JP3019608B2 - 車輌用シェイク低減装置 - Google Patents

車輌用シェイク低減装置

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JP3019608B2
JP3019608B2 JP4146635A JP14663592A JP3019608B2 JP 3019608 B2 JP3019608 B2 JP 3019608B2 JP 4146635 A JP4146635 A JP 4146635A JP 14663592 A JP14663592 A JP 14663592A JP 3019608 B2 JP3019608 B2 JP 3019608B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車輌の車体
振動の低減に係り、更に詳細にはABS装置(アンチロ
ック・ブレーキ・システム)若しくはTRC装置(トラ
クション・コントロール・システム)が組込まれた車輌
のシェイク低減装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌の車体振動、特にステア
リングホイールやステアリングコラムの振動を低減する
装置の一つとして、例えば特開昭61−275056号
公報に記載されている如く、ステーがステアリングハン
ガのアッパハーフとロアハーフとの間の接合部に固着さ
れ、該接合部にステアリングコラムのブラケットが固着
された支持装置が従来より知られている。かかる支持装
置によれば、ステーによりステアリングハンガの車輌横
方向の剛性が向上されるので、ステーが設けられない場
合に比してステアリングホイールやステアリングコラム
の振動が低減される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述の如き支持
装置に於ては、ステーという別部材を組込まなければな
らないため、車室内の有効スペースが低減されてしまう
と共に車体重量の増大が避けられないという問題があ
り、またステアリングホイールやステアリングコラムの
加振源が対策される訳ではないので、これらの振動を確
実に低減することが困難であり、更にはフラッタを低減
することはできても高速シェイク(フロントシェイク)
やラテラルシェイクの如き車体振動を低減することはで
きないという問題がある。
【0004】本発明は、車輌の車体振動を低減する従来
の装置に於ける上述の如き問題に鑑み、車室内の有効ス
ペースを低減したり車体重量の増大を伴うことなく車体
の振動、特にシェイクを確実に低減することができるよ
う改良されたシェイク低減装置を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、車輪の回転速度を検出する回転速度検出手
段と、前記車輪に対応して設けられたブレーキ装置の一
対のホイールシリンダと、前記ホイールシリンダの油圧
を選択的に増減するアクチュエータとを有するABS装
置若しくはTRC装置が組込まれた車輌のシェイク低減
装置にして、車体の振動を検出する振動検出手段と、前
記振動検出手段よりの振動信号を前記回転速度検出手段
により検出された回転速度にトラッキングされた通過帯
域を有するバンドパスフィルタに通し、前記バンドパス
フィルタ通過後の信号により示される振動が所定値以上
のときには前記ABS装置又は前記TRC装置のアクチ
ュエータを作動させて左右一方の車輪の前記ホイールシ
リンダの油圧を増大させることにより他方の車輪に対す
る前記一方の車輪の回転位相を遅れさせる制御装置とを
有するシェイク低減装置によって達成される。
【0006】
【作用】周知の如く、乗用車等の車輌に於ける高速シェ
イクやラテラルシェイクの如きシェイクは車輪のアンバ
ランスやノンユニフォーミティに起因して車輌の走行中
に車体が加振される現象である。車輪にアンバランスや
ノンユニフォーミティが存在すると、車輪の重心はその
回転軸線より離れた位置に存在するため、車輪の回転に
伴い図8(a)及び図9(a)に於て実線の矢印にて示
されている如く遠心力として強制力(加振力)が発生す
る。
【0007】車輌の走行中には各車輪のアンバランス等
の相対位置が少しずつずれるので、図8(a)に示され
ている如く左右の車輪、例えば左右前輪100FL、10
0FR若しくは左右後輪100RL、100RRの強制力の位
置が同相になると車体102が上下方向に加振される高
