JP3031184B2 - シリコーンゴム粘着シート及びその製造方法 - Google Patents

シリコーンゴム粘着シート及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコーンゴム粘着シ
ート及びその製造方法に関し、詳しくは、シリコーンゴ
ムシートと粘着剤層の間にポリエチレンテレフタレート
フィルムが介在するシリコーンゴム粘着シート及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムシートは、耐熱性、電気
絶縁性、化学安定性、耐寒性、耐圧縮永久歪特性等に優
れるので、電子部品、電子機器、家電製品の組み立て
や、重電製品の組み立て等に広く用いられている。この
シリコーンゴムシートの接合に、粘着剤を用いる場合が
多いが、アクリル系やゴム系の粘着剤はシリコーンゴム
と粘着しないので、シリコーン系粘着剤を使用してい
る。また、両面粘着シートを用いる場合があるが、少な
くともシリコーンゴムシートと貼着させる両面粘着シー
トの片面にはシリコーン系粘着剤層を用いる。
【0003】シリコーンゴムシートに上記の両面粘着シ
ートを用いる一例を次に述べる。ワープロ、パソコン等
のディスプレイのガラスと外枠の金属の間には、ゴミの
侵入の防止や金属−ガラス間にクッション性を持たせて
衝撃によるガラスの割れを防ぐために、シリコーンゴム
粘着テープを介在させる。即ち、シリコーンゴムシート
に寸法安定性の良いポリエチレンテレフタレートフィル
ム等を中芯とした上記のような両面粘着シートを貼り付
け、得られた両面粘着シート付きシリコーンゴムシート
を細切りにして、約1mm〜約10mmの幅のシリコー
ンゴム粘着テープ(使用時の長さは、ディスプレイの大
きさに合わせるが、通常、50〜250mm位である)
とし、このテープを両面粘着シートの残りの粘着剤層と
外枠の金属との貼着により接合し、ディスプレイのガラ
スとテープのシリコーンゴム層表面を合わせることによ
り、ディスプレイのガラスと外枠の金属の間にシリコー
ンゴム粘着テープを介在させる様にするのが一般的であ
る。このような場合にシリコーンゴムを素材として使用
するのは、上記のような優れた物性、特に優れた耐圧縮
永久歪特性が他の素材では得られ難いからである。ま
た、上記のような両面粘着テープを使用するのは、シリ
コーンゴムが一般に300%以上の伸長度を有するた
め、特に細いテープとした時は極めて伸び易く、直接シ
リコーンゴムシートに粘着剤層を設けたシリコーンゴム
粘着シートを細切りにしたシリコーンゴム粘着テープを
使用したのでは、ちょっと引っ張ると直ぐ伸びて、貼る
位置を決めるのが極めて困難であるためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記のよう
な少なくとも片面にシリコーン系粘着剤層を有する両面
粘着シートを作成して、シリコーンゴムシートに貼り付
けるのでは、両面粘着シートを作成する段階が多工程で
あるから、工程数が多くなり、コスト高になるばかりで
なく、シリコーン系粘着剤が高価であるので、経済的に
不利である。本発明は、かかる従来技術の欠点を解消せ
んとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、セパレ
ーター、粘着剤層、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、プライマー層、シリコーンゴムシート、更に、必要
に応じ、保護フィルムの順に積層されていることを特徴
とするシリコーンゴム粘着シートが提供される。
【0006】更に、本発明によれば、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム上にプライマー液を塗布・乾燥し、
プライマー層を形成する工程、前記ポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に形成された前記プライマー層上に
未加硫シリコーンゴムと架橋剤とを包含する未加硫シリ
コーンゴム混練組成物シートを積層し、プレスによる加
圧下に高温で前記未加硫シリコーンゴム混練組成物シー
トを一次加硫してポリエチレンテレフタレートフィルム
とシリコーンゴムシートが密着した積層物を形成する工
程、必要に応じて、前記積層物をプレス無しに二次加硫
する工程、セパレーター上に粘着剤層を有する粘着シー
トの前記粘着剤層上に加硫の完結した前記積層物の前記
ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面を合わせて
貼着・積層する工程、更に、必要に応じ、保護フィルム
を前記シリコーンゴムシートの上に積層する工程を包含
することを特徴とするシリコーンゴム粘着シートの製造
方法が提供される。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
シリコーンゴム粘着シートのセパレーターは、紙やプラ
スチックフィルムに剥離剤を塗布した通常のセパレータ
ーでよく、粘着剤層としては、通常のアクリル系、ゴム
系、シリコーン系等の粘着剤の層でよいが、ずれの生じ
ない僅かに架橋または加硫したものが好ましく、また、
価格や耐久性等の面でアクリル系が特に好ましい。ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを選択した理由は、耐
熱性や寸法安定性等の物性が良好で、且つ、価格が手頃
であるからである。
【0008】プライマー層は、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムとシリコーンゴムシートの間に介在し、両
者を実用に耐える程度に接着させるものであれば、如何
なる組成のものでも良いが、より具体的には、例えば、
ポリエチレンテレフタレートフィルムに接着する成分と
シリコーンゴムシートに接着する成分の混合物であるの
が好ましい。また、かかる混合物であっても、後に述べ
る本発明のシリコーンゴム粘着シートの製造方法におい
て、シリコーンゴムの一次加硫の段階で(一次加硫のみ
でよい場合は、その一次加硫で、一次加硫と二次加硫を
行う場合は該一次加硫の段階で)ポリエチレンテレフタ
レートフィルム上のプライマー層とシリコーンゴムシー
トを積層していなければ、良好な上記両者の接着は確保
できないのが通常である。なお、本明細書では、上記両
成分の「混合物」という表現を採っているが、場合によ
っては、上記両成分が互いに反応した形とか、例えば、
シリコーンゴムシートに接着する成分等が該シリコーン
ゴムと反応した形も考えられ、これらの形も「混合物」
として表現することとする。
【0009】上記のポリエチレンテレフタレートフィル
ムに接着する成分としては、有機溶剤可溶のポリエステ
ル系樹脂が好ましく、その例としては、線状飽和ポリエ
ステル樹脂、これを内部可塑化したポリエステル樹脂、
ウレタン変性ポリエステル樹脂、エポキシ変性ポリエス
テル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂等を挙げるこ
とができ、これらの具体例としては、東洋紡績株式会社
製の各種グレードの「バイロン(商品名)」を挙げるこ
とができ、好ましい例として、「バイロン200」、
「バイロン103」、「バイロン240」、「バイロン
300」、「バイロン500」、「バイロンGK−13
0」、「バイロンGK−590」、「バイロンUR−1
200」、「バイロンUR−2300」、「バイロンE
P−1012」、「バイロンEP−1032」、「バイ
ロンBK−4101」、「バイロンBK−4102」を
挙げることができる。なお、これらのポリエステル系樹
脂を混合系として用いることもできるのは言うまでもな
い。
【0010】上記のシリコーンゴムシートに接着する成
分としては、シランカップリング剤が好ましく、製品と
してのシリコーンゴム粘着シート中では、その官能基
が、場合によっては、シリコーンゴムや上記のポリエス
テル系樹脂とも反応した形も考えられる。シランカップ
リング剤の具体例としては、γ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノ
エチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミ
ノシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ
−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメト
キシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−
クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン等を挙げることができる。なお、
これらのシランカップリング剤を混合系として用いるこ
ともできるのは言うまでもない。
【0011】シリコーンゴムシートは、分子構造におい
てシロキサン結合を主骨格とする一般的な熱加硫型シリ
コーンゴムの加硫物からなるものである。未加硫シリコ
ーンゴムとしては、例えば、東レ・ダウコーニング・シ
リコーン株式会社製の各種グレードの熱加硫型シリコー
ンゴムの何れでもよく、それらの製品名としては、「S
H841U」、「SH851U」、「SH861U」、
「SH35U」、「SH55UA」、「SH75U
N」、「SE4705U」、「SE4706U」、「S
E1185U」、「SE1186U」、「SE1187
U」、「DY32−541U」、「DY32−542
U」、「DY32−903U」、「DY32−904
U」、「SH502UA&B」、「SRX539U」、
「SE6770U−P」、「SE1602U」、「SR
X530U」、更には、二次加硫を行わなくても良いも
のとして、「SH745U」、「SH746U」、「S
H747U」を挙げることができる。未加硫シリコーン
ゴムに加える架橋剤(=加硫剤)は、例えば、ベンゾイ
ルパーオキサイドを始めとする各種パーオキサイド類等
であるが、各グレードの熱加硫型シリコーンゴムに応じ
てメーカーが架橋剤を指定しているのが一般的であり、
指定された架橋剤を用いればよい。
【0012】シリコーンゴムシートの上にゴミ等が付着
するのを防止するため、保護フィルムでシリコーンゴム
シートを覆うのが好ましい。保護フィルムとしては、ポ
リエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラ
スチックフィルムを用いればよく、シリコーンゴムシー
トの表面の濡れにより、プラスチックフィルムの保護フ
ィルムを微弱に付着させることができる。
【0013】次に、本発明のシリコーンゴム粘着シート
の製造方法について述べる。まず、好ましくは約5μm
〜約500μm、更に好ましくは約10μm〜約100
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面上
に、プライマー層を設ける。例えば、前記したポリエス
テル系樹脂とシランカップリング剤とをトルエン、キシ
レン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エ
チル等の各種有機溶剤、または、これらの混合溶剤中に
溶解し、得られた溶液を上記ポリエチレンテレフタレー
トフィルムの片面上に塗布・乾燥し、好ましくは約0.
