JP3004930U - 印刷機用清掃装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 清掃装置において、汚れた清掃布の巻き戻し
の必要なしに清掃布の交換を可能にする。 【構成】 印刷に関与した胴の外套面から付着した汚れ
を取り除くための印刷機用清掃装置で、新鮮な清掃布が
巻き付けられている貯蔵ローラと、清掃布を清掃しよう
とする胴に押し付けるための押し付け具と、汚れた清掃
布を巻き取るための後段の巻き取りローラと、これらの
ローラおよび押し付け具を両側で支持している側壁部
と、布搬送のための駆動機構とを有する。これらの両ロ
ーラは共通の中心軸のまわりに１８０°回動することが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、印刷に関与した胴の外套面から付着した汚れを取り除くための印刷 機用清掃装置であって、新鮮な清掃布が巻き付けられている貯蔵ローラと、清掃 しようとする胴に清掃布を押し付けるための押し付け具と、汚れた清掃布を巻き 取るための後段の巻き取りローラと、これらのローラおよび押し付け具を両側で 支持している側壁部と、布搬送のための駆動機構とを有するものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ドイツ特許公開公報第３９０９１１９Ａ１号によりこのような種類の清掃装置 が知られており、この公知の仕様は挿入部材として構成されている。この公知の 仕様の短所は、新鮮な清掃布を使い切った後で、巻き取りローラに巻き取られた 汚れた清掃布を貯蔵ローラに巻き戻してから取り外さなければならない点である 。巻き取られた汚れた布は非常に付着しやすいので巻き戻しがそれほど簡単に可 能ではないため、この巻き戻しに支障を来すことがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、このような事情から出発し、巻き戻しの必要なしに、清掃装 置において清掃布の交換を可能にすることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために本考案の装置は、貯蔵ローラと巻き取りローラと が、これら２つのローラがそれらの作業位置を交換し、空の貯蔵ローラが後から 汚れた清掃布の巻き取りに用いられるように、側壁部内で共通の回転中心点を中 心に約１８０°回動できるように支持されている。したがって、この解決におい ては、汚れた清掃布を付けたローラを清掃装置から取り外し、その代わりに新鮮 な清掃布を付けた新しい貯蔵ローラを取り付けるだけでよい。そうすることによ って、清掃装置の取り扱いが簡単になり、巻き戻しが不要となることによって交 換作業の時間的手順が短縮される。

【０００５】

【作用】

本考案の有利な構成は、２つのローラが駆動手段のための連結手段を有し、回 動可能に設けられた軸受体により両側で側壁部に支持されていること、巻き取り ローラがその都度作業位置で送り装置と連結可能であること、そして軸受体がロ ーラの作業位置においてレバーにより側壁部に鎖錠可能であることを特徴として いる。この場合、軸受体の回動は手動で、または駆動手段を介して行うことがで きるので、印刷工は清掃装置を作業位置から引き戻し、軸受体を約１８０°回動 させ、使用済み布を新しい貯蔵ローラと交換するだけでよい。清掃装置を再び作 業位置に押し入れるとすぐに、それぞれの胴の清掃作業が通常の仕方で進行でき る。

【０００６】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００７】 図１に破線で示した胴１は、オフセット印刷機の一定の時間間隔で清掃しなけ ればならないゴム胴である。胴１の外套面を清掃するために、図示の実施例では 、貯蔵ローラ３から巻き出される清掃布２を用いる。貯蔵ローラ３から巻き出さ れた新鮮な清掃布２は、それから押し付け具４をまたがって案内され、次に巻き 取りローラ５に再び巻き取られる。それぞれの清掃作業に対して一定の布長が必 要とされ、巻き取りローラ５には汚れた清掃布２だけが巻き取られる。清掃作業 それ自体では、押し付け具４において膜部材６に圧縮空気が送り込まれるので、 膜部材６は外側に湾曲して清掃布２を胴１の外套面に押し付ける。その際、機械 側に固定された洗剤ディスペンサー７によって清掃作業を支援できる。

【０００８】 押し付け具４は両側が側壁部８に支持されており、側壁部８はまたガイドレー ル９に沿って胴１から後退することができる。そうすることによって、巻き取ら れた汚れた清掃布を、新鮮な清掃布を付けた新しい貯蔵ローラと交換することが 簡単になる。

