JP3041808B2 - 画像形成装置の画像濃度制御方法 - Google Patents

画像形成装置の画像濃度制御方法

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JP3041808B2
JP3041808B2 JP4148401A JP14840192A JP3041808B2 JP 3041808 B2 JP3041808 B2 JP 3041808B2 JP 4148401 A JP4148401 A JP 4148401A JP 14840192 A JP14840192 A JP 14840192A JP 3041808 B2 JP3041808 B2 JP 3041808B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の画像形成装置の画像濃度制御方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真方式を利用した画像形成
装置では、その静電潜像担持上に形成される画像濃度を
一定の濃度に維持し、画像情報の低コントラスト文字部
を良好に再現し、また、地肌部を鮮明に再現すること
が、高画質の画像を形成する要件とされている。この要
件を満足するためには、キャリアとトナーとからなる二
成分現像剤を使用する現像器を備えた画像形成層では、
そのトナー濃度(現像剤中のトナーの重量%)を良好に
制御する必要がある。
【0003】このため、この種の画像形成装置に関する
分野では、現像器内のトナー濃度を制御するための種々
の方法が実用化され、また、提案されている。例えば、
特開昭53−12336号公報では、静電潜像担持体の
一部に特定の中間的濃度の検出用の基準トナー像を形成
し、このトナー像の濃度を検出し、この濃度に基づいて
現像器のトナー補給量を制御する方法が提案されてい
る。また、特開昭63−34565号公報では、更に精
度良くトナー補給量を制御するために、基準トナー像の
濃度とこの基準トナー像が形成されていない静電潜像担
持体の地肌部の濃度とを検出し、両者の検出値の比率に
基づいて現像器のトナー補給量を制御する方法が提案さ
れている。これらの方法は、実施のための装置構成とし
て、静電潜像担持体上に形成された基準トナー像の濃度
を検出するために例えば光学的なセンサーを追加すれば
良く、比較的簡易な構成でかつ安価に実施できる。これ
らは、基本的には画像濃度を保証するために現像器内の
トナー濃度を制御するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、画像濃度を
大きく左右する静電潜像担持体上の現像トナー量は、現
像器内のトナー濃度の変動だけでなく、現像時の静電潜
像担持体上の電位と現像電極部材の電位との電位差であ
る現像ポテンシャルの変動や環境変動にも依存する。よ
って、上記の構成では基準トナー像の濃度が変動した原
因が現像ポテンシャルの変動や環境変動である場合に
も、現像器内のトナー濃度にフィードバックすることに
なる。このため、静電潜像担持体上の現像トナー量が例
えば環境変動により大きく変化する画像形成装置では、
画像濃度を保証するために現像器内のトナー濃度を大き
く変動させてしまい、そのトナー濃度が低くなり過ぎて
地肌部へのキャリア付着を発生させたり、逆にそのトナ
ー濃度が高くなり過ぎて現像器外へのトナー飛散を発生
させたりするなどの不具合を生じる恐れがある。
【0005】このような不具合を避けるためには、例え
ば環境センサーや電位センサー等の画像濃度以外の各種
特性値をモニターするセンサーを追加し、画像濃度が変
化した原因をこれらのセンサーで特定し、その原因にな
った条件にフィードバックすることも考えられるが、こ
のような方法では、制御が複雑になり、また、コストも
高くなり、特に、小型で安価な装置には適さない。
【0006】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、現像器のトナー補給
量に対する潜像担持体上へのトナー付着量の変化を求め
ることによって、トナー補給制御による制御限界に達す
るか否かを判断して、現像器内のトナー量が異常な量に
なることによる不具合が発生する前に、適正な画像濃度
制御に切り替えることにより、トナー量が異常な量にな
ることによる不具合を防止し、かつ、画像濃度を保証し
得る画像形成装置の画像濃度制御方法を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、潜像担持体上に基準潜像を形
成し、該基準潜像を現像器で現像して基準トナー像を形
成し、該基準トナー像の濃度を検出し、該基準トナー像
の検出値と基準値とを比較して該現像器のトナー補給動
作を設定する画像形成装置の画像濃度制御方法におい
て、所定期間内における該現像器のトナー補給量と該現
像器からのトナー消費量との差分に対する該基準トナー
像の濃度の上昇度合いを求め、該上昇度合いが所定レベ
ル以下の場合に、該基準値を比較的小さな濃度に対応す
るものに変更し、該基準トナー像の検出値に基づき現像
器のトナー補給動作の設定を行うことを特徴とするもの
である。
【0008】請求項2の発明は、潜像担持体上に基準潜
像を形成し、該基準潜像を現像器で現像して基準トナー
像を形成し、該基準トナー像の濃度を検出し、該基準ト
ナー像の検出値に基づいて該現像器のトナー補給動作を
設定する画像形成装置の画像濃度制御方法において、所
定期間内における該現像器のトナー補給量と該現像器か
らのトナー消費量との差分に対する該基準トナー像の濃
度の上昇度合いを求め、該上昇度合いが所定レベル以下
の場合に、該基準トナー像形成時の画像形成条件を現像
ポテンシャルが比較的小さくなるように変更し、該基準
トナー像の形成、該基準トナー像の濃度検出、及び、該
基準トナー像の検出値に基づく現像器のトナー補給動作
の設定を行うことを特徴とするものである。
【0009】請求項3の発明は、潜像担持体上に基準潜
像を形成し、該基準潜像を現像器で現像して基準トナー
像を形成し、該基準トナー像の濃度を検出し、該基準ト
ナー像の検出値に基づいて該現像器のトナー補給動作を
設定する画像形成装置の画像濃度制御方法において、所
定期間内における該現像器のトナー補給量と該現像器か
らのトナー消費量との差分に対する該基準トナー像の濃
度の上昇度合いを求め、該上昇度合いが所定レベル以下
の場合に、該現像器内のトナー濃度以外の画像形成条件
を、画像濃度が比較的高くなるように変更することを特
徴とするものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1、2又は3の
画像形成装置の画像濃度制御方法において、上記変更後
