JP3050774B2 - 樹脂成形機加熱塔内用洗浄材料および洗浄方法 - Google Patents

樹脂成形機加熱塔内用洗浄材料および洗浄方法

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JP3050774B2
JP3050774B2 JP7102640A JP10264095A JP3050774B2 JP 3050774 B2 JP3050774 B2 JP 3050774B2 JP 7102640 A JP7102640 A JP 7102640A JP 10264095 A JP10264095 A JP 10264095A JP 3050774 B2 JP3050774 B2 JP 3050774B2
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広久 澤田
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有限会社湖南化成
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂と発泡剤
とを含む樹脂成形機加熱塔内用洗浄材料および洗浄方法
に関する。さらに詳しくは、前記洗浄材料は、押出成形
機、射出成形機などの加熱塔の内部、スクリュー、シリ
ンダー(バレル)などの洗浄に好適に用いられうる。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂の成形、たとえば押
出成形、射出成形などにおいては、需要に応じて種々の
樹脂や着色剤などを用いるが、続いて他の樹脂や着色剤
などを用いて成形するときは、それ以前に用いていた樹
脂(以下、先行樹脂ともいう)や着色剤などが成形機加
熱塔内に残留しているので、これらの除去、すなわち成
形機加熱塔を分解せずにその内部を洗浄することが必要
となる。
【0003】この目的のために、たとえばつぎに成形す
る材料と同質もしくは異質の材料またはガラス繊維を配
合した材料を、該成形するときと同じような条件で成形
機に供給し、たとえばガラス繊維による研磨作用により
残留物を削り取り、さらに樹脂の押出作用により押し出
すというような洗浄が行われている。
【0004】しかし、近年熱可塑性樹脂の難燃性を向上
させる目的で、各種の難燃剤が配合された熱可塑性樹脂
組成物が市販されているが、このような組成物を成形し
たあとの成形機加熱塔内部の洗浄には、前記のような押
出作用や研磨作用による洗浄のみでは所望の効果はえら
れない。
【0005】前記難燃剤としては、たとえば有機ハロゲ
ン化化合物、リン酸エステル系化合物、アンチモン化合
物など多数の化合物が用いられているが、これらを樹脂
に配合して成形するばあい、成形機の加熱塔部分などで
難燃剤が熱分解して、たとえば酸性物質や酸化性物質な
どを生成するので、該加熱塔などの内部の材質として用
いられている鉄などは腐食される。
【0006】また、前記熱可塑性樹脂組成物には、難燃
剤以外にも必要に応じて、たとえば安定剤、滑剤、可塑
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、染
料などの各種添加剤が配合されており、これらからも熱
分解により種々の酸性物質や酸化性物質などが生成し、
前記腐食の原因となっている。
【0007】もちろん、前記組成物の大部分を占める熱
可塑性樹脂も熱分解を受けるので、前記腐食の原因とな
っている。
【0008】さらに、前記のような熱分解により生成し
た炭化物などが、洗浄されずに残留していたり、または
前記熱可塑性樹脂に含まれている添加剤、たとえば顔
料、染料などが残留していると、これらが新たに成形機
加熱塔内に供給されてきた成形材料に混入するので、た
とえばえられる成形品の混色不良や異物不良などの成形
不良の問題がでてくる。
【0009】これらの問題を解決するために、たとえば
熱可塑性樹脂とステアリン酸亜鉛などの金属セッケン、
リン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダなどのリン酸塩、
メタケイ酸ソーダなどのケイ酸塩またはガラス繊維など
とからなる洗浄材料(いわゆるパージ材)が市販されて
いるが、前記のような問題を解決するまでには至ってい
ないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、樹脂
成形機の加熱塔の内部、スクリュー、シリンダー(バレ
ル)などに残留している先行樹脂に含まれている添加剤
(主に顔料、染料など)、該先行樹脂の加熱成形により
生成する残留物などならびに酸性物質や酸化性物質およ
び炭化物などを効率よく除去しうる樹脂成形機加熱塔内
用洗浄材料および洗浄方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
100重量部と発泡剤0.001〜50重量部とを含
み、該熱可塑性樹脂が先行樹脂と非相溶性の樹脂との相
溶性の樹脂の混合物である樹脂成形機加熱塔内用洗浄材
料に関する。
