JP3041089B2 - 内燃エンジンの減速制御方法 - Google Patents

内燃エンジンの減速制御方法

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JP3041089B2
JP3041089B2 JP3178704A JP17870491A JP3041089B2 JP 3041089 B2 JP3041089 B2 JP 3041089B2 JP 3178704 A JP3178704 A JP 3178704A JP 17870491 A JP17870491 A JP 17870491A JP 3041089 B2 JP3041089 B2 JP 3041089B2
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃エンジンの減速制御
方法に関し、特に減速時のエンジンブレーキ効果を高め
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃エンジンの制御性の向上を図
るため、スロットル弁をステッピングモータ等のアクチ
ュエータで駆動するように構成し、アクセルペダルの踏
込量又は踏込速度及びエンジン運転パラメータに応じて
制御手段が前記アクチュエータを制御してスロットル弁
の開度を制御する技術が提案されている(例えば、特開
平02−169838)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たアクチュエータ駆動タイプの内燃エンジンにおいて
は、アクチュエータとしてのステッピングモータのスロ
ットル弁駆動速度が従来一般に用いられるアクセルペダ
ルとスロットル弁とを機械的に連結した足踏み駆動の場
合と比較して遅く、例えば弁全開から弁全閉に至るまで
には1秒前後を要する。また、ステッピングモータの駆
動速度を上げることは、弁開度の制御精度との関係で困
難であった。
【0004】このように、スロットル弁全開から全閉に
至るまでに時間を要すると、吸気管内の負圧の立上りが
遅れ、エンジンの減速時においてエンジンブレーキが効
かない状態(以下、「空走状態」という)が長くなり、
運転フィーリング上好ましくないという事態が想定され
る。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、減速時において空走状態を低減し、良好な運転フ
ィーリングを得ることができる内燃エンジンの減速制御
方法に関するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、開弁期間が任意に変更可能な吸気弁と、電
気的に作動するスロットル弁とを有する内燃エンジンの
減速制御方法において、前記エンジンの減速状態を検知
したとき、前記吸気弁の開弁期間を所定開弁期間より大
きくすると共に、前記スロットル弁の開度を所定開度よ
り小さくする減速制御を行い、該減速制御において、前
記スロットル弁の開度が前記所定開度より小さくなるま
での間前記吸気弁の開弁期間を前記所定開弁時間より小
さい第2の所定開弁期間より小さくすることを特徴とす
る内燃エンジンの減速制御方法を提供する。
【0007】また、開弁期間が任意に変更可能な吸気弁
と、電気的に作動するスロットル弁とを有する内燃エン
ジンの減速制御方法において、前記エンジンの減速状態
及び該エンジンへの燃料供給の停止状態を同時に検出し
たとき、前記吸気弁の開弁期間を所定開弁期間より大き
くすると共に、前記スロットル弁の開度を所定開度より
小さくする減速制御を行い、該減速制御において、前記
スロットル弁の開度が前記所定開度より小さくなるまで
の間前記吸気弁の開弁期間を前記所定開弁時間より小さ
い第2の所定開弁期間より小さくすることを特徴とする
内燃エンジンの減速制御方法を提供する。
【0008】
【作用】本発明による内燃エンジンの減速制御方法にお
いては、エンジンの減速状態が検知されたとき、吸気弁
の開弁期間を所定開弁期間より大きくすると共に、スロ
ットル弁の開度を所定開度より小さくする。これによ
り、ポンピングロスによるエンジンブレーキ状態が作り
出される。又、このとき、スロットル弁の開度が前記所
定開度より小さくなるまでの間は吸気弁の開弁期間を前
記所定開弁期間より小さくする。これにより、吸入空気
の燃焼室への流入が防止され、減速時の空走状態が低減
される。特に、上記減速制御をエンジンへの燃料供給の