01μm〜約10μm、更に好ましくは約0.1μm〜
約1μmの厚みのプライマー層を形成する。ポリエステ
ル系樹脂とシランカップリング剤との混合重量比は、こ
れらの種類により、また、シリコーンゴムの種類によ
り、更には、必要とされるポリエチレンテレフタレート
フィルムとシリコーンゴムとの間の実用的密着性により
異なるが、一般的には1:9〜9:1、好ましくは3:
7〜7:3の混合重量比である。
【0014】次は、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に形成された上記プライマー層上に未加硫シリコー
ンゴムと架橋剤とを包含する未加硫シリコーンゴム混練
組成物シートを積層し、プレス(押圧)しつつ加圧下に
高温で前記未加硫シリコーンゴム混練組成物シートを一
次加硫する工程である。未加硫シリコーンゴムと架橋
剤、更には、必要に応じて、着色剤、充填剤、その他の
添加剤を、例えば、ゴム練りロールで混練し、好ましく
は約1mm〜約500mm、更に好ましくは約2mm〜
約50mmの厚みに延ばして、未加硫シリコーンゴム混
練組成物シートとする。これを一定量計量して、油圧プ
レス機に置いたポリエチレンテレフタレートフィルム上
のプライマー層上に上記未加硫シリコーンゴム混練組成
物シートを重ねて、プレス板をその上からプレス(押
圧)し、約1kg/cm2 〜約500kg/cm2 、好
ましくは約2kg/cm2 〜約300kg/cm2 の圧
力を掛けながら一定時間加熱し、一次加硫する。なお、
油圧プレス機に置いた未加硫シリコーンゴム混練組成物
シート上にプライマー層を下にしてポリエチレンテレフ
タレートフィルムを重ねて、同様に一次加硫することも
でき、引っ繰り返せば、未加硫シリコーンゴム混練組成
物シート、プライマー層、ポリエチレンテレフタレート
フィルムの順序関係は同じになるのであるから、本明細
書では、両態様は同一のものとして扱うものとする。一
次加硫温度と一次加硫時間は、熱加硫型シリコーンゴム
及び架橋剤の種類により異なるが、一次加硫温度は、一
般的には100〜250℃、好ましくは140〜200
℃で、一次加硫時間は、一般的には3分〜4時間、好ま
しくは5分〜1時間である。熱加硫型シリコーンゴムが
二次加硫を要しないグレードのものは、この一次加硫の
みで加硫工程は終了することができる。
【0015】次に、二次加硫を行う場合、プレス(押
圧)無しに加熱加硫を続け、場合によっては、架橋剤よ
り生じる生成物(例えば、架橋剤としてベンゾイルパー
オキサイドと用いた場合には、安息香酸)を飛散させ、
加硫を完結し、シリコーンゴムの所望の物性を確保す
る。二次加硫温度と二次加硫時間は、熱加硫型シリコー
ンゴム及び架橋剤の種類により異なるが、二次加硫温度
は、一般的には150〜300℃、好ましくは170〜
250℃で、二次加硫時間は、一般的には30分〜10
時間、好ましくは1時間〜6時間である。上述のように
して一次加硫のみ又は二次加硫まで行って加硫を完結し
たシリコーンゴムシート層の厚みは、好ましくは0.1
mm〜20mm、更に好ましくは0.2mm〜5mmで
ある。このようにして得られるシリコーンゴムシートと
ポリエチレンテレフタレートフィルムの接着力は、用途
によって異なるが、JIS Z1529に従った測定法
で、実用上約100g/25mm巾以上あれば充分であ
るのが通常である。
【0016】次の工程は、セパレーター上に粘着剤層を
有する粘着シートの前記粘着剤層上に加硫の完結した前
記積層物の前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの
表面を合わせて貼着・積層(転写)する工程である。ま
ず、粘着剤溶液又は粘着剤エマルジョンを調製し、これ
をセパレーター上に塗布・乾燥して、上記粘着シートを
作成する。粘着剤層の厚みは、好ましくは2μm〜50
0μm、更に好ましくは4μm〜50μmである。これ
を所謂転写法により、上述の様にして目的のシリコーン