【0012】また本発明は、前記樹脂成形機加熱塔内用
洗浄材料を成形機加熱塔内へ供給したのち、該洗浄材料
を該成形機の加熱塔内において物理的および/または化
学的に発泡させて成形機加熱塔内を洗浄する方法に関す
る。
【0013】
【作用および実施例】本発明の樹脂成形機加熱塔内用洗
浄材料が、なぜ優れた洗浄効果を奏するのかについては
明らかではないが、たとえばつぎのようなことが考えら
れる。
【0014】成形機の加熱塔などにおいて、該洗浄材料
が加熱されると発泡剤が熱分解して、たとえばチッ素ガ
ス、一酸化炭素ガス、アンモニアガス、ホルムアルデヒ
ドガス、水蒸気、二酸化炭素などを発生する。
【0015】これらのガスの圧力により前記洗浄材料中
の熱可塑性樹脂が発泡し、膨張して、たとえば前記加熱
塔の内部などの残留物に付着したり、またこれを該樹脂
が取り込んだりして、残留しているたとえば炭化物など
を物理的に押し出して除去することが考えられる。
【0016】一方、前記一酸化炭素やホルムアルデヒド
は還元性を有しているので、たとえば前記難燃剤などが
分解して発生する酸化性物質を還元してその酸化力をな
くすので、残留している酸化性物質などを化学的に除去
するとともに、成形機の材質である鉄の腐食を防止する
ことが考えられる。
【0017】また、前記アンモニアは中和作用を有して
いるので、たとえば前記難燃剤などが分解して発生する
酸性物質を中和するので、残留している酸性物質などを
化学的に除去するとともに、前記と同様に鉄の腐食を防
止することが考えられる。
【0018】また、発泡剤の中には、たとえば炭酸水素
ナトリウムのように分解してガスを発生したあとの残留
物にアルカリ性物質を含むものもあり、これが中和作用
を有している。
【0019】また、発泡剤の中には、分解してガスを発
生したあとの残留物に還元性物質を含むものもあり、こ
れが還元作用を有している。
【0020】本発明において用いる発泡剤としては、有
機系発泡剤や無機系発泡剤として市販されているもので
あればよく、有機系、無機系の発泡剤として市販されて
いるもの以外に、たとえば水、炭酸アンモニウム、炭酸
水素ナトリウムなども用いることも考えられる。実際に
は成形機加熱塔内で物理的または化学的な変化によって
起泡するものであればよく、発泡力によって洗浄効果を
アップさせるので無機系、有機系は問わない。また、無
機系の発泡剤の中にはアルカリ性物質や還元性物質を発
生させるものもある。
【0021】前記有機系発泡剤としては、たとえばペン
タン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ジクロロエタ
ン、メチレンクロライドなどの塩化炭化水素類、フロン
ガスなどのフッ化塩化炭化水素類などの有機系物理発泡
剤、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)、バリウムアゾジカルボキ
シレート、ジアゾアミノベンゼンなどのヒドラジン誘導
体、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラ
ジッド)(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラ
ジッド(TSH)、アセトン−p−トルエンスルホニル
ヒドラゾン、2,4−トルエンジスルホニルヒドラジ
ド、p−メチルウレタンベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、オキザリルヒドラジド、トリヒドラジノトリアジン
(トリアミノメラミン)(THT)などのセミカルバジ
ド化合物、p−トルエンスルホニルセミカルバジドなど
のアジ化物、p−トルエンスルホニルアジドなどのニト
ロソ化合物、N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロ
ソテレフタルアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラ
ミン(DPT)、トリニトロソトリメチレントリアミン
などのトリアゾール化合物、ニトロウレア、ニトログア
ニジンなどのニトロ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド
(HDCA)などのヒドラゾ化合物などの有機系化学発
泡剤があげられる。
【0022】これらの有機系化学発泡剤のうち、ADC
A、トリヒドラジノトリアジンなどは分解ガスにアルカ
リ性のアンモニアが含まれているので酸を中和する作用
も有している。また、DPTの分解ガスにはホルムアル
デヒドが含まれているので還元性を有しており、ADC
Aの分解ガスには一酸化炭素が含まれているのでこれも
還元性を有している。
【0023】なお、マイクロカプセル中にたとえば前記
脂肪族炭化水素類のような低沸点化合物が内包されたマ
イクロバルーンなども有機系物理発泡剤としてあげられ
る。
【0024】また、水との反応により炭酸ガスを発生
し、主にウレタン発泡に用いられている、たとえばトリ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネー
ト化合物も有機系化学発泡剤としてあげられる。
【0025】前記有機系発泡剤のうちでも、発泡によっ
て発生するガスに毒性が少ないこと、安価なこと、発泡
力(圧)が高いこと、発生するガス中に酸性物質の中和
剤としてのアルカリ性物質、酸化性物質の還元剤として
の物質が発生すること、分解残渣が少ないこと、分解生
成物が鉄を腐食しないことなどの点からADCA、DP
T、HDCA、バリウムアゾジカルボキシレート、トリ
ヒドラジノトリアジンが好ましく、ADCA、DPTが
さらに好ましい。
【0026】前記無機系発泡剤としては、たとえば水、
チッ素、空気などの無機系物理発泡剤、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素アンモニウムなどの炭酸水素塩、炭酸ナ
トリウム、炭酸アンモニウムなどの炭酸塩、亜硝酸アン
モニウムなどの亜硝酸塩、ホウ水素化ナトリウムなどの
水素化物、アジ化カルシウムなどのアジド化合物、マグ
ネシウム、アルミニウムなどの軽金属、炭酸水素ナトリ
ウムと酸との組合せ、過酸化水素とイースト菌との組合
せ、アルミニウム粉末と酸との組合せなどの無機系化学
発泡剤があげられる。
【0027】これらの無機系化学発泡剤のうち、炭酸ア
ンモニウム、炭酸水素アンモニウム、亜硝酸アンモニウ
ムの分解ガスにはアンモニアが含まれているので、酸を
中和する作用があり、また炭酸水素ナトリウムはそれ自
身がアルカリ性物質であり、分解して生成する炭酸ナト
リウムもアルカリ性物質であるので、いずれも酸を中和
する作用がある。また、亜硝酸アンモニウムは亜硝酸基
が還元性を有している。
【0028】前記無機系発泡剤のうちでも発泡によって
発生するガスに毒性が少ないこと、安価で経済的である
こと、取り扱いが簡単であること、発泡力(圧)が高い
こと、発生するガス中に酸性物質の中和剤としてのアル
カリ性物質や酸化性物質の還元剤としての物質が含まれ
ていること、鉄を腐食しないこと、分解後の残留物にア
ルカリ性物質や還元性物質が含まれていることなどの点
から炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸
アンモニウム、亜硝酸アンモニウムが好ましく、それ自
身がアルカリ性物質であり分解生成物もアルカリ性物質
である炭酸水素ナトリウムと、それ自身が還元性があり
分解生成物にアルカリ性物質が含まれる亜硝酸アンモニ
ウムがさらに好ましい。
【0029】本発明の洗浄材料に用いる熱可塑性樹脂と
しては一般的に、前記先行樹脂およびその添加剤である
染料、顔料または炭化物などの異物とよく相溶する樹脂
を含み、また前記染料、顔料または炭化物とは相溶して
も、先行樹脂とは、相溶しないような樹脂も含む。
【0030】実際には先行樹脂と相溶性があるかまたは
ない熱可塑性樹脂を使用するばあいがある。それは成形
機加熱塔内部の汚れの状態のちがいによって使い分けて
いる。
【0031】しかしここで使用する熱可塑性樹脂におい
て重要なことは、 1)安価なこと、 2)先行樹脂、顔料、染料または炭化物とよく相溶し、
またはこれらをより吸着し、加熱塔内の汚れを加熱塔外
に押し出す作用があること、 3)先行樹脂、顔料、染料または炭化物とは相溶しない
がこれらを吸着し、加熱塔内の汚れを加熱塔外に押し出
す作用があること、 4)成形機加熱塔内のスクリュー、シリンダー(バレ
ル)の表面に付着しにくい樹脂であること、 5)成形機加熱塔内のスクリュー、シリンダー(バレ
ル)の鉄を腐食しないこと、 6)成形機加熱塔内に残留しにくいこと(ポリ塩化ビニ
ルなどは分解すると塩素ガスを発生し、前記鉄を腐食す
るので使用不可)、 7)無毒性で非反応性であること、 8)コーンスターチなどのデンプンを原料として合成さ
れた生物分解型熱可塑性樹脂など地球環境を考慮にいれ
ること(洗浄作業に用いたのちの洗浄材料の塊を廃棄目
的で土中に埋めるばあい、生物分解によって環境汚染を
未然に防ぐこと)などが要求される。
【0032】以上のことから先行樹脂にたとえばABS
を用いたばあいには、相溶性のある樹脂としてABS、
AS、PC、PMMA(アクリル樹脂)などがあげら
れ、相溶性ない樹脂としてHDPE、LDPE、PP、
GPPS(ジェネラルパーパスポリスチレン)、HIP
S(ハイインパクトポリスチレン)などがあげられる。
【0033】先行樹脂と本発明の洗浄材料に用いる熱可
塑性樹脂との相溶性の有無を表1に示す。
【0034】表1において、○は相溶性が良好であるこ
とを、△は相溶性が劣ることを、×は相溶性がまったく
ないことを示している。
【0035】なお、表1において樹脂の種類としての略
号は、つぎの樹脂を示す。
【0036】ABS:アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体 ASA:アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共
