JP3048140B2 - 車両前部のタイヤ収納構造 - Google Patents

車両前部のタイヤ収納構造

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JP3048140B2
JP3048140B2 JP10284630A JP28463098A JP3048140B2 JP 3048140 B2 JP3048140 B2 JP 3048140B2 JP 10284630 A JP10284630 A JP 10284630A JP 28463098 A JP28463098 A JP 28463098A JP 3048140 B2 JP3048140 B2 JP 3048140B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車体の前部に、開閉
可能なフードを備える収納部を設けた、車両前部のタイ
ヤ収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両前部のタイヤ収納構造として、例え
ば、特開平7−165114号公報「車両の前部車体構
造」がある。上記従来の技術は、その公報の図1〜図3
によれば、フロントボンネット空間2(番号は公報に記
載されたものを引用した。以下同じ。)の上部にスペア
タイヤ13を水平状態で収納し、車体に前方から所定の
衝撃力が作用した際に、高剛性のガイド部21でスペア
タイヤ13を後上方へ案内するというものである。スペ
アタイヤ13は後上方へ移動するので、その後方にある
フロントウインド11の下端近傍に当る心配がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術は、スペアタイヤ13を後上方へ案内するため
のガイド部21を必要とし、タイヤ収納構造が複雑にな
るとともに、ガイド部21が衝撃力に耐えるだけの高剛
性にする必要があり、コストアップの要因となる。
【0004】そこで本発明の目的は、車体に前方から所
定の衝撃力が作用した際に、衝撃力を十分に吸収させる
ことができるとともに、簡単な構成のタイヤ収納構造を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、車体の前部に、開閉可能な前下がり勾配
のフードを備えた収納部を設け、この収納部に側面視
上方に開いた略コ字形タイヤホルダを配置し、このタイ
ヤホルダの内幅をタイヤの幅より十分に大きく、タイヤ
の外径より小さなものに設定し、タイヤホルダの前部上
端部を車体の前部上部クロスメンバに取付け、タイヤホ
ルダの後部上端部を車体の後部上部クロスメンバに取付
、側面視で上方に開いたタイヤホルダの開口を傾斜し
たフードで閉じさせることで、タイヤホルダ及びフード
で概ね四辺形を形成させ、この四辺形の短い対角線上に
スペアタイヤを収納し、又は、長い対角線上にレギュラ
サイズタイヤを収納することができるようにし、前方か
らの衝撃力で前部上部クロスメンバ並びにタイヤホルダ
が後方へ変形したときに、変形したタイヤホルダが、傾
斜姿勢のスペアタイヤやレギュラサイズタイヤを押して
起立させるように構成したことを特徴とする。
【0006】車体に前方から所定の衝撃力が作用した際
に、前部上部クロスメンバが後方へ変形するので、タイ
ヤホルダも後方へ変形する。タイヤホルダが変形するこ
とによって押されたタイヤは、傾き姿勢から起立姿勢に
変化する。タイヤが起立した分だけ、収納部の前後方向
のスペースに余裕ができるので、車体の前部が後方へ変
形する距離が増す。従って、車体の前部は大きく変形す
ることによって、衝撃力を十分に吸収させることができ
る。タイヤを保持するタイヤホルダがタイヤの向きを変
える役割を果たすので、タイヤ収納構造を簡単なものに
することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側
を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。図
1は本発明に係る車両の前部の側面断面図である。車両
1は、車体2の前部に収納部3を設け、この収納部3よ
りも後方に図示せぬエンジンを配置した自動車であっ
て、例えば、ミッドシップエンジン車やリヤエンジン車
と称する自動車である。
【0008】詳しくは、車両1は、車体2前部の収納部
3と車体2後部の車室4とをダッシュボード5で仕切っ
たものである。収納部3は、最前部のフロントパネル6
