JP3962356B2 - 可変気筒式内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の気筒のすべてを運転する全気筒運転モードと、一部の運転を休止する部分気筒運転モードとに、運転モードが切り換えて運転されるとともに、減速時にフューエルカットを実行する可変気筒式内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、減速時にフューエルカットを実行する、車両に搭載された内燃機関の制御装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この制御装置では、内燃機関が所定の運転状態である場合に、フューエルカット(以下「F/C」という)を実行することによって、燃費の向上が図られており、このF/Cは、その実行による車両の速度(以下「車速」という)の低下に伴い、内燃機関の回転数(以下「エンジン回転数」という)が所定値になったときに解除される。また、F/C中に、車速の減少度合が大きいか否かが判定され、この減少度合が大きい場合には、エンジン回転数がこの所定値に達する前にF/Cが解除され、その解除タイミングが早められる。これは、F/Cの解除に伴い、制御装置からの駆動信号により燃料噴射が実行されるまでに、時間遅れを伴うので、車速の減少度合が大きい場合には、この燃料噴射の遅れによって、エンジン回転数が大幅に落ち込み、エンジンストールに至るおそれがあることから、これを回避するためである。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−193530号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の制御装置を可変気筒式内燃機関に適用した場合には、次のような問題がある。すなわち、部分気筒運転モードの場合には、全気筒運転モードと比較して、運転される気筒数が少ないため、各気筒ごとの燃料噴射量が同じであれば、内燃機関の出力は小さい。このため、従来の制御装置において、フューエルカットの解除の条件の1つとして、車速の減少度合の大きさを判定しても、F/Cの解除後に部分気筒運転モードによる運転が行われる場合には、内燃機関の出力が十分でないことで、エンジン回転数の大幅な落ち込みを防止できず、エンジンストールが発生するおそれがある。
【0005】
このような不具合は、例えば、車速の減少度合の大きさを判定するための基準をゆるくし、車速の減少度合が比較的小さいときでも、F/Cの解除タイミングが早められるようにすることによって解消することが可能である。しかし、その場合には、F/Cの解除後に全気筒運転モードによる運転が行われるときに、車速の減少度合に対して内燃機関の出力に余裕があって、エンジンストールに至るおそれがないにもかかわらず、F/Cがその時点ですぐに解除されてしまい、燃費の悪化を招く。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、フューエルカットの解除を運転モードに応じた最適なタイミングで行うことができ、それにより、燃費を良好に維持しながら、フューエルカットの解除後におけるエンジンストールの発生を防止することができる可変気筒式内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1による発明は、複数の気筒(実施形態における(以下、本項において同じ)右バンクの気筒#1〜#3、左バンクの気筒#4〜#6)のすべてを運転する全気筒運転モードと、気筒休止機構4によって一部の運転を休止する部分気筒運転モードとに、運転モードが切り換えて運転されるとともに、所定の減速状態のときにフューエルカットを実行する可変気筒式内燃機関3の制御装置1であって、内燃機関3の減速度合を表す減速度合パラメータ(減速度合DTV)を検出する減速度合パラメータ検出手段(車速センサ25、ECU2、図3のステップ2)と、フューエルカット中において、検出された減速度合パラメータが所定のしきい値(全気筒運転モード時用しきい値VEMA、部分気筒運転モード時用しきい値VEMM、故障時用しきい値VEM)以上になったときに、フューエルカットを解除するフューエルカット解除手段(ECU2、図3のステップ5,7,8)と、フューエルカットの解除後に選択されるべき運転モードを設定する運転モード設定手段(ECU2、図2のステップ11)と、内燃機関3から排出された排気ガス中の酸素濃度を検出するLAFセンサ22と、検出された排気ガス中の酸素濃度VLAFに応じて、気筒休止機構4が故障しているか否かを判定する故障判定手段(ECU2、図3のステップ3)と、設定された運転モードと故障判定手段による判定結果に応じて、しきい値を設定するしきい値設定手段(ECU2、図3のステップ4、6〜8)と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この可変気筒式内燃機関の制御装置によれば、所定の減速状態のときにフューエルカットが実行されるとともに、フューエルカット中において、検出された内燃機関の減速度合を表す減速度合パラメータが所定のしきい値以上になったときに、フューエルカットが解除される。