JP3047108U - 麦汁蒸発装置 - Google Patents

麦汁蒸発装置

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JP3047108U
JP3047108U JP1997008239U JP823997U JP3047108U JP 3047108 U JP3047108 U JP 3047108U JP 1997008239 U JP1997008239 U JP 1997008239U JP 823997 U JP823997 U JP 823997U JP 3047108 U JP3047108 U JP 3047108U
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tank
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JP1997008239U
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Inventor
昇 中嶋
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株式会社三宅製作所
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  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】イニシャル及びランニングコストを低廉化する
ことができ、しかもメンテナンスの面で有利である麦汁
蒸発装置を明らかにする。 【解決手段】麦汁を貯蔵するタンク内に内部加熱装置を
配置せず、タンクの外部に、循環ポンプを有せず、液相
流及び蒸気相流の2相流伝熱により麦汁を加熱循環させ
る外部加熱装置を配置したことを特徴とする麦汁蒸発装
置である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ビール醸造の仕込み工程である煮沸に利用される麦汁蒸発装置に関 する。
【0002】
【従来の技術】
従来、麦汁蒸発は、外部加熱方式或いは内部加熱方式により行なわれている。 外部加熱方式は、例えば、図5に示すように、タンク1内の麦汁を循環ポンプ2 により外部加熱装置に送り込んで加熱する方式である。循環液量は、戻り口に用 意されている絞り弁(バルブ3又は4)により調整され、外部加熱装置5内での 麦汁は加圧状態となっており、液相流だけである。従って、麦汁が戻り口からタ ンク1内に戻されるとき大気圧に解放されるため蒸気が発生して麦汁が蒸発する ことになる。
【0003】 内部加熱方式は、特公昭60−22905号公報等によって知られており、例 えば、図6に示すように、タンク1の内側にローレンコッファと呼ばれる内部加 熱装置6を配置し、これに加圧加熱蒸気を送り込み、チューブ内を循環する麦汁 を加熱する方式であり、循環ポンプを必要としない。この方式では、内部加熱装 置6内に配置される麦汁循環用のチューブ(伝熱管)内における麦汁は、塊状流 即ち、液相と蒸気相(核沸騰+2相流対流伝熱)に分離された2相流となってお り、この2相流伝熱方式は「総括伝熱係数の向上」による伝熱面積の低減化、即 ち、装置のコンパクト化が可能であると云う長所があり、また、循環ポンプを必 要としないために、イニシャルコスト及びランニングコストが低減される長所も あり、最近では、このような内部加熱方式による麦汁蒸発が主流となっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記した外部加熱装置5では、循環ポンプ2を利用するため、イニシャルコス トが高くなると共に、メンテナンスコストも必要であるだけでなく、循環ポンプ を通過することで麦汁に不必要なストレスがかかると云う問題もある。
【0005】 一方、上記した内部加熱装置6では、加熱装置そのものがタンク1の内部に配 置されるためにメンテナンスに不自由であり、タンク1内に麦汁が存在する場合 には、加熱装置のCIP洗浄(Cleaning in place = 装置 を分解することなく、そのままの状態で内部の洗浄を行なうこと)ができないと 云う問題もある。
【0006】 本考案は、上記に鑑み、イニシャル及びランニングコストを低廉化することが でき、しかもメンテナンスの面で有利である麦汁蒸発装置を明らかにすることを 目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、下記によって達成される。
【0008】 麦汁を貯蔵するタンク内に内部加熱装置を配置せず、タンクの外部に、循 環ポンプを有せず、液相流及び蒸気相流の2相流伝熱により麦汁を加熱循環させ る外部加熱装置を配置したことを特徴とする麦汁蒸発装置。
【0009】 麦汁の昇温中は、バイパス通路を通じて麦汁の循環を行ない、タンク内の 貯蔵されている麦汁液中に麦汁を還流し、麦汁をタンク内の空気に触れさせない 構成であることを特徴とする前記に記載の麦汁蒸発装置。
