JP3018807U - 組立式簡易便器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 臨時に使用する便器を、簡単な作業により、
確実に組み立て、分解、再組み立てができ、軽く、堅固
で、安定していて、座り心地が良く、衛生的に汚物処理
ができ、優れた外観を得る。 【構成】 形状は普通の腰掛便器型で、段ボール紙を打
ち抜き内折線を付け、係止部は、それぞれに対応する被
係止部に係止固定し、便器は確実に組み立てられる。ま
た便座、便蓋を取り付け、便受け袋を便器本体内部に装
着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、水洗式によらない便器装置に係るものであり、詳しくは便器並びに 便座、便蓋及び便器本体の内部に装着する便受け袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の便器の作成方法としては、図１２に示す、一枚の板紙を筒状に 組み立てた便器本体と、便器本体の内側に***物の収容袋の開口周縁部を接着一 体化させることにより、コンパクトに折り畳んで携帯することが出来、使用時に は簡単に組み立て使用をすることが出来るようにする、携帯用簡易便器の製造方 法（例えば、特開平０４−１１４６１８号公報参照）、図１３に示す、不使用時 には小さく折り畳んで保存したり収納することができ、緊急又は通常の使用時に は簡単に組み立てられて、直ちに使用できる紙製簡易便器（例えば、実開昭５６ −９７０９４）また、図１４に示す、下部枠、上部枠および上部枠の上面を覆う 蓋枠とからなる紙製の簡易便器に関し、上部枠と下部枠とを組み立てたとき、上 方からの荷重に対し十分に耐えられるようにした簡易便器（例えば、実開昭５８ −４４９９４）が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたもののうち、図１２に示すものにおいては、コンパクトに 折り畳んで携帯することができ、使用時には簡単に組み立て使用をすることがで きるが、腰掛けて使用することができず、また使用時には膝にかかる負担が大き いという問題点を有していた。

【０００４】 また、図１３に示すものにおいては、不使用時には小さく折り畳んで保存した り収納することができ、緊急又は通常の使用時には簡単に組み立てられて直ちに 使用できるが下部枠と上部枠とに別れていて外観的にも四角い箱型であり、便蓋 はあるものの便座面だけなので座り心地が悪いという問題点を有していた。

【０００５】 また、図１４に示すものにおいては、上部枠と下部枠とを組み立てたとき、上 方からの荷重に対し十分に耐えられるが下部枠と上部枠とに別れていて外観的に も四角い箱型であり、便器の高さが低いため、腰掛けにくく、使用前後に膝にか かる負担も大きく、便蓋はあるものの便座面だけなので座り心地も悪いという問 題点を有していた。

【０００６】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり その目的とする所は、屋内、屋外での設置場所を選ばず、誰でも簡単な作業によ り組立、分解、再組立ができ、流水不要、衛生的に汚物処理ができ、コンパクト に折り畳めるので移動が楽で保管場所を取らず、何回かの使用後は解体廃棄でき て外観的にも優れた組立式の腰掛け型であり、一枚の打ち抜き紙で便座面まで簡 単に作成でき、使用者の荷重に耐えられ、膝にかかる負担が少なくて、また座り 心地が良い組立式簡易便器を提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決する手段】

上記目的を達成するために、本考案における組立式簡易便器は、内折線１０、 １１、１２、１３、１４、１５、１６、１７を有し、座板部４には便器穴３１を 開ける。

【０００８】 それぞれの内折線１０〜１７を内側に折り、左側板部２、右側板部３の鈎状突 起を有する係止部２４、２５を後側板部５の被係止部２６、２７に挿入する。左 側板部２、右側板部３に有する被係止部２９、３０に左支持板部７、右支持板部 ８に有する係止部１９、２０を挿入する。前側板部１の被係止部２８に前支持板 部９に有する係止部１８を挿入し、便器本体内部に挿入されている係止部１８、 １９、２０に有する楔を差し込む穴２１、２２、２３に楔片３２を差し込む。

