JP3012886B2 - 溶接装置 - Google Patents

溶接装置

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JP3012886B2
JP3012886B2 JP10218791A JP21879198A JP3012886B2 JP 3012886 B2 JP3012886 B2 JP 3012886B2 JP 10218791 A JP10218791 A JP 10218791A JP 21879198 A JP21879198 A JP 21879198A JP 3012886 B2 JP3012886 B2 JP 3012886B2
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壮美 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば船舶の曲り
外板等の横板に対して梁等の縦板を溶接する際に用いる
自走式の隅肉溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型タンカーの需要が回復してき
ており、しかも油等の流出事故防止対策として2重船殻
の要望も高まっている。これに伴って、造船における溶
接箇所も格段に増えており、溶接作業の効率化を図る上
で自走式の溶接装置は欠かせないものとなっている。特
に、横板と縦板との溶接には必要不可欠である。
【0003】図6で示すような船舶の外板等の横板(1)
上面と梁等の縦板(2)下端とのコーナー部分(3)の溶接
を行なう従来の自走式の溶接装置の1つとしては、台車
にマグネットローラを設け、このマグネットローラを溶
接材に吸着させた状態で回転させることによって、台車
を溶接材に密着させて走行させながら溶接を行うものが
ある。
【0004】かかるマグネットローラを用いるものとし
て、図7に示すように、台車(5)の下側にマグネットロ
ーラ(6)(6)を配置して、これを横板(1)の上面に吸着
させて走行する横板倣い方式と、図8に示すように、台
車(5)の側面側にマグネットローラ(6)(6)を配置し
て、これを縦板(2)の側面に吸着させて走行する縦板倣
い方式とがある。図中、(7)はコーナー部分(3)に向け
て斜めに配置した溶接トーチである。
【0005】また、マグネットローラを用いないものと
しては、例えば断面逆L字形の縦板の水平フランジ片に
台車を係合して、この台車をフランジ片の上面に沿って
走行させるようにしたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7
示すような横板倣い方式では、縦板(2)が台車(5)の進
行方向に対して外方向に湾曲している場合、台車(5)が
これに追従できずに縦板(2)から外れてしまい、また縦
板(2)が台車(5)の進行方向を塞ぐように内方向に湾曲
している場合、台車(5)がこれに当って止まってしまう
といった不具合があった。さらに、横板(1)が船舶の曲
り外板のような傾斜の大きいものであれば、台車(5)が
その傾斜に沿って滑ってしまうこともあり、確実性に乏
しかった。
【0007】一方、図8に示すような縦板倣い方式で
は、台車(5)が常に縦板(2)に吸着した状態で走行する
ので、上記のような不具合は解消できるが、縦板(2)が
横板(1)に対して傾斜している場合には、台車(5)全体
が縦板(2)に追従して傾き、この傾きに同調して台車
(5)に支持されている溶接トーチ(7)の傾き角も変わ
り、溶接位置がコーナー部分(3)からずれてしまうとい
った不具合が生じることがあった。従って、縦板(2)の
傾斜に合わせて溶接トーチ(7)の傾き角やコーナー部分
(3)に対する距離をその都度設定し直すといった煩雑な
作業を必要としていた。
【0008】さらに、台車(5)が進行するにつれて縦板
(2)の傾きが順次変化するような場合には、溶接トーチ
(7)の傾き角も順次変化するので、その傾き角をいちい
ち設定し直すには無理があり、従って手作業に頼らざる
を得なかったり、またそのまま溶接を行うと溶接位置に
ばらつきが生じて溶接精度が非常に悪くなるといった不
具合があった。
【0009】また、台車を縦板のフランジ片に沿って走
行させる場合も、縦板倣い方式と同様に、溶接トーチの
傾き角が台車の傾きに同調して変化するので、溶接精度
が非常に悪くなるといった不具合があった。
【0010】この発明は、上記従来の欠点を解消して、
横板や縦板が傾斜或いは湾曲していても、横板上面と縦
板下端とのコーナー部分の隅肉溶接を確実に精度良く行
うことができる溶接装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段は、横板上面と、この横板上面から立ち上がった
立上り片及びこの上端から直交方向に延設したフランジ
