JP3032115B2 - サイリスタバルブ - Google Patents

サイリスタバルブ

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JP3032115B2 JP6129385A JP12938594A JP3032115B2 JP 3032115 B2 JP3032115 B2 JP 3032115B2 JP 6129385 A JP6129385 A JP 6129385A JP 12938594 A JP12938594 A JP 12938594A JP 3032115 B2 JP3032115 B2 JP 3032115B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直流送電等に用いる空気
絶縁式のサイリスタバルブに係り、特に支柱部の絶縁に
ついて改良を施した空気絶縁式のサイリスタバルブに関
する。
【0002】
【従来の技術】大容量、長距離送電及び異周波連系等、
系統運用上多くのメリットを有する直流送電が多方面で
使用されている。現在、国内においては、容量300M
W,直流電圧250KVまで実用化されているが、今後
更に大容量、高電圧化が予想される。
【0003】こうした直流送電を行う場合に、交流の電
力を直流に変換し、或いはその逆の変換を行うための電
力変換器を構成する半導体素子として、従来はサイリス
タが主に使用されており、サイリスタを用いた半導体ス
イッチをサイリスタバルブと呼んでいる。ここでは半導
体バルブの代表例としてサイリスタバルブを例として説
明する。最近では、GTOサイリスタも使用され始めて
いるが、これらのものにも本発明は適用できるものであ
る。
【0004】直流送電では交流を直流に或いは直流を交
流に変換する交直変換所が設置される。交直変換所は図
5に示すように、交流系統6から交流電圧を変換器用変
圧器7a,7b、高圧側変換器8a,低圧側変換器8b
を通して直流電圧に変換し、直流リアクトル10を介し
て直流電力を送電している。このうち高圧側、低圧側変
換器8a,8bを構成するサイリスタバルブ9は、前述
のように交流電圧を直流電圧に、或いは直流電圧を交流
電圧に変換する主要素で、現在のところ、運転実績、保
守点検の面から空気絶縁方式のものが多用されている。
この空気絶縁式サイリスタバルブは通常バルブホールと
称される建屋内に設置される。
【0005】サイリスタバルブ9の構成を図6に示す。
図6において、有機絶縁物からなる絶縁支柱2は、金属
製ビーム14と、フランジ1を介してボルト締結などに
より接続されフレームを構成する。金属製ビーム14の
電界緩和のため、上部及び下部にシールド11,12が
取付けられている。13は直並列接続された複数個のサ
イリスタ素子とその付属回路であるコンデンサ、抵抗
器、リアクトル等を収納したサイリスタモジュールであ
り、絶縁支持台3により、絶縁支柱2に固定されてい
る。複数段積重ねられたサイリスタモジュール13は電
気的に直列に接続されているが、各モジュール13の電
位は収納したサイリスタの内の1つのアノード又はカソ
ードの電位に固定されているため、各サイリスタモジュ
ール間には電位差が生じる。従って、絶縁支持台3の間
隔Sは、印加される電圧に耐えるよう以下のようにして
決定される。
【0006】
【数1】 S=U×E ……(1) ここで、Uは印加される電圧(KV),Eは環境条件等
で決まる沿面絶縁の設計電界(mm/KV)、一般に10
〜25mm/KV程度である。これより絶縁支柱2の全体
の長さLは、(2) 式で求められる。
【0007】
【数2】 L=(N+1)×S ……(2) ここで、Nはサイリスタモジュールの積み段数 (2) 式に(1) 式を代入すると、
【0008】
【数3】 L=(N+1)×U×E ……(3) (3) 式より、印加される電圧Uが高くなれば絶縁支柱L
が長くなり、従ってサイリスタバルブの高さが高くなる
ことが分る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】現在我国の直流送電実
績は、直流250KVまでであり、これ相当のサイリス
タバルブを国内各メーカーで製作実績がある。そのいず
れもが前述のように空気絶縁式のものである。
【0010】直流電圧250KV級で約10m程度の高
さになり、近い将来実現する500KV級直流送電で
は、現在のまま製作すると高さ20mを超える大型機器
になる懸念がある。これは耐震上の強度が大きな問題と