に行われる基準トナー像、該基準トナー像の濃度検出、
該基準トナー像の検出値に基づく上記現像器のトナー補
給動作の設定に伴い、所定期間内における該現像器のト
ナー補給量と該現像器からのトナー消費量との差分に対
する該基準トナー像の濃度の上昇度合いを求め、該上昇
度合いが所定レベル以下の場合に、補給用トナーの不足
を報知することを特徴とするものである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1、2又は3の
画像形成装置の画像濃度制御方法において、上記変更後
に行われる基準トナー像、該基準トナー像の濃度検出、
該基準トナー像の検出値に基づく上記現像器のトナー補
給動作の設定に伴い、所定期間内における該現像器のト
ナー補給量と該現像器からのトナー消費量との差分に対
する該基準トナー像の濃度の上昇度合いを求め、該上昇
度合いが所定レベル以上の場合に、上記基準値、上記基
準トナー像形成時の画像形成条件、又は、上記現像器内
のトナー濃度以外の画像形成条件を、変更前のものに戻
すことを特徴とするものである。
【0012】請求項6の発明は、デジタル書き込みを行
う画像形成装置における請求項1、2、3、4又は5の
画像形成装置の画像濃度制御方法において、作像する画
素数を計数し、所定期間内に作像した画素数の計数結果
に基づいて上記トナー消費量を求めることを特徴とする
ものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を画像形成装置である電子写真
複写機(以下、複写機という)に適用した一実施例につ
いて説明する。図1は、本発明を利用したレーザービー
ム書き込み方式の画像形成装置の要部概略構成図であ
る。本実施例は、像担持体としてマイナス帯電有機感光
体を使用し、現像剤としてマイナス帯電トナーとキャリ
アとからなる二成分現像剤を使用する反転現像システム
を利用している。図1において、感光体1は、先ず矢印
方向に回転し、帯電器2で均一にマイナスに帯電され
る。次に画像情報に対応したレーザービーム3によっ
て、感光体1の回転方向と直交する方向に走査・露光さ
れる。これによって感光体1に形成された静電潜像は、
現像器4によって顕像化される。感光体1に形成された
可視トナー像は、レジストローラ10によって給紙され
た転写材6に転写帯電器5により転写された後、感光体
1から剥離した転写材6とともに定着器11に向けて搬
送され、この定着器11により転写材6上に定着され
る。一方、上述の転写後の感光体1に残留したトナーは
クリーニング器8により感光体1から除去される。ま
た、このクリーニング後に、感光体1に残留している電
荷は、ランプ9の除電光によって除電される。このよう
にして感光体1がクリーニングされた後、上述の各工程
が再び繰り返されて、次の画像情報の画像形成動作が実
行される。ここで、感光体1の画像形成領域において、
その暗部電位(地肌部電位)VDは−850[v]、露
光部電位(画像部電位)VLは−100[v]に設定さ
れており、その露光部電位(画像部電位)VL(−10
0[v])と、現像器4の現像ローラー41(図2参
照)のバイアス電位VB(−600[v])との電位差
VL−VB=500[v]により、感光体1に形成され
た静電潜像が現像される。
【0014】この感光体1に形成された静電潜像を現像
するための現像器4は、図2に示すように、感光体1に
トナーを供給する現像ローラー41、現像器4内に収容
されている現像剤を撹拌する撹拌ローラー42、現像ロ
ーラー41上に残留している現像剤を再度撹拌ローラー
42に向けて移送するセパレータ43、現像ローラー4
1に供給される現像剤を所定の現像剤量に規制するドク
ターブレード44、現像器4内に補給される新たなトナ
ーが収納されたトナー収容部45、このトナー収容部4
5内のトナーを撹拌し、現像器4内に補給するアジテー
ター46などを具備している。そして、現像ローラー4
1等及びトナーとキャリアとからなる現像剤が収容され
ている現像室とトナー収容部45とは仕切り板47で仕
切られ、この仕切り板には、アジテーター46の回転に
よりトナー収容部45内のトナーを現像室側に補給する
ための孔47aが形成されている。
【0015】この画像形成装置は、感光体1の画像形成
領域以外の部位に、現像器4内のトナー濃度を制御する
ために、例えば図3(a)に示すようにパターン化され
た基準画像12が所定のタイミングで形成されるように
構成されている。基準画像12としては、感光体1上に
形成された画像情報の静電潜像の顕像後にベタ画像とな
る画像パターンが有効に利用可能である。この例では後
述するように基準画像12の濃度を図3(b)に示すよ
うな出力特性を備えた光学的検知手段で検知する。この
ため、この光学検知手段の検出特性が良好な範囲を使用
するために、感光体1上の基準画像12の単位面積当た
りのトナー付着量が0.3〜0.6[mg/cm2]程度にな
ることが望ましい。そこで、本実施例では、基準画像1
2を形成するときの現像バイアスVPを約−340
[v]に設定し、露光部電位(画像部電位)VLとの電
位差VL−VP=240[v]により、基準画像12を
形成するように構成している。
【0016】この感光体1の画像形成領域外に形成され
たトナー濃度制御用の基準画像12は、図3(a)に示
すように、感光体1に近接して対向配置された光学的検
知手段によって検知される。この光学的検知手段は、図
3に示すように、発光波長ピークが950mmの発光ダイ
オードなどの発光素子7aと、フォトトランジスタ等の
受光素子7bからなる反射型の濃度検知センサー7(光
学センサー)で構成されている。この濃度検知センサー
7で、基準画像12の反射率に対応した検知信号電圧V
SP、及び基準画像12の無い感光体1の表面の反射率
に対応した検知信号電圧VSGを出力するように構成さ
れている。
【0017】図3(b)は、基準画像12の単位面積あ
たりのトナー付着量と、濃度検知センサー7の出力との
関係を示している。この関係に基づいて、本実施例では
基準画像12の無い感光体1の表面の検出信号電圧VS
Gと基準画像12の検知信号電圧VSPとの出力電圧比
VSP/VSGと比較するトナー濃度制御レベルを予め
設定しておく。そして、所定の基準画像12の検知タイ
ミング、例えば10枚のコピー毎に基準画像12を形成
し、基準画像12の無い感光体1の表面の検出信号電圧
VSGと基準画像12の検知信号電圧VSPとの出力電
圧比VSP/VSGとトナー濃度制御レベルとを比較
し、その比較結果に基づいて次回の基準画像12の検知
タイミングまでの期間にアジテーター46の回転により
現像器4へのトナー補給の要否及び補給量というトナー
補給条件を設定する。例えば、通常は、上記トナー濃度
