JP3020575B2 - ハロ無水フタル酸の調製方法 - Google Patents

ハロ無水フタル酸の調製方法

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JP3020575B2 JP2241068A JP24106890A JP3020575B2 JP 3020575 B2 JP3020575 B2 JP 3020575B2 JP 2241068 A JP2241068 A JP 2241068A JP 24106890 A JP24106890 A JP 24106890A JP 3020575 B2 JP3020575 B2 JP 3020575B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ハロゲン置換テトラヒドロもしくはヘキサ
ヒドロ無水フタル酸の如き、ハロゲン置換飽和もしくは
部分飽和フタロ化合物の脱水素によるハロ無水フタル酸
の調製方法に関する。ハロ無水フタル酸は、ポリマー、
染料及び可塑剤を含む、種々の商品の合成に有用な化学
中間体である。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 高性能ポリイミドの次第に高まる重要性が、ハロ無水
フタル酸の増大される関心をもたらした。これは、好適
なジアミンと共重合されて縮合ポリイミドを生成し得る
オキシジ無水フタル酸の如き、ジ酸無水物モノマーの調
製のための中間体として特に有用である。高性能ポリマ
ー工業のためのジ酸無水物モノマーの調製は、非常に高
純度のハロ無水フタル酸を必要とする。何となれば、通
常、ごく少量の不純物と考えられるようなものの存在さ
えもが、ポリマー製品を分解し、おそらくその製品を或
種の用途に不適にするからである。
ハロ無水フタル酸は、200℃を越える温度で臭素とハ
ロテトラヒドロ無水フタル酸もしくはgem−ジハロヘキ
サヒドロ無水フタル酸の如き、ハロ置換飽和もしくは部
分飽和無水フタル酸との反応により調製し得る。しかし
ながら、この試みは比較的低い比率をもたらし、一般に
不経済であることがわかった。
飽和もしくは部分飽和環状酸無水物の脱水素による無
水フタル酸の種々のその他の調製方法が、化学文献に知
られている。
バーグマン(Bargmann)著、J.Amer.Chem.Soc.64巻、
176頁(1942年)は、ディールス−アルダー反応のテト
ラヒドロ無水フタル酸生成物の芳香族化を開示してい
る。著者は、テトラヒドロ無水フタル酸生成物がニトロ
ベンゼン中で沸騰される時に脱水素が起ったことを開示
している。しかしながら、キシレン中でp−ブロモニト
ロベンゼン、p−クロロニトロベンゼン、またはm−ジ
ニトロベンゼンが使用される場合には、脱水素が起こら
ないことが、更に開示されている。更に、ジハロヘキサ
ヒドロ無水フタル酸がニトロベンゼン中で脱水素される
場合に、ニトロベンゼンの一部がアニリンに還元される
ことがわかった。アニリンは出発物質または生成物のい
ずれかの酸無水物と反応してイミドを生成し、こうして
所望の生成物の収率を低下する。
テルショウ(Telschow)の米国特許第4,560,772号
は、4−メチル無水フタル酸及び硫化水素を生成するた
めに、4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸と過剰の硫
黄並びに触媒量の酸化亜鉛及び2−メルカプトベンゾチ
アゾールとの反応を開示している。
テルショウの米国特許第4,560,773号及び同第4,55,40
5号は、ピリジンまたはジメチルホルムアミドの如き、
酸受容体の存在下での臭素とアルキルもしくはアリール
−置換テトラヒドロ無水フタル酸、特に4−メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸との反応による置換無水フタル酸
の調製を開示している。米国特許第4,560,773号は、そ
の実施例中で、62〜80%の収率及び減圧蒸留後でさえも
90〜95%にすぎない純度を開示している。特許権者によ
れば、反応が酸受容体の不存在下で行なわれたならば、
所望の最終生成物の収率及び純度は更に低い。
タング(Tang)の米国特許第4,517,372号は、パラジ
ウムの如き、脱水素触媒の存在下でのgem−ジフルオロ
−もしくはgem−クロロ−フルオロ−ヘキサヒドロ無水
フタル酸の脱水素による4−フルオロ無水フタル酸の調
製方法を開示している。
コッター(Cotter)、リン(Lin)、及びポウラク(P
awlak)の米国特許第4,709,056号は、フッ化水素と4−
クロロテトラヒドロ無水フタル酸との反応による4,4−
ジフルオロヘキサヒドロ無水フタル酸及び4−クロロ−
4−フルオロヘキサヒドロ無水フタル酸の調製を開示し
ている。
スクバルチエンコ(Skvarchenko)ら著、Obshchei Kn
imii、30巻、11号、3535〜3541頁は、五酸化リンと共に