また、このしきい値は、フューエルカットの解除後に選択されるべき運転モードに応じて、すなわち全気筒運転モードと部分気筒運転モードの別に応じて設定される。このため、例えば、フューエルカット解除後の運転モードが、内燃機関の出力が小さい部分気筒運転モードのときには、しきい値をより小さな値に設定することによって、内燃機関の減速度合があまり大きくならないうちに、フューエルカットを早期に解除することができるので、燃料噴射の遅れによる内燃機関の回転数の大幅な落ち込みを防止でき、したがって、エンジンストールの発生を防止することができる。
【0009】
また、フューエルカット解除後の運転モードが内燃機関の出力に余裕のある全気筒運転モードのときには、しきい値をより大きな値に設定することによって、内燃機関の減速度合が比較的大きくなるまで、すなわちエンジンストールを防止可能な限界まで、フューエルカットを継続できるので、最良の燃費を得ることができる。さらに、LAFセンサで検出された排気ガス中の酸素濃度に応じて、気筒休止機構が故障しているか否かが判定され、この判定結果にさらに応じて、しきい値が設定される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る可変気筒式内燃機関の制御装置1、およびこれによって制御される可変気筒式内燃機関(以下「エンジン」という)3の概略構成を示している。
【0011】
このエンジン3は、車両(図示せず)に搭載されたV型6気筒のDOHCガソリンエンジンであり、右バンク3Rの3つの気筒#1,#2,#3(複数の気筒)と、左バンク3Lの3つの気筒#4,#5,#6(複数の気筒)を備えている。また、この右バンク3Rには、後述する部分気筒運転モードを実行するための気筒休止機構4が設けられている。
【0012】
この気筒休止機構4は、油路6a,6bを介して油圧ポンプ(図示せず)に接続されている。また、油圧ポンプと気筒休止機構4の間には、吸気弁用および排気弁用の電磁弁5a,5bが配置されている。これらの電磁弁5a,5bはいずれも、常閉式のものであり、ECU2からの駆動信号によりONされたときに、油路6a,6bをそれぞれ開放する。部分気筒運転モードのときには、電磁弁5a,5bがいずれもONされ、油路6a,6bを開放することにより、気筒休止機構4に対して油圧ポンプからの油圧が供給される。これにより、右バンク3Rの気筒#1〜#3において、吸気弁と吸気カムの間および排気弁と排気カム(いずれも図示せず)の間が遮断されることで、吸気弁および排気弁が休止状態(閉鎖状態)に保持される。
【0013】
一方、全気筒運転モードのときには、上記とは逆に、電磁弁5a,5bがともにOFFされ、油路6a,6bを閉鎖することにより、油圧ポンプから気筒休止機構4への油圧の供給が停止される。これにより、右バンク3Rの気筒#1〜#3において、吸気弁と吸気カムの間および排気弁と排気カムの間の遮断状態が解除されることで、吸気弁および排気弁が可動状態になる。
【0014】
6つの気筒#1〜#6には、インテークマニホールド7aを介して吸気管7が接続されている。インテークマニホールド7aの各分岐部7bには、各気筒の吸気ポート(図示せず)に臨むようにインジェクタ8が取り付けられている。これらのインジェクタ8は、ECU2からの駆動信号によって制御され、全気筒運転モードのときには、すべてのインジェクタ8から燃料が各分岐部7b内に噴射される。一方、部分気筒運転モードのときには、右バンク3Rの3つのインジェクタ8からの燃料噴射が停止するように制御される。
【0015】
以上のように、部分気筒運転モードのときには、吸気弁および排気弁の休止と、インジェクタ8からの燃料噴射の休止とによって、右バンク3Rの3つの気筒#1〜#3の運転が休止される。一方、全気筒運転モードのときには、6つの気筒#1〜#6がすべて運転されるとともに、#1→#5→#3→#6→#2→#4の順に運転される。
【0016】
吸気管7には、スロットル弁9が設けられており、このスロットル弁9はモータ9aの回転軸に接続されている。モータ9aは、例えば、直流モータで構成されており、スロットル弁9の開度(以下「スロットル弁開度」という)THは、モータ9aに供給する駆動電流のデューティ値をECU2で制御することによって、制御される。また、スロットル弁開度THは、吸気管7に設けられたスロットル弁開度センサ21で検出され、その検出信号はECU2に出力される。