と、図示せぬ左右側面のフロントフェンダ並びにフロン
トホイールハウスと、後面のダッシュボード5とで囲ま
れた収納空間であり、この収納空間は下方を開放し、上
方にフード7を備える。車体2の車体フレーム11は、
左右へ延びる前部上部クロスメンバ(バルクヘッドアッ
プフレーム)12を前部上部に通し、左右へ延びる後部
上部クロスメンバ(ダッシュボードアッパフレーム)1
3を後部上部に通したものである。フード7は、後部上
部クロスメンバ13にヒンジ14にて開閉可能に取付け
た部材であり、この部材は、前下がり勾配に傾斜したも
のである。本発明は、収納部3にタイヤホルダ20と収
納ボックス受け部材71L,71Rを設けたことを特徴
とする。以下、詳しく説明する。
【0009】図2は本発明に係るタイヤホルダの側面図
である。この図は、車両を側面から見たときに、タイヤ
ホルダ20が上方に開いた略コ字形(側面視略U字状)
を呈し、その開口を傾斜したフード7で閉じさせること
で、タイヤホルダ20及びフード7で、上辺が前下がり
勾配の概ね四辺形を形成させ、この四辺形の短い対角線
Ls上にスペアタイヤ40を収納することができ、又
は、長い対角線Ll上にレギュラサイズタイヤ45を収
納することができるようにしたことを示す。短い対角線
Lsは、前部上部から後部下部へかけて傾斜した、後下
がりの線である。長い対角線Llは、後部上部から前部
下部へかけて傾斜した、前下がりの線である。
【0010】レギュラサイズタイヤ45は、通常使用す
る標準タイヤであり、スペアタイヤ40は、パンク等に
よりレギュラサイズタイヤ45で走行不能になったとき
に、一時的に使用する応急用タイヤである。スペアタイ
ヤ40は、収納スペースを少なくし軽量にするために、
寸法を小さくしたものである。このため、スペアタイヤ
40は幅Ws、外径Ds共に、レギュラサイズタイヤ4
5の幅Wl、外径Dlよりも小さい(Ws<Wl、Ds
<Dl)。
【0011】狭幅で小径のスペアタイヤ40を前傾させ
て(上部を前に傾けて)収納し、広幅で大径のレギュラ
サイズタイヤ45を後傾させて(上部を後に傾けて)収
納した。この結果、両タイヤ40,45の収納傾斜角が
同一であっても、スペアタイヤ40の収納上端レベルH
sは、レギュラサイズタイヤ45の収納上端レベルHl
よりも、高さHoだけ低位である。従って、フード7が
前下がり勾配であっても、両タイヤ40,45と干渉す
る心配はない。すなわち、側面視四辺形のうち、前傾し
た短い対角線Ls上にスペアタイヤ40を収納し、又
は、後傾した長い対角線Ll上にレギュラサイズタイヤ
45を収納するので、これらのタイヤ40,45を、車
両前部の収納部3に収納スペースを広げることなく、し
かも、フード7の高さや長さを大きくすることなく、合
理的に収納することができる。
【0012】具体的には、タイヤホルダ20は次の
(1)〜(4)からなる。 (1)前部上部クロスメンバ12から後下方へ、対角線
Lsにほぼ沿って延びた左右の前部上部保持部21L,
21R。 (2)前部上部保持部21L,21Rの下端部から下方
へ延びた、側面視略L字状の左右の前部下部保持部22
L,22R。 (3)前部下部保持部22L,22Rの後端部に前端部
を結合した、側面視略逆L字状の左右の後部下部保持部
23L,23R。 (4)後部下部保持部23L,23Rの上端部から後上
方へ、対角線Llにほぼ沿って延びた、左右の後部上部
保持部24L,24R。
【0013】左右の前部上部保持部21L,21Rは、
対角線Ls上に傾けたスペアタイヤ40の、上部側部を
支える。左右の後部下部保持部23L,23Rは、対角
線Ls上に傾けたスペアタイヤ40の、下部を支える。
前部上部保持部21L,21Rと後部下部保持部23
L,23Rは、スペアタイヤ40を前傾させて(前上が
りに傾けて)保持するための、第1保持部となる。
【0014】一方、左右の前部下部保持部22L,22
Rは、対角線Ll上に傾けたレギュラサイズタイヤ45
の下部を支える。左右の後部上部保持部24L,24R
は、対角線Ll上に傾けたレギュラサイズタイヤ45の
上部側部を支える。前部下部保持部22L,22Rと後
部上部保持部24L,24Rは、レギュラサイズタイヤ
45を後傾させて(後上がりに傾けて)保持するため
の、第2保持部となる。
【0015】ここで、タイヤホルダ20の内幅Wh、す
なわち、前部上部保持部21Lの下端部と後部上部保持
部24L,24Rの下端部との間の内幅を、タイヤ4
0,45の幅Ws,Wlよりも十分に大きく、タイヤ4
