JP3039149U - 仕切板付き段ボール箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体、顆粒物を詰めた袋等を収納した場合で
も、変形が少なく、内部の収納物品を梱包、保護できる
仕切板付き段ボール箱を得る。 【解決手段】 段ボール箱本体１は４つの側面部とその
上下にそれぞれ形成された折り曲げ部３ａ，３ｂとを有
し、仕切板１０は段ボール箱本体１の内部を２等分する
位置を横断する横断部１１と、横断部１１の両側で相互
に逆方向に横断部に対し折り曲げられていて段ボール箱
本体１の側面部内壁にそれぞれ対接する沿接部１２と、
横断部１１と２つの沿接部１２からなる３つの部分のう
ちのいずれか２つの部分の上下にそれぞれ形成された内
側折り曲げ片１３とを有している。仕切板１０の各内側
折り曲げ片１３は２分割された段ボール箱本体１の各内
部空間の底面内側及び天井面内側に重ねて折り曲げられ
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、粉体、顆粒物を詰めた袋等を２個収納するのに適した仕切板付き段 ボール箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、段ボール箱の内側に仕切板を挿入し、複数の物品を収納することが 行われている。但し、仕切板には格別の工夫はなく、例えば複数枚の板紙を交差 させて組み合わせたもの等が一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来の仕切板であると、物品を収納した際の段ボール箱の側面部分 の膨らみを抑制する作用が無いため、収納する物品が粉体、顆粒物を詰めた袋等 であると、当該袋等の変形に伴い段ボール箱の側面部分の膨らみを生じる。この ため、輸送中等において段ボール箱の変形及び粉体、顆粒物を詰めた袋等の変形 が著しくなり、段ボール箱の上部に空間ができて、袋内の粉体、顆粒物の体積不 足と誤認されたりする問題もでてくる。

【０００４】 本考案の目的は、上記の点に鑑み、粉体、顆粒物を詰めた袋等を収納した場合 でも、変形が少なく、内部の収納物品を確実に梱包して保護できる仕切板付き段 ボール箱を提供することにある。

【０００５】 本考案のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る第１の仕切板付き段ボール箱は、段 ボール箱本体と、該段ボール箱本体の内部を２分割する仕切板とを有するもので あって、 前記段ボール箱本体は４つの側面部と各側面部の上下にそれぞれ形成された折 り曲げ部とを有し、 前記仕切板は前記段ボール箱本体の内部を２等分する位置を横断する横断部と 、該横断部の両側で相互に逆方向に当該横断部に対しＬ字クランク状に折り曲げ られていて前記段ボール箱本体の側面部内壁にそれぞれ対接する沿接部と、前記 横断部と２つの沿接部からなる３つの部分のうちの上側２箇所又は下側２箇所に それぞれ形成された内側折り曲げ片とを有し、 前記段ボール箱本体の内側に挿入配置された前記仕切板の各内側折り曲げ片が ２分割された前記段ボール箱本体のそれぞれの内部空間の底面内側及び天井面内 側に重ねて折り曲げられていることを特徴としている。

【０００７】 本考案に係る第２の仕切板付き段ボール箱は、段ボール箱本体と、該段ボール 箱本体の内部を２分割する仕切板とを有するものであって、 前記段ボール箱本体は相互に対向する幅広側面部及び相互に対向する幅狭側面 部からなる４つの側面部と各側面部の上下にそれぞれ形成された折り曲げ部とを 有し、前記幅広側面部の横幅は前記幅狭側面部の横幅の２倍であり、 前記仕切板は前記幅広側面部の横幅を２分する位置で前記段ボール箱本体内部 を横断して２つの正四角柱状の内部空間を形成する横断部と、該横断部の両側で 相互に逆方向に当該横断部に対しＬ字クランク状に折り曲げられていて前記段ボ ール箱本体の各幅広側面部内壁の略半分にそれぞれ対接する沿接部と、前記横断 部と２つの沿接部からなる３つの部分のうちの上側２箇所及び下側２箇所にそれ ぞれ形成された内側折り曲げ片とを有し、 各内側折り曲げ片がそれぞれの内部空間の底面内側及び天井面内側のほぼ全域 にわたり重ねて折り曲げられていることを特徴としている。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る仕切板付き段ボール箱の実施の形態を図面に従って説明す る。

【０００９】 図１乃至図４は本考案に係る仕切板付き段ボール箱の実施の形態であって、段 ボール箱本体１と、該段ボール箱本体１の内部を２分割して２つの正四角柱状空 間を形成する仕切板１０とからなっている。

