JP2995525B2 - 形付け素線収束コード及び車両用タイヤ - Google Patents

形付け素線収束コード及び車両用タイヤ

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JP2995525B2
JP2995525B2 JP5313963A JP31396393A JP2995525B2 JP 2995525 B2 JP2995525 B2 JP 2995525B2 JP 5313963 A JP5313963 A JP 5313963A JP 31396393 A JP31396393 A JP 31396393A JP 2995525 B2 JP2995525 B2 JP 2995525B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の車両用タイヤや
搬送用ベルト等の補強材として適用され、特にタイヤベ
ルト層の補強材として好適な形付け素線収束コード及び
車両用タイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の車両用タイヤにおいてその
タイヤベルト層に適用されている補強材は、複数本のブ
ラスめつきした素線を形付けして撚り合わせ、必要に応
じ断面楕円形状にして、素線相互に隙間を形成してゴ
ム浸透性を高めた1×n構造のオープンスチールコード
が一般的になっている。また、複数本の素線をスパイラ
ル状に形付けして無撚りで平行に束ね、タイヤベルト層
内に引き揃えて埋設し、ゴムとのセパレ―シヨンを防止
した形付け素線収束コード(特公昭57−14310号
公報)や、複数本の素線を平行に配置してラッピングワ
イヤで収束し、コード曲げ剛性の方向性をつけて疲労性
や操縦安定性を高めた素線収束コード(特願昭60−2
87958号)等が開発されて提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の補強材におい
て、前記の1×n構造のオープンスチールコードは、バ
ンチャ―撚り線機により複数本の素線を形付けした後、
さらに撚り合わせ加工をするため、これらの塑性加工に
より素線の靭性、張力が低下し、また、この撚り合わせ
によりコスト高になるとともに、ゴム浸透性や耐摩耗性
等にも限界がある。さらに、車両の操縦安定性上からタ
イヤベルト層の補強材として要求されるコード曲げ剛性
に格別な方向性がないなどの課題がある。
【0004】従来例の素線収束コードや形付け素線収束
コードは、無撚りで平行に束ねて張力低下を防止し、コ
スト節減等の利点があるが、素線相互が全長にわたり線
接触してゴム浸透性や耐摩耗性が低下するなどの課題が
ある。また、素線相互が単に接触した状態になり、曲
や引っ張り変形などによりコード形状が損なわれたり、
接触部で素線相互に比較的に大きい滑りが生じて素線摩
耗が大きいなどの課題がある。
【0005】本発明は、記のような課題を解決するた
めに開発されたものであり、その目的とする処は、隣接
した素線相互の平面波形状又はスパイラル状の位相を変
えて無撚りでかつ長手方向に平行に重ね合わせてラッピ
ングワイヤで収束し、さらに側圧をかけて整形しかつ
接した素線相互に形成されている多数の点状接触部を絡
み状に形成して、張力低下を防止し疲労性や耐摩耗性な
ど耐久性を高め、コード曲げ剛性に適度の方向性を付加
してタイヤベルト層等の補強材として好適とし車両で
はその乗心地や操縦性を向上してコスト節減を可能にし
た形付け素線収束コード及び車両用タイヤを提供するに
ある。
【0006】
【課題に対処するための手段】本発明は、断面円形状の
2本以上の素線をそれぞれ平面波形状に形付けして、
接した素線相互の平面波形状の位相を変えて無撚りでか
つ長手方向に平行に重ね合わせた素線束とし、素線束を
ピングワイヤで収束して、ラピングワイヤ付き素
線束に外側から側圧をかけてコード形状を整えるととも
、隣接した素線相互に長さ間隔をおき形成されている
多数の点状接触部を、点状接触部の両側素線が湾曲変形
された絡み状の接触部に形成した形付け素線収束コード