0,45の外径Ds,Dlよりも小さなものに設定した
(Wh>Wl>Ws、Wh<Ds<Dl)。「タイヤホ
ルダ20の内幅Whが、タイヤ40,45の幅Ws,W
lよりも十分に大きい」とは、タイヤホルダ20にタイ
ヤ40,45を傾けて保持することができる程度以上の
大きさのことを言う。
【0016】図3は本発明に係るタイヤホルダの斜視図
であり、前部上部クロスメンバ12にタイヤホルダ20
の前部上端部25L,25Rを取付け、後部上部クロス
メンバ13にタイヤホルダ20の後部上端部37を取付
けたことを示す。詳しくは、タイヤホルダ20は次の
(11)〜(17)からなる。 (11)前部上部クロスメンバ12に、左右に所定距離
だけ離間させた前部上部保持部21L,21Rの前部上
端部25L,25Rを、ボルト26,26にて取付け
た。 (12)前部上部保持部21L,21R間に、前部クロ
スメンバ27を掛け渡した。 (13)前部下部保持部22L,22Rの後端部28
L,28R間に、下部クロスメンバ29を掛け渡した。 (14)下部クロスメンバ29と、前部下部保持部22
L,22Rの後端部28L,28Rと、後部下部保持部
23L,23Rの前端部31L,31Rとを、ボルト3
2,32にて結合した。 (15)左右のサイドメンバ15L,15Rに、下部ク
ロスメンバ29の両端部33L,33Rをボルト34,
34にて取付けた。 (16)車体中央において、右の後部上部保持部24R
の下端部35に、左の後部上部保持部24Lを、保持部
結合部材(収納ボックス受け部材)36で溶接結合し
た。 (17)右の後部上部保持部24Rの後部上端部37
を、後部上部クロスメンバ13にボルト38にて取付け
た。タイヤホルダ20は、例えば、前部クロスメンバ2
7と下部クロスメンバ29が板材のプレス成形品であ
り、他の部材がパイプ材である。図中、39はスペアタ
イヤ止めナットである。
【0017】一旦、図1に戻って説明を続ける。図1
は、タイヤホルダ20にスペアタイヤ40を前傾させて
(ホイール41の凹部42を上に向けた状態で傾けて)
保持させたこと、及び、ホイール41の凹部42に収納
ボックス50の下部51を差込み状態で、収納部3に収
納したことを示す。ホイール41の凹部42に、収納ボ
ックス50の下部51を差込むので、差込んだ分だけ収
納スペースを稼ぐことができる。従って、車両前部の限
られたスペースの収納部3に、スペアタイヤ40と収納
ボックス50の両方を、合理的に且つ容易に収納でき
る。しかも、車両前部の収納スペースを広げる必要はな
い。
【0018】43は止めボルトである。この止めボルト
43は、タイヤホルダ20にスペアタイヤ40を止め、
また、レギュラサイズタイヤ45を止めるための、共用
の止めボルトである。図中、81はフロントガラス、8
2はラジエータ、83はラジエータグリル、84はラジ
エータ用ウォータパイプ、85は前輪、86はフロント
ディファレンシャルギヤボックス、87はステアリング
機構用ラック軸、88はマウントビーム、89はサスペ
ンション用スタビライザ、91はサスペンション用パフ
ォーマンスロッドである。
【0019】図4は本発明に係る車両の前部の要部平面
図(その1)であり、フードと収納ボックスを外した状
態を示す。この図は、車体フレーム11の下部に左右の
サイドメンバ15L,15Rを前後に延ばし、これらの
サイドメンバ15L,15Rに下部クロスメンバ29の
両端部を取付けたことを示す。さらにこの図は、想像線
のスペアタイヤ40を前傾させて保持した、タイヤホル
ダ20の平面構造を示す。
【0020】図5は本発明に係る車両の前部の要部平面
図(その2)であり、フードを外した状態を示す。この
図は、ホイール41の凹部42に収納ボックス50の下
部を差込み状態で、左右の収納ボックス受け部材71
L,71Rに保持させたことを示す。左右の収納ボック
ス受け部材71L,71Rは、前部上部クロスメンバ1
2と後部上部クロスメンバ13とに掛け渡したバーであ
り、これらのバーは例えば丸棒からなる。図中、73…
(…は複数を示す。以下同じ。)は受け部材止めボル
ト、92はバッテリ、93はヒューズボックス、94は
ウォッシャポンプ、95はラジエータ用リザーブタン
ク、96はラジエータ用ウォータポンプである。
【0021】図6は本発明に係る車両の前部の背面断面
図であり、背面視において収納ボックス50を収納部3
の形状に合せて、段階的に下細り形状としたことを示
す。さらにこの図は、収納ボックス50の上部開口52