【００１０】 図１に示すように、前記段ボール箱本体１は、４つの側面部、すなわち相互に 対向する前面と背面となる幅広側面部２ａ及び左右側面となる幅狭側面部２ｂと 、各側面部２ａ，２ｂの上下にそれぞれ形成された幅広折り曲げ部３ａ及び幅狭 折り曲げ部３ｂとを有している。点線Ａは各折り曲げ部３ａ，３ｂの折り曲げ線 （折り曲げ位置）を示す。

【００１１】 一方、段ボール板からなる仕切板１０は、前記段ボール箱本体１の内部を２等 分する位置を横断する横断部１１と、該横断部１１の両側で相互に逆方向に当該 横断部１１に対しＬ字クランク状に折り曲げられていて前記段ボール箱本体の幅 広側面部２ａ内壁にそれぞれ対接する沿接部１２と、前記横断部１１と２つの沿 接部１２からなる３つの部分のうちのいずれか２つの部分（本例では横断部と片 側の沿接部）の上下にそれぞれ形成された内側折り曲げ片１３とを有している。 換言すれば、前記３つの部分の上側２箇所及び下側２箇所に前記内側折り曲げ片 １３を設けておく。

【００１２】 そして、図２のように、段ボール箱本体１の底面側の折り曲げ部３ａ，３ｂを 折り曲げて閉じる。通常、幅狭折り曲げ部３ｂを側面部に対して直角に折り曲げ てから幅広折り曲げ部３ａを折り曲げ、粘着テープ等で段ボール箱本体１の底面 を閉塞状態に保つ。その後、仕切板１０の予め必要部分を折り曲げて段ボール箱 本体１の内側に挿入配置する。このとき、横断部１１が幅広側面部２ａの横幅を ２分する位置となることで、図４の如く段ボール箱本体１の内部が仕切板１０で ２等分され、予め幅広側面部２ａの横幅を幅狭側面部２ｂの横幅の２倍に設定し ておくことにより、仕切板１０で仕切られた２つの等容積の内部空間２０，２１ は正四角柱状となる。また、内部空間２０，２１の底面内側に沿って仕切板１０ 下側の内側折り曲げ片１３がそれぞれ折り曲げられ、段ボール箱本体１の下側の 折り曲げ部３ａ，３ｂからなる底面部分の上にほぼ全域にわたり重なっている（ 実質的に２重底となる）。また、各沿接部１２は各幅広側面部内側の略半分に対 接して補強している。

【００１３】 図４のように、仕切板１０で仕切られた等しい容積の内部空間２０，２１に粉 体、顆粒物を詰めた袋２５をそれぞれ収納し、図２の如く仕切板１０の上側の内 側折り曲げ片１３を折り曲げて内部空間２０，２１の天井面（上面）を塞いだ後 、図３のように段ボール箱本体１の天井面側の折り曲げ部３ａ，３ｂを折り曲げ て閉じる。通常、幅狭折り曲げ部３ｂを側面部に対して直角に折り曲げてから幅 広折り曲げ部３ａを折り曲げ、粘着テープ等で段ボール箱本体１の天井面（上面 ）を閉塞状態に保つ。このとき、内部空間２０，２１の天井面内側に沿って仕切 板１０上側の内側折り曲げ片１３がそれぞれ折り曲げられ、段ボール箱本体１の 上側の折り曲げ部３ａ，３ｂからなる天井面部分の内側にほぼ全域にわたって重 なっているから、実質的に２重天井となる。

【００１４】 この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。

【００１５】 (1) 段ボール箱本体１の内側を仕切板１０で分割した２個の内部空間２０，２ １に粉体、顆粒物を詰めた袋２５を収納した場合、図４の左右の袋２５の膨らみ によりそれぞれ矢印Ｐ１，Ｐ２の向きに仕切板１０の沿接部１２及び段ボール箱 本体１の幅広側面部２ａを押圧する力が発生するが、左右の沿接部１２が横断部 １１の両側にＬ字クランク状に一体に折り曲げ形成された構造であるため、左側 の沿接部１２に加わった矢印Ｐ１の向きの押圧力によって右側の沿接部１２に加 わっている矢印Ｐ２の押圧力を相殺する矢印Ｑ２方向の力が発生する。また同様 に、右側の沿接部１２に加わった矢印Ｐ２の向きの押圧力によって左側の沿接部 １２に加わっている矢印Ｐ１の押圧力を相殺する矢印Ｑ１方向の力が発生する。 この結果、粉体、顆粒物を詰めた袋２５が変形しようとしても、仕切板１０の働 きにより沿接部１２及び段ボール箱本体１の幅広側面部２ａを外側に膨らます向 きの変形を抑制でき、内部の収納物品を確実に梱包して保護できる。