加熱することによるクロロ−置換テトラヒドロ無水フタ
ル酸の芳香族化を開示している。しかしながら、記載さ
れた芳香族化法に於いては、相当するクロロ−置換ベン
ゼン化合物の生成と共に、脱カルボキシル化も起こる。
種々のその他のテトラヒドロフタル酸及び酸無水物の調
製並びにそれらの脱水素及び芳香族化のための種々の方
法が、Russian Chemical Review第1963号、571〜589頁
にスクバルチエンコにより概説されている。
共同未決米国特許出願第07/393,449号(これは米国特
許出願第160,033号及び第第160,034号の一部継続出願で
ある)は、200℃以上の温度での塩素とハロテトラヒド
ロ無水フタル酸またはgem−ジハロヘキサヒドロ無水フ
タル酸との反応によるハロ無水フタル酸の調製に関す
る。
化学文献は置換無水フタル酸の種々の調製方法を開示
しているが、高純度のハロ無水フタル酸の調製に好適
な、一層経済的で、しかも効率の良い脱水素法に対する
要望があり続けることが認められる。
(課題を解決するための手段) 式 (式中、夫々のXは独立にF−、Cl−、Br−、またはI
−であり、且つnは1または2である)のハロゲン置換
無水フタル酸またはその中間体が、230℃未満の温度
で、臭素化剤と 式 (式中、Qはモノハロであり、Xと同じであるか、また
はgem−ジハロ(少なくとも一つのハロゲンはXと同じ
である)であり、nは式Iの場合と同じ数であり、且つ
Y及びZはCN、COBr、COCl、もしくはCOFであり、また
はY及びZは一緒にされる場合には酸無水物基を含んで
もよい) のハロゲン置換ヘキサ−、もしくはテトラ−、ヒドロフ
タロ反応体との液相反応により効率良く、しかも高収
率、高純度で調製し得ることが、今、見い出された。Q
がモノハロである場合、夫々のモノハロは二重結合炭素
に直接結合され、Qがgem−ジハロである場合には、gem
−ジハロは非二重結合炭素に直接結合される。Y及びZ
がCN、COBr、COCl、またはCOFである場合には、臭素反
応の生成物は、既知の方法でジカルボン酸に加水分解で
き、これは、順に脱水されて式Iの酸無水物を生成す
る。
(発明の詳細な説明) 上記の構造式(II)により表わされる、本発明の方法
の出発反応体は、 式 (式中、Halはハロゲンを表わす) 等のハロテトラヒドロ無水フタル酸の如きハロテトラヒ
ドロ無水フタル酸、及び 式 (式中、Halはハロゲンを表わす) 等のgem−ジハロヘキサヒドロ無水フタル酸の如きgem−
ジハロヘキサヒドロ無水フタル酸を含む、飽和及び部分
飽和ハロ−オルト−フタロ−ヘキサ、もしくはテトラ−
ヒドロ芳香族化合物;並びに相当するハロテトラヒドロ
−及びgem−ジハロヘキサヒドロ−オルト−フタロニト
リル及びオルト−フタロイルジハライドである。好まし
い反応体は、飽和無水フタル酸及び部分飽和無水フタル
酸である。
本発明の方法は、臭素化剤とハロゲン置換シクロヘキ
サン酸無水物、シクロヘキサン酸無水物またはシクロヘ
キサジエン酸無水物との反応を含む。好ましい臭素化剤
は、方法の有効性及び経済上の考慮に基いて、臭素であ
る。使用し得るその他の臭素化剤は、例えば、N−ブロ
モスクシンイミド及び塩化臭素である。臭素化剤は、少
なくとも化学量論量、即ち酸無水物反応体1モルに対し
臭素化剤2モルで使用されることが好ましく、その化学
量論量の約10%過剰までの量で使用されることが最も好
ましい。酸無水物反応体は、ハロゲン置換テトラヒドロ
−オルト−フタロ化合物またはgem−ジハロゲン置換ヘ
キサヒドロ−オルト−フタロ化合物である。好適な反応
体は、市販されているか、または種々の既知方法により
調製し得る。例えば、無水マレイン酸と共役ジエンとの
ディールス−アルダー反応が、部分飽和六員環を有する
酸無水物を生成する。
所望の酸無水物生成物に応じて、適当なハロゲン置換
基を含む共役ジエン及び/または無水マレイン酸を選択
し得る。本発明の方法に使用し得る酸無水物反応体は、
例えば、下記の化合物を含む。
4−クロロ−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 4−フルオロ−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 4−ブロモ−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 4−クロロ−1,2,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 4−フルオロ−1,2,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 4−ブロモ−1,2,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 4−クロロ−1,2,3,6−テトラヒドロフタロニトリル、 4−フルオロ−1,2,5,6−テトラヒドロフタロニトリ
ル、 4−ブロモ−1,2,3,6−テトラヒドロフタロイルクロリ