停止状態時に行うことにより、減速制御中に燃料供給を
制御する必要がなく減速制御を簡単かつ確実に行うこと
ができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0010】図1は本発明による内燃エンジンの減速制
御方法が適用される内燃エンジンの全体構成の一例を示
す構成図である。図1において、吸気管1の集合部1a
にはスロットル弁2が配され、該スロットル弁2には例
えばステッピングモータから成るアクチュエータ3が接
続されている。該アクチュエータ3は電子コントロール
ユニット(以下「ECU」という)4に接続され、EC
U4からの制御信号に応じてスロットル弁2を駆動す
る。スロットル弁2にはスロットル弁開度(θTH)セン
サ5が機械的に連結されその検出信号はECU4に供給
される。
【0011】吸気管1の集合部1aの上流側端には、エ
アクリーナ3が設けられている。また、吸気管1の集合
部1aとその下流側の分岐部1bとの間にはスロットル
弁2をバイパスするバイパス管6が接続され、該バイパ
ス管6の途中にリニアソレノイド等から成るバイパス弁
7が配設されている。該バイパス弁7は、ECU4から
の信号により開閉制御される。
【0012】吸気管1の分岐部1bには、吸気温(T
A)センサ8、吸気管絶対圧(PB)センサ9が装着さ
れ、これらの検出信号はECU4に供給される。更に、
吸気管1の分岐部1bには吸気管内の負圧を蓄圧するた
めのバキュームタンク10がチェック弁11を介して接
続されている。負圧センサ12はバキュームタンク10
内部の負圧を検出してその検出信号をECU4に供給す
る。バキュームタンク10内に蓄圧された負圧は管10
aにより負圧の必要なエンジンの各装置へ供給される。
また、吸気管1の分岐部1bには、燃料噴射弁13が装
着され、ECU4からの制御信号に応じた開弁時間に亘
り付勢されて燃料を噴射する。
【0013】吸気管1とエンジンのシリンダブロックの
各気筒14との間の吸気ポート24には吸気弁15が装
着され、ECU4からの制御信号により後述する油圧駆
動弁ユニット30(図2)を介して開弁期間(開弁時期
及び/又は閉弁時期)が制御される。一方、排気管16
と各気筒14との間の排気ポートには排気弁17が装着
され、同じくECU4からの制御信号により油圧駆動弁
ユニット(図示せず)を介して開弁期間が制御される。
【0014】エンジンの気筒14の周壁のウォータジャ
ケットには(TW)センサ18が挿着され、その検出信
号はECU4に供給される。又、エンジン回転数(N
E)センサ19がエンジンのクランク軸に対向して配さ
れ、各気筒の所定クランク角度毎にパルス信号(TDC
信号)を発生し、ECU4に供給する。
【0015】油圧(Toi1)センサ20は油圧駆動ユ
ニット30の作動油の温度を検出してその検出信号をE
CU4へ送出する。
【0016】排気管16にはO2センサ21が挿着され
排気ガス中の酸素濃度を検出してその検出信号をECU
4に供給する。更に、排気管16のO2センサ21下流
側には排気浄化のための三元触媒15が配設されてい
る。
【0017】更にECU4には、運転者のエンジンに対
する要求を表わすパラメータとしてのアクセルペダルの
踏込量(θACC)を検出するアクセル開度センサ6
0、大気圧(PA)を検出する大気圧センサ61、及び
エンジンが搭載された車両の走行速度(V)を検出する
車速センサ62が電気的に接続されており、これらのセ
ンサの検出信号がECU4に供給される。ECU4は中
央演算装置、メモリ、制御信号出力回路等(図示せず)
から成り、各種センサからの検出信号に基づいて上記油
圧駆動弁ユニット30等の作動制御及び点火時期制御を
行うと共に、燃料噴射弁13の開弁時間の制御を行う。
【0018】図12は、油圧駆動弁ユニット30の断面
図であり、該ユニット30は、エンジンの各気筒14の
シリンダヘッド14aに装着されている。シリンダヘッ
ド14aにはエンジンの燃焼室14b(図1)の頂部に
開口し、他方が吸気ポート24に連通する吸気弁口23
が設けられている。吸気弁15は吸気弁口23を開閉す
べくシリンダヘッド14a内を図中上下方向に移動自在
に案内されるように配される。吸気弁15の鍔部25と
シリンダヘッド14aとの間には弁ばね26が縮設され
ており、この弁ばね26により吸気弁15は図中上方
(閉弁方向)に向けてばね付勢される。
【0019】一方、吸気弁15の図中左側には、カム2
7を有するカム軸28が回転自在に配設されている。こ