速シェイクが生じ、この高速シェイクは特に前二輪の強
制力の位置と後二輪の強制力とが互いに他に対し逆位相
になった場合に最も激しく、車体は図8(b)に於て双
頭の矢印にて示されている如くピッチング振動する。ま
た図9(a)に示されている如く左右前輪若しくは左右
後輪の強制力の位置が逆相になると車体が左右方向に加
振されるラテラルシェイクが生じ、このラテラルシェイ
クは特に左側の前後輪100FL、100RLの強制力の位
置と右側の前後輪100FR、100RRの強制力の位置と
が同相になった場合に最も激しくなる。
【0008】高速シェイク及びラテラルシェイクはそれ
ぞれ上述の如き要因により発生するので、図8(a)及
び図9(a)に於て破線の矢印にて示されている如く左
右の車輪の強制力の位置の間に例えば90°又は270
°の如く同相及び逆相以外の位相差が生じるよう左右の
車輪の相対回転位相を変更することにより高速シェイク
やラテラルシェイクを低減することができる。
【0009】上述の如き構成によれば、振動検出手段よ
りの振動信号が回転速度検出手段により検出された回転
速度にトラッキングされた通過帯域を有するバンドパス
フィルタに通されることにより、左右の車輪のアンバラ
ンスやノンユニフォーミティに起因してそれらの回転に
伴って発生する車体振動が求められ、振動が所定値以上
のときにはABS装置又はTRC装置のアクチュエータ
が作動され、左右一方の車輪のホイールシリンダの油圧
が増大されその車輪に対する制動力が増大されることに
より他方の車輪に対する一方の車輪の回転位相が遅らさ
れるので、左右の車輪のアンバランスやノンユニフォー
ミティに起因する強制力の相対回転位相が例えば90°
又は270°の如く同相及び逆相以外の位相になり、こ
れにより高速シェイクやラテラルシェイクが確実に低減
される。
【0010】尚高速シェイク及びラテラルシェイクが発
生し易い車輌の走行速度及び発生周波数は互いに異って
おり、例えば一般的な乗用車に於ては高速シェイクは約
150km/h 以上の車速に於て20〜30Hz の周波数
にて発生するのに対し、ラテラルシェイクは約70〜9
0km/h の車速域に於て10〜20Hz の周波数にて発
生する。従って車速を判定することにより高速シェイク
及びラテラルシェイクの何れが発生し易い状況にあるか
を判別することができる。
【0011】
【実施例】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施
例について詳細に説明する。
【0012】図1はABS装置が組込まれた車輌に適用
された本発明によるシェイク低減装置の一つの実施例を
示す概略構成図、図2は図1に示された制御装置の一つ
の実施例を示すブロック線図である。
【0013】図1に於て、10FR及び10FLはそれぞれ
独立懸架された右前輪及び左前輪を示している。右前輪
10FRにはそれ自身周知のブレーキ装置のホイールシリ
ンダ12FRと、右前輪の回転速度を検出する回転速度セ
ンサ14FRとが組込まれている。同様に左前輪10FLに
はブレーキ装置のホイールシリンダ12FLと、左前輪の
回転速度を検出する回転速度センサ14FLとが組込まれ
ている。ホイールシリンダ12FR及び12FLの油圧はそ
れ自身周知のABS装置のアクチュエータ16により増
減されるようになっている。
【0014】また図1に於て、10RR及び10RLはそれ
ぞれ独立懸架された右後輪及び左後輪を示している。右
後輪10RRにはブレーキ装置のホイールシリンダ12RR
と、右後輪の回転速度を検出する回転速度センサ14RR
とが組込まれている。同様に左後輪10RLにはブレーキ
装置のホイールシリンダ12RLと、左後輪の回転速度を
検出する回転速度センサ14RLとが組込まれている。ホ
イールシリンダ12RL及び12RLの油圧もABS装置の
アクチュエータ16により増減されるようになってい
る。
【0015】アクチュエータ16はABS装置の制御装
置18により制御されるようになっている。制御装置1
8は回転速度センサ14FR〜14RRよりの信号に基き、
各輪の速度、各輪の減速度、近似車体速度を演算し、各
輪の速度及び近似車体速度より各輪のスリップ率を演算
し、各輪のスリップ率及び各輪の減速度より減圧、保
持、増圧を選択し、選択結果に応じてアクチュエータ1
6へ指令信号を出力するようになっている。
【0016】尚ABS装置及びその制御は本発明の要旨
