JP3029125B2 - プロスタグランジンレセプターipをコードするdna - Google Patents

プロスタグランジンレセプターipをコードするdna

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JP3029125B2 JP7510528A JP51052895A JP3029125B2 JP 3029125 B2 JP3029125 B2 JP 3029125B2 JP 7510528 A JP7510528 A JP 7510528A JP 51052895 A JP51052895 A JP 51052895A JP 3029125 B2 JP3029125 B2 JP 3029125B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 PGI2は動脈平滑筋を弛緩させ、血小板凝集、脱顆粒及
び形状変化を阻止するので、血管恒常性の維持に重要で
あると考えられている。PGI2の他の潜在的役割は確立さ
れていないが、腎皮質における腎血流、レニン放出及び
糸球体濾過速度の調節、心臓における神経伝達物質放出
の調節、並びに胃及び大腸における分泌の刺激などであ
る。他のプロスタグランジンと同様に、PGI2は主に血管
拡張薬としてのその役割によって充血、浮腫、過剰無痛
覚症及び発熱を誘発する炎症性応答にも関与する。
プロスタグランジン(PG)I2の生理的作用は、プロス
タグランジンIPレセプターとの相互作用により媒介され
る。既知のIPレセプターの分布状況は、PGI2の生理的作
用を反映している。IPレセプターはヒトを含む多数の種
から血小板で、放射性リガンド結合試験により広範に認
められており、冠、肺、腎及び他の数種の動脈調製物並
びに心臓中に存在することが薬理試験で確認されてい
る。IPレセプターは子宮筋層、陰茎***組織及び虹彩括
約筋にも存在するらしく、NCB−20及びNG108−15ニュー
ロンハイブリッド細胞系並びにマウス肥満細胞腫P−81
5細胞系に存在することが報告されている。
IPレセプターの機能活性は、動脈平滑筋などの組織調
製物を用いたり、血小板を用いる細胞に基づくアッセイ
で試験されている。このようなIPレセプター活性の試験
方法は、異なるリガンド結合特性をもつ数個の相互に関
連し且つ異なるレセプター集団を含む調製物が必要であ
り、絶対力価と選択性の測定が非常に困難になるという
点でいくつかの欠点がある。また、組織サンプルが必要
であるが、組織のIPレセプター含有濃度は種々異なるた
め、化合物をヒトIPレセプターのエフェクターとして十
分に試験することができない。
発明の要約 IPと呼ばれる新規プロスタグランジンレセプタータン
パク質がヒト細胞から同定された。完全長IPタンパク質
をコードするDNA分子が単離及び精製され、そのヌクレ
オチド配列が決定された。IPをコードするDNAは発現ベ
クターにクローニングされ、これらの発現ベクターを組
換え宿主細胞に導入すると、組換え宿主細胞は機能的IP
レセプタータンパク質を発現する。新規IPタンパク質、
IPをコードするDNA、発現ベクター及び組換えIPを発現
する組換え宿主細胞は、IPレセプター活性調節剤の選定
に有用である。
組換えIP発現宿主細胞を用いるIPレセプター調節剤選
定法も開示する。IP活性調節剤はプロスタグランジン関
連疾患の治療及びIPレセプターに及ぼすプロスタグラン
ジンの作用の調節に有用である。
図面の簡単な説明 図1はヒトIP cDNAクローンhLXR3−6のDNA配列を示
す。
図2はヒトIP cDNAクローンhLXR3−11のDNAを配列
す。
図3はIPレセプタータンパク質をコードするヒトIP
cDNA構築物11/6hLXR3のDNA配列を示す。
図4は11/6hLXR3によりコードされるIPレセプタータ
ンパク質の完全推定アミノ酸配列を示す。
図5はIP cDNAを注入したツメガエル卵母細胞におけ
るプロスタグランジンI2レセプターの発現を示す。図5A
は、pcDNAIamp−CFTR2.6ngとpcDNAIamp−11/6hLXR3(hI
PcDNA)1ngを同時注入した卵母細胞中においてイロプロ
ストにより誘導され、CFTRにより媒介されるC1-電流を
示し、電流は1〜100nMイロプロストの浴潅流により誘
起されるが、PGE2又はPGD2では誘起されない。図5Bは卵
母細胞における内在性IPレセプターの不在を示す。卵母
細胞にCFTR cDNAを注入し、100nMイロプロスト、PG
E2、PGD2及び3mM IBMXで感作した。破線はゼロ電流レ
ベルを示す。
本図に示す電圧固定実験は核注入から48時間後に実施
し、3匹の異なるカエルからの卵母細胞を用いた6回の
別々の実験の代表的なものである。
図6はpcDNAIamp−hIPをトランスフェクトしたCOS−M
6膜との[3H]イロプロスト特異係合に関する競合を示
す。実施例7に記載するように[3H]イロプロスト結合
アッセイを実施した。100mMまでの濃度範囲で各競合リ
ガンド濃度におけるイロプロスト(■)、安定IPレセプ
ターアゴニストカルバサイクリン(□)、PGE2(▲)、
PGF2α(●)、PGD2(△)及びTP−レセプターアゴニ
ストU46619(○)の最大[3H]イロプロスト特異結合百
分率を測定した。
発明の詳細な説明 本発明はIPと呼ばれる新規プロスタグランジンレセプ
ターをコードするcDNAに関する。本発明は、組換え発現
プラスミドに含まれるクローン化IPコーディングDNAを
発現する組換え宿主細胞にも関する。本発明はIPレセプ
ター活性を調節する物質のスクリーニング方法にも関す
る。本発明のDNAはIP産生細胞から単離される。本明細
書中に使用するIPとは、プロスタグランジン分子と特異
的に結合できるGタンパク質結合レセプターを意味す
る。
IPを産生することができる哺乳動物細胞の非限定的な
例としては、小腸、大腸、腎臓、胃、血管平滑筋、眼、
胎盤、子宮、胸腺及び血小板から得られる細胞が挙げら
れる。IPを産生する形質転換哺乳動物細胞系の非限定的
な例としては肥満細胞腫P−815細胞が挙げられる。本
発明に好適な細胞としては正常ヒト腎臓及び血小板が挙
げられ、最適細胞はヒト肺細胞である。
IP cDNAを単離するために使用するのに適した他の細
胞及び細胞系もある。適切な細胞の選択は、細胞表面上
のIPのスクリーニングにより実施することができる。IP
活性の検出方法は当業者に周知であり、レセプターに特
異的な放射性標準リガンドの結合を測定する。このアッ
セイでIp活性をもつ細胞がIP cDNAの単離に適切であり
得る。
種々の手順の任意のものを使用してIP cDNAをクロー
ニングすることができる。これらの方法の非限定的な例
としては、適当な表現ベクター系でIPを含むcDNAライブ
ラリーを構築後にIP cDNAを直接機能的に発現させる方
法がある。また、バクテリオファージ又はプラスミドシ
ャトルベクター中で構築したIPを含むcDNAライブラリー
をIPタンパク質のアミノ酸配列から設計した標識オリゴ
ヌクレオチドプローブでスクリーニングする方法もあ
る。好適方法は、バクテリオファージ又はプラスミドシ
ャトルベクター中で構築したIPを含むcDNAライブラリー
を、IPタンパク質をコードする部分cDNAでスクリーニン
グする方法である。この部分cDNAは、プロスタグランジ
ンIPレセプターに関連する他のGタンパク質結合レセプ
ターに公知のアミノ酸配列から縮重オリゴヌクレオチド
プライマーを設計することにより、IP DNAフラグメン
トの特異的PCR増幅により得られる。
