JP3040836B2 - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JP3040836B2
JP3040836B2 JP8402091A JP8402091A JP3040836B2 JP 3040836 B2 JP3040836 B2 JP 3040836B2 JP 8402091 A JP8402091 A JP 8402091A JP 8402091 A JP8402091 A JP 8402091A JP 3040836 B2 JP3040836 B2 JP 3040836B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両、特に自動車のエン
ジンマウント等に用いられ、振動発生部からの振動を吸
収減衰する防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンにはエンジンと車体と
の間にエンジンマウントとしての防振装置が配設されて
おり、エンジンの振動が車体に伝達されることを阻止す
るようになっている。エンジンに発生する振動には、例
えば車両が時速80〜120キロ程度で走行している場
合等に発生する所謂シエイク振動(周波数15Hz未満
の振動)や車両が停止又は例えば時速5キロ程度の低速
で走行している場合等に発生する所謂アイドル振動(周
波数20〜40Hz近傍の振動)等の周波数の低い振動
や、こもり音の原因となる高周波振動(例えば、エンジ
ン回転が3000RPM以上で発生する周波数80Hz
以上の振動)がある。このような広範囲な周波数の振動
を吸収する防振装置として液体封入式の防止装置が提案
されている(特開昭61−55427号公報)。
【0003】この防振装置は外筒の内部に液体が充填さ
れた主液室及び副液室が形成されており、主液室と副液
室とが小径の連通路及び大径の連通路を通して互いに連
通されている。小径の通路は常時主液室と副液室とを連
通しており、大径の連通路は開閉弁を介して主液室と副
液室とを連通している。
【0004】エンジンの振動が低周波の場合には、開閉
弁を閉て小径の通路のみで液体を行き来させる。このた
め、振動は液体が小径の通路を通って移動する際の通過
抵抗又は液柱共振によって吸収される。一方、エンジン
の振動周波数が高い場合には、小径の通路が目詰まりを
するので開閉弁を開けて大径の連通路を連通させる。こ
れによって液体は大径の連通路で液柱共振して、防振装
置の高周波振動時における動ばね定数が低下して高周波
振動が吸収される。
【0005】ところで、低い周波数の振動をより効果的
に吸収するためには本体ゴムの変化量を大きくして小径
の連通路における液体の通過抵抗を多く受けさせる必要
があり、このためには、本体ゴムのばね定数を小さく設
定する必要がある(一例として、本体ゴムに硬度の低い
ゴムを使用する)。
【0006】また、高い周波数における低動ばねを得る
ためには大径の連通路における液柱共振効果が必要とな
るため、本体ゴムのばね定数を大きくする必要がある
(一例として、本体ゴムに硬度の高いゴムを使用す
る)。
【0007】ところで、振動の吸収効果をより高い周波
数領域まで延ばそうとすると大径の連通路での共振周波
数を高くする必要があり、このためには本体ゴムのばね
定数を大きくしなければならない。ところが、本体ゴム
のばね定数を大きくすると低周波振動時における本体ゴ
ムの変形量が小さくなり、低周波振動時には小径の連通
路を流れる液体の量が減少して通過抵抗が減少し、低周
波振動時の振動吸収効果が低下するといった不具合が生
じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、低周波の振動から高周波の振動まで効果的に吸収
することのできる防振装置を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の防振装置は、振
動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の取付部
材と、振動発生部及び振動受部の他方へ連結される第2
の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部
材との間に配置される中間部材と、前記第1の取付部材
と前記中間部材との間に設けられて振動発生時に変形す