【０００９】 組み立てた便器本体に、便座３３、便蓋３４を取り付け、便受け袋３５を便器 穴３１から便器本体内部に装着してなるものである。

【００１０】 そして前側板部１の一辺ａの長さは前支持板部９の一辺ｂの長さより若干短く し、座板部４は四角形でもよいが、より外観を良くするために左右上辺３７、３ ８を等距離やや内方へ向かって短くしたり、まるみを付けたりすることが好まし く、便座３３、便蓋３４も座板部４と同形にするとより良い。また各部２、３、 ４、７、８、９の内角は安定性を保てる範囲の角度が望ましく、後側板部５およ び左右側板部２、３に補強板を接着することにより、より大きな荷重にも対応す ることができる。なお内折線１０、１３、１４、１５を折り畳んだ状態図１０に て保管することが望ましい。

【００１１】 便器本体の材質は段ボール紙、厚紙その他プラスチックシートなどを用い、便 座の材質は段ボール紙、厚紙その他発泡スチロールなどを用い、楔片の材質は適 宜の厚さを持つ紙、合成樹脂その他金属などを用いる。また便受け袋３５は便器 のサイズにあう防水性のある袋、例えば防水紙袋、一般のごみ用ポリ袋又はスー パーマーケットの買い物用レジ袋などを用い、便受け袋の内部には水分吸着材、 例えば、吸水性ポリマーや吸水性ゲルを入れて使用することが望ましく、また便 受け袋の開口周縁辺に紐または両面テープなどをつけ、その紐を絞るかテープを 接着することにより汚物の処理をすることが好ましい。

【００１２】

【作用】

組立式簡易便器は、内折線１０〜１７を折って起ちあげ、その接して構成する 各部１〜９を、立体に組み立てると普通の腰掛型便器の形状になり、被係止部２ ６、２７に挿入する係止部２４、２５は鈎状の突起を有することにより、また被 係止部２８、２９、３０に挿入する係止部１８、１９、２０は、楔を差し込む穴 ２１、２２、２３へ差し込む楔片３２により、係止部それぞれが挿入されている 被係止部から抜け出ることを防止し、側板部１、２、３は支持板部１８、１９、 ２０により支持されているので安定しており、荷重がかかっても短期間の繰り返 し使用に耐える。

【００１３】 そして座板部４に便座３３を取り付けることにより、座り心地を良くするとと もに、座ったときの冷たい感触がなく、便受け袋３５も便座３３にて確実に固定 される。また、便蓋３４を取り付けることにより、外観を良くし、臭気を防止す る。

【００１４】 また内折線１０、１３、１４、１５を折り畳むことによりコンパクトになる。

【００１５】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１、２において、段ボール紙を打ち抜いた便器本体は、内折線１０、１１、 １２、１３、１４、１５、１６、１７を有し、被係止部２６、２７、２８、２９ 、３０および係止部１８、１９、２０、２４、２５を有し、楔を差し込む穴２１ 、２２、２３を有して、便器穴３１を打ち抜いてなるものである。

【００１６】 図３において、左側板部２と右側板部３を内折線に沿って座板部４方向に折り てなる。

【００１７】 図４において、図３に形成したものを後側板部５方向に折り鈎状突起を有する 係止部２４、２５を被係止部２６、２７に挿入してなる。

【００１８】 図５において、図４に形成したものに係止部１８、１９、２０を被係止部２８ 、２９、３０に挿入してのち、係止部１８、１９、２０に有する楔を差し込む穴 ２１、２２、２３に楔片３２を差し込みてなる。

【００１９】 図６において、図５に示す便器本体に便座３３を取り付けてなる。

【００２０】 図７において、図６に示す便座３３の上に便蓋３４を取り付けてなる。

【００２１】 図８において、便器本体に便受け袋３５を装着してなる。

【００２２】 なお図１０は便器本体を折り畳んだ状態である。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は、上記のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００２４】 打ち抜いた段ボール紙を内折線により組み立て立体の便器本体を作成するもの で、軽く、便器本体、便座、便蓋、粘着テープそして楔で便器全体が構成される ので、誰でも簡単確実に組み立てることができ、しかも、安定していて、荷重が かかっても短期間の繰り返し使用に耐え、座り心地が良く、外観的にも優れてい る。

【００２５】 便器本体の内部に装着する便受け袋は便座にて確実に固定されるので安定して おり、使用する袋は防水紙の袋、一般のごみ用ポリ袋又はスーパーマーケットの 買い物用レジ袋など様々な袋で代用することができるので便利であり、また、便 受け袋内部には水分吸着材などを入れることができるので水分を漏らさず処理で き、袋の口を縛れば臭いも減少し***物を見ずに廃棄処理することができるので 、衛生的で、気持ちが良い。さらに便蓋を付することにより便器全体の美観を保 持する。

