JP2993667B2 - 液圧緩衝器 - Google Patents

液圧緩衝器

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JP2993667B2
JP2993667B2 JP63242042A JP24204288A JP2993667B2 JP 2993667 B2 JP2993667 B2 JP 2993667B2 JP 63242042 A JP63242042 A JP 63242042A JP 24204288 A JP24204288 A JP 24204288A JP 2993667 B2 JP2993667 B2 JP 2993667B2
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    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/36Special sealings, including sealings or guides for piston-rods
    • F16F9/362Combination of sealing and guide arrangements for piston rods
    • F16F9/364Combination of sealing and guide arrangements for piston rods of multi-tube dampers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/34Special valve constructions; Shape or construction of throttling passages
    • F16F9/348Throttling passages in the form of annular discs or other plate-like elements which may or may not have a spring action, operating in opposite directions or singly, e.g. annular discs positioned on top of the valve or piston body

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、液圧緩衝器の減衰力特性の改良に関する。
(従来の技術) 従来の液圧緩衝器として、例えば、実開昭56−119035
号に記載されたものが知られている。
この液圧緩衝器は、ピストンロッドの下端に設けられ
たピストンにより内部を上部液室と下部液室とに区画さ
れたシリンダチューブと、前記シリンダチューブの下部
液室とリザーバ室とを区画したベースと、前記ピストン
ロッドのシリンダチューブに対する進入・退出をガイド
すべくシリンダチューブ端部に設けられたガイド部材
と、前記ピストンに減衰力を発生すべく開弁するディス
クバルブと、を備えたものであった。
そして、前記ディスクバルブは、ピストンボディに穿
設されたオリフィス孔を開閉すべく設けられると共に、
ディスクバルブとシート面との間には、低速域において
作動液が流通可能にコンスタントオリフィスが設けられ
た構造となっていた。
このような構造の液圧緩衝器にあっては、ディスクバ
ルブの減衰力は、第12図(イ)に示すような特性が得ら
れるもので、即ち、低速域では、コンスタントオリフィ
スにより速度2乗特性となり、ディスクバルブが開弁す
ると、速度2/3乗特性となる。また、オリフィス孔の減
衰力としては、第12図(ロ)に示すような、速度2乗特
性が得られる。
従って、この液圧緩衝器の減衰力としては、第12図
(イ)(ロ)の特性を併せた第13図に示すような特性、
即ち、低速域の立ち上りが緩やかで、中速域になるに従
い傾きが急になり、その後の変曲点で傾きが寝た特性が
得られる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述のような減衰力特性を有した従来
の液圧緩衝器にあっては、低速域における減衰力が低く
なっているため、低周波数の車体振動が生じるような、
例えば、ハンドルの切り返し時や高速走行時における、
操縦安定性に劣るという問題がある。
そこで、低速域の減衰力を高めるために、低速域で開
弁するディスクバルブには、コンスタントオリフィスを
設けないようにして、低速域から速度2/3乗特性を得る
ようにすることが考えられる(例えば、独国特許833574
号)。
しかしながら、このように、ただ単にコンスタントオ
リフィスを廃止しただけでは、ピストンとシリンダチュ
ーブとの間や、ピストンロッドとガイド部材との間に作