片とから断面逆L字形に形成された縦板下端との間のコ
ーナー部分の隅肉溶接を行う溶接装置であって、前記縦
板のフランジ片に係合した状態でその上面を走行する台
車部と、この台車部に取り付けられて溶接トーチや溶接
棒等の溶接具を支持する支持部とを備え、前記支持部
に、前記溶接具の先端を前記コーナー部分に位置決めす
る位置決め機構と、前記横板或いは縦板の傾きの変化
応じて前記溶接具をコーナー部分若しくはコーナー部分
付近を中心として揺動させることによって、前記縦板或
いは横板が傾いた角度の半分程度の角度だけ前記溶接具
の傾き角を補正する溶接角度調整機構とを備え、前記溶
接角度調整機構は、前記台車部に連結された連結部材
と、この連結部材に昇降自在に取り付けられた昇降部材
と、この昇降部材の下端に取り付けられて前記横板上面
を転動する縦倣い輪と、前記昇降部材に前記縦板と平行
な横軸周りに回転自在に取り付けられた揺動部材とから
なり、前記位置決め機構は、前記揺動部材に移動自在に
取り付けられて、前記コーナー部分に近接する方向に付
勢された溶接具保持部材と、この溶接具保持部材に取り
付けられてコーナー部分を転動する位置決め輪とからな
ることを特徴とする。
【0012】また、位置決め輪は、横板に対して斜め方
向から当接する第1車輪と、縦板に対して斜め方向から
当接する第2車輪とからなる2輪構造とされている。さ
らに、前記支持部を、縦板を挟んで左右に配置して、同
時に左右のコーナー部分の隅肉溶接を可能としている。
【0013】 上記構成において、横板上面と縦板下端と
の間のコーナー部分の溶接を行う際には、台車部が縦板
フランジ片に係合した状態でその上面を走行するの
で、縦板が進行方向に向かって湾曲していても、外れた
り止まったりすることがなく、また横板が湾曲或いは傾
斜していても、滑り落ちるようなことはない。
【0014】さらに、縦板の傾きが順次変化するような
場合、台車部は縦板の傾斜に伴って傾くことになるが、
支持部に支持されている溶接具は、その先端がコーナー
部分に位置決めされた状態で、縦板が傾いた角度の半分
程度の角度だけ傾き角が補正されるので、溶接具の先端
の狙いを常にコーナー部分に定めながら、溶接具を縦板
側又は横板側に片寄ることなく良好な状態で傾かせるこ
とができ、隅肉溶接を確実に精度良く行うことができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】 図1は本発明の実施形態 に係る溶
接トーチ無状態の溶接装置の要部背面図、図2は台車部
の縦板への取付手順を示す図、図3は支持部の斜視図、
図4は縦板が傾いているときの溶接トーチ無状態の溶接
装置の要部背面図、図5は縦板が傾いているときの支持
部を反対側に配置した溶接装置の要部背面図である。
【0016】 本実施形態 の溶接装置は、横板或いは縦板
が傾いたときに、その傾きよりも小さい角度だけ溶接ト
ーチの傾き角を補正することで、横板と縦板のほぼ中間
に溶接トーチが位置するようにしている。
【0017】 この溶接装置は、図1に示すように、船舶
の曲り外板等の横板(60)の上面と、この横板(60)上面か
ら立ち上がった立上り片(62)及びこの上端から直交方向
に延設したフランジ片(63)とから断面逆L字形に形成さ
れた縦板(61)とのコーナー部分(67)の隅肉溶接を行うも
のであって、縦板(61)のフランジ片(63)に係合した状態
でその上面を走行する台車部(64)と、この台車部(64)に
取り付けられて溶接トーチ(65)を支持する支持部(66)と
からなる。
【0018】 図において、(70)は台車本体であり、その
下面より突出して左右一対の走行輪(71)(71)が配されて
いる。走行輪(71)(71)は、台車本体(70)内において、図
示しない減速機構を介して駆動モータに連結されてい
る。また、台車本体(70)内には、図示しない制御装置が
装備されており、速度制御、溶接開始および停止、前逆
進、アークのオン・オフなどを適宜設定できるようにな
っている。
【0019】 台車本体(70)におけるフランジ片(63)の端
部側の側面には、角柱状の支持ブロック(72)が固定され
ており、この支持ブロック(72)には作動ロッド(73)が垂
直方向に摺動自在に且つ回転自在に貫通されている。こ
の作動ロッド(73)の下端部には、ローラアーム(74)の一
端部が固着されており、ローラアーム(74)の他端部に
は、フランジ片(63)の下面に押し付けられるピンチロー
ラ(75)が回転自在に取り付けられている。
【0020】 作動ロッド(73)の上端部には、二股形状と
なったカム部材(76)がその二股形状部に作動ロッド(73)
を挿入させてピン(77)により連結されている。それによ
り、カム部材(76)は水平面方向に作動ロッド(73)と一体
に回転するとともに、ピン(77)を支点として垂直面方向
に回転できるようになっている。このカム部材(76)の下
