JP2987854B2 - プラスチック積層体 - Google Patents

プラスチック積層体

Info

Publication number
JP2987854B2
JP2987854B2 JP1295552A JP29555289A JP2987854B2 JP 2987854 B2 JP2987854 B2 JP 2987854B2 JP 1295552 A JP1295552 A JP 1295552A JP 29555289 A JP29555289 A JP 29555289A JP 2987854 B2 JP2987854 B2 JP 2987854B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polymer
plastic laminate
weight
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1295552A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03155942A (ja
Inventor
清成 前田
克俊 宮川
勝次 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TORE KK
Original Assignee
TORE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TORE KK filed Critical TORE KK
Priority to JP1295552A priority Critical patent/JP2987854B2/ja
Publication of JPH03155942A publication Critical patent/JPH03155942A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2987854B2 publication Critical patent/JP2987854B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は熱寸法安定性のよい低比重で表面硬度が高
く、耐摩耗性に優れた白色性に富むプラスチック積層体
に関するものである。さらに詳しくは、タッチパネル、
ガラスや金属板に貼る装飾やディスプレイ用、電子白板
やホワイトボードなどの表示用、紙の代用品、すなわ
ち、ガイド、ラベル、シール、宅配便伝票、ビデオプリ
ンタ用受像紙、バーコードプリンタ用受像紙、地図、な
どに用いられるプラスチック積層体に関するものであ
る。
[従来技術] ポリエステルに二酸化チタンや炭酸カルシウムなどを
多量に添加して白色性ポリエステルフィルムを得ること
はよく知られている。また、ポリエステルにポリプロピ
レンを添加して白色性ポリエステルフィルムを得ること
もよく知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、ポリエステルに多量の二酸化チタンや炭酸カ
ルシウムなどの無機物を添加して得られるフィルムは、
白色性は付与できるが、低比重化が出来ずフィルム自体
が硬くなり、ゴワゴワした感じになり、用途によっては
問題となることがある。また、ポリプロピレンを添加し
た場合は、無機物を添加した場合に比べれば、フィルム
自身の硬さは多少とも緩和されるが、熱寸法安定性が悪
いのみならず紙などに比べればソフト性、柔軟性に劣る
ばかりか、白色性にも劣るという欠点がある。
さらに、フィルム表面の表面硬度が低く、耐摩耗性が
不足しているため、他の硬い物体との接触、摩擦、引っ
かきなどによって表面に損傷を受けやすく、表面に発生
した損傷はその商品価値を著しく低下させたり、短期間
で使用不能となったりする。
本発明は、かかる課題を解決し、熱寸法安定性に優
れ、白色性が高く、しかも低比重で、かつ表面硬度が高
く耐摩擦性の優れたプラスチック積層体を提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、フィルム支持体(I)と表面硬度化層(I
I)が積層されてなるプラスチック積層体において、フ
ィルム支持体(I)が150℃の熱収縮率が2%未満、比
重が0.95以下のポリエステルフィルムであって、該ポリ
エステルフィルム中に非相溶ポリマーが分散混合され、
かつ該非相溶ポリマーのフィルム中での形状係数が1〜
4であることを特徴とするプラスチック積層体に関する
ものである。
本発明におけるフィルム支持体(I)を構成するポリ
エステルフィルムの比重は0.95以下、好ましくは0.90以
下、さらに好ましくは0.80以下である。0.95より大きい
とフィルムにソフト感、柔軟性が付与されないためであ
る。柔軟性は、たとえばビデオプリンター用などの受像
紙として用いるときの感熱記録ヘッドの押圧を低下させ
ても鮮明に画像を転写させることができるために必要な
事項である。
また、熱寸法安定性は、感熱転写、印刷、乾燥などの
熱の加わる工程においてもフィルムが変形しないことか
らも重要である。特に150℃での熱収縮率が重要になる
ことが多い。
本発明でいうポリエステルとは、ジオールとジカルボ
ン酸とから縮重合によって得られるポリマーであり、ジ
カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバチ
ン酸などで代表されるものであり、またジオールとは、
エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなど
で代表されるものである。具体的には例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,
4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどが
あげられる。本発明の場合、特にポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。
もちろん、これらのポリエステルはホモポリエステル
であっても、コポリエステルであっても良く、共重合成
分としては例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオー
ル成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸などのジカルボン酸成分があげられ
る。
また、このポリエステルの中には、公知の各種添加
剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤などが添加されて
いても良い。本発明に用いられるポリエステルとして
は、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。ポリエチ
レンテレフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐薬品
性などに優れているものである。
非相溶ポリマーとは、ポリ−3−メチルブテン−1、
ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリビニル−t−ブタ
ン、1,4−トランス−ポリ−2,3−ジメチルブタジエン、
ポリビニルシクロヘキサン、ポリスチレン、ポリメチル
スチレン、ポリジメチルスチレン、ポリフルオロスチレ
ン、ポリ−2−メチル−4−フルオロスチレン、ポリビ
ニル−t−ブチルエーテル、セルローストリアセテー
ト、セルローストリプロピオネート、ポリビニルフルオ
ライド、ポリクロロトリフルオロエチレンなどから選ば
れた好ましくは融点200℃以上のポリマーである。本発
明の場合には価格、熱安定性、ポリエステルとの分散
性、などの点から、ポリ−4−メチレペンテン−1、セ
ルローストリアセテートおよびその変性体が特に好まし
い。もちろん該非相溶ポリマーの融点は200℃以上、好
ましくは210℃以上、さらに好ましくは220℃以上である
ことが望ましく、200℃未満だとポリエステルフィルム
中での該非相溶ポリマーの分散形状が球形をとらず、層
状の偏平な形状をとることが多く、また、該非相溶ポリ
マーの融点は、300℃以下、好ましくは280℃以下、さら
に好ましくは260℃以下であるのが好ましい。これはポ
リエスエルの溶融押出温度以下でないと該非相溶ポリマ
ーが溶解しないためである。
該非相溶ポリマーの添加量としては、好ましくは3〜
30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。添加
量が3重量%未満であると、本発明ポリエステルフィル
ムの比重が0.95以下のものが得にくいばかりか、白色度
が80%以上の白いポリエステルフィルムになりにくい。
また、逆に該非相溶ポリマーの添加量が30重量%を越え
ると、本発明ポリエステルフィルムの機械的性質が劣っ
たものになるばかりか、熱寸法安定性にも劣り、150℃
の熱収縮率が5%以上と大きくなるなどの欠点を有して
いるためである。
次に、低比重化剤とは、ポリエステルに添加して比重
を小さくする効果を持つ化合物のことであり、特定の化
合物のみその効果が認められる。
例えば、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ
プロピレングリコールなどのポリアルキレングリコー
ル、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合
体、さらにはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
アルキルスルホネートナトリウム塩、グリセリンモノス
テアレート、テトラブチルホスホニウムパラアミノベン
ゼンスルホネートなどで代表されるものである。本発明
フィルムの場合、特にポリエチレングリコールが好まし
い。低比重化剤の添加によってポリエステルフィルムの
比重を0.1g/cc以上小さくすることが出来るのである。
さらに、この低比重化剤の添加によって、ポリエステル
フィルムの白色度が向上し、表面が平滑化するのみなら
ず、耐劈開性が向上し、さらにポリエステルの延伸性も
大巾に向上するという効果もある。本発明における低比
重化剤の添加量としては、好ましくは0.1〜5重量%、
さらに好ましくは0.5〜3重量%である。添加量が0.1重
量%未満であると、ポリエステルフィルムが低比重化せ
ず、ソフトなフィルムとはならずポリエステルフィルム
の比重として0.95以下、好ましくは0.90、さらに好まし
くは0.85以下になりにくいためである。逆に添加剤が5
重量%を越えると低比重化の効果が認められなくなるば
かりか、該フィルムの白色度が低下し、b値が正の大き
な値になってしまうためである。
次に非相溶ポリマーがポリエステルフィルム中で球形
に近い形状であること、すなわち形状係数は1〜4の範
囲にあることが必要である。ポリエステルフィルムに非
相溶ポリマーが添加されていても、その非相溶ポリマー
の形状によって得られるフィルム特性、特にフィルムの
比重とクッション率との相関性、熱寸法安定性、表面あ
らさ、白色性などに大きな相異点が生じてくる。すなわ
ち、非相溶ポリマーの形状が球形に近い場合、層状に分
散している場合に比べて、低比重化できるのみならず、
白色度、クッション率の高い、熱寸法安定性のよいフィ
ルムが得られるのである。このように球形に近い形状で
分散させるには、ポリエステルに添加する非相溶ポリマ
ーの粘度、相溶性パラメーター、融点、さらには低比重
化剤の種類、添加量などに強く依存するため、予測する
ことは非常にむずかしい。球形に近い形状とは、フィル
ム中に分散する非相溶ポリマーの長径と短径との非が1
〜4、好ましくは1〜2の範囲のものをいう。
もちろん得られたフィルムの熱寸法安定性は小さくな
