JP3052676B2 - 内燃機関の始動時回転数制御方法 - Google Patents

内燃機関の始動時回転数制御方法

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JP3052676B2
JP3052676B2 JP5181660A JP18166093A JP3052676B2 JP 3052676 B2 JP3052676 B2 JP 3052676B2 JP 5181660 A JP5181660 A JP 5181660A JP 18166093 A JP18166093 A JP 18166093A JP 3052676 B2 JP3052676 B2 JP 3052676B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の始動時にア
イドル回転を行わせている状態で回転数の異常上昇が生
じるのを防止した始動時回転数制御方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】インジェクタ(燃料噴射弁)を通して燃
料が供給される内燃機関においては、スロットルボディ
内に噴射された燃料が、その輸送経路の途中の壁面に付
着して液膜を形成し、該液膜が気化してシリンダ側に輸
送される。機関の始動時には、液膜の形成とその気化と
が平衡するまでに時間がかかるため、燃料の輸送遅れが
生じ、図8(A)に示すように、シリンダに供給される
混合気の空燃比が飽和値に達するまでに時間がかかる。
そのため、機関の始動時には混合気が薄くなり、機関の
始動性が悪くなる。
【0003】従って、インジェクタにより燃料が供給さ
れる内燃機関では、図8(B)に示したように、始動開
始時に燃料を所定の増量分だけ増量した後、時間の経過
に伴って増量分を減少させて、始動開始後一定の時間が
経過した時刻tcon において増量分を零にする始動時燃
料増量制御を行う提案が成されている。図8(B)の始
動時燃料増量制御を行う場合、時刻tcon 以降において
は、増量分を零とし、定常運転時の噴射量で機関に燃料
が供給される。図8(B)の時間tcon は通常数十秒〜
5分程度の時間に設定される。
【0004】なお本明細書において、「始動時」とは、
機関の始動開始後、アイドル回転数(スロットルバルブ
の開度がアイドル開度であるときの回転数)が目標値に
整定するまでの期間、または始動増量制御が行われてい
る期間(図8Bの0〜tconの期間)を意味する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように始動時燃
料増量制御を行っている状態で、増量分が減少していく
過程では、混合気が薄くなる状態が生じることがある。
万一そのような状態が生じると、スロットルバルブの開
度がアイドル開度であっても、機関の回転数が上昇して
危険な状態になることがある。特に回転数が設定値を超
えたときにつながる自動クラッチを介して車両を駆動す
る車両用の内燃機関においては、始動時に機関の回転数
が上昇すると、運転者がまったく予測していない状態で
クラッチがつながって車両が急発進することがあり、人
身事故が発生する危険があった。
【0006】そこで、特開平4−191434号に見ら
れるように、始動時のアイドル回転数が上昇するのを防
止するため、始動時燃料増量制御を行っている期間に機
関の回転数が上昇したときに、回転数の上昇割合に応じ
て燃料の噴射量を増加させることにより混合気を濃くし
て回転数の上昇を抑える方法が提案された。
【0007】しかしながら、このように燃料の噴射量を
増加させて混合気を濃くすることにより回転数の上昇を
抑制する方法をとった場合には、燃料の使用量が多くな
るため燃費が悪くなるのを避けられなかった。また燃料
の供給量を増加させることにより回転数の上昇を抑制す
る方法をとった場合、機関の応答が悪く、回転数の上昇
を的確に抑制することができないことがあった。
【0008】本発明の目的は、燃費を悪くすることなく
始動時にアイドル回転数が上昇するのを防ぐことができ
