JP3019223B2 - 一酸化炭素と1種以上のオレフィン性不飽和化合物とのポリマーの連続的製造方法 - Google Patents

一酸化炭素と1種以上のオレフィン性不飽和化合物とのポリマーの連続的製造方法

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JP3019223B2
JP3019223B2 JP3008542A JP854291A JP3019223B2 JP 3019223 B2 JP3019223 B2 JP 3019223B2 JP 3008542 A JP3008542 A JP 3008542A JP 854291 A JP854291 A JP 854291A JP 3019223 B2 JP3019223 B2 JP 3019223B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、一酸化炭素と1種以上のオレフ
ィン性不飽和化合物とのポリマーの製造方法に関する。
【0002】関連するポリマーは、一酸化炭素と1種以
上のオレフィン性不飽和化合物との線状ポリマーであっ
て、一酸化炭素由来のユニットとオレフィン性不飽和化
合物由来のユニットが実質的に交互に存在する。これら
のポリマーは、 a)第VIII族の金属化合物、 b)ハロモノカルボン酸、 c)第VIII族の金属と錯体を形成し得る、少なくとも2
個のリン、窒素、硫黄含有配座基を有する配位子 をベースとする触媒をモノマーと高温及び高圧下で接触
させることによって製造し得る。
【0003】上記ポリマーの製造に於いて、重合速度及
び平均分子量の双方が重要な役割を担っている。可能な
限り最も高い重合速度を達成するのが好ましい一方、ポ
リマーの用途の観点から平均分子量が高ければ高いほど
ポリマーの価値は大きい。重合速度及び平均分子量の双
方は、重合中の温度の影響を受ける。あいにく、重合速
度及び平均分子量に対する温度の作用は逆効果となる。
即ち、他の反応条件を変えないとして反応温度を上げる
と、重合速度は速くなるが、得られたポリマーの平均分
子量は下がってしまう。このため、実際には、特定の用
途に対し平均分子量が十分に高いポリマーを得るように
反応温度を選択し、且つその選択された温度に対応する
重合速度をそのまま許容しなければならなかった。
【0004】本ポリマーのバッチ法での製造に上述の触
媒を利用するための研究中、本出願人は触媒の作用が触
媒中の成分b)の量対成分a)の量によってかなり決定さ
れることを知見した。ある反応温度では、触媒中に使用
された成分b)の量が多いほど速い重合速度が達成でき
且つ平均分子量の高いポリマーが得られる。重合速度及
びポリマーの平均分子量に於けるこの成分b)の量の影
響は広範囲に及び、触媒中の成分b)の量が第VIII族の
金属1モル当たり約10モルの時に最高値に達する。10モ
ル/モル以上に成分b)の量を増加させても、重合速度ま
たは平均分子量に於いてなんら実質的な上昇は見られな
い。得られたポリマーの平均分子量及び重合速度の双方
に於ける触媒中の成分b)量が多いほど好ましい効果の
あることを考慮して、本ポリマーのバッチ法製造に於い
てはこれまで第VIII族の金属1モル当たり成分b)を少
なくとも10モル含む触媒を使用するのが通例であった。
【0005】本出願人は、先に実施した本ポリマー製造
の研究中に、本製造が連続的に並びにバッチ的にも実施
され得ることを知見した。商業規模でポリマーを製造す
るためには、バッチ法より連続が遥かに好ましい。理由
としては、第1に連続法はバッチ製造法と比較して、反
応器に充填したり放出したりすることによって製造が頻
繁に中断されないので高いポリマー生産性が得られるこ
と、第2に、バッチ法の生産とは対照的に連続法の場合
には、総ての反応パラメータが実質的に一定に保持され
ているので制御及び自動化が容易であること、最後に、
連続法は特性にばらつきが少ないポリマーを作るので、
バッチ製造法で得られたポリマーよりもより一定の品質
を有し得ることがある。
【0006】本出願人は、上述の触媒を利用する本ポリ
マーの連続法に於いて広範囲な研究を実施してきた。バ
ッチ法での製造に於いて既に知見されたように、連続的
なポリマー製造用の触媒の最適な組成にも同一の法則が
当て嵌まると想定して、連続法ポリマー製造に於ける実
験計画では、当初は第VIII族の金属1モル当たり成
分b)を少なくとも10モル含む触媒でも充分に使用でき
ていた。
【0007】本ポリマーの製造にはごく少量の触媒が必