ゴム粘着シートとする。なお、更にシリコーンゴムシー
トの表面上に、例えば、5μm〜30μmのポリエチレ
ンフィルムやポリプロピレンフィルム等のプラスチック
フィルムを保護フィルムとしてシリーコーンゴム表面の
濡れ等を利用して被せ、シリコーンゴム表面にゴミ等が
付着するのを防ぐようにしてもよい。
【0017】この様にして得られたシリコーンゴム粘着
シートは、その用途に従って、適当な幅のテープ状、そ
の他の適当な形状にカットして用いる。例えば、「従来
技術」の項で述べたワープロ、パソコン等のディスプレ
イのガラスと外枠の金属の間に挟むシリコーンゴム粘着
テープとして用いる時は、約1mm〜約5mmの幅に細
切りカットして(使用時の長さは、ディスプレイの大き
さ合わせるが、通常、50〜250mm位である)、用
いるのが好ましい。
【0018】
【作用】少なくとも片面にシリコーン粘着剤層を有し、
中芯にポリエチレンテレフタレートフィルム等のプラス
チックフィルムを用いた両面粘着シートを作成し、該両
面粘着シートをシリコーンゴムシートに該シリコーン粘
着剤層を介して貼着・積層して用いる従来技術に比較し
て、本発明によれば、一体成形法によりプライマー層を
介して直接シリコーンゴムシートにポリエチレンテレフ
タレートフィルムを接着し、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム表面上に転写法により設けた粘着剤層を用い
て被着体に貼着させて使用できるため、トータルな工程
数を少なくすることができ、また、高価なシリコーン系
粘着剤を用いなくてもよい場合が多く、大幅なコスト削
減を達成することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明が実施例に限定されるものでないこと
は言うまでも無い。
【0020】実施例1 東洋紡積株式会社製ポリエステル系樹脂「バイロン20
0」とシランカップリング剤であるγ−クロロプロピル
メチルジメトキシシランを固形分重量混合比1:1でメ
チルエチルケトンとトルエンの混合溶剤に溶解してプラ
イマー溶液を調製した。この溶液を約50μm厚みのポ
リエチレンテレフタレートフィルムの片面に乾燥厚み約
0.5μmで塗布・乾燥し、プライマー層を形成した。
【0021】このポエチレンテレフタレートフィルム
をプライマー層を上にして油圧プレス機に置き、その上
に約5mm厚みの未加硫シリコーンゴム混練組成物シー
トを重ねた。この未加硫シリコーンゴム混練組成物シー
トは、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製の
熱加硫型シリコーンゴム「SH502UA&B」に同社
製の加硫剤(=架橋剤)「RC−4(50p)FD」を
重量混合比100:1で加え、ゴム練りロールで混練
し、シート状に延ばしたものである。次に、未加硫シリ
コーンゴム混練組成物シートの上からプレス板をプレス
し、約100kg/cm2 の圧力下、約170℃で約1
0分間加熱し、未加硫シリコーンゴムの一次加硫を行っ
た。
【0022】次に、プレス板を外し、シリコーンゴムに
対しプレス(押圧)無しの状態で、約200℃で約3時
間加熱を続け、二次加硫を行い、シリコーンゴムの加硫
を完結した。この様にして、シリコーンゴム層厚みが約
0.7mmのシートを作成した。
【0023】紙セパレーターの上にアクリル系粘着剤の
有機溶剤溶液を塗布・乾燥し、約20μm厚みの粘着剤
層を形成した。なお、上記アクリル系粘着剤は僅かに架
橋させ、ずれの無いものとした。この粘着剤層と上記シ
ートのポリエチレンテレフタレートフィルム表面を重
ね、シリコーンゴム粘着シートを作成した。このシリコ
ーンゴム粘着シートのシリコーンゴム層の上に約5μm
厚みのポリエチレンフィルを重ね、押圧し、シリコーン
ゴム層の濡れにより保護フィルムとしてのポリエチレン
フィルを付着させた。
【0024】この保護フィルム付きシリコーンゴム粘着