る第1の弾性体と、前記第1の弾性体を少なくとも隔壁
の一部として拡縮可能な第1の液室と、前記第1の液室
とは第1の制限通路を介して連結される第2の液室と、
前記中間部材と前記第2の取付部材との間に設けられて
振動発生時に変形する第2の弾性体と、前記第2の弾性
体を少なくとも隔壁の一部として拡縮可能な第3の液室
と、前記第3の液室とは隔離された第4の液室と、前記
第4の液室の隔壁の一部を構成し前記第4の液室とは反
対側が外気または空気室と面するダイヤフラムと、前記
第3の液室と前記第4の液室とを連結し前記第1の制限
通路が目詰まりを生じた際に液体を行き来させる第2の
制限通路と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
【作用】この防振装置では、例えば、第1の取付部材を
振動受部へ連結し、第2の取付部材を振動発生部へ連結
すると、振動発生部の振動は、第2の取付部材、第2の
弾性体、中間部材、第1の弾性体、第1の取付部材を順
に介して振動受部へと支持される。この防振装置は第1
の取付部材から中間部材へ至る第1の防振部と、中間部
材から第2の取付部材へ至る第2の防振部と、が直列に
連結された構成となっている。したがって、第1の防振
部を低周波振動時にばね定数が低くなるよう設定し、第
2の防振部を高周波振動時にばね定数が低くなるよう設
定することによって、この防振装置のばね定数は低周波
振動時及び高周波振動時の両方において低いばね定数が
得られる。本発明では、第1の弾性体の内部摩擦に基づ
く抵抗及び第2の弾性体の内部摩擦に基づく抵抗で振動
が吸収されると共に、比較的低周波数の振動時には第1
の制限通路の通過抵抗又は液柱共振によって振動が吸収
され、比較的高周波数の振動時で第1の制限通路が目詰
まった際には第2の制限通路の液体の通過抵抗又は液柱
共振によって振動が吸収される。
【0011】
【実施例】
〔第1実施例〕本発明に係る防振装置10の第1実施例
を図1乃至図2にしたがって説明する。
【0012】図1に示すように、防振装置10には第1
の取付部材としての本体フレーム12が備えられてお
り、この本体フレーム12には底板14の中央下部に取
付ボルト16が立設され図示しない自動車等の本体への
固定用となっている。底板14の周囲部からは円筒部1
8が延設され、上端部は内径がしだいに拡径された拡径
部20となっている。この拡径部20の内周部には略円
筒状に形成された第1の弾性体22の外周部が加硫接着
されている。第1の弾性体22の内側には中間部材とし
ての円筒状の中間フレーム24が配置されている。この
中間フレーム24は上端部がテーパ状に拡径された拡径
部26となっており、この拡径部26及び中間部の外周
部には第1の弾性体22の内周部が加硫接着されてい
る。
【0013】さらに、中間フレーム24の下端部には、
袋状に形成された空気タンク34の開口部36が固着さ
れている。本体フレーム12、第1の弾性体22及び空
気タンク34によって形成された空間部は液室46とな
っており、この液室46内に高粘度の液体47(オイル
等)が充填されている。空気タンク34の拡径部48と
本体フレーム12の円筒部18との間は第1の制限通路
50となっており、液室46は第1の制限通路を境にし
て第1の弾性体22側が第1の液室としての主液室49
とされ、反対側が第2の液室としての副液室51とされ
ている。したがって、この防振装置10は、これら本体
フレーム12、第1の弾性体22、中間フレーム24、
空気タンク34、液室46(液室46内の液体47を含
む)によって第1の防振部52が構成されている。
【0014】一方、中間フレーム24の拡径部26の内
周には略円筒状に形成された第2の弾性体28の外周が
加硫接着されている。第2の弾性体28の内周部には、
第2の取付部材としての支持台30の外周が加硫接着さ
れており、この支持台30には図示しないエンジン等の
振動発生部が連結されるボルト32が中央上部に立設さ
れている。また、支持台30、第2の弾性体28、中間
フレーム24及び空気タンク34によって囲まれた空間
部は、空気タンク34の内周面上下方向中間部に固着さ
れたダイヤフラム38によって上側が液室40、下側が
空気室42に区画されている。液室40には液体47に
比較して低粘度の液体41が充填されており、この液室
40は中間フレーム24の中間部に設けられた第2の制
限通路としてのオリフイス44によって区画されてお
