JP3018736U - 二視界ミラー付リアスポイラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乗用車の運転席の乗車位置より後を振り返っ
たりしないで、車内のバックミラーを見るだけで、乗用
車の後方部分の視界と乗用車の死角部である、乗用車最
後部より車両前後軸に対し、左右の両直角方向の視界を
得ることを目的とした。 【構成】 後方の視界を見る為の車内バックミラー８と
乗用車最後部中央に取り付けたリアスポイラーを利用
し、リアスポイラーの羽部１の取り付け具で、羽部１の
左右両端にある直角三角形柱２と３の斜面部分に左曲面
鏡４と右曲面鏡５を取り付けた。左右両端にある直角三
角形柱２と３の斜面部分の角度は車内バックミラー８を
通じて、乗用車最後部より車両前後軸に対し、左右両直
角方向の視界が得られる角度とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、乗用車の運転席から車内に取り付けられているバックミラーにて、 乗用車の最後部の中央部分に取り付けた本考案の二視界ミラー付リアスポイラー を見た場合、乗用車の最後部より通常では見ることが出来ない、車両の前後軸に 対し、左右の両直角方向の視界が見えるように工夫したリアスポイラーに関する 。

【０００２】 ［従来の技術］ 普通乗用車においては、運転者の乗車位置が車両中央部より前方にある為に、 乗用車の最後部から車両の前後軸に対し、左右の両直角方向の視界を見ることは 不可能であり、又、乗用車自体にこのような視界が見えるような装置を付けるに は、美観的にも技術的にも困難である。

【０００３】 車庫からバックで道路に出る場合、又、見通しの悪い交差点においてバックで 方向転換をする場合、乗用車の最後部から車両の前後軸に対し、左右の両直角方 向の視界が全く見えないので安全確認が充分に出来ず、通行中の自転車、バイク 、他の自動車等に大変迷惑をかけたり、実際に衝突事故を起こすなど、危険性が あった、

【０００４】 又、本考案の出願者が先に出願した「実願平２−６５６７７、三視界リアミラ ーを組み込んだリアスポイラー」の場合、乗用車の右運転席より左方向に振り返 って後方みれば、リアウィンドウガラスを通して半円筒曲面鏡にて乗用車最後部 より、車両に対し、左右の両直角方向の視界を見ることが出来るが、リアスポイ ラーの羽部の取り付けが中央部にある半円筒柱の一カ所である為、高速走行時に かなりの風圧がかかるので酎久性に問題が出てきた。

【０００５】 この場合、更にリアスポイラーを支える補強柱が必要になってくるので、多少 美観が損なわれる事になる。

【０００６】 ［考案が解決しようとする課題］ 本考案はリアスポイラーの機能を発揮しながら、耐久性と美観を損なう事なく 、コンパクトで、乗用車の最後部より車両の前後軸に対し、左右の両直角方向の 死角部をなくす手段を提供することを目的とする。

【０００７】 ［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するための本考案の二視界ミラー付リアスポイラーは、乗用車 の最後部より車両前後軸に対し、左右の両直角方向を運転席から視認するための ミラーを組み込んだ乗用車用のリアスポイラーであって、乗用車のトランク室の ふたの最後部中央部分にリアスポイラーを取り付ける。

【０００８】 本考案の乗用車トランク室のふたの最後部中央部分に取り付けてある、リアス ポイラーの羽部の長さは、車内にある運転席上部にあるバックミラーと乗用車の 後部座席に取り付けてある左右のヘッドレストの両内側とを結ぶ両延長線上より やや短めにし、リアスポイラーの羽部を固定するのに、羽部の左右両端に直角三 角形柱にて羽部を固定し、左右の両三角形柱をトランク室のふた部の最後部にボ ルトで取り付けた。

【０００９】 この両端にある左右の直角三角形柱の斜面部分の角度は、運転者の目線が車内 に取り付けているバックミラーを通して右直角三角形柱の斜面部分を見た場合、 この斜面の反射角度は乗用車最後部より車両前後軸に対し、直角な右方向の視界 を納める角度とした。

【００１０】 同様に、運転者の目線が車内のバックミラーを通して左直角三角形柱の斜面部 分を見た場合、斜面の反射角度が車両の前後軸に対し、直角な左方向の視界が見 える角度とした。その左右にある直角三角形柱の斜面部分に緩やかな曲面をした 曲面鏡を取り付けた。

【００１１】 ［作用］ 本考案の二視界ミラー付リアスポイラーは、高速走行中の安定性を高める通常 のリアスポイラーの機能を有すると共に、見通しの悪い交差点でバックによる方 向転換をする場合や見通しの悪い車庫からバックで道路上に出る場合など、運転 者が先ず、車内のバックミラーを見ることにより、リアウィンドウを通してリア スポイラーの羽部の取り付け具である右直角三角形柱の斜面部分に取り付けられ ている曲面鏡を見れば、通常、運転席からは見ることが出来ない視界、即ち乗用 車の最後部より車両前後軸に対し、右直角方向の視界を見ることが出来、同様に 、左直角三角形柱の斜面部分に取り付けている曲面鏡を見れば、乗用車の最後部 より車両前後軸に対し、左直角方向の視界を見ることが出来る。

【００１２】 このようにして自転車は来ていないか、他の自動車が走ってきていないかをバ ックミラーで安全確認をした後、乗用車をバックにて発進し、車庫から安全に出 すことが出来るようになった。