【0010】 外部加熱装置の前段及び後段に絞り弁を配置し、外部加熱装置の伝熱管に 配置した温度センサーにより検出した伝熱管の位置毎の温度に従って麦汁循環量 を調節する機構を設けたことを特徴とする前記又はに記載の麦汁蒸発装置。 外部加熱装置が、(A)伝熱管に沿って上下動可能な状態で配置された温 度センサー、又は、(B)伝熱管の複数の位置に配置された温度センサーにより 伝熱管の位置による麦汁の温度の違いを検出して循環させる麦汁の液量を制御す る機構を有することを特徴とする前記〜の何れかに記載の麦汁蒸発装置。
【0011】 外部加熱装置からタンクに戻る麦汁を、案内管を通して円形ハウジング内 に案内して旋回させ、ハウジング下端の間隙からタンク内に放射状に飛散させる 麦汁飛散装置を配置したことを特徴とする前記〜の何れかに記載の麦汁蒸発 装置。
【0012】
【考案の実施の形態】
図1〜4に従って、本考案に係る麦汁蒸発装置を詳細に説明する。
【0013】 図1の概略図に示されるように、本考案に係る麦汁蒸発装置は、タンク10に 貯蔵されている麦汁を外部加熱装置20により加熱しながら循環させ、従来の装 置のような循環ポンプを利用しない点に特徴がある。
【0014】 外部加熱装置20は、図2に示すように、加熱蒸気が充満するハウジング21 と、その内側に配設された銅チューブで構成される伝熱管22で構成され、麦汁 は伝熱管22内を循環する。
【0015】 伝熱管22内を循環する麦汁は、図3に示すように、加熱が進むに従って、液 流(液相相対流伝熱)→気泡流(核沸騰)→塊状流(核沸騰+2相流対流伝熱) →環状流(2相流対流伝熱)→噴霧流(蒸気相対流伝熱)に変化するが、塊状流 が最も総括伝熱係数が大きいため、伝熱管22内が塊状流になるように伝熱管2 2の長さと蒸気圧力を設定しているので、塊状流の状態の麦汁がタンク10内に 用意されている麦汁飛散装置30を介して噴霧される。
【0016】 麦汁飛散装置30は、図4に示されているように、案内管31、ハウジング3 2、案内板33とで構成されており、案内管31を通じて導入される麦汁は、ハ ウジング32内で旋回しながら、ハウジング32の下端に用意されている間隙3 4を通じて外部に飛散する構成である。
【0017】 外部加熱装置20のハウジング21内に加熱蒸気を送り込み、バルブ27を開 とすると、麦汁は伝熱管22を通じて循環するが、加熱当初は、バルブ25を閉 としバルブ26を開とするバイパス通路を利用する。このとき循環する麦汁は液 相である。次に、タンク10内の麦汁が90℃付近に至ったら、バルブ26を閉 としバルブ25を開とする液路に切り替える。上記したように、このときの麦汁 は、伝熱管22を通過するに従って液相(液相対流伝熱)から最終的には2相流 (核沸騰+2相流対流伝熱)に変化している。2相流では、麦汁は液流と蒸気流 とに分かれており、蒸気の体積膨張で麦汁が上方に流れる作用が強くなり、循環 流量が増大し、ビールを醸造するのに十分な煮沸強度が得られる。
【0018】 2相流伝熱を利用する外部加熱装置20では、昇温中は循環力が弱いので、バ ルブ25を開とする麦汁戻り口から循環させると、麦汁の圧力損失の割合が大き くなり循環流量が多くならないため、昇温時間が長くなってしまう難点がある。 更に昇温中に麦汁戻り口から麦汁をタンク10内に戻すと、麦汁がタンク10内 の空気に触れて不必要な酸化を引き起こしてしまう難点もある。本考案では、麦 汁の昇温中は、バイパス通路を通じて麦汁を循環させ、麦汁をタンク10内の麦 汁液中に戻すことで、タンク10内の空気に触れさせない構成としたので、かよ うな難点は克服される。
【0019】 外部加熱装置20内を循環する麦汁の量は、入口側のバルブ27、出口側のバ ルブ25又は26を絞り弁として利用して調整される。即ち、バルブ27を調整 することにより外部加熱装置20に導入される麦汁の量が制御され、バルブ25 又は26を調整することにより外部加熱装置20から排出される麦汁の量が制御 され伝熱管22の内部で、麦汁が液相→2相(液相+気相)へと相変化する位置 を変えることが可能となり、流量計で麦汁の循環流量を制御することにより、よ り良質な麦汁蒸発を行なうことができる。
【0020】 従来の外部加熱装置では、麦汁の温度の検出を、外部加熱装置20からタンク 10に至る配管部分に配置した温度センサーで麦汁の温度を検出する温度管理を 行なっており、一方、従来の内部加熱装置では、タンク内部の麦汁温度を検出し て温度管理を行なっている。
【0021】 本考案では、伝熱管22に沿って上下可動な状態に温度センサー23を配置し 伝熱管22の位置による麦汁の温度の違いを検出できるように構成したので、よ り緻密な温度制御が可能となり、麦汁の品質管理が向上した。
【0022】 尚、上記構成では、温度センサー23を上下動可能としたが、伝熱管22に対 して複数の位置に不可動の温度センサーを複数個配置する構成としてもよいこと は勿論である。
【0023】 麦汁をムラなく循環させるためには、麦汁をタンク10内に対し放射状にしか も均一に戻す必要がある。戻り管内の麦汁は2相流であるため流速が速く管から 直接戻す方式を採用すると、麦汁に方向性が付いて偏った方向にだけ噴出し、放 射状で均一な戻しを行なうことができない。また、流速が速いために振動が発生 し易いという難点もある。本考案では、図1、図4に示す麦汁飛散装置30を採 用し、案内管31を通じて導入された麦汁が、ハウジング32内で旋回しながら その遠心力によりハウジング32の下端に用意されている間隙34を通じて外部 に飛散する構成としたので、放射状で均一な麦汁の戻しが可能となり、更に、遠 心力を利用するので運動エネルギーが分散され振動発生を抑制することも可能と なった。