動液の微量な漏れが発生し、これらの漏れが、あたか
も、コンスタントオリフィスが設けられているかのよう
に作用し、作動時の減衰力の立ち上りが悪いという、新
な問題が生じるものであった。ちなみに、コンスタント
オリフィスを有したものは、このような漏れにより、コ
ンスタントオリフィスと同様の特性が得られるために、
問題となっていなかった。
本発明は、上述のような従来の問題に着目して成され
たもので、低速域での減衰力の立ち上がり特性に優れ、
特に線形の減衰力特性を得る液圧緩衝器に適用するのに
好適な技術を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) このような目的を達成するために、本発明の液圧緩衝
器では、一端部をガイド部材により封止すると共に、他
端部をベースによりリザーバ室に対し封止したシリンダ
チューブと、前記ガイド部材によりガイドされるピスト
ンロッドの先端に設けられ、シリンダ内を上部液室と下
部液室とに区画するピストンと、前記上部液室と下部液
室とを連通するようピストンに形成された連通路及び下
部液室とリザーバ室とを連通するようにベースに形成さ
れた連通路のうちの少なくとも一方に設けられ、ピスト
ンの行程に伴って作動液が連通路を流通する際に、減衰
力を発生すべく開弁するディスクバルブ構造部と、を備
え、前記ディスクバルブ構造部には、前記連通路におけ
る作動液の流通方向の上流側から順に1段目ディスクバ
ルブと2段目ディスクバルブとを直列に配置し、前記1
段目ディスクバルブは2段目ディスクバルブに対して相
対的に低剛性に形成し、かつ、前記1段目ディスクバル
ブは、前記連通路を全周に亘って塞いだコンスタントオ
リフィスを持たない構造に形成し、一方、前記2段目デ
ィスクバルブには、閉弁状態において一定断面積の流路
を確保するコンスタントオリフィスが設け、前記ピスト
ン外周に、前記ピストンとシリンダチューブ間で両液室
間をシールする継ぎ目のないピストンリングを設け、前
記ガイド部材に、上部液室とシリンダチューブ外部とを
シールする継ぎ目のないシールリングが設けた。
また、前記シールリングは、前記ピストンロッドに対
して密着されると共に、ガイド部材に対して、ピストン
ロッドの偏心に追従可能な間隔を有し、かつ、ガイド部
材に設けられた位置規制部材によりピストンロッドの軸
方向の移動を規制されている構造としてもよい。
(作 用) ピストンがシリンダチューブ内を摺動すると、上部液
室−下部液室−リザーバ室間のいずれかで液圧差が生
じ、ピストンに形成した連通路あるいはベースに形成さ
れた連通路においてディスクバルブ構造部が開弁して、
作動液の流通が生じると共に減衰力が発生する。
このとき、ピストンの摺動速度に応じ、両ディスクバ
ルブの剛性の違いから、1段目ディスクバルブが開弁す
る一方で2段目ディスクバルブは閉弁状態に維持される
状態と、両ディスクバルブが開弁する状態とがあり、前
者の状態を形成する速度域を低速域とし、後者の状態を
形成する速度域を中・高速域とする。
上述の低速域では、1段目ディスクバルブを開弁させ
る際に、充分な立ち上がり特性が得られる。また、中・
高速域では、高剛性の2段目ディスクバルブが開弁する
ことから、1段目ディスクバルブの中・高速域における
減衰力の上昇率の低下を、2段目ディスクバルブにより
補って、線形の減衰力特性を得ることができる。
そして、上述の低速域において、ピストン外周とシリ
ンダチューブ間は、継ぎ目のないピストンリングでシー
ルされているため、この部分に漏れが生じることがな
く、また、ピストンロッド外周とガイド部材間も継ぎ目
のないシールリングでシールされているため、この部分
でも漏れが生じることがない。よって、このような箇所
に漏れが生じることによって、あたかもコンスタントオ
リフィスがあるように、立ち上がりが遅れるといったこ
とがなく、低速域から中・高速域までの全速度域におい
て線形の減衰力特性を得ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成について説明する。
第1図は、本発明第1実施例の液圧緩衝器を示す断面
図であって、図中1はシリンダチューブを示している。
このシリンダチューブ1は上端部をガイド部材2及びシ
ール部材3により塞がれると共に、下端部をベース4に
塞がれて内部に作動液が充填され、かつ、このシリンダ
チューブ1内には、ピストン5が摺動自在に装填され、
上部液室1aと下部液室1bとに区画されている。
また、このシリンダチューブ1の外側には、有底筒状
の外筒6が設けられ、シリンダチューブ1内の液室1a,1
bに対してガイド部材2及びベース4により区画され
て、封入気体による圧力下に所望量の作動液が充填され
たリザーバ室7が形成されている。
前記ピストン5は、ピストンロッド8の下端に取り付