【0017】
内燃機関の排気管(図示せず)には、LAFセンサ22が設けられており、このLAFセンサ22は、排気ガス中の酸素濃度VLAFをリニアに検出し、その酸素濃度VLAFに比例する検出信号をECU2に出力する。
【0018】
ECU2には、エンジン回転数センサ23からエンジンの回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを表す検出信号が、アクセル開度センサ24からアクセルペダル(図示せず)の開度(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が、車速センサ25(減速度合パラメータ検出手段)から車両の速度(以下「車速」という)VPを表す検出信号が、それぞれ出力される。また、エンジン回転数センサ23は、エンジン3の回転に伴い、気筒#1〜#6におけるピストン(図示せず)の吸気行程前の上死点位置付近のタイミングで、TDC信号をECU2に出力する。
【0019】
ECU2は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。前述した各種のセンサ21〜25からの検出信号はそれぞれ、I/OインターフェースでA/D変換がなされた後、CPUに入力される。CPUは、これらの検出信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、エンジン3の運転モードを全気筒運転モードまたは部分気筒運転モードに設定する。また、設定された運転モードなどに応じて、インジェクタ8の噴射時間を制御するとともに、減速フューエルカット(以下「減速F/C」という)制御などの各種の制御を実行する。なお、本実施形態では、ECU2により、減速度合パラメータ検出手段、フューエルカット解除手段、運転モード設定手段、故障判定手段、およびしきい値設定手段が構成されている。
【0020】
図2は、エンジン3の運転モードを設定するための運転モード設定処理を示している。そのステップ11では、エンジン3の運転モードの設定を次のようにして行う。すなわち、エンジン回転数NEが所定範囲内(例えば1000〜3500rpm)にあるとき、またはアクセル開度APがエンジン回転数NEに応じて設定された所定のテーブル値を下回っているときには、運転モードを部分気筒運転モードに設定し、これ以外のときには、全気筒運転モードに設定する。また、設定された運転モードが部分気筒運転モードのときには、部分気筒運転モードフラグF_CYLSTPが「1」にセットされ、全気筒運転モードのときには、「0」にセットされる。
【0021】
さらに、減速F/Cは、以下の条件(a)〜(c)がすべて成立したときに実行されるものであり、減速F/C時には、すべてのインジェクタ8による燃料噴射が停止される。
(a)エンジン回転数NEが、全気筒運転モード中では所定の全気筒運転モード時用F/C回転数NFCA(例えば900rpm)以上であり、部分気筒運転モード中では所定の部分気筒運転モード時用F/C回転数NFCM(例えば1100rpm)以上であること。
(b)アクセル開度APが全閉状態であること。
【0022】
また、実行された減速F/Cは、エンジン回転数NEが上記のF/C回転数NFC未満まで低下したときに解除され、それにより、インジェクタ8による燃料噴射が再開される。さらに、減速F/Cの実行中には、減速F/C実行フラグF_DECFCが「1」にセットされ、減速F/Cが解除されたときには、減速F/C実行フラグF_DECFCが「0」にセットされる。
【0023】
図3は、減速F/Cを解除する処理を示している。この減速F/C解除処理は、所定時間(例えば10msec)ごとに実行される。まず、ステップ1では、減速F/C実行フラグF_DECFCが「1」であるか否かを判別する。この答がNOで、減速F/Cが実行されていないときには、そのまま本プログラムを終了する。
【0024】
この答がYESで、減速F/Cが実行されているときには、車速の前回値VP0から今回値VPを減算した値を、車速VPの減速度合DTV(減速度合パラメータ)として算出する(ステップ2)。次に、気筒休止機構4が故障しているか否かを判定する(ステップ3)。この判定は、図3の減速F/C解除処理とは別個の処理により、TDC信号の入力に同期して割り込み実行されるものであり、その具体的な内容は例えば次のとおりである。すなわち、運転モードを部分気筒運転モードから全気筒運転モードに切り換える際、右バンク3Rの気筒#1〜#3への燃料供給を停止した状態で、気筒休止機構4への油圧の供給を停止することで吸排気弁を可動状態になるように制御する。この状態で検出された酸素濃度VLAFを所定値と比較し、比較結果に基づいて気筒休止機構4が故障しているか否かを判定する。すなわち、右バンク3Rの気筒#1〜#3が故障していることにより、吸排気弁を可動状態になるように制御したにもかかわらず吸排気弁が閉鎖状態に保持される場合には、酸素濃度VLAFがほとんど変化せず、そのため、酸素濃度VLAFが所定値に達することがない。したがって、酸素濃度VLAFが所定値よりも小さいときに、部分気筒運転モードから全気筒運転モードへ正常に復帰できないパターンの故障が気筒休止機構4に発生していると判定することができる。
