JP3041376B2 - 写真用支持体 - Google Patents

写真用支持体

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JP3041376B2 JP3277335A JP27733591A JP3041376B2 JP 3041376 B2 JP3041376 B2 JP 3041376B2 JP 3277335 A JP3277335 A JP 3277335A JP 27733591 A JP27733591 A JP 27733591A JP 3041376 B2 JP3041376 B2 JP 3041376B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影、取扱いに便利な
小型カメラに用いて好適なハロゲン化銀写真感光材料の
支持体に関し、詳しくは強度を保持して薄膜化が可能
で、さらに、巻きぐせ解消性にも優れたハロゲン化銀写
真用支持体に関するものである。
【0002】
【発明の背景】手軽に撮影でき、取扱いや携帯にも便利
な小型カメラが実用化されている。
【0003】しかし、携帯に便利で手軽さを考えると、
より一層の小型化が望まれるが、小型化を追求する上
で、内蔵される写真フィルムの収納スペースのコンパク
ト化が不可欠である。通常、写真フィルムとしては、ロ
ール状フィルムをスプールに巻回した状態のものが内蔵
されるので、そのスペースをコンパクト化して、なおか
つ一定の撮影枚数(例えば36枚撮り)を確保するために
は、写真フィルム自体の厚さを薄くする必要がある。特
に、写真フィルムの支持体の厚みは現行でも120〜125μ
m程度あり、その上の感光層の厚み(20μm程度)と比べ
てもかなり厚いものであるため、この支持体の厚みを薄
くすることが、写真フィルム全体の厚みを薄くする上で
最も有効な手段と考えられる。
【0004】その際に求められる支持体の性質として
は、機械的強度、特に破断強度が大きいことが求められ
る。つまり、ロール状フィルムの代表的なものは、35mm
巾又はそれ以下の巾でスプールに結合され、パトローネ
に収められており、これがカメラに装填され、巻上げら
れた場合、フィルムとスプールとの結合力が弱いとスプ
ールからフィルムがはずれ巻戻しが不可能となる問題が
ある。この結合には従来テープで結合する方法が広く採
用されていたが、テープ貼付工程の削減等の為、現在で
は、フィルム端に穴あけ加工(いわゆるパーフォレーシ
ョン)を施し、スプールの突起に引っかける方法にとっ
てかわってきた。一般にこの結合力は、破断強度と相関
するものである。すなわち、破断強度が増大すれば結合
力も増大する。
【0005】ところで、従来使用されているプラスチッ
クフィルム支持体としては、トリアセチルセルロース
(TAC)などのトリアセテートフィルムとポリエチレ
ンテレフタレート(PET)などのポリエステルフィル
ムが代表的である。
【0006】PETフィルムは優れた生産性、機械的強
度、寸度安定性を有するため、Xレイ用フィルム、製版
用フィルムの如く、シート状の形態のフィルムに主に用
いられている。しかしながら写真感光材料として、広く
用いられているロール形態では、現像処理後も巻ぐせが
取れにくく、取り扱い性が悪いという欠点がある。
【0007】一方、ロールフィルムに主に用いられてい
るTACフィルムは、光学的に異方性が無く透明度が高
いという性質を有しており、さらに現像処理後に巻ぐせ
が解消するという優れた性質を有する。しかしながらT
ACフィルムはもともと機械的強度が弱く、写真フィル
ムの支持体の厚みを現行より薄くすることは不可能であ
る。
【0008】PETフィルムの巻ぐせ解消性を改良する
方法としては、金属スルホネートを有する芳香族ジカル
ボン酸成分を共重合成分とすることにより親水性を付与
した共重合PETフィルムが提案されている(特開平1-
244446号)。
【0009】一般にポリエステルフィルムは、溶融押出
して未延伸シートとし、まず縦方向に延伸し、次いで横
方向に延伸し、さらに熱処理することにより得られる。
ところが上記共重合PETは、通常のPETに比較して
延伸性に著しく劣る為、十分に分子配向させることが難
しく、機械的強度、特に縦方向の機械的強度の劣ったフ
ィルムしか得られないという問題がある。さらにこの様
に十分に分子配向していないフィルムは、平面性が劣る
という問題もある。そこで、これらの問題点の解決され
