JP3018745B2 - 楽音処理装置 - Google Patents

楽音処理装置

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JP3018745B2
JP3018745B2 JP4157881A JP15788192A JP3018745B2 JP 3018745 B2 JP3018745 B2 JP 3018745B2 JP 4157881 A JP4157881 A JP 4157881A JP 15788192 A JP15788192 A JP 15788192A JP 3018745 B2 JP3018745 B2 JP 3018745B2
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雅寛 小山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、楽音信号の音色に変
化を与える楽音処理装置に関する。
【0002】
【発明の背景】電子楽器や電気ギター等の楽音の波形を
変形して様々な効果を与える楽音処理装置(イフェク
タ)が種々実用化されている。たとえば、残響音を付加
するリバーブや位相変調を行うコーラス、入力信号を歪
ませるディストーションなどである。このような効果
は、現在ではディジタル回路を用いて処理されている
が、従来よりアナログ回路でも実現されていたものであ
る。
【0003】この発明は、ディジタル回路独自の効果を
付与できる楽音処理装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、サン
プリングされた楽音信号のうち所定または任意のサンプ
ル点の信号を削除する間引き手段と、この間引き手段で
削除されたサンプル点の信号を、補間演算により削除さ
れた信号と異なる値で生成する補間手段と、を備え、前
記間引き手段は、削除するサンプル点の数を時間的に変
動させることを特徴とする。請求項2の発明は、サンプ
リングされた楽音信号のうち所定または任意のサンプル
点の信号を削除する間引き手段と、この間引き手段で削
除されたサンプル点の信号を、スプライン補間演算によ
り削除された信号と異なる値で生成する補間手段と、を
備えたことを特徴とする。 請求項3の発明は、請求項2
の補間手段は、所定区間毎に独立にスプライン補間演算
することを特徴とする。
【0005】
【作用】この発明は、サンプリングされた楽音信号の所
定または任意のサンプル点の離散データを削除する。サ
ンプルレートを維持するためにはこの点のデータが必要
となるが、補間演算によりこの点のデータを生成する。
生成されたデータは削除される前のデータと一致すると
は限らない。これにより、楽音の波形を変形し、独自の
効果をあげることができる。間引き手段による削除対象
となるサンプル点の数を時間的に変動させることで、音
色を多彩に変化させることが可能になる。また、補間演
算としてスプライン補間演算を用いることにより、単純
な波形には高周波成分を増やして豊かな音にすることが
でき、複雑で高調波成分な耳障りな音に対してはそれを
減少させて聴きやすくすることが出来る。また、任意の
サンプル点を削除した後に残ったサンプル点の間隔が等
間隔でなくても、補間演算が可能である。また、請求項
のように構成することで、各区間での傾きが大きく変
化することが起こりうるので、音色を大きく変化させる
ことが出来る。
【0006】
【実施例】図1はこの発明の実施例である楽音処理装置
のブロック図である。この楽音処理装置は、アナログの
楽音信号を入力してディジタル変換(量子化データに変
換)し、このデータを間引きしたのちスプライン補間し
て波形を変形し、再度アナログデータに変換して出力す
る装置である。
【0007】ここで、スプライン補間とは離散したデー
タ点をしなやかな弾性体でできた帯(スプライン)のよ
うになめらかに接続する補間方法をいう。すなわち、ス
プラインの両端や途中の数点を支持すれば、このスプラ
インはそれらの点を通り弾性体の性質にしたがう曲線を
描く。数学的にこの曲線を得るためには、各データ点を
とおりk−1次の微分係数が線型である多項式(スプラ
イン)を求めればよい。一般的には3次スプラインが用
いられる。
【0008】図2,図3を用いて4個のデータ点をつな
ぐ3次スプラインついて説明する。
【0009】xを3次式でパラメータ表現する。
【0010】
【数1】
【0011】したがって、区間iおよびi−1では、
【0012】
【数2】
【0013】となる。ここで、uは0≦u≦ui (ui
=√ (xi+1 −xi )2+ (yi+1 −yi )2:区間i(x
i →xi+1 )を直線でつないだ場合の長さ)であり、x
i →xi+1 へ移動する際のxの変化を求めるためのパラ
メータとして用いる。両者の1次導関数および2次導関
数は、
【0014】
【数3】
【0015】である。点xi において(1),(2) および
(3),(5) はそれぞれ等しいから、
【0016】
【数4】
【0017】さらに点xi においては(4),(6) も等しい
ことから、
【0018】
【数5】
【0019】なる漸化式が得られる。この漸化式を解
き、適当な端末条件を与えることにより、x(u) および
x'(u)が求まり、これに基づいてy=f(x)を求めること
ができる。
【0020】図1において、アナログの楽音信号はA/
Dコンバータ10に入力される。このA/Dコンバータ
はアナログ信号をクロックφで量子化し、ディジタルデ
ータに変換する。ディジタル化された信号はラッチ回路
12に入力される。ラッチ回路12には分周器11でφ
/nに分周されたクロック信号が入力される。したがっ
て、ラッチ回路12にはnクロックごとに1個のデータ
がラッチされる。nが間引き数であり、クロック数nに
つき1個のデータのみ残して他のデータを捨てることに
なる。ラッチされたデータは書込制御部13に入力され
る。書込制御部13は入力されたデータをバッファ1
4,15の何れかに振り分けて記憶する。
【0021】後段のスプライン補間実行部17は4個の
サンプリングデータに基づいて波形を補間するため各バ
ッファ14,15にはそれぞれ4個づつデータが記憶さ
れる。
【0022】このうち両端のデータはオーバーラップし
て両方のバッファに記憶されるようにする。たとえば、
連続するデータa,b,c,d,e,f,g,h,i,
jがあれば、バッファ14にはa,b,c,dが記憶さ
れ、つぎに、バッファ15にd,e,f,gが記憶され
る。こののち再度バッファ14にg,h,i,jが記憶
される。セレクタ16はバッファ14,15のうち一方
のデータを読み出してスプライン補間実行部17に入力
する。このセレクタ16の選択動作も書込制御部13が
制御する。すなわち、データの書き込みがバッファ1
4,15に交互に行われるため、書き込み側でないバッ