【０００９】 側壁部８において、軸受体１０が回動可能に支持されており、押え板１１によ って保持されている（図２）。これらの軸受体１０は共通の回転中心点１２を中 心にして約１８０°回動できる。軸受体１０は、レバー１３により止めピン１４ を通して側壁部８に対して鎖錠できるようになっている。軸受体１０には貯蔵ロ ーラ３と巻き取りローラ５が回転可能に支持されている。この場合、２つのロー ラの軸脚部１５、１６上にフリーホイール１８を介してジョー１７が支持されて おり、側壁部８を差し込むと巻き取りローラ５のジョー１７がその都度駆動ピボ ット１９を捕捉する。送り装置２０がピストンロッド２１を作動させ、これがレ バー２２を通してピボット２３を回動させ、ピボット２３に旋回レバー２４が固 定されており、この旋回レバー２４が駆動ピボット１９を受け入れている。送り 装置２０の１回の送り行程で、巻き取りローラ５は一定の量だけ回転するので、 清掃布２の清潔な部分が膜６の上に来る。送り装置２０の戻り行程では、その都 度フリーホイール１８が巻き取りローラ５の逆回転を妨げる。したがって、それ ぞれの清掃作業に新鮮な清掃布が用いられる。これは、各ローラにフリーホイー ル１８付きのジョー１７が設けられている以上、軸受体１０の回動によりどのロ ーラがそれぞれ巻き取りローラとして用いられるかには関係ない。駆動手段とし て設けられた送り装置２０は、図示された実施例ではスピンドルブラケット２５ を介して機枠２６に支持されている。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、貯蔵ローラと巻き取りローラとを、清掃作業の 終了後にそれらの作業位置を交換できるように構成することにより、汚れた清掃 布の巻き戻しが不要となり、汚れた清掃布を付けたローラを清掃位置から取り外 し、代わりに新鮮な清掃布を付けた新しい貯蔵ローラを取りつけるだけですみ、 清掃装置の取り扱いが簡単となり交換作業の時間が短縮されるという効果がある 。

【図面の簡単な説明】

【図１】清掃装置の側面図である。

【図２】清掃装置の部分断面図である。

【符号の説明】

１ 胴 ２ 清掃布 ３ 貯蔵ローラ ４ 押し付け具 ５ 巻き取りローラ ６ 膜部材 ７ 洗剤ディスペンサー ８ 側壁部 ９ ガイドレール １０ 軸受体 １１ 押え板 １２ 回転中心点 １３ ラッチ １４、１９ 駆動ピボット １５、１６ 軸脚部 １７ ジョー １８ フリーホイール ２０ 送り装置 ２１ ピストンロッド ２２ レバー ２３ ピボット ２４ 旋回レバー ２５ スピンドルブラケット ２６ 機枠

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷に関与した胴の外套面から付着した
   汚れを取り除くための印刷機用清掃装置であって、新鮮
   な清掃布が巻き付けられている貯蔵ローラと、清掃しよ
   うとする胴に清掃布を押し付けるための押し付け具と、
   汚れた清掃布を巻き取るための後段の巻き取りローラ
   と、これらのローラおよび押し付け具を両側で支持して
   いる側壁部と、布搬送のための駆動機構とを有する印刷
   機用清掃装置において、前記貯蔵ローラ（３）と前記巻
   き取りローラ（５）とが、これら２つのローラ（３、
   ５）がそれらの作業位置を交換して空の貯蔵ローラ
   （３）が後で汚れた清掃布（２）の巻き取りに用いられ
   るように、側壁部（８）内で共通の回転中心点（１２）
   を中心に約１８０°回動できるように支持されているこ
   とを特徴とする印刷機用清掃装置。
2. 【請求項２】 前記２つのローラ（３、５）が送り装置
   （２０）に対する連結手段（１７、１８）を有し、回動
   可能に設けられた軸受体（１０）により両側で側壁部
   （８）に支持されており、その都度、巻き取りローラ
   （５）が作業位置で駆動機構（１７〜２４）と連結可能
   であり、そして前記軸受体（１０）がローラ（３、５）
   の作業位置においてレバー（１３）により側壁部（８）
   に鎖錠できる請求項１記載の装置。