をなすものではないので、路面の摩擦係数μが大きく且
コーナリングフォースを確保し得る範囲にスリップ率が
制御されるよう、各輪の回転速度センサよりの信号に基
きアクチュエータによって各輪のホイールシリンダの油
圧が選択的に増減制御される限り、ABS装置は任意の
構成のものであってよい。
【0017】図1に示されている如く、ステアリングコ
ラム20を回転可能に支持するブラケット22には加速
度センサ24が組込まれている。図示の実施例に於て
は、加速度センサ24は二軸式の加速度センサであり、
図には示されていない車体の上下方向の加速度Gy 及び
車体の左右方向の加速度Gx を検出するようになってい
る。尚加速度センサ24はそれぞれ車体の上下方向の加
速度Gy 及び車体の左右方向の加速度Gx を検出する二
つの加速度センサに置換えられてもよい。
【0018】図1及び図2に示されている如く、回転速
度センサ14FR及び14FLよりの各輪の回転速度を示す
信号、加速度センサ24よりの車体の上下方向加速度G
y 及び左右方向加速度Gx を示す信号はシェイク低減装
置の制御装置26へ入力されるようになっている。制御
装置26は図2に示されている如くマイクロコンピュー
タ28を含んでいる。マイクロコンピュータ28は図2
に示されている如き一般的な構成のものであってよく、
中央処理ユニット(CPU)30と、リードオンリメモ
リ(ROM)32と、ランダムアクセスメモリ(RA
M)34と、入出力ポート装置36とを有し、これらは
双方向性のコモンバス38により互いに接続されてい
る。
【0019】図示の実施例に於ては、入出力ポート装置
36には回転速度センサ14FR及び14FLよりそれぞれ
右前輪の回転速度Nr 及び左前輪の回転速度Nl を示す
信号、加速度センサ24より車体の上下方向加速度Gy
及び左右方向加速度Gx を示す信号、ABS装置の制御
装置18よりアクチュエータ16に対する指令信号が入
力されるようになっている。入出力ポート装置36はそ
れに入力された信号を適宜に処理し、ROM32に記憶
されているプログラムに基くCPU30の指示に従い、
CPU及びRAM34へ処理された信号を出力するよう
になっている。ROM32は図3に示された制御プログ
ラム及び図4に示されたグラフに対応するマップを記憶
している。CPU30は図3に示された制御プログラム
に基き後述の如く種々の演算及び信号の処理を行うよう
になっている。入出力ポート装置36はCPU30の指
示に従い駆動回路40を経てアクチュエータへ制御信号
を出力し、これにより右前輪のホイールシリンダ12FR
又は右前輪及び右後輪のホイールシリンダ12FR、12
RRの圧力を増圧するようになっている。
【0020】次に図3に示されたフローチャートを参照
して右前輪のホイールシリンダの圧力のみが制御される
よう構成された第一の実施例の作動について説明する。
【0021】尚制御装置26による制御は図には示され
ていないイグニッションスイッチの閉成により開始され
る。またフラグFf は制御装置26よりアクチュエータ
16へ制御信号が出力されることにより右前輪のホイー
ルシリンダ12FRの圧力が増圧されている状態にあるか
否かに関するものであり、1は右前輪のホイールシリン
ダの圧力が増圧状態にあることを示している。
【0022】まず最初のステップ10に於ては回転速度
センサ14FR及び14FLによりそれぞれ検出された右前
輪の回転速度Nr 及び左前輪の回転速度Nl を示す信
号、加速度センサ24により検出された車体の上下方向
加速度Gy 及び左右方向加速度Gx を示す信号が読込ま
れ、ステップ20に於ては下記の式に従って左右前輪の
平均回転速度Nが演算される。 N=(Nr +Nl )/2
【0023】ステップ25に於てはステップ20に於て
演算された平均回転速度Nに基き図4に示されたグラフ
に対応するマップよりバンドパスフィルタの通過帯域の
上限周波数及び下限周波数が演算され、ステップ10に
於て読込まれた車体の上下方向の加速度Gy を示す信号
及び車体の左右方向の加速度Gx を示す信号が上述の如
く演算された通過帯域を有するバンドパスフィルタに通
されることにより図5に示されている如く加速度Gy 及
びGx を示す信号よりノイズ成分が除去され、これによ
りバンドパスフィルタ処理後の加速度Gyf及びGxfが演
算される。
【0024】尚この場合、バンドパスフィルタの通過帯
域の上限周波数及び下限周波数は車体の上下方向の加速