重合体 CA:酢酸繊維素樹脂 EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体 PA6:ナイロン6 PA6−6:ナイロン6−6 PC:ポリカーボネート HDPE:高密度ポリエチレン LDPE:低密度ポリエチレン PMMA:ポリメタクリル酸メチル(アクリル樹脂) POM:ポリオキシメチレン PP:ポリプロピレン 変性PPO(E):変性ポリフェニレンオキサイド(エ
ーテル) GPPS:ジェネラルパーパスポリスチレン HIPS:ハイインパクトポリスチレン PBT:ポリブチレンテレフタレート TPU:熱可塑性ポリウレタン PVC:ポリ塩化ビニル SAN:スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂 PET:ポリエチレンテレフタレート PVAC:ポリ酢酸ビニル PPS:ポリフェニレンサルファイド Blend PC/PBT:ポリカーボネートとポリブ
チレンテレフタレートとのポリマーブレンド Blend PC/ABS:ポリカーボネートとアクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体とのポリマ
ーブレンド
【0037】
【表1】
【0038】本発明においては、必要に応じて、たとえ
ば無機繊維、無機粉末、有機繊維、有機粉末、金属繊
維、金属粉末、アルカリ性物質、還元剤、洗浄助剤など
の添加剤を適宜用いることができる。
【0039】前記無機繊維は、成形機の加熱塔の内部な
どに付着した炭化物、サビ、先行樹脂の残留物(たとえ
ば顔料、染料など)などの異物を物理的、機械的にはが
し取る作用を有しており、その具体例としては、たとえ
ばガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、炭素繊維、ロッ
クウール、アスベストなどがあげられるが、安価なこ
と、毒性がないことなどの点からガラス繊維が好まし
い。
【0040】前記無機粉末は、成形機の加熱塔の内部な
どに付着した炭化物、サビ、先行樹脂の残留物(たとえ
ば顔料、染料など)などの異物を物理的、機械的にはが
し取る作用を有しており、その具体例としては、たとえ
ばアルミナ、マグネシア、ガラスビーズ、コランダム、
カーボランダム、マイカ、石粉、ガラスチップ、水酸化
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水
酸化カルシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ナト
リウムなどがあげられるが、安価なこと、加熱塔のスク
リュー、シリンダー(バレル)を傷つけにくいことなど
の点からマイカ、ガラスチップ、ガラスビーズが好まし
い。
【0041】前記有機繊維は、成形機の加熱塔の内部な
どに付着した炭化物、サビ、先行樹脂の残留物(たとえ
ば顔料、染料など)などの異物を物理的、機械的にはが
し取る作用を有しており、その具体例としては、たとえ
ばナイロン繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、
ウールなどがあげられるが、安価なこと、加熱塔内の熱
によって溶解しないことなどの点からセルロース繊維が
好ましい。
【0042】前記有機粉末は、成形機の加熱塔の内部な
どに付着した炭化物、サビ、先行樹脂の残留物(たとえ
ば顔料、染料など)などの異物を物理的、機械的にはが
し取る作用を有しており、その具体例としては、たとえ
ばオガクズ、紙粉、セルロース粉末などがあげられる
が、安価なこと、加熱塔内の熱によって溶解しないこと
などの点からオガクズ、紙粉が好ましい。
【0043】前記金属繊維は、成形機の加熱塔の内部な
どに付着した炭化物、サビ、先行樹脂の残留物(たとえ
ば顔料、染料など)などの異物を物理的、機械的にはが
し取る作用を有しており、その具体例としては、たとえ
ばスチール繊維、銅繊維、アルミニウム繊維、マグネシ
ウム繊維、亜鉛繊維、ニッケル繊維、クロム繊維、マン
ガン繊維、チタン繊維またはこれらの合金としてのステ
ンレス繊維、黄銅繊維などがあげられるが、安価なこ
と、加熱塔のスクリュー、シリンダー(バレル)を傷つ
けにくいこと、安全(火気)であることなどの点から銅
繊維、スチール繊維、またはこれらの合金としてのステ
ンレス繊維、黄銅繊維が好ましい。
【0044】前記金属粉末は、成形機の加熱塔の内部な
どに付着した炭化物、サビ、先行樹脂の残留物(たとえ
ば顔料、染料など)などの異物を物理的、機械的にはが
し取る作用を有しており、その具体例としては、たとえ
ば鉄粉、銅粉、アルミニウム粉、マグネシウム粉、ニッ
ケル粉、クロム粉、マンガン粉、またはこれらの合金と
してのステンレス粉、黄銅粉などがあげられるが、安価
なこと、加熱塔のスクリュー、シリンダー(バレル)を
傷つけにくいこと、安全(火気)であることなどの点か
ら鉄粉、銅粉、亜鉛粉、またはこれらの合金としてのス
テンレス粉、黄銅粉が好ましい。
【0045】これらの金属粉末のうち、たとえばマグネ
シウム、アルミニウムおよびそれらの合金などは水と反
応して水素ガスを発生するので還元性がある。また、マ
グネシウム、アルミニウムなどは鉄(成形機加熱塔のス