制御レベルとして0.5/4.0を用い、出力電圧比V
SP/VSG>0.5/4.0の場合にトナー補給要と
判断し、逆にVSP/VSG≦0.5/4.0の場合に
トナー補給不要と判断する。
【0018】以上の構成は、基本的には従来公知の基準
画像12を用いたトナー補給制御方法と同じである。そ
して、このような基準画像12を用いたトナー補給制御
方法では、前述の従来技術の項で述べたようにトナー飛
散やキャリア付着という不具合が生じる恐れがある。以
下、この点について詳述する。図4(a)乃至(c)
は、本実施例の画像形成装置の各環境における現像ポテ
ンシャルとトナー付着量との関係(付着量γ特性)を示
すものである。(a)は低温低湿である10°C、20
%、(b)は常温常湿である実験室環境(25±3°
C、46±4%)、(c)は高温高湿である27°C、
80%、それぞれの環境下における関係を示す。そし
て、各図において、トナー濃度を3水準変えた場合の結
果a,b,cも示してある((a)ではa;3.3〔wt
%〕、b;2.295〔wt%〕、c;1.53〔wt
%〕,(b)ではa;3.32〔wt%〕、b;2.16
5〔wt%〕、c;1.335〔wt%〕,(c)ではa;
3.14〔wt%〕、b;2.05〔wt%〕、c;1.3
6〔wt%〕)。これから、付着量γ特性は、トナー濃度
変化によっても変化するが、その変化幅よりも大きく環
境差により変化していることがわかる。図4(d)は、
基準画像12形成時の現像ポテンシャル(240
[v])での、トナー濃度とトナー付着量との関係(T
Cおよび特性)を、a高温高湿、b常温常湿、c低温低
湿の各環境下毎に示したものである。これからも、環境
による付着量変動が大きいことがわかる。またトナー濃
度に対する付着量はトナー濃度が高い領域で飽和する傾
向があることがわかる。例えば、トナー濃度に対する付
着量の上昇率は、トナー濃度の高い領域(約3.5[wt
%]以上の領域)で、トナー濃度1.0[wt%]あたり
高温高湿で0.05[mg/cm2]、常温常湿で0.04
[mg/cm2]、低温低湿で00.2[mg/cm2]程度であ
る。
【0019】これら図4(a)乃至(d)をみると、低
温低湿環境で、現像ポテンシャルが低い、すなわちトナ
ーの現像されにくい条件では、上述のような基準画像1
2の検知結果を用いたトナー補給制御でトナーが比較的
多量に補給されても、トナー付着量があまり増加しない
ため、制御が暴走してしまう恐れがあることが容易に推
察される。
【0020】図5(a)乃至(f)は、前述した基準画
像12の濃度を検知してトナー濃度にフィードバックす
る制御を、トナー濃度制御レベル値として0.5/4.
0を用いて行った場合のトナー濃度、画像部へのトナー
付着量それぞれの変化を、実際にこのような画像形成装
置使用時に予想される各種変動要因を考慮してシミュレ
ーションした結果を示すものである。ここで、一般的に
各種変動要因には、環境変動、露光量変動、経時変動
(帯電電位、感光体感度等)等がある。このうち、図5
(a)乃至(f)では、−850[v]を中心にした−
750乃至−900[v]の範囲の帯電電位VDの変
動、16[crg/cm2]を中心にした±10%の露光量E
の変動、1.15[Lux・sec]を中心にした1.00乃
至1.35[Lux・sec]の範囲の感光体感度E1/10(所
定帯電電位が1/10まで減衰するのに要する光量で表
わしたもの)の変動、及び、10℃20%,上記の実験
室環境,27℃80%の3つの環境変動を考慮してい
る。そして、例えば図5(a)中に符号iを付した変動
範囲の上限ラインは、各変動要因の組合せで現像ポテン
シャルが最も低くなるもの(帯電電位VDが−900
〔v〕で、かつ感光体感度E1/10が1.35[Lux・se
c])を示し、符号jを付した変動範囲の下限ライン
は、各変動要因の組合せで現像ポテンシャルが最も高く
なるもの(帯電電位VDが−750〔v〕で、かつ感光
体感度E1/10が1.00[Lux・sec])を示す。この図
5(a)乃至(c)に示すシミュレーション結果から、
トナー濃度は、1.1〜5.8[wt%]の範囲で変動
し、また、図5(d)乃至(f)に示すシミュレーショ
ン結果から、画像部のトナー付着量は、0.65〜0.
85[mg/cm2]の範囲で変動するものと推定される。 (以下、余白) 本画像形成装置の場合、キャリア付着、トナー飛散等の
異常がおきないトナー濃度の適正範囲は1.0〜4.0
[wt%]、最適範囲は1.5〜3.0[wt%]であるの
で、以上のシミュレーションによれば、予想した通り、
低温低湿環境で、現像ポテンシャルが低い条件でトナー
濃度が異常に高くなってしまう(なお、本画像形成装置
の場合、画像部のトナー付着量の適正範囲は0.6〜
0.9[mg/cm2]でありこれは充分に満足してい
る。)。
【0021】図6(a)乃至(f)は、上記シミュレー
ションにおけるトナー濃度制御レベル値VSP/VSG
=0.5/4.0に代え、トナー濃度制御レベル値VS
P/VSG=0.8/4.0を用いて同様なシミュレー
ションを行った結果を示すものである。ここでの各種変
動要因は上記シミュレーションと同一である。この図6
(a)乃至(c)に示すシミュレーション結果から、ト
ナー濃度は、0.9〜4.0[wt%]の範囲で変動し、
また、図6(d)乃至(f)に示すシミュレーション結
果から、画像部のトナー付着量は、0.5〜0.7[mg
/cm2]の範囲で変動するものと推定される。このように
トナー濃度制御レベル値VSP/VSG=0.8/4.
0を用いた場合には、図5(a)乃至(f)のトナー濃
度制御レベル値VSP/VSG=0.5/4.0を用い
た場合と異なり、図6(c)及び図6(f)からわかる
ように、高温高湿で現像ポテンシャルの高い、すなわち
トナーの現像されやすい条件で、トナー濃度が低くなっ
てキャリア付着を生じたり、トナー付着量が少なくなっ
て画像濃度不足が生じたりすることが予想される。以上
のように、基準画像12を用いたトナー補給制御方法で
は、前述の従来技術の項で述べたようにトナー飛散やキ
ャリア付着という不具合が生じる恐れがある。
【0022】そこで、請求項1の発明に係る実施例にお
いては、通常は、図5(a)乃至(f)のシミュレーシ
ョンのように各種変動要因の変動によってもトナー濃度
の異常低下が生じないトナー濃度制御レベル値、例えば
VSP/VSG=0.5/4.0を用いてトナー補給制
御を行い、かつ、各種変動要因の変動によってこのトナ
ー濃度制御レベル値を用いた制御によってはトナー濃度
の異常上昇の恐れが生じた時点で、図6(a)乃至
(f)のシミュレーションのように、各種変動要因の変
動によってもトナー濃度の異常上昇を生じないトナー濃
度制御レベル値、例えばVSP/VSG=0.8/4.
