JP3028042U - 尿の床だれを防ぐ洋風便器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 尿が床にたれない便器を作り、床の変質を防
ぎ、清掃を簡単にする。 【解決手段】 便座は内側を幅広くして、便鉢とのすき
まをなくす。便鉢は外側にくぼみと傾斜をつけ、流れて
きた尿がたまるようにして、床にこぼれるのを防ぐ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、尿の床だれを防ぐ洋風便器に関するものであり、詳しくは便座並び に便鉢の形状に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、日本の一般家庭において洋風便器は男女兼用便器として使用されている にもかかわらず、男性用便器として使用した場合の尿の飛散やしたたりはあまり 考慮されていない。一部に便鉢の側面にかすかなくぼみのあるものが認められる が、これには尿の床だれを防ぐ効果はない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

日本の住宅事情から、近年、洋風便器の普及が目覚ましいが、一般家庭では男 性小用便器として用いたときの尿のこぼれが、床まで流れ落ち、清掃に苦慮して いる状態が続いている。またトイレにフローリング床を使用した場合には、この 尿の床だれが床面の変色、変質、腐食を招く原因になるという問題点を有してい る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を解決するために、男性が座って用を足す場合と立って用を足す場合 についてそれぞれに尿の床だれを防ぐよう便器の形状を考案した。 まず、座って用を足す場合に対応する方法として、尿がこぼれ出そうな部分の 便座の内側を幅広く、帽子のつばのような形にして、便鉢とのすきまをなくす。 次に、立って用を足す場合には、尿は便鉢に直接かかって外側に流れて行くこ とが多いため、便鉢を、この尿をせき止めるような形状にする。具体的には、便 鉢の側面に尿が流れていくよう、なだらかなくぼみと傾斜をつけ、さらに便鉢の 前部及び後部から流れてきた尿が中央部分でたまるよう、この部分のくぼみを大 きくする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 図１、図２において、便座２は輪状になっており、従来から穴の部分にそって 内側にゆるやかにカーブしている。本考案では、便座の２ａにあたる部分をさら に幅広く、帽子のつばのような形状にする。大きさについては、精密には便器自 体の大きさによって多少の違いが生ずるが、つばの一番幅広い部分が２cm、左右 の長さが１５cm程度の大きさが必要と考えられる。材質、製作技術は従来通りプ ラスチック成型加工による。

【０００６】 また図１の便鉢３では、両側面に、便鉢の前部と後部から中央部にむけて尿が これに沿って流れるよう傾斜とかすかなくぼみをつける（３ａ、３ｂ）。中央部 分の３ｃは、図３の断面図のように流れて来た尿をためられるよう、くぼみの幅 を広くする。便鉢は従来通り陶製として考えている。

【０００７】

【考案の効果】

請求項１の便座は便鉢を汚したり、尿を便器の外側に出してしまう事を防ぐ。 請求項２の便鉢は、くぼみの幅広くなった部分で尿の流れを止めるので、尿は直 接床にたれず、床を痛めない。また便器の清掃もこの部分にたまったものをふき 取ればよいので、ネジの部分など複雑な形状のところを気にせずにすみ、簡単に なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案便器の側面図である。

【図２】本案便器の便座を裏側から見た平面図である。

【図３】本案便器の便鉢の３ｃ部分の断面図である。

【符号の説明】 １ 便蓋 ２ 便座 ２ａ 便座の内側の張り出し部分 ３ 便鉢 ３ａ 便鉢後部から、指で軽くなぞっていくようにく
ぼみをつけ、３ｃへなだらかに傾斜させる。 ３ｂ 便鉢前部から３ａよりもゆるやかな傾斜で３ｃ
へ、かすかにくぼみをつける。 ３ｃ ３ａ、３ｂから流れてきた尿をこのくぼみで受
け止める。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 洋風便器の便座２の内側２ａ部分を他の
   部分より幅広くし、尿がもれ出るのを防ぐ洋風便器。
2. 【請求項２】 洋風便器の便鉢外側３に、上部から流れ
   て来た尿がたまるよう、くぼみと傾斜（３ａ、３ｂ、３
   ｃ）をつけ、尿の床だれを防ぐ洋風便器。