いとプリンターなどの受像紙などの熱のかかる用途には
用いることが出来ない。すなわち150℃の長手方向、巾
方向の両軸とも熱収縮率は2%未満、好ましくは1%未
満でなければならない。このためにも、ポリエステルフ
ィルムは200℃以上、好ましくは220℃以上の熱処理をす
ることが必要であり、もちろんリラックス処理をしても
よい。
また、ポリエステルフィルムの白色度は80%以上、好
ましくは90%以上あることが好ましい。さらに、色差計
で求めた色調b値は−3以下、好ましくは−4以下、−
20以上であるのがよい。b値が小さいほど見かけのフィ
ルムの白さが向上し、高級なイメージを与えるものであ
る。
前述した非相溶ポリマーや低比重化剤などの添加によ
り色調は変化するが、必要により蛍光増白剤を添加して
も良い。蛍光増白剤としては、商品名“ユビテック"OB,
MD(チバガイギー社)、“OB−1"(イーストマン社)な
どが挙げられる。
本発明のポリエステルフィルムには、炭酸カルシウム
や、非晶質ゼオライト粒子、アナターゼ型の二酸化チタ
ン、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、ク
レー等の微粒子を併用しても良い。これらの添加量はポ
リエステル組成物100重量部に対し0.005〜25重量部とす
るのが好ましい。またこのような微粒子以外にも、ポリ
エステルの重縮合反応系で触媒残渣とリン化合物との反
応により析出した微細粒子を併有することもできる。析
出微細粒子としては、例えば、カルシウム、リチウムお
よびリン化合物からなるもの、または、カルシウム、マ
グネシウムおよびリン化合物からなるもの等が挙げら
れ、これらの粒子のポリエステル中の含有量はポリエス
テル100重量部に対して0.05〜1.0重量部であることが好
ましい。
次に本発明フィルム支持体(I)の製造方法について
説明するが、かかる例に限定されるものではない。
非相溶ポリマーとして4−メチルペンテン−1ポリマ
ーを、低比重化剤としてポリエチレングリコールを、ポ
リエチレンテレフタレートに混合し、それを充分混合・
乾燥させて270〜300℃の温度に加熱された押出機Aに供
給する。必要な場合は、TiO2、SiO2、CaCO3などの無機
物添加剤を含んだポリエチレンテレフタレートを常法に
より押出機Bに供給して、Tダイ3層口金内で押出機B
層のポリマーが両表層にくる様B/A/Bなる構成の3層に
ラミネートしてもよい。
この溶融されたシートを、ドラム表面温度10〜60℃に
冷却されたドラム上で静電気力で密着冷却固化し、該未
延伸フィルムを80〜120℃に加熱したロール群に導き、
長手方向に2.0〜5.0倍縦延伸し、20〜30℃のロール群で
冷却する。
続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持
しながらテンターに導き90〜140℃に加熱された雰囲気
中で長手に垂直な方向に横延伸する。
延伸倍率は縦、横それぞれ2〜5倍に延伸するが、そ
の面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は6〜20倍であ
ることが好ましい。面積倍率が6倍未満であると得られ
るフィルムの白さが不良となり、逆に20倍を越えると延
伸時に破れを生じやすくなり製膜性が不良となる傾向が
ある。
こうして二軸延伸されたフィルムの平面性、寸法安定
性を付与するために、テンター内で150〜230℃の熱固定
を行い、均一に除冷後、室温まで冷やして巻き取り本発
明のフィルム支持体(I)を得る。
本発明に用いるポリエステルフィルムには、ポリエス
テルフィルム層と表面硬度化層(II)をより強固に接着
せしめるために表面硬度化層(II)と接するポリエステ
ルフィルム面にコロナ放電処理加工、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂など公知
のアンカー処理剤を用いてアンカー処理加工を施してお
いてもよい。
特に、水酸基とリン酸の部分エステル基を含有するビ
ニル系共重合体とポリイソシアネート化合物との反応生
成物を下塗りしたもの(特公昭58−35145記載)、また
は親水基含有ポリエステル樹脂にアクリル系化合物をグ
ラフト化させた共重合体と架橋結合剤から成る組成物を
下塗りしたものが、表面硬度化層(II)とポリエステル
フィルム層との接着性が向上し、耐湿熱性、耐沸水性な
どの耐久性に優れたフィルムとして好ましい。
また、本発明の目的を損わない範囲において、ポリエ
ステルフィルム層と表面硬度化層(II)の間および/ま
たは表面硬度化層(II)の最外層に図柄および画などの
印刷層などを設けても良い。
本発明における表面硬度化層(II)としては、アクリ
ル系、ウレタン系、メラミン系、有機シリケート、シリ
コーン系、金属酸化物などがあげられる。特に硬度、耐
久性などの点でシリコーン系、アクリル系が好ましく、
さらに、硬化性、可撓性および生産性の点でアクリル
系、特に活性線硬化型アクリル系が好ましい。
活性線硬化型アクリル系とは、活性線重合成分として
アクリルオリゴマーと反応性希釈剤を含み、その他必要
に応じて光開始剤、光増感剤、改質剤を含有していても
よい。アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に
反応性のアクリル基が結合されたものを始めとしてポリ
エステルアクリル、ウレタンアクリル、エポキシアクリ
ル、ポリエーテルアクリルなどがあり、またメラミンや
イソシアヌール酸などの剛直な骨格にアクリル基を結合
したものなどがあげられるが、これらに限定されるもの
ではない。反応性希釈剤とは、塗布剤の媒体として塗布
工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性
あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を
有し、塗膜の共重合成分となるものである。また、特に