当業者に自明の通り、他の型のライブラリー及び他の
細胞又は細胞種から構築したライブラリーもIPをコード
するDNAを単離するのに有用であり得る。他の型のライ
ブラリーの非限定的な例としては、他の細胞又は細胞系
から得られるcDNAライブラリー及びゲノムDNAライブラ
リーが挙げられる。
当業者に自明の通り、IP活性をもつ細胞又は細胞系か
ら適切なcDNAライブラリーを構築することもできる。IP
cDNAを単離するためのcDNAライブラリーの構築に有用
な細胞又は細胞系の選択は、まず最初に本発明で使用す
る公知の上記標識リガンド結合アッセイを用いて細胞に
関連するIP活性を測定することにより実施することがで
きる。
cDNAライブラリーの構築は、当業者に周知の標準方法
により実施することができる。周知のcDNAライブラリー
構築方法は例えばManiatis,T.,Fritsch,E.F.,Sembrook,
J.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Cold
Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,
New York,1982)に記載されている。
同じく当業者に自明の通り、適切なゲノムDNAライブ
ラリーからIPをコードするDNAを単離することもでき
る。ゲノムDNAライブラリーの構築は、当業者に周知の
標準方法により実施することができる。周知のゲノムDN
Aライブラリー構築方法は、Maniatisら、前出に記載さ
れている。
好適方法の1つによりIP遺伝子をクローニングするた
めには、IP又は同族タンパク質のアミノ酸配列又はDNA
配列が必要である。このためには、IPタンパク質又は同
族タンパク質を精製し、自動配列分析装置により部分ア
ミノ酸配列を決定することができる。完全アミノ酸配列
を決定する必要はなく、6〜8アミノ酸の2つの領域の
直線配列を決定し、部分IP DNAフラグメントをPCR増幅
すればよい。
適切なアミノ酸配列が同定されたら、この配列をコー
ドすることが可能なDNA配列を合成する。遺伝コードは
縮重であるので、2個以上のコドンを使用して特定アミ
ノ酸をコードすることができ、従って、類似DNAオリゴ
ヌクレオチドの集合のうちの任意のものによってアミノ
酸配列をコードすることができる。集合のうちの1個の
みがIP配列と同一であるが、その他のオリゴヌクレオチ
ドは不適合をもつDNAオリゴヌクレオチドの存在下でもI
P DNAとハイブリダイズすることができよう。不適合DN
Aオリゴヌクレオチドは、IPをコードするDNAを同定及び
単離できるように依然として十分にIP DNAとハイブリ
ダイズすることができる。
好適方法を使用し、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に
基づく方法とcDNAライブラリースクリーニングを利用す
る2段階アプローチでIPをコードするcDNAクローンを単
離する。第1段階では、精製IP又は同族タンパク質から
のNH2末端及び内部アミノ酸配列情報を用いてIP特異的D
NAフラグメントの増幅用縮重オリゴヌクレオチドプライ
マーを設計する。第2段階では、これらのフラグメント
をクローニングし、cDNAライブラリーから完全長cDNAを
単離するためのプライマーとして用いる。
IPをコードするcDNAの配列を図3に示し、クローン11
/6hLXR3と命名した。クローン化cDNAからのIPの推定ア
ミノ酸配列を図4に示す。決定したcDNA配列を調べる
と、386アミノ酸タンパク質をコードする単一の大きい
開放読み枠の存在が明らかである。
上記方法により得られたクローン化IP cDNAは、適切
なプロモーターと他の適当な転写調節エレメントを含む
発現ベクターへの分子クローニングにより組換えによっ
て発現させることができ、原核又は真核宿主細胞にトラ
ンスフェクトし、組換えIPを製造することができる。こ
の操作方法は、Maniatisらの上記文献に記載されてお
り、当業者に周知である。
発現ベクターは本明細書ではクローン化DNAの転写及
び適当な宿主におけるそのmRNAの翻訳に必要なDNA配列
として定義される。このようなベクターは細菌、藍藻
類、植物細胞、昆虫細胞及び動物細胞などの種々の宿主
で真核DNAを発現させるために使用することができる。
特別に設計したベクターは、細胞−酵母又は細菌−動
物細胞などの宿主間でDNAのシャトリングが可能であ
る。適切に構築した発現ベクターは、宿主細胞中の自立
複製のための複製起点、選択可能なマーカー、制限され
た数の有用な制限酵素部位、高コピー数の可能性及び活
性プロモーターを含むべきである。プロモーターは、RN
AポリメラーゼをDNAと結合させてRNA合成を開始させるD
NA配列として定義される。協力なプロモーターはmRNAを
高頻度で開始させるプロモーターである。発現ベクター
の非限定的な例としては、クローニングベクター、改変
クローニングベクター、特別に設計したプラスミド又は
ウイルスが挙げられる。
種々の哺乳動物発現ベクターを用いて哺乳動物細胞で
組換えIPを発現させることができる。組換えIP発現に適
切であり得る市販の哺乳動物発現ベクターの非限定的な
例としては、pMC1neo(Stratagene)、pXT1(Stratagen
e)、pSG5(Stratagene)、pcDNAI、pcDNAIamp(Invitr
ogen)、EBO−pSV2−neo(ATCC37593)、pBPV−1(8
−2)(ATCC37110)、pdBPV−MMTneo(342−12)(ATC
C37224)、pSRVgpt(ATCC37199)、pRSVneo(ATCC3719
8)、pSV2−dhfr(ATCC37146)、pUCTag(ATCC3746
0)、1ZD35(ATCC37565)及びワクチニアウイルストラ
ンスファーベクターpTM1が挙げられる。
IPをコードするDNAを発現ベクターにクローニングし
て宿主細胞で発現させることもできる。宿主細胞は原核
細胞でも真核細胞でもよく、非限定的な例を挙げると、
細菌、酵母、哺乳動物細胞(非限定的な例としてヒト、
ウシ、ブタ、サル及び齧歯類動物に由来する細胞)、及
び昆虫細胞(非限定的な例としてSf9及びショウジョウ
バエに由来する細胞系)などである。哺乳動物種に由来
する適切であり得る市販細胞系の非限定的な例は、CV−
1(ATCC CCL 70)、COS−1(ATCC CRL 1650)、C
OS−7(ATCC CRL 1651)、CHO−K1(ATCC CCL 6
1)、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 165
8)、HeLa(ATCC CCL 2)、C127I(ATCC CRL 161
6)、BS−C−1(ATCC CCL 26)、及びMRC−5(ATC
C CCL 171)である。
発現ベクターは、非限定的な例として形質転換、トラ
ンスフェクション、感染、プロトプラスト融合及びエレ
クトロポレーションなどの多数の方法のいずれかを用い
て宿主細胞に導入することができる。発現ベクターを含
む細胞を個々に分析し、IPタンパク質を産生するか否か
を判定する。IP発現細胞の同定は、非限定的な例として
抗IP抗体との免疫反応性や、宿主細胞関連IP活性の存在
など数種の手段により実施することができる。
in vitro製造した合成mRNAを用いてIP DNAを発現さ
せることもできる。合成mRNAは、非限定的な例としてコ
ムギ麦芽エキスや網状赤血球エキスなどの種々の無細胞
系で有効に翻訳することができると共に、非限定的な例