要とされるという点から見て、触媒中に多量の成分b)
を使用することは、プロセスコストの観点からも障害で
あるとは殆ど考えられ得ない。しかしながら、高濃度の
成分b)を有する触媒を利用すると、本ポリマーを製造
する間に触媒が幾らかポリマー内に残存してしまうとい
うことにより別の問題を引き起こす。ポリマー中に比較
的高濃度の成分b)があることはポリマーの安定性に対
して不都合であり得る。一般的にポリマーは融点が高い
ので、溶融状態に於けるポリマーの加工中に着色及び劣
化などの問題を起こし得る。ポリマー中の成分b)の濃
度は1回以上の洗浄工程を用いることによって減らし得
るが、このことは勿論商業的規模で使用する際にはかな
り余分のコストを追加するだろう。
【0008】本出願人は本ポリマーの連続的な製造研究
で、驚くべきことに、バッチ法での製造に於ける先の観
察結果と全く対照的な結果としてポリマーの平均分子量
を減少させることなく触媒中の成分b)の量を第VIII族
の金属1モル当たり6モル以下に大幅に減少し得ること
を見出した。もう一つ驚いたことには、バッチ法の製造
で先の観察結果に基づいて予測したことに全く反して、
触媒中の成分b)の量を第VIII族金属1モル当たり6モル
以下に減少させると、重合速度が上昇した。
【0009】本発明書は従って、一酸化炭素由来のユニ
ットとオレフィン性不飽和化合物由来のユニットが実質
的に交互に存在する、一酸化炭素と1種以上のオレフィ
ン性不飽和化合物との線状ポリマーの製造方法であっ
て、 a)第VIII族の金属化合物、 b)ハロモノカルボン酸、 c)第VIII族の金属と錯体を形成し得る、少なくとも2
個のリン、窒素または硫黄含有配座基(dentate grou
p)を有する配位子 をベースとし、第VIII族の金属1モル当たり成分b)を
6モル以下含む触媒とモノマーを高温及び高圧下に接触
させることによる連続法で製造されるポリマーの製造方
法に関する。
【0010】本発明書で、第VIII族の金属はルテニウ
ム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及
びプラチナなどの貴金属、並びに鉄、コバルト及びニッ
ケルなどの鉄族の金属であると理解される。本発明に従
った方法中ではパラジウム、ニッケル及びコバルトから
選択された第VIII族の金属を含む触媒が好ましい。パラ
ジウムは特に第VIII族の金属として好ましい。第VIII族
の金属はカルボン酸の塩の形、特に酢酸塩の形で触媒中
に取り込まれるのが好ましい。
【0011】本発明による方法中に使用される触媒中に
は、成分b)としてハロモノカルボン酸が取り込まれ
る。ハロモノカルボン酸は好ましくは、pKaが2以下であ
る。フッ素置換したモノカルボン酸もまた好ましい。成
分b)として触媒中に取り込まれ得る好適な化合物の例
としては、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ペンタ
フルオロプロピオン酸及びヘプタフルオロ酪酸が挙げら
れる。成分b)としてトリフルオロ酢酸を使用するのが
好ましい。
【0012】本発明による方法中に使用される触媒中
で、成分b)は第VIII族の金属1モル当たり6モル以下の
量で存在しなければならない。触媒は好ましくは第VIII
族の金属1モル当たり成分b)を0.5〜5モル、特に1〜4
モル含むのが好ましい。
【0013】成分a)及びb)に加えて、本発明による方
法で使用される触媒は、成分c)として、第VIII族
の金属と錯体を形成し得る少なくとも2個のリン、窒素
または硫黄含有配座基を有する配位子を包含しなければ
ならない。
【0014】成分c)として、硫黄含有配座基を介して
第VIII族の金属と錯体を形成し得る配位子を使用する時
には、成分c)は一般式R1S−R−SR1[式中、R1は任意に
極性置換(polar substituted)した炭化水素基で、Rは
少なくとも炭素原子2個を含む二価の有機橋かけ基を表
す]の化合物が好ましい。このような化合物の例として
は、1,2−ビス(エチルチオ)エタン、シス-1,2-ビス
(ベンジルチオ)エテン及び1,2−ビス(フェニルチ
オ)プロパンが挙げられる。
【0015】成分c)として窒素含有配座基を介して第V
III族の金属と錯体を形成し得る配位子を使用する時に
は、一般式 (式中、Xは3個または4個の原子を含み、そのうち少
なくとも2個が炭素原子である有機橋かけ基を表す)の
成分c)が好ましい。このような化合物の例としては、
