JP3041307B2 - ウィング付き収納ボックスとこれに用いるオ―トロック装置及びデッドボルト - Google Patents

ウィング付き収納ボックスとこれに用いるオ―トロック装置及びデッドボルト

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JP3041307B2
JP3041307B2 JP11324625A JP32462599A JP3041307B2 JP 3041307 B2 JP3041307 B2 JP 3041307B2 JP 11324625 A JP11324625 A JP 11324625A JP 32462599 A JP32462599 A JP 32462599A JP 3041307 B2 JP3041307 B2 JP 3041307B2
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勝司 奥田
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株式会社奥田製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウィング付き収納
ボックスとこれに用いるオートロック装置及びデッドボ
ルト関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、食器棚、本棚、タンス、化粧ケ
ース等の家具に代表されるウィング付きの収納ボックス
では、前面が開放されたボックス本体の開口部に扉(ウ
ィング)が観音開き状に枢着されている。上記家具に代
表されるウィング付きの収納ボックスでは、収納物品の
出し入れを頻繁に行うため、一般に施錠装置を設ける場
合が少なく、また、施錠装置を設けたとしてもユーザー
がこれを余り利用しないことが多い。
【0003】このため、先の阪神大震災の経験からも判
るように、大震度の地震等のため収納ボックスが大きく
揺らされると、その揺れによって閉鎖されている扉が開
いて食器等の収納物品が外に飛び出し、これによって収
納物品が破損したり居住者に当たって負傷することがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本願発明者
は、ボックス本体に生じた大きな揺れを検知してウィン
グを自動的にロックすることにより、収納物品が外へ飛
び出すのを防止できるウィング付き収納ボックスのオー
トロック装置を既に特許出願している(特願平7−18
1739号,特願平7−134376号参照)。かかる
オートロック装置のうちで、外観上の体裁をよくするた
めに収納ボックス内にオートロック装置を組み込んだも
の(特願平7−134376号参照)では、ボックス本
体内に取り付けられるロック装置本体と、ウィングの内
面側に取り付けられるブラケットとを備え、前記ロック
装置本体に、ボックス本体に過大な揺れが生じたときに
だけウィングの開放を阻止するように前記ブラケットに
係合する上下方向に沿って出退自在なデッドボルトを具
備している。
【0005】しかるに、上記デッドボルトをロック装置
本体に対して上下方向に沿って出退自在に設ける場合に
は、同ボルトをロック装置本体のケーシングに対して若
干の遊びをもって挿通する必要がある。このため、デッ
ドボルトの突出端部がブラケットによりウィングの開放
方向に引っ張られると同方向にやや転倒し、デッドボル
トが適切にロック位置に突出していても、ブラケットが
その突出端部から抜け出し、ウィングを適切にロックで
きない場合がある。本発明は、このような実情に鑑み、
デッドボルトがウィングの開放方向に若干転倒してもブ
ラケットの掛止部を確実に捕まえられるようにして、デ
ッドボルトによる地震時のロックを確実にすることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明は次の技術的手段を講じた。すなわ
ち、本発明は、前記ロック装置本体に上下方向に沿って
出退自在に挿通されかつブラケットに引っ掛かってウィ
ングの開放を阻止する突出端部を有するデッドボルト、