としてカエル卵母細胞への微量注入など細胞に基づく系
でも有効に翻訳することができ、カエル卵母細胞への微
量注入が好適である。
最適レベルのレセプター活性及び/又はIPタンパク質
をもたらすIP cDNA配列を決定するためには、非限定的
な例としてIP cDNAの完全長開放読み枠や、レセプター
タンパク質の特定ドメイン又はタンパク質の再配置ドメ
インのみをコードするcDNAの部分を含む種々の構築物な
どのIP cDNA分子を構築することができる。全構築物
は、IP cDNAの5′及び/又は3′非翻訳領域を全く含
まないように設計することもできるし、全部又は一部を
含むように設計することもできる。これらの構築物を単
独及び組み合わせて適当な宿主細胞に導入後にIP活性及
びタンパク質発現レベルを決定することができる。トラ
ンジェントアッセイで最適発現をもたらすIP cDNAカセ
ットを決定後、このIP cDNA構築物を非限定的な例とし
て哺乳動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、卵母細胞、大腸
菌及び酵母細胞などの種々の発現ベクター(組換えウイ
ルスを含む)に移す。
以下の方法により哺乳動物細胞トランスフェクト細胞
のIPレセプター活性レベルとIPタンパク質濃度をアッセ
イする。IPレセプター活性を調べるには、標識リガンド
を細胞に直接導入し、リガンドとIP発現細胞との特異的
結合量を測定する。レセプター活性の結合アッセイは当
業者に公知である(Freyら,1993,Eur.J.Pharmacol.,24
4,pp239−250)。
宿主細胞中のIPタンパク質の濃度は、非限定的な例と
してイムノアフィニティー及び/又はリガンドアフィニ
ティー法などの種々の方法により定量する。IP特異的ア
フィニティービーズ又はIP特異抗体を用いて35S−メチ
オニンで標識したIPタンパク質又は非標識IPタンパク質
を単離する。標識IPタンパク質はSDS−PAGEにより分析
する。非標識IPタンパク質はIP特異抗体を用いるウェス
タンブロット、ELISA又はRIAアッセイにより検出する。
宿主細胞でIPの発現後、IPタンパク質を回収し、IP特
異的リガンドと結合することが可能な活性形態のIPを提
供する。数種のIP精製法が使用可能であり、使用に適し
ている。非限定的な例として洗剤可溶化、塩分別、イオ
ン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフ
ィー、ヒドロキシルアパタイト吸着クロマトグラフィー
及び疎水的相互作用クロマトグラフィーなどの標準分離
を種々に組み合わせるか又は個々に使用することにより
細胞膜から組換えIPを精製することができる。
更に、完全長新生短鎖IP又はIPのポリペプチドフラグ
メントに特異的なモノクローナル又はポリクローナル抗
体から作成したイムノアフィニティーカラムを用いるこ
とにより他の細胞タンパク質から組換えIPを分離するこ
ともできる。
IPに対する単一特異抗体はIPに対して反応性の抗性を
含む哺乳動物抗血清から精製するか、又はKohlerとMils
tein,Nature 256:495−497(1975)の方法を用いてIP
に対して反応性のモノクローナル抗体として製造する。
本明細書中で使用する単一特異抗体とは、IPに対して均
一結合特性をもつ単一抗体種又は多重抗体種として定義
される。本明細書中で使用する均一結合とは、上述のよ
うにIPに関連する抗体種のように、抗体種が特異抗原又
はエピトープと結合できることを意味する。IP特異抗体
は、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤギ、ウマ
などの動物を免疫アジュバントの存在下又は不在下で適
当な濃度のIP又はIPタンパク質の配列から誘導されるペ
プチドで免疫することにより誘発される。
最初の免疫前に免疫前血清を採取する。許容可能な免
疫アジュバントに組み合わせた約0.1μg〜約1000μg
のIP又はIP関連ペプチドを各動物に投与する。このよう
な許容可能なアジュバントの非限定的な例としてはフロ
イント完全、フロイント不完全、ミョウバン沈降物、Co
rynebacterium parvumを含む油中水エマルジョン及びt
RNAが挙げられる。初期免疫は、酵素の好ましくはフロ
ント完全アジュバント溶液を皮下(SC)、腹膜内(IP)
又はその両者で多重部位に投与する。一定間隔、好まし
くは毎週各動物から採血し、抗体力価を測定する。動物
に初期免疫後にブースター注射を行ってもよいし、行わ
なくてもよい。ブースター注射を行う場合には、動物に
一般に同一経路で等量のIP又はIP関連ペプチドのフロイ
ント不完全アジュバント溶液を投与する。ブースター注
射は最大力価が得られるまで約3週間おきに行う。各ブ
ースター免疫から約7日後又は単独免疫から約1週間後
に動物から採血し、血清を集めてアリコートを約−20℃
で保存する。
近交系マウス、好ましくはBalb/cをIP又はIP関連ペプ
チドで免疫することにより、IP又はIPタンパク質の配列
から誘導されるペプチドに対して反応性のモノクローナ
ル抗体(mAb)を産生させる。上述のように等量の許容
可能なアジュバントに緩衝液又は塩類溶液約0.5mlを加
えた中にIP又はIP関連ペプチド約1μg〜約100μg、
好ましくは約10μgを加え、IP又はSC経路でマウスを免
疫する。フロイント完全アジュバントが好適である。マ
ウスを0日目に初期免疫し、約3〜約30週間安静にす
る。免疫したマウスをリン酸緩衝塩類溶液などの緩衝溶
液中のIP約1〜約100μgを静脈内(IV)経路で1回以
上ブースター免疫する。当業者に公知の標準手順により
免疫マウスから脾臓を取り出すことにより、抗体陽性マ
ウスからのリンパ球、好ましくは脾臓リンパ球を得る。
安定なハイブリドーマを形成できるような条件下で脾臓
リンパ球を適当な融合パートナー、好ましくはエミロー
マ細胞と混合することにより、ハイブリドーマ細胞を調
製する。融合パートナーの非限定的な例としてはマウス
ミエローマP3/NS1/Ag4−1、MPC−11、S−194及びSp2/
0が挙げられ、Sp2/0が好適である。抗体産生細胞とミエ
ローマ細胞を濃度約30%〜約50%、分子量約1000のポリ
エチレングリコール中で融合する。融合したハイブリド
ーマ細胞を当業者に公知の手順によりヒポキサンチン、
チミジン及びアミノプテリンを補充したダルベッコの改
変イーグル培地(DMEM)で成長させることにより選択す
る。約14、18及び21日目に成長陽性ウェルから上清液を
集め、抗原としてIP又はIP関連ペプチドを用いる固相イ
ムノラジオアッセイ(SPIRA)などのイムノアッセイに
より抗体産生に関してスクリーニングする。培養液を更
にオクタロニー沈降アッセイで試験し、mAbのイソタイ
プを決定する。Tissue Culture Methods and Appli
cations,Kruse and Paterson編,Academic Press,197
3に所収のMacPherson,Soft Agar Techniquesの軟寒天
法などの方法により抗体陽性ウェルからのハイブリドー
マ細胞をクローニングする。
マウス1匹当たり約0.5mlのプリスタインでプライミ
ングしたBalb/cマウスにプライミングから約4日後に約
2×106〜約6×106個のハイブリドーマ細胞を注入する
ことにより、モノクローナル抗体をin vivo産生させ
る。細胞移入から約8〜12日後に腹水を収集し、当業者
に公知の方法によりモノクローナル抗体を精製する。
約2%のウシ胎児血清を含有するDMEM中でハイブリド
