JP3021166U - 抗菌性印刷物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌効果が顕著で極めて衛生的な抗菌性印刷
物を提供する。 【解決手段】 被印刷物の基材１の表面の印刷インキ層
２の上に抗菌剤含有塗料層３を設けたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、抗菌性印刷物に関する。

【０００２】

【従来の技術】

印刷物には、大腸菌等の細菌が付着しやすく衛生上好ましくない。そこで、こ れらを清潔に保つために、抗菌処理を施すことが望まれている。ところで、紙製 品などに対し抗菌処理を施す場合は、用紙に対して抗菌剤を滲み込ませるのが普 通に考えられる手段である。しかしながら、印刷物の場合は、被印刷物の基材の 表面を印刷インキが覆うので、抗菌剤の効き目が弱いという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、抗菌効果が顕著で極めて衛生的な抗菌性印刷物の提供を目的 とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の抗菌性印刷物は、被印刷物の基材１の表 面の印刷インキ層２の上に抗菌剤含有塗料層３を設けたことを特徴とする構成を 採るものである。

【０００５】

【作用】

印刷インキ層２の上に抗菌剤含有塗料層３が形成されるので、表面に付着した 細菌に対して抗菌剤が作用しやすくなる。

【０００６】

【実施例】

図は本考案の一実施例の抗菌性印刷物（例えばノートの表紙等）の一部断面を 示したものである。図中、符号１が被印刷物の基材であり、符号２が被印刷物の 基材１の上に形成された印刷インキ層であり、符号３が印刷インキ層２の更に上 に形成された抗菌剤含有塗料層である。

【０００７】 なお、上記の抗菌性印刷物は以下の工程により抗菌処理されるものである。ま ず、被印刷物の基材１の上に印刷インキを用いて任意の意匠を印刷する。この印 刷インキとしては次のような組成のインキを用いることができる。 顔料 １５〜２５％ 合成樹脂 ２５〜３０％ 乾性油 ２０〜２５％ 石油系溶剤 １５〜２０％ 皮膜強化剤 １〜３％ 裏移り防止剤 ０．５〜２．５％ ドライヤー及びその他の溶剤 １〜３％

【０００８】 次に、上記の印刷インキ層２の上に抗菌剤含有塗料を塗り付ける。塗り付ける 方法としては、オフセット印刷、オフセット輪転印刷、グラビア印刷等が好まし い。ここで抗菌剤としては、難溶性りん酸塩に、抗菌性能を有する金属系（例え ば銀など）、又は有機系（例えばベンザルコニウム、セチルピリジニウムなど） の物質をインターカレート（イオン交換）した物を使用することができる。

【０００９】 塗料としては透明なＯＰニス（オフセットプリンティングニス）、アクアパッ クワニス、または、ＵＶ−ＯＰニスを使用することが好ましい。

【００１０】 ＯＰニスとしては次のような組成のものを使用するのが好ましい。 合成樹脂 １０〜４０％ 乾性油 １０〜３０％ 高沸点石油系溶剤 １０〜３０％ ワックス類 ３〜１０％

【００１１】 また、アクアパックワニスとしては次のような組成のものを使用するのが好ま しい。 合成樹脂 ３０〜４０％ イソプロピルアルコール ４％以下 エチルアルコール ４％以下 アンモニア １％以下 水 ５０〜６０％

【００１２】 さらに、ＵＶ−ＯＰニスとしては次のような組成のものを使用するのが好まし い。 アクリルオリゴマー ２０〜５０％ アクリルモノマー ２０〜５０％ 光開始剤 ５〜１０％ 合成ワックス ２〜１０％

【００１３】 上記の抗菌剤は、上記のＯＰニス、アクアパックワニス、ＵＶ−ＯＰニスそれ ぞれに対して２．５〜５０％添加するのが好ましい。また、抗菌剤とともに木酢 液を５〜１０％添加するのが好ましい。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の抗菌性印刷物は上記のように、印刷インキ層２の上に抗菌剤含有塗料 層３を設けることによって、表面に付着する細菌に対して抗菌剤が作用しやすく なるので、抗菌効果が増大して極めて衛生的になるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の抗菌性印刷物の一部断面図
である。

【符号の説明】

１ 被印刷物の基材 ２ 印刷インキ層 ３ 抗菌剤含有塗料層

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被印刷物の基材１の表面の印刷インキ層
   ２の上に抗菌剤含有塗料層３を設けたことを特徴とする
   抗菌性印刷物。