けらている。即ち、ピストンロッド8の下端部には、上
部より小径で、外周にねじ8aが形成された取付部8bが設
けられ、この取付部8bに対して、リテーナ5a,チェック
プレート5b,ピストンボディ5c,1段目ディスクバルブ5d,
ワッシャ5e,ストッパプレート5f,2段目ディスクバルブ5
g,ワッシャ5h,カラー5j,スプリングシート5k,アシスト
スプリング5mを順次挿入し、最後に締付ナット5nによっ
て締結して構成されている。
説明を加えると、前記ピストンボディ5cには、中心部
に軸方向に大径の取付用孔501が穿設されると共に、そ
の外側位置には、大断面積の第1連通路502及び小断面
積の第2連通路503が形成されている。
そして、第1の連通路502は、前記チェックプレート5
bにより、上端の開口を塞がれ、下部液室1bから上部液
室1aへの作動液の流通のみを許すよう形成されている。
一方、第1図のA部詳細図である第2図に示すよう
に、ピストンボディ5cの下面側には、第2連通路503よ
りも中央側にボス部シート面504が形成されると共に、
第2連通路503の外側に、第1シート面505が形成され、
さらに、その外側には、第2シート面506が形成されて
いる。
尚、この第2シート面506は、第1シート面505よりも
低い位置に段差を有して形成されていて、また、両シー
ト面506,506間には、環状であり、かつ、断面半円形状
の溝507が形成されている。
そして、前記ボス部シート面504と第1シート面505と
に前記1段目ディスクバルブ5dが当接され、この1段目
ディスクバルブ5dにより第2連通路503が開閉可能とな
っている。
尚、この1段目ディスクバルブ5dは、このバルブ5dよ
りも小径のワッシャ5eの外周部により撓むための支持点
が与えられ、かつ、このワッシャ5eの厚み分だけ撓むと
ストッパプレート5fに当接して、開弁力が変化するよう
になっている。
また、前記第2シート面506には、アシストスプリン
グ5mに付勢されて2段目ディスクバルブ5gが当接されて
いる。そして、この第2シート面506位置のピストンボ
ディ5cには、この2段目ディスクバルブ5gと第2シート
面506との当接面の内外部を連通するコンスタントオリ
フィス508が形成されている。
尚、前記1段目ディスクバルブ5dは、ピストン速度が
極低速であっても開弁する弾性に形成されていて、これ
は、2段バルブ構造とすることで可能となっている。
次に、前記ベース4にもバルブ構造が設けられてお
り、その構造について説明する。
前記ベース4は、第1図に示すように、ボルト4aに対
し、ワッシャ4b,2段目ディスクバルブ4c,ワッシャ4d,1
段目ディスクバルブ4e,ベースボディ4f,チェックプレー
ト4g,リテーナ4h,カラー4jを順次挿入し、最後に締付ナ
ット4kによって締結されて構成されている。
また、ベースボディ4fには、中心に前記ボルト4aが貫
通された貫通孔401が形成されると共に、大断面積の第
1連通路402と小断面積の第2連通路403が形成されてい
る。
そして、ベースボディ4fの上面にチェックプレート4g
を当接させることで、前記第1連通路402は、リザーバ
室7から下部液室1bへ作動液の流通のみが許される。
さらに第3図は、ベース4の要部を示す第1図のB部
詳細図であって、ベース4の下端面には、第2連通路40
3ベース中央側位置にボス部シート面404が形成されると
共に、第2連通路403の外側位置に、第1シート面405が
形成され、さらに、その外側には、第2シート面406が
形成されている。
尚、この第2シート面406は、第1シート面405よりも
低い位置に段差を有して形成されていて、また、両シー
ト面405,406間には、環状であり、かつ、断面半円形状
の溝407が形成されている。また、この第2シート面406
の数カ所には、コンスタントオリフィス408が形成され
ている。
そして、前記ボス側シート面404と第1シート面405と
に前記1段目ディスクバルブ4eが当接され、この1段目
ディスクバルブ4eによって第2連通路403が開閉可能と
なっている。
尚、この1段目ディスクバルブ4eは、このバルブ4eよ
りも小径のワッシャプレート4dの外周部により撓むため
の支持点が与えられ、かつ、このワッシャプレート4dの
厚み分だけ撓むと2段目ディスクバルブ4cに当接して、
開弁力が変化するようになっている。
また、前記第2シート面には、2段目ディスクバルブ
が当接されている。
次に、第1図により実施例液圧緩衝器の上端部につい
て説明すると、ガイド部材2には、ピストンロッド8が
シリンダチューブ1に対して進入退出するための貫通孔
2aが形成されている。また、この貫通孔2aの内周にには
ガイドブッシュ9が設けられている。
そして、このガイド部材2の上側に設けられたシール