紫外線による架橋の場合には光エネルギーが小さいた
め、光エネルギーの変換や開始の助長のため光重合開始
剤および増感剤が必要である。これらのアクリルオリゴ
マー、反応性希釈剤、光重合開始剤、増感剤、架橋装置
などの具体例は、山下晋三、金子東助編、「架橋剤ハン
ドブック」、大成社1981年発行、第267頁ないし第275
頁、第562頁ないし第593頁を参考とすることができる
が、これらに限定されるものではない。市販品として多
官能アクリル系紫外線硬化塗料として三菱レイヨン社、
藤倉化成社、大日精化工業社、大日本インキ化学工業
社、東亜合成化学工業社、東日化成社などの製品を利用
することができるがこれらに限定されるものではない。
これらの中で、特に1分子中に3個以上の(メタ)ア
クリロイルオキシ基を有する単量体(A)の少なくとも
1種と、1分子中に1〜2個のエチレン性不飽和二結合
を有する単量体(B)の少なくとも1種を主成分とした
活性線硬化性単量体混合物からなる表面硬度化層(II)
が硬度、硬化性はもちろん、耐摩耗性、可撓性に優れる
ので好ましい。
本発明における1分子中に3個以上の(メタ)アクリ
ロイルオキシ基(ここで(メタ)アクリロイルオキシ基
とはアクリロイルオキシ基とメタアクリロイルオキシ基
とを略して表示したもので、特許請求の範囲および以下
の説明で△△△(メタ)□□□とあるのは、同様にすべ
て△△△□□□と△△△メタ□□□とを略記したもので
ある。)を有する単量体(A)としては、1分子中に3
個以上のアルコール性水酸基を有する多価アルコールの
該水酸基が3個以上(メタ)アクリル酸のエステル化物
となっている化合物が挙げられる。
具体的な例としては、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの単量体(A)は、1種または2種以上混合し
て使用してもよい。
これらの単量体(A)の使用割合は、重合性単量体総
量に対して20〜90重量%であることが望ましく、さらに
好ましくは30〜80重量%である。
単量体(A)の量が20重量%未満の場合には十分な耐
摩耗性を有する硬化被膜が得られず、また、その量が90
重量%を越える場合には、重合による収縮が大きく、硬
化膜に歪が残ったり、膜の可撓性が低下したりするので
好ましくない。
本発明における1分子中に1〜2個のエチレン性不飽
和二重結合を有する単量体(B)としては、ラジカル重
合活性のある通常の単量体ならばどれでも用いることが
できる。
分子内に2個のエチレン性不飽和二重結合を有する化
合物としては、下記(a)〜(f)の(メタ)アクリレ
ートを挙げることができる。
(a)炭素数2〜12のアルキレングリコールの(メタ)
アクリル酸ジエステル類: エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタン
ジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレートなど、 (b)ポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アク
リレート酸ジエステル類: ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートなど (c)多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル
類: ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなど (d)ビスフェノールAあるいはビスフェノールAの水
素化物のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付
加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類: 2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プ
ロパン、2,2′−ビス(4−アクリロキシプロポキシフ
ェニル)プロパンなど (e)ジイソシアネート化合物と2個以上のアルコール
性水酸基含有化合物を予め反応させて得られる末端イソ
シアネート基含有化合物に、さらにアルコール性水酸基
含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる分子内
に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウ
レタン(メタ)アクリレート類: (f)分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物に
アクリル酸又はメタクリル酸を反応させて得られる分子
内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する
エポキシ(メタ)アクリレート類: などが挙げられる。
分子内に1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化
合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−およびi−プロピル(メ
タ)アクリレート、n−,sec−およびt−ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル
(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリ
レート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ
ート、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、
N−ビニルピロリドン、N−ビニル−3−メチルピロリ
ドン、N−ビニル−5−メチルピロリドンなどが挙げら
れる。