0に切り替えてトナー補給制御を行うものである。
【0023】以下、より具体的に説明する。トナー濃度
制御レベル値を切り替えるタイミングは、現像室内のト
ナー増加量に対するトナー像濃度上昇率(トナー付着量
上昇率)を演算することにより求める。ここで、現像室
内のトナー増加量はアジテータ46の回転により現像室
内に補給したトナー量(トナー補給量)と現像によって
現像室内から消費されたトナー量(トナー消費量)との
差である。この現像室内へのトナー補給量は、例えば、
アジテータ46の一回転あたりの現像室へのトナー補給
量がほぼ一定であることから、アジテータ46の回転数
をカウントしておくことによって求めることができる。
図7(a)に示したのは、本画像形成装置における、ト
ナー収容部内のトナー残量に対する、アジテータ46の
一回転(トナー補給動作1回)あたりのトナー補給量で
ある。トナー収容部に100%近くトナーが充填されて
いる場合、及びトナーが少なくなってきた場合を除き、
ほぼアジテータ46の一回転あたり0.1[g]程度ト
ナーが供給されているのがわかる。これより、画像濃度
検知により、その信号をトナー濃度にフィードバックし
た際、何回トナー補給動作を行わせる(何回アジテータ
46を回転させる)のか記憶しておけば、その回数に1
回あたりの補給量(0.1g)をかけることにより、次
回の画像濃度検知までにどのくらいトナーが補給された
か概算できる。また、現像室からのトナー消費量は、例
えば、画像1枚あたりの平均トナー消費量を仮定するこ
とにより、作像回数×平均トナー消費量により、トナー
消費量も推定できる。従って、現像器内のトナー増加量
は、トナー補給量−トナー消費量より求めることができ
る。そして、トナー像濃度上昇率は、このトナー増加量
に対して、検知された基準画像の濃度が前回と比べてど
のくらい変化しているかみることにより計算される。こ
のようにして計算されるトナー像濃度上昇率が、予め設
定しておいた所定レベル以下になった時、トナー濃度制
御レベル値を切り替える。
【0024】例えば、図5(a)乃至(f)に示すトナ
ー濃度制御レベル値VSP/VSG=0.5/4.0で
の制御を行った場合、低温低湿で現像ポテンシャルが低
下すると、トナー像濃度上昇率が減少してくる。ここ
で、図4(d)に示す結果により、トナー濃度に対する
M/A変化率にして、0.02[mg/cm2/wt%]を下回っ
たときに、図6(a)乃至(f)に示すトナー濃度制御
レベル値VSP/VSG=0.8/4.0に切り替え
る。これにより、トナー濃度の異常上昇を押さえること
ができ、良好な画像を安定して得ることができた。ここ
で、現像剤容量は100[g]であり、トナー0.1
[g]の補給は、トナー濃度0.1[%]の上昇に相当
しており、また、トナー付着量と画像濃度の関係は図7
(b)に示す通りである。さらに、この場合、画像1枚
の作像にあたり消費されるトナー量は、平均トナー消費
量として、0.07[g/cm2]を仮定した。このとき
のトナー濃度及び画像部のトナー付着量は、図5と図6
をあわせて、トナー濃度TC1.0〜4.0[wt%]、
画像部のトナー付着量M/A=0.6〜0.8[mg/c
m2]に制御された。
【0025】図8は、以上のトナー補給制御の具体例の
フローチャートである。まず、メインスイッチ投入直後
に基準画像を形成し、基準画像部及び感光体地肌部の反
射光量を検出する(ステップ1,2,3)。次に両検出
の出力値の比を演算してレジスタR1に格納し、一方の
トナー濃度制御レベル値である第一基準値0.5/4.
0をレジスタRに格納する(ステップ4,5)。そし
て、両レジスタR1,Rの内容を比較する(ステップ
6)。ここで、出力値の比の方が大きい、つまり、濃度
不足であると判断した場合には、トナー補給動作の設定
として、その後の10枚のコピー動作期間中のアジテー
タの回転数をK回に設定し(ステップ7)、逆に、出力
値の比が基準値以下、つまり、濃度が充分であると判断
した場合には、トナー補給動作の設定として、その後の
10枚のコピー動作期間中のアジテータの回転数を0回
に設定する(ステップ8)。この10枚のコピー動作期
間中のアジテータの回転は、1枚のコピー毎に分散して
行っても良いし、可能であれば最初の1枚目のコピーに
伴ってK回のアジテータの回転を完了させても良い。更
に、このK回を例えば、上記出力値の比と基準値との差
に応じて変わる変数としても良い。
【0026】次に、図示しないコピー開始ボタンの押下
による手動的なコピースタートや連続コピーの2枚目以
降のコピーについての自動的なコピースタートの後に、
コピーが例えば10枚、20枚というような10の倍数
枚目か否かによって基準画像を形成するタイミングか否
かを判断する(ステップ9,10)。ここで、基準画像
を形成するタイミングでないと判断した場合には、その
まま次のコピースタートを待つ。逆に、基準画像を形成
するタイミングであると判断した場合には、メインステ
ッチ投入直後と同様に、基準画像を形成し、基準画像部
及び感光体地肌部の反射光量を検出し、両検出の出力値
の比を演算してレジスタR1に格納する(ステップ1
1,12,13)。
【0027】そして、両出力値の比とレジスタRに格納
済みの基準値とを比較する(ステップ14)。ここで、
出力値の比が基準値以下、つまり、濃度が充分であると
判断した場合には、その後の10枚のコピー動作期間中
のアジテータの回転数を0回に設定し、レジスタR1
内容を最新の検出に係る検出値の比のデータに更新し、
次のコピースタートを待つ(ステップ15,16)。逆
に、出力値の比の方が大きい、つまり、濃度不足である
と判断した場合には、直前の基準画像形成タイミングの
後に現像器内に補給されたトナー補給量を演算し、この
演算結果と直前の基準画像形成タイミングの後のトナー
消費量とからトナー像濃度上昇率を計算する(ステップ
17,18)。
【0028】そして、このトナー像濃度上昇率が所定値
0.02よりも大きいか否かを判断する(ステップ1
9)。ここで、所定値よりも大きい、つまり、基準画像
の濃度低下の原因が主に現像器内のトナー濃度の低下で
あると判断した場合には、その後の10枚のコピー動作
期間中のアジテータの回転数をK回に設定し、レジスタ
1の内容を最新の検出に係る検出値の比のデータに更