にリッド53を被せ、このリッド53をワンタッチ操作
可能な複数のバックル54…にて着脱可能に止めたこと
を示す。
【0022】またこの図は、収納ボックス50を収納ボ
ックス受け部材71L,71Rに載せ、これらの収納ボ
ックス受け部材71L,71Rの取付板72,72に、
クランプ部材75,75で着脱可能に取付けたことを示
す。上述のように、収納部3は、下方を開放し上方にフ
ード7を備えた収納空間である。クランプ部材75,7
5による簡単なワンタッチ作業で、収納ボックス50を
着脱することは容易であり、収納部3への収納ボックス
50の出し入れも、極めて簡単である。従って、収納部
3から収納ボックス50を取り出して、これらを清掃す
ることは容易である。さらに、収納ボックス50を取り
出した後に、収納部3内の各種部品(例えば、エンジン
用補機)を保守・点検することは容易である。このた
め、保守・点検作業性は高まる。図中、16L,16R
は左右側面のフロントフェンダ、17L,17Rは左右
のフロントホイールハウス、18L,18Rは左右のア
ッパフレームである。
【0023】図7は本発明に係る収納ボックスの側面断
面図である。収納ボックス50は、広幅である主収納部
55の底部56から、更に下方へ狭幅の副収納部57を
延したものである。さらに収納ボックス50は、底部5
6に上げ底式トレイ58を載せ、このトレイ58を嵌合
孔56aと弾性爪58aとの弾性嵌合(スナップフィッ
ト)にて、着脱自在に取付けたものである。主収納部5
5は任意の収納物を収納する収納空間であり、副収納部
57はジャッキ61を収納する収納空間である。上げ底
式トレイ58は裏面に、工具保持部58b…を一体に形
成したものであり、これらの工具保持部58b…に、レ
ンチ62やツールバー63等の各種工具を弾性嵌合(ス
ナップフィット)にて、着脱自在に取付けることができ
る。
【0024】図8(a),(b)は本発明に係る収納ボ
ックス取付構造の断面図であり、収納ボックス50を収
納ボックス受け部材36,71L,71Rに取付けるた
めのクランプ部材75の構造を示す。(a)に示すよう
に、クランプ部材75は、収納ボックス50の側板59
の孔59aを貫通したクランプボルト76と、側板59
からクランプボルト76を抜け止めするワッシャ77並
びにリテーナ78と、収納ボックス受け部材36,71
L,71Rの先端部から差込んで弾性嵌合したナット部
79とからなる。クランプボルト76は、先端にクラン
プねじ76aを設け、頭部に手回し用リング76bを設
けたものである。クランプねじ76aは、例えばねじピ
ッチが大きいねじからなる。ナット部79は、ばね性を
有する板材を加工した部材であって、収納ボックス受け
部材36,71L,71Rの先端部に弾性嵌合する脚部
79a,79bと、クランプねじ76aをねじ込む雌ね
じ部79cとを備える。
【0025】(b)はクランプ部材75を締め込んだ状
態を示す。収納ボックス50を取付けるには、側板59
を収納ボックス受け部材36,71L,71Rに合せ、
手回し用リング76bを手で約90゜回して、クランプ
ねじ76aを雌ねじ部79cにねじ込む。収納ボックス
50を外すには、手回し用リング76bを手で逆方向に
約90゜回して、クランプねじ76aを雌ねじ部79c
から外し、収納ボックス50を引上げる。このように、
スパナ等の締付け工具を用いることなく、クランプ部材
75だけでワンタッチで収納ボックス50を収納ボック
ス受け部材36,71L,71Rに簡便に着脱できる。
【0026】図9は本発明に係る収納ボックス取付構造
の分解斜視図であり、収納ボックス50並びに収納ボッ
クス受け部材71L,71Rの分解構造を示す。この図
は、保持部結合部材(収納ボックス受け部材)36と、
収納ボックス受け部材71L,71Rの取付板72,7
2に、3個のナット部79…を取付け、これらのナット
部79…にクランプボルト76…をねじ込むことによっ
て、収納ボックス50を取付け可能であることを示す。
さらにこの図は、バックル54…を外してリッド53を
外し、トレイ58を引上げ、トレイ58の裏面からレン
チ62やツールバー63を抜き取り、副収納部57から
ジャッキ61を取り出すことができることを示す。64
はトレイ58の裏面に弾性嵌合にて取付けた牽引用フッ
クである。
【0027】次に、上記構成の車両前部の収納構造の作
用を、図10〜図12に基づき説明する。図10(a)
〜(e)は本発明に係るタイヤ及び収納ボックスの収