側には円筒状の受け部材(78)が作動ロッド(73)に摺動自
在に挿通して配設されているとともに、この受け部材(7
8)は、作動ロッド(73)に挿通して支持ブロック(72)と受
け部材(78)との間に介設された圧縮コイルばね(79)によ
り、カム部材(76)に接触するよう押し上げられている。
この圧縮コイルばね(79)は、比較的大きな加圧力を受け
ない限り圧縮変形しない比較的強いばね圧力を有してお
り、受け部材(78)を常に一定高さ位置に保持している。
また、カム部材(76)には操作レバー(80)の端部が固着さ
れている。
【0021】 台車部(64)の縦板(61)への取り付けに際し
ては、まず図2(a)に示すように、操作レバー(80)を台
車部(64)の進行方向に対して直交し、且つ、フランジ片
(63)の側方に張り出した状態とすることによって、ピン
チローラ(75)をフランジ片(63)の側方に位置させてお
き、この状態で台車部(64)をフランジ片(63)の上面にセ
ットする。
【0022】 ここから、図2(b)に示すように、操作レ
バー(80)をやや持ち上げた状態でフランジ片(63)側に反
転させて、ピンチローラ(75)をフランジ片(63)の直下に
位置させる。このとき、カム部材(76)の小径部分が受け
部材(78)に当接しているので、作動ロッド(73)及びピン
チローラ(75)は下限位置まで可動している。
【0023】 そして、図2(c)に示すように、操作レバ
ー(80)を押し下げて台車本体(70)の側面から突出したス
トッパー部材(81)に嵌め込むことによって、ピンチロー
ラ(75)をフランジ片(63)の下面に押し付ける。このと
き、カム部材(76)の大径部分が受け部分(78)に当接して
いるので、作動ロッド(73)及びピンチローラ(75)は上限
位置まで可動するとともに、圧縮コイルばね(79)のばね
圧力により上方に付勢された状態となる。これにより、
台車部(64)は、フランジ片(63)に係合した状態で縦板(6
1)に取り付けられるようになっている。なお、溶接作業
が終了して台車部(64)を取り外す場合は、上述とは逆の
手順で行う。
【0024】 一方、支持部(66)は、図1及び図3に示す
ように、台車部(64)に連結されて上下方向に配された連
結部材としての連結シャフト(85)と、この連結シャフト
(85)に昇降自在に取り付けられた昇降部材(86)と、この
昇降部材(86)の下端に回転自在に取り付けられて横板(6
0)上面を転動する縦倣い輪(87)と、昇降部材(86)に縦板
(61)と平行な横軸(88)周りに回転自在に取り付けられた
揺動部材(89)と、揺動部材(89)に移動自在に取り付けら
れたトーチ保持部材(90)と、このトーチ保持部材(90)に
取り付けられてコーナー部分(67)を転動する前後一対の
位置決め輪(91)(91)とから構成されている。
【0025】 連結シャフト(85)は、その上端が台車部(6
4)の支持ブロック(72)側面の挟持ブロック(92)に高さ調
整可能に取り付けられている。
【0026】 昇降部材(86)は、連結シャフト(85)の下端
に摺動自在に外嵌された昇降ブロック(94)と、この昇降
ブロック(94)の下面から長さ調節可能に突出した脚材(9
5)と、昇降ブロック(94)の側面に固定された枠材(96)と
からなり、脚材(95)の下端に縦倣い輪(87)が回転自在に
取り付けられ、枠材(96)の枠内には横軸(88)が差し渡さ
れている。
【0027】 揺動部材(89)は、横軸(88)に回転自在に支
持された状態で枠材(96)内に斜め方向に挿通されてい
る。そして、その内部には、トーチ保持部材(90)をコー
ナー部分(67)の方向に付勢する圧縮ばね(105)が内装さ
れている。
【0028】 トーチ保持部材(90)は、揺動部材(89)の下
面からその内部に摺動自在に挿入されたスライドシャフ
ト(97)と、このスライドシャフト(97)に取り付けられた
取付台(98)と、この取付台(98)にラックピニオン機構を
介して取り付けられたトーチ挟持ブロック(99)とからな
る。そして、このトーチ保持部材(90)のスライドシャフ
ト(97)は、揺動部材(89)の圧縮ばね(105)によってコー
ナー部分(67)に近接する方向に常に付勢され、トーチ挟
持ブロック(99)は、その取付位置がスライドシャフト(9
7)と平行な方向に調整可能とされている。
【0029】 位置決め輪(91)は、横板(60)に対して斜め
方向から当接する第1車輪(100)と、縦板(61)に対して
斜め方向から当接する第2車輪(101)とからなる2輪構
造とされており、スライドシャフト(97)の先端すなわち
下端の車輪受け(102)に回転自在に取り付けられてい
る。
【0030】そして、上記のトーチ保持部材(90)及び位
置決め輪(91)(91)から、溶接トーチ(65)の先端すなわち
溶接側端部をコーナー部分(67)に位置決めする位置決め