2,2'-ビピリジン及び1,10-フェナントロリンが挙げられ
る。
【0016】リン含有配座基を介して第VIII族の金属と
錯体を形成し得る配位子を成分c)として使用するのが
好ましい。成分c)は四座配位子1,8-ビス[ビス(2-メ
トキシフェニル)ホスフィノ]-2,7-ビス[ビス(2-メ
トキシフェニル)-ホスフィノメチル]オクタンなど、
配座基を2個以上含む配位子によって満足され得るが、
二座配位子が好ましい。このような二座配位子を成分
c)として使用する時には、一般式(R12P-R-P(R12
(式中、R及びR1は上記の意味を有する)である化合物
が好ましい。この場合R1がリン原子に対してオルト位に
置換基としてアルコキシ基を有するアリール基を表し、
Rは橋かけ中に炭素原子3個を含む基であるよ うな化合
物が特に好ましい。このような化合物の例としては、1,
3-ビス[ビス(2-メトキシフェニル)ホスフィノ]プロ
パンが挙げられる。
【0017】硫黄または窒素を含有する配座基を介して
第VIII族の金属と錯体を形成し得る配位子を成分c)と
して使用する時には、使用される成分c)の量は第VIII
族の金属1モル当たり0.5〜100モル、特に1〜50モルで
あるのが好ましい。リン含有配座基を介して第VIII族の
金属と錯体を形成し得る配位子を使用する時には、使用
される量は第VIII族の金属1モル当たり0.5〜2モル、特
に0.75〜1.5モルが好ましい。
【0018】触媒活性を高めるためには、成分d)とし
て1,4-キノンを触媒中に含み得る。1,4-ベンゾキノン及
び1,4-ナフトキノンはこの目的に対し非常に好適であ
る。1,4-キノンの量は、第VIII族の金属1モル当たり5
〜5000モル、特に10〜1000モルが好ましい。
【0019】本発明に従った一酸化炭素と重合し得るオ
レフィン性不飽和化合物は、炭素と水素だけからなる化
合物並びに、炭素及び水素に加えて1個以上のヘテロ原
子を含む化合物である。本発明による方法は、好ましく
は1種以上のオレフィン性不飽和炭化水素と一酸化炭素
とのポリマーの製造に利用される。好適な炭化水素モノ
マー類の例としては、エテン、プロペン、ブテン-1、
ヘキセン-1、オクテン-1、スチレン、シクロペンテ
ン、ノルボルネン及びジシクロペンタジエンが挙げられ
る。本発明による方法は、エテンと一酸化炭素とのコポ
リマーの製造並びに、エテン及びα-オレフィン、特に
プロペンなどのもう一種のオレフィン性不飽和化合物と
一酸化炭素とのターポリマの製造方法にも非常に好適で
ある。
【0020】本発明による方法に於いて使用される触媒
量は広い範囲内を変動し得る。重合されるべきオレフィ
ン性不飽和化合物1モル当たりに使用される触媒量は、
10-7〜10-3モル、特に10-6〜10-4モルの第VIII族金属を
含むのが好ましい。
【0021】本発明による方法では、ポリマーが殆ど不
溶であるかまたは全く不溶である希釈剤の存在下にモノ
マーと触媒との接触を実施するのが好ましい。低級脂肪
族アルコール類、特にメタノールがこの目的に非常に好
適である。
【0022】本発明による方法は、連続した2つ以上の
反応器で実施するのが好ましい。連続した反応器を使用
する時には、2つまたは3つの反応器を使用するのが好
ましい。
【0023】重合は温度25〜150℃、圧力2〜150バー
ル、特に温度30〜130℃、圧力5〜100バールで実施する
のが好ましい。オレフィン性不飽和化合物と一酸化炭素
のモル比は、10:1〜1:10、特に5:1〜1:5が好ましい。
【0024】本ポリマーの平均分子量が高ければ高いほ
ど、固有粘度も高くなるであろう。International Unio
n of Pure and Applied Chemistryによって推奨される
『極限粘度数』(Limiting Viscosity Number)(LVN)
という名称は、『固有粘度』に代えて以下使用する。ポ
リマーのLVNの測定には、まずポリマーを4種の濃度で
メタクレゾールに溶解させることによって4種の溶液を
製造する。各々の溶液について60℃でのメタクレゾール
に対する粘度を粘度計で測定する。T0がメタクレゾール
の流出時間、Tpがポリマー溶液の流出時間であるとき、
相対粘度(ηrel)はηrel=(Tp/T0)より得られる。
対数粘度(ηinh)は、式ηinh=(lnηrel)/c(式
中、cは溶液100ml当たりのポリマー濃度をgで表す)で
ありηrelから計算し得る。
【0025】dl/gで表されたLVNは、対応する濃度(c)