新し、次のコピースタートを待つ(ステップ20,1
6)。逆に、所定値以下、つまり、各種変動要因の変動
により現像器内のトナー濃度が異常に上昇する恐れがあ
ると判断した場合には、レジスタRの内容を第一基準値
よりも低画像濃度に対応する第二基準値0.8/0.4
に切り替える(ステップ21)。
【0029】そして、そのまま再度レジスタR2に格納
されている最新の検出に係る検出値の比がこの第二基準
値よりも大きいか否かを判断する(ステップ22)。こ
こで、この第二基準値よりも大きい、つまり、最新の検
出に係る基準画像の濃度が第二基準値に対応する低めの
第二比較濃度よりも低いと判断した場合には、その後の
10枚のコピー動作期間中のアジテータの回転数をK回
に設定し、レジスタRの内容を第一基準値に切り替え、
レジスタR1の内容を最新の検出に係る検出値の比のデ
ータに更新し、次のコピースタートを待つ(ステップ2
3,24,16)。逆に、この第二基準値以下であると
判断した場合には、その後の10枚のコピー動作期間中
のアジテータの回転数を0回に設定し、レジスタRの内
容を第一基準値に切り替え、レジスタR1の内容を最新
の検出に係る検出値の比のデータに更新し、次のコピー
スタートを待つ(ステップ25,24,16)。
【0030】次に、請求項2の発明に係る実施例につい
て説明する。本実施例は、上述のようにしてトナー補給
量に対するトナー像濃度上昇率を求め、そのトナー像濃
度上昇率が所定のレベル以下になった場合に、基準画像
12の形成条件を変えて再度基準画像12を形成し、そ
の濃度検知及び検知濃度に基づいたトナー補給条件の設
定を行い、これにより、現像室内のトナー濃度が異常に
上昇するのを防止するものである。これは、上記実施例
のように、トナー濃度制御レベル値を切り替えるのに代
え、基準画像12の形成条件を切り替えることによって
も、トナー濃度変動及び画像部へのトナー付着量変動
を、例えば、図5(a)乃至(f)に示すものから図6
(a)乃至(f)に示すものに変化させたのと同様のこ
とが可能であることを利用したものである。例えば、図
9(a)乃至(f)は、図5(a)乃至(f)の条件と
比べ基準画像12形成時の現像バイアスVPのみ−34
0[v]から−390[v]に変えた場合のトナー濃
度、及び画像部のトナー付着量のシミュレーション結果
を示すものである。これらから、トナー濃度制御レベル
値を制御予測値をVSP/VSG=0.8/4.0にし
た場合の図6(a)乃至(f)と同様のシミュレーショ
ン結果を得られることが判る。本実施例の具体例として
は、例えば、通常は、図5(a)乃至(f)のシミュレ
ーションのように各種変動要因の変動によってもトナー
濃度の異常低下が生じないトナー濃度制御レベル値、例
えばVSP/VSG=0.5/4.0を用いてトナー補
給制御を行い、かつ、各種変動要因の変動によってこの
トナー濃度制御レベル値を用いた制御によってはトナー
濃度の異常上昇の恐れが生じた時点で、図9(a)乃至
(f)のシミュレーションのように、種変動要因の変動
によってもトナー濃度の異常上昇を生じない基準画像形
成時の現像バイアスVP=−390[v]に切り替えて
トナー補給制御を行うものである。これにより、トナー
濃度及び画像部のトナー付着量は、図5と図9をあわせ
て、トナー濃度TC1.0〜4.0[wt%]、画像部の
トナー付着量M/A=0.6〜0.8[mg/cm2]に制御
された。
【0031】図10は、以上のトナー補給制御の具体例
のフローチャートである。本例でも、メインスイッチ投
入直後に基準画像を用いたトナー補給動作の設定を行
い、その後に、コピーが例えば10枚、20枚というよ
うな10の倍数枚目になる毎に基準画像を用いたトナー
補給動作の設定を行うという基本的な点は、図8に示す
上記実施例の制御と同様であり、対応するステップに
は、同一の符号を付してある。本制御が図8の制御と異
なるのは次の点である。すなわち、図8の制御ではトナ
ー濃度制御レベル値を切り替えるために、レジスタRを
用いたトナー濃度制御レベル値の切り替えのための処理
(図8中のステップ5,21,24)を行っているのに
対し、本制御では基準画像形成時の現像ポテンシャルV
Pを切り替えるために、レジスタVPを用いた同現像ポ
テンシャルVPの切り替えのための処理(図10中のA
1,A2,A6)を行っている。また、図8の制御では
トナー濃度制御レベル値切り替え時に、検出済みの最新
の基準画像及び感光体地肌部の出力値の比と基準値とを
比較している(図8中のステップ21,22)のに対
し、本制御では現像ポテンシャルVPの切り替え後に、
再度、切り替え後の現像ポテンシャルVPを用いて基準
画像12の形成、基準画像と感光体地肌部の反射光量の
検出、及び、両検出の出力値のレジスタR1への格納を
行い、その両出力値の比と基準値(0.5/0.4のま
ま)とを比較している(図10のステップA3,A4,
A5)。
【0032】次に、請求項3の発明に係る実施例につい
て説明する。本実施例は、上述のようにしてトナー補給
量に対するトナー像濃度上昇率を求め、そのトナー像濃
度上昇率が所定のレベル以下になった場合に、トナー補
給に代え、画像部へのトナー付着量が増加するようにト
ナー濃度以外の通常の画像形成条件を切り替えて画像部
の濃度を向上させ、これにより、現像室内のトナー濃度
が異常に上昇するのを防止するものである。
【0033】図11は、画像部へのトナー付着量を向上
させるために通常の画像形成時の現像バイアスVBを切
り替える制御の具体例のフローチャートである。本例で
も、メインスイッチ投入直後に基準画像を用いたトナー
補給動作の設定を行い、その後に、コピーが例えば10
枚、20枚というような10の倍数枚目になる毎に基準
画像を用いたトナー補給動作の設定を行うという基本的
な点は、図8に示す上記実施例の制御と同様であり、対
応するステップには、同一の符号を付してある。本制御
が図8の制御と異なのは次の点である。すなわち、図8
の制御ではトナー濃度制御レベル値を切り替えるため
に、レジスタRを用いたトナー濃度制御レベル値の切り
替えのための処理(図8中のステップ5,21,24)
を行っているのに対し、本制御では通常の画像形成時の
現像ポテンシャルVBを切り替えるために、レジスタV