るようにした内燃機関の始動時回転数制御方法を提案す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、始動時に燃料
の供給量を増加させる始動時燃料増量制御が行なわれる
内燃機関の始動時のアイドル回転数を制御する方法に係
わるものである。
【0010】本発明においては、内燃機関への吸気量を
調整するスロットルバルブの開度と機関の回転数とを検
出し、スロットルバルブの開度がアイドル開度であるこ
とが検出されている状態で内燃機関の回転数の所定量の
上昇が検出されたときに、内燃機関用点火装置の動作を
完全にまたは間欠的に停止させて機関の回転数の上昇を
抑える回転数抑制制御を、始動時燃料増量制御が行なわ
れている期間のみ行わせる。
【0011】上記の方法では、スロットルバルブの開度
がアイドル開度であることが検出されている状態で内燃
機関の回転数の所定量の上昇が検出されたときに、内燃
機関用点火装置の動作を完全にまたは間欠的に停止させ
るようにしたが、内燃機関の点火位置を遅らせることに
より機関の回転数の上昇を抑える回転数抑制制御を行う
ようにしてもよい。
【0012】本発明の方法を実施するに際して、スロッ
トルバルブの開度の検出は、バルブ開度の大きさを連続
的に検出するセンサによってもよく、スロットルバルブ
がアイドル開度の範囲にある状態と、アイドル開度を超
える範囲にある状態とで、異なる状態をとるスイッチに
よってもよい。
【0013】なお、機関の始動が完了した後の定常状態
においてもアイドリング時に回転数抑制制御が働き得る
状態にしておくと、何等かの原因で燃料がリーンになる
異常状態が生じて回転数が上昇しようとしたときに、回
転数抑制制御が働いて機関の回転数を安定させてしまう
ため、燃料がリーンになる異常状態が生じていることに
気付かずにそのまま運転が継続されるおそれがある。燃
料がリーンになっている状態で機関の運転を継続すると
機関を破損するおそれがある。このような事態が生じる
のを防ぐために、定常時に燃料がリーンになる異常状態
が生じた場合には、アイドル回転数の上昇を許容して、
その異常に気付かせるようにすることができる。その場
合には、通常であればアイドル回転数の上昇が生じるこ
とがない状態になった時点(液膜の形成と液膜からの燃
料の気化とが平衡する状態になったと判断できる時点)
で、回転数抑制制御が行われるのを禁止するようにすれ
ばよい。回転数抑制制御を禁止するのに適当な時期は機
関の種類や用途により異なるが、幾つかの例をあげると
下記の通りである。
【0014】(a)始動時燃料増量制御が行われている
期間のみ回転数抑制制御を行わせ、始動時燃料増量制御
が終了した後は回転数抑制制御が行われるのを禁止す
る。 (b)内燃機関の冷却水温度または内燃機関の温度が始
動開始時のそれぞれの温度に対して設定された量だけ上
昇した後は、回転数抑制制御が行われるのを禁止する。 (c)内燃機関を始動した後、内燃機関の回転数がアイ
ドル回転数の目標値に整定した状態が設定された時間継
続したことが検出されたときに回転数抑制制御を終了さ
せる。 内燃機関の減速時に機関を失火させると、燃料が
濃くなり過ぎて再加速時に応答性が悪くなるため、減速
時には上記回転数抑制制御が行われるのを禁止するのが
好ましい。
【0015】
【作用】上記のように、機関の始動時に、スロットルバ
ルブの開度がアイドル開度であることが検出されている
状態で内燃機関の回転数の所定量の上昇が検出されたと
きに、内燃機関用点火装置の動作を停止させて機関を失
火させるか、または点火時期を遅らせることにより、機
関の回転数の上昇を抑える回転数抑制制御を行なわせる
ようにすると、燃費を悪くすることなく、機関の始動時
にアイドル回転数が上昇するのを防ぐことができる。
に内燃機関の始動時にアイドル回転数が上昇しようとし
たときに機関を失火させるようにすると、機関は直ちに
反応してその回転数を低下させるので、応答性が良い制
御を行わせることができ、始動時に回転数が急上昇する
のを確実に防ぐことができる。
【0016】また上記の方法によると、燃料の供給量を
増加させることなく回転数の上昇を抑制できるため、燃