ーマを成長させて抗IPmAbをin vitro産生させ、十分な
量の特異的mAbを得る。mAbを当業者に公知の方法により
精製する。
非限定的な例として沈降、受動凝集、酵素によるイム
ノソルベント抗体(ELISA)法及びラジオイムノアッセ
イ(RIA)法などの種々の血清又は免疫アッセイにより
腹水又はハイブリドーマ培養液の抗体力価の測定する。
同様のアッセイを用いて体液又は組織及び細胞抽出物中
のIPの存在を検出する。
当業者に自明の通り、単一特異抗体の上記製造方法を
利用してIPポリペプチドフラグメント又は完全長IPポリ
ペプチドに特異的な抗体を製造することができる。
抗体がアガロースゲルビーズ担体と共有結合を形成す
るようにN−ヒドロキシスクシンイミドエステルで予備
活性化したゲル担体であるAffigel−10(Biorad)に抗
体を加えることによりIP抗体アフィニティーカラムを作
成する。次にスペーサーアームとのアミド結合を介して
抗体をゲルと結合する。その後、残留する活性化エステ
ルを1MエタノールアミンHCl(pH8)で失活させる。カラ
ムを水、次いで0.23MグリシンHCl(pH2.6)で洗浄し、
非結合抗体又は外来タンパク質を除去する。次にカラム
をリン酸緩衝塩類溶液(pH7.3)と洗剤などの適当な膜
可溶化剤で平衡化し、IP又はIPフラグメントを含む細胞
培養上清又は細胞抽出物をカラムにゆっくりと通す。次
に、光学密度(A280)をバックグラウンドに低下するま
でリン酸緩衝塩類溶液と洗剤などの適当な膜可溶化剤で
カラム洗浄した後、0.23Mグリシン−HCl(pH2.6)と洗
剤などの適当な膜可溶化剤でタンパク質を溶離する。次
に、精製IPタンパク質をリン酸緩衝塩類溶液と洗剤など
の適当な膜可溶化剤で透析する。
本発明のプロスタグランジンレセプターをコードする
DNAの単離に適した1方法では、他のGタンパク質結合
レセプターから得られるアミノ酸及び/又はDNAは配列
情報を使用する。他のプロスタグランジンレセプターで
Gタンパク質に結合することが知られているものがある
ので、トランスメンブラン及び/又は細胞質ドメインな
どの所定の領域又はドメインは新規レセプターの単離用
プローブを製造するために十分な程度の相同をもつと予
想される。
プロスタグランジンとロイコトリエンはGタンパク質
結合レセプターを介してそのシグナルを変換することが
知られている。種々の組織中に存在するPGH2/トロンボ
キサンA2、PGI2、PEG2、PGD2、PGF2α、LTB4及びLTD4
につき、別々のレセプターが報告されている。これらの
レセプターには可溶化され、部分的に精製されているも
のもあり(Dutta−Roy,A.K.ら,(1987)JBC,262,pp.12
685;Tsai,A.L.ら,(1989),JBC,264,pp.61;168−Watan
abe,T.ら,(1990),JBC,265,pp.21237)、ヒト血小板T
XA2レセプターは見掛け上均一状態まで精製されている
(Ushikubi,F.ら,(1989),JBC,264,pp.16496)。精製
トロンボキサンセプターは約57kDaを中心とするSDS−ポ
リアクリルアミドゲル上に非常に広いバンドを示した。
部分配列情報に十分なタンパク質が得られた。
これらのレセプターが一次構造に関係していると仮定
して相同スクリーニングによる他のエイコサノイドレセ
プターの単離アプローチがとられた(Sugimoto,Y.ら,
(1992),JBC,267,pp.6463)。これらのレセプターはG
タンパク質結合レセプタースーパーファミリーに属する
ので、トランスメンブラン領域及び細胞質ドメインに相
同領域が存在すると予想される。従って、プロスタグラ
ンジンレセプターに関連する種々の公知Gタンパク質結
合レセプターを使用して、相同をもつと予想される所望
のレセプタータンパク質コーディングDNAの領域(例え
ばトランスメンブラン領域)にDNAプローブを提供する
ことができる。
公表されているマウスEP2レセプターアミノ酸配列の
トランスメンブランドメインVII中の9アミノ酸長に基
づくアンチセンス16倍縮重26量体オリゴヌクレオチドを
用いて、ヒト肺ライブラリーをスクリーニングし、ヒト
IP cDNAクローンを単離した。このような2個のcDNAク
ローンから1個のクローンを構築した。この1.417kb c
DNAクローンは386アミノ酸タンパク質をコードする。こ
のタンパク質をIPレセプターと命名した。IPレセプター
は他の多くのGタンパク質結合レセプターといくつかの
共通な特徴をもつ。まず第1に、推定細胞外アミノ末端
のAsn7に1個の潜在的N結合グリコシル化部位が存在す
る。第2に、細胞外ループ1及び2に保存システイン残
基が存在する。C末端に潜在的タンパク質キナーゼリン
酸化部位であるセリン残基が存在する。IPレセプターは
トランスメンブラン7の内側に公知の全エイコサノイド
レセプターに存在する保存アルギニン(279位)をも
つ。この領域はエイコサノイドレセプターのうちで最も
高度に保存されている。
本発明の新規プロスタグランジンレセプターは、レセ
プター活性を調節する化合物の選定用アッセイ手順で使
用するのに適している。本明細書に記載する調節レセプ
ター活性とは、レセプターの阻害又は活性化を含み、更
にレセプター活性の正常調節を直接又は間接に操作する
ことも含む。レセプター活性を調節する化合物は、アゴ
ニスト、アンタゴニスト及びレセプター活性の調節を直
接又は間接に操作する化合物を含む。
本発明のプロスタグラジンレセプターは、レセプター
調節剤を選定するアッセイ手段で使用するために天然又
は組換え起源のどちらからも得られる。一般に、プロス
タグランジンレセプター調節剤を選定するアッセイ手順
は、本発明のプロスタグラジンレセプターと、プロスタ
グランジンレセプター調節活性を試験すべき化合物又は
サンプルを含む。例えば天然又は組換えの如何に拘わら
ず精製レセプタータンパク質、天然又は組換えの如何に
拘わらずレセプター産生細胞のサブ細胞フラクション及
び/又は天然又は組換えの如何に拘わらずレセプターを
発現する完全細胞で被験化合物又はサンプルを直接試験
することができる。被験化合物又はサンプルは、公知標
識又は非標識レセプターリガンドの存在下又は不在下で
レセプターに加えることができる。被験化合物又はサン
プルの調節活性は、例えば被験化合物又はサンプルがレ
セプターと結合する能力、レセプターを活性化させる能
力、レセプター活性を阻害する能力、他の化合物とレセ
プターの結合を阻害又は強化する能力、レスプター調節
を変更する能力、又は細胞内活性を調節する能力を分析
することにより決定することができる。
IPレセプター活性調節剤の選定は、IPレセプター活性
に関連する疾患状態の治療に有用である。レセプターの
活性を刺激又は阻害することには他の化合物も有用であ
り得る。非限定的な例として炎症、疼痛応答及び発熱を
伴う浮腫などの疾患および疾患状態の治療にはIPレセプ
ターの選択的アゴニスト又はアンタゴニストも有用であ
り、これらの化合物は血小板凝集の阻止に有用であり、
従って、血管疾患の治療や、外傷後の血液凝固、臓器移
植やバイパス手術で拒否反応、充血性心不全、肺高血圧
症、壊疽、レイノー病、骨吸収、ショック及び胃酸分泌
の予防に有用であり得る。調節剤は細胞保護剤としても
有用であり得る。IPをコードするDNA分子の単離及び精
製は、IPレセプターの組織分布の確立、疾患状態におけ
るIPレセプター発現の変化の研究、IPレセプター活性を
調節する化合物の選定方法の確立にも有用であろう。
以下の実施例は本発明を具体的に説明することを目的