このデッドボルトを備えているオートロック装置並びに
収納ボックスにおいて、前記デッドボルトの突出端部
に、前記ブラケットの掛止部に対する引っ掛かりを確実
にするための窪み部が設けられているものである。
【0007】かかる本発明によれば、ブラケットの掛止
部がデッドボルトの窪み部に入り込んで同ボルトに掛止
されるので、デッドボルトがウィングの開放方向に若干
転倒してもブラケットの掛止部を確実に捕まえることが
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1〜図7は本発明の実施形態を示
している。このうち、図7は、本発明に係るオートロッ
ク装置を採用した収納ボックス2を示しており、この収
納ボックス2は、タンス、食器ケース、化粧ケースその
他の家具に使用されるもので、左右の側板3Aと天板8
及び底板9とから方形枠状に組み立てられたボックス本
体3と、ボックス本体3の前面開口部4に同開口部4を
開閉自在に閉鎖する左右一対の扉(ウィング)5とを備
えている。
【0009】この左右一対の扉5は、その幅方向外側縁
がボックス本体3の側板3Aに蝶番6を介して枢着さ
れ、収納ボックス2の内外方向に回動自在ないわゆる観
音開き式とされている。前記蝶番6にはバネが組み込ま
れており、該バネによって扉5が閉鎖方向に付勢されて
いる。ボックス本体3の天板8には、地震等の揺れによ
って左右一対の扉5が開くのを自動的に阻止する前記オ
ートロック装置のロック装置本体1が左右一対の扉5に
対応して一対取り付けられている。
【0010】図1及び図2に示すように、このロック装
置本体1は、天板8の前縁部下面(ボックス本体3の開
口縁部の内面)8Aに取り付けられる合成樹脂製のケー
シング15と、このケーシング15内に上下出退自在に
挿通されたデッドボルト16と、このデッドボルト16
を常時上方へ付勢する第一コイルバネ17と、デッドボ
ルト16を予めケーシング15内に保持しておく保持部
材83と、地震等に伴う過大な(震度2〜3程度)揺れ
を検知して保持部材83をデッドボルト16から解除す
るオートロック手段19と、を備えている。
【0011】ケーシング15は、天板8の下面8Aにね
じ止めされる上面側が開口された固定部20と、この固
定部20の前端部に一体に形成された有底筒状のガイド
筒部21と、固定部20の上面開口部を閉鎖する蓋部材
77と、を備えている。図1に示すように、ケーシング
15は、その前端部が天板8の下面8Aから適当な間隔
をもって離間するよう、蓋部材77に突設されたスペー
サ部81を介して天板8の下面8Aにねじ止めされてい
る。すなわち、蓋部材77の前端から中央にかけての部
分は図1に示す取付状態において天板8の下面8Aから
離間しており、これにより、後述するブラケット40の
挿通空間87が形成されている。また、この蓋部材77
の前端部に設けた挿通孔79に前記デッドボルト16が
上下動自在に挿通されている。
【0012】図3に示すように、蓋部材77は、固定部
20の上面開口部を閉鎖する方形板状の蓋本体80と、
この蓋本体80の前端に固定したガイド部26とからな
り、蓋本体80の左右両側に設けた第一ねじ孔27に挿
通した図外の取付ねじによって固定部20に固定されて
いる。蓋本体80の下面の左右両側には、固定部20に
設けた位置決め孔28に嵌合して同固定部20に対する
位置決めを行う位置決めピン29が突設されている。ガ
イド部26は、固定部20の前部に形成されている段部
30に嵌合し、このさい、前記保持部材83の前部を前
後方向(図1の左右方向)にガイドする。すなわち、ガ
イド部26の中央部には下側に開口しかつ前後方向に延
びるガイド溝31が形成され、このガイド溝31に板状
の保持部材83の前部を挿通することにより、同保持部
材83が前後方向にガイドされている。
【0013】また、蓋本体80のスペーサ部81とケー
シング15の固定部20には、第二ねじ孔32が形成さ
れており、この第二ねじ孔32に上向きに挿通した取付
ねじを天板8の下面8Aに向かってねじ込むことによ
り、ケーシング15がスペーサ部81を介して天板8に
固定されている。図1及び図2に示すように、デッドボ