費に悪影響を与えることなく、始動時の回転数の急上昇
を防止して、始動時のアイドル回転状態で突然自動クラ
ッチがつながって車両が急発進するといった危険な状態
が生じるのを確実に防ぐことができる。
【0017】更に、上記のように、始動時燃料増量制御
が行われている期間のみ回転数抑制制御を行わせるよう
にすると、定常時に燃料がリーンになる異常状態が生じ
た場合には、アイドル回転数の上昇を許容して、その異
常に気付かせるようにすることができるため、燃料がリ
ーンな状態で運転が継続されて機関が破損するおそれを
なくすことができる。 内燃機関の冷却水温度または内燃
機関の温度が始動開始時のそれぞれの温度に対して設定
された量だけ上昇した後は回転数抑制制御が行われるの
を禁止するようにした場合、及び内燃機関を始動した
後、内燃機関のアイドル回転数が目標値に整定した状態
が設定時間継続したことが検出された後は回転数抑制制
御が行われるのを禁止するようにした場合にも同様の効
果を得ることができる。
【0018】
【実施例】本実施例では、内燃機関が2輪車等の車両に
搭載されていて、機関の回転数が設定値を超えたときに
つながる自動クラッチ機構と変速機とを介して内燃機関
の出力軸が車軸に接続されているものとする。
【0019】本発明の方法においては、内燃機関への吸
気量を調整するスロットルバルブの開度と機関の回転数
とを検出し、スロットルバルブの開度がアイドル開度で
あることが検出されている状態で内燃機関の回転数の所
定量の上昇が検出されたときに、内燃機関用点火装置の
動作を完全にまたは間欠的に停止させるか、または点火
位置を遅らせることにより機関の回転数の上昇を抑える
回転数抑制制御を行う。
【0020】図1は本発明の制御方法を実施するために
用いる装置の構成を概略的に示したもので,同図におい
て1はCPUとROM及びRAM等とを備えたマイクロ
コンピュータであり、マイクロコンピュータ1には、内
燃機関の回転角度情報と回転数情報とを含む信号を発生
する信号源2の出力と、温度センサ3や気圧センサ4等
の各種のセンサの出力と、スロットル開度を検出するス
ロットルセンサ5の出力とが入力されている。信号源2
は、内燃機関に取付けられた信号発電機からなってい
て、内燃機関の所定の回転角度位置、例えば最大進角位
置及び最小進角位置でそれぞれ極性が異なるパルス信号
を出力する。
【0021】スロットルセンサ5は、ポテンショメータ
等の変位センサからなっていて、スロットルセンサの開
度の変化を連続的に検出するものでもよく、スロットル
バルブの飛び飛びの位置を複数の位置検出スイッチを用
いて検出するものでもよい。またスロットルバルブの開
度がアイドル開度の範囲にある状態とアイドル開度以外
の範囲にある状態とで異なる状態をとる単一のスイッチ
によりスロットルセンサを構成してもよい。
【0022】マイクロコンピュータ1は、信号源2の出
力と、センサ3〜5の出力とを入力として、燃料の噴射
位置(燃料の噴射を開始する位置)及び噴射時間(イン
ジェクタの弁を開いておく時間)と、機関の点火位置と
を演算し、演算された噴射位置及び点火位置でそれぞれ
噴射指令信号Vj 及び点火信号Vi を発生する。
【0023】図2及び図3はそれぞれ噴射指令信号及び
点火信号を発生するためにマイクロコンピュータ1が実
行するメインルーチン及び割り込みルーチンのアルゴリ
ズムの一例を示したものであり、これらのルーチンを実
現するためのプログラムはROMに記憶されている。メ
インルーチンでは、先ず各部の初期化を行った後、割り
込みを許可し、温度センサ、気圧センサ、スロットルセ
ンサ等の各種のセンサの出力を読込む。次いで点火位置
演算用のマップを用いて、補間法により、割り込みルー
チンで演算されてRAMに記憶されている機関の各回転
数における点火位置を演算し、その演算結果をRAMに
記憶させる。また回転数、スロットル開度、温度及び気
圧等の条件と燃料の噴射位置及び噴射時間との関係を与
えるマップ(ROMに記憶されている。)を用いて、燃
料の噴射位置及び噴射時間を演算する。
【0024】信号源2が特定の信号、例えば最大進角位