のカム軸28は、タイミングベルト(図示せず)を介し
てクランク軸(図示せず)に連結されている。カム軸2
8と一体に形成されるカム27と吸気弁15との間に
は、油圧駆動弁ユニット30が介装されている。
【0020】油圧駆動弁ユニット30は、カム27のプ
ロフィールに応じて吸気弁15を弁ばね26に抗して下
方に押圧して開閉駆動する油圧駆動機構30Aと、該油
圧駆動機構30Aの押圧力を開弁作動途中で無効にし、
もってカムプロフィールに拘らず吸気弁15を閉弁する
油圧解放機構30Bとから成る。
【0021】油圧駆動機構30Aは、シリンダヘッド2
1と一体に構成されたブロック32に固設される第1の
シリンダ体33と、下端(前端)を吸気弁15の上端
(後端)に当接して第1のシリンダ体33のシリンダ孔
33aに摺動可能に嵌合される弁側ピストン(弁駆動ピ
ストン)34と、第1のシリンダ体33及び弁側ピスト
ン34により画成される作動油圧室38と、ブロック3
2に固設される第2のシリンダ体36と、カム27に摺
接するリフタ35と、該リフタ35に下端を当接させて
第2のシリンダ体36の下部に摺動可能に嵌合されるカ
ム側ピストン37と、第2のシリンダ体36及びカム側
ピストン37によって画成される油圧発生室39と、油
圧発生室39と作動油圧室38とを連通する油路40と
を主な構成要素とし、作動油圧室38内の油圧が所定値
以上のときカム27のプロフィールに従って、吸気弁1
5を開閉作動させる。
【0022】ブロック32には、吸気弁15の鍔部25
に対向する位置にリフトセンサ62が配設されている。
リフトセンサ62はECU4に電気的に接続されてお
り、吸気弁15のリフト量を検出し、その検出信号をE
CU4に供給する。
【0023】一方、油圧解放機構30Bは、前記油路4
0と給油ギャラリ42とを接続する油路41と、該油路
41の途中に介装されるスピル弁45と、油路41内に
配されるフィード弁43及びチェック弁44と、これら
の弁43,44及びスピル弁45によって画成されるア
キュムレータ回路41a内の解放油圧を保持するための
アキュムレータ46とを主構成要素とする。スピル弁4
5のソレノイド45aはECU4に接続されその制御信
号により励磁消磁される。給油ギャラリ42は、各気筒
毎に設けられた油圧駆動弁ユニットに油圧を供給するた
めに設けられており、オイルポンプ47に接続されてい
る。オイルポンプ47は、シリンダヘッド21に設けら
れた補助オイルパン48内の作動油を所定範囲内の油圧
として給油ギャラリ42に供給する。なお、給油ギャラ
リ42に供給する作動油は、クランクケース(図示せ
ず)下部に設けられるオイルパンからオイルポンプによ
って供給するようにしてもよい。
【0024】アキュムレータ46は、油圧開放機構30
Bのスピル弁45により開放された油圧及び排油を蓄圧
すべくアキュムレータ回路41aの途中に設けられ、ブ
ロック32に穿設されたシリンダ孔461と、空気孔4
62を有するキャップ463と、シリンダ孔461に摺
動自在に嵌合されたピストン464と、キャップ463
とピストン464との間に縮設されたばね465とから
成る。
【0025】上記油圧駆動機構30Aおよび油圧解放機
構30Bの構成の詳細は特開平01−91352に記載
されている。
【0026】以上のように構成される油圧駆動機構30
A及び油圧解放機構30Bの作用について以下に説明す
る。
【0027】ECU4からの制御信号によってスピル弁
45のソレノイド45aが励磁されているときには、ス
ピル弁45は閉弁状態となり、油圧駆動機構30Aの油
圧発生室39、油路40及び作動油圧室38内の油圧が
所定値以上の高圧に保持され、カム27のプロフィール
に応じて吸気弁15の開閉駆動が行われる。従ってこの
場合の弁作動特性(クランク角と弁リフト量との関係)
は、図3に実線で示すようになる。
【0028】一方、吸気弁15の開弁時にECU4から
の制御信号によってがスピル弁45のソレノイド45a
が消磁されると、スピル弁45は開弁状態となり、油圧
駆動機構30Aの油圧発生室39、油路40及び作動油
圧室38内の油圧が低下し、カム27のプロフィールに
拘らず、吸気弁15が閉弁作動を開始する。このとき、
弁側ピストン34に設けられた作動油戻り量制限機構に
よって、吸気弁15の閉弁速度が閉弁作動途中から緩め
られ、吸気弁15は弁座21aに緩やかに着座する。こ
の場合の弁作動特性は図3に破線で示すようになる。即
ち、同図においてクランク角θOFFでソレノイド45