に特徴を有し、張力低下を防止しゴム浸透性、付着性を
高め、コードの保形性を高めかつ素線摩耗を低減して耐
久性を高めるとともに、断面直交2方向の異なるコード
曲げ剛性を適度に調整可能にして信頼性を高めるなど、
総合的にタイヤベルト層の補強材として好適なコード
特性にしている。
【0007】また、断面円形状の2本以上の素線をそれ
ぞれスパイラル状に形付けして、隣接した素線相互のス
パイラル状の位相を変えて無撚りでかつ長手方向に平行
重ね合わせた素線束とし、素線束をラピングワイヤ
で収束して、ラピングワイヤ付き素線束に外側から
圧をかけてコード形状を整えるとともに、隣接した素線
相互に長さ間隔をおき形成されている多数の点状接触部
を、点状接触部の両側素線が湾曲変形された絡み状の接
触部に形成した形付け素線収束コードに特徴を有し、張
力低下を防止し、ゴム浸透性、付着性を各段に高め、コ
ードの保形性を高めかつ素線摩耗を低減して耐久性を高
めるとともに、断面直交2方向の異なるコード曲げ剛性
を適度に調整可能として信頼性を高めるなど、総合的に
タイヤベルト層の補強材として好適なコード特性にし
ている。
【0008】さらに、前記の形付け素線収束コードにお
いて、この形付け素線収束コードをタイヤベルト層内に
引き揃えて埋設した車両用タイヤに特徴を有し、この形
付け素線収束コードの断面直交2方向の異なるコード曲
げ剛性を適度に調整して車両用タイヤのベルト層内に引
き揃えて埋設可能とし、コーナーリング等の運転操縦の
信頼性を高め乗り心地や操縦安定性を高めている。
【0009】
【作用】本発明の形付け素線収束コードは、断面円形状
2本以上の素線をそれぞれ平面波形状又はスパイラル
状に形付けして、隣接した素線相互の平面波形状又はス
パイラル状の位相を変えて無撚りでかつ長手方向に平行
に重ね合わせた素線束とし、素線束をピングワイヤ
で収束しているため、このラピングワイヤ付き素線束
は、格別に塑性加工されないで張力低下を防止し、優れ
た耐曲げ疲労性を有する。素線相互は長さ間隔をおき多
数の点状接触部を形成し、ほぼ全長にわたり隙間が効果
的に形成されて優れたゴム浸透性を有する。各素線の平
面波形状又はスパイラル状の形付け態様を変えて、車両
用タイヤに対応した断面直交2方向の異なるコード曲げ
剛性に適度に調整されるなど、基本的に優れたコード特
性を有する。また、そのラッピングワイヤ付き素線束
は、外側から側圧をかけてコード形状が整えられるとと
もに、隣接した素線相互に長さ間隔をおき形成されてい
る多数の点状接触部は、この点状接触部の両側素線が湾
曲変形された絡み状の接触部に形成されて、この絡み状
の接触部は、前記のような優れたコード特性を格別に損
なわないで、コードの曲げや引っ張りなどの変形に際し
コード形状の崩れを防止するとともに、隣接した素線相
互の滑り及び素線摩耗を効果的に低減して耐久性を著し
く高めている。
【0010】さらに、前記の形付け素線収束コードをタ
イヤベルト層内に引き揃えて埋設する際に、車両用タイ
ヤに対応した断面直交2方向の異なるコード曲げ剛性を
適度に調整し引き揃えて埋設でき、コーナーリング等の
ハンドル操縦の信頼性等を効果的に高めるなど、優れた
車両操の安定性が得られる。
【0011】
【実施例】図1(A)に本発明の形付け素線収束コード
の第1実施例、図1(B)に第2実施例、図2に第1実
施例のコード製造装置、図3に第2実施例のコード製造
装置を示している。図中1a〜1d、11a〜11cは
断面円形状の素線、2,12はラピングワイヤ、αは
コードに形成された隙間、βは隣接した素線相互に形成
された絡み状の接触部、3,13は第1実施例と第2実
施例の形付け素線収束コードである。
【0012】第1実施例は(図1Aに示す実施例は4本
の素線を使用)、断面円形状の2本以上の素線1a,1
b,1a,1dをそれぞれ平面波形状に形付けして、
接した素線相互の平面波形状の位相を変えて無撚りでか
つ長手方向に平行に重ね合わせた素線束とし、素線束を
ピングワイヤ2で収束して、ラピングワイヤ2付
き素線束に外側から側圧をかけてコード形状を整えると