置を示す信号を発生するごとに図2の割り込みルーチン
が実行される。この割り込みルーチンでは、信号源が前
回信号を発生した時刻と今回信号を発生した時刻との差
から機関の回転数Nを演算し、その演算結果をRAMに
記憶させる。次いで現在の時刻からメインルーチンで演
算された点火位置まで機関が回転するのに要する時間及
び噴射位置まで機関が回転するのに要する時間をそれぞ
れ点火位置計測時間及び噴射位置計測時間として演算
し、それぞれの計測時間を、点火位置を計測するための
タイマ(点火位置タイマという。)及び噴射位置を計測
するためのタイマ(噴射位置タイマという。)にセット
して計測動作を開始させる。
【0025】点火位置タイマが計数動作を完了すると、
図示しない点火信号発生用の割り込みルーチンが実行さ
れて、CPUの出力ポートから点火信号Vi が出力され
る。また噴射位置タイマがセットされた計数値の計測動
作を完了したときに図示しない噴射指令信号発生用割り
込みルーチンが実行されて、演算された噴射時間に等し
い信号幅を有する矩形波状の噴射指令信号Vj がCPU
の出力ポートから出力される。
【0026】なお図2及び図3に示したフローチャート
は、マイクロコンピュータを用いて点火信号及び噴射指
令信号を得るために必要とされるソフトウェアの基本的
な構成の一例を示したもので、点火信号及び噴射指令信
号を得るためのソフトウェアには種々の変形が考えられ
る。例えば上記の例では、信号源が特定の信号を発生し
たときに点火位置及び噴射位置の計測を開始するための
ルーチンを実行するようにして、同じ基準位置で点火位
置及び噴射位置の計測を開始するようにしているが、点
火位置及び噴射位置の計測を開始する基準位置をそれぞ
れ異ならせても良い。また上記の例では割り込みルーチ
ンで回転数の演算を行っているが、回転数の演算をメイ
ンルーチンで行わせる場合もある。更に点火回路が電流
遮断形の回路である場合には、点火信号を発生させるた
めの処理だけでなく、点火コイルに1次電流を流す時間
を制御するための処理が必要になる。また多気筒内燃機
関機関の場合には、機関の各気筒を判別するための処理
が必要になるので、ソフトウェアの構成は更に複雑にな
るが、本発明においてこれらソフトウェアの構成は任意
であるので、その詳細な説明は省略する。
【0027】上記の噴射指令信号Vj はインジェクタ駆
動回路6に与えられる。インジェクタ駆動回路6は矩形
波状の噴射指令信号Vj が発生している間インジェクタ
7の駆動コイルに駆動電流を供給する。インジェクタ7
には燃料ポンプから所定の圧力(燃圧)で燃料が供給さ
れていて、駆動回路6から駆動電流が与えられている間
その弁を開いて燃料を噴射する。内燃機関への燃料の供
給量は、燃圧と噴射時間(噴射指令信号Vj の信号幅)
とにより決まる。一般には、圧力調整器により燃圧が一
定に保たれるため、内燃機関への燃料の供給量は噴射指
令信号Vj の信号幅を変えることにより調整することが
できる。
【0028】内燃機関の始動時に混合気が薄くなって機
関の始動が困難になるのを防ぐため、機関の始動時には
燃料の噴射時間を延長する始動時燃料増量制御を行う必
要がある。従って、始動開始後、一定の時間(始動時)
の間、または始動開始後機関の回転数が設定値に達する
までの間噴射時間を長くし、始動開始後一定の時間が経
過したとき、または回転数が設定値に達したときに噴射
時間が定常運転状態における値に収束するように、噴射
時間演算用のマップが作成されている。
【0029】マイクロコンピュータから得られる点火信
号Vi は内燃機関用点火装置の点火回路8に与えられ
る。点火回路8は一般に、点火コイルと該点火コイルの
1次電流を制御する1次電流制御回路とにより構成され
ていて、内燃機関の点火位置で点火信号Viが与えられ
たときに点火コイルの1次電流に急激な変化を生じさせ
て該点火コイルの2次コイルに点火用の高電圧を発生さ
せる。この点火回路から得られる高電圧は機関の気筒に
取付けられた点火プラグに印加されるため、該点火プラ
グに火花が生じ、機関が点火される。
【0030】本実施例においては、機関の始動時のアイ