【００１３】 ［実施例］ 以下、本考案の第１図〜第６図に示すように実施例に基づいて説明する。 実施例の二視界ミラー付リアスポイラー（以下、単にリアスポイラーと言う）は 、第１図、第２図、第３図、第４図に見るように、リアスポイラーの羽部１とそ の羽部１を固定する為、両端にある右直角三角形柱３と左直角三角形柱２とを、 塩化ビニール樹脂のようなプラスチックを用い、押し出し成型加工により、形を 作る。リアスポイラーの羽部１は風圧に耐えうるように厚みを１５ｍｍ位、リア スポイラー羽部１の取り付け具で、左右にある直角三角形柱２と３を平面図で見 ると、 二等辺三角形に見えるが各々の一辺を約１２０ｍｍ位、全体の高さを２２０ｍ ｍ位、リアスポイラーの羽部１の長さは、第５図にあるように、車内にあるバッ クミラー８と後部座席の左右に取り付けているヘッドレスト７の両内側の延長線 上よりやや狭い位の幅、乗用車の車種によって多少異なってくるが、約５００ｍ ｍ前後位がリアスポイラーの羽部１の長さである。

【００１４】 リアスポイラーの羽部１の幅は１２０ｍｍ位であるが、羽部１の左右に取り付 けられている直角三角形柱２と３の三角形部分を多少はみだして１５０ｍｍ位に 幅が広くなっても、本考案のリアスポイラーの機能には支障はない。

【００１５】 又、左右なある両直角三角形柱２と３の斜面部分の出来るだけ上の方に曲面鏡 ４と５を取り付け、左右にある両直角三角形柱の底の部分にボルト９を取り付け 、乗用車のトランクのふたの最後部にボルト穴をあけ、ナットで締め付けてリア スポイラー全体を固定するようにした。

【００１６】 ［考案の効果］ 本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。 本考案のリアスポイラーにおいては、乗用車のトランクふた部の最後部中央にリ アスポイラーの羽部を取り付け、その羽部の両端に右直角三角形柱と左直角三角 形柱とで羽部を固定し、右直角三角形柱の斜面部分の一部に乗用車の前後軸に対 し、右直角方向が見えるように曲面鏡を取り付け、左直角三角形柱の斜面部分に 、車両の前後軸に対し左直角方向が見えるように曲面鏡を取り付けてある。

【００１７】 従って、見通しの悪い交差点においてバックで方向転換をする場合、又、見通 しの悪い車庫からバックにて一般道路に出る場合等、あらかじめ車内にあるバッ クミラーで後部ウィンドウガラスを通して、本考案のリアスポイラーの左右にあ る直角三角形柱の曲面鏡にて、通常見ることが出来ない視界、乗用車の最後部よ り車両前後軸に対し、左右の両直角方向の視界を見て、自転車や他車両等の安全 を充分確認した後、安心してバックで方向転換をする事が出来るようになり、又 左右にある曲面鏡の間隔が開いているので、車両の前後軸に対し、左右の両直角 方向の視界の見間違いがない。

【００１８】 更に、高速道路などを走行中に車線変更をする場合、真横より少し後方を併走 している他車両等には、現在使われている両サイドミラーでは死角部に当たる為 、今までは左側車線に乗用車を車線変更をする場合、先ず左前方と真横周辺の安 全を視認した後、左サイドミラーで左後方を視認し、更に体と顔を捻って左横よ り少し後周辺を振り返って安全確認をしていたが、ハンドルがブレたり、高速走 行中である為に非常に神経を使っていた。

【００１９】 本考案のリアスポイラーを取り付けることにより、左側車線に車線変更をする 場合、左側車線の左前方と真横周辺の安全を視認した後、車内にあるバックミラ ーだけで左側後方車内にあるバックミラーだけで左側後方と左直角三角形柱の曲 面鏡に写る左横後周辺の両方を視認し、安全確認をして左側車線に移動出来るよ うになった。

【００２０】 従って、乗用車の死角部である真横より少し後周辺の状況を体と顔を捻って確 認する動作がいらなくなり、ハンドルのブレる心配や気疲れが軽減した。又、本 考案のリアスポイラーは非常にコンパクトに設計しているので、製造コストも安 く、美観的にも優れており、リアスポイラーとしての高速安定性も通常のリアス ポイラーと同様な効果がある。

【００２１】

【図面の簡単な説明】

【１図】本考案の二視界ミラー付リアスポイラーを運転
席側から見た正面図である。

【２図】本考案のリアスポイラーの平面図である。

【３図】正面図に対する背面図である。

【４図】正面図に対する左側面図である。

【５図】本考案のリアスポイラーを乗用車のトランク最
後部の中央部に取り付けた全体の平面図である。

【６図】本考案のリアスポイラーを乗用車の最後部に取
り付けた全体の右側面図である。

【符号の説明】

１ 羽部 ２ 左直角三角形柱 ３ 右直角三角形柱 ４ 左曲面鏡 ５ 右曲面鏡 ６ トランク ７ ヘッドレスト ８ バックミラー ９ ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 乗用車トランク部の最後部中央にリアス
   ポイラーを取り付け，リアスポイラーの羽部を固定する
   左右両端にある直角三角形柱の斜面部に反射鏡を取り付
   け、車内にあるバックミラーを通して、乗用車の最後部
   から車両の前後軸に対し、左右の両直角方向が見えるよ
   うにした二視界ミラー付リアスポイラー。