なると共に、サイリスタバルブの大型化に伴ない、収納
するバルブホールも大規模なものになる。地震国で狭い
国土の我国には、サイリスタバルブのこれ以上の大型化
は直流送電を進める上で障害となることが予想される。
この様な背景のもとサイリスタバルブの高さ低減が現在
の課題となっている。本発明は上記のような問題点を解
消し、強度上、絶縁上信頼性の高い空気絶縁式のサイリ
スタバルブを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、有機絶縁材からなる絶縁
支柱を少なくとも2本垂直に配置し、金属製のビームを
少なくとも2本前記絶縁支柱の上部及び下部に水平に取
付けてフレームを構成し、複数個の半導体素子とその付
属部品を収納したモジュールを前記絶縁支柱の間に所定
の間隔を置いて数段積重ねて構成した空気絶縁式のサイ
リスタバルブにおいて、最上段の前記モジュールと前記
上部金属製のビーム間、最下段の前記モジュールと前記
下部金属製のビーム間、及び前記モジュール間の前記絶
縁支柱の上部、中間部、下部の3カ所に、各々少なくと
も1枚の笠を取付けたことを特徴としたものである。
【0012】又、請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載のサイリスタバルブにおいて、絶縁支柱の上部に取
付ける笠は、その上側のモジュールの下面より下に、該
絶縁支柱の下部に取付ける笠は、その下側のモジュール
の上面より上に配置したことを特徴とするものである。
【0013】更に、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載のサイリスタバルブにおいて、絶縁支柱を中空絶
縁支柱を使用する際には、上部及び下部の金属製のビー
ムとの締結部にて中空絶縁支柱の開口部を密閉すること
を特徴としたものである。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、サイリスタモ
ジュールを絶縁支持する絶縁支柱の電極間の3カ所に分
散して笠を取付けることにより、絶縁支柱の沿面絶縁距
離を増加でき、フラッシュオーバ電圧を増加することが
できるため、絶縁支柱の長さを短くし、もってサイリス
タバルブの高さを低減することができる。
【0015】又、請求項2に記載の発明によれば、請求
項1に記載の発明の効果に加えて、笠の先端とサイリス
タモジュ―ルとの空間距離を大きくすることができるた
め笠の先端及びサイリスタモジュ―ル端部の電界を緩和
することができ、部分放電の発生を防止することができ
る。
【0016】更に、請求項3に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明の効果に加え、絶縁支柱の内面から
汚損し、絶縁支柱2の内面でフラッシュオーバが発生す
るという不具合を防止できる。
【0017】
【実施例】以下、図4と同一部に同一符号を付して示す
図1のサイリスタバルブの構成図を参照して、請求項1
に記載の発明を説明する。図4において、4a,4b,
4cは絶縁支柱2の外周面の上部、中央部、下部に2枚
つづ取付けた笠である。
【0018】図2は、笠なし及び3種類の笠の配置をし
た絶縁支柱モデルを示し、図3はこのモデルの直流フラ
ッシュオーバ電圧(FOV)を湿度を変化させて試験し
た結果を示した絶縁支柱DC放電特性図である。笠を
上、中、下に配置すると、湿度が増加してもフラッシュ
オーバ電圧がほとんど低下しないのに対し、笠がない場
合又は笠が上、中、下の配置でない場合は湿度の増加と
共にフラッシュオーバ電圧が低下していることがわか
る。
【0019】このように、笠を取付けることにより、絶
縁支柱の沿面絶縁距離を長くすることができると共に、
更に上、中、下に分散配置することにより汚損、高湿度
状態におけるフラッシュオーバ電圧を増加することがで
きる。
【0020】従って、請求項1に記載の発明によれば、
サイリスタバルブの高さを低くすることができると共
に、絶縁の信頼性を向上させることができる。サイリス
タバルブの高さ低減は、耐震性能を向上させ、バルブホ
ールの天井高さを低くできるなどの経済的な効果と共に
保守点検が容易になる等の利点もある。
【0021】図4は、請求項2に記載の発明の一実施例
を示すサイリスタバルブの一部の構成図である。図4は
前述した実施例と同じ構成であるが、上部ひだ4aの取
付け位置をサイリスタモジユール9aの下面より下と
し、下部ひだ4cの取付け位置をサイリスタモジュール