Bを用いた同現像ポテンシャルVBの切り替えのための
処理(図10中のB1,B3)を行っている。また、図
8の制御ではトナー濃度制御レベル値切り替え時に、検
出済みの最新の基準画像及び感光体地肌部の出力値の比
と切り替え後の基準値とを比較し、かつ、この比較結果
に基づいてトナー補給動作を設定している(図8中のス
テップ21,22,23,25)のに対し、本制御では
現像ポテンシャルVBの切り替え時には、検出済みの最
新の基準画像及び感光体地肌部の出力値の比に拘らず、
トナー補給回数0回に設定している(図11のステップ
19,25)。
【0034】次に、請求項4の発明に係る実施例につい
て説明する。本実施例は、上記の請求項1乃至3の発明
に係る各実施例に適用可能なトナーエンド検知方法を特
徴を有するものである。すなわち、前述したように、ト
ナー補給量に対するトナー像濃度上昇率が所定レベルを
下回り、そのため、トナー濃度制御レベル値、あるい
は、基準画像形成時あるいは通常の画像形成時の画像形
成条件を切り替え後に、再度連続してトナー像濃度上昇
率が所定レベルを下回ったときに、トナーがなくなった
と判断してトナーエンド表示をする。
【0035】図12及び図13は、このトナーエンド検
知方法を、上記の図8のトナー補給制御の具体例に適用
した具体的制御のフローチャートである。メインスイッ
チ投入後に最初にトナー像濃度上昇率が所定のレベル以
下になっていることを検知し、トナー濃度制御レベル値
切り替え、検出済みの最新の基準画像及び感光体地肌部
の出力値の比と切り替え後の基準値とを比較した結果、
補給動作要と判断し、トナー補給回数K回を設定するま
では、図8の制御と同一であり、各ステップには同一の
符号を付している。本制御が図8の制御と異なる点は、
図8の制御ではメインスイッチ投入後に最初に、トナー
濃度制御レベル値を切り替えて、検出済みの最新の基準
画像及び感光体地肌部の出力値の比と切り替え後の基準
値とを比較した結果、補給動作要と判断し、トナー補給
回数K回を設定した場合に、直ちにトナー濃度制御レベ
ル値を第一基準値に戻している(図8中のステップ2
1,22,23,24)のに対し、本制御ではこの場合
に、図13に示すフローに入り(図12中のステップ2
3から図13中のステップC1)、次の動作を行う。す
なわち、図13に示すフローでも、その後に、コピーが
例えば10枚、20枚というような10の倍数枚目にな
る毎に基準画像の形成及び基準値との比較を行う。但
し、この基準値としては切り替え後のトナー濃度制御レ
ベル値である第二基準値VSP/VSG=0.8/4.
0を用いる。そして、この第二基準値VSP/VSG=
0.8/4.0との比較でトナー濃度が充分であると判
断されるか(図13中のステップC7でN)、又は、ト
ナー像濃度上昇率が所定レベル(0.02)よりも小さ
くなったと判断されない限り、その後の10枚のコピー
動作期間中のアジテータの回転数をK回に設定する(図
13中のステップC1,C2,C3,C4,C5,C
6,C7,C9,C10,C11,C12)。そして、
この第二基準値との比較でトナー濃度が充分であると判
断されたら、トナー補給回数0を設定した後に、図12
のステップ24に進み、トナー濃度制御レベル値を第一
基準値に戻す(図13中のステップC7,C8,図12
中のステップ24)。このように第二基準値との比較で
トナー濃度が充分であると判断される前に、トナー像濃
度上昇率が所定レベル(0.02)よりも小さくなった
と判断された場合には、トナーがなくなったと判断して
トナーエンド表示をする(図13中のステップC11,
C13)。
【0036】次に、請求項5の発明に係る実施例につい
て説明する。本実施例は、上記の請求項1乃至3の発明
に係る各実施例の変形に係るものである。請求項1又は
2の発明の実施例の具体例においては、前述したよう
に、トナー補給量に対するトナー像濃度上昇率が所定レ
ベルを下回り、トナー濃度制御レベル値又は基準画像形
成時の画像形成条件を切り替えた場合に、次の回の基準
画像形成タイミングでトナー像濃度上昇率を判断するよ
りも前に、元のトナー濃度制御レベル値等に戻してい
る。すなわち、請求項1の具体例(図8)では切り替え
後のトナー濃度制御レベル値を用いてトナー補給動作の
設定直後に、また、請求項2の具体例(図10)では切
り替え後の現像バイアスVPで形成した基準画像を用い
たトナー補給動作の設定直後に、元のトナー濃度制御レ
ベル値等に戻している(図8中のステップ24、図10
中のステップA6)。また、請求項3の発明の実施例の
具体例(図11)においては、前述したように、トナー
補給量に対するトナー像濃度上昇率が所定レベルを下回
り、通常の画像形成時の画像形成条件を切り替えた場合
に、次回の基準画像形成タイミングでトナー像濃度上昇
率を判断するよりも前に、元の画像形成条件に戻すとき
がある(図11中のステップ14,15,B1)。ま
た、トナー像濃度上昇率を判断した後に元の画像形成条
件に戻すときにも(図11中のステップ19,20,1
6,B1)、トナー像濃度上昇率と比較する比較値は、
通常の画像形成条件(現像バイアスVB=−600
〔v〕)からトナー濃度の異常上昇の恐れがある場合の
画像形成条件(現像バイアスVB=−650〔v〕)へ
の切り替えの要否を判断する場合の比較値(0.02)
と同じものである。従って、これらの具体例(図8,1
0,11)においては、制御の応答性が悪かったり、元
のトナー濃度制御レベル値等に戻す時期が適切でなかっ
たりする恐れがある。そこで、本実施例では、トナー補
給量に対するトナー像濃度上昇率が所定レベルを下回
り、トナー濃度制御レベル値又は基準画像形成時の画像
形成条件を切り替えた場合に、その後にトナー像濃度上
昇率を求め、これと元のトナー濃度制御レベル値等に戻
すかどうかを判断するための比較値と比較し、この結果
に基づいて、元のトナー濃度制御レベル値等に戻すもの
である。本実施例の画像形成装置では、トナー像濃度変
化率の上限値として、図4(d)よりトナー濃度1.0
[wt%]あたりトナー付着量0.05[mg/cm2]の変
化率が適当であり、この値を上記比較値として用いて安
定した画像を得る。
【0037】図14及び図15は、上記の図8のトナー