に対する4種のポリマー溶液の各々のηinhをグラフに
表し、次いでc=0に外挿することによって知見され得
る。
【0026】本発明のポリマーは、溶融紡糸、押出及び
共押出、射出成形及び圧縮成形などの任意の溶融加工技
術によって繊維、フィルム、ラミネート、チューブ、パ
イプ及び複雑な形を有する製品に加工し得る。ポリマー
は溶融加工技術によって得られた粉末形態、または細粒
として使用し得る。
【0027】本発明の方法は、本ポリマーの溶融安定性
を促進するだけでなく、溶融加工操作に於いてポリマー
をさらに加工可能にし得る。このように本発明の方法
は、本発明以前には殆ど加工し得なかった種類のコポリ
マーを加工可能にし得る。
【0028】本発明は以下の実施例によってさらに説明
される。
【0029】
【実施例】実施例1 以下のように一酸化炭素/エテンのコポリマーを製造し
た。撹拌機を備えた容量300mlのオートクレーブ中にメ
タノール200mlを導入した。オートクレーブの内容物を9
0℃にした後、エテン及び一酸化炭素のある量をエテン
の分圧が33バールに達するまで、及び一酸化炭素の分圧
が22バールに達するまで導入した。続いてメタノール2
3.5ml、トルエン1.5ml、酢酸パラジウム0.01mmol、トリ
フルオロ酢酸0.02mmol及び 1,3-ビス[ビス(2-メトキシフェニル)ホスフィノ]プ
ロパン0.01mmolからなる触媒溶液をオートクレーブ中に
導入した。
【0030】オートクレーブ内の圧力を一酸化炭素/エ
テンの1:1混合物を供給することによって保持した。
重合を3時間後に反応混合物を室温に冷却し、放圧する
ことによって停止させた。コポリマーを濾過し、メタノ
ールで洗浄し乾燥させた。コポリマー15.9gが得られ
た。重合速度はコポリマー5kg/(パラジウムg.時間)
であった。コポリマーのLVNは0.5dl/gであった。
【0031】実施例2 一酸化炭素/エテンのコポリマーを、触媒溶液がトリフ
ルオロ酢酸を0.02mmolの代わりに0.04mmol含んでいた以
外には実施例1と殆ど同一手順にて製造した。コポリマ
ー22.3gが得られた。重合速度はコポリマー7kg/(パラ
ジウムg.時間)であった。コポリマーのLVNは0.8dl/g
であった。
【0032】実施例3 一酸化炭素/エテンのコポリマーを以下の a)メタノール23.5ml、トルエン1.5ml、酢酸パラジウム
0.0055mmol、トリフルオロ酢酸0.055mmol及び 1.3-ビス[ビス(2-メトキシフェニル)ホスフィノ]プ
ロパン0.0066mmolからなる触媒溶液を使用したこと、並
びに b)反応時間を3時間のかわりに2時間にした以外には実
施例1とほとんど同一手順にて製造した。コポリマー1
8.6gが得られた。重合速度はコポリマー16kg/(パラジ
ウムg.時間)であった。コポリマーのLVNは1.0dl/gで
あった。
【0033】実施例4 一酸化炭素/エテンのコポリマーを、触媒溶液がトリフ
ルオロ酢酸を0.055mmolの代わりに0.11mmol含んでいた
以外には実施例3と殆ど同一手順で製造した。コポリマ
ー19.8gが得られた。重合速度はコポリマー17kg/(パラ
ジウムg.時間)であった。コポリマーのLVNは1.0dl/g
であった。
【0034】実施例5 一酸化炭素/エテンのコポリマーを、触媒溶液がトリフ
ルオロ酢酸を0.055mmolの代わりに0.165mmol含んでいた
以外には実施例3と殆ど同一手順て製造した。コポリマ
ー17.5gが得られた。重合速度はコポリマー15kg/(パラ
ジウムg.時間)であった。コポリマーのLVNは0.9dl/g
であった。
【0035】実施例6 一酸化炭素/エテンのコポリマーを、触媒溶液がトリフ
ルオロ酢酸を0.055mmolの代わりに0.33mmol含んでいた
以外には実施例3と殆ど同一手順で製造した。コポリマ
ー18.7gが得られた。重合速度はコポリマー16kg/(パラ
ジウムg.時間)であった。コポリマーのLVNは1.0dl/g
であった。
【0036】実施例7 一酸化炭素/エテン/プロペンのターポリマーを以下のよ
うに製造した。メタノール125mlを撹拌機を備えた容量3
00mlのオートクレーブ中に導入した。オートクレーブの
内容物を65℃にした後、所定量のエテン、プロペン及び
一酸化炭素を、エテン分圧が21バールに、プロペンの分
圧が15バールに、及び一酸化炭素の分圧が20バールに達
するまでオートクレーブ内に導入した。続いてメタノー
ル25ml、酢酸パラジウム0.01mmol、トリフルオロ酢酸0.