【００２６】 便器本体においては、各板部に設けた被係止部の各々に対応する係止部をある ものは鈎状、あるものは楔片を差し込むことにより確実に係止されているので、 安定し、安心して使用できる。

【００２７】 便器使用後は、便器自身再使用可能の場合は分解して折り畳み保存ができ、ま た、廃棄する時は便器全体を解体して捨てる。便器はリサイクル紙を使用できる ので古紙の活用ができ、再び古紙としてリサイクルできる。

【００２８】 組み立て解体が簡単なうえ軽く堅固なので、取り扱いおよび携帯に体力を使わ ず、コンパクトに折り畳めるので、保管場所を取らず、また、山積保管ができ便 利であり、倉庫から設置場所までの運搬、部屋から部屋への移動などが楽にでき 便利であり、また、腐食しにくいので長期保存ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】組立式簡易便器用打ち抜き紙の展開図である。

【図２】便器本体の展開図である。

【図３】左側板部２と右側板部３を内折線に沿って座板
部４方向に折りてなる斜視図である。

【図４】図３に形成したものを後側板部５方向に折り鈎
状突起を有する係止部２４、２５を被係止部２６、２７
に挿入してなる斜視図である。

【図５】図４に形成したものの被係止部２８、２９、３
０に係止部１８、１９、２０を挿入してのち、係止部１
８、１９、２０に有する楔を差し込む穴２１、２２、２
３に楔片３２を差し込みてなる斜視図である。

【図６】便器本体座板部４に便座３３を取り付けてなる
斜視図である。

【図７】便器本体便座３３の上に便蓋３４を取り付けて
なる斜視図である。

【図８】便器本体に便受け袋３５を装着してなる分解要
部斜視図である。

【図９】便器本体内部に便受け袋３５を装着してなる状
態を示す要部断面図である。

【図１０】便器本体を折り畳んでなる状態を示す要部斜
視図である。

【図１１】係止部１８、１９、２０に有する楔を差し込
む穴２１、２２、２３に楔片３２を差し込んでなる斜視
図である。

【図１２】従来の簡易便器に係る要部斜視図である。

【図１３】従来の簡易便器に係る要部斜視図である。

【図１４】従来の簡易便器に係る要部斜視図である。

【符号の説明】

１ 前側板部 ２ 左側板部 ３ 右側板部 ４ 座板部 ５ 後側板部 ６ 底板部 ７ 左支持板部 ８ 右支持板部 ９ 前支持板部 １０、１１、１２、１３、１４、１５、１６、１７ 内
折線 １８、１９、２０ 係止部（楔を差し込む穴を有する） ２１、２２、２３ 楔を差し込む穴 ２４、２５ 係止部（鈎状突起を有する） ２６、２７、２８、２９、３０ 被係止部 ３１ 便器穴 ３２ 楔片 ３３ 便座 ３４ 便蓋 ３５ 便受け袋 ３６ 粘着テープ ３７、３８ 座板部左右上辺 ａ 前側板部の一辺 ｂ 前支持板部の一辺

【手続補正書】

【提出日】平成７年４月４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 組み立てた便器の形状は図７普通の腰掛
   型便器状である。図１便器の本体は、段ボール紙を打ち
   抜き、内折線１０、１１、１２、１３、１４、１５、１
   ６、１７を有し、その内折線１０、１１、１２、１３、
   １４、１５、１６、１７により、前側板部１、左側板部
   ２、右側板部３、座板部４、後側板部５、底板部６、左
   支持板部７、右支持板部８、前支持板部９の各部を構成
   する。前支持板部９、左支持板部７、右支持板部８には
   楔を差し込む穴２１、２２、２３を有する係止部１８、
   １９、２０を設け、後側板部５には被係止部２６、２７
   を設ける。座板部４中央には便器穴３１を開ける。左側
   板部２の左端辺、右側板部３の右端辺には鈎状突起を有
   する係止部２４、２５および被係止部２９、３０を設
   け、前側板部１には被係止部２８を設けてなる。加え
   て、図６に示す便座３３、図７に示す便蓋３４、図８に
   示す便受け袋３５、図１１に示す楔片３２から便器全体
   を構成する組立式簡易便器。