た、すなわち機械的強度が保持され、薄膜化が可能で、
現像処理後の巻ぐせの取れ易い写真用支持体が求められ
ていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題に鑑みなされたもので、その目的は、機械的強度が
保持され、薄膜化が可能で、現像処理後の巻ぐせの取れ
易い、しかも透明性が良好な写真用支持体を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
について鋭意検討した結果、共重合PETに関して、延
伸性向上の目的で例えばポリエチレングリコール(PE
G)を共重合成分とした場合は、延伸性は向上するもの
の1段目のタテ延伸で付与したタテ方向の機械的強度が
続く2段目のヨコ延伸によって減少してしまい、最終的
に出来たフィルムは、タテ方向の機械的強度の劣ったも
のとなってしまう。
【0012】タテ方向の機械的強度を向上しようと1段
目のタテ延伸倍率を高くすると、タテ延伸後のフィルム
が白濁し、透明性に劣ったフィルムとなったり、続くヨ
コ延伸時にフィルム破断し易くなり生産性に劣るという
事実を見出し、さらに検討した結果、ある特定の組成の
共重合PETにおいて、特定の延伸方法を採用すること
により容易に目的とする写真用支持体が得られることを
見い出し、本発明をなすに到った。
【0013】すなわち本発明の要旨は、テレフタル酸を
主たる酸成分として、エチレングリコールを主たるグリ
コール成分とする共重合ポリエステルであって、その酸
成分として、金属スルホネート基を含有する芳香族ジカ
ルボン酸が全酸成分に対し2〜7モル%配合され、さら
にそのグリコール成分としてポリアルキレングリコール
が反応生成物の全重量に対して、3〜10重量%配合さ
れ、かつ下記(A)〜(C)のいずれかの方法により二
軸延伸され、少なくともタテ方向の破断強度が10kg/
mm以上であり、かつヘーズが3%以下であることを
特徴とする。(A)未延伸シートをまずタテ方向に延伸し、次いでヨ
コ方向に延伸し、再度タテ方向に延伸する方法。 (B)未延伸シートをまずヨコ方向に延伸し、次いでタ
テ方向に延伸する方法。 (C)未延伸シートを1段又は多段でタテ方向に延伸し
た後、再度タテ方向に延伸し、次いでヨコ方向に延伸す
る方法。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明に使用されるポリエステルは、テレ
フタル酸を主たる酸成分として、エチレングリコールを
主たるグリコール成分とする共重合ポリエステルであ
り、その酸成分として金属スルホネート基を含有する芳
香族ジカルボン酸が全酸成分に対して2〜7モル%配合
され、さらにポリアルキレングリコールが反応生成物の
全重量に対して3〜10重量%配合されている。
【0016】本発明の金属スルホネート基を含有する芳
香族ジカルボン酸は、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、4−ナトリウ
ムスルホテレフタル酸、4−ナトリウムスルホ−2,6
−ナフタレンジカルボン酸もしくはそのエステル形成性
誘導体、およびこれらのナトリウムを他の金属(カリウ
ム、リチウムなど)で置換した化合物が用いられる。
【0017】本発明のポリアルキレングリコールはポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが
用いられる。この分子量は特に限定されないが、300
〜20000が好ましくさらに好ましくは、600〜1
0000、特に1000〜5000が好ましい。
【0018】本発明の効果を阻害しない範囲で他の成分
が共重合されていても良いし、他のポリエステルがブレ
ンドされていてもかまわない。
【0019】共重合成分としては、例えばジエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコ
ール、p−キシリレングリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールなどのジオール成分、アジピン酸、セ
バシン酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分、
トリメリット酸などの多官能ジカルボン酸成分が挙げら
れる。
【0020】また、使用するポリマー中には、重合段階
でリン酸、亜リン酸およびそれらのエステルならびに無