度Gy を示す信号及び車体の左右方向の加速度Gx を示
す信号よりそれぞれ高速シェイク及びラテラルシェイク
の発生周波数の振動が確実に抽出される周波数に設定さ
れる。
【0025】ステップ30に於てはステップ20に於て
演算された平均回転速度Nが制御の基準値Na (正の定
数)以上であるか否か、即ち車速が高速シェイクが生じ
易い車速域にあるか否かの判別が行われ、N≧Na では
ない旨の判別が行われたときにはステップ60へ進み、
N≧Na である旨の判別が行われたときにはステップ4
0へ進む。
【0026】ステップ40に於ては現サイクルを含むn
サイクル分についてバンドパスフィルタ処理後の上下方
向加速度Gyfの絶対値の平均値Gyfa が演算され、ステ
ップ50に於ては平均値Gyfa が制御のしきい値Ga
(正の定数)以上であるか否か、即ち高速シェイクが生
じているか否かの判別が行われ、Gyfa ≧Ga ではない
旨の判別が行われたときにはステップ130へ進み、G
yfa ≧Ga である旨の判別が行われたときにはステップ
90へ進む。
【0027】ステップ60に於てはステップ20に於て
演算された平均回転速度Nが制御の基準値Nb (Na よ
り小さい正の定数)以下であり且基準値Nc (正の定
数)以上であるか否か、即ち車速がラテラルシェイクが
生じ易い車速域にあるか否かの判別が行われ、Nb ≧N
≧Nc ではない旨の判別が行われたときにはステップ1
30へ進み、Nb ≧N≧Nc である旨の判別が行われた
ときにはステップ70へ進む。
【0028】ステップ70に於ては現サイクルを含むn
サイクル分についてバンドパスフィルタ処理後の左右方
向加速度Gxfの絶対値の平均値Gxfa が演算され、平均
値Gxfa が制御のしきい値Gb (正の定数)以上である
か否か、即ちラテラルシェイクが生じているか否かの判
別が行われ、Gxfa ≧Gb ではない旨の判別が行われた
ときにはステップ130へ進み、Gxfa ≧Gb である旨
の判別が行われたときにはステップ90へ進む。
【0029】ステップ90に於てはABS装置が作動し
ているか否か、即ちABS装置の制御装置18よりアク
チュエータ16に対しスリップ制御のための指令信号が
出力されているか否かの判別が行われ、ABS装置が作
動している旨の判別が行われたときにはステップ130
へ進み、ABS装置が作動してはいない旨の判別が行わ
れたときにはステップ100へ進む。
【0030】ステップ100に於てはフラグFf が1で
あるか否かの判別が行われ、Ff =1である旨の判別が
行われたときにはステップ10へ戻り、Ff =1ではな
い旨の判別が行われたときにはステップ110に於てア
クチュエータ16へ制御信号が出力されることにより右
前輪のホイールシリンダ12FRの圧力の増大が開始さ
れ、ステップ120に於てフラグFf が1にセットさ
れ、しかる後ステップ10へ戻る。
【0031】ステップ130に於てはフラグFが1であ
るか否かの判別が行われ、F=1ではない旨の判別が行
われたときにはそのままステップ10へ戻り、F=1で
ある旨の判別が行われたときにはステップ140に於て
アクチュエータ16に対する制御信号の出力が停止さ
れ、これにより右前輪のホイールシリンダ12FRの圧力
が保持圧力に戻され、ステップ150に於てフラグFf
が0にリセットされ、しかる後ステップ10へ戻る。
【0032】かくしてこの第一の実施例によれば、ステ
ップ20に於て左右前輪の平均回転速度Nが演算され、
ステップ25に於て平均回転速度Nにトラッキングされ
た通過帯域を有するバンドパスフィルタにより車体の上
下方向の加速度Gy を示す信号及び左右方向の加速度G
x を示す信号がフィルタリング処理されることによりバ
ンドパスフィルタ処理後の加速度Gyf及びGxfが演算さ
れ、ステップ30に於て車速が高速シェイクが生じ易い
車速域にあるか否かの判別が行われ、車速が高速シェイ
クが生じ易い車速域にあるときにはステップ40に於て
バンドパスフィルタ処理後の上下方向加速度の平均値G
yfa が演算され、ステップ50に於て上下方向加速度の
平均値Gyfa がしきい値と比較判別されることにより高
速シェイクが発生しているか否かの判別が行われる。
【0033】またステップ30に於て車速が高速シェイ
クが生じない車速域にある旨の判別が行われたときには
ステップ60に於て車速がラテラルシェイクが生じ易い
車速域にあるか否かの判別が行われ、車速がラテラルシ