とし、本発明を限定するものではない。
実施例1 IP cDNAのクローニング マウスEP2レセプターのトランスメンブランドメイン
(TMD)に存在し且つTP、EP1、EP3及びFPレセプター内
で高度に保存された9アミノ酸(NPILDPWIY)(配列番
号2)に基づくアンチセンス16倍縮重26量体アリゴヌク
レオチド(オリゴEP2d.o.VII(−)と命名する)[5′
−TA(A,G)ATCCAGGG(A,G)TC(T,C)AGGATGGG(G,A)
TT−3′](配列番号1)をModel 380A DNA合成器
(Applied Biosystems,Foster City,CA)で合成し
た。32Pで標識したオリゴEP2d.o.VII(−)プローブを
使用し、標準方法(Sambrookら,前出)によりヒト肺、
胸腺及び小腸λgt10 cDNAライブラリー(Clontech,Pal
o Alto,CA)をスクリーニングした。全3種のライブラ
リーからの陽性ファージクローンをプラーク精製し、プ
レート溶解物法(Sambrookら,前出)によりDNAを調製
した。ファージンDNAをEcoR Iで消化し、得られたフラ
グメントをBluescriptベクターpKS(Stratagene,La Jo
lla,CA)をサブクローニングした。KS及びSKプライマー
又は決定済みの配列から作成したプライマーと共にPhar
macia(Baie d′Urfe,Canada)製T7配列決定キットを
使用した。特に肺ライブラリーからの2個のクローンλ
hLc.6及びλhLc.11をEcoR Iで消化した処、それぞれサ
イズ1.3kb(hLXR3−6と命名、図1参照)及び1.5kb(h
LXR3−11と命名、図2参照)のインサートを含むことが
判明した。フラグメントを両方の鎖で配列決定した処、
cDNA hLXR3−11はhLXR3−6よりも5′末端が72bp、
3′末端が56bp長いことが判明した。hLXR3−11はトラ
ンスメンブランドメイン(TMD)VIIに24ヌクレオチド反
復を含み、8アミノ酸多いことも判明した。pKS−hLXR3
−11をSma I及びNco Iで消化し、0.4kbフラグメントを
精製した後、予告めEcoR V及びNco Iで切断しておいたp
KS−hLXR3−6に連結し、hLXR3−6の5′末端をhLXR3
−11の5′末端に換え、pKS−11/6hLXR3とhIP cDNA11/
6hLXR3(図3)を生成した。
11/6hLXR3(hIP)のヌクレオチド配列を図3に示す。
コード化タンパク質のアミノ酸配列を図4に示す。1.41
7kbフラグメント(IP;図3)を配列決定した処、マウス
EP2、ヒトEP1、EP3及びトロンボキサンレセプターcDNA
との配列相同を含むことが判明し、Gタンパク質結合レ
セプターに特徴的な推定7螺旋構造が明白であった。予
想相対分子量40,961をもつ386アミノ酸ポリペプチドを
コードする長い開放読み枠(1158pb)が同定された。
5′非翻訳配列56bpと3′非翻訳配列の203bpが存在す
る。
実施例2 pcDNAIamp−11/6hLXR3(hIP)発現ベクターの構築 11/6hLXR3をpcDNAIamp(Invitrogen,San Diego,CA)
のEcoR I部位にサブクローニングした。適正な方向であ
ることをSph I消化により確認した。
実施例3 大腸菌発現ベクターへのIP cDNAのクローニング 非限定的な例としてpET系(Novagen)などの大腸菌発
現ベクターにIP発現カセットを移入して、大腸菌で組換
えIPを製造した。このpETベクターは厳密に調節された
バクテリオファージT7プロモーターの制御下でIPを発現
する。誘導lacプロモーターにより誘導されるT7 RNAポ
リメラーゼ遺伝子の染色体コピーを含む大腸菌宿主にこ
の構築物を移入後、適当なlac基質(IPTG)を培養物に
加えるとIPの発現が誘発される。IPの発現レベルを上記
アッセイにより測定する。
IPの完全開放読み枠をコードするcDNAをpET11aのNde
I部位に挿入する。正方向の構築物を配列分析により同
定し、発現宿主株BL21を形質転換するために用いる。次
に形質転換細胞を使用して培養物に接種し、IPタンパク
質を製造する。当業者に公知の組成を有するM9又はZB培
地で培養物を増殖できる。約OD600=1.5まで増殖後、37
℃で3時間1mM IPTGでIPの発現を誘発する。これらの
細胞からの膜フラクションにはIPレセプター結合活性を
検出させよう。
実施例4 ツメガエル卵母細胞微量注入による合成IP mRNAのin
vivo翻訳及び哺乳動物細胞における発現 IP cDNA構築物をin vitro転写ベクター(Promegaの
pGEM系)に連結し、合成mRNAを製造する。
バクテリオファージプロモーターを含むプラスミドベ
クターにIP mRNAをコードする2本鎖DNAをクローニン
グし、IPをコードするクローン化DNAを含むプラスミド
ベクターを直鎖化し、プラスミドベクター上のバクテリ
オファージプロモーターを特異的に認識するバクテリオ
ファージからのDNA依存性RNAポリメラーゼを用いてクロ
ーン化DNAをin vitro転写することにより、十分な量の
合成mRNAをin vitroを製造する。
バクテリオファージDNA依存性RNAポリメラーゼにより
認識されるバクテリオファージプロモーターを含む種々
のプラスミドベクターが入手可能であり、非限定的な例
としてはプラスミドpSP64、pSP65、pSP70、pSP71、pSP7
2、pSP73、pGEM−3Z、pGEM−4Z、pGEM−3Zf、pGEM−5Z
f、pGEM−7Zf、pGEM−9Zf及びpGEM−11Zfが挙げられ、
これらのプラスミドはすべてPromegaの市販品である。
バクテリオファージプロモーターを含むベクター上で
IP DNAのクローニングに好都合且つ適切な使用可能な
制限エンドヌクレアーゼクローニング部位の1個以上を
用いて、IPをコードする2本鎖DNAをこのベクターに適
正な方向にクローニングする。IP DNAを連結したベク
ターを使用して細菌を形質転換させ、適正な方向にIP
DNAを含むベクターがクローン単離物に存在するか否か
を分析する。
IPをコードするDNAを適正な方向に含むベクターが同
定及び単離されたら、IP転写単位を破壊することなくそ
の下流の部位で制限エンドヌクレアーゼで切断した直鎖
化する。直鎖化したプラスミドを単離及び精製し、IP
mRNAのin vitro転写用鋳型として用いる。
次に、IP mRNAを形成するDNA鋳型の転写を可能にす
る反応混合物中で鋳型DNAをバクテリオファージ特異的D
NA依存性RNAポリメラーゼと混合する。数種のバクテリ
オファージ特異的DNA依存性RNAポリメラーゼが入手可能
であり、非限定的な例としてT3、T7及びSP6 RNAポリメ
ラーゼを挙げることができる。次に合成IP mRNAを単離
及び精製する。
mRNA安定性を改善するために5′末端キャップ構造と
3′ポリAテールを含むmRNAを合成すると有利であり得
る。単に7−メチルグアノシンをDNAを鋳型と共に反応
混合物に加えるだけでmRNAを5′末端にキャップ構造即
ち7−メチルグアノシンを加えることができる。DNA依
存性RNAポリメラーゼはmRNAを合成するにつれて5′末
端にキャップ構造を形成する。ポリAテールは多くのcD
NAに天然に存在することが知られているが、単にポリA
テールをコードするDNA配列をDNA鋳型の3′末端に挿入
するだけでmRNAの3′末端に加えることができる。
単離及び精製したIP mRNAを翻訳するには、非限定的