これらの単量体(B)は、1種または2種以上混合し
て使用してもよい。
これらの単量体(B)の使用割合は、単量体総量に対
して10〜80重量%であることが望ましく、さらに好まし
くは20〜70重量%である。
単量体(B)の量が80重量%を超える場合には、充分
な耐摩耗性を有する架橋硬化被膜が得られにくいため好
ましくない。また、その量が10重量%未満の場合には、
膜の可撓性が低下したり、基材との密着性が低下したり
するので好ましくない。
本発明における活性線硬化性組成物を硬化させる一方
法として紫外線を照射する方法が挙げられるが、この場
合には前記組成物に光重合開始剤を加えることが望まし
い。光重合開始剤の具体的な例としては、アセトフェノ
ン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルア
セトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、
ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4′−
ジクロロベンゾフェノン、4,4′−ビスジエチルアミノ
ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、メチルベンゾ
イルフォメート、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイ
ソブチルフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノ
ン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカ
ルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィ
ド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チオキサント
ン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサン
トンなどの硫黄化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイドなどのパーオキサイド化合
物などが挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で使
用してもよいし、2種以上組み合せて用いてもよい。光
重合開始剤の使用量は重合性単量体組成物100重量部に
対して0.01〜10重量部が適当である。電子線またはガン
マ線を硬化手段とする場合には、必ずしも重合開始剤を
添加する必要がない。
本発明に用いる活性線硬化性組成物には製造時の熱重
合や貯蔵中の暗反応を防止するために、ハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,5−t−ブ
チルハイドロキノン、などの公知の熱重合防止剤を加え
るのが望ましい。添加量は重合性化合物総重量に対し、
0.005〜0.05重量%が好ましい。
本発明に用いる活性線硬化性組成物には、塗工時の作
業性の向上、塗工膜厚のコントロールを目的として、本
発明の目的を損わない範囲において、有機溶剤を配合す
ることができる。
有機溶剤としては、沸点がおよそ50℃〜150℃のもの
が、塗工時の作業性、硬化前後の乾燥性の点から用いや
すい。具体的な例としては、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、酢酸
メチル、酢酸エチルなどの酢酸エステル系溶剤、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、トルエン
などの芳香族系溶剤、ジオキサンなどの環状エーテル系
溶剤、などを挙げられる。これらの溶剤は単独でも用い
られるし、2種以上混合して配合することもできる。
本発明に用いる活性線硬化性組成物には、本発明の目
的を損なわない範囲で、各種の添加剤を必要に応じて加
えることができる。たとえば、酸化防止剤、光安定剤、
紫外線吸収剤などの安定剤、界面活性剤、レベリング
剤、帯電防止剤などである。
本発明に用いる活性線硬化性組成物には、外界の光源
の反射像の明るさ、明瞭度を減少させる目的で、本発明
の目的を損わない範囲において酸化珪素粒子や有機フィ
ラーなどの艶消し剤を配合することができる。また、活
性線硬化性層の表面に通常知られた方法例えばエンボス
法、サンドマット法などにより凹凸を設けることもでき
る。
活性線とは、紫外線、電子線、放射線などアクリル系
のビニル基を重合させる電磁波を意味し、実用的には、
紫外線が簡便であり好ましい。電子線方式は、装置が高
価で不活性気体下での操作が必要ではあるが塗布層中に
光重合開始剤や光増感剤などを含有させなくてもよい点
から有利である。
表面硬度化層(II)の厚さとしては0.5μm以上10μ
m以下が望ましく。1μm以上5μm以下がより好まし
い。表面硬度化層の厚さが0.5μm未満の場合には、表
面硬度が不充分で傷がつきやすく、10μmを超える場合
には、硬化膜が脆くなり易く、積層体を曲げたときに硬
化膜にクラックが入りやすくなって好ましくない。
また、本発明の目的をそこなわない範囲において、表
面硬度化層(II)の最外層に図柄および画などの印刷層
などを設けても良い。
[製造方法] 本発明のプラスチック積層体は、可撓性のフィルム支
持体(I)に表面硬度化層(II)を塗布硬化させること
により製造される。
本発明の活性線硬化性組成物の塗布手段としては、刷
毛塗り、浸漬塗り、ナイフ塗り、ロール塗り、スプレー
塗り、流し塗り、回転塗り(スピンナー、ホエラーな
ど)等の通常行なわれている塗布方法が容易に適用可能
である。それぞれの方式には特徴があり、積層体の要求
性能、あるいは使用用途によって、塗布方法を適宜選択
する。
本発明の活性線硬化性組成物を硬化させる方法として
は、紫外線、電子線あるいはガンマ線などの活性エネル