aを消磁すると、θOFFから若干遅れて(θ=θS
T)吸気弁15が閉弁作動を開始し、θ=θICにおい
て閉弁完了状態となる。
【0029】以上のように、ECU4からの制御信号に
よってスピル弁45を開閉作動させ、その開弁時におい
て油圧駆動機構30Aの作用を無効とすることにより、
吸気弁15の閉弁開始タイミング(閉弁時期)、従って
開弁期間を任意に設定することができる。その結果、各
気筒の吸入空気量をECU2の制御信号によって制御す
ることが可能となる。
【0030】尚、本実施例では排気弁側にも吸気弁側と
同様の油圧駆動弁ユニット(図示せず)を設けている
が、排気弁側はカムプロフィールに従って一定のタイミ
ングで閉弁する通常の動弁機構、若しくは開/閉弁時期
を複数設定可能な可変バルブタイミング機構としてもよ
い。
【0031】次に、本発明による内燃エンジンの減速制
御方法の一実施例を図4〜図13を参照して説明する。
【0032】図4,図5は実施例を示すフローチャート
である。まず、エンジン回転数NE、アクセル開度θA
CC、スロットル弁開度θTH、エンジン冷却水温T
W、油圧駆動弁ユニット30の作動油温Toi1、吸気
管内負圧(以下、「吸気圧」という)PBおよび車速V
の各値を図1のセンサ19,60,18,20,9およ
び62から夫々読み取る(ステップS1)。
【0033】次に、エンジンが減速状態か否かを検知す
る(ステップS2)。この減速状態の検知は図6乃至図
8のテーブルを用いて行なう。図6乃至図8において、
DR1,DR3,DR5は減速状態と判別される領域、
DR2,DR4,DR6は減速状態と判別されない領域
である。図6で、横軸はアクセル開度θACCを示し、
縦軸はエンジン回転数NEを示す。同図に示すように、
基本的にはNEが高くθACCが小さければ減速状態と
判別し、NEが所定値より低いとき又はθACCが所定
値より大きいときには減速状態と判別しない。また図7
で、横軸はアクセル開度θACCを示し、縦軸は車速V
を示す。同図に示すように、基本的にはVが大きくθA
CCが小さければ減速状態と判別し、θACCが所定値
より小さければVに関係なく減速状態と判別する。さら
に図8で横軸はアクセル開速度ΔθACCを示し、縦軸
はエンジン回転数NEを示す。同図に示すように、NE
が所定範囲内でかつΔθACCが大きな負値の所定範囲
内であれば減速状態と判別する。ΔθACCが大きな負
値の所定範囲にある状態はアクセルペダルを急に戻した
場合であり、かかる状態では運転者が減速を要求してい
るからである。ΔθACCは例えばエンジン回転数セン
サ19の出力信号(クランク角信号)パルス毎にθAC
C値を読み込み、数回前のパルス発生時と今回パルス発
生時とのθACC値の差から決定するか又は一定周期の
パルス毎に読み込んだθACC値の差から決定してもよ
い。本減速判別は、ΔθACCが大きな負値の場合には
図6の領域DR2′をも減速状態と判別するためのもの
であり、図6の領域DR2′ではアクセル開度θACC
が所定値以下にならないと減速処理が行われないため、
図8の判別を用いることにより、θACCが所定値以上
であっても早期に減速状態と判別される効果がある。減
速状態か否かの判別方法としては、各センサ値が領域D
R1およびDR3のいずれか一方又は両者を示している
場合、各センサ値が領域DR1およびDR3のいずれか
一方を示すか又はDR5を示している場合、あるいは、
各センサ値が領域DR1およびDR3の両者を示すか又
は領域DR5を示している場合を減速状態と判別する方
法がある。
【0034】図4,図5に戻り、ステップS2で減速状
態と判別されると、エンジンがフューエルカット(F/
C)領域にあるか否かを判別する(ステップS3)。こ
の判別は図9を用いて行なう。図9で、横軸はエンジン
冷却水温TW又は油温Toi1を示し、縦軸はエンジン
回転数NEを示し、DR7はF/C領域と判別する領
域、DR8はF/C領域と判別しない領域である。同図
に示すように、TW又はToi1が高い、すなわちエン
ジン温度が高いほどより低いNEまでF/C領域と判別
する。
【0035】ステップS3でF/C領域と判別される
と、フューエルカットを実行する(ステップS4)。こ
のように、フューエルカットを実行することにより、減
速制御中に燃料を制御する必要が無く、エンジブレーキ
効果のみを考慮して後述する吸気弁15の開弁時間を制
御できる(図13)ので、エンジンの減速制御が簡単か
つ確実に行える。