機粒子(シリカ、カオリン、炭酸カルシウム、リン酸カ
ルシウム、二酸化チタンなど)が含まれていてもよい
し、重合後ポリマーに無機粒子などがブレンドされてい
てもよい。さらにエステル交換反応段階重合段階、重合
後のいずれかの段階で適宜染料や顔料、紫外線吸収剤、
酸化防止剤などを添加してもかまわない。
【0021】芳香族スルホン酸塩が2mol%未満である
と、現像処理後の巻ぐせが取れず、7mol%を超えると
延伸性が著しく悪くなり、機械的強度が劣るとともに平
面性の悪いフィルムとなる。
【0022】PEGが3重量%未満であると、現像処理
後の巻ぐせが取れず、さらに延伸性も劣るので、機械的
強度も劣ってしまい、10重量%を超えるといかなる方法
をもってしても十分な機械的強度を備えたフィルムを得
ることができなくなる。
【0023】本発明の写真用支持体は、少なくともタテ
方向の破断強度が10.0kg/mm2以上、好ましくは15.0kg
/mm2以上である。さらにヨコ方向の破断強度は、好ま
しくは10.0kg/mm2以上、さらに好ましくは12.5kg/mm2
以上である。
【0024】破断強度が上記の値未満であるとフィルム
とスプールとの結合力が弱く、巻戻し不能となる。
【0025】本発明の写真用支持体におけるタテ方向と
は、フィルムをテープ状にスリットした時のスリットし
た方向を意味し、通常は製膜時の押出方向と一致する。
ヨコ方向とは、タテ方向に直交する方向を意味する。
【0026】本発明の写真用支持体のヘーズ値が3%以
下であり、後記実施例記載の方法により測定される。ヘ
ーズ値が3%を超えると透明性に劣る。
【0027】本発明の写真用支持体の厚さは特に限定さ
れないが40μ〜125μ、特に60μ〜100μが好ましい。
【0028】この厚さが40μ未満では、フィルムとスプ
ールとの結合力が劣り、125μを超えると現在広く使用
されているTACフィルムに比べて、薄膜化の意味がな
くなってしまう。
【0029】本発明に使用される共重合ポリエステルの
合成は、特に限定されないが通常の公知の方法で行うこ
とができる。すなわちジカルボン酸成分とグリコール成
分をエステル交換後、高温、減圧下にて重縮合せしめて
共重合ポリエステルを得る。この際に、共重合成分例え
ば、金属スルホネート基を含有する芳香族ジカルボン酸
類やポリエチレングリコールをエステル交換時から加え
ても良いし、エステル交換反応後重縮合時に加えても良
い。
【0030】本発明のフィルムの製造方法について説明
する。
【0031】未延伸シートを得る方法は、従来公知の方
法でよく、例えば共重合ポリエステルを十分乾燥した
後、270〜320℃の温度範囲にコントロールした押出機、
フィルターおよび口金などを通じてシート状に溶融押出
し、回転する冷却ドラム上にキャストして急冷固化する
方法が挙げられる。
【0032】次に出来上がったシートを二軸延伸する方
法としては、次の(A)〜(C)のいずれかの方法が採
用される。 (A) 未延伸シートをまずタテ方向に延伸し、次いで
ヨコ方向に延伸し、再度タテ方向に延伸する方法。 (B) 未延伸シートをまずヨコ方向に延伸し、次いで
タテ方向に延伸する方法。 (C) 未延伸シートを1段または多段でタテ方向に延
伸した後、再度タテ方向に延伸し、次いでヨコ方向に延
伸する方法。
【0033】延伸条件は、用いる共重合ポリエステルの
組成によりやや異なるが、タテ方向に、ガラス転移温度
TgからTg+100℃の温度範囲で総延伸倍率2.5〜6.0
倍、ヨコ方向にTg+5℃からTg+50℃の温度範囲で
延伸倍率2.5〜4.0倍の範囲である。以上から得られた二
軸延伸フィルムを通常150℃〜240℃で熱固定し、冷却す
る。この時必要であればタテ方向および/またはヨコ方
向に緩和してもよい。
【0034】本発明の写真用支持体フィルムは本発明の
効果を損わない範囲で他の物質と共押出法やラミネート
法により積層されていてもよいし、また延伸前、延伸途
中、延伸後のいずれかでコーティング法により積層され
ていてもよい。
【0035】このようにして得られたフィルムは、現在
知られている各種用途に適用可能であるが、特に写真用
支持体、中でもロール状フィルムに用いられる写真用支
持体に有用である。
【0036】本発明の写真用支持体は、少なくとも一方
の側に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有するこ
とにより、ハロゲン化銀写真感光材料を構成する。ここ