【0025】
一方、右バンク3Rの気筒#1〜#3が正常な場合には、酸素濃度VLAFが、気筒#1〜#3の排気弁の開放直後からそれ以前よりも大きな変化度合で増大する。したがって、酸素濃度VLAFが所定値以上のときに、気筒休止機構4が正常であると判定することができる。
【0026】
同様に、運転モードを全気筒運転モードから部分気筒運転モードに切り換える際、右バンク3Rの気筒#1〜#3への燃料供給を停止した状態で、吸排気弁が休止状態になるように制御する。そして、この状態で検出された酸素濃度VLAFが所定値よりも大きいときには、吸排気弁を休止状態になるように制御したにもかかわらず吸排気弁が作動状態のままであるとして、全気筒運転モードから部分気筒運転モードに切り換えができないパターンの故障が気筒休止機構4に生じていると判定することができる。
【0027】
図3に戻り、前記ステップ3の答がYESで、気筒休止機構4が故障しているときには、前記ステップ2で算出された減速度合DTVが所定の故障時用しきい値VEM(例えば0.02km/s2 )以上であるか否かを判別する(ステップ4)。この答がNOで、DTV<VEMのときには、そのまま本プログラムを終了する一方、この答がYESで、DTV≧VEMのときには、実行中の減速F/Cを解除し(ステップ5)、本プログラムを終了する。
【0028】
一方、前記ステップ3の答がNOで、気筒休止機構4が正常であるときには、部分気筒運転モードフラグF_CYLSTPが「1」であるか否かを判別する(ステップ6)。この答がYESで、運転モードが部分気筒運転モードのときには、減速度合DTVが所定の部分気筒運転モード時用しきい値VEMM(しきい値)以上であるか否かを判別する(ステップ7)。この答がNOで、DTV<VEMMのときには、そのまま本プログラムを終了する一方、この答がYESで、DTV≧VEMMのときには、前記ステップ5を実行し、本プログラムを終了する。この部分気筒運転モード時用しきい値VEMMは、上記の故障時用しきい値VEMよりも大きな値(例えば0.08km/s2 )に設定されている(VEMM>VEM)。
【0029】
一方、前記ステップ6の答がNOで、運転モードが全気筒運転モードのときには、減速度合DTVが所定の全気筒運転モード時用しきい値VEMA(しきい値)以上であるか否かを判別する(ステップ8)。この答がNOで、DTV<VEMAのときには、そのまま本プログラムを終了する一方、この答がYESで、DTV≧VEMAのときには、前記ステップ5を実行し、本プログラムを終了する。この全気筒運転モード時用しきい値VEMAは、上記の部分気筒運転モード時用しきい値VEMMよりも大きな値(例えば0.14km/s2 )に設定されている(VEMA>VEMM)。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、減速F/C中において、設定された運転モードおよび気筒休止機構4が故障しているか否かの判別が行われ、それらの判別結果に応じて、減速度合DTVが、それぞれの所定の全気筒運転モード時用、部分気筒運転モード時用および故障時用のしきい値VEMA、VEMMおよびVEM以上のときに、減速F/Cが解除される。また、部分気筒運転モード時用しきい値VEMMが、全気筒運転モード時用しきい値VEMAよりも小さな値に設定されているので、減速度合DTVが大きくならないうちに、減速F/Cを早期に解除することができる。それにより、燃料噴射の遅れによるエンジン回転数NEの大幅な落ち込みを防止できるので、エンジンストールの発生を防止することができる。さらに、全気筒運転モード時用しきい値VEMAがより大きな値に設定されているので、減速度合DTVが比較的大きくなるまで、すなわちエンジンストールを防止可能な限界まで、減速F/Cを継続することができ、したがって、最良の燃費を得ることができる。
【0031】
また、故障時用しきい値VEMが最も小さな値に設定されている。これは、気筒休止機構4が故障している場合、エンジン3の動作を保障できず、その信頼性が低いとともに、前述した故障判定の手法では、気筒休止機構4の故障の有無は判定できるものの、実際の運転気筒数を判別できないためである。したがって、故障時用しきい値VEMを上記のように設定することによって、減速F/Cを早期に解除することで、燃費に優先して、エンジン回転数NEの大幅な落ち込みを確実に防止することができる。