02mmol及び1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロペン
0.012mmolからなる触媒溶液をオートクレーブ内に導入
した。
【0037】オートクレーブ内の圧力は一酸化炭素/エ
テンの1:1の混合物を供給することによって保持した。
重合を10時間後に反応混合物を室温に冷却し、放圧する
ことによって停止させた。ターポリマーを濾過し、メタ
ノールで洗浄し乾燥させた。ターポリマー10gが得られ
た。重合速度はターポリマー0.9kg/(パラジウムg.時
間)であった。ターポリマーのLVNは0.4dl/gであった。
【0038】実施例8 一酸化炭素/エテン/プロペンのターポリマーを、触媒溶
液がトリフルオロ酢酸を0.02mmolの代わりに0.20mmol含
んでいた以外には実施例7と殆ど同一手順で製造した。
ターポリマー18gが得られた。重合速度はターポリマー
1.7kg/(パラジウムg.時間)であった。ターポリマー
のLVNは0.6dl/gであった。
【0039】実施例9〜12 これらの実施例では、一酸化炭素/エテン/プロペンのタ
ーポリマーをアセトン1l当たり酢酸パラジウム1.10g、
1,3-ビス[ビス(2-メトキシフェニル)ホスフィノ]プ
ロパン2.74g、及び種々の量のトリフルロ酢酸を含む触
媒溶液を使用する連続法によって製造した。各々の実施
例にて得られた反応条件及び結果を表1に示した。
【0040】実施例13及び14 これらの実施例では、一酸化炭素/エテン/プロペンのタ
ーポリマーを連結した2つの反応器中で、第1の反応器
からの反応生成物を新しい供給(モノマー)成分と一緒
に第2の反応器へ連続的に供給する連続法によって製造
した。反応器内の圧力を第2の反応器から過剰の供給ガ
スを放出させることによって保持した。連結した反応器
は実質的に同一のガス相成分を有していた。実施例13及
び14では、同一触媒溶液を実施例10及び12と同様に各々
使用した。得られた反応条件及び結果を表2に示した。
【0041】実施例1〜14の内、実施例11、12及び14が
本発明に従ったものである。これらの実施例では、パラ
ジウム1モル当たりトリフルオロ酢酸6モル以下を含む
触媒を使用する連続法によってポリマーを製造した。実
施例1〜10及び13は本発明の範囲外であるが、本発明書
中では比較の目的のために包含される。実施例1〜8で
はポリマー製造をバッチ法で実施した。しかし、実施例
9、10及び13ではポリマー製造を、パラジウム1モル当
たりトリフルオロ酢酸を6モル以上含む触媒を使用する
連続法として実施した。
【0042】バッチ法に於ける重合速度及び平均分子量
対する触媒中のハロモノカルボン酸の量の影響は、実施
例1、2及び3の結果の比較から明らかである。酸の量
がパラジウム1モル当たり2、4、10モルと増加する
と、重合速度はコポリマー5、7、16kg/(パラジウム
g.時間)と上昇し、LVNは0.5、0.8、1.0dl/gと増加す
る。同様の酸の量の影響は、実施例7及び8の結果の比
較から観察される。パラジウム1モル当たり酸の量を2
から20モルに増加させると、重合速度はターポリマー0.