でいうハロゲン化銀乳剤層は、支持体上に直接塗設され
てもよいし、他の層例えばハロゲン化銀乳剤を含まない
親水性コロイド層を介して塗設されてもよい。
【0037】この際、接着性向上の為、コロナ放電処
理、薬液処理などの各種表面処理を必要に応じて施すこ
とができる。さらに接着性向上の為、下引層を塗設して
もよい。
【0038】本発明に用いるハロゲン化銀としては、任
意の組成のものを使用できる。例えば塩化銀、塩臭化
銀、塩沃臭化銀、純臭化銀もしくは沃臭化銀がある。
【0039】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に
は、増感色素、可塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜
剤などを加えることもできる。
【0040】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を現像
処理するには、例えば、T.H.ジェームス著ザ・セオ
リィ・オブ・ザ・ホトグラフィック・プロセス第4版
(TheTheory of the Photographic Process, Fourth Ed
ition)第291頁〜334頁及びジャーナル・オブ・ザ・ア
メリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the Ame
rican Chemical Society)第73巻、第3,100頁(1951)
に記載されているごとき現像剤が使用し得るものであ
る。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
詳述する。
【0042】実施例1〜6および比較例1〜4 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール6
4重量部に酢酸カルシウム水和物0.1重量部を添加し、常
法によりエステル交換反応を行なった。得られた生成物
に5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキシエチル)イ
ソフタル酸のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)
0〜52重量部(表1に示すように変化)、ポリエチレン
グリコール(数平均分子量3000)0〜15重量部(表1に
示すように変化)、三酸化アンチモン0.05重量部、リン
酸トリメチルエステル0.13重量部を添加した。次いで徐
々に昇温、減圧にし、280℃,0.5mmHgで重合を行ない
共重合ポリエステルを得た。
【0043】この共重合ポリエステルを用いて150℃で
真空乾燥した後、280℃で溶融押出し、冷却ドラム上で
急冷固化させ未延伸シートを作成した。
【0044】次いで、70〜100℃(表1に示す)でヨコ
方向に3.5倍延伸し、更に80〜110℃(表1に示す)でタ
テ方向に3.5倍延伸した後200℃で熱固定して厚さ80μの
二軸延伸フィルムを得た。該フィルムの特性値は表1に
示したとおりであり、本発明の範囲内であれば各特性値
は良好で、かつタテ方向の強度の強いフィルムが得られ
る。又、公知の方法によりこれらのフィルム支持体の上
に写真感光層を設け写真フィルムとしたものは実用上特
に問題なく、良好な性能を有するものであった。
【0045】比較例5,6 5−ナトリウムスルホジ(β−ヒドロキシエチル)イソ
フタル酸のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)28
重量部、ポリエチレングリコール(数平均分子量3000)
8.1重量部とする以外は、上記の方法と同様にして未延
伸シートを作成した。
【0046】この未延伸シートを用いて、80℃でタテ方
向に4倍延伸し、更に90℃でヨコ方向に3.0倍延伸した
後200℃で熱固定して厚さ80μの二軸延伸フィルムを得
た(比較例5)。又、同様に80℃でタテ方向に3.5倍延
伸し、更に90℃でヨコ方向に3.5倍延伸した後200℃で熱
固定して厚さ80μの二軸延伸フィルムを得た(比較例
6)。該フィルムの特性値は表2に示したとおりであ
り、本方法では十分な強度が得られないか、あるいは非
常にヘーズの高いフィルムとなってしまう。
【0047】実施例7,8 実施例2で用いた共重合ポリエステルを用いて、上記の
方法で未延伸シートを得た。この未延伸シートを用い
て、80℃でタテ方向に3.5倍延伸し、更に90℃でヨコ方