ルト16はガイド筒部21の内空長とほぼ同じ長さを有
し、下端から中央部に延びる有底のバネ収納穴34を備
え、このバネ収納穴34に収納した第一コイルバネ17
とともにガイド筒部21に挿通されている。
【0014】このとき、この第一コイルバネ17は、そ
の下端部がガイド筒部21の底壁35に立設した連結ピ
ン36に套嵌され、バネ収納穴34内に圧縮状態で収納
される。このため、デッドボルト16は第一コイルバネ
17によって常時上方へ付勢されている。デッドボルト
16の側面下部には左右一対のストッパー37が突設さ
れており、このストッパー37は前記ガイド部26の前
端部26A(図3(b)参照)に当接することにより、
当該デッドボルト16が上方へ抜け出すのを規制してい
る。
【0015】一方、扉5の内面5Aには、ロック位置に
突出したデッドボルト16に係止されて扉5の開放を規
制するブラケット40が取付ねじ41によって固定され
ている。図1及び図4に示すように、このブラケット4
0は取付板42とこれに直交する係止板43とから側面
視L字状に屈曲形成されている。ブラケット40の係止
板43の先端部(収納ボックス3側の端部)には、ロッ
ク位置(図1の状態)に移動したデッドボルト16の突
出端部に引っ掛かる掛止部43Aが設けられている。
【0016】ブラケット40は、取付板42を取付ねじ
41によって扉5の内面5Aにねじ止めすることによ
り、係止板43が内面5Aから後方へ突出するように取
り付けられていて、このブラケット40の取付位置は、
扉5の閉鎖状態において当該係止板43がデッドボルト
16の出退位置と同じ平面位置となり、かつ、前記挿通
空間87に入り込む高さ位置とされている。このため、
デッドボルト16がそのガイド筒部21内に納まってい
るときは、デッドボルト16はブラケット40から解除
されており、扉5の開放を許容するアンロック位置とな
る。他方、デッドボルト16が空間87に突出したとき
は(図1の状態)、デッドボルト16の上部が扉5に固
定してあるブラケット40の逃げ部(係合凹部)44に
入り込み、当該扉5の開放が阻止されるロック位置とな
る。
【0017】前記ケーシング15の固定部20には、デ
ッドボルト16の出退方向と交差するよう前後方向(扉
5の開閉方向、図1における左右方向と同じ)に延びる
収納部45が形成されており、この収納部45の左右方
向中央部に、前記保持部材83が前後方向移動自在にガ
イドされた状態で挿通されている。すなわち、本実施形
態の保持部材83は、ほぼ短冊板状に形成された金属製
のスライド板よりなり、収納部45の底面中央部に凹設
された前後方向のガイド溝46の間に縦向きに嵌め込む
ことにより、収納部45内に前後方向移動可能にガイド
されている。また、収納部45の底面に、転動部材19
Aの案内突条47が前記溝46と平行に設けられてい
る。
【0018】この板状の保持部材83は、デッドボルト
16の側面に形成した掛止凹部48に嵌合する掛止片
(掛止部)49を前端部に備え、当該保持部材83をデ
ッドボルト16側に付勢する第二コイルバネ50を連結
するための連結片51を後端部に備えている。また、保
持部材83の中央部には上方に大きく開いた逃げ凹部8
4が切り欠き形成され、その後部上端縁には、当該保持
部材83を第二コイルバネ50に抗して後方へスライド
させるための解除片53が形成されている。
【0019】なお、保持部材86の掛止片49の上縁に
は、デッドボルト16の下方移動に伴って当該保持部材
18を後方へ押し戻すべく、前下がり傾斜状のテーパー
部が形成されている。一方、図1に示すように、保持部
材83の連結片51を外嵌して取り付けられる第二コイ
ルバネ50は、収納部45の後端壁部に当接して当該保
持部材83を常時前方へ付勢している。このコイルバネ
50の付勢力によって保持部材83の掛止片49がデッ
ドボルト16の掛止凹部48内に強制的に嵌合され、こ
れにより、デッドボルト16を予めアンロック位置に保
持することができる。
【0020】本実施形態のオートロック手段19は、ボ
ール状の転動部材19Bからなり、上記板状の保持部材
83とともに収納部45内に収納され、保持部材83の