ともに、隣接した素線相互に長さ間隔をおき形成されて
いる多数の点状接触部を、点状接触部の両側素線が湾曲
変形された絡み状の接触部βに形成したことを特徴とす
る形付け素線収束コード3になつている。
【0013】第2実施例(図1Bに示す実施例は3本の
素線を使用)は、断面円形状の2本以上の素線11a,
11b,11cをそれぞれスパイラル状に形付けして、
隣接した素線相互のスパイラル状の位相を変えて無撚り
でかつ長手方向に平行に重ね合わせた素線束とし、素線
束をラピングワイヤ12で収束して、ラピングワイ
ヤ12付き素線束に外側から側圧をかけてコード形状を
整えるとともに、隣接した素線相互に長さ間隔をおき形
成されている多数の点状接触部を、点状接触部の両側素
線が湾曲変形された絡み状の接触部βに形成したことを
特徴とする形付け素線収束コード13になつている。
【0014】前記の形付け素線収束コードにおいて、こ
の形付け素線収束コード3,13をタイヤベルト層内に
引き揃えて埋設したことを特徴とする車両用タイヤにな
つている。
【0015】第1実施例の形付け素線収束コード3につ
いてさらに詳述すると、例えば、図2に示すコード製造
装置10によって製造される。このコード製造装置10
は、3本の素線1a,1b,1cと1本のラッピングワイ
ヤ2で第1実施例の形付け素線収束コード3を製造する
装置であり、3個のブレーキ機構4a付きボビン4によ
り断面円形状の素線1a,1b,1cを繰り出し、各素線
は、それぞれキャプスタン5を経て形付歯6a付き形付
機構6により2次元方向(波付け方向Y−Y、図1Aの
断面図の点線参照)に形付けされ、この形付けにより長
さ方向に多数の平面波形状が形成されて収束台7へ送り
込まれる。さらに、ラッピング機構30、矯正機8等を
備えている。
【0016】前記の形付機構6は、少なくとも矢示方向
の回転位相を変え、又は、必要に応じ形付歯6aを異形
にして、各素線の形付けのピッチP1a〜P1cあるい
はまた形付けの高さを変えて形付けでき、各素線を多様
に形付けして平面波形状に形成する。例えば、図1に示
すように隣接した素線相互を同様な両平面波形状としか
つコード長さ方向にずらせた形状にしたり(図1A参
照)、又はその両平面波形状のピッチや高さを異なるも
のにするなどして、隣接した素線相互の平面波形状の位
相を変えて重ね合わせることを可能とし、前記のような
形付けにより平面波形状に形成された各素線1a〜1cは
収束台7へ送り込まれる。収束台7は、平面波形状の各
素線1a〜1cにおいて、隣接した素線相互の波形状の位
相を変えて無撚りでかつ長手方向に平行に重ね合わせた
配置(各素線の波付け方向Y−Yを平行、平面波形状の
各素線1a〜1cの中心線を直交の平面X−X上に整
列、図1A参照)にした素線束に形成する。次に、ラッ
ピング機構30は、その素線束にラッピングワイヤ2を
巻き付けたラッピングワイヤ2付き素線束1a〜1c―
2に形成する(ラッピング機構30の詳細は後記の第2
実施例で詳述)。
【0017】前記のラッピングワイヤ2付き素線束1a
〜1c―2は、隣接した素線1a〜1cがそれぞれ長さ
間隔をおき単に斜交状で点状に接触した多数の点状接触
部を形成し、曲げや引っ張りなどにより点状接触部で素
線相互に滑りが生じ易い構造になっているが、このラッ
ピングワイヤ2付き素線束は、嬌正機8(詳細は第2実
施例の嬌正機18参照)により外側から適度の側圧をか
けてコード形状が整えられるとともに、その多数の点状
接触部においてその素線両側がそれぞれ湾曲変形され
て、点状接触部がそれぞれ前記の湾曲変形によつて絡み
状の接触部βに形成される(図1A参照)。この多数の
絡み状の接触部βは、隣接した素線相互の接触部におけ
る相対的な素線滑りを適度に拘束して、嬌正後のラッピ
ングワイヤ2付き素線束つまりコードの保形力を適度に
高め素線の摩耗を効果的に低減する。また、第1実施例
において、4本の素線1a〜1dと1本のラッピングワイ
ヤ2で製造する場合(図1A参照)や、2本の素線1
a,1bと1本のラッピングワイヤ2で製造する場合に
は、素線を繰り出すボビン4の増減により容易に対応し