な例としてウサギ網状赤血球溶解物及びコムギ麦芽エキ
ス(いずれもPromegaとNew England Nuclearから市販
されている)などの無細胞系や、非限定的な例としてツ
メガエル卵母細胞への微量注入などのような細胞に基づ
く系を利用し、ツメガエル卵母細胞への微量注入が好適
である。
IPタンパク質を製造するために十分な量の合成IP mR
NAをツメガエル卵母細胞に微量注入する。微量注入した
卵母細胞をインキュベートしてIP mRNAを翻訳し、IPタ
ンパク質を形成する。
これらの合成mRNAは標準手順[Gurdon,J.B.とWicken
s,M.D.Methods in Enzymol.101:370−386,(1983)]
によりツメガエル卵母細胞(5〜6期)に注入する。卵
母細胞細胞を下記のように回収し、IP発現を分析する。
実施例5 ツメガエル卵母細胞におけるpcDNAIamp−IP発現 標準外科手順(Colman,A.,1984:Transcription and
Translation−A Practical Approach,IRL Pres
s)を使用してXenopus laevisの雌成体から卵母細胞を
取り出した。卵胞細胞を除去するために、Ca2+を含まな
いND96溶液[ND96組成(mM):NaCl 96、KCl 2、MgCl
21、HEPES 5、ピルビン酸Na 2.5、テオフィリン0.
5、ゲンタマイシン50mg/ml、+1.8CaCl2、pH7.6]中の
新たに調製したコラゲナーゼ(2mg/ml、タイプ2、Wort
hington Biochemical Corp.,Freehold,NJ)で卵母細
胞を2〜3時間処理した。卵胞細胞を除去した5〜6期
卵母細胞を選択し、ND96溶液に保存した。卵母細胞核に
pcDNAIamp−IP 1.6ng+pcDNAIamp−CFTR 2.5ngを注入
し、18℃で48時間インキュベート後、アゴニスト感作し
た。CFTR(嚢胞性繊維症トランスメンブランレギュレー
ター、cAMP依存性Cl-チャネル)をこれらの卵母細胞でI
Pレセプターと同時発現させ、細胞内cAMPレベルの変化
の指標として用いた。イロプロストにより誘導され、CF
TRにより媒介されるCl-電流を測定して機能活性を測定
した。卵母細胞を0.5ml容潅流チャンバーに入れ、Turbo
TEC 01C増幅器(NPl Instruments、ドイツ)を用い
て(3M KClを充填した0.5〜2.0MW抵抗の微小電極で)
−60mVに電圧固定した。リガンドを含む溶液を潅流し、
電流応答を記録した。
1〜100nMイロプロストアゴニストの潅流の結果、pcD
NAIamp−IP+pcDNAIamp−CFTRを注入した卵母細胞に顕
著な電流応答が生じ、このクローンはcAMPシグナリング
経路に関連する機能IPレセプターをコードすることが確
認された(図5A)。IPレセプターに予想されるような10
0nM PGD2又はPGE2に対する応答は検出することができ
なかった。この力価の順位はIPレセプターについて報告
されている順位に一致する[Colemanら,1990.Comprehen
sive Medicinal Chemistry(Hansch,C.,Sammes,P.G.,
Taylor,J.B.,及びEmmett,J.C.編)Vol.3,pp.643−714,P
ergamon,Press,Oxford]。対照(CFTR単独注入)卵母細
胞では、IBMXの効果により示されるような高いCFTR発現
レベル(図5B)にも拘わらず、イロプロスト、PGE2及び
PGD2に対する応答は観察されなかった。
実施例6 哺乳動物発現ベクターへのIP cDNAのクリーニング 強力な汎用哺乳動物プロモーターを含むベクターであ
るpBC12BI[Cullen,B.R.Mothods in Enzymol.152:684
−704,1988]及びpEE12(CellTech EP 0338 841)と
その誘導体pSZ9016−1及びp9019の適当な制限エンドヌ
クレアーゼ部位に、Ip cDNA発現カセットを連結する。
p9019は、SV40初期プロモーターにより誘導されるジヒ
ドロ葉酸レダクターゼ(mDHFR)(Simonsen,C.C.とLevi
nson,A.D.Proc.Natl.Acad.Sci USA 80:2495−2499[1
983])の突然変位遺伝子から構成される選択可能なマ
ーカー/増幅系を用いてhCMVIEプロモーター、ポリリン
カー及びSV40ポリA部分を含む哺乳動物発現ベクターを
構築したものである。pD5(BerkerとSharp,Nucl.Acid
Res.13:841−857[1985])を鋳型として使用してプラ
イマー13978−120及び139778−121により定義されるPCR
反応によりSV40ポリアデニル化配列を生成する。得られ
た0.25Kb PCR産物をCla I及びSpe Iで消化し、同様に
消化しておいたpEE12の6.7Kbフラグメントに連結する。
得られたプラスミドをBgl II及びSfi Iで消化し、SV40
初期プロモーターの3′部分とGScDNAをベクターから遊
離させる。プラスミドpFR400(Simonsenら,前出)から
単離した0.73Kb Sfi I−Xho IIプラグメントを上記5.6
Kbクターに連結し、SV40初期プロモーターを再構成し、
mDEFR遺伝子を挿入する。このプラスミドをp9019と呼
ぶ。pSZ9016−1はhuCMVIEプロモーターをHIV LTRに置
換した以外はp9019と同一である。このベクターはp9019
をXba I及びMlu Iで消化してhuCMVIEプロモーターを除
去することにより構築される。産物の端末の5′側にMl
u I及びSpe I制限部位を加え、3′側にHind III及びXb
a I部位を加えるオリゴヌクレオチドプライマーを使用
して、(HIV−1 LTR(Cullen,Cell 46:973[198
6])の部分を含むベクターpCD23に存在するような)残
基−117〜+80からのHIV LTRプロモーターをプラスミ
ドpCD23からPCR増幅する。得られた0.2kb PCR産物を酵
素Mlu I及びXba Iで消化後、フラグメントをアガロース
ゲル精製し、4.3Kb無プロモーターDNAフラグメントに連
結すると、ベクターpSZ9016−1が得られる。
プロモーターに関して正方向にIP cDNAを含むカセッ
トをプロモーターの適当な制限部位3′に連結し、制限
部位マッピング及び/又は配列決定により同定する。非
限定的な例としてエレクトロポレーション又は化学的手
順(カチオンリポソーム、DEAEデキストラン、リン酸カ
ルシウム)などの標準方法により、非限定的な例として
COS−7(ATTC#CRL1651)、CV−1[Sackevitzら,Scie
nce 238:1575(1987)]、293、L細胞(ATCC#CRL636
2)などの種々の宿主細胞にこれらのcDNA発現ベクター
を導入する。トランスフェクトした細胞多び細胞培養抽
出物を下記のように回収し、IP発現を分析することがで
きる。
哺乳動物トランジェント発現に用いる全ベクターは、
IPを発現する安定な細胞系を確立するために使用するこ
とができる。発現ベクターにクローニングした非改変IP
cDNA構築物は、細胞内IPタンパク質を産生するように
宿主細胞をプログラムすると予想されよう。トランスフ
ェクション宿主細胞の非限定的な例としては、CV−1
[Sackevitzら,前出]、tk−L[Wiglerら,Cell 11:2
23(1977)]、NS/0及びdHFR−CHO[KaufmanとSharp,J.