【0024】 尚、案内板33の位置を上下可動とすることにより、間隙34の大きさを調整 することができ、麦汁の飛散距離及び量の調整が可能である。
【0025】 なおまた、外部加熱装置の構成に付いては、特公昭62−671号公報等を参 照することができる。
【0026】
【考案の効果】
本考案に係る麦汁蒸発装置によれば、従来の外部加熱装置のような循環ポンプ を利用することがないので、イニシャルコストの低廉化が可能であり、また、従 来の内部加熱装置のようにタンク内に加熱装置が配置される構成ではないので、 メンテナンスが非常に容易となる利点があり、更に、タンク内に麦汁が存在する 状態でも加熱装置のCIP 洗浄が可能である利点がある。更にまた、本考案の 麦汁蒸発装置によれば、緻密な流量及び温度制御が可能であり、高品質の麦汁煮 沸を行なうことが可能となった。
【提出日】平成9年10月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 外部加熱装置20内を循環する麦汁の量は、入口側のバルブ24、出口側のバ ルブ25又は26を絞り弁として利用して調整される。即ち、バルブ24を調整 することにより外部加熱装置20に導入される麦汁の量が制御され、バルブ25 又は26を調整することにより外部加熱装置20から排出される麦汁の量が制御 され伝熱管22の内部で、麦汁が液相→2相(液相+気相)へと相変化する位置 を変えることが可能となり、流量計で麦汁の循環流量を制御することにより、よ り良質な麦汁蒸発を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る麦汁蒸発装置の概略図
【図2】外部加熱装置の概略平面図及び縦断面図
【図3】伝熱管内の麦汁の状態を示す概略断面図
【図4】麦汁飛散装置の概略横断面図及び縦断面図
【図5】従来の外部加熱装置の概略図
【図6】従来の内部加熱装置の概略図
【符号の説明】
1−タンク 2−循環ポンプ 3−バルブ 4−バルブ 5−外部加熱装置 6−内部加熱装置 10−タンク 20−外部加熱装置 21−ハウジング 22−伝熱管 23−温度センサー 24−バルブ 25−バルブ 26−バルブ 27−バルブ 30−麦汁飛散装置 31−案内管 32−ハウジング 33−案内板 34−間隙

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】麦汁を貯蔵するタンク内に内部加熱装置を
    配置せず、タンクの外部に、循環ポンプを有せず、液相
    流及び蒸気相流の2相流伝熱により麦汁を加熱循環させ
    る外部加熱装置を配置したことを特徴とする麦汁蒸発装
    置。
  2. 【請求項2】麦汁の昇温中は、バイパス通路を通じて麦
    汁の循環を行ない、タンク内の貯蔵されている麦汁液中
    に麦汁を還流し、麦汁をタンク内の空気に触れさせない
    構成であることを特徴とする請求項1に記載の麦汁蒸発
    装置。
  3. 【請求項3】外部加熱装置の前段及び後段に絞り弁を配
    置し、外部加熱装置の伝熱管に配置した温度センサーに
    より検出した伝熱管の位置毎の温度に従って麦汁循環量
    を調節する機構を設けたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の麦汁蒸発装置。
  4. 【請求項4】外部加熱装置が、(A)伝熱管に沿って上
    下動可能な状態で配置された温度センサー、又は、
    (B)伝熱管の複数の位置に配置された温度センサーに
    より伝熱管の位置による麦汁の温度の違いを検出して循
    環させる麦汁の液量を制御する機構を有することを特徴
    とする請求項1〜3の何れかに記載の麦汁蒸発装置。
  5. 【請求項5】外部加熱装置からタンクに戻る麦汁を、案
    内管を通して円形ハウジング内に案内して旋回させ、ハ
    ウジング下端の間隙からタンク内に放射状に飛散させる
    麦汁飛散装置を配置したことを特徴とする請求項1〜4
    の何れかに記載の麦汁蒸発装置。
JP1997008239U 1997-08-29 1997-08-29 麦汁蒸発装置 Expired - Lifetime JP3047108U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007202488A (ja) * 2006-02-02 2007-08-16 Asahi Breweries Ltd 麦汁煮沸装置及び麦汁煮沸方法
JP2013132282A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Asahi Breweries Ltd 検査方法および製造設備
JP2014018514A (ja) * 2012-07-20 2014-02-03 Miyake Seisakusho:Kk 麦汁煮沸装置

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