逃げ凹部84内に前後方向転動自在に設けられている。
このため、転動部材19Bがボックス本体3の揺れに伴
って後方へ移動すると、保持部材18の解除片53に衝
突して同保持部材18をデッドボルト16から解除させ
る。また、転動部材19Bは、収納部45内でそのガイ
ド溝46により案内されている保持部材83を、地震時
の揺れ(例えば、震度2〜3程度の揺れ)によって、第
二コイルばね50の弾発力に抗して後方に押動させるに
十分な慣性力(衝突力)を発生させうる重さに設計され
ている。
【0021】なお、転動部材19Bの材料としては、地
震等による震度2〜3程度の揺れにより感度良く確実に
転動し、かつその感度を長期間持続させうる錆の発生し
にくい金属として、例えば真鍮を採用するのが好ましい
が、鋼材の外周に樹脂を被覆したものであってもよい。
また、樹脂内に鉛等の比重の高い金属を埋設したものも
採用できる。なお、オートロック手段19として、ロー
ラ状の転動部材を採用することもできる。
【0022】この転動部材19Bは、ボックス本体3が
揺れることによって収納部45内で前後に往復転動する
が、その揺れが地震等により生じた大きなものであると
きは、その転動による慣性力が大きくなって保持部材8
3の解除片53に強く衝突する。この衝突により、第二
コイルバネ50によって前方へ付勢されている保持部材
83が後方(図1の左側)へ移動して保持部材83の掛
止片49がデッドボルト16の掛止凹部48から離脱
し、その後、デッドボルト16が第一コイルバネ17に
よって上方に突出されてロック位置となる。
【0023】図1に示すように、前記ブラケット40の
係止板43は、その先端部から中途部に至る部分を上方
に屈曲してなる逃げ部44を備えている。この逃げ部4
4は、扉5が完全に閉鎖されたとき、デッドボルト16
よりもやや後方(ボックス本体3内部側)に位置するよ
うに形成されており、このさい、逃げ部44の基端屈曲
部が丁度デッドボルト16の後側面に位置するようにな
っている。従って、デッドボルト16がロック位置に突
出できるのは、図1に示す如く、扉5が若干開いて逃げ
部44がデッドボルト16の直上にきたときである。そ
して、逃げ部44に突出したデッドボルト16は、その
突出端部でブラケット40の掛止部43Aを掛止し、ウ
ィング5が開放方向に移動するのを規制する。
【0024】また、図1に示すように、オートロック装
置は、デッドボルト16がブラケット40に係合してい
る状態(図1の状態)からさらに扉5を閉鎖方向に移動
させることにより、デッドボルト16をアンロック位置
に押し戻すためのロック解除機構を備えている。そし
て、本実施形態では、このロック解除機構として、扉5
の閉鎖方向に移動するブラケット40の同方向中途部が
デッドボルト16の突出端部に直接当接することにより
そのデッドボルト16を没入側である下方に押し戻す形
状に形成された第一及び第二カム部61,62よりなる
カム機構を採用している。
【0025】より具体的には、上記第一カム部61は、
ブラケット40の係止板42の中途部において前下がり
傾斜状に形成されている。換言すると、この第一カム部
61は、ブラケット40における扉5開閉方向中途部
に、デッドボルト16側(収納ボックス3側)に近づく
に従い同ボルト16の突出側に傾斜するように形成され
ている。他方、第二カム部62は、デッドボルト16の
突出端面を前下がり傾斜状にカットして形成されてい
る。換言すると、この第二カム部62は、デッドボルト
16の突出端部に形成されかつブラケット40側(ボッ
クス3の外側)に向かうに従い当該デッドボルト16の
没入側に傾斜するように形成されている。
【0026】このため、ロック位置に突出したデッドボ
ルト16が逃げ部44に係合した状態から扉5を閉鎖位
置に移動したとき、カム部61,62同士が押圧接当し
てデッドボルト16をアンロック位置に押圧するように
なっている。すなわち、デッドボルト16がブラケット
40に係合している状態(デッドボルト16の突出端部
が逃げ部44に入り込んでいる状態)からさらに扉5を
閉鎖方向に移動すると、ブラケット40の第一カム部6
1がデッドボルト16の第二カム部62に当接して、デ
ッドボルト16がアンロック位置に押し戻されることに
なる。
【0027】また、ブラケット40の係止板43の先端
部には、前記第一カム部61とほぼ同じ角度で前下がり
に湾曲した第三カム部64が設けられている。この第三
カム部64は、ブラケット40のすべての部分が収納ボ
ックス3の外側に位置するように完全に開放されている
扉5を閉鎖方向へ移動させることによっても、ロック位
置にあるデッドボルト16をアンロック位置側に押圧で
きるようにするもので、扉5が大きく完全に開いた状態
においてデッドボルト16がロック位置Bに突出したと
き、デッドボルト16とブラケット40とが干渉して扉
5が閉鎖できなくなるのを防止する。
【0028】すなわち、扉5が大きく完全に開いた状態
でデッドボルト16がアンロック位置に突出したとき、
この状態から扉5を閉鎖移動すれば、第二カム部62と
第三カム部64とが押圧接当してデッドボルト16をア
ンロック位置に向けて押圧し、これによりブラケット4
0の先端部がデッドボルト16を乗り越えられるので、
デッドボルト16がロック位置にあるときでも完全開放
状態の扉5を簡単に閉鎖でき、扉5のスムーズな閉鎖を
可能にする。上記実施形態に係るオートロック装置によ
れば、第一コイルバネ17に抗してデッドボルト16を
押し下げると、保持部材83の掛止片49が掛止凹部4
8に嵌合し、デッドボルト16をアンロック位置に保持
する。このため、デッドボルト16はボックス本体3に
大きな揺れが生じていない通常の場合は常にアンロック
位置に保持されており、この場合は扉5を自由に開閉す
ることができる。
【0029】一方、ボックス本体3に想定した震度より
も大きな揺れが生じると、転動部材19Bが保持部材8
3の解除片53に衝突したときの衝撃力によって掛止片
49による保持が解除される。このため、扉5が僅かに
開かれてブラケット40の逃げ部44がデッドボルト1
6の直上にきたときに、同デッドボルト16が自動的に
ロック位置に移動し、デッドボルト16の突出端部がブ
ラケット40の掛止部43Aに引っ掛かり、扉5の開放
が阻止される。その結果、収納ボックス2内の食器等の
収納物が外部に飛び出すのが未然に防止される。
【0030】そして、上記のようにデッドボルト16が
ブラケット40に係合している状態から、さらに扉5を
閉鎖方向に移動させると、ブラケット40の第一カム部
61がデッドボルト16上端の第二カム部62に当接し
て同ボルト16をアンロック位置に押し戻し、その後、
保持部材83がデッドボルト16をそのアンロック位置
に保持し、これによってロックを解除することができ
る。このように、本実施形態では、扉5を閉鎖方向に押
すだけでデッドボルト16によるロックをワンタッチで
解除することができるので、オートロック装置が地震に
よらずに軽微な振動でロックされたような場合でも、極
めて簡単な操作でそのロックを解除することができる。
【0031】また、扉5を押し戻すという極めて簡単な
操作でロック解除できるようになったことから、オート
ロック装置の揺れ検出の感度を上げても、収納ボックス
2の使用に不便が生じなくなり、このため、同装置の揺
れ検出の感度を極めて鋭敏にすることができる。なお、
上記実施形態において、左右の扉5のうち一方の扉5の
縁部に、両扉5間の間隙を閉鎖する帯板状の召し合わせ
部材を固着する場合には、他方の扉5を開かないと一方
の扉5を開くことができないので、他方の扉5のみにブ
ラケット40を設け、これを自動的に係止するロック装
置本体1をボックス本体3に一つ設ければ足りる。
【0032】ただし、召し合わせ部材が一方の扉5に対
して揺動自在に枢着されている場合には、左右両扉5に
ブラケット40を設け、これらのブラケット40に対応
するボックス本体3のそれぞれの位置にロック装置本体
1を設ける必要がある。また、片方開き扉5の収納ボッ
クス2の場合には、ロック装置本体1をボックス本体3
の立側面に取り付けることもできる。なお、本実施形態
では、ブラケット40に設けた第一カム部61とデッド
ボルト16に設けた第二カム部62とにより、扉5を閉
鎖移動したときデッドボルト16をアンロック位置に押