Mol.Biol.159:601,(1982)]が挙げられる。
非限定的な例としてG418、アミノグリコシドホスホト
ランスフェラーゼ、pLNCX[Miller,A.D.とRosman G.J.
Biotech News 7:980−990(1989)];ヒグロマイシ
ン、ヒグロマイシン−Bホスホトランスフェラーゼ、pL
G90[Gritz,L.とDavies,J.,GENE25:179(1983)];APR
T、キサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェ
ラーゼ、pMAM(Clontech)[Murrayら,Gene 31:233(1
984)]などの薬剤選択プラスミドとIP cDNAを含む任
意のベクターの同時トランスフェクションにより、安定
にトランスフェクトされるクローンを選択できよう。IP
のレベルは上記アッセイにより定量される。
可能な限り最高レベルのIPを合成する哺乳動物細胞ク
ローンを製造するために増幅可能な薬剤耐性マーカーを
含むベクターにIP cDNA構築物を連結する。これらの構
築物を細胞に導入後、プラスミドを含むクローンを適当
な試薬で選択し、該物質の添加量を選択的に増加するこ
とによりプラスミドのコピー数の高い過剰発現クローン
を単離することができる。利用する方法としては、突然
変位DHFR遺伝子[Simonsonら,前出]を含む9016又は90
19プラスミドをDEFR−CHO細胞にトランスフェクト、メ
トトレキセート中で選択する方法や、グルタミンシンテ
ターゼを含むpEE12プラスミドをNS/O細胞にトランスフ
ェクトし、メチオニンスルホキシイミン中で選択する方
法(CellTech国際特許出願2089/10404)や、チミジンキ
ナーゼ遺伝子[ColbereとGaropin,F.,Proc.Natl.Acad.S
ci.76:3755(1979)]を含むpDLAT−3と9016又は他のC
MVプロモーターベクターをAPRT及びTK欠失L細胞に同時
トランスフェクトし、APRT(0.05mMアザセリン、0.1mM
アデニン、4μg/mlアデノシン)中で選択し、HAT(100
μMヒポキサンチン、0.4μMアミノプテリン、16μM
チミジン)で増幅する方法などがある。
実施例7 CMO−M6細胞におけるIPレセプターの発現及び[3H]イ
ロプロスト結合アッセイ 最近クローニングされたヒトプロスタグラジンI2(I
P)レセプターをpcDNAlampプラスミド(Invitrogen)に
サブクローニングし、DEAE−デキストラン法を用いてCO
S−M6細胞にトランスフェクトした。細胞を72時間培養
保存した後、回収し、窒素キャビテーションによる細胞
の溶解後に分画遠心(1000×gで10分間、次いで100,00
0×gで30分間)により膜を調製した。1.0mM EDTA、10
mM MnCl2、4nM[3H]イロプロスト及び100,000×g膜
フラクションからのタンパク質60μgを含有する10mM
MES/KOH(pH6.0)中で[3H]イロプロスト結合アッセイ
を行った。30℃で45分間インキュベーション後、洗浄用
緩衝液(0.01%ウシ血清アルブミンを含有する10μM
MES/KOH(pH6.0))に4℃で予備浸漬したWhatman GF/
Bフィルターで迅速濾過し、結合放射性リガンドと遊離
放射性リガンドを分離した。フィルターを洗浄用緩衝液
約16mlで洗浄し、フィルターに結合している残留[3H]
イロプロストを液体シンチレーション計数により定量し
た。2μMイロプロストの存在下で決定した結合合計と
非特異結合の差として特異結合を定義した。
クローン化したヒトIPレセプターをCOS−M6細胞にト
ランスフェクトし、トランスフェクトした細胞から調製
した膜を用いて[3H]イロプロスト結合アッセイを実施
した。最も有効な競合リガンドは代謝的に安定なプロス
タサイクリン模擬体であるイロプロストであり、4.0±
0.14nMのIC50値を示した。関連プロスタサイクリン類似
体であるカルバサイクリンの力価は100分の1でIC50
で431±71nMであった。PGE2とPGF2αは競合リガンドと
しての効力が著しく低く、IC50値は約10μMであり、PG
D2とトロンボキサン類似体U 46619はhIPレセプターと
の[3H]イロプロスト特異結合に関する競合において濃
度30μMでほぼ不活性であった。従って、hIPレセプタ
ーとのプロスタサイリン及び関連合成類似体のアフィニ
ティーの順位は、イロプロスト≫カルバサイクリン≫PG
E2>PGF2α=PGD2=U46619であった。この力価の順位
は従来の薬理研究からIPレセプターに予想された通りで
あった。
実施例8 昆虫細胞における発現のためのバキュロウイルス発現ベ
クターへのIP cDNAのクローニング Sf9系昆虫細胞(ATCC CRL#1711)で高レベルのcDNA
の発現をもたらすように、AcNPVウイルスのゲノムに由
来するバキュロウイルスベクターを設計する。IP cDNA
を発現する組換えバキュロウイルスを以下の標準方法
(InVitrogen Maxbac Manual)により製造する。pAC3
60及びpBlueBacベクター(InVitrogen)を含む種々のバ
キュロウイルストランスファーベクターでポリヘドリン
プロモーターの下流にIP cDNA構築物を連結する。バキ
ュロウイルストランスファーベクターと直鎖化AcNPVゲ
ノムDNA[Kitts,P.A.,Nuc.Acid.Res.18:5667(1990)]
をSf9細胞に同時トランスフェクション後に、同種組換
えにより組換えバキュロウイルスを生成する。感染細胞
中の封入体の不在により組換えpAC360ウイルスを同定し
(Summers,M.D.とSmith,G.E.,Texas Agriculture Ex
p.Station Bulletin No.1555)、β−ガラクトシダー
ゼ発現に基づいて組換えpBlueBacウイルスを同定する
(Vialardら,1990,J.Virol.,64,pp 37−50)。プラー
ク精製及びSf9細胞をIP組換えバキュロウイルスで感染
後に、上記アッセイによりIP発現を測定する。
IPの完全開放読み枠をコードするcDNAをpBlueBac II
のBamH I部位に挿入する。ポリヘドリンプロモーターに
関して正方向の構築物を配列分析により同定し、これを
用いて、直鎖AcNPV野生型DNAの存在下でSf9細胞をトラ
ンスフェクトする。
真正な活性IPは感染細胞の膜に結合していることが知
られている。標準手順により感染細胞から膜調製物を調
製する。
実施例9 酵母発現ベクターへのIP cDNAのクローニング 異種タンパク質の細胞内発現を生じるように設計した
発現ベクターに最適IP cDNA構築物を挿入後に、酵母S.