ド、 4−クロロ−1,2,3,6−テトラヒドロフタロイルクロリ
ド、 4,4−ジフルオロヘキサヒドロ無水フタル酸、 4,4−ジクロロヘキサヒドロ無水フタル酸、 4−クロロ−4−フルオロヘキサヒドロ無水フタル酸、 4,4−ジブロモヘキサヒドロ無水フタル酸、 4,4−ジフルオロヘキサヒドロフタロイルクロリド、 4−クロロ−4−フルオロヘキサヒドロフタロニトリ
ル、 3−クロロ−1,2,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 3−フルオロ−1,2,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 3−ブロモ−1,2,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 3,3−ジフルオロヘキサヒドロ無水フタル酸、 3,3−ジクロロヘキサヒドロ無水フタル酸、 3,3−ジブロモヘキサヒドロ無水フタル酸、 3,3−ジフルオロヘキサヒドロフタロイルジクロリド、 4,5−ジクロロ−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 4,5−ジフルオロ−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル
酸、 4,5−ジブロモ−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 3,4−ジクロロ−1,2,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、 3,4−ジフルオロ−1,2,5,6−テトラヒドロ無水フタル
酸。
相当するヨード化合物を使用し得るが、一般にそれ程
安定でなく、好ましくない。
出発反応体が飽和もしくは不飽和のハロゲン置換オル
ト−フタロニトリルまたはフタロイルジハライドである
場合、反応生成物は既知の方法で酸無水物に変化し得
る。こうして、ハロゲン置換テトラヒドロフタロニトリ
ル、またはgemジハロヘキサヒドロフタロニトリルが、
本発明に従って、臭素化剤と反応される場合、得られる
ハロゲン置換フタロニトリルは、既知の方法で、例え
ば、水性の酸を用いて加水分解されてジカルボン酸を生
成し、ついでこれが化学的もしくは熱的に脱水されて相
当するハロ無水フタル酸を生成する。その他に、ハロフ
タロニトリルは、相当するアミドまたはその他の有用な
最終生成物を調製するための中間体として使用し得る、
臭素化反応でハロゲン置換テトラヒドロフタロイルジク
ロリド、またはgem−ジハロ−ヘキサヒドロフタロイル
ジハライドを使用することは、相当するハロ−フタロイ
ルジハライドの生成をもたらし、ついでこれは既知の方
法で相当するジ酸に加水分解でき、これは、順に、化学
的もしくは熱的に脱水されて相当する酸無水物を生成し
得る。更に、ハロ−フタロイルジハライドは、アルコ−
リシスによる種々のエステルの生成の中間体、またはア
ンモノリシスによる相当するアミドの生成の中間体とし
て使用し得る。
上記の酸無水物反応体及び生成物の他に、種々の均等
な反応体及び生成物への本発明の適用可能性が意図され
る。本発明の酸無水物反応体及び生成物に対して意図さ
れる均等物は、相当するジカルボン酸、アルカリ金属塩
の如き塩、フェニルエステルまたはアルキルエステルの
如きエステル、イミド、ジアミド等を含む。
本法は、溶媒の不存在下(neat)または溶媒の存在下
で、大気圧または適用圧力もしくは自己発生圧力で、約
0℃〜約230℃もしくはそれよりわずかに高い温度の範
囲、好ましくは約70℃〜約170℃の温度で液相中で行な
われる。30℃及び40℃の如き低温が使用できるが、それ
らは長い反応時間及び/または低収率のために一般に好
ましくない。約230℃より実質的に高い温度では、反応
または反応の生成物の或種の分解が見られる場合があ
る。更に、反応混合物が約170℃を越える温度に加熱さ
れる場合には、臭素との初期反応が約170℃より低い温
度で起こることが重要である。
使用し得る溶媒は、臭素並びに有機反応体に対して実
質的に非反応性であることが好ましく、しかも約100℃
より高い沸点を特徴とすることが好ましい。使用し得る
溶媒の代表例は、ブロモベンゼン及びクロロベンゼンで
ある。最も好ましい溶媒はモノクロロベンゼンである。
本法が例えば遊離基開始剤の存在下で低温で行なわれる
場合には、クロロホルム、四塩化炭素、または塩素化エ
タンの如き、低沸点溶媒が有利に使用し得る。
本発明の方法は、可視放射線もしくは紫外線、または
触媒量、典型的に反応体の重量基準で約5重量%未満の
アゾ化合物、過酸化物等の開始剤の添加の如き、遊離基
開始剤の使用により促進し得る遊離基反応を伴う。遊離
基開始剤として有用な代表的なアゾ化合物は、アゾビス
(α,γ−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)であり、代表的な