補給制御の具体例にこの制御を適用した制御のフローチ
ャートである。トナー像濃度上昇率が所定のレベル以下
になっていることを検知し、トナー濃度制御レベル値を
切り替え、検出済みの最新の基準画像及び感光体地肌部
の出力値の比と切り替え後の基準値とを比較した結果、
補給動作を設定する(ステップ23又はステップ25)
までは、図8の制御と同一であり、各ステップには同一
の符号を付している。本制御が図8の制御と異なる点
は、図8の制御では上記補給動作の設定後に、直ちにト
ナー濃度制御レベル値を第一基準値に戻している(図8
中のステップ23,24,25)のに対し、本制御では
この補給動作の設定後に、次の動作を行う。すなわち、
まず、レジスタR1の内容を最新の検出に係る検出値の
比のデータに更新し(図15中のステップD1)、その
後に、コピーが例えば10枚、20枚というような10
の倍数枚目になる毎に基準画像を用いたトナー像濃度上
昇率の演算と上記比較値(0.05)との比較を行う
(図15中のステップD2,D3,D4,D5,D6,
D7,D8,D9)。この比較でトナー像濃度上昇率が
比較値より大きい、つまり、トナー像濃度上昇率がトナ
ー像濃度の上限値を超えると判断されない限り(図15
中のステップD14でNである限り)、切り替え後のト
ナー濃度制御レベルである第二基準値を用いたトナー補
給動作の設定を行う(図15中のステップD10,D1
1,D1,D12)。そして、この比較値との比較でト
ナー像濃度上昇率が比較値より大きい、つまり、トナー
像濃度上昇率がトナー像濃度の上限値を超えると判断さ
れたら、トナー濃度制御レベル値を第一基準値に戻し、
この第一基準値を用いたトナー補給動作の設定を行っ
て、図14のステップ16に進む(図15中のステップ
D14,D15,D16)。
【0038】次に、請求項6の発明の実施例について説
明する。本実施例は、請求項1乃至5の実施例における
トナー像濃度上昇率を求めるために必要なトナー消費量
を、より精密に求めるものである。前述したように、上
記各実施例では、現像室内のトナー増加量を(補給動作
回数×補給動作1回あたりのトナー補給量)−(作像回
数×画像1枚当りの平均トナー消費量)で求めている。
ここでこの画像1枚当りの平均トナー消費量は、出力画
像により大きく異なるため、一般的な平均値(上記の各
例では1枚当り平均0.07〔g/枚〕)を仮定してい
た。本実施例では、画像情報に従い、作像する画素数
(ドット数)をカウントし、(その作像画素数×1画素
あたりのトナー消費量)によりトナー消費量を計算す
る。すなわち、トナー補給量を、(補給動作回数×補給
動作1回あたりのトナー補給量)−(作像画素数×1画
素あたりのトナー消費量)により、精度良く求める。こ
れにより、トナー補給制御をより精度良く行うことがで
きる。なお、デジタル書き込み系を用いた画像形成装置
において、画像データを管他ーでカウントしてトナー消
費量を演算する技術自体は種々知られているので、本実
施例におけるトナー消費量の演算にもこれらの技術を用
いることができる。
【0039】以上の各実施例は、二成分現像剤を用いた
ものであるが、本発明は、一成分現像剤を用いた画像形
成方法にも適用できる。一成分現像剤を用いた現像装置
は、図2の現像器4と同様に、現像ローラー等を収容し
た現像室と、この現像室に補給するトナーを収容するホ
ッパー部45とを設け、ホッパー部45から現像室への
トナー補給するものが知られている。そして、現像室内
のトナー量によって現像ローラー41に担持されて感光
体1との対向領域に搬送されるトナー量やコントロール
したり、ホッパー部45から現像室に補給するトナー量
によって現像ローラー41に担持されるトナーの帯電量
(Q/M)をコントロールしたりする場合には、感光体
上に基準画像12を形成し、その検知結果に基づいてホ
ッパー部45から現像室へのトナー補給を制御すること
が有効である。そして、このような一成分現像剤を用い
る場合にも、環境等の種々の変動要因によって画像部の
トナー付着量が変化する。従って、主に環境等の変動要
因が原因で感光体へのトナー付着量が変化している場合
に、ホッパー部45からのトナー補給制御のみによっ
て、感光体へのトナー付着量を制御しようとすると、現
像室へのトナー補給過多によって、現像器からのトナー
飛散等の不具合が生じる恐れがある。従って、感光体上
に基準画像12を形成し、その検知結果に基づいてホッ
パー部45から現像室へのトナー補給を制御する一成分
現像剤を用いた画像形成方法においても、請求項1乃至
6の発明の実施例と同様に、トナー像濃度上昇率(現像
室へのトナー補給量に対するトナー像濃度の上昇率)を
演算し、上昇率が所定レベル以下の場合に、主に環境等
の変動要因が原因でトナー付着量が変動しているものと
して、トナー補給制御の制御基準レベルを切り替える等
することが有効である。また、現像ローラー42にトナ
ーを摩擦帯電させながら供給するトナー供給ローラーや
現像ローラー42上に圧接してトナーを摩擦帯電させト
ナー薄層を形成するブレードなどに印加するバイアスを
制御し、これにより、現像ローラー42上に担持させる
一成分トナー層の層厚や、トナーQ/Mをコントロール
して画像濃度を制御するものにおいて、基準画像の濃度
を検知してトナー像濃度上昇率の求め、この結果に基づ
いて、上記バイアスを制御するようにしても良い。
【0040】
【発明の効果】以上、本発明によれば、潜像担持体上の
トナー付着量(画像濃度)を検知するセンサーだけで、
他の環境センサーや電位センサー等を用いない簡単かつ
安価な構成でトナー濃度やトナー付着量を適正に制御す
ることができる。特に、請求項1乃至3の発明によれ
ば、環境変動や電位変動等があっても、トナー濃度異常
によるキャリア付着やトナー飛散等を低減することがで
き、出力画像を安定して高品位な画質にコントロールす
ることができる。また、請求項4の発明によれば、トナ
ーエンド状態を正確にかつ速やかにユーザーに知らせる
ことができ、トナーエンドによる画質不良、誤動作を防
止できる。また、請求項5又は6の発明によれば、より
精度良くトナー濃度及びトナー付着量を適正な範囲に制
御することができ、ユーザーの様々な使用法に対応し