て同様に製造される。嬌正して製造された形付け素線収
束コード3はボビン9に巻き取られる。
【0018】図3に示すコード製造装置20は、3本の
素線(断面円形状)11a〜11c及び1本のラッピン
グワイヤ12で形付け素線収束コード13を製造する第
2実施例であり、3個のブレーキ機構付きボビン14や
形付機構15、収束台16、ラッピング機構30及び嬌
正機18等からなり、3本の素線11a〜11cは、そ
れぞれブレーキ機構付きボビン14から繰り出されて、
キャプスタンを経て複数本の形付バー15a付き形付機
構15により3次元に形付けされる。この形付けにより
各素線がスパイラル状に形成されて収束台16へ送り込
まれる。
【0019】形付機構15は、形付バー15aの波付け
機能と矢示の回転速度を変えて、各素線11a〜11c
における各形付けの位相を変えたり形付けのピッチをP
11a,P11b,P11cにあるいはまた形付けの高
さをha、hc,hbに変えることができ、各素線を多
様に形付けしてスパイラル状に形成するとともに、例え
ば、図1に示すように隣接した素線相互の同様なスパイ
ラル状をコード長さ方向にずらせた形状にしたり(図1
B参照)、又はその両スパイラル状のピッチや高さを異
なるものにするなど、隣接した素線相互のスパイラル状
の位相を変えてその重ね合わせを可能とし、各素線をス
パイラル状に形付けして収束台16へ送り込む。図示例
では、素線11aと11cを同様な形付けピッチP11
a,P11c及び形付けの高さha,hcに形付けして、
他の素線11b(ピッチP11b、高さhb)を異なる
形付けに形成し、各素線11a〜11cの各形付け位相
を図示のように変えて収束台16に送り込む構造になっ
ている(図1B参照)。
【0020】また、収束台16は、スパイラル状に形付
けされた各素線11a〜11cにおいて、隣接した素線
相互のスパイラル状の位相を変えて無撚りでかつ長手方
向に平行に重ね合わせた素線束としてラッピング機構3
0へ送り込む。ラッピング機構30は、前記の素線束を
挿通する軸管31を有し、その軸管31に装着されてモ
ーター35で回転制御されるボビン33からガイドロー
ラー34を経て繰り出されるラッピングワイヤ12を素
線束の周囲に巻き付けてラッピングし、ラッピングワイ
ヤ12付き素線束11a〜11c―12として嬌正機1
8へ送り込む。このラッピングのピッチP12は、素線
束(11a〜11c)の移送速度に対応させて回転制御
することにより調整される。さらに、嬌正機18は、こ
の矯正ローラ18aによりラッピングワイヤ12付き素
線束に外側から側圧をかけてコード形状を矯正して整え
るとともに、このラッピングワイヤ12付き素線束にお
いて、隣接した素線相互に長さ間隔をおき形成されてい
る多数の点状接触部を絡み状の接触部βに形成して形付
け素線収束コード13に製造し、キャプスタンを経てボ
ビン19に連続的に巻き取られる。この収束台16及び
嬌正機18は、ラッピングワイヤ12付き素線束に外側
から図示のX−X方向、Y−Y方向の側圧を適度にかけ
て、形付け素線収束コード13の形状を整えるととも
に、隣接した素線相互に長さ間隔をおき形成されている
多数の点状接触部においてその素線両側を適度に湾曲変
形させて、各点状接触部を絡み形状の接触部βに形成
し、多数の絡み状の接触部βを備えた形付け素線収束コ
ード13に製造する(図1bの断面図参照)。隣接した
素線相互に多数の絡み状の接触部βが形成されるため、
ラッピングワイヤ12付き素線束つまりコードの形状が
整えられてその保形力が適度に高められ、かつ隣接した
素線相互の各接触部における相対的な素線滑りが効果的
に低減されて素線の摩耗が効果的に低減されるなど、耐
久性が著しく高められる。第1実施例のラッピング機構
30は、この第2実施例のラッピング機構30と同様な
機構であり同様に機能される。第2実施例の撚り装置に
おいても素線数の増減はボビン14の増減によって同様
に可能である。
【0021】前記の形付け素線収束コード3,13は、
例えば、カレンダーシート内に引き揃えて埋め込まれ、
具体的にはそのX−X方向をカレンダーシートの平面に