機構が構成されている。また、連結シャフト(85)、昇降
部材(86)、縦倣い輪(87)及び揺動部材(89)から、横板(6
0)或いは縦板(61)の傾きの変化に応じて溶接トーチ(65)
をコーナー部分(67)若しくはコーナー部分(67)付近を中
心として揺動させることによって、横板(60)或いは縦板
(61)が傾いた角度の半分程度の角度だけ溶接トーチ(65)
の傾き角を補正する溶接角度調整機構が構成されてい
る。
【0031】 ここで、上記構成の溶接装置による溶接動
作について説明する。まず、互いに直交する横板(60)と
縦板(61)との間のコーナー部分(67)を溶接する場合に
は、図1に示すように、台車部(64)の走行輪(71)(71)の
回転により、台車部(64)が縦板(61)のフランジ片(63)の
上面を走行し、これに伴って支持部(66)の縦倣い輪(87)
が横板(60)の上面を走行し、さらに位置決め輪(91)(91)
がコーナー部分(67)に押し付けられて転動し、この状態
で溶接トーチ(65)によりコーナー部分(67)の隅肉溶接を
進行方向に向かって順次行う。
【0032】 このとき、台車部(64)及び支持部(66)は、
横板(60)に対して水平であり、また溶接トーチ(65)の傾
き角は設定された角度のままである。横板(60)が湾曲或
いは傾斜していたり、縦板(61)が湾曲していても、横板
(60)と縦板(61)とが直交する限り、この姿勢は維持され
ることになる。
【0033】 一方、台車部(64)が進行するにつれて縦板
(61)の傾きが順次変化し、例えば図4に示すように、垂
直状態から約30度傾いたとすると、台車部(64)も同様
に約30度傾き、これに伴って連結シャフト(85)及び昇
降部材(86)が縦倣い輪(87)を中心として傾く。このと
き、横板(60)の上面から台車部(64)の挟持ブロック(92)
までの高さが低くなるが、連結シャフト(85)が昇降部材
(86)の昇降ブロック(94)内へ入り込む、逆に言えば、昇
降ブロック(94)が連結シャフト(85)に対して上方にスラ
イドすることによって、台車部(64)の傾きに伴う高さ変
化を吸収している。
【0034】 そして、このようにして昇降部材(86)が傾
くと、横軸(88)の位置が縦板(61)から離間する方向にほ
ぼ水平に移動して、揺動部材(89)も縦板(61)から離間す
る方向に移動することになる。すると、スライドシャフ
ト(97)が圧縮ばね(105)のばね圧力によってその移動し
た分だけ揺動部材(89)から飛び出し、その先端の位置決
め輪(91)(91)が横板(61)の上面を滑りながらコーナー部
分(67)に押し付けられる。従って、揺動部材(89)は、横
軸(88)周りにその傾き角を変化させながら常にコーナー
部分(67)付近を中心として揺動することになる。これに
より、揺動部材(89)と連動するスライドシャフト(97)、
取付台(98)、トーチ挟持ブロック(99)及び溶接トーチ(6
5)もコーナー部分(67)付近を中心として揺動する。
【0035】このときの溶接トーチ(65)の傾き角は、上
記のように高さ変化を吸収することによって、縦板(61)
が傾いた角度である約30度の半分程度の角度だけ補正
した傾き角となっている。すなわち、上記のように高さ
変化を吸収することによって、台車部の傾き連動して支
持部が単に傾くときと比較して、横軸(88)の高さ位置が
上昇することになり、これによって揺動部材(89)ひいて
は溶接トーチ(65)を押し上げ、溶接トーチ(65)の傾き角
を約15度程度だけ補正するに留まっている。従って、
当初の溶接トーチ(65)の傾き角が45度であれば、角度
調整後の傾き角は約30度となる。これは、横板(60)が
傾いたときも同じである。
【0036】 これにより、横板(60)或いは縦板(61)が傾
いたときに、これらのほぼ中間に溶接トーチ(65)が常に
位置するようになり、横板(60)や縦板(61)が比較的大き
く傾いても、溶接トーチ(65)がこれらに近接して干渉し
てしまうといった不具合を防止することができる。
【0037】 なお、本実施形態の溶接装置では、図5
示すように、支持部(66)を縦板(61)を挟んで反対側に配
置し、その反対側のコーナー部分(120)を溶接すること
も可能であり、また縦板(61)を挟んで左右に支持部(66)
(66)を配置して、同時に左右のコーナー部分(67)(120)
の隅肉溶接を行うことも可能である。
【0038】 本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及
び変更を加え得ることは勿論である。
【0039】 例えば、本実施形態においては、船舶の曲
り外板等の横板と梁等の縦板との溶接に溶接装置を使用
していたが、この他の構造物における横板と縦板との溶
接に使用しても良い。
【0040】 また、溶接トーチの代わりに支持部に溶接