ファ(書き込みが終了したバッファ)から読み出しが行
われる。スプライン補間実行部17は上述したようなス
プライン補間演算を行う回路である。入力された4個の
データに基づき上述した方式でスプライン補間を行い、
4n+1クロック分の波形データを出力する。端末条件
としての始端の角度は前回の補間時の終端角度と同一で
あるためこれを用いる。また、今回の終端角度は次回の
始端角度であるため記憶しておく。4n+1クロック分
のデータは書込制御部18を介してバッファ19または
バッファ20に記憶される。読出制御部21はバッファ
19またはバッファ20のうち書き込みが完了している
バッファのデータをクロックに基づいて1個づつ順次読
み出してゆく。読み出されたデータはD/Aコンバータ
22に入力される。D/Aコンバータ22はこのデータ
をアナログ信号に変換して出力する。出力されたアナロ
グ信号は後段のアンプ等23に入力される。n=4の場
合、入力される楽音波形と出力される楽音波形とを図4
に示す。すなわち、複雑な波形に対してはその波形を鈍
らせる機能を有している。
【0023】図5は人間の音声(Ah)の波形を示す図
である。図6〜図15は同楽音処理装置に図5の音声を
入力してn=2,4,6,8,10,12,14,1
6,18,20として処理した場合の出力波形を示して
いる。これらの図で明らかなようにこの装置で処理した
楽音は従来のローパスフィルタでろ波したものと異な
り、楽音波形を独特に変形することができる。
【0024】以上の実施例において、1回のスプライン
補間演算するためのデータ点は4点であるが、この点数
は4点に限らない。また、間引き数nは時間的に変動さ
せるようにしてもよい。この場合において、変動パラメ
ータを生成するための入力は演奏者の操作データなどど
のようなものでもよく、また、乱数でもよい。また、補
間の方式はスプライン補間に限らずラグランジュ補間等
どのようなものを用いてもよい。直線補間を用いても独
自の効果を奏することができる。
【0025】さらに、本楽音処理装置の入力−出力間に
バイパス線を並列に接続し、その出力を加算器で合成す
るようにするようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ディジ
タル技術を用いて離散化したデータを間引いたのち補間
する方式で波形を変形することができるため、楽音に独
自の効果を付与することができる。たとえば、補間演算
手段にスプライン補間を用いた場合、サイン波を入力し
たときにはより複雑な波形に変化し、複雑な波形を入力
したときには高調波成分を減少させる方向に働く。すな
わち、単純な波形には高調波成分を増やし豊かな音にす
る効果が得られるし、そして複雑で高調波成分が耳障り
な音に対してはそれを減少させるという効果が得られ
る。これは入力信号にどのような信号がくるのか予測が
つかない場合に有効である。また、間引くデータ数を時
間的に変動させることで、音色が多彩に変化するように
なり、さらに、所定区間毎に独立してスプライン補間を
行うことで、各区間の傾きが大きく変化する可能性が生
じ、これにより音色変化がさらに多彩なものとなり得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である楽音処理装置のブロッ
ク図
【図2】同楽音処理装置で用いられるスプライン補間の
方式を説明する図
【図3】同楽音処理装置で用いられるスプライン補間の
方式を説明する図
【図4】同楽音処理装置で用いられるスプライン補間の
方式を説明する図
【図5】同音楽処理装置に入力される音声信号の例を示
す図
【図6】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したとき
の波形を示す図
【図7】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したとき
の波形を示す図
【図8】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したとき
の波形を示す図
【図9】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したとき
の波形を示す図
【図10】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したと
きの波形を示す図
【図11】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したと
きの波形を示す図
【図12】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したと
きの波形を示す図
【図13】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したと
きの波形を示す図
【図14】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したと
きの波形を示す図
【図15】前記音声信号を同楽音処理装置で処理したと
きの波形を示す図
【符号の説明】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−81139(JP,A) 特開 平2−66598(JP,A) 特開 平3−29999(JP,A) 特開 昭52−43308(JP,A) 特開 昭57−62093(JP,A) 特開 昭58−215698(JP,A) 特許2699629(JP,B2) 特許2576647(JP,B2) 特公 平7−62699(JP,B2) 特公 平7−31875(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/00 - 7/12 H03H 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプリングされた楽音信号のうち所定
    または任意のサンプル点の信号を削除する間引き手段
    と、 この間引き手段で削除されたサンプル点の信号を、補間
    演算により削除された信号と異なる値で生成する補間手
    段と、 を備え 前記間引き手段は、削除するサンプル点の数を時間的に
    変動させる 楽音処理装置。
  2. 【請求項2】 サンプリングされた楽音信号のうち所定
    または任意のサンプル点の信号を削除する間引き手段
    と、 この間引き手段で削除されたサンプル点の信号を、スプ
    ライン補間演算により削除された信号と異なる値で生成
    する補間手段と、 を備えたことを特徴とする楽音処理装置。
  3. 【請求項3】 前記補間手段は、所定区間毎に独立にス
    プライン補間演算する請求項2記載の楽音処理装置。
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