ドル回転時に機関の異常回転上昇を抑える点火制御を行
わせるために、少くともスロットル開度と回転数と点火
位置との関係を与える3次元マップを用いて点火位置の
演算を行わせる。図4はそのマップの構成の一例を示し
たもので、この例では、スロットル開度αが設定値α1
よりも小さいアイドリング範囲にあって、かつ回転数N
がアイドリング回転数の上限値N1 を超えているときに
点火信号の発生を禁止して機関を失火させるようにして
いる。点火信号の発生を禁止するには、例えば点火位置
を計測するための計測時間を「0」とし、点火位置タイ
マに計数値「0」がセットされたときに該タイマが計数
動作を行わないようにしておけばよい。
【0031】図4に示したマップを用いて、始動時に回
転数抑制制御を行っている状態で、アイドル回転状態か
らスロットルバルブを開いて加速したときにスロットル
開度α対回転数N特性の動作点が、図7のA→B→Cの
ように変化したとする。その後スロットルバルブを閉じ
て減速したとすると、機関は慣性のためすぐには減速し
ないため、動作点はC→D→Aのように変化し、動作点
が失火領域を通る。減速時に動作点が失火領域を通る
と、内燃機関が燃焼しないため、シリンダに供給される
混合気が濃くなり過ぎ、再びA点から機関を加速しよう
とした場合、またはE点から機関を加速しようとした場
合に、良好なレスポンスを得ることができない。従っ
て、内燃機関の減速時には機関を失火させないようにす
るのが好ましい。
【0032】前述のように、機関の始動が完了した後の
定常状態においてもアイドリング時に回転数抑制制御が
働き得る状態にしておくと、何等かの原因で燃料がリー
ンになる異常状態が生じて回転数が上昇しようとしたと
きに、回転数抑制制御が働いて機関の回転数を安定させ
てしまうため、異常状態が生じていることに気付かずに
そのまま運転が継続されるおそれがある。このような異
常状態が生じていることを気付かせるためには、通常で
あればアイドル回転数の上昇が生じるおそれがない状態
になった時点で、回転数抑制制御が行われるのを禁止し
て、燃料がリーンになる異常状態が生じたときにアイド
ル回転数の上昇を許容するようにすればよい。回転数抑
制制御を禁止するのに適当な時期は機関の種類や用途に
より異なるが、以下にその幾つかの例をあげる。
【0033】(a)始動時燃料増量制御が行われている
期間のみ回転数抑制制御を行わせ、始動時燃料増量制御
が終了した後は回転数抑制制御が行われるのを禁止す
る。始動時のアイドル回転数が上昇し易いのは、始動時
燃料増量制御において増量分が減少していく過程であ
る。増量分が零になった状態(通常は始動開始後数十秒
〜5分後)では、通常液膜の形成とその気化とが平衡す
る状態(見掛上インジェクタから噴射した燃料と同じ量
の燃料がシリンダに入っていく状態)になっているた
め、アイドル回転数の上昇は起りにくくなる。従って始
動開始後十分な時間に亘って始動時燃料増量制御が行わ
れている場合には、始動時燃料増量制御が行われている
期間のみ回転数抑制制御を行わせ、始動時燃料増量制御
が終了した後は、回転数抑制制御が行われるのを禁止す
るようにするのがよい。 (b)内燃機関の冷却水温度または内燃機関の温度が始
動開始時のそれぞれの温度に対して設定された量だけ上
昇したことが検出された後は、回転数抑制制御が行われ
るのを禁止する。 (c)内燃機関を始動した後、内燃機関の回転数がアイ
ドル回転数の目標値に整定した状態が設定された時間継
続したことが検出されたときに回転数抑制制御を終了さ
せる。 上記(b)または(c)にそれぞれ示した状態が
検出された時点では、液膜の形成と液膜からの燃料の気
化とが平衡する状態になっていると判断できるため、こ
れらの状態が検出された後は回転数抑制制御を禁止する
ことができる。
【0034】図4に示した例では、α<α1 でかつN>
N1 のときに機関を失火させるようにしたが、ユーザの
好みによって、スロットル開度調整用スクリューが、ア
イドリング時のスロットル開度を大きくする方向に調整
されるおそれがある場合には、図5に示したように、ス
ロットル開度のアイドリング範囲の上限を与える設定値
