JP3018686U

JP3018686U - 綴針金を有しない安全な本

Info

Publication number: JP3018686U
Application number: JP1995006145U
Authority: JP
Inventors: 欣一古宮
Original assignee: 古宮製本株式会社
Priority date: 1995-05-26
Filing date: 1995-05-26
Publication date: 1995-11-28
Anticipated expiration: 2001-05-26

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は、従来用いられていた綴針金を設け
ないで綴じることができる綴針金を有しない安全な本を
提供するものである。【構成】絵本（１０）の表紙（１２）は表紙折部（１
４）により表表紙部（１６）と裏表紙部（１８）とに区
画されている。この表紙折部（１４）を中心に表表紙部
（１６）と裏表紙部（１８）には帯状に接着剤（２０）
が塗布されている。前記表紙（１２）の内側には絵や文
章が印刷された刷紙（２２）が配設されている。この刷
紙（２２）には刷紙折部（２４）によって折り曲げられ
ることにより右頁（２６）と左頁（２８）が形成されて
いる。また、前記刷紙（２２）においても刷紙折部（２
４）を中心に右頁（２６）と左頁（２８）には帯状に接
着剤（２０）が塗布されている。なお、一番反表紙側に
配設される刷紙（２２）には接着剤（２０）は塗布され
ていない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、製本に使用される綴針金を用いないで製本された綴針金を有しない安全な本に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３及び図４に示すように、従来の絵本（１）のなかには、折り曲げられた表紙（２）の内側に絵や文章等が印刷された刷紙（３）を複数配設し、直線状の折部（４）にコ字状の綴針金（６）を打ち込んで綴じるいわゆる中綴方式で製本されるものがある。しかし、前記綴針金（６）の両端部（６Ａ）は、表紙（２）の背から刷紙（３）方向に向かって打ち込まれた後、刷紙（３）の一番反表紙側（図４図面中一番上側）に配設される刷紙（３）の表面で折り曲げられている。このため、絵本（１）を一番反表紙側に配設される刷紙（３）のところで開くと図４に示すように前記綴針金（６）の両端部（６Ａ）が露出するため、誤って指等が前記両端部（６Ａ）に強く触れると指等を怪我するおそれがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記不具合を解消すべく考案されたものであり、従来用いられていた綴針金を設けないで綴じることができる綴針金を有しない安全な本を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の考案は、中央部に形成された表紙折部によって表表紙部と裏表紙部が形成された表紙と、折り曲げられた前記表紙の内側に配設されると共に中央部に形成された刷紙折部によって第１頁部と第２頁部が形成された刷紙と、前記表紙の表紙折部周辺の表表紙部と裏表紙部に塗布されて表紙の内側に配設される前記刷紙を接着する接着剤と、前記刷紙のうち一番表紙と反対側に配設される刷紙を除く刷紙の刷紙折部周辺の第１頁部と第２頁部に塗布されて刷紙の内側に配設される刷紙を接着する接着剤と、を有してなることを特徴としている。

【０００５】

【作用】

請求項１の考案は、製本用の綴針金は設けられていないので、一番反表紙側に配設される刷紙のところで開いても、綴針金で指等を怪我するおそれはない。また、綴針金が設けられていないので綴針金が露出することはなく、本の見栄えを良くすることができる。

【０００６】

【実施例】

図１及び図２には本考案に係る綴針金を有しない安全な本の一実施例が示されている。なお、実施例においては中綴方式で製本された絵本に基づいて本考案を説明する。図２に示すように、本考案に係る絵本（１０）の表紙（１２）は直線状の表紙折部（１４）により表表紙部（１６）と裏表紙部（１８）とに区画されている。この表紙折部（１４）を中心に表表紙部（１６）と裏表紙部（１８）には帯状に接着剤（２０）が塗布されている。前記表紙（１２）の内側には絵や文章が印刷された刷紙（２２）が複数枚配設されている。この刷紙（２２）は中央に形成された直線状の刷紙折部（２４）で折り曲げられて構成されている。前記刷紙（２２）は刷紙折部（２４）によって折り曲げられることにより第１頁部としての右頁（２６）と第２頁部としての左頁（２８）が形成されている。また、前記刷紙（２２）においても刷紙折部（２４）を中心に右頁（２６）と左頁（２８）には帯状に接着剤（２０）が塗布されている。従って、前記表紙（１２）と刷紙（２２）は表紙折部（１４）中心に塗布された接着剤（２０）よって接着され、前記刷紙（２２）同士は刷紙折部（２４）中心に塗布された接着剤（２０）よって接着される。なお、図１及び図２に示すように、一番反表紙側（図１及び図２図面中一番上側）に配設される刷紙（２２）には接着剤（２０）は塗布されていない。従って、図１に示すように絵本（１０）においては、表紙（１２）と刷紙（２２）、刷紙（２２）同士は接着剤（２０）を介して接着されて製本されているので、綴針金が不要となる。

【０００７】次に、実施例の作用について説明する。図１に示すように、絵本（１０）には従来の絵本のように綴針金は設けられていないので、一番反表紙側に配設される刷紙（２２）のところで開いても、綴針金で指等を怪我するおそれはない。しかも、表紙（１２）と刷紙（２２）、刷紙（２２）同士は接着剤（２０）を介して接着されているので絵本（１０）を比較的乱暴に扱っても刷紙（２２）が取れてしまう不具合もない。更に、絵本（１０）には綴針金が設けられていないので綴針金が露出することはなく、絵本（１０）の見栄えを良くすることができる。

【０００８】なお、実施例では接着剤（２０）を帯状に塗布したが、接着剤（２０）を点々と塗布するようにしてもよい。また、実施例では綴針金を有しない安全な本を絵本（１０）を用いて説明したが、適用されるのは絵本に限定されないことは勿論である。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、綴針金を不要にしたので、指等が綴針金に触れることがなく、綴針金の両端部で怪我をすることを確実に防止できるという優れた効果を有する。また、綴針金を不要にしたことにより綴針金が露出することがないので、本の見栄えを良くすることができるという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る実施例の絵本を開いた状態の斜視
図である。

【図２】本考案に係る実施例の絵本の分解斜視図であ
る。

【図３】従来の絵本を閉じた状態の斜視図である。

【図４】従来の絵本を開いた状態の斜視図である。

【符号の説明】

（１０）・・・絵本（１２）・・・表紙（１４）・・・表紙折部（１６）・・・表表紙部（１８）・・・裏表紙部（２０）・・・接着剤（２２）・・・刷紙（２４）・・・刷紙折部（２６）・・・右頁（２８）・・・左頁

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】中央部に形成された表紙折部によって表
表紙部と裏表紙部が形成された表紙と、折り曲げられた
前記表紙の内側に配設されると共に中央部に形成された
刷紙折部によって第１頁部と第２頁部が形成された刷紙
と、前記表紙の表紙折部周辺の表表紙部と裏表紙部に塗
布されて表紙の内側に配設される前記刷紙を接着する接
着剤と、前記刷紙のうち一番表紙と反対側に配設される
刷紙を除く刷紙の刷紙折部周辺の第１頁部と第２頁部に
塗布されて刷紙の内側に配設される刷紙を接着する接着
剤と、を有してなることを特徴とする綴針金を有しない
安全な本。