クリュー、シリンダー(バレル)の材質)より卑な金属
であるので、鉄とマグネシウムまたはアルミニウムが共
存すると、マグネシウムまたはアルミニウムの方が腐食
されるので、鉄が防食される。このようなはたらきを犠
牲陽極という。金属の酸化反応がアノードで、還元反応
がカソードで行なわれる。その結果、マグネシウムまた
はアルミニウムは、鉄に対して還元剤としての作用を
し、還元性を有する。
【0046】前記アルカリ性物質は、加熱塔内の熱分解
によって発生してくる酸性物質を中和するはたらきを有
しており、その具体例としては、たとえば水酸化ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カ
ルシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化ナトリウム
などの前記無機粉末としてあげたものもあげられるほか
に、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ア
ニリンなどのアミン類やその塩類などがあげられるが、
安価なこと、取り扱いが簡単であること、人体に対して
刺激が少ないこと、安全であることなどの点から酸化カ
ルシウム、酸化亜鉛、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウムが好ましい。
【0047】前記還元剤は、難燃剤の分解において発生
する酸化性物質を還元するはたらきを有しており、その
具体例としては、たとえばチオ硫酸ナトリウムなどのチ
オ硫酸塩、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、亜
硝酸カリウムなどの亜硝酸塩、還元鉄(エージレス)な
どの脱酸素剤などの無機還元剤、ホルムアルデヒド、シ
ュウ酸塩、ヒドラジンおよびその誘導体、ハイドロキノ
ンなどの有機還元剤などがあげられるが、取り扱い易
さ、安価なこと、固体の方が取り扱い易いことなどの点
から亜硝酸塩、チオ硫酸塩または固体が分解して発生し
てくるホルムアルデヒド(DPTの分解によって発生す
る)が好ましい。
【0048】前記洗浄助剤は、前記添加剤が有する洗浄
効果をより向上させるはたらきを有しており、また加熱
塔内に存在する炭化物などをはがす(洗浄する)はたら
きも有しており、その具体例としては、たとえばステア
リン酸などのワックス成分、ステアリン酸ナトリウム、
ステアリン酸亜鉛のような金属セッケン、リン酸ソー
ダ、トリポリリン酸ソーダなどのリン酸塩、メタケイ酸
ソーダなどのケイ酸塩などがあげられるが、安価なこ
と、洗浄効果が高いこと、金属の防食などの点からステ
アリン酸亜鉛とトリポリリン酸ソーダとの混合物が好ま
しい。
【0049】前記熱可塑性樹脂と前記発泡剤との配合割
合としては、たとえば熱可塑性樹脂100部(重量部、
以下同様)に対して発泡剤0.001〜50部であり、
0.1〜10部であることが好ましく、0.5〜5部で
あることがさらに好ましく、発泡剤が0.001部未満
では発泡力(圧)による、洗浄効果を増大することはで
きなくなる傾向があり、50部を超えると発泡力が強す
ぎて危険(パージの際に溶融樹脂が飛散してやけどの危
険がある)である。
【0050】前記無機繊維を用いるばあい、前記熱可塑
性樹脂と無機繊維との配合割合としては、たとえば熱可
塑性樹脂100部に対して無機繊維50部以下であり、
15〜50部であることが好ましく、20〜40部であ
ることがさらに好ましく、無機繊維が少なくなると充分
な洗浄効果、加熱塔内の汚れをはがし取る効果(研磨効
果)がえられにくい傾向があり、多くなると充分な洗浄
効果がよりえられやすくなる傾向があるが、50部を超
えると経済的でない。
【0051】前記無機粉末を用いるばあい、前記熱可塑
性樹脂と無機粉末との配合割合としては、たとえば熱可
塑性樹脂100部に対して無機粉末50部以下であり、
5〜50部であることが好ましく、20〜40部である
ことがさらに好ましく、無機粉末が少なくなると充分な
洗浄効果、研磨効果がえられにくい傾向があり、多くな
ると充分な洗浄効果がよりえられやすくなる傾向がある
が、50部を超えると経済的でない。
【0052】前記有機繊維を用いるばあい、前記熱可塑
性樹脂と有機繊維との配合割合としては、たとえば熱可
塑性樹脂100部に対して有機繊維50部以下であり、
5〜50部であることが好ましく、20〜40部である
ことがさらに好ましく、有機繊維が少なくなると洗浄効
果、研磨効果が低下する傾向があり、多くなると充分な
洗浄効果がよりえられやすくなる傾向があるが、50部
を超えると経済的でない。
【0053】前記有機粉末を用いるばあい、前記熱可塑
性樹脂と有機粉末との配合割合としては、たとえば熱可
塑性樹脂100部に対して有機粉末50部以下であり、
5〜50部であることが好ましく、20〜40部である
ことがさらに好ましく、有機粉末が少なくなると充分な
洗浄効果、研磨効果がえられにくい傾向があり、多くな
ると充分な洗浄効果がよりえられやすくなる傾向がある
が、50部を超えると経済的でない。
【0054】前記金属繊維を用いるばあい、前記熱可塑