cerevisiaeで組換えIPを製造する。細胞内発現のため
に、EmBLyex4等のベクターをIPシストロンに連結する
[Rinas,U.ら,Biotechnology 8:543−545(1990);Hor
owitz B.ら,J.Biol.Chem.265:4189−4192(1989)]。
上記アッセイによりIP発現レベルを測定する。
実施例10 組換えIPの精製 組換えにより製造したIPは抗体アフィニティークロマ
トグラフィーにより精製することができる。
抗体がアガロースゲルビーズ担体と共有結合を形成す
るようにN−ヒドロキシスクシンイミドエステルで予備
活性化したゲル担体であるAffigel−10(Biorad)に抗I
P抗体を加えることにより、IP抗体アフィニティーカラ
ムを作成する。次にスペーサーアームとのアミド結合に
より抗体をゲルと結合する。次に1MエタノールアミンHC
l(pH8)で残留活性化エステルを失活する。カラムを
水、次いで0.23MグリシンHCl(pH2.6)で洗浄し、非結
合抗体又は外来タンパク質を除去する。次にリン酸緩衝
塩類溶液(pH7.3)と洗剤などの適当な膜可溶化剤中で
カラムを平衡化し、可溶化IPを含む細胞培養上清又は細
胞抽出物をカラムにゆっくりと通す。次に、光学密度
(A280)がバックグランドに低下するまでリン酸緩衝塩
類溶液と洗剤でカラムを洗浄した後、タンパク質を0.23
MグリシンHCl(pH2.6)と洗剤で溶離する。次に精製IP
をリン酸緩衝塩類溶液と洗剤に対して透析する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12N 5/10 C12R 1:91) (72)発明者 ボワ,イブ カナダ国、ケベツク・アツシユ・2・ビ エ・1・ドウブルビエ・5、ウトルモ ン、ベルナール・アブニユ・1465、アパ ートメント・9 (72)発明者 グルゴルジイー,リシヤール カナダ国、ケベツク・アツシユ・9・ア ー・2・ペー・8、ドラール・デ・オル モー、ブランウツド・27 (72)発明者 メテ,カトレン カナダ国、ケベツク・アツシユ・2・イ クス・1・ドウブルビエ・4、モントリ オール・ミルトン・570 (72)発明者 ルシユモア,トーマス・エイチ アメリカ合衆国、ペンシルバニア・ 19440、ハツトフイールド・デイア・ラ ン・1400 (72)発明者 スリペツ,デボラ・エム カナダ国、ケベツク・アツシユ・2・ビ エ・1・ドウブルビエ・5、ウトルモ ン、ベルナール・アブニユ・1465、アパ ートメント・9 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/12 C07K 14/705 C12N 5/10 C12P 21/02 CA(STN) REGISTRY(STN) GenBank/EMBL/DDBJ/G eneSeq SwissProt/PIR/GeneS eq

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号3に記載のアミノ酸配列を含むヒ
    トプロスタグランジンIPレセプタータンパク質をコード
    する単離DNA分子。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のDNA分子を有する、組換
    え宿主細胞中でヒトプロスタグランジンIPレセプタータ
    ンパク質を発現させるための発現ベクター。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の発現ベクターを有する、
    組換えヒトプロスタグランジンIPレセプターを発現する
    宿主細胞。
  4. 【請求項4】組換え宿主細胞中でヒトプロスタグランジ
    ンIPレセプタータンパク質を発現させる方法であって、 (a)請求項3に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞
    にトランスフェクションさせる段階と、 (b)該発現ベクターからヒトプロスタグランジンIPレ
    セプタータンパク質を発現できるような条件下で該宿主
    細胞を培養する段階とを含む前記方法。
  5. 【請求項5】配列番号4に記載のヌクレオチド配列を含
    む、ヒトプロスタグランジンIPレセプタータンパク質を
    コードする単離DNA分子。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のDNA分子を有する、組換
    え宿主細胞中でヒトプロスタグランジンIPレセプタータ
    ンパク質を発現させるための発現ベクター。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の発現ベクターを有する、
    組換えヒトプロスタグランジンIPレセプタータンパク質
    を発現する宿主細胞。
  8. 【請求項8】組換え宿主細胞中でヒトプロスタグランジ
    ンIPレセプタータンパク質を発現させる方法であって、 (a)請求項6に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞
    にトランスフェクションさせる段階と、 (b)該発現ベクターからヒトプロスタグランジンIPレ
    セプタータンパク質を発現できるような条件下で該宿主
    細胞を培養する段階とを含む前記方法。
  9. 【請求項9】配列番号4に記載のヌクレオチド配列から
    なる、ヒトプロスタグランジンIPレセプタータンパク質
    をコードする単離DNA分子。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のDNA分子を有する、組
    換え宿主細胞中でヒトプロスタグランジンIPレセプター
    タンパク質を発現させるための発現ベクター。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の発現ベクターを有す
    る、組換えヒトブロスタグランジンIPレセプタータンパ
    ク質を発現する宿主細胞。
  12. 【請求項12】組換え宿主細胞中でヒトプロスタグラン
    ジンIPレセプタータンパク質を発現させる方法であっ
    て、 (a)請求項10に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞
    にトランスフェクションさせる段階と、 (b)該発現ベクターからヒトプロスタグランジンIPレ
    セプタータンパク質を発現できるような条件下で該宿主
    細胞を培養する段階とを含む前記方法。
  13. 【請求項13】配列番号3に記載のアミノ酸配列を含
    み、他のヒトタンパク質を含まないヒトプロスタグラン
    ジンIPレセプタータンパク質。
  14. 【請求項14】組換え宿主細胞より得られる請求項13に
    記載のヒトプロスタグランジンIPレセプタータンパク
    質。
  15. 【請求項15】ヒトプロスタグランジンレセプターIPを
    コードするDNA分子でトランスフォーメーションされた
    かまたはトランスフェクションされた組換え宿主細胞か
    ら得られる、請求項13に記載のヒトプロスタグランジン
    IPレセプタータンパク質を含む膜調製物。
  16. 【請求項16】配列番号3に記載のアミノ酸配列からな
    る、他のヒトタンパク質を含まないヒトプロスタグラン
    ジンIPレセプタータンパク質。
  17. 【請求項17】組換え宿主細胞より得られる請求項16に
    記載のヒトプロスタグランジンIPレセプタータンパク
    質。
  18. 【請求項18】ヒトプロスタグランジンIPレセプタータ
    ンパク質をコードするDNA分子でトランスフォーメーシ
    ョンされたかまたはトランスフェクションされた組換え
    宿主細胞から得られる、請求項16に記載のヒトプロスタ
    グランジンIPレセプタータンパク質を含む膜調製物。
  19. 【請求項19】ヒトプロスタグランジンIPレセプタータ
    ンパク質活性を調節する化合物の選定方法であって、 (a)該化合物を配列番号3に記載のアミノ酸配列を含
    むヒトプロスタグランジIPレセプターにさらす段階と、 (b)該プロスタグランジンレセプターに及ぼす調節剤
    の作用を測定する段階とを含む前記方法。
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