過酸化物はベンゾイルペルオキシド、ジアセチルペルオ
キシド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ラ
ウロイルペルオキシド等である。アゾビスイソブチロニ
トリルが本発明の方法に特に有用である。本法が遊離基
開始剤の存在下で行なわれる場合、低温、典型的には約
0℃〜約100℃の範囲の低温が使用し得る。
本発明の方法が単一の温度または温度範囲で実質的な
完結まで行なわれる場合、それを約90℃〜135℃、好ま
しくは約90℃〜125℃で行なうことが、得られる収率及
び純度に基いて、好ましい。しかしながら、臭素反応体
を約90℃〜135℃の温度で添加し、臭素が実質的に消費
されるまでその範囲の温度を保ち、ついで温度を約160
℃以上に上昇して残存する溶解HBrを除去し、残留中間
体を最終生成物に変換することにより、反応を少なくと
も二つの温度段階で行なうことが有利なことがわかっ
た。臭素反応体が低温で実質的に消費された場合、一層
高い最終温度は、例えば、実質的に有害な影響のない約
250℃程度の高温であってもよい。しかしながら、約190
℃より高い温度は特別な利点を与えないので、約150℃
〜160℃から190℃までの範囲の最終温度を使用すること
が好ましい。
本発明の方法の好ましい実施態様に於いて、反応混合
物への臭素の添加は、温度の上昇と関連する段階で行な
われる。好ましくは、臭素の大部分、例えば65〜80%
は、臭素が実質的に消費されるまで、反応混合物が約90
℃〜125℃の温度に保たれる間に、徐々に添加される。
その後、温度が約130℃〜145℃に上昇され、臭素の残り
の20〜35%は、臭素が実質的に消費されるまで温度が保
たれる間に、徐々に添加される。その後、温度は約160
℃〜175℃に上昇され、好ましくは約3〜8時間のよう
な期間にわたってその温度に保たれて、残存する溶解HB
rを除去し残留中間体を最終生成物に変換する。
反応中、臭素を凝縮するがHBrを逃がす(その後の再
使用のためにスクラバーにより回収するため)のに充分
な温度で存在する蒸気を凝縮することが好ましい。
以下の特別な実施例は、本発明及び本発明を実施し得
る方法を更に説明するために示される。しかしながら、
実施例中に示された特別な詳細は説明の目的で選ばれた
ものであり、本発明の限定とみなされるべきでないこと
を理解すべきである。実施例中、特にことわらない限
り、全ての部及び%は重量基準であり、全ての温度は℃
である。
実施例1 4−クロロテトラヒドロ無水フタル酸559.5g(3.0モ
ル)及びモノクロロベンゼン84.0gの混合物を加熱し、1
05℃で保ち、その間に臭素720.0g(4.5モル)を3時間
にわたって添加し、その時点で反応混合物の試料をガス
クロマトグラフィーにより分析し、47%(g.c.面積の比
率(%))の4−クロロ無水フタル酸を含むことがわか
った。
反応混合物を135℃に加熱し、同温度で3時間保ち、
その間に臭素240.0g(1.5モル)を徐々に添加し、その
後165℃〜170℃に20分間加熱した。試料を分析し、79%
の4−クロロ無水フタル酸を含むことがわかった。温度
を約165℃〜170℃に保ち、その間に臭素30g(0.1875モ
ル)を35分間にわたって添加した。温度を更に5時間に
わたって保った。ガスクロマトグラフィーによる粗反応
混合物の最終分析は、(面積の比率(%)で)94.7%の
4−クロロ無水フタル酸、2.1%のブロモ無水フタル酸
及び検出し得ない4−クロロテトラヒドロ無水フタル酸
出発物質を示した。減圧で簡単な蒸留を行うことによ
り、98%より高い純度の生成物が得られた。
実施例2 4−クロロテトラヒドロ無水フタル酸9.3g(0.005モ
ル)及びモノクロロベンゼン15.0gの混合物を80℃に加
熱した。N−ブロモスクシンイミド17.8g(0.1モル)を
30分間にわたって少しずつ添加した。118℃まで発熱し
た。反応混合物をサンプリングし、ガスクロマトグラフ
分析は74.6%(g.c.面積の比率(%))の4−クロロ無
水フタル酸を示した。90〜100℃で1/2時間加熱を続けて
84.6%の4−クロロ無水フタル酸を生成した。追加のN
−ブロモスクシンイミド4.2g(0.023モル)を100℃〜11
0℃で4.5時間にわたって添加して、G.C.により測定して
91.9%の4−クロロ無水フタル酸を含む反応生成物を生
成した。
実施例3 4−クロロテトラヒドロ無水フタル酸18.65g(0.1モ
ル)及びクロロホルム73gの混合物を30℃に加熱し、乾
燥窒素で15分間散布した。バゾ(Vazo)64(アゾジイソ
ブチロニトリル)(0.3g)を添加し、紫外線を適用した
(GE F15T8BLB、15ワットの黒色光の電球)。臭素(32
g、0.2モル)を3時間にわたって徐々に添加し、その時
点で反応混合物の試料をガスクロマトグラフィーにより
分析し、17.2%(g.c.面積の比率(%))の4−クロロ
無水フタル酸を含むことがわかった。バゾ64の追加の0.