圧するカム機構を構成しているが、ブラケット40に設
けた第一カム部61のみにて、ウィング5の閉鎖方向へ
の移動によりブラケット40がロック位置にあるデッド
ボルト16をアンロック位置に押圧するようにしてもよ
い。
【0033】すなわち、カム機構は、第一及び第二カム
部61,62の双方だけでなく、第一カム部61がけか
ら構成することもできる。また、本実施形態では、揺れ
を検知して保持部材18をデッドボルト16から解除す
るオートロック手段19を、ボール状の転動部材19B
により構成しているが、これに代え、オートロック手段
19を、保持部材83に対して摺動する重り部材(例え
ば、特願平7−134376号参照)により構成しても
よい。また、本実施形態では、収納ボックス2は、蝶番
6に組み込んだバネによって扉5を閉鎖方向に付勢する
ように構成されているが、これに代え、収納ボックス2
は、マグネットにより扉5を閉鎖位置に吸引保持するよ
うにしたものであってもよいし、扉5を閉鎖位置に保持
する機構を有しない収納ボックスであってもよい。
【0034】本実施形態では、ブラケット40側に形成
する第一カム部61として、ブラケット40に取り付け
られかつデッドボルト16の出退方向(図例では上下方
向)に弾性変形するバネ部材71を採用している。図1
及び図4に示すように、このバネ部材71は、ブラケッ
ト40の取付板42の内面に固定された固定板部72
と、この固定板部72の上端縁から後方へ延設された当
接板部73とを有する板バネよりなる。なお、このバネ
部材71は、板バネだけでなく棒状のバネを採用するこ
ともできる。
【0035】当接板部73は、その中途部を下方に屈曲
することで側面視ほぼくの字状を呈し、その屈曲部から
先端に至る部分を前下がり傾斜状に形成することで、デ
ッドボルト16の突出端部に対する当接部分74(第一
カム部61)を備えている。この当接部分74は、ブラ
ケット40の逃げ部44に入り込んだ状態でデッドボル
トボルト16の第二カム部62とほぼ同じ角度に傾斜し
ており、かつ、その第二カム部62よりも長い当接面を
有している。なお、図1及び図4に示すように、ブラケ
ット40の係止板43の幅方向中央部には、上方に弾性
変形した当接板部73と同係止板43との干渉を避ける
ための逃げ長孔75が設けられている。
【0036】また、本実施形態では、デッドボルト16
の突出端部に、ブラケット40の掛止部43Aに対する
引っ掛かりを確実にするための窪み部76を設けてい
る。この窪み部76は、図1及び図2に示すように、ブ
ラケット16の突出端部の後側面を上下方向一定範囲に
渡って浅く彫り込むことによって形成されていて、この
ため、ブラケット40の掛止部43Aは、当該窪み部7
6に入り込んだ状態でデッドボルト16の突出端部に掛
止されることになる(図1参照)。更に、本実施形態で
は、蓋部材77の上面に、前後方向(扉5の開閉方向)
に延びる左右一対のガイドリブ78が設けられている。
【0037】図2及び図3に示すように、このガイドリ
ブ78は、デッドボルト16の挿通孔79を左右から挟
む位置に立設されており、蓋本体80の先端縁からスペ
ーサ部81の根元に至る範囲に渡って前後方向に延設さ
れている。このガイドリブ78の突出高さは、アンロッ
ク位置に保持されているデッドボルト16の上端縁と同
量か又はそれより大きい突出量に設定されている。ま
た、図1及び図2に示すように、本実施形態では、保持
部材83の逃げ凹部84の底部に、後方(反デッドボル
ト16側)に向かうに従い当該逃げ凹部84が深くなる
方向に傾斜した傾斜縁85が形成されていて、この傾斜
縁85により、転動部材19Bが常に解除片86の近傍
に位置するようにしている。
【0038】このため、転動部材19Bが少し転動する
だけで、同部材19Bを保持部材83の解除片86に衝
突させることができ、オートロック装置の揺れに対する
感度を向上することができる。なお、本実施形態では、
ブラケット40にバネ部材71を取り付けることでデッ
ドボルト16に対する上下方向の当接範囲を広げている
ので、蓋部材77のスペーサ部81の上下長さを比較的