性樹脂と金属繊維との配合割合としては、たとえば熱可
塑性樹脂100部に対して金属繊維25部以下であり、
10〜25部であることが好ましく、15〜25部であ
ることがさらに好ましく、金属繊維が少なくなると充分
な洗浄効果、研磨効果がえられにくい傾向があり、多く
なると充分な洗浄効果、研磨効果がよりえられやすくな
る傾向があるが、25部を超えると経済的でない。
【0055】前記金属粉末を用いるばあい、前記熱可塑
性樹脂と金属粉末との配合割合としては、たとえば熱可
塑性樹脂100部に対して金属粉末25部以下であり、
10〜25部であることが好ましく、15〜25部であ
ることがさらに好ましく、金属粉末が少なくなると充分
な洗浄効果、研磨効果がえられにくい傾向があり、多く
なると充分な洗浄効果、研磨効果がよりえられやすくな
る傾向があるが、25部を超えると経済的でない。
【0056】前記アルカリ性物質を用いるばあい、前記
熱可塑性樹脂とアルカリ性物質との配合割合としては、
たとえば熱可塑性樹脂100部に対してアルカリ30部
以下であり、0.1〜20部であることが好ましく、1
〜10部であることがさらに好ましく、アルカリ性物質
が少なくなると成形機加熱塔内の酸性物質が中和されに
くくなる傾向があり、多くなると残留している酸性物質
が中和されやすくなる傾向があるが、30部を超えると
経済的でない。
【0057】前記還元剤を用いるばあい、前記熱可塑性
樹脂と還元剤との配合割合としては、たとえば熱可塑性
樹脂100部に対して還元剤30部以下であり、1〜2
0部であることが好ましく、0.1〜10部であること
がさらに好ましく、還元剤が少なくなると成形機加熱塔
内の酸化性物質が還元されにくくなる傾向があり、多く
なると残留している酸化性物質が還元されやすくなる傾
向があるが、30部を超えると経済的でない。
【0058】前記洗浄助剤を用いるばあい、前記熱可塑
性樹脂と洗浄助剤との配合割合としては、たとえば熱可
塑性樹脂100部に対して洗浄助剤30部以下であり、
5〜20部であることが好ましく、5〜15部であるこ
とがさらに好ましく、洗浄助剤が少なくなると前記添加
剤が有する洗浄効果をより向上させにくくなり、また炭
化物などをはがしにくくなる傾向があり、多く添加して
も前記添加剤が有する洗浄効果をより向上させやすくな
り、また炭化物などがはがされやすくなる傾向がある
が、30部を超えると経済的でない。
【0059】本発明の樹脂成形機加熱塔内用洗浄材料を
うるには、公知の方法により熱可塑性樹脂と発泡剤とを
混合すればよく、必要に応じて前記添加剤を混合すれば
よく、たとえばつぎのような方法があげられる。
【0060】方法(1) もっとも簡単な方法として、必要な原料(熱可塑性樹
脂、無機繊維および/または無機粉末、発泡剤、ステア
リン酸のような洗浄助剤など)を頑丈な袋に入れて振る
だけで混ざれば充分であるが、完全に混ざらなくてもよ
い(各成分が多少ばらついても洗浄効果に差はない)。
【0061】ここで、発泡剤、ステアリン酸などは粉末
であり、樹脂ペレットに付着しにくいので、たとえば少
量の流動パラフィンを入れて付着させるのが好ましい。
【0062】方法(2) 方法(1)のように原始的な方法ではなく、もう少し進
歩した方法として、無機繊維および/または無機粉末、
発泡剤、ステアリン酸は、それらの形状が繊維状や粉末
状などで取り扱いがやっかいなので、使用する熱可塑性
樹脂と同質な樹脂または異質な樹脂に事前に練り込んで
ペレット化(このようなものをマスターバッチなどとよ
ぶ)したのち、混合すれば取り扱いが簡単である。
【0063】このペレット化した原料を混合する方法と
しては、前記方法(1)と同様に袋の中に各々のペレッ
ト化した原料を入れて振るだけでもよく、またポリバケ
ツの中に各々のペレット化した原料を入れて手でかきま
ぜるだけでもよい。
【0064】しかし、このような方法では洗浄剤を製造
するのには、手間がかかるので、一般的にはタンブラー
と呼ばれる製造装置を用いるのがよい。すなわち、タン
ブラーに、前記ペレット化した原料を上から入れ、上ぶ
たをし、回転させて混合が充分に行なわれたら(約10
〜20分)回転を止めて下から製品を取り出す。
【0065】こうすることでバッチ式で製品を作ること
ができる。作業のやりやすさを考えれば前記のマスター
バッチを用いてこのようにタンブラーで作業するのが生
産性やコストの面でよい。
【0066】方法(3) また、必要であればつぎのような方法も考えられる。前
記全ての材料または一部の材料を熱可塑性樹脂の中に練
り込んでしまう方法であり、製造装置としてはルーダー
と呼ばれる押出機を用いて行なう。
【0067】具体的には、熱可塑性樹脂をバインダーと
してガラスファイバー、発泡剤などをホッパーよりルー
ダーに供給し、練り込んでペレット化する。このとき、
発泡剤は押出機の加熱塔の熱によって分解(発泡)して
しまうので、練り込みを行なう際にこの発泡剤の分解温
度より低い温度で融解する熱可塑性樹脂を用いなければ
ならず、いろいろと制約が多いが、この方法(3)によ
りえられる洗浄剤の使用時の効果としては、方法(1)