て、常に安定して高品位な画質にコントロールすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用できる複写機の概略構成を示す正
面図。
【図2】同複写機の現像器の拡大図。
【図3】(a)は同複写機の基準画像検知の説明図、
(b)は同基準画像検知に用いるセンサーの出力の特性
図。
【図4】(a)乃至(c)は同複写機のトナー付着量γ
を示す特性図、(d)は同複写機の現像器内のトナー濃
度とトナー付着量との関係を示す特性図。
【図5】(a)乃至(c)はあるトナー濃度制御レベル
でトナー補給制御を行った場合のトナー濃度の変動を示
す特性図、(d)乃至(f)は同トナー補給制御を行っ
た場合のトナー付着量の変動を示す特性図。
【図6】(a)乃至(c)は他のトナー濃度制御レベル
でトナー補給制御を行った場合のトナー濃度の変動を示
す特性図、(d)乃至(f)は同トナー補給制御を行っ
た場合のトナー付着量の変動を示す特性図。
【図7】(a)は同複写機の現像器のアジテータによる
トナー補給能力を示す特性図、(b)は同複写機のトナ
ー付着量と画像濃度との関係を示す特性図。
【図8】請求項1の発明の実施例の制御例のフローチャ
ート。
【図9】(a)乃至(c)はある値の現像バイアスで形
成した基準画像を用いたトナー補給制御を行った場合の
トナー濃度の変動を示す特性図、(d)乃至(f)は同
トナー補給制御を行った場合のトナー付着量の変動を示
す特性図。
【図10】請求項2の発明の実施例の制御例のフローチ
ャート。
【図11】請求項3の発明の実施例の制御例のフローチ
ャート。
【図12】請求項4の発明の実施例の制御例のフローチ
ャートの一部。
【図13】請求項4の発明の実施例の制御例のフローチ
ャートの他の一部。
【図14】請求項5の発明の実施例の制御例のフローチ
ャートの一部。
【図15】請求項5の発明の実施例の制御例のフローチ
ャートの他の一部。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 4 現像器 7 光学的検出器 41 現像ローラー 45 ホッパー部 47 アジテータ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体上に基準潜像を形成し、該基準
    潜像を現像器で現像して基準トナー像を形成し、該基準
    トナー像の濃度を検出し、該基準トナー像の検出値と基
    準値とを比較して該現像器のトナー補給動作を設定する
    画像形成装置の画像濃度制御方法において、 所定期間内における該現像器のトナー補給量と該現像器
    からのトナー消費量との差分に対する該基準トナー像の
    濃度の上昇度合いを求め、該上昇度合いが所定レベル以
    下の場合に、該基準値を比較的小さな濃度に対応するも
    のに変更し、該基準トナー像の検出値に基づき現像器の
    トナー補給動作の設定を行うことを特徴とする画像形成
    装置の画像濃度制御方法。
  2. 【請求項2】潜像担持体上に基準潜像を形成し、該基準
    潜像を現像器で現像して基準トナー像を形成し、該基準
    トナー像の濃度を検出し、該基準トナー像の検出値に基
    づいて該現像器のトナー補給動作を設定する画像形成装
    置の画像濃度制御方法において、 所定期間内における該現像器のトナー補給量と該現像器
    からのトナー消費量との差分に対する該基準トナー像の
    濃度の上昇度合いを求め、該上昇度合いが所定レベル以
    下の場合に、該基準トナー像形成時の画像形成条件を現
    像ポテンシャルが比較的小さくなるように変更し、該基
    準トナー像の形成、該基準トナー像の濃度検出、及び、
    該基準トナー像の検出値に基づく現像器のトナー補給動
    作の設定を行うことを特徴とする画像形成装置の画像濃
    度制御方法。
  3. 【請求項3】潜像担持体上に基準潜像を形成し、該基準
    潜像を現像器で現像して基準トナー像を形成し、該基準
    トナー像の濃度を検出し、該基準トナー像の検出値に基
    づいて該現像器のトナー補給動作を設定する画像形成装
    置の画像濃度制御方法において、 所定期間内における該現像器のトナー補給量と該現像器
    からのトナー消費量との差分に対する該基準トナー像の
    濃度の上昇度合いを求め、該上昇度合いが所定レベル以
    下の場合に、該現像器内のトナー濃度以外の画像形成条
    件を、画像濃度が比較的高くなるように変更することを
    特徴とする画像形成装置の画像濃度制御方法。
  4. 【請求項4】上記変更後に行われる基準トナー像、該基
    準トナー像の濃度検出、該基準トナー像の検出値に基づ
    く上記現像器のトナー補給動作の設定に伴い、所定期間
    内における該現像器のトナー補給量と該現像器からのト
    ナー消費量との差分に対する該基準トナー像の濃度の上
    昇度合いを求め、該上昇度合いが所定レベル以下の場合
    に、補給用トナーの不足を報知することを特徴とする請
    求項1、2又は3の画像形成装置の画像濃度制御方法。
  5. 【請求項5】上記変更後に行われる基準トナー像、該基
    準トナー像の濃度検出、該基準トナー像の検出値に基づ
    く上記現像器のトナー補給動作の設定に伴い、所定期間
    内における該現像器のトナー補給量と該現像器からのト
    ナー消費量との差分に対する該基準トナー像の濃度の上
    昇度合いを求め、該上昇度合いが所定レベル以上の場合
    に、上記基準値、上記基準トナー像形成時の画像形成条
    件、又は、上記現像器内のトナー濃度以外の画像形成条
    件を、変更前のものに戻すことを特徴とする請求項1、
    2又は3の画像形成装置の画像濃度制御方法。
  6. 【請求項6】デジタル書き込みを行う画像形成装置にお
    いて、作像する画素数を計数し、所定期間内に作像した
    画素数の計数結果に基づいて上記トナー消費量を求める
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の画像形
    成装置の画像濃度制御方法。
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