ギー線を照射する方法が挙げられる。実用的には、紫外
線照射による方法が簡便であり、好ましい。紫外線源と
しては、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高
圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯などがある。
[用途] かくして得られた本発明のプラスチック積層体は、低
密度で白色性に富み表面硬度、耐摩耗性に優れているた
め、広範な用途に使用される。
詳しくは、タッチパネル、ガラスや金属板に貼る装飾
やディスプレイ用、電子白板やホワイトボードなどの表
示用、紙の代用品、例えばカード、ラベル、シール、宅
配便伝票、ビデオプリンタ用受像紙、バーコードプリン
タ用受像紙、地図など、さらに種々の表面保護材、例え
ば電卓や計器のカバーなどに用いることもできる。ま
た、被覆金属板用として家電機器、事務用機器、建材、
車両、鋼製家具などに用いることもできる。特に意匠
性、鮮映性などに優れているので家電機器などの外装部
材に用いることができる。
[物性の測定ならびに効果の評価方法] 本発明の物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は
次の通りである。
(1) 表面あらさ JIS B0601−1976に従い、カットオフ0.25mm、測定長
4mmで中心線平均粗さRaおよび最大粗さRtを求めた(μ
m)。
(2) ボイドの平均球相当径 フィルムの製膜工程のフィルムの製膜工程のフィルム
長手方向あるいはその垂直方向に切った断面を走査型電
子顕微鏡で1000倍〜5000倍に拡大した写真を撮り、指定
した厚みの範囲の少なくとも100個以上のボイドをイメ
ージアナライザにかけ、ボイドの面積に相当する円の直
径の分布を求めた。この分布においての該円の平均直径
をボイドの平均球相当径とする。
(3) 比重 四塩化炭素−n−ヘプタン系の密度勾配管によって25
℃での値を用いた。
(4) 光学濃度OD フィルムを150μmの近辺の厚みになるように重ね、
光学濃度計(マグベス社製 TR927)で測定する。厚み
と光学濃度のプロットを行い、150μmの厚みに相当す
る光学濃度を厚み150μm換算の光学濃度とした。
(5) 白色度 JIS−L−1015に基づき、島津製作所(株)製UV−260
を用いて、酸化マグネシウム白板を100%としたとき波
長450nmの時の反射率をB(%)、波長550nmの時の反射
率をG(%)として、下記式により白色度(%)を求め
た。
白色度(%)=4B−3G (6) 白色度 フィルムの表面色を、日本電色工業(株)製色差計Σ
80で測定し、得られたL値、a値、b値で判定した。
(7) 形状係数 ボイドの平均径を求める時と同様に、フィルム断面で
の非相溶ポリマーの形状をイメージアナライザーにか
け、100個の平均の長径/短径の比率で表わす。
(8) 耐摩耗性 スチールウール#0000でポリエステルフィルム層面ま
たは表面硬度化層面を摩擦し、傷のつき具合を次の基準
で評価した。
S3:強く摩擦してもほとんど傷がつかない。
S2:強く摩擦すると少し傷がつく。
S1:弱い摩擦でも傷がつく。
(9) 鉛筆硬度 JIS K5400に準じて、各種硬度の鉛筆を90゜の角度で
ポリエステルフィルム層面に当て、荷重1kgの下で引掻
きを与えた後、傷が発生した時の鉛筆の硬さで表示し
た。
(10) 接着性 硬化層にクロスカット(1mm2のマス目100個)を入
れ、その上にセロハン粘着テープ(ニチバン(株)製セ
ロハンテープCT−24)を貼りつけ、該セロハンテープを
手で引きはがした後の剥離度合を観察し次の基準で評価
した。
A3:良好(剥離面積5%未満)。
A2:やや劣る(剥離面積5%以上20%未満)。
A1:不良(剥離面積20%以上)。
(11) 耐湿熱性 恒温恒湿槽(ダバイエスペック(株)プラチナスヒュ
ーミダーPH−1G型)を用いて、60℃90%RH下で湿熱試験
を行なった後、クラック発生などの外観変化を観察し、
さらに上記(10)のクロスカット試験を同様に行なっ
た。
(12) 耐沸水性 積層体を沸水中に1時間浸漬した後、クラックの発生
など外観の異常を観察し、さらに(10)と同様のクロス
カット試験を行なった。
(13) 光沢度 光沢度測定装置(スガ試験機(株)デジタル変角光沢
計 UGV−4D)を用いてJIS Z−8741に従って入射角60
゜の表面光沢度を測定した。
[実施例] 本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中
の部および%は、重量部および重量%をそれぞれ意味す
る。
実施例1 ポリエチレンテレフタレート(極限粘度[η]=0=
65)を88重量%、ポリ−4−メチルペンテン−1(三井
石油化学(株) TPX−D820)を10重量%、分子量4000
のポリエチレングリコールを2重量%を混合した原料を
押出機Aに供給し、常法により285℃で溶融してTダイ
3層複合口金の中央層に導入した。
一方、上記ポリエチレンテレフタレート90重量%に、
炭酸カルシウム(平均粒径0.8μm)を10重量%添加
し、螢光増白剤“OB−1"を0.01重量%添加した原料を押
出機Bに供給し、常法により285℃で溶融してTダイ3
層複合口金の両表層にラミネートして、該溶融体シート
を表面温度25℃に保たれた冷却ドラム上に静電荷法で密
着冷却固化させた。つづいて該キャストシートを常法に
従い長手方向には98℃に加熱されたロール群を用いて3.
5倍延伸し、25℃に冷却した。さらに該延伸フィルムを
テンキーに導き125℃に加熱された雰囲気中で幅方向に
3.2倍延伸し、225℃で熱固定を行ない、厚さ100μmの
フィルムを得た。フィルムの厚さは、表層5μmずつ、
中央層90μmの構成であった。
得られたフィルムの物性は、比重0.77、白色度105
%、色調L値93、a値−1.0、b値−4.3、光学濃度1.