または(2)によりえられたものと同等である。
【0068】これらの方法のうちでも簡単に、かつ安価
に製造できるという点から方法(1)または方法(2)
が好ましく、方法(2)がさらに好ましい。
【0069】本発明の洗浄方法は、前記洗浄材料を成形
機加熱塔内へ供給し、通常行なわれているパージ(先行
樹脂などの置き換え作業)操作を行うことにより、この
洗浄材料を成形機加熱塔内で加熱、溶融させ、前記のよ
うな作用機構により洗浄を行う方法であり、残留物を効
率よく除去できる方法である。
【0070】なお、本発明の洗浄方法においては、前記
洗浄材料の1種のみを用いるばあいもあれば、洗浄の途
中から組成の異なる洗浄材料を用いることにより、より
効率的に洗浄を行うことができる。
【0071】つぎに、実施例に基づいて本発明をさらに
具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定される
ものではない。
【0072】実施例1 成形材料としてカーボンブラックにより黒色に着色され
たアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー
(ABS)を用いて450トンの射出成形機(加熱塔の
温度240℃、射出容量1500cc)により合計で約
6000個(1個あたり0.4kg)の成形品を生産し
たのち、表2に示す配合割合で製造された本発明の洗浄
材料10kgを用いて洗浄した。
【0073】つぎに、成形材料として透明なABSを用
いて前記と同様の方法で8000個(1個あたり0.4
kg)の成形品を製造した。
【0074】この8000個の成形品のうち、最初の5
00個中の不良品(カーボンブラックに起因する混色不
良および異物不良)の発生率は5%であった。
【0075】また、透明なABS 10kgを成形した
時点から前記洗浄材料の成分に起因する不良品(混色不
良)の発生は全く認められなかった。
【0076】実施例2 成形材料として、UL94の規格におけるクラスV−O
に相当する難燃ABS(648kg/日)を用いて45
0トンの射出成形機(加熱塔の温度約240℃)により
成形品を5日間にわたり生産して、表2に示す配合割合
で製造された本発明の洗浄材料10kgを用いて洗浄
し、2日間生産を中断したのち、5日間の生産を再開す
る。
【0077】このような生産パターンを3か月間繰り返
したが、成形機の加熱塔内部やノズル部分の腐食はほと
んど認められなかった。図1を用いてつぎに説明する。
【0078】図1は、実施例2において用いた射出成形
機の加熱塔付近を説明するための模式図である。
【0079】図1において、加熱塔部分は一般的に3〜
8箇所の温調ゾーン(図1ではゾーン1〜3が相当す
る)からなっており、成形機に供給された成形材料は加
熱塔の先端の方向へ移動していくが、温度は加熱塔の先
端に近いほど高く設定されているので、成形材料は移動
するにつれて加熱溶融される。
【0080】加熱塔の先端付近はとくに高温であるの
で、通常成形材料はこれらのゾーンにおいてその一部が
熱分解されて、その分解生成物により腐食がはじまる
が、実施例2においては、前記生産パターンによる3カ
月間の生産が終了したときの前記加熱塔の内部につい
て、成形機加熱塔内スクリュー、シリンダー(バレル)
の腐食の状態をJIS D0201(金属表面処理、1
993年、p.578)記載のキャス試験法の表と比較
をしてみたところ、本発明の洗浄材料を用いて成形機を
洗浄すると、腐食がほとんど認められないことがわか
る。
【0081】ゾーン1:腐食面積0.00% ゾーン2:腐食面積0.00% 実施例3 成形材料として弁柄(顔料)により赤色に着色されたA
BS(UL94の規格におけるHBグレード)3840
kgを用いて650トンの射出成形機(加熱塔の温度2
50〜210℃、射出容量2000cc)により成形品
(1個あたり800g)を生産したのち、表2に示す配
合割合で製造された本発明の洗浄材料15kgを用いて
洗浄した。
【0082】続いて酸化チタン(チタン白)により白色
に着色されたABS3840kgを用いて成形品(1個
あたり800g)を生産したが、不良品(混色不良)は
認められなかった。
【0083】
【表2】
【0084】比較例1 実施例1において、本発明の洗浄材料で洗浄するかわり
に、市販の洗浄剤(旭化成工業(株)製アサクリンE
X)25kgで洗浄し、さらに高密度ポリエチレン25
kgで洗浄したこと以外は、実施例1と同様の方法によ
り、透明なABS成形品を製造した。
【0085】8000個の成形品のうち、最初の500
個中の不良品(カーボンブラックに起因する混色不良お
よび異物不良)の発生率は30%であった。
【0086】また、透明なABS10kgを成形した時
点から市販の洗浄剤に起因する不良品(混色不良)の発
生は全く認められなかった。
【0087】比較例2 実施例2において、本発明の洗浄材料を用いるかわり
に、高密度ポリエチレン25kgを用いること以外は実
施例2と同様の方法により生産を行い、実施例2と同様
の比較を行った。結果をつぎに示す。
【0088】ゾーン1:腐食面積0.07%、レイティ