を複数個定めておいて、各スロットル開度のアイドリン
グ範囲に対して機関を失火させる回転数の範囲を定める
ようにすればよい。図5に示した例では、スロットル開
度αのアイドリング範囲の上限を与えるためにスロット
ル開度に対して3つの設定値α1 ,α2 及びα3 (α1
<α2 <α3 )を定めるとともに、各アイドリング範囲
に対して回転数の上限値N1 ,N2 及びN3 (N1 <N
2 <N3)を定めて、α<α1 でN>N1 のとき、α<
α2 でN>N2 のとき、及びα<α3 でN>N3 のとき
にそれぞれ機関を失火させるようにしている。
【0035】上記の例では、スロットル開度がアイドリ
ング範囲にある状態で回転数が上限を超えて上昇しよう
としたときに機関を完全に失火させることにより回転数
の上昇を抑制するようにしたが、点火動作を間欠的に停
止させて点火火花を所定の割合で間引くことにより、回
転数の上昇を抑制するようにしてもよい。この場合の点
火位置演算用マップの構成例を図6に示した。図6にお
いて、1/4,2/4及び3/4と表示された領域はそ
れぞれ4回の点火動作の内1回、2回及び3回の点火動
作を停止させて、点火火花を間引くことを意味する。ま
た0/4はすべての点火動作を正常に行わせることを意
味する。
【0036】この例では、スロットル開度αがα1 〜α
3 の範囲にあるアイドリング領域で、回転数の上昇量が
大きい場合ほど失火させる回数を増加させて、回転数の
上昇を抑制する効果を高めるようにしている。
【0037】上記の実施例では、マップ演算により、始
動時のアイドル回転数の上昇を防ぐ回転数抑制制御を行
わせているが、スロットルバルブの開度と回転数とをそ
れぞれ設定値と比較することにより、回転数抑制制御を
行う状態であるか否かの判定を行わせて、回転数抑制制
御を行うべき状態であると判定されたときに、機関を失
火させたり、点火位置を遅らせたりするようにしてもよ
い。例えば図3の割込みルーチンにおいて、回転数Nを
演算した後、回転数Nと設定回転数N1 、及びスロット
ル開度αと設定値α1 とをそれぞれ比較して、α<α1
で、かつN>N1 であることが検出されたときに、点火
位置タイマのセットを行わないようにしてもよい。
【0038】上記の実施例では、回転数抑制制御を行う
状態であるか否かの判定をマイクロコンピュータにより
行うようにしているが、この判定をハードウェア回路に
より行わせるようにしてもよい。 図1に示した例では、
もっぱらマイクロコンピュータにより点火信号及び噴射
指令信号を発生させているが、このようにマイクロコン
ピュータにより点火信号及び噴射指令信号を発生させる
ようにした場合には、バッテリを用いずに、機関に取付
けられた磁石発電機を電源として点火装置及びインジェ
クタを動作させる場合に、発電機の電圧が確立していな
い状態では点火動作や燃料の噴射を行わせることができ
ないため、機関の始動回転数が高くなるという問題があ
る。またマイクロコンピュータが故障して正常に動作し
ないときには、機関を運転することができない。そこ
で、マイクロコンピュータとは別個にハードウェア回路
からなる点火信号発生回路及び噴射指令信号発生回路を
設けて、マイクロコンピュータが正常に動作しない状態
にあるときには、該ハードウェア回路側から点火信号及
び噴射指令信号を供給するようにする場合がある。この
ような場合にも本発明を適用できるのはもちろんであ
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、機関の
始動時に、スロットルバルブの開度がアイドル開度であ
ることが検出されている状態で内燃機関の回転数の所定
量の上昇が検出されたときに、内燃機関用点火装置の動
作を停止させて機関を失火させるか、または点火時期を
遅らせるようにしたので、燃料の供給量を増加させるこ
となく、始動時の回転数の急上昇を防止することができ
る。従って、燃費に悪影響を与えること無く、始動時の
アイドル回転状態で突然自動クラッチがつながって車両
が急発進するといった危険な状態が生じるのを防ぐこと
ができる。