り、支持台30側が第3の液室としての主液室43、ダ
イヤフラム38側が第4の液室としての副液室45とさ
れている。したがって、この防振装置10は、これら支
持台30、第2の弾性体28、中間フレーム24及び空
気タンク34によって第2の防振部54が構成されてい
る。
【0015】なお、中間フレーム24を移動不能に固定
して支持台30に静荷重を入力した際の第2の防振部5
4のばね定数は、本体フレーム12を移動不能に固定し
て中間フレーム24に静荷重を入力した際の第1の防振
部52のばね定数の3倍となっている。本実施例では、
第1の弾性体22及び第2の弾性体28は同一硬度のゴ
ムによって形成されているが、形状によって両者のばね
定数が異なるようにされている。また、この防振装置1
0は振動が第2の防振部54を介して第1の防部52に
支持される直列接続となっているため、防振装置10の
ばね定数Kは次式で表される。
【0016】K=K1×K2/(K1+K2) ここで、 K :防振装置10のばね定数 K1:第1の防振部52のばね定数 K2:第2の防振部54のばね定数 次に本実施例の作用を説明する。
【0017】この防振装置10は、取付ボルト16を介
して図示しない自動車等の本体へ固定され、ボルト32
により振動源であるエンジン等が支持台30へ連結され
る。エンジン等の振動は支持台30から第2の弾性体2
8を介して中間フレーム24へ支持され、さらに第1の
弾性体22及び本体フレーム12を介して図示しない自
動車等の本体へ支持される。
【0018】エンジン等の振動が低周波の場合には、主
に静ばね定数の低い第1の防振部52の第1の弾性体2
2が大きく変形され、弾性体22の内部摩擦に基づく制
振作用によって低周波振動が吸収される。図2に示すよ
うに、第1の防振部52は、周波数が比較的低い領域で
は液体47が第1の制限通路で液柱共振するため、ばね
定数K1が低く抑えられている。第1の制限通路の共振
周波数よりも振動の周波数が高くなると第1の制限通路
が次第に目詰まり状態となって第1の防振部52の動ば
ねは上昇するが、第2の防振部54では液体41が主液
室43と副液室45との間を行き来してオリフイス44
で液柱共振をし始め、第2の防振部54のばね定数K2
が周波数の上昇に伴って低下する。このため、防振装置
10は図2に示すように低周波数から高周波数にわたっ
てばね定数Kを低く維持することができ、低周波から高
周波までの広範囲にわたって振動を吸収することができ
る。
【0019】〔第2実施例〕第2実施例の防振装置10
は第1実施例の防振装置10と同一構造となっている
が、液室46に充填されている液体47に粘度が低いも
のが使用されている点のみが異なっている。
【0020】第2実施例の防振装置10では、第1実施
例の防振装置10と同様にエンジン等の振動が低周波の
場合には、主に静ばね定数の低い第1の防振部52の第
1の弾性体22が大きく変形されて内部摩擦に基づく制
振作用によって低周波振動が吸収される。図3に示すよ
うに、振動の周波数が高くなると液体47が第1の制限
通路近傍で液柱共振して第1の防振部52の動ばねの上
昇が抑えられが、第2実施例では液体47が低粘度であ
るため第1の制限通路での液柱共振点が第1実施例の防
振装置10に比較して高周波数寄りにある。したがっ
て、第1実施例の防振装置10に比較して第2実施例の
防振装置10では、第1の防振部52のばね定数がある
程度高い周波数まで低く抑えられている。したがって、
第2実施例の防振装置10は第1実施例の防振装置10
に比較して低周波振動と高周波振動との中間の振動の吸
収効果が高い。
【0021】〔第3実施例〕本発明に係る防振装置10
の第3実施例を図4乃至図6にしたがって説明する。な
お、第1実施例と同一構成に関しては同一符号を付し、
その説明は省略する。
【0022】図4に示すように、第3実施例の防振装置
10では、本体フレーム12が円筒部18の中間部で上
下2分割されており、下部本体フレーム12Aの上縁部
が上部本体フレーム12Bの下縁部にかしめ固定されて
いる。上部本体フレーム12Bと下部本体フレーム12
Aとの間には下ダイヤフラム56の周囲が挟持されてお
り、下ダイヤフラム56と下部本体フレーム12Aとの
間が空気室58とされている。この下ダイヤフラム56
は空気室58の拡縮方向に偏位可能となっており、下ダ
イヤフラム56の移動を抑制しないよう下部本体フレー