部材3には、ピストンロッド8に当接してシールするリ
ップ3aが設けられ、このシール部材3とガイド部材2と
の間には、貫通孔9とピストンロッド8との間から漏れ
た作動液を溜めるための液溜室10が設けられ、さらに、
この液溜室10は、ガイド部材2に形成された連通溝2cに
よりリザーバ室7と連通されている。
また、前記シール部材3のリップ3aは、ピストンロッ
ド8に当接されて、液溜室10と外部とのシールを行うシ
ール部3bと、液溜室10と連通溝2c間において、液溜室10
からリザーバ室7への作動液の流通のみを許し、その逆
方向へは、リザーバ室7の封入ガスや作動液の流通を規
制するチェック部3cとが形成されている。
以上のように、上部液室1a下部液室1bとはピストン5
で区画され、下部液室1bとリザーバ室7とは、ベース4
で区画され、さらに、リザーバ室7と上部液室1aとは、
ガイド部材2及び、シール部材3のリップ3aのチェック
部3cによって区画されているが、本実施例では、この各
室1a,1b,7間のシール性を高めるため、ピストンボディ5
cの外周にピストンリング11が設けられると共に、ガイ
ド部材2とピストンロッド8との間にシールリング12が
設けられている。
前記ピストンリング11は、ポリクロロ・トリフロロ・
エチレン(通称:テフロン)により、途中に継ぎ目のな
い環状に形成されたもので、第1図のC部詳細図である
第4図に示すように、ピストンボディ5cの外周に形成さ
れた嵌合溝5p内にピストンボディ5cの摺動方向に移動を
規制された嵌合状態で設けられ、かつ、この嵌合溝5pの
中央部に形成された凸条5qにより、図示のように、上端
部外周がシリンダチューブ1の内面に当接され、下端部
内周がピストンボディ5c側に当接されてシール性を得て
いる。
このピストンリング11の素材であるポリクロロ・トリ
フロロ・エチレンは、潤滑性に富み、摺動抵抗が少な
く、作動性に優れている。
また、前記シールリング12は、前記ピストンリング11
と同様に、ポリクロロ・トリフロロ・エチレンにより、
途中に継ぎ目のないリング形状に形成され、かつ、内周
がピストンロッド8に当接されている。そして、このシ
ールリング12は第1図のD部詳細図である第5図に示す
ように、ガイド部材2の貫通孔2aの下端部に形成された
取付溝2c及びガイド部材2に外周にきつく嵌合されたカ
バー13により形成された収納溝13a内に収納されて、ピ
ストンロッド8の進退方向の移動を規制され、また、径
方向には、シールリングの外形よりも収納溝2cの径を大
きく形成することにより、ピストンロッド8の偏心に追
従可能な移動代13bが設けられている。
次に、実施例の作用を説明する。
(I)伸行程時 ピストン5が伸方向(上部液室1aを狭める方向)に摺
動する場合、上下両液室1a,1b間の液圧差に基づき、ピ
ストン5の第2連通路503を介して上部液室1aから下部
液室1bへ作動液が流れ、また、ピストンロッド8がシリ
ンダチューブ1から退出した分の体積に相当する量の作
動液が、ベース4の第1連通路402を介してリザーバ室
7から下部液室1b内へ流入する。
この際にピストン5では、ピストン速度に応じて、1
段目ディスクバルブ5dと2段目ディスクバルブ5gと第2
連通路503において減衰力が発生する。
そのそれぞれの減衰力特性を第6図に基づき説明す
る。
第6図(イ)は、1段目ディスクバルブ5dの減衰力特
性を示していて、この1段目ディスクバルブ5dは、通
常、第1シート面505に当接して第2連通路503を完全に
閉じ切った状態となっている。従って、1段目ディスク
バルブ5dでは、開弁後は、まず速度2/3乗の特性とな
り、この図に示すように、極低速であっても、コンスタ
ントオリフィスを有したものと比較して、大きな減衰力
が得られる。
そして、この1段目ディスクバルブ5dの撓み量が大き
くなって、ストッパプレート5fに当接すると、弾性力が
大きくなった状態となり、特性の傾きが急になる。尚、
この図において、変曲点aは、1段目ディスクバルブ5d
がストッパプレート5fに当接したときを示している。
さらに、低速時における説明を加えると、第8図は、
低速における行程切換直後の作動液流量を示すもので、
点線はコンスタントオリフィスを有する場合を示してい
る。この場合、流量Qは圧力変化ΔPの2乗に比例して
いる。また、実線は、本実施例の場合を示していて、流
量Qは圧力変化ΔPの2/3乗に比例している。この図に
示すように、行程切換時の直後に立ち上りにおける流量
が大きく異なり、即ち、実施例では、減衰力の応答性が
高い。
次に、第6図(ロ)は、2段目ディスクバルブ5gの減
衰力特性を示していて、このバルブ5gは、ピストン速度
が低い間は、閉状態となっていて、作動液は、コンスタ
ントオリフィス508を通過する。従って、同図に示すよ
うに、このコンスタントオリフィス508の特性である、