8gを添加し、温度を40℃に上昇し同温度で4時間保ち、
その時点で分析は43.1%の4−クロロ無水フタル酸を示
した。バゾ64 1g及び臭素9g(0.056モル)を更に添加
し、温度を40℃で更に7時間保った。クロロホルムの所
定量中の反応混合物の制限された溶解性及び使用温度が
固体の生成をもたらし、4−クロロ無水フタル酸の52.2
%の収率でもって反応を停止した。
実施例4 4−クロロテトラヒドロ無水フタル酸37.3g(0.2モ
ル)を115℃に加熱し、攪拌しながら同温度に保ち、そ
の間に臭素70.0g(0.4モル)を4時間にわたって表面下
に添加した。温度を約125℃に上昇し、臭素の追加7.0g
(0.04モル)を約30分の期間にわたって添加した。反応
温度を165℃〜170℃に上昇し、4時間攪拌しながら保
ち、その時点でガスクロマトグラフィーによる反応混合
物の分析は下記の表Iに示されるように(面積の比率
(%)で)91.1%の4−クロロ無水フタル酸を示した。
4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸と臭素との芳香
族化反応がピリジンの如き酸受容体の存在により促進さ
れるという従来技術の示唆に鑑みて、以下の比較例を行
なった。
比較例4−A 酸受容体ピリジン(1.6g/0.02モル)を初期反応混合
物に添加した以外は、実施例4操作を繰返した。ガスク
ロマトグラフィーによる分析の結果を表Iに示す。
実施例4及び比較例4−Aのデータの比較から、臭素
とその他の置換テトラヒドロ無水フタル酸との芳香族化
反応に於いて収率及び生成物の純度を改良するために、
ピリジンの如き、酸受容体を使用することの必要性に関
する従来技術の教示にもかかわらず、本法は酸受容体を
用いないで優れた収率及び生成物の純度を与えることが
わかる。事実、驚くことに、本発明の芳香族化反応中の
酸受容体の存在は、実際に、収率及び生成物の純度の両
方の相当な低下をもたらす。この種の反応に生じた不純
物、例えば無水フタル酸は、通常の蒸留の如き通常の物
理的な分離手段により特に分離し難く、コストのかかる
長時間の分離工程を必要とする。
実施例5 4−クロロテトラヒドロ無水フタル酸33.2gを120℃に
加熱し、同温度で4時間保ち、その間に臭素644gを表面
下に徐々に添加した。温度を130℃に上昇し、臭素6.4g
を添加した。その後、温度を164℃に上昇し、同温度で
4時間保った。試料をガスクロマトグラフィーにより分
析し、84.6%(g.c.面積の比率(%))の4−クロロ無
水フタル酸を含むことがわかった。追加の6.4gの臭素を
添加し、164℃で4時間後に、反応混合物は91.1%の4
−クロロ無水フタル酸を含んでいた。
実施例6 温度計、冷却器及び添加ロートを取り付けた三口丸底
フラスコに、4−クロロテトラヒドロ無水フタル酸28.0
g(0.15モル)及びクロロベンゼン28.0gを添加した。フ
ラスコを80℃に加熱し、BrCl24.65g(0.15モル)を3時
間にわたって添加した。温度を添加の最後の1時間にわ
たって95〜100℃に上昇した。その後、温度を次第に165
℃に上昇すると同時に2時間にわたってクロロベンゼン
を蒸留した。生成物混合物は、(GC面積の比率(%)
で)60.1%の4−クロロ無水フタル酸、8.2%の出発物
質及び13.5%の中間体ジエンからなっていた。別の8.5g
(0.05モル)の臭素を150℃で添加し、温度を165℃に上
昇し、同温度で5.5時間保った。最終の粗反応混合物
は、84.5%の4−クロロ無水フタル酸を含んでいた。
実施例7 機械攪拌機、ガス出口を有する冷却器及び等圧添加ロ
ートを備えた1の三口フラスコに、4−クロロテトラ
ヒドロフタロイルクロリド241.5g(1モル)及びクロロ
ベンゼン36gを仕込む。混合物を攪拌しながら100〜110
℃に加熱する。臭素320g(2モル)を溶液中に表面下に
滴下して添加する。色が早く消え、ガスの発生が起こ
る。臭素約240gを添加した時、ポット温度を135℃に上
昇する。臭素の添加は完結まで続く。その後、ポット温
度を2〜4時間にわたって165〜170℃に上昇し、この期
間中に、追加量(例えば、約10〜15g)の臭素を添加し
て4−クロロテトラヒドロフタロイルクロリドの変換を
完結し得る。4−クロロフタロイルクロリドの良好な収
率が、混合物の蒸留により得られる。
実施例8 機械攪拌機、ガス出口を有する冷却器及び等圧添加ロ
ートを備えた1の三口フラスコに、4−クロロテトラ
ヒドロフタロニトリル166.5g(1モル)及びクロロベン
ゼン75gを仕込む。混合物を攪拌しながら100〜110℃に
加熱する。臭素320g(2モル)を混合物中に表面下に滴
下して添加する。臭素の赤色が早く消え、ガス発生が開
始する。臭素約240gを添加した後、ポット温度を135℃