1、熱収縮率は長手方向0.7%、幅方向0.2%、表面粗さR
a0.21μm、Rt1.85、分散形状は球形で形状係数1.0で熱
寸法安定性に優れ、白色性の高い低比重のポリエステル
フィルムである。
次にこの支持体フィルム上にジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート70重量部、N−ビニルピロリドン30
重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(チバガイギー社“IRUGACURE"184)4重量部を撹拌混
合して得られた組成物をバーコータを用いて硬化後の膜
厚が3μmになるように均一に塗布した。これを塗布面
より12cmの高さにセットした80W/cmの強度を有する高圧
水銀灯(東芝製)の下を3m/分の速度で硬化させて積層
体を得た。
この積層体の表面は平滑で耐摩耗性はS3、鉛筆硬度3
H、クロスカットによるセロハンテープ剥離テストはラ
ンクA3であった。
実施例2 実施例1で用いた低比重化剤ポリエチレングリコール
(PEG)の添加量を0.8重量部とした他は、実施例1と全
く同一にして100μmのフィルムを得た。
得られたフィルムの物性は、比重0.82、熱収縮率は長
手方向0.9%、幅方向0.2%、色調b値−4.1、形状係数
1.2で低比重で熱寸法安定性に優れたフィルムである。
この支持体フィルム上に実施例1に用いた活性線硬化
性塗料組成物を塗布し、同様に硬化させて積層体を得
た。
この積層体の表面は平滑で耐摩耗性はS3、鉛筆硬度3
H、クロスカットによるセロハンテープ剥離テストはラ
ンクA3であった。
実施例3 ポリエチレンテレフタレート(極限粘度[η]=0.6
5)を88重量%、ポリ−4−メチルペンテン−1(三井
石油化学(株)TPX−D820)を10重量%、分子量4000の
ポリエチレングリコールを2重量%を混合した原料を押
出機Aに供給し、常法により285℃で溶融してTダイ3
層複合口金の中央層に導入した。
一方、上記ポリエチレンテレフタレート90重量%に、
炭酸カルシウム(平均粒径0.8μm)を10重量%添加
し、螢光増白剤“OB−1"を0.01重量%添加した原料を押
出機Bに供給し、常法により285℃で溶融してTダイ3
層複合口金の両表層にラミネートして、該溶融体シート
を表面温度25℃に保たれた冷却ドラム上に静電荷法で密
着冷却固化させた。つづいて該キャストシートを常法に
従い長手方向には98℃に加熱されたロール群を用いて3.
5倍延伸し、25℃に冷却した。
次にアクリルをグラフト化させた水分散性ポリエステ
ル共重合体として“ペスレジン"604G(高松油脂(株)
製)に水を加えて希釈し架橋結合剤としてメラミン系架
橋剤“ニカラック"MW−12LF((株)三和ケミカル製)
を樹脂固形分100重量部に対して4重量部添加しさらに
滑剤として平均粒子径0.10μmのシリカゲル“キャタロ
イド”(触媒化成工業(株)製)を樹脂固形分100重量
部に対して0.5重量部添加し濃度を3.0重量%とした塗剤
を上記一軸延伸フィルムの片面にメタリングバー方式で
塗布したのち該塗布層を乾燥しつつ100℃で横方向に3.5
倍延伸し、横方向に3%弛緩しつつ、220℃で5秒間熱
処理して改質層0.1μmが積層された厚さ100μmの積層
ポリエステルフィルムを得た。
この支持体フィルムのアクリルをグラフトさせた親水
基含有ポリエステル樹脂を下塗りした面にペンタエリス
リトールトリアクリレート60部、2,2′−ビス(4−ア
クリロキシジエトキシフェニル)プロパン10部、N−ビ
ニルピロリドン30部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン4部、トルエン90部、酢酸ブチル70部、イ
ソプロピルアルコール70部を撹拌混合して得られた組成
物をバーコータを用いて硬化後の膜厚が3μmになるよ
うに均一塗布した。これを80℃18秒間乾燥させ、N2雰囲
気下で塗布面より12cmの高さにセットした80W/cmの強度
を有する高圧水銀灯の下を5m/分の速度で硬化させて積
層体を得た。
この積層体の表面は平滑で耐摩耗性はS3、鉛筆硬度3
H、クロスカットによるセロハンテープ剥離テストはラ
ンクA3、耐湿熱性もランクA3、耐沸水性もランクA3であ
った。
実施例4 実施例3と同様にアクリルをグラフトさせた親水基含
有ポリエステル樹脂を下塗りさせた支持体フィルムを用
いて、該下塗り面上にジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート70重量部、N−ビニルピロリドン30重量部、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5重量
部、シリカ粉末(デグサ社製、OK−412、平均粒子径4
μm)3重量部、ブタノール70重量部、トルエン80重量
部を撹拌混合した組成物をバーコータを用いて硬化後の
膜厚が3μmになるように均一に塗布した。80℃で30秒
間乾燥させた後、塗布面から12cmの高さにセットした80
W/cmの強度を有する高圧水銀灯の下を3m/分の速度で通
過させて積層体を得た。得られた積層体は、耐摩耗性S
3、鉛筆硬度3H、クロスカットによるセロハンテープ剥
離テストランクA3、耐湿熱性のランクA3、耐沸水性もラ
ンクA3、表面光沢度40であった。
比較例1 実施例1で得られた支持体フィルムのみの耐摩耗性は
S1で全面に傷が発生し、表面硬度は低い。
このように、表面硬度化層を施さない場合は、耐摩耗
性、表面硬度に優れたプラスチック積層体は得られな
い。
[本発明の効果] 本発明は、熱収縮率および比重が特定範囲内にあっ
て、ポリエステルに分散させた非相溶ポリマーの形状が
球形に近い形状を有するフィルム支持体(I)の上に表
面硬度化層(II)を設けたことにより、以下の効果があ
る。
1.比重が0.95以下と小さいにもかかわらず熱寸法安定性
に優れ、白色度の高いフィルムが得られる。
2.白色度が高く、しかも色調b値も小さなものが得ら
れ、高級なイメージを与える。
3.表面硬度、耐摩耗性に優れた白色度の高い積層体が得
られる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08J 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルム支持体(1)と表面硬度化層(I