【0036】次に、スロットル弁開度指令値THCMD
を決定し、図1のアクチュエータ3に減速時の目標スロ
ットル弁開度値THTRGとして出力する(ステップS
5,S6)。この目標値THTRGは図10に示すよう
にエンジン回転数NEに応じて決定されるが、同図の実
線、破線、一点鎖線で示すように、その特性曲線はエン
ジンの種類等により異なる。目標値THTRGは、減速
時エンジン回転数NE>NE1の状態でスロットル弁開
度θTHをTHTRGにしたときにNE=NE1でθT
H=THTRG1の状態であれば吸気弁の閉弁時期を後
述の目標値OFF MAPにするとエンジンブレーキ状
態を作り出すことができるような値に設定されている。
【0037】次に、スロットル弁開度θTHが減速時目
標スロットル弁開度値THTRG+所定開度値ΔTHT
RG(例えば0.5度)以下であるか否かを判断し(ス
テップS7)、θTH>THTRG+ΔTHTRGであ
れば、ΔθTH=θTH−THTRGから吸気弁15の
今回の目標閉弁時期(閉弁時間)θOFFTMG(n)
を検索する(ステップS8,S9)。このθOFFTM
G(n)検索は図11のOFFTR対ΔθTHテーブル
により行ない、ΔθTHに対応するOFFTRを求め、
このOFFTRをθOFFTMG(n)とする。図11
に示すように、ΔθTHの値が小さければθTHはTH
TRGに近いので、吸気弁を多少開いてエンジンブレー
キ状態とすることができる。図11のOFFTROはΔ
θTH=0のときの吸気弁15の開弁期間(所定開弁期
間)である。
【0038】次に、フラグFLGを「0」に設定する
(ステップS10)。フラグFLGは後述のステップS
13で吸気弁15の閉弁期間が目標閉弁時期θOFFT
MGに設定されたとき「1」に設定される(ステップS
14)。次に、目標閉弁時期θOFFTMGの出力ルー
チンを実行する(ステップS11)。
【0039】一方、ステップS2,S3でエンジンが減
速状態でないと判別されたとき、または減速状態ではあ
るがF/C領域でないと判別されたときはフラグFLG
を「0」に設定し(ステップS10)出力ルーチンを実
行する(ステップ11)。この場合、吸気弁15の目標
閉弁時期θOFFTMGは図示しない通常運転時のθO
FFTMG決定ルーチンにより決定される。尚、上記出
力ルーチンではθOFFTMG値は更にエンジン回転数
NE,油温Toil等に応じて補正されスピル弁45制
御信号に変換されて出力される。
【0040】また、ステップS7でθTH≦THTRG
+ΔTHTRGとなったときはステップS12へ移行
し、前記フラグFLGが「0」であるか否かを判別す
る。最初は、FLGは「0」であるので、吸気弁15の
今回の目標閉弁時期θOFFTMG(n)をOFFMA
Pとし(ステップS13)、フラグFLGを「1」に設
定し(ステップS14)、前記ステップS11へ移行す
る。OFFMAPの値は図12のテーブルにより求め
る。同図に示すように、OFFMAPの値はエンジン回
転数NEの値に応じた値であり、所定回転数以下では全
開の値となる。なお、NEが高い時に吸気弁15を全開
にしないのは、全開にすると吸気圧PBが大きくなり過
ぎ、エンジンブレーキの効きが急になるため運転フィー
リングを低下さる場合があるからである。
【0041】ステップS12でフラグFLGが「0」で
なく「1」に設定されている場合にはステップS15へ
移行し、吸気圧PBの値(負圧)と減速時目標圧PAC
OFFの値との差の絶対値が|PB−PACOFF|が
不感帯α以下かどうかを判定する。目標圧PACOFF
は、過度の負圧の発生によりエンジンオイルがエンジン
燃焼室内に上って来てブローバーイ量が増加することを
防止するために設けられたものであり、ステップS15
〜S21は吸気圧PBの値を目標圧PACOFFの値に
近付けるための処理フローである。
【0042】|PB−PACOFF|>αの場合には、
次にPB−PACOFF>0か否かを判別し(ステップ
S16)、PB−PACOFF>0でない即ちPB−P
ACOFF≦0の場合には、吸気圧PBの値は減速時目
標圧PACOFFの値より小さいので、θOFFTRM
G(n)を前回の吸気弁目標閉弁時期θOFFTMG
(n−1)より遅くするため、θOFFTMG(n)=
θOFFTMG(n−1)−β(PB−PACOFF)
とする(ステップS17)。補正係数βの値は図13の
テーブルより求める。同図に示すように、βの値はNE
が高いほど小さい。これは、NEが高いほどエンジンの
ポンプ作用は大きいので、NEが高いほどPBの値を制
御するための吸気弁閉弁時期を早い方向に即ち開弁期間
を小さい方向に補正すれば良く、反対にNEが低いほ
ど、吸気弁閉弁時期を遅い方向即ち開弁期間を大きい方
向に補正する必要があるからである。
【0043】次にθOFFTMG(n)の値がリミット
値以下であるか否かを判別し(ステップS18)、リミ
ット値以下であればθOFFTMG(n)の値をそのま
まとしてステップS14へ移行し、フラグFLGを
「1」に設定する。θOFFTMG(n)の値がリミッ
ト値を越えている場合にはθOFFTRMG(n)の値
を当該リミット値としてステップS14へ移行する(ス
テップS19)。これにより急激な吸気弁の開弁期間の
変化を防止する。
【0044】ステップS15で|PB−PACOFF|
≦αの場合には、吸気圧PBの値は適当な値であるの
で、今回の吸気弁目標開弁角度θOFFTMG(n)の
値を前回の開弁角度θOFFTMG(n−1)と同じと
し(ステップS20)、吸気圧PBの値を前回の値に維
持する。
【0045】ステップS16でPB−PACOFF>0
の場合には、吸気圧PBの値(負圧)は大きいので、図
1のバイパス弁7を開き(ステップS21)、吸気圧P
Bの値を小さくする。これは、バイパス弁7の方がスロ
ットル弁2よりレスポンス等の制御性が良いためである
が、もちろん、バイパス弁7の代りにスロットル弁2の
開度を所定量開方向に制御しても良いし、バイパス弁
7、スロットル弁2の両方を制御しても良い。
【0046】上記実施例においては、ステップS8,S
9でΔθTHから吸気弁目標開弁角度θOFFTMG
(n)を求めたが、θOFFTMG(n)をΔθTHか
ら求めず、吸気弁全閉状態の値としてもよい。即ち、例
えば図10の実線の特性曲線で示すように、エンジン回
転数NEがNE1(例えば2000rpm)に低下し、
スロットル弁開度θTHがTHTRG1=THTRG+
ΔTHTRGとなるまでは、吸気弁15を全閉状態と
し、θTH≦THTRG1になったとき吸気弁15の閉
弁時期をステップS12以下で制御するようにしてもよ
い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は開弁期間
が任意に変更可能な吸気弁と、電気的に作動するスロッ
トル弁とを有する内燃エンジンの減速制御方法におい
て、前記エンジンの減速状態を検知したとき、前記吸気
弁の開弁期間を所定開弁期間より大きくすると共に、前
記スロットル弁の開度を所定開度より小さくする減速制
御を行い、該減速制御において、前記スロットル弁の開
度が前記所定開度より小さくなるまでの間前記吸気弁の
開弁期間を前記所定開弁時間より小さい第2の所定開弁
期間より小さくすることにより、スロットル弁開度が所
定開度以下になるまでの間吸気弁を全閉又はその近傍の
所定開弁時間に制御することができるので、スロットル
弁の駆動遅れによる影響を排除して、減速時の空走状態
を低減することができ、運転フィーリングを良好なもの
とすることができる。
【0048】さらに、開弁期間が任意に変更可能な吸気
弁と、電気的に作動するスロットル弁とを有する内燃エ
ンジンの減速制御方法において、前記エンジンの減速状
態及び該エンジンへの燃料供給の停止状態を同時に検出
したとき、前記吸気弁の開弁期間を所定開弁期間より大
きくすると共に、前記スロットル弁の開度を所定開度よ
り小さくする減速制御を行い、該減速制御において、前
記スロットル弁の開度が前記所定開度より小さくなるま
での間前記吸気弁の開弁期間を前記所定開弁時間より小
さい第2の所定開弁期間より小さくすることにより、上
記と同様の効果を奏すると共に、減速制御中に燃料を制
御する必要がなくなるので、減速制御を簡単かつ確実に
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の減速制御方法を適用した内燃エンジン
の全体構成を示す構成図である。
【図2】油圧駆動弁ユニットの断面図である。
【図3】吸気弁の作動特性を示す特性図である。
【図4】本発明の実施例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例を示すフローチャートである。
【図6】減速領域を判別するためのテーブル図である。
【図7】減速領域を判別するためのテーブル図である。
【図8】減速領域を判別するためのテーブル図である。
【図9】フューエルカット領域を判別するためのテーブ
ル図である。
【図10】減速時目標スロットル弁開度THTRG対エ
ンジン回転数NEの関係を示すグラフである。
【図11】吸気弁目標開弁角度θOFFTMG=OFF
TR対スロットル弁開度と減速時目標スロットル弁開度
THTRGとの差ΔθTHの関係を示すグラフである。
【図12】吸気弁目標開弁角度θOFFTMG=OFF
MAP対エンジン回転NEの関係を示すグラフである。
【図13】補正係数β対エンジン回転数NEの関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
2 スロットル弁 4 ECU 15 吸気弁
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 41/12 320 F02D 41/12 320 330 330Z (56)参考文献 特開 平4−191448(JP,A) 特開 平4−191447(JP,A) 特開 平4−143432(JP,A) 特開 平3−189325(JP,A) 特開 昭55−87835(JP,A) 特開 平4−292551(JP,A) 特開 平4−203247(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 13/02 F02D 9/02 F02D 13/04 F02D 41/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開弁期間が任意に変更可能な吸気弁と、
    電気的に作動するスロットル弁とを有する内燃エンジン
    の減速制御方法において、前記エンジンの減速状態を検
    知したとき、前記吸気弁の開弁期間を所定開弁期間より
    大きくすると共に、前記スロットル弁の開度を所定開度
    より小さくする減速制御を行い、該減速制御において、
    前記スロットル弁の開度が前記所定開度より小さくなる
    までの間前記吸気弁の開弁期間を前記所定開弁時間より
    小さい第2の所定開弁期間より小さくすることを特徴と
    する内燃エンジンの減速制御方法。
  2. 【請求項2】 開弁期間が任意に変更可能な吸気弁と、
    電気的に作動するスロットル弁とを有する内燃エンジン
    の減速制御方法において、前記エンジンの減速状態及び
    該エンジンへの燃料供給の停止状態を同時に検出したと
    き、前記吸気弁の開弁期間を所定開弁期間より大きくす
    ると共に、前記スロットル弁の開度を所定開度より小さ
    くする減速制御を行い、該減速制御において、前記スロ
    ットル弁の開度が前記所定開度より小さくなるまでの間
    前記吸気弁の開弁期間を前記所定開弁時間より小さい第
    2の所定開弁期間より小さくすることを特徴とする内燃
    エンジンの減速制御方法。
  3. 【請求項3】 前記吸気弁の前記所定開弁期間は、前記
    スロットル弁の開度が前記所定開度より小さい状態でエ
    ンジンの吸気管内圧力が所定圧力以下になるような開弁
    期間である請求項1又は2記載の内燃エンジンの減速制
    御方法。
  4. 【請求項4】 前記減速制御において前記スロットル弁
    の開度が前記所定開度より小さくなるまでの間は、前記
    吸気弁の開弁期間を前記エンジンの運転状態に応じて零
    から前記所定期間までの間の期間になるように制御する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の内燃エンジンの
    減速制御方法。
  5. 【請求項5】 前記スロットル弁の開度が前記所定開度
    より小さくなったときは、エンジンの吸入圧力が目標吸
    入圧力となるように前記吸気弁の開弁期間および前記ス
    ロットル弁の開度もしくはスロットルバイパス弁の開度
    の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1
    又は2記載の内燃エンジンの減速制御方法。
  6. 【請求項6】 前記エンジンの減速状態の検知は、アク
    セル開度およびアクセル開速度の少なくとも一方と、少
    なくともエンジン回転数を含む前記エンジン運転パラメ
    ータとにより行うことを特徴とする請求項1又は2記載
    の内燃エンジンの減速制御方法。
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