9から1.7kg/(パラジウムg.時間)に上昇し、且つLVN
は0.4から0.6dl/gに増加した。
【0043】実施例4、5、及び6の結果(パラジウム
1モル当たり各々20モル、30モル及び60モルの酸の量の
触媒を用いて実施した)と実施例3の結果(パラジウム
1モル当たり10モルの酸の量の触媒を用いて実施した)
を比較することによって、酸の量をパラジウム1モル当
たり10モル以上に増加させても、バッチ法ポリマー製造
に於いて重合速度または平均分子量を少しも増加させな
かったことが知見できた。連続法に於ける実施例9及び
10(パラジウム1モル当たり各々20モル及び10モルの酸
の量の触媒を用いて実施した)の結果の比較からも同様
の結論を引き出し得る。
【0044】パラジウム1モル当たりトリフルオロ酢酸
を6モル以下で含む触媒を用いて本発明に従って連続的
にポリマーを製造する場合の効果が、実施例10の結果と
実施例11及び12の結果との比較、並びに実施例13の結果
と実施例14の結果との比較から見て好ましいことは明ら
かである。バッチ法での実験の結果に基づいて予想した
のに反して、即ち重合速度及び平均分子量の両方が下が
ると予想したのに反して、連続法でのポリマー製造に於
いてはパラジウム1モル当たり6モル以下に酸の量を減
らすと、LVNは一定なままなのに対し、重合速度は上昇
した。
【0045】13C-NMR分析によって、実施例1〜6に従
って製造された一酸化炭素/エテンのコポリマー、及び
実施例7〜14に従って製造された一酸化炭素/エテン/プ
ロペンのターポリマーは、一酸化炭素由来の一方のユニ
ットと、エテンまたはエテン及びプロペン由来のもう一
方のユニットが交互になっている直鎖からなることが確
認された。ターポリマーの鎖ではエテン及びプロペン由
来のユニットがランダムに分散していた。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−60629(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 67/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一酸化炭素由来のユニットとオレフィン
    性不飽和化合物由来のユニットが実質的に交互に存在す
    る一酸化炭素と1種以上のオレフィン性不飽和化合物と
    の線状ポリマーの製造方法であって、 a)第VIII族の金属の化合物、 b)ハロモノカルボン酸、 c)第VIII族の金属と錯体を形成し得る少なくとも2個
    のリン、窒素または硫黄含有配座基を有する配位子をベ
    ースとし、第VIII族の金属1モル当たり成分b)を6モ
    ル以下含む触媒とモノマーを高温及び高圧下に接触させ
    ることによって連続的に製造することを特徴とするポリ
    マーの製造方法。
  2. 【請求項2】 触媒中の第VIII族の金属化合物が第VIII
    族金属としてパラジウムを含み、且つ酢酸塩などのカル
    ボン酸の塩の形態で含まれていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】 pKaが2以下であるハロモノカルボン酸
    が成分b)として触媒中に含まれていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】 触媒が第VIII族の金属1モル当たり成分
    b)を0.5〜5モル含むことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項から第3項のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 触媒が一般式(RP-R-P(R
    (式中、Rは任意に極性置換された炭化水素基を表
    し、Rは架橋中に少なくとも炭素原子2個を含む二価の
    有機橋かけ基を表す)の化合物を成分c)として含むこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項から第4項のいず
    れか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 触媒が第VIII族の金属1モル当たり成分
    b)を1〜4モル及び成分c)を0.75〜1.5モル含むことを
    特徴とする特許請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 オレフィン性不飽和化合物として、エテ
    ンまたはエテンとプロペンなどの他のオレフィン性不飽
    和化合物との混合物などの1種以上の炭化水素が使用さ
    れることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第6項
    のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 ポリマーが不溶である希釈剤の存在下で
    モノマーと触媒との接触を実施することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項から第7項のいずれか1項に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 連続した2つまたは3つの反応器中で実
    施することを特徴とする特許請求の範囲第1項から第8
    項のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 重合されるオレフィン性不飽和化合物
    1モル当たり、第VIII族の金属10−6〜10−4モルを含
    む所定量の触媒量を使用し、希釈剤としてメタノールな
    どの低級脂肪族アルコールの存在下、温度30〜130℃、
    圧力5〜100バール及びオレフィン性不飽和化合物対一酸
    化炭素のモル比が5:1〜1:5で実施することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項から第9項のいずれか1項に記
    載の方法。
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