ム12Aに連通孔(図示せず)を穿設して空気室58と
外気とを連通してもよい。
【0023】また、液室46は隔壁60によって第1の
液室としての主液室66と第2の液室としての副液室6
8とに区画されている。隔壁60は円筒部62の下端が
放射方向に延設され下ダイヤフラム56と上部本体フレ
ーム12Bとの間に挟持固定されている。図5に示すよ
うに、隔壁60の円筒部62には軸方向に見てC字状の
制限通路64(第1の制限通路)が形成されており、図
4に示すように制限通路64の一端は孔70を介して主
液室66に連通され、他端は孔72を介して副液室68
に連通されている。なお、第3実施例では、液体41及
び液体47は低粘度のものが使用されている。
【0024】次に、第3実施例の作用について説明す
る。エンジン等の振動が低周波の場合には、静ばね定数
の低い第1の防振部52の第1の弾性体22が大きく変
形されて内部摩擦によって低周波振動が吸収される。比
較的低周波域では、液体47が制限通路64を通って主
液室66と副液室68とを行き来することになり、制限
通路64を通過する際の通過抵抗及び液柱共振で低周波
振動が効果的に吸収される。
【0025】また、振動の周波数が高くなると制限通路
64が目詰まり状態となるため制限通路64の振動吸収
効果が少なくなるが、液体47が制限通路50近傍で液
柱共振を始めるため第1の防振部52の動ばねが再び低
下する。さらに振動の周波数が高くなると第1の制限通
路が目詰まり状態となってばね定数が上昇するが、第2
の防振部54の液体41が主液室43と副液室45との
間を行き来してオリフイス44で液柱共振をし始めて第
2の防振部54のばね定数が周波数の上昇と共に低下す
る。これによって、第3実施例の防振装置10は低周波
から高周波にわたる広い範囲の振動を吸収することがで
きると共に、さらに、制限通路64を通過する際の通過
抵抗及び液柱共振による作用によって低周波域の振動吸
収効果が高い。
【0026】〔第4実施例〕本発明に係る防振装置10
の第4実施例を図7乃至図8にしたがって説明する。な
お、第3実施例と同一構成に関しては同一符号を付し、
その説明は省略する。
【0027】図7に示すように、第4実施例の防振装置
10は第3実施例の防振装置10とは異なって空気タン
ク34が省略されており、中間フレーム24の下端部が
底板24Aによって封止されている。また、支持台30
には軸心に大径孔74が形成されており、この大径孔7
4を挟んで上部には図示しないエンジン等の振動発生部
が連結されるボルト32が一対立設されている。一方、
大径孔74の軸方向中間部内周にはダイヤフラム76が
加硫接着されており、これらダイヤフラム76、支持台
30、第2の弾性体28及び中間フレーム24によって
囲まれた液室40は、大径孔74の下側の開口部に形成
された第2の制限通路としてのオリフイス78によって
区画されており、オリフイス78の上側が第3の液室と
しての主液室80、下側が第4の液室としての副液室8
2とされている。
【0028】次に、第4実施例の作用について説明す
る。エンジン等の振動が低周波の場合には、静ばね定数
の低い第1の防振部52の第1の弾性体22が大きく変
形されて内部摩擦によって低周波振動が吸収される。図
8に示すように、比較的低周波域では、液体47が制限
通路64を通って主液室66と副液室68とを行き来す
ることになり、制限通路64を通過する際の通過抵抗及
び液柱共振で低周波振動が効果的に吸収される。
【0029】また、振動の周波数が高くなるにしたがっ
て制限通路64が目詰まり状態となり第1の防振部52
のばね定数が上昇するが、液体41が主液室80と副液
82との間を行き来してオリフイス78で液柱共振を
し始めて第2の防振部54のばね定数が周波数の上昇と
共に低下する。このため、図8に示すように、第4実施
例の防振装置10も低周波数から高周波数にわたってば
ね定数Kを低く維持することができ、低周波から高周波
までの広範囲にわたって振動を吸収することができる。
【0030】〔第5実施例〕図9には本発明の第5実施
例が示されている。
【0031】図に示すように、内筒102の外周には内
筒102と同軸方向に円筒状の中間筒104が配設され
ている。この実施例では内筒102は振動発生部として
のエンジンへ連結される。中間筒104は外筒106に
圧入され振動受部としての図示しない自動車等の本体へ
ブラケツト108を介して連結される。内筒102と中