【００１６】 (2) 段ボール箱本体１の幅広側面部２ａの横幅を幅狭側面部２ｂの横幅の２倍 に設定して、仕切板１０を幅広側面部２ａの横幅を２分する位置におくことによ り、仕切板１０で仕切られた２つの内部空間２０，２１を互いに等しい容積を持 つ正四角柱状空間とすることができ、略円柱形状の粉体、顆粒物を詰めた袋、そ の他の円柱状乃至角柱状物品の収納を効率的に実行できる。

【００１７】 なお、上記実施の形態において、仕切板１０の上下の内側折り曲げ片１３は、 横断部１１の上下及び片側の沿接部１２の上下に折り曲げ自在に形成したが、内 側折り曲げ片１３は２つの内部空間２０，２１の底面及び天井面の内側にそれぞ れ重なればよいから、前記横断部１１と２つの沿接部１２からなる３つの部分の うちの上側２箇所及び下側２箇所にそれぞれ形成されていればよい。

【００１８】 以上本考案の実施の形態について説明してきたが、本考案はこれに限定される ことなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者 には自明であろう。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、粉体、顆粒物を詰めた袋等を収納した 場合でも、変形が少なく、内部の収納物品を確実に梱包して保護できる仕切板付 き段ボール箱を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る仕切板付き段ボール箱の実施の形
態を示す分解斜視図である。

【図２】同じく仕切板を段ボール箱本体に挿入配置した
状態の斜視図である。

【図３】同じく段ボール箱本体の底面及び上面を閉じた
状態の斜視図である。

【図４】実施の形態において、粉体、顆粒物を詰めた袋
を収納した状態を示す平断面図である。

【符号の説明】

１ 段ボール箱本体 ２ａ 幅広側面部 ２ｂ 幅狭側面部 ３ａ 幅広折り曲げ部 ３ｂ 幅狭折り曲げ部 １０ 仕切板 １１ 横断部 １２ 沿接部 １３ 内側折り曲げ片 ２０，２１ 内部空間 ２５ 袋

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 段ボール箱本体と、該段ボール箱本体の
   内部を２分割する仕切板とを有する仕切板付き段ボール
   箱であって、 前記段ボール箱本体は４つの側面部と各側面部の上下に
   それぞれ形成された折り曲げ部とを有し、 前記仕切板は前記段ボール箱本体の内部を２等分する位
   置を横断する横断部と、該横断部の両側で相互に逆方向
   に当該横断部に対しＬ字クランク状に折り曲げられてい
   て前記段ボール箱本体の側面部内壁にそれぞれ対接する
   沿接部と、前記横断部と２つの沿接部からなる３つの部
   分のうちのいずれか２つの部分の上下にそれぞれ形成さ
   れた内側折り曲げ片とを有し、 前記段ボール箱本体の内側に挿入配置された前記仕切板
   の各内側折り曲げ片が２分割された前記段ボール箱本体
   のそれぞれの内部空間の底面内側及び天井面内側に重ね
   て折り曲げられていることを特徴とする仕切板付き段ボ
   ール箱。
2. 【請求項２】 段ボール箱本体と、該段ボール箱本体の
   内部を２分割する仕切板とを有する仕切板付き段ボール
   箱であって、 前記段ボール箱本体(1)は相互に対向する幅広側面部(2
   a)及び相互に対向する幅狭側面部(2b)からなる４つの側
   面部と各側面部の上下にそれぞれ形成された折り曲げ部
   (3a,3b)とを有し、前記幅広側面部の横幅は前記幅狭側
   面部の横幅の２倍であり、 前記仕切板(10)は前記幅広側面部の横幅を２分する位置
   で前記段ボール箱本体内部を横断して２つの正四角柱状
   の内部空間(20,21)を形成する横断部(11)と、該横断部
   の両側で相互に逆方向に当該横断部に対しＬ字クランク
   状に折り曲げられていて前記段ボール箱本体の各幅広側
   面部内壁の略半分にそれぞれ対接する沿接部(12)と、前
   記横断部と２つの沿接部からなる３つの部分のうちの上
   側２箇所及び下側２箇所にそれぞれ形成された内側折り
   曲げ片(13)とを有し、 各内側折り曲げ片がそれぞれの内部空間の底面内側及び
   天井面内側のほぼ全域にわたり重ねて折り曲げられてい
   ることを特徴とする仕切板付き段ボール箱。