ェイクが生じ易い車速域にあるときにはステップ70に
於てバンドパスフィルタ処理後の左右方向加速度の平均
値Gxfa が演算され、ステップ80に於て左右方向加速
度の平均値Gxfa がしきい値と比較判別されることによ
りラテラルシェイクが発生しているか否かの判別が行わ
れる。
【0034】ステップ50又は80に於てシェイクが発
生している旨の判別が行われると、ステップ110に於
てアクチュエータが制御され右前輪のホイールシリンダ
の圧力が増圧されることにより左前輪に対する右前輪の
相対回転位相が遅らされ、ステップ50又は80に於て
シェイクが所定の程度以下になった旨の判別が行われる
とステップ140に於てアクチュエータの制御が停止さ
れる。
【0035】次に図6及び図7に示されたフローチャー
トを参照して右前輪及び右後輪のホイールシリンダの圧
力が制御されるよう構成された第二の実施例の作動につ
いて説明する。
【0036】尚フラグFf 及びFr は制御装置26より
アクチュエータ16へ制御信号が出力されることにより
それぞれ右前輪及び右後輪のホイールシリンダ12FR、
12RRの圧力が増圧されている状態にあるか否かに関す
るものであり、1はホイールシリンダの圧力が増圧状態
にあることを示している。またP及びQはそれぞれ右前
輪のホイールシリンダ12FR及び右後輪のホイールシリ
ンダ12RRの圧力が増大されるサイクル数に関するカウ
ンタのカウント値である。更にこの実施例のステップ1
0〜90は第一の実施例のステップ10〜90と同一で
あるので、これらについての説明を省略する。
【0037】この実施例に於ては、ステップ90に於て
ノーの判別が行われるとステップ200に於てカウント
値PがPa (正の一定の整数)以下であるか否かの判別
が行われ、P≦Pa である旨の判別が行われたときには
ステップ210に於てフラグFf が1であるか否かの判
別が行われる。Ff =1である旨の判別が行われたとき
にはステップ240へ進み、Ff =1ではない旨の判別
が行われたときにはステップ220に於てアクチュエー
タ16が制御され右前輪のホイールシリンダ12FRの圧
力の増大が開始され、ステップ230に於てフラグFf
が1にセットされ、ステップ240に於てカウント値P
が1インクリメントされ、しかる後ステップ10へ戻
る。
【0038】ステップ200に於てP≦Pa ではない旨
の判別が行われたときにはステップ250に於てカウン
ト値QがQa (正の一定の整数)以下であるか否かの判
別が行われる。Q≦Qa である旨の判別が行われたとき
にはアクチュエータ16に対する制御信号の出力が停止
されることにより右前輪のホイールシリンダ12FRの圧
力が保持圧力に戻され、ステップ270に於てフラグF
f が0にリセットされる。
【0039】ステップ280に於てはフラグFr が1で
あるか否かの判別が行われ、Fr =1である旨の判別が
行われたときにはステップ310へ進み、Fr =1では
ない旨の判別が行われたときにはステップ290に於て
アクチュエータ16が制御され右後輪のホイールシリン
ダ12RRの圧力の増大が開始され、ステップ300に於
てフラグFr が1にセットされ、ステップ310に於て
カウント値Qが1インクリメントされ、しかる後ステッ
プ10へ戻る。
【0040】ステップ250に於てQ≦Qa ではない旨
の判別が行われたときにはステップ320に於てアクチ
ュエータ16に対する制御信号の出力が停止されること
により右後輪のホイールシリンダ12RRの圧力が圧力に
戻され、カウント値P及びQが0にリセットされ、しか
る後ステップ220へ進む。
【0041】ステップ50、60、又は80に於てノー
の判別が行われた場合又はステップ90に於てイエスの
判別が行われたときには、ステップ340に於てカウン
ト値P及びQが0にリセットされ、ステップ350に於
てフラグFf が1であるか否かの判別が行われる。Ff
=1ではない旨の判別が行われたときにはステップ38
0へ進み、Ff =1である旨の判別が行われたときには
ステップ360に於てアクチュエータ16に対する制御
信号の出力が停止されることにより右前輪のホイールシ
リンダ12FRの圧力が保持圧力に戻され、ステップ37
0に於てフラグFf が0にリセットされる。
【0042】ステップ380に於てはフラグFr が1で
あるか否かの判別が行われ、Fr =1ではない旨の判別
が行われたときにはステップ10へ戻り、Fr =1であ