【0040】特に請求項1に記載した発明においては、
内燃機関の始動時にアイドル回転数が上昇しようとした
ときに機関を失火させるので、応答性が良い制御を行わ
せることができ、始動時に回転数が急上昇するのを確実
に防ぐことができる。
【0041】また請求項2に記載した発明では、機関の
点火位置を遅らせることにより回転数を低下させるよう
にしたので、未燃焼ガスを排出させること無く、始動時
のアイドル回転数の異常上昇を防ぐことができる。
【0042】更に請求項1及び2に記載された発明にお
いては、回転数抑制制御を始動時燃料増量制御が行われ
ている期間のみ行なわせるようにしたことにより、定常
運転時に燃料がリーンになる異常状態が生じたときに、
アイドル回転数の上昇を許容して、その異常状態の発生
を気付かせることができるため、異常状態が生じたまま
で機関が運転されて機関が破損するのを防ぐことができ
る。
【0043】また、請求項3または4に記載された発明
のように、内燃機関の冷却水温度または内燃機関の温度
が始動開始時のそれぞれの温度に対して設定された量だ
け上昇した後は回転数抑制制御が行われるのを禁止する
ようにした場合、及び請求項5または6に記載された発
明のように、内燃機関を始動した後、内燃機関のアイド
ル回転数が目標値に整定した状態が設定時間継続したこ
とが検出された後は回転数抑制制御が行われるのを禁止
するようにした場合にも、燃料がリーンになる異常状態
が生じたままで機関が運転されて機関が破損するのを防
ぐことができる。 更に請求項7に記載した発明によれ
ば、減速したときに燃料が濃くなり過ぎるのを防ぐこと
ができるため、再加速時の応答性が悪くなるのを防ぐこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置の構成を示したブ
ロック図である。
【図2】本発明の実施例を実現するためのプログラムの
メインルーチンを示したフローチャートである。
【図3】本発明の実施例において、信号源が信号を発生
するごとに実行される割込みルーチンを示したフローチ
ャートである。
【図4】本発明の実施例で用いる点火位置演算用マップ
の構成例を概略的に示した説明図である。
【図5】本発明の実施例で用いる点火位置演算用マップ
の他の構成例を概略的に示した説明図である。
【図6】本発明の実施例で用いる点火位置演算用マップ
の更に他の構成例を概略的に示した説明図である。
【図7】本発明の実施例において回転数抑制制御を行っ
ている状態で機関を加速させた後減速させた際の状態を
説明するための説明図である。
【図8】始動時燃料増量制御を説明する線図である。
【符号の説明】
1 マイクロコンピュータ 2 信号源 3 温度センサ 4 気圧センサ 5 スロットルセンサ 6 インジェクタ駆動回路 7 インジェクタ 8 点火回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 5/15

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 始動時に燃料の供給量を増加させる始動
    時燃料増量制御が行なわれる内燃機関の始動時のアイド
    ル回転数を制御する方法であって、 前記内燃機関への吸気量を調整するスロットルバルブの
    開度と機関の回転数とを検出し、 前記スロットルバルブの開度がアイドル開度であること
    が検出されている状態で前記内燃機関の回転数の所定量
    の上昇が検出されたときに、内燃機関用点火装置の動作
    を完全にまたは間欠的に停止させて機関の回転数の上昇
    を抑える回転数抑制制御を、前記始動時燃料増量制御が
    行なわれている期間のみ行うことを特徴とする内燃機関
    の始動時回転数制御方法。
  2. 【請求項2】 始動時に燃料の供給量を増加させる始動
    時燃料増量制御が行なわれる内燃機関の始動時のアイド
    ル回転数を制御する方法であって、 前記内燃機関への吸気量を調整するスロットルバルブの
    開度と機関の回転数とを検出し、 前記スロットルバルブの開度がアイドル開度であること
