JP3057606U - 配管用継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水栓を壁の貫通孔を通して雌ねじ部付きの配
管端部に接続するさいに使用できるとともに、水洩れが
生じないように銅管端部を接続することも可能な配管用
継手を提供する。 【解決手段】 円筒状継手本体2 の一端部に、回動工具
係合用セレーション6 が内周に形成されかつ同軸延長状
に管状雄おねじ部4 が設けられており、管状雄おねじ部
4 の内周先端部に、セレーション6 の径より大径のパイ
プ挿入用円筒面7が形成されている。パイプ挿入用円筒
面7 に、小径部10および大径部11よりなる円筒状アダプ
ター9 の小径部10が挿入され、アダプター9 の大径部11
に、銅管8端部が挿入される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、例えば水栓（湯水混合栓を含む）を壁の貫通孔を通して配管端部 に接続するさいに使用される配管用継手に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、水栓を壁の貫通孔を通して配管端部に接続するさいに使用される配管用 継手は、円筒状継手本体と、継手本体の一端側に設けられた管状雄ねじ部と、継 手本体の他端側に設けられた雌ねじ部とを有しており、この継手を雌ねじ部付き の配管端部に締め付けるさいにスパナなどの回動工具を係合させるセレーション が管状雄ねじ部内周に形成されているものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この種の配管用継手では、管状雄ねじ部内周に銅管端部を挿入して接続する必 要が生じることがあるが、上記従来の配管用継手では、管状雄ねじ部内周にセレ ーションが形成されているため、水洩れが生じないように銅管を接続することが できないという問題があった。

【０００４】 この考案の目的は、水栓を壁の貫通孔を通して雌ねじ部付きの配管端部に接続 するさいに使用できるとともに、水洩れが生じないように銅管端部を接続するこ とも可能な配管用継手を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案による配管用継手は、円筒状継手本体(2) の一端部に、回動工具係合 用セレーション(6) が内周に形成されかつ同軸延長状に管状雄おねじ部(4) が設 けられており、管状雄おねじ部(4) の内周先端部に、セレーション(6) の径より 大径のパイプ挿入用円筒面(7) が形成されているものである。

【０００６】 パイプ挿入用円筒面(7) に、小径部(10)および大径部(11)よりなる円筒状アダ プター(9) の小径部(10)が挿入されて接合されており、アダプター(9) の大径部 (11)に、銅管(8) 端部が挿入されて結合されていることがある。

【０００７】 この考案の配管用継手によると、銅管(8) をこれに接続するには、銅管(8) 端 部にアダプター(9) の大径部(11)をろう付けし、アダプター(9) の小径部(10)に 継手本体(2) のパイプ挿入用円筒面(7) をろう付けし、フランジ体(3) を壁にビ ス止めすればよく、また、配管端部に雌ねじ部が設けられている場合には、スパ ナなどの回動工具を継手本体(2) のセレーション(6) に係合させてこれを回動す ることにより、配管端部の雌ねじ部に継手本体(2) の管状雄ねじ部(4) をねじ合 わせた後、フランジ体(3) を壁にビス止めすればよい。

【０００８】

【考案の実施の形態】

この考案の実施例を、以下図面を参照して説明する。以下の説明において、図 の左を前、同右を後というものとする。

【０００９】 図１から図３までに示す配管用継手(1) は、配管端部と水栓とを壁の貫通孔を 通して接続するさいに使用されるものであって、円筒状継手本体(2) およびこれ に嵌め合わされた円盤状フランジ体(3) よりなり、銅管(8) の端部がアダプター (9) を介してその後端部に接続可能とされている。

【００１０】 継手本体(2) の後端部（配管側の端部）外周に、配管接続用管状雄ねじ部(4) が設けられており、同前端部（栓側の端部）内周に、水栓接続用雌ねじ部(5) が 設けられている。雄ねじ部(4) の外径と雌ねじ部(5) の内径とは等しくなされて いる。

【００１１】 管状雄ねじ部(4) の前端部から継手本体(2) の後端部にかけての内周には、継 手本体(2) を配管端部の雌ねじ部にねじ込むためのスパナが嵌め入れられる横断 面正１２角形のセレーション(6) が形成されている。管状雄ねじ部(4) の後部の 内周には、セレーション(6) の径より大径のパイプ挿入用円筒面(7) が形成され ている。なお、セレーション(6) の横断面は、正１２角形に限られるものではな い。