る旨の判別が行われたときにはステップ390に於てア
クチュエータ16に対する制御信号の出力が停止される
ことにより右後輪のホイールシリンダ12RRの圧力が保
持圧力に戻され、ステップ400に於てフラグFr が0
にリセットされ、しかる後ステップ10へ戻る。
【0043】かくしてこの第二の実施例によれば、ステ
ップ50又は80に於てシェイクが発生している旨の判
別が行われると、シェイクが所定の程度以下になるまで
ステップ200〜240が繰返し実行され、右前輪のホ
イールシリンダ12FRの圧力の増大がPa サイクル行わ
れてもシェイクが十分に低減されない場合にはステップ
250〜310が実行されることにより右後輪のホイー
ルシリンダ12RRの圧力が増大され、これにより第一の
実施例の場合に比して高速シェイクやラテラルシェイク
が効果的に低減される。
【0044】以上の説明より、上述の二つの実施例によ
れば、車速の判別により車体の振動が主として上下方向
又は左右方向の何れに生じるかが判別され、それぞれの
場合に適した車体の加速度Gy 又はGx により車体の振
動の程度が判別され、その結果に基き左右の車輪の相対
回転位相が制御されるので、車速の判別により車体の振
動が上下方向又は左右方向の何れの方向に生じ易いかが
判別されない場合に比して高速シェイク及びラテラルシ
ェイクを適切に低減することができる。
【0045】また上述の二つの実施例によれば、ステッ
プ50又は80に於てシェイクが発生している旨の判別
が行われても、ステップ90に於てABS装置が作動さ
れている旨の判別が行われると、シェイクを低減するた
めのアクチュエータの制御は行われないので、ABS装
置の作動、即ちABS装置の制御装置によるアクチュエ
ータの制御が損われることもない。
【0046】尚上述の二つの実施例に於ては、シェイク
が発生しているか否かの判別を行うための状態量はバン
ドパスフィルタ処理後の上下方向加速度の絶対値の平均
値Gyfa 及び左右方向加速度の絶対値の平均値Gxfa で
あるが、これらは例えば所定時間内のバンドパスフィル
タ処理後の加速度の絶対値の積分値や最大値などであっ
てもよい。
【0047】また上述の二つの実施例に於ては、シェイ
クが発生している旨の判別が行われたときには右輪に対
する制動力が増大されることにより左輪に対する右輪の
相対回転位相が遅らされるようになっているが、シェイ
クが発生したときには左輪のホイールシリンダの圧力が
増大されることにより、右輪に対する左輪の相対回転位
相が遅らされてもよい。
【0048】また上述の二つの実施例に於ては、ステッ
プ20に於て左右前輪の平均回転速度Nが演算され、平
均回転速度Nに基きバンドパスフィルタの通過帯域が演
算されるようになっているが、バンドパスフィルタの通
過帯域は四輪の回転速度の平均値に基き演算されてもよ
い。
【0049】また上述の二つの実施例に於ては、ステッ
プ90に於てABS装置が作動しているか否かの判別が
行われるようになっているが、図3及び図6に示された
フローチャートはステップ90に於てブレーキスイッチ
がオンであるか否か、即ち車輌の制動が行われているか
否かの判別が行われ、車輌の制動が行われているときに
はステップ130又は340へ進み、車輌の制動が行わ
れていないときにはステップ100又は200へ進むよ
う修正されてもよい。
【0050】更に上述の二つの実施例に於ては、本発明
によるシェイク低減装置の制御装置はABS装置の制御
装置とは独立に構成されているが、これらの制御装置は
互いに統合されてもよい。
【0051】以上に於ては本発明をABS装置が組込ま
れた車輌に適用された特定の実施例について詳細に説明
したが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
く、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能である
ことは当業者にとって明らかであろう。
【0052】例えば左右前輪の回転速度センサよりの信
号に基きアクチュエータによって各輪のホイールシリン
ダの油圧を選択的に増減制御することにより加速時の車
輪のスリップを抑制するTRC装置が組込まれた四輪駆
動車やFF車に於ては、本発明のシェイク低減装置はT
RC装置のアクチュエータを作動させて左右の車輪の互
いに他に対する回転位相を変化させるよう構成されてよ
く、その場合にもシェイク低減装置の制御装置はTRC