間筒104の間には中間フレーム110が配置されてお
り、この中間フレーム110の外側面と中間筒104と
の間に第1の弾性体112が掛け渡されている。中間フ
レーム110の内側面には第2の弾性体114が掛け渡
されており、この第2の弾性体114に内筒102が埋
設されている。中間フレーム110の下端部には空気タ
ンク116が固着されている。
【0032】中間筒104、第1の弾性体112及び空
気タンク116によって囲まれた空間部は液室118と
なっており、この液室118内に液体120(オイル
等)が充填されている。また、空気タンク116の拡径
部122と中間筒104との間は制限通路124となっ
ており、この制限通路124によって液室118は制限
通路124の第1の弾性体112側が主液室144、第
1の弾性体112とは反対側が副液室146とされてい
る。これら、中間筒104、第1の弾性体112、中間
フレーム110、空気タンク116、液室118(液室
118内の液体120を含む)によって第1の防振部1
26が構成されている。
【0033】一方、第2の弾性体114、中間フレーム
110及び空気タンク116によって囲まれた空間部
は、空気タンク116の内周面上下方向中間部に固着さ
れたダイヤフラム128によって上側が液室130、下
側が空気室132に区画されている。液室130には液
体134(オイル等)が充填されている。この液室13
0は中間フレーム110の中間部に設けられたオリフイ
ス136によって区画されており、第2の弾性体114
側が主液室138、ダイヤフラム128側が副液室14
0とされている。これら、内筒102、第2の弾性体1
14、中間フレーム110及び空気タンク116によっ
て第2の防振部142が構成されている。
【0034】したがって、この防振装置10は、振動が
第2の防振部142を介して第1の防振部126に支持
されるため、第1の防振部126と第2の防振部142
とは振動の伝達が直列状態となっている。なお、中間フ
レーム110を移動不能に固定して内筒102に静荷重
を入力した際の第2の防振部142のばね定数は、中間
筒104を移動不能に固定して中間フレーム110に静
荷重を入力した際の第1の防振部126のばね定数の3
倍となっている。
【0035】また、この防振装置10は第1の防振部1
26と第2の防振部142とが直列に接続されたもので
あるため防振装置10のばね定数Kは次式で表される。
【0036】K=K1×K2/(K1+K2) ここで、 K :防振装置10のばね定数 K1:第1の防振部126のばね定数 K2:第2の防振部142のばね定数 次に第5本実施例の作用を説明する。
【0037】この防振装置10は、ブラケツト108を
介して振動受部としての図示しない自動車等の本体へ固
定し、内筒102を振動源であるエンジン等へ連結す
る。エンジン等の振動は内筒102から第2の弾性体1
14を介して中間フレーム110へ支持され、さらに第
1の弾性体112、中間筒104、外筒106及びブラ
ケツト108を順に介して図示しない自動車等の本体へ
支持される。
【0038】エンジン等の振動が低周波の場合には、静
ばね定数の低い第1の防振部126の第1の弾性体11
2が大きく変形されて内部摩擦によって低周波振動が吸
収される。図9に示すように、振動の周波数が高くなる
と、液体120が制限通路124近傍で液柱共振して第
1の防振部126の動ばねの上昇が抑えられる。さらに
制限通路124の共振点よりも周波数が高くなると制限
通路124が目詰まり状態となって動ばねが上昇する
が、第2の防振部142の液体134が主液室138と
副液室140との間を行き来してオリフイス136で液
柱共振をし始めて第2の防振部142の動ばねが周波数
の上昇と共に低下する。このため、第5実施例の防振装
置10も低周波数から高周波数にわたってばね定数Kを
低く維持することができ、低周波から高周波までの広範
囲にわたって振動を吸収することができる。
【0039】このように、この防振装置10は第1の防
振部を構成する弾性体と第2の防振部を構成する弾性体
とが別々になっているため、夫々の弾性体のばね定数を
異なるものに設定できる。これによって、例えば、第1
の防振部を低周波振動時に低ばねになるよう設定し、第
2の防振部を高周波振動時に低ばねに設定することがで
きる。また、第1の防振部と第2の防振部とが直列に連
結された構成となっているため、防振装置10としての