整合させて引き揃えて埋め込み、このカレンダーシート
によりタイヤベルト層に構成した車両用タイヤとして適
用される(図示省略)。
【0022】前記の形付け素線収束コード3,13は、
各素線1a〜1d、11a〜11cをそれぞれ形付機構
6や15のみで形付け加工して素線束とし、この素線束
にラッピングワイヤ2,12を巻き付けてラッピングし
た後、このラッピング付き素線束に外側から側圧をかけ
て整えているが、その収束台6,15や嬌正機8,18に
よる収束、矯正では格別にねじり塑性加工されないの
で、各素線の靭性の低下が効果的に低減されるなど、張
力が3800MPa以上に確保されて耐曲げ疲労性を著
しく高めている。
【0023】また、各素線は、前記のような平面波形状
又はスパイラル状に形付けして、無撚りでかつ長手方向
に平行に重ね合わせてラッピングワイヤ2,12で収束
し、隣接した素線相互に長さ間隔をおき前記のような多
数の絡み状の接触部βが形成されるため(図1A,B参
照)、コード形状の整形とともにその保形力が高めら
れ、かつ隣接した素線の絡みが適度に高められる。ま
た、コードの曲げや伸長に際し隣接した素線相互の滑り
が効果的に低減されて素線摩耗が著しく低減される。従
来例に比べ隙間αの形成つまりゴム浸透性、信頼性が格
段に高められるなど、総合的に耐久性が大幅に向上され
る。
【0024】また、各素線をスパイラル状に形付けする
と、絡み状の接触部βの形成及びコード曲げ剛性の方向
性などのコード特性が高められる。複数本の素線を他の
素線と異なる形付けに形成して素線束をラッピングワイ
ヤで束ねると、コードの保形性などが高められるなど、
コード特性、品質の安定性がさらに高められる。
【0025】また、図1(A),(B)に示すような断
面形状に形成されて、図示例ではY−Y方向が比較的に
柔軟性を有し、X−X方向が比較的に剛性に優れたコー
ドになり、各素線の平面波形状やスパイラル状の態様を
変えることにより、Y−Y方向とX−X方向の剛性が多
様に調整可能である。例えば、タイヤベルト層において
そのX−X方向をその層面方向に、Y−Y方向を直角方
向にして引き揃えて埋設すると、Y−Y方向の柔軟性で
良好な繰り返し曲げ応力が与えられて耐曲げ疲労性、乗
心地が高められる。
【0026】前記の各形付け素線収束コードにおいて、
その素線数は少なくとも2本以上、好適には2ないし8
本を収束して構成される。各素線の波形状又はスパイラ
ル状の位相を変える手段としては、各素線を全て同様な
平面波形状又はスパイラル状にしたり、各素線を異なる
形付けのピッチや異なる高さの平面波形状又はスパイラ
ル状にして、隣接した素線相互の平面波形状又はスパイ
ラル状の位相を変えて収束する。さらに、具体的には素
線数3本の場合は、図1(B)に示すように2本と1本
を異なる形付けとし、素線数4本の場合は、2本ごとに
異なる形付けとし、素線数5本の場合は、2本と3本を
異なる形付けとすることも可能であって多様に構成され
る。素線径は0.05〜0.4mm、好適には0.15
〜0.4mmとし、図示のラッピングワイヤ2,12は、
素線に対し小径のものが適用されているが、必要に応じ
同径のものも使用される。
【0027】例えば、4本の素線で形成する場合は、素
線径0.20mmや0.22mmの素線を形付けしてピ
ッチ12mm、10mm、形付け高さ0.04mm、
0.06mmに形付けして前記のような形付け素線収束
コードに製造されて、このコードの張力は3900MP
aとなり曲げ疲労が著しく向上され、素線の飛び出し変
形やゴムとのセパレ―シヨンは格別に認められないなど
の品質特性を有する。また、各種の試料を製造してテス
トした結果、各素線の形付けピッチP(図示省略)は、
前記のように素線ごとに又はグループごとに異なるもの
として、素線径dに対し23d≦P≦60dの範囲内に
するのが好ましく、各素線の形付け高さh(図示省略)
は、素線ごとに又はグループごとに異なるものとして、
素線径d(図示省略)に対し0.10d≦h≦2.00
dの範囲内にするのが好ましく、さらに、最外層のラッ