シートを幅約2mmに細切りにして、保護フィルムとセ
パレーターを剥がし、強く手揉みしたが、ポリエチレン
テレフタレートフィルム層とシリコーンゴム層の間で剥
がれることは無く、「従来技術」の項で述べたパソコン
のディスプレイのガラスと外枠の金属の間にクッション
材として介在させる用途に充分耐えることができるもの
であった。JIS Z1529に従ったポリエチレンテ
レフタレートフィルム層とシリコーンゴム層との接着力
の測定では、約200g/25mmを越える接着力であ
った。
【0025】
【発明の効果】少なくとも片面にシリコーン粘着剤層を
有し、中芯にポリエチレンテレフタレートフィルム等の
プラスチックフィルムを用いた両面粘着シートを作成
し、該両面粘着シートをシリコーンゴムシートに該シリ
コーン粘着剤層を介して貼着・積層して用いる従来技術
に比較して、本発明によれば、一体成形法によりプライ
マー層を介して直接シリコーンゴムシートにポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを接着し、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム表面上に転写法により設けた粘着剤
層を用いて被着体に貼着させて使用できるため、トータ
ルな工程数を少なくすることができ、また、高価なシリ
コーン系粘着剤を用いなくてもよい場合が多く、大幅な
コスト削減を達成することができる。本発明のシリコー
ンゴム粘着シートは、中芯として寸法安定性の良好なポ
リエチレンテレフタレートフィルムが用いられているの
で、特に細切りにしてテープとして使用する際に、伸び
ること無く、貼る位置を決めるのが容易である。本発明
のシリコーンゴム粘着シートは、シリコーンゴムの前述
した各種の優れた物性、特に優れた耐圧縮永久歪特性を
生かして、各種用途のクッション材として用いることが
できるのみでなく、各種の耐熱パッキング、放熱シー
ト、絶縁テープ、その他の各種用途に使用できると期待
される。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セパレーター、粘着剤層、ポリエチレン
    テレフタレートフィルム、プライマー層、シリコーンゴ
    ムシートの順に積層されていることを特徴とするシリコ
    ーンゴム粘着シート。
  2. 【請求項2】 前記プライマー層が、エステル系樹脂と
    シランカップリング剤の混合物から構成されていること
    を特徴とするシリコーンゴム粘着シート。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンテレフタレートフィルム上
    にプライマー液を塗布・乾燥し、プライマー層を形成す
    る工程、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム上に
    形成された前記プライマー層上に未加硫シリコーンゴム
    と架橋剤とを包含する未加硫シリコーンゴム混練組成物
    シートを積層し、プレスによる加圧下に高温で前記未加
    硫シリコーンゴム混練組成物シートを一次加硫してポリ
    エチレンテレフタレートフィルムとシリコーンゴムシー
    トが密着した積層物を形成する工程、セパレーター上に
    粘着剤層を有する粘着シートの前記粘着剤層上に加硫の
    完結した前記積層物の前記ポリエチレンテレフタレート
    フィルムの表面を合わせて貼着・積層する工程を包含す
    ることを特徴とするシリコーンゴム粘着シートの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記プライマー液が、エステル系樹脂と
    シランカップリング剤を溶剤に溶解した溶液であること
    を特徴とするシリコーンゴム粘着シートの製造方法。
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