向に3.0倍延伸し、再度130℃でタテ方向に1.1倍延伸し
た後200℃で熱固定して厚さ80μの二軸延伸フィルムを
得た(実施例7)。又、同じ様にして90℃でタテ方向に
2.6倍延伸し、続けて70℃でタテ方向に1.8倍延伸し、更
に100℃でヨコ方向に3.1倍延伸した後200℃で熱固定し
て80μの二軸延伸フィルムを得た(実施例8)。該フィ
ルムの特性値は表2に示した通りであり、本発明によれ
ば各特性値が良好で、かつタテ方向の強度の強いフィル
ムが得られる。
【0048】本発明の各物性値の測定法を以下に示す。
【0049】<破断強度>フィルムを温度23℃、相対湿
度55%に温調された部屋に4時間以上放置した後、試料
巾10mm、長さ200mmに切断し、チャック間100mmにして引
張速度100mm/分で引張試験をし、破断したときの荷重
を初期断面積で除く破断強度を求めた。
【0050】<平面性>フィルムを温度23℃、相対湿度
55%に温調された部屋に4時間以上放置した後、試料寸
法120mm×150mmに切断し、熱風式オーブン内で無緊張状
態で130℃で30分間熱処理し、この熱処理した試料を温
度23℃、相対湿度55%に温調された部屋に4時間以上放
置した後、その波打ちの程度を目視評価し下記の基準で
ランク付けした。 ランク 基 準 5 極めて良好 4 良 好 3 波打ちはよく見ると判る程度 2 波打ち中 1 波打ち大 なお、このランク付けにおける実用性は、写真用支持体
としての許容性に基づいて決定され、ランク3以上であ
ることが好ましい。
【0051】<透明性>フィルムのヘイズをJIS K
−6714に従って測定した。写真用支持体として実用上3
%以下が好ましい。
【0052】<巻ぐせ回復性>サンプルサイズ12cm×35
mmのフィルムを直径10mmの巻芯に巻き、55℃,20%RH
の条件下で3日間処理し、巻ぐせをつける。その後巻芯
から解放し、38℃の純水に15分間浸漬後、50gの荷重を
かけて55℃の熱風乾燥器で3分間乾燥する。荷重をはず
し、サンプルを垂直に吊し、サンプル両端間の距離を求
め、元の距離12cmに対しどれだけ回復したかを評価し
た。写真用支持体として実用上50%以上、特に80%以上
であることが好ましい。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の写真
用支持体によれば、機械的強度に優れ、薄膜化が可能
で、現像処理後の巻きぐせも取れやすく、しかも平面性
や透明性の良好な優れた効果を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−244446(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/795

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸を主たる酸成分として、エ
    チレングリコールを主たるグリコール成分とする共重合
    ポリエステルであって、その酸成分として、金属スルホ
    ネート基を含有する芳香族ジカルボン酸が全酸成分に対
    し2〜7モル%配合され、さらにそのグリコール成分と
    してポリアルキレングリコールが反応生成物の全重量に
    対して、3〜10重量%配合され、かつ下記(A)〜
    (C)のいずれかの方法により二軸延伸され、少なくと
    もタテ方向の破断強度が10kg/mm以上であり、か
    つヘーズが3%以下であることを特徴とする写真用支持
    体。(A)未延伸シートをまずタテ方向に延伸し、次いでヨ
    コ方向に延伸し、再度タテ方向に延伸する方法。 (B)未延伸シートをまずヨコ方向に延伸し、次いでタ
    テ方向に延伸する方法。 (C)未延伸シートを1段又は多段でタテ方向に延伸し
    た後、再度タテ方向に延伸し、次いでヨコ方向に延伸す
    る方法。
  2. 【請求項2】 少なくともタテ方向の破断強度が15kg/
    mm2以上であることを特徴とする請求項1記載の写真用
    支持体。
  3. 【請求項3】 ヨコ方向の破断強度が10kg/mm2以上で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の写真用支持
    体。
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