ピングワイヤの巻き付けピッチP2,P12は、そのラ
ッピングワイヤ径D(図示省略)とすると、23D≦P
2,P12≦60Dの範囲内にするのが好ましく、これ
らの数値範囲において前記のような作用、効果が確認さ
れている。
【0028】
【発明の効果】本発明は、前述のような構成からなり断
面円形状の各素線をそれぞれ平面波形状又はスパイラル
状に形付けして、隣接した素線相互の平面波形状又はス
パイラル状の位相を変えて無撚りでかつ長手方向に平行
に重ね合わせてラッピングワイヤで収束したラッピング
ワイヤ付き素線束は、格別の撚り減りがなく張力低下を
防止し、撚り合わせ加工がなく優れた耐曲げ疲労性を有
し、隙間が効果的に形成されるとともに、断面直角2方
向に異なる適度の曲げ剛性を有しその調節が容易である
など、基本的に優れたコード特性を備えている。さら
に、そのラッピングワイヤ付き素線束に外側から側圧を
かけてコード形状を整えかつ長さ間隔をおき多数の絡み
状の接触部を形成しているので、前記のような優れたコ
ード特性を格別に損なわないで、コード形状が整えられ
てそのコード保形性が高められている。さらに、素線の
摩耗が著しく低減されて耐久性を高めている。また、断
面直交2方向の異なるコード曲げ剛性を適度に調整して
車両用タイヤに対応した所要のコード特性が得られるな
ど、総合的にコード特性、品質安定性を著しく向上して
いる。
【0029】さらに、この形付け素線収束コードをタイ
ヤベルト層内に引き揃えて埋設する際に、車両用タイヤ
に対応した断面直交2方向の異なるコード曲げ剛性を適
度に調整し引き揃えて埋設でき、コーナーリング等のハ
ンドル操作性などが効果的に高められ、優れた車両操縦
安定性が得られる。容易に能率よく製造されて低コスト
で提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す側面・要部断面機構
図(A)及び第2実施例を示す側面・要部断面機構図
(B)
【図2】第1実施例のコード製造装置を示す側視機構図
(A)及びその形付機構の要部拡大側視図(B)
【図3】第2実施例のコード製造装置の側視機構図であ
る。
【符号の説明】
1a〜1d,11a〜11c 素線 2,12 ラッピングワイヤ 3,13 形付け素線収束コード Y−Y 波付け方向 P1a〜P1d 形付けピッチ P2,P12 ラッピングワイヤの巻き付けピッチ α 隙間 β 絡み状の接触部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面円形状の2本以上の素線をそれぞれ
    平面波形状に形付けして、隣接した素線相互の平面波形
    状の位相を変えて無撚りでかつ長手方向に平行に重ね合
    わせた素線束とし、素線束をラピングワイヤで収束
    、ラピングワイヤ付き素線束に外側から側圧をかけ
    コード形状を整えるとともに、隣接した素線相互に
    さ間隔をおき形成されている多数の点状接触部を、点状
    接触部の両側素線が湾曲変形された絡み状の接触部に形
    成したことを特徴とする形付け素線収束コード。
  2. 【請求項2】 断面円形状の2本以上の素線をそれぞれ
    スパイラル状に形付けして、隣接した素線相互のスパイ
    ラル状の位相を変えて無撚りでかつ長手方向に平行に
    ね合わせた素線束とし、素線束をラピングワイヤで収
    して、ラピングワイヤ付き素線束に外側から側圧を
    かけてコード形状を整えるとともに、隣接した素線相互
    に長さ間隔をおき形成されている多数の点状接触部を、
    点状接触部の両側素線が湾曲変形された絡み状の接触部
    に形成したことを特徴とする形付け素線収束コード。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の形付け素線
    収束コードにおいて、前記の形付け素線収束コードをタ
    イヤベルト層内に引き揃えて埋設したことを特徴とする
    車両用タイヤ。
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