大きくしてバネ部材71も挿通空間87に挿通できるよ
うにしている。
【0039】更に、図2に示すように、ケーシング15
は、その前端部のガイド筒部21を丸みを有するカバー
部材88で一体に覆うことにより、平面視で四隅が丸み
を帯びた四角形に形成されている。次に、図5及び図6
を参照しつつ、本実施形態に係るオートロック装置の作
用を説明する。まず、図5(a)に示すように、デッド
ボルト16がアンロック位置に保持されているときは、
ブラケット40の係止板43及びバネ部材71はいずれ
もロック装置本体1側の挿通空間87を自由に行き来で
き、この場合、扉5を自由に開閉することができる。
【0040】一方、図5(b)に示すように、ボックス
本体3に想定した震度よりも大きな揺れが生じると、転
動部材19Bの保持部材18の解除片53に衝突したと
きの衝撃力によって掛止片49による保持が解除され
る。このため、扉5が僅かに開かれてブラケット40の
逃げ部44がデッドボルト16の直上にきたときに、同
デッドボルト16が自動的にロック位置に移動し、デッ
ドボルト16の突出端部がブラケット40の掛止部43
Aに引っ掛かり、扉5の開放が阻止される。このさい、
本実施形態では、ブラケット40の掛止部43Aがデッ
ドボルト16の窪み部76に入り込んだ状態で両者が係
合するので、ケーシング15のガイド筒部21に対する
遊び等によってデッドボルト16が扉5の開放方向に若
干転倒しても、ブラケット40の掛止部43Aが扉5の
開放方向に抜け出すのを未然に防止できる。
【0041】そして、図5(b)に示すデッドボルト1
6がブラケット40に係合している状態から扉5を閉鎖
方向に移動させると、ブラケット40の第一カム部61
(バネ部材71)がデッドボルト16上端の第二カム部
62に当接して同ボルト16をアンロック位置に押し戻
し、その後、保持部材83がデッドボルト16をそのア
ンロック位置に保持し、これによってデッドボルト16
によるロックが解除される。この場合、本実施形態で
は、第一カム部61として上下方向に弾性変形自在なバ
ネ部材71を採用したので、図5(b)と図6(a)
(b)に示すように、扉5のガタつきやブラケット40
の取付誤差等により同ブラケット40の取付高さが若干
変化しても、第一カム部61がデッドボルト16の突出
端部(第二カム部62)に確実に当接するようになり、
このため、カム機構よりなるロック解除機構をより確実
に作動できるようになる。
【0042】また、図5(c)に示すように、扉5が完
全に開放している状態でデッドボルト16が突出してい
る場合でも、そのまま扉5を閉鎖方向に移動すれば、ブ
ラケット40の先端部に形成した第三カム部64がデッ
ドボルト16の第二カム部62を押し下げるので、デッ
ドボルト16を指で押し戻すことなく、扉5を簡単に閉
鎖できる。更に、本実施形態では、ガイドリブ78がア
ンロック位置にあるデッドボルト16の上端縁と同量又
はより大きく突出しているので、蝶番6の劣化等の原因
で扉5が徐々に下がってきても、ブラケット40の掛止
部43Aはガイドリブ78に当接し、アンロック位置に
あるデッドボルト16には掛止されない。
【0043】このため、アンロック位置にあるデッドボ
ルト16により扉5がロックされてしまうのを未然に防
止することができる。なお、上記した実施形態は例示的
なものであって限定的なものではない。すなわち、本発
明の範囲は前記した特許請求の範囲によって示され、そ
の請求項の意味に入るすべての変形例は本発明に含まれ
るものである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
デッドボルトがウィングの開放方向に若干転倒してもブ
ラケットの掛止部を確実に捕まえることができるので、
デッドボルトによる地震時のロックを確実にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオートロック装置の取付及びロック状
態を示す側面断面図である。
【図2】ロック装置本体の分解斜視図である。
【図3】(a)は蓋部材の平面図、(b)は同蓋部材の
側面図、(c)は同蓋部材の正面図、(d)は同蓋部材