に加熱する。臭素の添加は、完結まで続く。その後、ポ
ット温度を2〜4時間にわたって165〜170℃に上昇す
る。この期間中に、追加の量、例えば約10〜15gの臭素
を添加して4−クロロテトラヒドロ−フタロニトリルの
変換を完結し得る。4−クロロフタロニトリルの良好な
収率が、クロロベンゼンを蒸留して除くことにより得る
ことができる。
実施例9 通常の酸性加水分解に於いて、実施例7または8の4
−クロロフタロイルクロリドまたは4−クロロフタロニ
トリルを4−クロロフタル酸に加水分解し、これは180
℃〜200℃で脱水すると高収率の4−クロロ無水フタル
酸を与える。
実施例10 トリクロロベンジン(1.0ml)中の4,5−ジクロロテト
ラヒドロ無水フタル酸(1.0g/0.0045モル)の溶液を90
℃〜100℃に加熱した。トリクロロベンゼン(1.0ml)中
の臭素(0.76g/0.0048モル)の溶液を滴下して添加し
た。最初の数滴は、添加直後に脱色した。その後、溶液
は赤色になった。添加中、温度は110℃に次第に上昇し
た。添加後に、温度を約170℃に上昇し、同温度で約1 1
/4時間保ち、その時点で臭素5滴を添加し、温度上昇し
約180 1/4で更に45分間保った。ガスクロマトグラフィ
ーによる最終生成物の分析は、4,5−ジクロロ無水フタ
ル酸への4,5−ジクロロテトラヒドロ無水フタル酸の90
%の転化率を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マリー ケイ ココマン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14072 グランド アイランド フェア ウェイ レーン 287 (72)発明者 ハリー イー バックホルツ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14092 ルイストン サウス ウォータ ー ストリート 165 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/89 Z WPIL(DERWENT)

Claims (58)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中、夫々のXは独立にF−、Cl−、Br−またはI−
    であり、Y及びZはCN、COBr、COCl、またはCOFであ
    り、またはY及びZは一緒にされた場合には酸無水物基
    を形成し、且つnは1である)で示される化合物の調製
    方法であって、 液相中、230℃未満の温度で、臭素化剤を式 (式中、Qはモノハロであり、Xと同じであり、nは式
    Iの場合と同じ数であり、且つY及びZは上記定義通り
    である) のハロゲン置換ヘキサ−、もしくはテトラ−ヒドロフタ
    ロ−反応体と、酸受容体の不存在下で反応させることを
    含み、但しモノハロは二重結合炭素に直接結合され、17
    0℃より高い温度が使用される場合には、初期反応が170
    ℃未満の温度で行なわれることを特徴とする調製方法。
  2. 【請求項2】Y及びZがCN、COBr、COCl、またはCOFで
    ある化合物をジカルボン酸に加水分解し、これを順に脱
    水して酸無水物を生成する、請求項(1)記載の方法。
  3. 【請求項3】温度が190℃未満である、請求項(1)記
    載の方法。
  4. 【請求項4】温度が135℃未満である、請求項(1)記
    載の方法。
  5. 【請求項5】温度が125℃未満である、請求項(1)記
    載の方法。
  6. 【請求項6】反応が最初に125℃未満の温度で行なわ
    れ、温度が、その後、190℃未満に上昇される、請求項
    (3)記載の方法。
  7. 【請求項7】反応が最初に125℃未満の温度で行なわ
    れ、温度が、その後、160℃〜190℃に上昇される、請求
    項(6)記載の方法。
  8. 【請求項8】式IIの出発物質が溶媒に溶解され、反応が
    最初に90℃未満の温度で行なわれ、温度が、その後、19
    0℃未満の温度に上昇される、請求項(3)記載の方
    法。
  9. 【請求項9】式IIの出発物質が溶媒に溶解され、反応が
    最初に110℃未満の温度で行なわれ、温度が、その後、1
    60℃〜190℃の温度に上昇される、請求項(3)記載の
    方法。
  10. 【請求項10】XがF、Cl、またはBrである、請求項
    (1)記載の方法。
  11. 【請求項11】Y及びZがCNである、請求項(10)記載
    の方法。
  12. 【請求項12】Y及びZがCOCl、COBr、またはCOFであ