棒を支持するようにしても良い。この場合、配線構造を
簡素化することができ、使用性の向上を図ることができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、溶接具の先端をコーナー部分に位置決めす
るとともに、横板或いは縦板の傾きの変化に応じて溶接
具をコーナー部分若しくはコーナー部分付近を中心とし
て揺動させることによって、縦板或いは横板が傾いた角
度の半分程度の角度だけ溶接具の傾き角を補正するよう
にしているので、横板や縦板が比較的大きく傾いても、
溶接具がこれらに近接して干渉してしまうといった不具
合を防止することができ、溶接具の先端の狙いを常にコ
ーナー部分に適切に定めて、コーナー部分の隅肉溶接を
確実に精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る溶接トーチ無状態の溶接装置
の要部背面図である。
【図2】 台車部の縦板への取付手順を示す図である。
【図3】 支持部の斜視図である。
【図4】 縦板が傾いているときの溶接トーチ無状態の溶
接装置の要部背面図である。
【図5】 縦板が傾いているときの支持部を反対側に配置
した溶接装置の背面図である。
【図6】 溶接材料の斜視図である。
【図7】 従来の横板倣い方式の自走式溶接装置の側面図
である。
【図8】 従来の縦板倣い方式の自走式溶接装置の平面図
である。
【符号の説明】(60) 横板(61) 縦板 (62) 立上り片 (63) フランジ片(64) 台車部(65) 溶接トーチ(66) 支持部(67) コーナー部分 (85) 連結部材 (86) 昇降部材 (87) 縦倣い輪 (88) 横軸 (89) 揺動部材 (90) 溶接具保持部材 (91) 位置決め輪(100) 第1車輪 (101) 第2車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−240164(JP,A) 特開 平7−88647(JP,A) 特開 昭48−79143(JP,A) 特開 昭63−177968(JP,A) 特開 昭60−247472(JP,A) 特開 昭49−34442(JP,A) 特開 昭60−124472(JP,A) 特開 昭49−125246(JP,A) 実開 昭61−190370(JP,U) 実開 昭61−22268(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/127 B23K 9/02 B23K 9/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横板上面と、この横板上面から立ち上が
    った立上り片及びこの上端から直交方向に延設したフラ
    ンジ片とから断面逆L字形に形成された縦板下端との間
    のコーナー部分の隅肉溶接を行う溶接装置であって、前
    記縦板のフランジ片に係合した状態でその上面を走行す
    る台車部と、この台車部に取り付けられて溶接トーチや
    溶接棒等の溶接具を支持する支持部とを備え、前記支持
    部に、前記溶接具の先端を前記コーナー部分に位置決め
    する位置決め機構と、前記横板或いは縦板の傾きの変化
    に応じて前記溶接具をコーナー部分若しくはコーナー部
    分付近を中心として揺動させることによって、前記縦板
    或いは横板が傾いた角度の半分程度の角度だけ前記溶接
    具の傾き角を補正する溶接角度調整機構とを備え、前記
    溶接角度調整機構は、前記台車部に連結された連結部材
    と、この連結部材に昇降自在に取り付けられた昇降部材
    と、この昇降部材の下端に取り付けられて前記横板上面
    を転動する縦倣い輪と、前記昇降部材に前記縦板と平行
    な横軸周りに回転自在に取り付けられた揺動部材とから
    なり、前記位置決め機構は、前記揺動部材に移動自在に
    取り付けられて、前記コーナー部分に近接する方向に付
    勢された溶接具保持部材と、この溶接具保持部材に取り
    付けられてコーナー部分を転動する位置決め輪とからな
    ることを特徴とする溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記位置決め輪を、横板に対して斜め方
    向から当接する第1車輪と、縦板に対して斜め方向から
    当接する第2車輪とからなる2輪構造とした請求項1記
    載の溶接装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部を、縦板を挟んで左右に配置
    して、同時に左右のコーナー部分の隅肉溶接を可能とし
    た請求項1記載の溶接装置。
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