の底面図である。
【図4】(a)はブラケットの平面図、(b)は同ブラ
ケットの側面図、(c)は同ブラケットの底面図であ
る。
【図5】オ−トロック装置の作用説明図であり、(a)
はデッドボルトがアンロック位置にある状態を示す図で
あり、(b)はデッドボルトがロック位置にある状態を
示す図であり、(c)はデッドボルトがロック位置にあ
るが扉が解放している状態を示す図である。
【図6】(a)はブラケットの取付位置が上方に変化し
た状態を示す図であり、(b)はブラケットの取付位置
が下方に変化した状態を示す図である。
【図7】本発明のオートロック装置が装着された収納ボ
ックスの斜視図である。
【符号の説明】
1 ロック装置本体 2 収納ボックス 3 ボックス本体 4 前面開口部 5 ウィング(扉) 5A 内面 16 デッドボルト 40 ブラケット 43A 掛止部 76 窪み部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05C 21/02 E05B 65/44 E05C 19/02 E05C 19/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボックス本体(3)内に取り付けられる
    地震時オートロック機能を有するロック装置本体(1)
    と、前記ボックス本体(3)の前面開口部(4)に枢着
    されたウィング(5)の内面(5A)に取り付けられる
    ブラケット(40)と、前記ロック装置本体(1)に上
    下方向に沿って出退自在に挿通されかつ前記ブラケット
    (40)に引っ掛かって前記ウィング(5)の開放を阻
    止する突出端部を有するデッドボルト(16)と、を備
    えたウィング付き収納ボックスのオートロック装置にお
    いて、 前記デッドボルト(16)の突出端部に、前記ブラケッ
    ト(40)の掛止部(43A)に対する引っ掛かりを確
    実にするための窪み部(76)が設けられていることを
    特徴とするウィング付き収納ボックスのオートロック装
    置。
  2. 【請求項2】 ボックス本体(3)と、この本体(3)
    の前面開口部(4)に枢着されたウィング(5)と、前
    記ボックス本体(3)内に取り付けられた地震時オート
    ロック機能を有するロック装置本体(1)と、前記ウィ
    ング(5)の内面(5A)に取り付けられたブラケット
    (40)と、前記ロック装置本体(1)に上下方向に沿
    って出退自在に挿通されかつ前記ブラケット(40)に
    引っ掛かって前記ウィング(5)の開放を阻止する突出
    端部を有するデッドボルト(16)と、を備えたウィン
    グ付き収納ボックスにおいて、 前記デッドボルト(16)の突出端部に、前記ブラケッ
    ト(40)の掛止部(43A)に対する引っ掛かりを確
    実にするための窪み部(76)が設けられていることを
    特徴とするウィング付き収納ボックス。
  3. 【請求項3】 ボックス本体(3)内のロック装置本体
    (1)に上下方向に沿って出退自在に挿通されており、
    かつ、ウィング(5)の内面(5A)に設けたブラケッ
    ト(40)に引っ掛かって前記ウィング(5)の開放を
    阻止する突出端部を有するウィング付き収納ボックスの
    オートロック装置に使用するデッドボルトにおいて、 前記突出端部に、前記ブラケット(40)の掛止部(4
    3A)に対する引っ掛かりを確実にするための窪み部
    (76)が設けられていることを特徴とするウィング付
    き収納ボックスのオートロック装置に使用するデッドボ
    ルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004289514A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Mitsumi Electric Co Ltd アンテナ装置

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