    る、請求項(10)記載の方法。
  13. 【請求項13】式IIの反応体が4−クロロ−テトラヒド
    ロ−オルト−フタロイルジクロリドである、請求項(1
    2)記載の方法。
  14. 【請求項14】式IIの反応体が4−クロロ−テトラヒド
    ロ−オルト−フタロニトリルである、請求項(10)記載
    の方法。
  15. 【請求項15】式 (式中、夫々のXは独立にF−、Cl−、Br−またはI−
    であり、且つnは1である)のハロゲン置換無水フタル
    酸の調製方法であって、 液相中、0℃〜190℃の温度で、臭素化剤を 式 (式中、Qはモノハロであり、Xと同じであり、nは式
    Iの場合と同じ数であり、あり、但し、モノハロは二重
    結合炭素に直接結合される) のハロゲン置換ヘキサ−もしくはテトラ−ヒドロ無水フ
    タル酸反応体と、酸受容体の不存在下で反応させること
    を特徴とする、上記のハロゲン置換無水フタル酸の調製
    方法。
  16. 【請求項16】XがF−、Cl−、またはBr−である、請
    求項(15)記載の方法。
  17. 【請求項17】70℃〜170℃の温度で行なわれる、請求
    項(15)記載の方法。
  18. 【請求項18】臭素化剤が臭素である、請求項(15)記
    載の方法。
  19. 【請求項19】臭素化剤がN−ブロモスクシンイミドで
    ある、請求項(15)記載の方法。
  20. 【請求項20】臭素化剤が塩化臭素である、請求項(1
    5)記載の方法。
  21. 【請求項21】溶媒の存在下で行なわれる、請求項(1
    5)記載の方法。
  22. 【請求項22】溶媒の不存在下で行なわれる、請求項
    (15)記載の方法。
  23. 【請求項23】式IIの反応体がハロゲン置換テトラヒド
    ロ無水フタル酸である、請求項(16)記載の方法。
  24. 【請求項24】式IIの反応体が4−クロロテトラヒドロ
    無水フタル酸である、請求項(16)記載の方法。
  25. 【請求項25】遊離基開始剤の存在下で行なわれる、請
    求項(16)記載の方法。
  26. 【請求項26】式 (式中、夫々のXは独立にF−、Cl−、Br−またはI−
    であり、且つnは1である) のハロゲン置換無水フタル酸の調製方法であって、 230℃未満の温度で臭素を 式 (式中、Qはモノハロであり、Xと同じであり、且つn
    は式Iの場合と同じ数であり、但し、モノハロは二重結
    合炭素に直接結合される) のハロゲン置換テトラヒドロ無水フタル酸反応体と、酸
    受容体の不存在下で反応させることを含み、但し、170
    ℃より高い温度が使用される場合には、臭素は最初に17
    0℃未満の温度で反応することを特徴とする、上記のハ
    ロゲン置換無水フタル酸の調製方法。
  27. 【請求項27】温度が190℃未満である、請求項(26)
    記載の方法。
  28. 【請求項28】式IIの反応体が、 式 (式中、HalはF、ClまたはBrである)のハロテトラヒ
    ドロ無水フタル酸からなる群から選ばれる、請求項(2
    7)記載の方法。
  29. 【請求項29】遊離基開始剤の存在下で行なわれる、請
    求項(28)記載の方法。
  30. 【請求項30】0℃〜100℃の温度で行なわれる、請求
    項(28)記載の方法。
  31. 【請求項31】遊離基開始剤の紫外線である、請求項
    (30)記載の方法。
  32. 【請求項32】遊離基開始剤がアゾビスイソブチロニト
    リルである、請求項(30)記載の方法。
  33. 【請求項33】溶媒の不存在下で行なわれる、請求項
    (28)記載の方法。
  34. 【請求項34】溶媒の存在下で行なわれる、請求項(2
    8)記載の方法。
  35. 【請求項35】臭素を4−クロロテトラヒドロ無水フタ
    ル酸と反応させることを含む、4−クロロ無水フタル酸
    の調製のための請求項(31)記載の方法。
  36. 【請求項36】式 (式中、夫々のXは独立にF−、Cl−、またはBr−であ
    り、且つnは1である)のハロゲン置換無水フタル酸の
    調製方法であって、 臭素を 式 (式中、Qはハロであり、Xと同じであり、且つnは式
    Iの場合と同じ数であり、但し、ハロは二重結合炭素に
    直結結合される) のハロゲン置換テトラヒドロ無水フタル酸反応体と、酸
    受容体の不存在下で反応させる事を含み、臭素の大部分
    が添加され臭素が実質的に消費されるまでの間に、反応
    温度が最初に90℃〜135℃に保たれ、ついで反応温度が1
    50℃以上に上昇されることを特徴とする、上記のハロゲ
