JP3031249U - 分割型生分解性プラスチック育苗鉢セット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一体に連結した育苗鉢を、鋏等の道具を用い
ることなく、苗ごと１個ずつ分離できる生分解性プラス
チック育苗鉢セットを提供する。 【解決手段】 生分解性プラスチックより成る育苗鉢１
を複数個並べて一体とした育苗鉢セットＡにおいて、隣
り合う鉢相互間に境界帯５を設け、その境界帯とこれに
接する鉢の上縁２とを、境界帯の両縁５’の一定長さご
とに設けた僅少の接続部分６を以て連結するように構成
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、複数個の育苗鉢を一体に成形した生分解性プラスチック育苗鉢セ ットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

一般に、プラスチックより成る小型の園芸用育苗鉢は、複数個一体に連結した ものが用いられるが、ポリエチレンを材料とした従来の育苗鉢は、苗がある程度 育った後は大型の鉢や庭等に移植されるが、残った空鉢は連結したまゝ土中に理 めると腐らずに残り、焼却しても悪臭を発する等処理に種々の問題を生じている 。

【０００３】 従って近時、これに対処して土壌中に放置しても時間と共に分解消滅して環境 に悪影響を及ぼさない脂肪族ポリエステル等より成る生分解性プラスチックを材 料とした育苗鉢が注目されており、これによると苗の移植の必要がなく苗を育苗 鉢ごと１個ずつ分離して土壌中に移植することが可能となっている。

【０００４】 しかしながら、一体に連結したものから育苗鉢を１個ずつ分離するには、その 度に鋏等の道具を用いるため手間がかかって面倒なことが難点であり、これを改 善した生分解性プラスチック育苗鉢セットを提供することがこの考案の目的であ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の目的を達成するため、この考案は、複数個より成る分割型生分解性プラ スチック育苗鉢セットの隣り合う鉢相互を、手で容易に切り離しできるようにし た境界帯を介して連結するものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】 すなわち、生分解性プラスチックより成る育苗鉢を複数個並べて一体としたセ ットにおいて、隣り合う鉢相互間に境界帯を設け、その境界帯とこれに接する鉢 の上縁とを、境界帯の両縁の一定寸法ごとに設けた僅少接続部分を以て連結する ように構成する。

【０００７】

【実施例】

以下に１実施例を示すと、図１（Ａ）及び（Ｂ）は、育苗鉢１を複数個上下左 右に規則的に並べて一体に形成した育苗鉢セットＡの側面及び平面を示す。それ において、育苗鉢１は、厚さ０．５ｍｍの生分解性プラスチックフイルムを材料 として、共に正方形の上縁２及び底板３、及び逆梯形の４枚の側板４から成って おり、高さＨは５７ｍｍ、巾３ｍｍの上縁及び底板それぞれの１辺の長さ２’及 び３’は、それぞれ６６ｍｍ及び４６ｍｍで、底板の中央には直径１０ｍｍの水 抜き孔４を設けてある。

【０００８】 ５は、互に隣り合う二つの育苗鉢間に介在する巾Ｗが２ｍｍの境界帯で、その 両縁５’、５’には、長さ３〜１０ｍｍごとに０．５〜１ｍｍの続き部分６を設 け、これのみが両側の育苗鉢の上縁２にそれぞれ連結している。

【０００９】

【考案の効果】

このように、複数個の育苗鉢１を境界帯５を介してそれぞれ縦横に接続させ一 体に構成した本考案の分割型生分解性プラスチックの育苗鉢セットＡは、各育苗 鉢１が境界帯５と僅かの部分でしか連結されていないので、必要なときに手で容 易に切り取って鉢を苗ごと他に移植できるから、きわめて便利で能率的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は、この考案の実施例の側面図、（Ｂ）
は、同じく平面図である。

【符号の説明】

Ａ …… 育苗鉢セット １ …… 育苗鉢 ２ …… 上縁 ２’…… 上縁の１辺の長さ ３ …… 底板 ３’…… 底板の１辺の長さ ４ …… 側板 ５ …… 境界帯 ５’、５’…… 境界帯の両縁 ６ …… 接続部分

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 隣り合う鉢相互を、手で容易に切り離し
   できる境界帯（５）を介して一体に連結した、複数個の
   育苗鉢（１）より成る分割型生分解性プラスチック育苗
   鉢セット。
2. 【請求項２】 境界帯（５）とこれに接する育苗鉢
   （１）の上縁（２）とを、境界帯の両縁（５’、５’）
   の一定長さごとに設けた僅少の接続部分（６）を以て連
   結する請求項１記載の分割型生分解性プラスチック育苗
   鉢セット。