速度2乗特性となり、低速では減衰力が低い。
そして、ピストン速度が高速となって、この2段目デ
ィスクバルブ5gが開弁されると、速度2/3乗特性とな
る。尚、変曲点bは、この2段目ディスクバルブ5gの開
弁時を示している。
次に第6図(ハ)は、第2連通路503の減衰力特性を
示していて、この第2連通路503は、ピストン速度が低
いうちは殆ど減衰力が発生しない、速度2乗特性となっ
ている。
こように、伸行程においては、各部において上述の特
性が得られ、特に、1段目ディスクバルブ5dにおいて、
極低速から立ち上りの良い速度2/3乗特性が得られるた
め、それらを総合した特性は、第7図に示すように、ほ
ぼ直線の減衰力特性となるものである。
そして、このような特性が得られると、自動車のサス
ペンションに適用した場合には、例えば、ハンドルの切
り返し時において、ピストン速度の低い車体姿勢変化時
に、応答性良く対応でき、ハンドリングを向上させるこ
とができ、また、高速走行時のような、ピストン速度の
低いバウンドに対して、制振効果に優れている。さら
に、このようにほぼ直線の特性であって、従来(第13
図)のように、途中に変曲点を持たない特性があるか
ら、変曲点付近のピストン速度において特性が急に変化
して、操縦安定性低下させるといった不具合が生じるこ
ともない。
さらに、本実施例では、ピストン5及びガイド部材2
に、継ぎ目のないピストンリング11及びシールリング12
を設けている。このため、ピストン2が伸方向に摺動し
た際に、上部液室1a内の作動液が、ピストン2とシリン
ダチューブ1の間を通って下部液室1bに流れたり、ま
た、ガイド部材2とピストンロッド8と間を通って液溜
室10へ流れたりし難く、それによって、上部液室1aから
の移動作動液のほぼ全量が第2連通路503を通って移動
する。
即ち、第9図は、このようなピストンリング11及びシ
ールリング12を設けたもの(実線で示す:本実施例)
と、設けないもの(点線で示す)とを比較したもので、
この図に示すようにピストン5及びガイド部材2に、漏
れがある場合、この漏れによりコンスタントオリフィス
を並列に設けたような作用が生じて、図示のように立ち
上りが遅れる。それに対し、本実施例では、漏れが生じ
ないため、図示のように応答性に優れている。
(II)圧行程時 ピストン5が圧方向(下部液室1bを狭める方向)に摺
動する場合、上下両液室1a,1b間の液圧差を均等化させ
るべくピストン5の第1連通路502を介して作動液が流
れ、また、また、ピストンロッド8がシリンダチューブ
1に進入した分の体積に相当する量の作動液が、ベース
4の第2連通路403を介して下部液室1bからリザーバ室
7へ流入する。
この際にベース4では、ピストン速度に応じ、1段目
ディスクバルブ4eと2段目ディスクバルブ4cと第2連通
路403において減衰力が発生する。
この減衰力の発生は、上述の場合と同様に、1段目デ
ィスクバルブ4eでは、開弁すると、まず低速域では速度
2/3乗の減衰特性が得られ、そして、この1段目ディス
クバルブ4eが2段目ディスクバルブ4cに当接すると、発
生減衰力が上昇し、その特性の傾きが急になる。
一方、2段目ディスクバルブ4cでは、低速域では、開
弁せず、コンスタントオリフィス408による速度2乗特
性が得られ、開弁時から、速度2/3特性に変化する。
また、第2連通路403では、低速域では、減衰力が殆
ど生じない速度2乗特性となる。
この圧行程にあっも、シールリング12により漏れが防
止されるので、高い応答性が得られる。
次に、第10図及び第11図に示す第2実施例について説
明する。
この実施例では、このピストンリング15の内面とピス
トンボディ25の外面に、環状の溝1515a,25aを並列に複
数形成し、この溝15a,25aによる凹凸を嵌合させてい
る。
また、ガイド部材22にあっては、液溜室10とリザーバ
室7とを連通孔22aで連通させている。
尚、他の構成については、第1実施例と同様であるの
で、説明を省略する。また、同一の符号は同一の対象を
示している。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっ
ても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、伸行程において減衰力を発生す
るディスクバルブと圧行程において減衰力を発生するデ
ィスクバルブとの両方に、本発明を適用したが(コンス
タントオリフィスを持たない構造とした)、いずれか一
方のみに適用させてもよい。
また、実施例ではピストンリング及びシールリングを
ポリクロロ・トリフロロ・エチレンにより形成した例を
示したが、他の樹脂や金属等他の素材により形成しても