    ン置換無水フタル酸の調製方法。
  37. 【請求項37】式IIの反応体が、 式 (式中、HalはF、Cl、またはBrである)のハロテトラ
    ヒドロ無水フタル酸からなる群から選ばれる、請求項
    (36)記載の方法。
  38. 【請求項38】溶媒の存在下で行なわれる、請求項(3
    7)記載の方法。
  39. 【請求項39】式IIの反応体が4−クロロテトラヒドロ
    無水フタル酸である、請求項(38)記載の方法。
  40. 【請求項40】溶媒がモノクロロベンゼンである、請求
    項(38)記載の方法。
  41. 【請求項41】式 (夫々のXは独立にF−、Cl−、またはBr−であり、且
    つnは1である)のハロゲン置換無水フタル酸の調製方
    法であって、 臭素を 式 (式中、Qはハロであり、Xと同じであり、且つnは式
    Iの場合と同じ数であり、但し、ハロは二重結合炭素に
    直接結合される) のハロゲン置換テトラヒドロ無水フタル酸反応体と、酸
    受容体の不存在下で反応させる事を含み、 その反応が A) 臭素の大部分を式IIの反応体を含む反応混合物に
    添加し、臭素が実質的に消費されるまで反応混合物を90
    ℃〜125℃の温度に保つ工程、 B) 温度を130℃〜140℃に上昇し、臭素の残部が添加
    され、実質的に消費される間にその温度に保つ工程、及
    び C) 温度を160℃〜175℃に上昇する工程 を含むことを特徴とする、上記のハロゲン置換無水フタ
    ル酸の調製方法。
  42. 【請求項42】式IIの反応体が、 式 (式中、HalはF、Cl、またはBrである)のハロテトラ
    ヒドロ無水フタル酸からなる群から選ばれる、請求項
    (41)記載の方法。
  43. 【請求項43】式IIの反応体が4−クロロテトラヒドロ
    無水フタル酸である、請求項(42)記載の方法。
  44. 【請求項44】溶媒の存在下で行なわれる、請求項(4
    3)記載の方法。
  45. 【請求項45】溶媒がモノクロロベンゼンである、請求
    項(44)記載の方法。
  46. 【請求項46】式 (式中、XはF−、Cl−、またはBr−であり、且つnは
    1である)のハロゲン置換フタロニトリルの調製方法で
    あって、 液相中で、臭素化剤を 式 (式中、Qはモノハロであり、Xと同じであり、且つn
    は式Iの場合と同じ数であり、但し、モノハロは二重結
    合炭素に直接結合される) のハロゲン置換ヘキサ−、もしくはテトラ−ヒドロフタ
    ロニトリルと反応させることを特徴とする、上記のハロ
    ゲン置換フタロニトリルの調製方法。
  47. 【請求項47】臭素化剤が臭素である、請求項(46)記
    載の方法。
  48. 【請求項48】臭素化剤がN−ブロモスクシンイミドで
    ある、請求項(46)記載の方法。
  49. 【請求項49】QがF、Br、またはClである、請求項
    (46)記載の方法。
  50. 【請求項50】4−クロロフタロニトリルが、臭素と4
    −クロロ−テトラヒドロフタロニトリルとの反応により
    調製される、請求項(49)記載の方法。
  51. 【請求項51】式 (式中、XはF−、Cl−、またはBr−であり、nは1で
    あり、且つHalはF−、Cl−、またはBr−である) のハロゲン置換フタロイルジハライドの調製方法であっ
    て、 液相中で、臭素化剤を 式 (式中、Qはモノハロであり、Xと同じであり、且つn
    は式Iの場合と同じ数であり、但し、モノハロは二重結
    合炭素に直接結合される) のハロゲン置換ヘキサ−もしくはテトラ−ヒドロフタロ
    イルジハライドと反応させることを特徴とする、上記の
    ハロゲン置換フタロイルジハライドの調製方法。
  52. 【請求項52】臭素化剤が臭素である、請求項(51)記
    載の方法。
  53. 【請求項53】臭素化剤がN−ブロモスクシンイミドで
    ある、請求項(51)記載の方法。
  54. 【請求項54】HalがFである、請求項(51)記載の方
    法。
  55. 【請求項55】HalがClである、請求項(51)記載の方
    法。
  56. 【請求項56】HalがBrである、請求項(51)記載の方
    法。
  57. 【請求項57】QがF、Br、またはClである、請求項
    (51)記載の方法。
  58. 【請求項58】4−クロロフタロイルクロリドが、臭素
    と4−クロロテトラヒドロフタロイルクロリドとの反応
    により調製される、請求項(57)記載の方法。
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