納、取出し手順説明図である。(a)のようにフード7
を開けた状態で、スペアタイヤ40を前傾させてタイヤ
ホルダ20に差込み(矢印)、次に、タイヤホルダ2
0の中心近傍に向って収納ボックス50を降ろす(矢印
)。このようにすれば、(b)のようにタイヤホルダ
20に、スペアタイヤ40をホイール41の凹部42を
上に向けた状態で傾けて保持させ、この凹部42に収納
ボックス50の下部51を差込むことによって、収納部
3にスペアタイヤ40及び収納ボックス50を、容易に
収納することができる。収納ボックス50をクランプ部
材75によって、収納ボックス受け部材に保持させるこ
とができる(矢印)。
【0028】以上の収納状態において、(c)のよう
に、クランプ部材75を緩め(矢印)、収納ボックス
50を引上げ(矢印)、スペアタイヤ40を引上げる
(矢印)。このようにすれば、収納部3からスペアタ
イヤ40及び収納ボックス50を、容易に取り出すこと
ができる。(d)のように、取り出した収納ボックス5
0からリッド53を外し(矢印)、さらにトレイ58
を取り出す(矢印)。
【0029】収納部3からスペアタイヤ40及び収納ボ
ックス50を取り出した状態において、(e)のよう
に、レギュラサイズタイヤ45を後傾させながらタイヤ
ホルダ20に差込むことによって(矢印)、収納部3
にレギュラサイズタイヤ45を容易に収納することがで
きる。例えば、パンクしたレギュラサイズタイヤ45を
収納部3に収納することができる。レギュラサイズタイ
ヤ45を収納した場合には、収納ボックス50を車室や
後部トランクルーム等に収納すればよい。
【0030】図11(a),(b)は本発明に係る車両
の前部の作用説明図(その1)である。(a)は、収納
部3にスペアタイヤ40及び収納ボックス50を収納し
た状態で、車体2に前方から所定の衝撃力Fが作用した
ことを示す。この結果、(b)のように車体2の前部が
後方へ塑性変形する。このとき、前部上部クロスメンバ
12が後方へ変形するので、タイヤホルダ20の前部上
部保持部21L,21Rが後方へ変形する。この結果、
スペアタイヤ40は側部を前部上部保持部21L,21
Rに押されて、想像線にて示す前傾姿勢から実線にて示
す起立姿勢に変化する。従って、スペアタイヤ40が起
立した分だけ、収納部3の前後方向のスペースに余裕が
できるので、車体2の前部が後方へ変形する距離が増
す。変形距離が増すので、車体2の前部は大きく変形す
ることによって、衝撃力Fを十分に吸収させることがで
きる。
【0031】図12(a),(b)は本発明に係る車両
の前部の作用説明図(その2)である。(a)は、収納
部3にレギュラサイズタイヤ45を収納した状態で、車
体2に前方から所定の衝撃力Fが作用したことを示す。
この結果、(b)のように車体2の前部が後方へ塑性変
形する。このとき、前部上部クロスメンバ12が後方へ
変形するので、タイヤホルダ20の前部下部保持部22
L,22Rが後方へ変形する。この結果、レギュラサイ
ズタイヤ45は下部を前部下部保持部22L,22Rに
押されて、想像線にて示す前傾姿勢から実線にて示す起
立姿勢に変化する。従って、レギュラサイズタイヤ45
が起立した分だけ、収納部3の前後方向のスペースに余
裕ができるので、車体2の前部が後方へ変形する距離が
増す。変形距離が増すので、車体2の前部は大きく変形
することによって、衝撃力Fを十分に吸収させることが
できる。このように、タイヤ40,45を保持するタイ
ヤホルダ20がタイヤ40,45の向きを変える役割を
果たすので、タイヤ収納構造を簡単なものにすることが
できる。
【0032】なお、上記本発明の実施の形態において、
レギュラサイズタイヤ45の代りにスペアタイヤ40を
後傾させて、収納部3に収納することは任意である。さ
らに、収納ボックス50の下部51のうち、スペアタイ
ヤ40のホイール41の凹部42に差込む範囲は任意で
あり、収納部3や凹部42の形状や大きさに応じて適宜
設定すればよい。また、クランプ部材75は、スパナ等
の締付け工具を用いることなく、ワンタッチ作業で締め
付け、解除ができるものであればよく、クランプボルト
76をナット部79にねじ込む構造に限定されるもので
はない。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、車体の前部に、開閉可能な前下がり
勾配のフードを備えた収納部を設け、この収納部に側面
で上方に開いた略コ字形タイヤホルダを配置し、この
タイヤホルダの内幅をタイヤの幅より十分に大きく、タ