    が検出されている状態で前記内燃機関の回転数の所定量
    の上昇が検出されたときに、内燃機関の点火位置を遅ら
    せて機関の回転数の上昇を抑える回転数抑制制御を、前
    記始動時燃料増量制御が行なわれている期間のみ行うこ
    とを特徴とする内燃機関の始動時回転数制御方法。
  3. 【請求項3】 始動時に燃料の供給量を増加させる始動
    時燃料増量制御が行なわれる内燃機関の始動時のアイド
    ル回転数を制御する方法であって、 前記内燃機関への吸気量を調整するスロットルバルブの
    開度と機関の回転数とを検出し、 前記スロットルバルブの開度がアイドル開度であること
    が検出されている状態で前記内燃機関の回転数の所定量
    の上昇が検出されたときに、内燃機関用点火装置の動作
    を完全にまたは間欠的に停止させて機関の回転数の上昇
    を抑える回転数抑制制御を行ない、 内燃機関の冷却水温度または内燃機関の温度が始動開始
    時のそれぞれの温度に対して設定された量だけ上昇した
    後は前記回転数抑制制御が行われるのを禁止することを
    特徴とする内燃機関の始動時回転数制御方法。
  4. 【請求項4】 始動時に燃料の供給量を増加させる始動
    時燃料増量制御が行なわれる内燃機関の始動時のアイド
    ル回転数を制御する方法であって、 前記内燃機関への吸気量を調整するスロットルバルブの
    開度と機関の回転数とを検出し、 前記スロットルバルブの開度がアイドル開度であること
    が検出されている状態で前記内燃機関の回転数の所定量
    の上昇が検出されたときに、内燃機関の点火位置を遅ら
    せて機関の回転数の上昇を抑える回転数抑制制御を行な
    い、 内燃機関の冷却水温度または内燃機関の温度が始動開始
    時のそれぞれの温度に対して設定された量だけ上昇した
    後は前記回転数抑制制御が行われるのを禁止することを
    特徴とする内燃機関の始動時回転数制御方法。
  5. 【請求項5】 始動時に燃料の供給量を増加させる始動
    時燃料増量制御が行なわれる内燃機関の始動時のアイド
    ル回転数を制御する方法であって、 前記内燃機関への吸気量を調整するスロットルバルブの
    開度と機関の回転数とを検出し、 前記スロットルバルブの開度がアイドル開度であること
    が検出されている状態で前記内燃機関の回転数の所定量
    の上昇が検出されたときに、内燃機関用点火装置の動作
    を完全にまたは間欠的に停止させて機関の回転数の上昇
    を抑える回転数抑制制御を行ない、 内燃機関を始動した後、内燃機関のアイドル回転数が目
    標値に整定した状態が設定時間継続したことが検出され
    た後は前記回転数抑制制御が行われるのを禁止すること
    を特徴とする内燃機関の始動時回転数制御方法。
  6. 【請求項6】 始動時に燃料の供給量を増加させる始動
    時燃料増量制御が行なわれる内燃機関の始動時のアイド
    ル回転数を制御する方法であって、 前記内燃機関への吸気量を調整するスロットルバルブの
    開度と機関の回転数とを検出し、 前記スロットルバルブの開度がアイドル開度であること
    が検出されている状態 で前記内燃機関の回転数の所定量
    の上昇が検出されたときに、内燃機関の点火位置を遅ら
    せて機関の回転数の上昇を抑える回転数抑制制御を行な
    い、 内燃機関を始動した後、内燃機関のアイドル回転数が目
    標値に整定した状態が設定時間継続したことが検出され
    た後は前記回転数抑制制御が行われるのを禁止すること
    を特徴とする内燃機関の始動時回転数制御方法。
  7. 【請求項7】 内燃機関の減速時には前記回転数抑制制
    御を禁止することを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5または6のいずれかに記載の内燃機関の始動時回転数
    制御方法。
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