【００１２】 アダプター(9) は、円筒状であり、継手本体(2) のパイプ挿入用円筒面(7) に 挿入されてろう付けされる小径部(10)と、銅管(8) 端部が挿入されてろう付けさ れる大径部(11)とよりなる。アダプター(9) の小径部(10)の外径は、１４．０ｍ ｍであり、パイプ挿入用円筒面(7) の径は、これに対応して１４．０ｍｍである 。また、銅管(8) の径は、１５．８８ｍｍであり、アダプター(9) の大径部(11) の内径は、これに対応している。雄ねじ部(4) の外径は、２１．０ｍｍである。 セレーション(6) の径はパイプ挿入用円筒面(7) より小さいので、セレーション (6) の後端面は、アダプター(9) の小径部(10)を継手本体(2) のパイプ挿入用円 筒面(7) に挿入するさいのストッパとなっている。

【００１３】 フランジ体(3) は、継手本体(2) とは別体であり、中央部に貫通孔(12)を、周 縁部に複数のビス用貫通孔(13)をそれぞれ有し、その貫通孔(12)が継手本体(2) の前端部外周に嵌め合わせられている。継手本体(2) の前端部外周には、１８０ °の間隔をおいて嵌合凸部(14)が設けられ、フランジ体(3) の内周には、これに 嵌まり合って互いに回動することを防止する嵌合凹部(15)が設けられている。

【００１４】 このフランジ体(3) 付きの配管用継手(1) は、壁がたとえば石膏ボードで配管 端部と壁にあけられた孔との間に隙間がある場合に使用される。そして、配管端 部が銅管(8) でこれに接続するには、銅管(8) 端部にアダプター(9) の大径部(1 1)をろう付けし、アダプター(9) の小径部(10)に継手本体(2) のパイプ挿入用円 筒面(7) をろう付けし、フランジ体(3) を壁にビス止めする。また、配管端部に 雌ねじ部が設けられている場合には、スパナなどの回動工具を継手本体(2) のセ レーション(6) に係合させてこれを回動することにより、配管端部の雌ねじ部に 継手本体(2) の管状雄ねじ部(4) をねじ合わせ、フランジ体(3) を壁にビス止め する。なお、壁がたとえばコンクリートで配管端部が壁に固定されている場合に は、フランジ体(3) が不要となり、円筒状継手本体だけが使用される。

【００１５】 なお、上記の配管用継手(1) では、継手本体(2) の前端部に雌ねじ部(5) が設 けられているが、その用途に応じて、雌ねじ部(5) に代えて雄ねじ部を設けても よい。

【００１６】

【考案の効果】

この考案の配管用継手によると、配管端部に雌ねじ部が設けられている場合の 接続だけでなく、水洩れが生じないように銅管端部を接続することも可能であり 、汎用性が増加する。

【００１７】 パイプ挿入用円筒面に、小径部および大径部よりなる円筒状アダプターの小径 部が挿入されて接合されており、アダプターの大径部に、銅管端部が挿入されて 結合されているものでは、パイプ挿入用円筒面の径を銅管の外径に等しくなるま で大きくしなくても良いので、管状雄ねじ部の強度を落とすことなく、銅管の接 続が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案による配管用継手およびこれに接続さ
れる銅管を示す斜視図である。

【図２】同縦断面図である。

【図３】配管用継手の一部を切欠いた側面図である。

【符号の説明】

(1) 配管用継手 (2) 円筒状継手本体 (3) フランジ部 (4) 管状雄おねじ部 (5) 雌ねじ部 (6) セレーション (7) パイプ挿入用円筒面 (8) 銅管 (9) 円筒状アダプター (10) 小径部 (11) 大径部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒状継手本体(2) の一端部に、回動工
   具係合用セレーション(6) が内周に形成されかつ同軸延
   長状に管状雄おねじ部(4) が設けられており、管状雄お
   ねじ部(4) の内周先端部に、セレーション(6) の径より
   大径のパイプ挿入用円筒面(7) が形成されている配管用
   継手。
2. 【請求項２】 パイプ挿入用円筒面(7) に、小径部(10)
   および大径部(11)よりなる円筒状アダプター(9) の小径
   部(10)が挿入されて接合されており、アダプター(9) の
   大径部(11)に、銅管(8) 端部が挿入されて結合されてい
   る請求項１記載の配管用継手。