ングナンバー 9.3−6 ゾーン2:腐食面積0.07%、レイティングナンバー
9.3−4 比較例3 実施例2において、本発明の洗浄材料を用いるかわり
に、難燃剤専用の洗浄剤(チッ素(株)製ZクリーンS
29)10kgを用いて洗浄し、さらに高密度ポリエチ
レン10kgを用いて洗浄すること以外は実施例2と同
様の方法により生産を行い、実施例2と同様の比較を行
った。結果をつぎに示す。
【0089】ゾーン1:腐食面積0.02%、レイティ
ングナンバー 9.8−6 ゾーン2:腐食面積0.02%、レイティングナンバー
9.8−4 比較例4 実施例3において、本発明の洗浄材料を用いるかわり
に、ガラス繊維20%含有のABS30kgを用いるこ
と以外は実施例1と同様の方法により成形品を生産した
が、最初の100個のうちの不良品(混色不良)の発生
率は100%であった。
【0090】
【発明の効果】本発明の樹脂成形機加熱塔内用洗浄材料
は、成形機の加熱塔などの内部に残留している酸性物
質、酸化性物質、炭化物、顔料、染料などの残留物など
を効率よく除去し、またガラス繊維、ガラスビーズなど
の無機物が配合されているときは、腐食して生成したサ
ビを落す作用があるが、発泡力(圧)によってさらにこ
の効果が高められている。
【0091】また本発明の前記樹脂成形機加熱塔内用洗
浄材料を用いた洗浄方法は、成形機の加熱塔などの内部
に残留している酸性物質、酸化性物質、炭化物、顔料、
染料などの残留物などを効率よく除去し、またサビを落
としうる方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2において用いた射出成形機の加熱塔付
近を説明するための模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C11D 3/37 C08L 101/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 B29C 33/72 C11D 3/37

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部と発泡剤0.
    001〜50重量部とを含み、該熱可塑性樹脂が先行樹
    脂と非相溶性の樹脂および相溶性の樹脂の混合物である
    樹脂成形機加熱塔内用洗浄材料。
  2. 【請求項2】 前記発砲剤が無機化合物であって、かつ
    発泡によって発生するガスが還元性および/またはアル
    カリ性を示す請求項1記載の洗浄材料。
  3. 【請求項3】 前記発泡剤が無機化合物であって、かつ
    発泡によって生じた残留物が還元性および/またはアル
    カリ性を示す請求項1記載の洗浄材料。
  4. 【請求項4】 前記発泡剤が有機化合物であって、かつ
    発泡によって生ずるガスが還元性および/またはアルカ
    リ性を示す請求項1記載の洗浄材料。
  5. 【請求項5】 前記発泡剤が有機化合物であって、かつ
    発泡によって生じた残留物が還元性および/またはアル
    カリ性を示す請求項1記載の洗浄材料。
  6. 【請求項6】 無機繊維および/または無機粉末0〜5
    0重量部を含む請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄材
    料。
  7. 【請求項7】 有機繊維および/または有機粉末0〜5
    0重量部を含む請求項1〜6のいずれかに記載の洗浄材
    料。
  8. 【請求項8】 金属繊維および/または金属粉末0〜2
    5重量部を含む請求項1〜のいずれかに記載の洗浄材
    料。
  9. 【請求項9】 アルカリ性物質0〜30重量部を含む請
    求項1〜のいずれかに記載の洗浄材料。
  10. 【請求項10】 還元剤0〜30重量部を含む請求項1
    のいずれかに記載の洗浄材料。
  11. 【請求項11】 洗浄助剤0〜30重量部を含む請求項
    1〜10のいずれかに記載の洗浄材料。
  12. 【請求項12】 先行樹脂と非相溶性の熱可塑性樹脂及
    び相溶性の熱可塑性樹脂の混合物100重量部、発泡剤
    0.001〜50重量部、無機繊維および/または無機
    粉末50重量部以下、有機繊維および/または有機粉末
    50重量部以下、金属繊維および/または金属粉末25
    重量部以下ならびに洗浄助剤30重量部以下を含む樹脂
    成形機加熱塔内用洗浄材料。
  13. 【請求項13】 アルカリ性物質30重量部以下および
    還元剤30重量部以下を含む請求項12記載の洗浄材
    料。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の樹
    脂成形機加熱塔内用洗浄材料を成形機加熱塔内へ供給し
    たのち、該洗浄材料を該成形機の加熱塔内において物理
    的および/または化学的に発泡させて該成形機の加熱塔
    内を洗浄する方法。
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