【0032】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、本実施形態は、部分気筒運転モードにおける休止気筒数が、運転気筒数が6つの全気筒運転モードに対して、3つの例であるが、この休止気筒数は、他の数でもよく、また、1〜5の任意の数に可変に制御されるものでもよい。その場合、部分気筒運転モード時用しきい値VEMMを、部分気筒運転モード時の運転気筒数に応じ、それが大きいほど、大きな値になるように設定するのがよく、それにより、減速F/Cの解除をよりきめ細かく適切に行うことができる。
【0033】
また、本実施形態では、気筒休止機構4が故障した場合に、故障時用しきい値VEMを小さな値に一律に設定しているが、気筒ごとに故障を判定し、その判定結果に応じた実際の運転気筒数ごとにしきい値を設定してもよい。この気筒ごとの故障の判定は、例えば次のようにして行うことが可能である。すなわち、部分気筒運転モードから全気筒運転モードへ正常に復帰できないパターンの故障を判定する前述した手法において、燃料噴射を実行しない状態での吸排気弁を可動状態になるようにする制御を、いずれか1つの気筒についてのみ行うことによって、その気筒の故障を判定でき、以降、他の気筒についても、全気筒運転モードに切り換わるごとに同様に行うことによって、故障判定を気筒ごとに行うことができる。
【0034】
さらに、減速度合パラメータとして、車速の減速度合DTVを用いたが、内燃機関の減速度合を表すものであれば、他のパラメータを用いてもよく、例えばエンジン回転数NEの減少度合を用いてもよい。また、本発明の制御装置は、本実施形態における車両に搭載された可変気筒式内燃機関に限らず、クランク軸を鉛直方向に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンなどを含む、様々な産業用の可変気筒式内燃機関に適用することが可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明の可変気筒式内燃機関の制御装置によれば、フューエルカットの解除を運転モードに応じた最適なタイミングで行うことができ、それにより、燃費を良好に維持しながら、フューエルカットの解除後におけるエンジンストールの発生を防止することができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置およびこれによって制御される可変気筒式内燃機関の概略構成を示す図である。
【図2】運転モード設定処理を示すフローチャートである。
【図3】減速F/C解除処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御装置
2 ECU(減速度合パラメータ検出手段、
フューエルカット解除手段、運転モード設定手段、
故障判定手段、しきい値設定手段)
3 エンジン
気筒休止機構
#1〜#3 右バンクの気筒(複数の気筒)
#4〜#6 左バンクの気筒(複数の気筒)
22 LAFセンサ
25 車速センサ(減速度合パラメータ検出手段)
DTV 減速度合(減速度合パラメータ)
VEMA 全気筒運転モード時用しきい値(しきい値)
VEMM 部分気筒運転モード時用しきい値(しきい値)
VEM 故障時用しきい値(しきい値)
VLAF 排気ガス中の酸素濃度

Claims (1)

  1. 複数の気筒のすべてを運転する全気筒運転モードと、気筒休止機構によって一部の運転を休止する部分気筒運転モードとに、運転モードが切り換えて運転されるとともに、所定の減速状態のときにフューエルカットを実行する可変気筒式内燃機関の制御装置であって、
    当該内燃機関の減速度合を表す減速度合パラメータを検出する減速度合パラメータ検出手段と、
    前記フューエルカット中において、前記検出された減速度合パラメータが所定のしきい値以上になったときに、前記フューエルカットを解除するフューエルカット解除手段と、
    前記フューエルカットの解除後に選択されるべき前記運転モードを設定する運転モード設定手段と、
    前記内燃機関から排出された排気ガス中の酸素濃度を検出するLAFセンサと、
    当該検出された排気ガス中の酸素濃度に応じて、前記気筒休止機構が故障しているか否かを判定する故障判定手段と、
    前記設定された運転モードと前記故障判定手段による判定結果に応じて、前記しきい値を設定するしきい値設定手段と、
    を備えることを特徴とする可変気筒式内燃機関の制御装置。
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