9bの上面より上としている。
【0022】本実施例では、笠の先端とサイリスタモジ
ュ―ルとの空間距離を大きくすることができるため笠の
先端及びサイリスタモジュ―ル端部の電界を緩和するこ
とができ、部分放電の発生を防止することができる。
【0023】本実施例によれば請求項1の効果の他に、
電界集中がおこりにくく、部分放電の発生しにくい空気
絶縁式サイリスタバルブを得ることができる。次に、請
求項3に記載の発明について説明する。
【0024】絶縁支柱は材料節減の点から一般に中空の
絶縁物で構成する。請求項1に記載の本発明では絶縁支
柱の表面に笠を付けて沿面絶縁特性を向上させている
が、中空な絶縁支柱の内面は特別な絶縁強化策を行って
いない。絶縁物の沿面絶縁は汚損していなければ、例え
湿度が増加してもフラッシュオーバ電圧は低下しないよ
う、図1に示したフランジ1とビーム14との締結部に
て絶縁支柱2の開口部を密閉擦れば良い。
【0025】この実施例によれば、絶縁支柱の内面から
汚損し、絶縁支柱2の内面でフラッシュオーバが発生す
るという不具合を防止できる。よって、本実施例によれ
ば汚損状態でも絶縁信頼性の高いサイリスタバルブを得
ることができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、絶縁支柱の沿面絶縁距離を増加でき、フ
ラッシュオーバ電圧を増加することができるため、絶縁
支柱の長さを短くし、もってサイリスタバルブの高さを
低減することができる。更に、サイリスタバルブの高さ
が低くなるため、耐震上強度が飛躍的に向上すると共
に、サイリスタモジュール交換等の保守探検も容易に出
来ることになり、信頼性向上につながる。
【0027】又、請求項2に記載の発明によれば、請求
項1記載の発明の効果に加え、笠の先端とサイリスタモ
ジュ―ルとの空間距離を大きくすることができるため笠
の先端及びサイリスタモジュ―ル端部の電界を緩和する
ことができ、部分放電の発生を防止することができる。
【0028】更に、請求項3に記載の発明によれば、請
求項1記載の発明の効果に加え、絶縁支柱の内面から汚
損し、絶縁支柱2の内面でフラッシュオーバが発生する
という不具合を防止できるため、汚損状態でも絶縁信頼
性の高いサイリスタバルブを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の一実施例を示すサイリ
スタバルブの構成図。
【図2】サイリスタバルブを構成する絶縁支柱のモデル
図。
【図3】[図2]の絶縁支柱の湿度対放電電圧の特性
図。
【図4】請求項2に記載の発明の一実施例を示すサイリ
スタバルブの一部構成図。
【図5】交直変換所の結線を示す回路図。
【図6】従来のサイリスタバルブの構成図。
【符号の説明】
1 ……フランジ 2 ……絶縁
支柱 3 ……絶縁支持台 4a ……上部
笠 4b ……中央部笠 4c ……下部
笠 6 ……交流母線 7a ……変換
器用変圧器 8b ……低圧側変圧器 13 ……モジ
ュール 14 ……ビーム

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機絶縁材からなる絶縁支柱を少な
    くとも2本垂直に配置し、金属製のビームを少なくとも
    2本前記絶縁支柱の上部及び下部に水平に取付けてフレ
    ームを構成し、複数個の半導体素子とその付属部品を収
    納したモジュールを前記絶縁支柱の間に所定の間隔を置
    いて数段積重ねて構成した空気絶縁式のサイリスタバル
    ブにおいて、最上段の前記モジュールと前記上部金属製
    のビーム間、最下段の前記モジュールと前記下部金属製
    のビーム間、及び前記モジュール間の前記絶縁支柱の上
    部、中間部、下部の3カ所に、各々少なくとも1枚の笠
    を取付けたことを特徴としたサイリスタバルブ。
  2. 【請求項2】 前記絶縁支柱の上部に取付ける笠
    は、その上側のモジュールの下面より下に、該絶縁支柱
    の下部に取付ける笠は、その下側のモジュールの上面よ
    り上に配置したことを特徴とする請求項1に記載のサイ
    リスタバルブ。
  3. 【請求項3】 前記絶縁支柱中空構造の絶縁支柱であ
    、前記上部及び下部の金属製のビームとの締結部にて
    前記中空絶縁支柱の開口部を密閉することを特徴とする
    請求項1記載のサイリスタバルブ。
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