ばね定数は低周波振動時においても高周波振動時におい
ても低ばねにすることができる。
【0040】なお、本実施例では第1の弾性体及び第2
の弾性体を同一硬度のゴムを使用し形状によって両者の
ばね定数を変える構成としたが本発明はこれに限らず、
第1の弾性体及び第2の弾性体に夫々異なる硬度のゴム
を使用して両者のばね定数を変える構成としてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の防振装置は上
記構成としたので、低周波の振動から高周波の振動まで
効果的に吸収することのできる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る防振装置を示す断面
図である。
【図2】第1実施例の防振装置のばね定数と振動の周波
数との関係を示すグラフである。
【図3】第2実施例の防振装置のばね定数と振動の周波
数との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第3実施例に係る防振装置を示す断面
図である。
【図5】隔壁を示す斜視図である。
【図6】第3実施例の防振装置のばね定数と振動の周波
数との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の第4実施例に係る防振装置を示す断面
図である。
【図8】第4実施例の防振装置のばね定数と振動の周波
数との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第5実施例に係る防振装置を示す断面
図である。
【符号の説明】
10 防振装置 12 本体フレーム(第1の取付部材) 22 第1の弾性体 24 中間フレーム(中間部材) 28 第2の弾性体 30 支持台(第2の取付部材) 43 主液室(第3の液室) 44 オリフイス(第2の制限通路) 45 副液室(第4の液室) 49 主液室(第1の液室) 50 第1の制限通路 51 副液室(第2の液室) 102 内筒(第2の取付部材) 106 外筒(第1の取付部材) 110 中間フレーム(中間部材) 112 第1の弾性体 114 第2の弾性体 124 第1の制限通路 136 オリフイス(第2の制限通路) 138 主液室(第3の液室) 140 副液室(第4の液室) 144 主液室(第1の液室) 146 副液室(第2の液室)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−157539(JP,A) 特開 昭62−184249(JP,A) 特開 昭62−242150(JP,A) 特開 平3−144133(JP,A) 実開 昭61−63050(JP,U) 実開 平1−116236(JP,U) 仏国特許出願公開2555688(FR,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/06 F16F 13/18 B60K 5/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる第1の取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方
    へ連結される第2の取付部材と、前記第1の取付部材と
    前記第2の取付部材との間に配置される中間部材と、前
    記第1の取付部材と前記中間部材との間に設けられて振
    動発生時に変形する第1の弾性体と、前記第1の弾性体
    を少なくとも隔壁の一部として拡縮可能な第1の液室
    と、前記第1の液室とは第1の制限通路を介して連結さ
    れる第2の液室と、前記中間部材と前記第2の取付部材
    との間に設けられて振動発生時に変形する第2の弾性体
    と、前記第2の弾性体を少なくとも隔壁の一部として拡
    縮可能な第3の液室と、前記第3の液室とは隔離された
    第4の液室と、前記第4の液室の隔壁の一部を構成し前
    記第4の液室とは反対側が外気または空気室と面するダ
    イヤフラムと、前記第3の液室と前記第4の液室とを連
    結し前記第1の制限通路が目詰まりを生じた際に液体を
    行き来させる第2の制限通路と、を備えたことを特徴と
    する防振装置。
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