よいし、両者の素材を異ならせてもよい。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の液圧緩衝器にあっ
ては、ピストン及びベースに設けられた連通路のうちの
少なくとも一方に設けられたディスクバルブ構造部を、
コンスタントオリフィスを有しない1段目ディスクバル
ブと、この1段目ディスクバルブに直列に設けられてコ
ンスタントオリフィスを有した2段目ディスクバルブと
で構成し、さらに、ピストンの外周に設けられてシリン
ダチューブとの間でシールするピストンリングと、ピス
トンロッドの外周に設けられてガイド部材との間でシー
ルするシールリングとが継ぎ目を有しない構成としたた
め、低速域での減衰力の立ち上がり特性を良好にするこ
とができると共に、低速域から高速域までの全速度域で
線形の減衰力特性を得ることができ、液圧緩衝器の減衰
力特性として理想的な特性とすることができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明第1実施例の液圧緩衝器を示す断面図、
第2図は第1図A部詳細図、第3図は第1図B部詳細
図、第4図は第1図C部詳細図、第5図は第1図D部詳
細図、第6図は第1実施例のピストン側の減衰力特性を
示すグラフであって、(イ)は1段目ディスクバルブの
特性、(ロ)は2段目ディスクバルブの特性、(ハ)は
第2連通路の特性を示す、第7図は第1実施例の液圧緩
衝器の減衰力特性を示すグラフ、第8図は第1実施例の
ピストン側の1段目ディスクバルブの圧力差とバルブ流
量との関係を示すグラフ、第9図は第1実施例の減衰力
の立ち上り部分を示すグラフ、第10図は第2実施例のピ
ストンを示す断面図、第11図は第2実施例のガイド部材
を示す断面図、第12図は従来の減衰力特性を示すグラフ
であって、(イ)はバルブ特性を示す、(ロ)はオリフ
ィス孔特性を示す、第13図は従来の液圧緩衝器の減衰力
特性を示すグラフである。 1……シリンダチューブ 1a……上部液室 1b……下部液室 2……ガイド部材 4……ベース 4e……1段目ディスクバルブ 403……第2連通路 5……ピストン 5d……1段目ディスクバルブ 503……第2連通路 7……リザーバ室 8……ピストンロッド 11……ピストンリング 12……シールリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−116134(JP,A) 実開 昭56−119035(JP,U) 実開 昭57−23448(JP,U) 実開 昭61−87242(JP,U) 実開 昭59−15852(JP,U) 米国特許4076276(US,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端部をガイド部材により封止すると共
    に、他端部をベースによりリザーバ室に対し封止したシ
    リンダチューブと、 前記ガイド部材によりガイドされるピストンロッドの先
    端に設けられ、シリンダ内を上部液室と下部液室とに区
    画するピストンと、 前記上部液室と下部液室とを連通するようにピストンに
    形成された連通路及び下部液室とリザーバ室とを連通す
    るようにベースに形成された連通路のうちの少なくとも
    一方に設けられ、ピストンの行程に伴って作動液が連通
    路を流通する際に、減衰力を発生すべく開弁するディス
    クバルブ構造部と、を備え、 前記ディスクバルブ構造部には、前記連通路における作
    動液の流通方向の上流側から順に1段目ディスクバルブ
    と2段目ディスクバルブとが直列に配置され、前記1段
    目ディスクバルブは2段目ディスクバルブに対して相対
    的に低剛性に形成され、かつ、前記1段目ディスクバル
    ブは、前記連通路を全周に亘って塞いだコンスタントオ
    リフィスを持たない構造に形成され、一方、前記2段目
    ディスクバルブには、閉弁状態において一定断面積の流
    路を確保するコンスタントオリフィスが設けられ、 前記ピストン外周に、前記ピストンとシリンダチューブ
    間で両液室間をシールする継ぎ目のないピストンリング
    が設けられ、 前記ガイド部材に、上部液室とシリンダチューブ外部と
    をシールする継ぎ目のないシールリングが設けられてい
    ることを特徴とする液圧緩衝器。
  2. 【請求項2】前記シールリングは、前記ピストンロッド
    に対して密着されると共に、ガイド部材に対して、ピス
    トンロッドの偏心に追従可能な間隔を有し、かつ、ガイ
    ド部材に設けられた位置規制部材によりピストンロッド
    の軸方向の移動を規制されていることを特徴とする請求
    項1記載の液圧緩衝器。
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