イヤの外径より小さなものに設定し、タイヤホルダの前
部上端部を車体の前部上部クロスメンバに取付け、タイ
ヤホルダの後部上端部を車体の後部上部クロスメンバに
取付け、側面視で上方に開いたタイヤホルダの開口を傾
斜したフードで閉じさせることで、タイヤホルダ及びフ
ードで概ね四辺形を形成させ、この四辺形の短い対角線
上にスペアタイヤを収納し、又は、長い対角線上にレギ
ュラサイズタイヤを収納することができるようにし、前
方からの衝撃力で前部上部クロスメンバ並びにタイヤホ
ルダが後方へ変形したときに、変形したタイヤホルダ
が、傾斜姿勢のスペアタイヤやレギュラサイズタイヤを
押して起立させるように構成したので、車体に前方から
所定の衝撃力が作用した際に、前部上部クロスメンバと
共にタイヤホルダを後方へ変形させることができる。タ
イヤホルダが変形することによって押されたタイヤが、
傾き姿勢から起立姿勢に変化するので、起立した分だ
け、収納部の前後方向のスペースに余裕ができる。従っ
て、車体の前部が後方へ変形する距離が増すので、車体
の前部が大きく変形することによって、衝撃力を十分に
吸収させることができる。さらには、タイヤを保持する
タイヤホルダがタイヤの向きを変える役割を果たすの
で、タイヤ収納構造を簡単なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の前部の側面断面図
【図2】本発明に係るタイヤホルダの側面図
【図3】本発明に係るタイヤホルダの斜視図
【図4】本発明に係る車両の前部の要部平面図(その
1)
【図5】本発明に係る車両の前部の要部平面図(その
2)
【図6】本発明に係る車両の前部の背面断面図
【図7】本発明に係る収納ボックスの側面断面図
【図8】本発明に係る収納ボックス取付構造の断面図
【図9】本発明に係る収納ボックス取付構造の分解斜視
【図10】本発明に係るタイヤ及び収納ボックスの収
納、取出し手順説明図
【図11】本発明に係る車両の前部の作用説明図(その
1)
【図12】本発明に係る車両の前部の作用説明図(その
2)
【符号の説明】
1…車両、2…車体、3…収納部、7…フード、11…
車体フレーム、12…前部上部クロスメンバ、13…後
部上部クロスメンバ、20…タイヤホルダ、25L,2
5R…タイヤホルダの前部上端部、37…タイヤホルダ
の後部上端部、40…スペアタイヤ、42…スペアタイ
ヤのホイールの凹部、45…レギュラサイズタイヤ、5
0…収納ボックス、51…収納ボックスの下部、71
L,71R…収納ボックス受け部材、75…クランプ部
材、Dl,Ds…タイヤの外径、F…衝撃力、Ls…四
辺形の短い対角線、Ll…四辺形の長い対角線、Wh…
タイヤホルダの内幅、Wl,Ws…タイヤの幅。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村野 裕一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 実開 昭58−44280(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 43/06 - 43/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の前部に、開閉可能な前下がり勾配
    のフードを備えた収納部を設け、この収納部に側面視
    上方に開いた略コ字形タイヤホルダを配置し、このタイ
    ヤホルダの内幅をタイヤの幅より十分に大きく、タイヤ
    の外径より小さなものに設定し、タイヤホルダの前部上
    端部を車体の前部上部クロスメンバに取付け、タイヤホ
    ルダの後部上端部を車体の後部上部クロスメンバに取付
    、側面視で上方に開いたタイヤホルダの開口を傾斜し
    たフードで閉じさせることで、タイヤホルダ及びフード
    で概ね四辺形を形成させ、この四辺形の短い対角線上に
    スペアタイヤを収納し、又は、長い対角線上にレギュラ
    サイズタイヤを収納することができるようにし、前方か
    らの衝撃力で前部上部クロスメンバ並びにタイヤホルダ
    が後方へ変形したときに、変形したタイヤホルダが、傾
    斜姿勢のスペアタイヤやレギュラサイズタイヤを押して
    起立させるように構成したことを特徴とする車両前部の
    タイヤ収納構造。
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