【請求項4】 樹脂皮膜の少なくとも一部の上に粘着剤
    層が設けられてなる請求項1から3までのいずれかに記
    載の吸水性複合体。
  5. 【請求項5】 反応により吸水性ポリマーに転換し得る
    吸水性ポリマー生成材料の反応により吸水性ポリマーが
    繊維シートに直接固着してなる吸水性シートの少なくと
    も片面に、常温で非粘着性の皮膜を形成しうる樹脂材料
    の液状物を塗布加工する吸水性複合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 吸水性ポリマー生成材料が、重合により
    吸水性ポリマーに転換し得る水溶性エチレン性不飽和モ
    ノマーであり、吸水性シートが、繊維シートに前記モノ
    マーを付着させた後該モノマーを重合して得られるもの
    である請求項5記載の吸水性複合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 樹脂材料の塗布加工が、樹脂材料を溶融
    した状態で押出コーティングすることである請求項5ま
    たは6記載の吸水性複合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 樹脂材料を塗布加工し常温で非粘着性の
    樹脂皮膜を形成せしめた後、該樹脂皮膜の少なくとも一
    部の上に粘着剤層を設ける請求項5から7までのいずれ
    かに記載の吸水性複合体の製造方法。
  9. 【請求項9】 常温で非粘着性の樹脂皮膜にコロナ放電
    処理を行った後、粘着剤層を設ける請求項8記載の吸水
    性複合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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