装置の制御装置と統合されてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、左右の車輪のアンバランスやノンユニフォ
ーミティに起因してそれらの回転に伴って発生する車体
の上下方向若しくは左右方向の振動が所定値以上のとき
にはABS装置又はTRC装置のアクチュエータが作動
され、左右一方の車輪のホイールシリンダの油圧が増大
されその車輪に対する制動力が増大されることにより他
方の車輪に対する一方の車輪の回転位相が遅らされ、左
右の車輪のアンバランスやノンユニフォーミティに起因
する強制力の相対回転位相が同相及び逆相以外の位相に
されるので、高速シェイク及びラテラルシェイクを確実
に低減することができる。
【0054】また本発明によれば、上述の特開昭61−
275056号公報に記載された支持装置の場合の如く
ステー等の別部材が新たに組込まれる訳ではないので、
車室内の有効スペースが低減されたり車体重量が増大し
たりするという問題の発生を確実に回避することができ
る。
【0055】更に本発明によれば、左右の車輪のアンバ
ランスやノンユニフォーミティに起因する強制力の相対
回転位相の調整は、ABS装置若しくはTRC装置のア
クチュエータ及びホイールシリンダをそのまま利用して
行われるので、強制力の相対回転位相を調整するための
アクチュエータ等を新たに設ける必要がなく、これによ
りシェイクの低減を低廉に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ABS装置が組込まれた車輌に適用された本発
明によるシェイク低減装置の一つの実施例を示す概略構
成図である。
【図2】図1に示された制御装置の一つの実施例を示す
ブロック線図である。
【図3】図3に示された制御装置により達成される制御
フローの第一の実施例を示すフローチャートである。
【図4】左右前輪の平均回転速度Nとバンドパスフィル
タの通過帯域との関係を示すグラフである。
【図5】図3に示されたフローチャートのステップ40
に於て行われるバンドパスフィルタ処理の一例を示すグ
ラフである。
【図6】図3に示された制御装置により達成される制御
フローの第二の実施例の一部を示すフローチャートであ
る。
【図7】図3に示された制御装置により達成される制御
フローの第二の実施例の残りの部分を示すフローチャー
トである。
【図8】高速シェイクの発生のメカニズムを示す説明図
である。
【図9】ラテラルシェイク(b)の発生のメカニズムを
示す説明図である。
【符号の説明】
12FR、12FL、12RR、12RL…ホイールシリンダ 14FR、14FL、14RR、14RL…回転速度センサ 16…アクチュエータ 18…ABS装置の制御装置 24…加速度センサ 26…シェイク低減装置の制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/12 B60T 8/00 B60T 8/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪の回転速度を検出する回転速度検出手
    段と、前記車輪に対応して設けられたブレーキ装置の一
    対のホイールシリンダと、前記ホイールシリンダの油圧
    を選択的に増減するアクチュエータとを有するABS装
    置若しくはTRC装置が組込まれた車輌のシェイク低減
    装置にして、車体の振動を検出する振動検出手段と、前
    記振動検出手段よりの振動信号を前記回転速度検出手段
    により検出された回転速度にトラッキングされた通過帯
    域を有するバンドパスフィルタに通し、前記バンドパス
    フィルタ通過後の信号により示される振動が所定値以上
    のときには前記ABS装置又は前記TRC装置のアクチ
    ュエータを作動させて左右一方の車輪の前記ホイールシ
    リンダの油圧を増大させることにより他方の車輪に対す
    る前記一方の車輪の回転位相を遅れさせる制御装置とを
    有するシェイク低減装置。
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JP5664770B2 (ja) * 2011-04-22 2015-02-04 トヨタ自動車株式会社 ブレーキシステム
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