    I)が積層されてなるプラスチック積層体において、フ
    ィルム支持体(I)が150℃の熱収縮率が2%未満、比
    重が0.95以下のポリエステルフィルムであって、該ポリ
    エステルフィルム中に非相溶ポリマーが分散混合され、
    かつ該非相溶ポリマーのフィルム中での形状係数が1〜
    4であることを特徴とするプラスチック積層体。
  2. 【請求項2】表面硬度化層(II)が1分子中に3個以上
    の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単量体(A)
    の少なくとも1種と、1分子中に1〜2個のエチレン性
    不飽和二重結合を有する単量体(B)の少なくとも1種
    とからなる活性線硬化性単量体混合物であることを特徴
    とする請求項(1)記載のプラスチック積層体。
  3. 【請求項3】フィルム支持体(I)の、色差計によって
    求めた色調b値が−3以下であることを特徴とする請求
    項(1)又は(2)記載のプラスチック積層体。
  4. 【請求項4】フィルム支持体(I)の該非相溶ポリマー
    が、メチルブテンポリマー、メチルペンテンポリマー、
    スチレン系ポリマー、フッ素系ポリマー、セルロースア
    セテート、セルロースプロピオネートポリマーから選ば
    れた融点200℃以上のポリマーであることを特徴とする
    請求項(1)〜(3)のいずれかに記載のプラスチック
    積層体。
  5. 【請求項5】フィルム支持体(I)が、ポリエステルに
    低比重化剤を含有させて得られたことを特徴とする請求
    項(1)〜(4)のいずれかに記載のプラスチック積層
    体。
  6. 【請求項6】フィルム支持体(I)中の該低比重化剤
    が、ポリアルキレングリコール、エチレンオキサイド/
    プロピレンオキサイド共重合体、アルキルベンゼンスル
    ホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、およびそれらの変性
    体から選ばれたものであることを特徴とする請求項
    (5)記載のプラスチック積層体。
JP1295552A 1989-11-14 1989-11-14 プラスチック積層体 Expired - Fee Related JP2987854B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1295552A JP2987854B2 (ja) 1989-11-14 1989-11-14 プラスチック積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1295552A JP2987854B2 (ja) 1989-11-14 1989-11-14 プラスチック積層体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03155942A JPH03155942A (ja) 1991-07-03
JP2987854B2 true JP2987854B2 (ja) 1999-12-06

Family

ID=17822123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1295552A Expired - Fee Related JP2987854B2 (ja) 1989-11-14 1989-11-14 プラスチック積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2987854B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03155942A (ja) 1991-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5334431B2 (ja) 易接着性ポリエステルフィルム
CN111051063A (zh) 高硬度成型用树脂片以及使用该树脂片得到的成型品
US5633079A (en) Hard coat film having an easily slipping property and process for producing the same
JPH09226079A (ja) 表面硬化フィルム
JP2007327065A (ja) 積層ポリエステルフィルム
WO2014083643A1 (ja) ガラス調意匠を有する物品
JP3629853B2 (ja) ハードコートフィルム
CN113518701A (zh) 高硬度成型用树脂片和使用其的成型品
JP2987854B2 (ja) プラスチック積層体
TWI577733B (zh) Active energy ray hardening resin composition
JP4161251B2 (ja) 白色被覆ポリエステルフィルム
KR910007308B1 (ko) 표면 경화 폴리에스테르 필름 및 그의 제법
JPH09254325A (ja) ブラウン管保護用フィルム積層体
CN114929479A (zh) 防眩性叠层体
JP3218704B2 (ja) 帯電防止性ハードコートフィルム
JP2009241575A (ja) 二軸配向積層ポリエステルフィルム
WO2021033483A1 (ja) 防眩性積層体
JP2805880B2 (ja) ポリエステルフィルム被覆金属板
JPH0848010A (ja) 積層フィルム
WO2023063117A1 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP3827168B2 (ja) 表面硬度化フィルム
JP7413071B2 (ja) 透明樹脂積層体並びにそれを用いた透明基板材料及び透明保護材料
CN113614585A (zh) 防眩性叠层体
JPH09157420A (ja) 保護用フィルム
JP2005022087A (ja) 光学用フィルムおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees