JP2985144B2 - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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JP2985144B2
JP2985144B2 JP7233128A JP23312895A JP2985144B2 JP 2985144 B2 JP2985144 B2 JP 2985144B2 JP 7233128 A JP7233128 A JP 7233128A JP 23312895 A JP23312895 A JP 23312895A JP 2985144 B2 JP2985144 B2 JP 2985144B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷用紙などの媒
体上に高速かつ高品質にデータを印刷することのできる
プリンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙などの媒体上に所定の情報を視覚的に
認識可能に記録する方法としては、刷版を用いて印刷機
により高速に、同一の情報を大量の媒体上に記録する方
法や、コンピュータの端末装置として用いられるような
プリンタなどにより、低速ながら任意のデータを比較的
小数の媒体上に印字する方法などがよく知られている。
しかしまた、可変なデータ、すなわちたとえば1枚ずつ
に異なるデータを、高速に大量に記録したいという要望
もあり、そのための高速なプリンタ装置も実用化されて
いる。
【0003】可変データを高速印刷するそのようなプリ
ンタ装置は、印刷媒体を高速に搬送する搬送手段、その
搬送手段により搬送される用紙上に高速にイメージを記
録する印刷手段、順次入力される印刷データが適切に用
紙上に印刷されるようにそれらを適切に制御する制御手
段などから構成される。そして、その印刷手段には、た
とえばインクジェットヘッドによりインクジェット方式
により印刷を行う方法などが適用されている。インクジ
ェット方式により印刷を行うそのような高速プリンタ装
置としては、たとえば毎秒5m、A4サイズの印刷用紙
であれば毎秒15枚以上の速度で印刷を行う装置も実用
化されている。
【0004】また、そのような高速プリンタ装置の適用
対象としては、たとえば株券や各種金券などのように、
印刷量が大量であり、かつそれぞれに異なる番号を印刷
しなければならないような書類の印刷がある。そのよう
な重要な書類を印刷をする際には、印刷内容の重複や脱
落などの不良はもとより、カスレやつぶれなどの不良印
刷、線幅や濃淡のバラツキなどの低品質な印刷も許され
ず、正確なデータを高品質に印刷することが求められ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなプ
リンタ装置においては、前述したような印刷不良を削減
するために、プリンタ装置、特に印字ヘッドの検査をし
たいう要望があったが、その検査が適切に行えないとい
う問題があった。印字ヘッドなどの装置の検査を、目視
により行うことは不可能であり、何らかのいわゆる試し
刷りを行い、その印字状態から印字ヘッドの検査するこ
とになる。しかし、その試し刷りを行ったとしても、た
とえば1ドット以下のドットのずれや、小さなゴミやカ
スレ、あるいは濃淡のわずかなムラなどの、細かな印字
品質を検査するためには、熟練をした作業者が経験に基
づいて行う必要があり、誰でも迅速に検査できるもので
はなかった。
【0006】また、インクジェットヘッドのような多少
特別な印字ヘッドを有効に検査できる試し刷り用の検査
用イメージを用意することは難しく、検査が有効に行え
ない場合があった。さらに、通常の動作モードで試し刷
りを行い印字状態を検査しようとすると、このような高
速なプリンタ装置では多量の印刷用紙に一気に印刷して
しまうため、印刷用紙が無駄になるという問題も生じ
た。また、前述したような重要な書類を印刷する際に
は、たとえば不良印刷が発生した場合にはその不良印刷
物を明確に廃棄してから再びプリンタ装置の稼働が許さ
れるなど、印刷物が厳しく管理されている場合が多い。
そのため、実際に印刷するイメージデータを使用した試
し刷りが行えない場合が多く、試し刷りにより印字品質
をチェックできない場合もあった。
【0007】したがって本発明の目的は、たとえば印刷
の開始時などにおいて、印字ヘッドなどの検査を自動的
に行うことができ、これにより不良な印刷物を排除し正
確で高品質な印刷が行える信頼性の高いプリンタ装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、印字ヘッドの検査が可能なテストパタンをプリンタ
装置内で生成し、そのテストパタンをを用いて印字ヘッ
ドの検査を行うようにした。すなわち、そのテストパタ
ンを実際に印字し、その印字されたテストパタンをセン
サにより読み込み、読み込んだイメージと元のテストパ
タンとを比較照合し、印字ヘッドの状態を把握できるよ
うにした。
【0009】したがって、本発明のプリンタ装置は、
印刷媒体ごとに順次入力されるビットマップ形式のイメ
ージデータを、順次印刷するプリンタ装置であって、
定のテストパタンをビットマップ形式で生成するテスト
パタン生成手段と、所定幅の印刷領域を有する印刷ヘッ
ドが複数個、各印刷ヘッドの印刷領域が実質的に主走査
方向において連続し、各印刷ヘッドにより副走査方向の
同一の位置に画素を印刷可能なように配置され、入力さ
れたイメージデータ、または、前記生成されたテストパ
タンのイメージデータを被印刷媒体上に印刷する印刷手
段と、前記印刷された被印刷媒体上のイメージをビット
マップ形式で読み込む画像センサ手段と、前記生成され
たテストパタンのビットマップ形式のイメージデータ
と、前記読み込んだ被印刷媒体からのビットマップ形式
のイメージデータとをビット単位で照合し、前記印刷手
段の前記印刷ヘッドの位置をビット単位で検査し、当該
印刷ヘッドの配置が適切か否かを検査する検査手段とを
有する。
【0010】好適には、前記検査の結果、少なくともい
ずれかの前記印刷ヘッドの配置が適切でなかった場合
に、前記印刷手段の前記印刷ヘッドの位置を調整する印
刷ヘッド位置調整手段をさらに有する。
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のプリンタ装置の一実施の
形態を図1〜図13を参照して説明する。本実施の形態
のプリンタ装置は、ホストコンピュータより入力される
印刷データを、複数のインクジェットヘッドを用いて高
速に印刷する大規模プリンティングシステムであり、特
に、プリンタ装置内で生成されるテストパタンを用い
て、印字ヘッドの状態や、印字された文字の品質を検査
できるようにしたものである。
【0014】まず、図1および図2に基づいて、本実施
の形態のプリンタ装置の各部の構成について説明する。
図1は、本実施の形態のプリンタ装置100の構成を示
す機能ブロック図である。プリンタ装置100は、用紙
搬送部110、印刷部200、ヘッド駆動部230、印
刷イメージ記憶部240、インターフェイス部250、
テストパタン生成部300、イメージ読み取り部40
0、検査イメージ記憶部460、モニタ470、検査部
500、制御部600、操作部610およびヒータ62
0を有する。
【0015】図2は、プリンタ装置100の全体の概略
外観図である。プリンタ装置100は、実際に印刷用紙
が搬送され、印刷が行われ、印刷結果が検査される本体
700、その本体700とは別筐体に収容されている制
御ユニット710、および、同様に別筐体に収容されて
いる操作ユニット725より構成されている。図2にお
いて(A)は本体700の側面図、(B)は本体700
の上面図、(C)は制御ユニット710を示す図、
(D)は操作ユニット725を示す図である。
【0016】用紙搬送部110は、被印刷媒体である印
刷用紙を順次搬送する紙送り機構である。用紙搬送部1
10は、図2(A)に示すように、ホッパより順次カッ
ト紙を送出するホッパユニット110-1、印刷ヘッド2
20-1〜220-4下を印刷用紙を搬送する印刷部用紙搬
送ユニット110-2、CCDカメラ440-1〜440 -4
下を印刷用紙を搬送する検査部用紙搬送ユニット110
-3、ヒータ620中を搬送するヒータ部用紙搬送ユニッ
ト110-4、および、排紙された印刷用紙を蓄積する図
示せぬスタッカユニットが一体的に連結されて構成され
ているものであり、これにより、印刷用紙を高速かつ所
定の速度で安定して、本体700中を搬送する。
【0017】用紙搬送部110は、印刷用紙を送るロー
ラやガイド、印刷用紙の位置を検出するセンサ、ローラ
の回転速度から用紙搬送速度を検出するエンコーダなど
から構成され、制御部600から入力される制御信号に
基づいて、印刷用紙の搬送・停止、速度調整などが行わ
れる。また、図2(B)に示すような、印刷部用紙搬送
ユニット110-2の先頭付近の紙送りローラに設けられ
たエンコーダ111からのパルスは、印刷時のタイミン
グを生成する信号として印刷部200に出力される。な
お、本実施の形態の用紙搬送部110は、3m/s程度
で印刷用紙を搬送する。
【0018】印刷部200は、制御部600から入力さ
れる制御信号に基づいて、印刷イメージ記憶部240に
記憶されているイメージデータを印刷用紙に印刷する。
印刷部200について、図3〜図6を参照して詳細に説
明する。図3は、印刷部200の構成を示すブロック図
である。図4(A)は印刷部200のヘッド220-1
220-4の配置を示す図、図4(B)は後述するイメー
ジ読み取り部400のカメラ440-1〜440-4の配置
を示す図である。印刷部200は、4個の印刷部200
-1〜200-4を有する。各印刷部200 -i(i=1〜
4)には、制御部600から制御信号が入力され、印刷
イメージ記憶部240に記憶されているイメージデータ
が読み込まれる。また、前述した用紙搬送部110のエ
ンコーダ111からの信号は、全ての印刷部200-1
200-4に共通に入力される。
【0019】各印刷部200-i(i=1〜4)は、印刷
制御部210-iおよびヘッド220 -iを有する。印刷制
御部210は、制御部600から入力される制御信号,
および、用紙搬送部110のエンコーダ111から入力
される信号に基づいて、搬送される印刷用紙に対するヘ
ッド220の動作タイミングや、ヘッド220における
後述するインク滴下速度を制御する。ヘッド220は、
各々ドット密度が240dpiで印字幅Wh が4インチ
のインクジェットヘッドであり、印刷制御部210から
の制御に従って、印刷イメージ記憶部240から読み出
したイメージデータを順次記録する。本実施の形態にお
いては、4個のヘッド220-1〜220-4が、図4
(A)に示すように、各ヘッドの印字ドットが連続する
ように配置されており、全体として16インチ(4イン
チ×4個)の印字幅Wp で印刷用紙に印字できるように
なっている。
【0020】さらに、ヘッド220の印字方式につい
て、図5を参照して説明する。図5は、ヘッド220の
構造および動作原理を説明する図である。ヘッド220
において、インクボトル221内のインク224は、各
ドットに対応するノズル222から、100kHzの周
期で、すなわち、毎秒10万滴が滴下される。その各イ
ンク224に対して、ノズル222の下を搬送されてい
る印刷用紙800の当該位置が黒に印字されるべき位置
であった場合には、そのインク224はそのまま印刷用
紙800上に滴下され、印刷用紙800のその位置を黒
くする。また、その位置が印字されるべきでない空白の
位置であった場合には、図示せぬ電界印加手段により電
界を印加し、インク224をキャッチャ223側に引き
寄せる。その結果、そのインク224はキャッチャ22
3内に回収され、印刷用紙800上には滴下されない。
【0021】このような方法により、ヘッド220は、
図6に示すように、ドットピッチが約0.1mm、ドッ
トサイズが直径約0.1mmのドットを適宜印字してい
き、所望のイメージを印刷する。なお、ヘッド220に
おいては、同一の位置に複数のインク224を滴下する
ことも可能であり、プリンタ装置100はこれにより疑
似階調を表現する。また、本実施の形態においては、イ
ンクジェットヘッドとして、サイテックス・ディジタル
・プリンティング社製の240dpi/4インチインク
ジェットヘッドを使用する。
【0022】ヘッド駆動部230は、前述した印刷部2
00のヘッド220の位置の微調整を行う手段である。
本実施の形態においては、4個のヘッド220-1〜22
-4を用いて1枚の印刷物を印刷しているため、これら
の位置がずれると印字されるドットの位置もずれて、適
切に印刷が行えなくなる。そのため、ヘッド駆動部23
0の位置をプリンタ装置100の解像度と同レベルの精
度で調整する必要があり、ヘッド駆動部230は、その
位置調整を行う。
【0023】したがって、ヘッド駆動部230は、4個
のヘッド220-1〜220-4に対応した4個のヘッド駆
動部230-1〜230-4を有する。各ヘッド駆動部23
-i(i=1〜4)は、ヘッド220-1〜220-4の位
置を移動させるステップモータと、その移動範囲を限定
するリミットスイッチなどから構成されており、予め設
定されたその移動範囲内で、制御部600より入力され
る制御信号に基づいて、ヘッド220-1〜220-4の位
置調整を行う。
【0024】なお、制御部600においては、後述する
検査部500における印刷結果の検査の結果に基づい
て、各ヘッド220-i(i=1〜4)の位置調整の信号
を生成する。また、ヘッド220の調整は、印字ヘッド
の方向である主走査方向(図4におけるX方向)およ
び、印刷用紙の搬送方向に等しい副走査方向(図4にお
けるY方向)の両方について行う。ただし、Y方向の調
整については、このヘッド220の位置合わせと、ヘッ
ド220おける印字タイミングの調整を合わせて行うこ
とにより、最終的に適切な印刷が行えるように調整され
る。
【0025】印刷イメージ記憶部240は、印刷部20
0により印刷用紙800上に印刷されるイメージデータ
を記憶するメモリであり、本実施の形態においては、デ
ュアルポートRAMが用いられている。印刷イメージ記
憶部240には、インターフェイス部250を介してホ
ストコンピュータから転送されてきたイメージデータ、
あるいは、テストパタン生成部300で生成されたイメ
ージデータが、ビットマップ形式で記憶される。
【0026】インターフェイス部250は、図示せぬホ
ストコンピュータから転送されるイメージデータを印刷
イメージ記憶部240に転送するインターフェイスであ
り、本実施の形態においては、専用のシリアルインター
フェイスである。印刷イメージデータは、このインター
フェイス部250により、印刷速度に応じて高速に転送
される。
【0027】テストパタン生成部300は、プリンタ装
置100の各部が正常に動作し、適切に印刷が行えるか
否かをチェックするためのテストパタンを生成する。本
実施の形態においては、そのチェックに用いるイメージ
データはテストパタン生成部300内のROMに予め記
憶されており、制御部600から入力される制御信号に
基づいて、そのイメージデータを読み出し、ビットマッ
プイメージに展開し、印刷イメージ記憶部240に出力
する。なお、制御部600は、プリンタ装置100を立
ち上げた時など、一連の印刷作業を行う前に、テストパ
タン生成部300にテストパタンを生成させ、テスト印
字を行ってプリンタ装置100の印字状態をチェックす
る。
【0028】本実施の形態においては、テストパタンと
しては、4個のヘッド220-1〜220-4の位置調整の
ための第1のテストパタンと、印字ヘッドの状態を評価
するための第2のテストパタン、および、印字された文
字品質を評価するための第3のテストパタンの3個のテ
ストパタンを用いる。ヘッド220-i(i=1〜4)の
位置調整のための第1のテストパタンの一部を図7に示
す。図7(A)はそのテストパタンの一部を示す図、
(B)は(A)の領域Cを拡大した図である。
【0029】図7に示すような、2個のヘッド22
-i,220-i-1(i=1〜3)間に1ドットの間隙が
あるようなパタンを印字し、印刷されたイメージ上にお
いても、その間隙dが1ドット分の間隙になっているか
否かをチェックすれば、その2個のヘッド間のX方向
(主走査方向)の位置のずれが検出でき、補正も可能と
なる。また、図7(B)のテストパタンE1,E2に示
すような,X方向に印字されたパタンが、同じ列上に印
字されているか否かをチェックすることにより、2個の
ヘッド220-i,220-i-1のY方向(副走査方向)の
印字位置のずれが検出でき、補正も可能となる。
【0030】また、印字ヘッドの状態を検査するための
第2のテストパタンを図8に示す。図8に示す第2のテ
ストパタンは、3個のテストパタンF,G,Hから構成
されている。テストパタンFは、Y方向1ドットごと
に、X方向に直線を引いたパタン、すなわち、各ヘッド
の全ドットを黒または白に交互にして印字したパタンで
ある。テストパタンGは、X方向1ドットごとに黒また
は白を交互に印字し、Y方向に直線を引いたパタンであ
る。テストパタンHは、テストパタンGの各ドットの黒
または白を反転させたパタンである。
【0031】このような第2のテストパタンを用いれ
ば、たとえば、ヘッド220の機能を1ドットごとに検
査できる。tatoeba、ノズルの詰まりやインクの
漏れ、あるいは他のドットとの干渉などがあれば、直ち
に検出できる。
【0032】第3のテストパタンは、図示しないが、種
々の文字が多数配置されているようなテストパタンであ
る。この第3のテストパタンを用いて、有意な文字・図
形の印字品質のチェックを行う。具体的には、文字の不
揃い、文字細り、文字太り、印刷位置違い、白抜け、ピ
ンホール、文字スキュー、汚れ、濃度差、および、文字
の欠けなどのチェックを行う。
【0033】イメージ読み取り部400は、印字内容お
よび印字品質をチェックするために、印刷部200によ
り印刷用紙上に印刷されたイメージを読み込み、ビット
マップイメージデータとして検査イメージ記憶部460
に出力する。イメージ読み取り部400について、図9
〜図12を参照して詳細に説明する。図9は、イメージ
読み取り部400の構成を示すブロック図である。イメ
ージ読み取り部400は、4個のイメージ読み取り部4
00-1〜400-4より構成される。各イメージ読み取り
部400-i(i=1〜4)には、制御部600から制御
信号が入力される。また各イメージ読み取り部400-i
からは、読み込まれたイメージデータが検査イメージ記
憶部460に出力される。
【0034】各イメージ読み取り部400-i(i=1〜
4)は、エッジ検出センサ410-i、エンコーダ部42
-i、光照射部430-i、CCDカメラ440-iおよび
制御部450-iを有する。エッジ検出センサ410は、
各イメージ読み取り部400のCCDカメラ440の近
傍に設けられており、印刷部200による印刷が終了し
搬送されてきた印刷用紙800のエッジを検出する。エ
ッジを検出したら、その旨の信号を制御部450に出力
する。
【0035】エンコーダ部420は、同じくイメージ読
み取り部400のCCDカメラ440の近傍に設けられ
ており、エッジ検出センサ410で検出された印刷用紙
800の搬送速度を検出する。エンコーダ部420の構
成について図10を参照して説明する。エンコーダ部4
20は、エンコーダ421、カウンタ422および速度
算出部423を有する。エンコーダ421は、たとえば
用紙搬送部110の印刷用紙搬送ローラと一体的に回転
し、回転角度に対応した所定のパルスを出力する。その
パルスをカウンタ422で計数し、速度算出部423に
おいて所定の時間内の前記計数値に基づいて、印刷用紙
800の搬送速度を算出する。
【0036】光照射部430は、後述するCCDカメラ
440にてイメージを取り込む印刷用紙上の領域に、適
切な光量を与える手段である。本実施の形態において
は、筐体内に設けられたハロゲンランプの光を、ファイ
バケーブルにて案内して、CCDカメラ440の撮像範
囲に照射する。CCDカメラ440においてイメージを
取り込む際には、印刷用紙800の搬送速度が速くなる
と必要な光量も大きくなる。すなわち、印刷用紙800
の搬送速度と必要な光量はほぼ比例関係となる。したが
って、光照射部430で照射する光量は、エンコーダ4
21において検出された印刷用紙の搬送速度に基づいて
制御される。
【0037】CCDカメラ440は、印刷されたイメー
ジを読み込み、検査イメージ記憶部460に出力する。
そのCCDカメラ440の構成について、図11および
図12を参照して説明する。図11は、CCDカメラ4
40および検査イメージ記憶部460の構成を示すブロ
ック図であり、図12は、さらにラインセンサ441の
動作を説明する図である。CCDカメラ440は、ライ
ンセンサ441、出力アンプ442、A/D変換器44
3、シフトレジスタ444、ラインメモリ445および
バススイッチャ446を有する。
【0038】ラインセンサ441は、分解能が16ドッ
ト/mmで、水平方向に2048素子、垂直方向に96
段のTDI(時間遅延積分)段数を有するTDI−CC
D(charge coupled device) センサである。したがっ
て、1個のラインセンサ441による読み取り幅Wcは
128mmとなる。本実施の形態においては、4個のラ
インセンサ441-1〜441-4を、図4(B)に示すよ
うにその読み取り範囲を一部重複させて配置しており、
全体としてヘッド220の印字幅Wp の範囲を全て読み
込めるようになっている。また、TDI−CCDセンサ
441には15MHzのクロックが印加される。したが
って、1ラインスキャン時間は約17μsとなる。
【0039】TDI−CCDセンサ441について図1
2を参照して説明する。TDI−CCDセンサ441に
おいては第1列目の素子(ROW1)で検出した光学的
イメージはアレイの前面に結像し、フォトンにより生成
された電荷は1ラインの走査に対応する蓄積時間の間、
ポテインシャル井戸に集められる。そして、垂直方向
(TDI段方向)のクロックによって、その電荷は次の
列(ROW2)に垂直的にシフトされる。次の列におい
て、前と同じイメージが結像していれば、ROW2で生
成された電荷が前の列からの電荷に加算されることにな
り、感度あるいは露出時間が2倍になったことになる。
【0040】したがって、画像の動きに、垂直方向のク
ロックおよびTDI転送方向を同期させておけば、TD
I段数だけ積分されることになる。本実施の形態のTD
I−CCDセンサ441においては、TDI段数が96
段なので、検出されたイメージは96倍に積分される。
積分されたデータは、最終的には、TDI−CCDセン
サ441の水平方向シフトレジスタからシリアルに出力
される。また、TDI−CCDセンサ441は2048
ビットの水平解像度を有しており、それらが8個のタッ
プより出力される。したがって、1タップからは256
ビットのデータが出力される。
【0041】TDI−CCDセンサ441の各タップか
ら出力されたデータは、出力アンプ442-1〜442-8
で順次増幅され、A/D変換器443-1〜443-8でA
D変換されてシフトレジスタ444-1〜444-8に入力
される。さらに、256ビット分のデータがラインメモ
リ445-1〜445-8に蓄積され、8個のラインメモリ
445-1〜445-8が順次バススイッチャ446により
選択されて、各ラインのデータごとにページメモリ46
-1に入力される。なお、本実施の形態で用いたTDI
−CCDセンサ441は、DALSA社製のTDICC
D/IT−E1イメージセンサである。
【0042】制御部450は、イメージ読み取り部40
0の各部を制御する制御手段である。制御部450にお
いては、制御部600からの制御信号や、前述したよう
なエッジ検出センサ410によるエッジ検出の情報、エ
ンコーダ部420による印刷用紙搬送速度の情報に基づ
いて、光照射部430の光量の制御や、CCDカメラ4
40にイメージ読み込みの制御を行う。
【0043】検査イメージ記憶部460は、イメージ読
み取り部400で読み込まれたイメージデータを記憶す
る記憶手段である。本実施の形態において、ページメモ
リ460は、図11に示したような、4個のCCDカメ
ラ440-1〜440-4に対応した、4個のページメモリ
460-1〜460-4より構成される。
【0044】モニタ470は、4個のCCDカメラ44
-1〜440-4で読み込んだイメージデータを、そのま
ま表示する表示装置であり、4個のCCDカメラ440
-1〜440-4に対応した4個のモニタ470-1〜470
-4より構成される。このモニタ470は、たとえば図2
に示すように制御ユニット710上に載置され、通常時
は、作業者が目視で大まかな状況把握をするのを助け、
異常時には印刷結果を確認するために用いられる。
【0045】検査部500は、印刷イメージ記憶部24
0に記憶されている印刷イメージと、検査イメージ記憶
部460に記憶されている印刷物から読み込んだ検査イ
メージとを比較照合し、印刷状態が適切か否かを判定
し、その判定結果を制御部600に出力する。本実施の
形態において、検査部500は、通常のマイクロプロセ
ッサを有する演算処理手段により実現される。以下、図
13のフローチャートを参照して検査部500の動作に
ついて説明する。
【0046】まず、検査をスタートすると(ステップS
0)、4個のCCDカメラ440-1〜440-4で読み取
られ、4個のページメモリ460-1〜460-4に格納さ
れている各イメージデータを、1枚のフレーム中にマッ
ピングし、1枚のイメージデータとして取り扱えるよう
にする(ステップS1)。次に、その読み込んだイメー
ジデータと、印刷イメージ記憶部240に記録されてい
る印刷イメージデータとに共通の基準の画素を決定し、
両イメージ間で画素の対応がとれるようにする(ステッ
プS2)。たとえば、読み込んだイメージデータのエッ
ジ検出された上辺の画素を基準にして両イメージデータ
の対応をとったり、両者の黒画素の重心点を検出して、
その点を基準にして対応する画素を決定するなどの処理
を行う。
【0047】次に、この検査が、たとえば図7に示した
ような特定のテストパタンを用いて、プリンタ装置10
0の特定の動作・機能を検査しようとする検査であった
場合には(ステップS3)、検査イメージ記憶部460
に記憶されている読み込んだイメージデータより当該テ
ストパタンをサーチし、そのパタンの印字状態をチェッ
クする(ステップS4)。そして、その印字状態が適切
であった場合には(ステップS5)、当該動作・機能検
査が良好であったことを出力して(ステップS12)、
検査を終了する(ステップS14)。また、ステップS
5において、その印字状態が不適切であった場合には、
当該動作・機能に問題があることを出力して(ステップ
S13)。検査を終了する(ステップS14)。
【0048】ステップS3において、この検査が通常の
印刷動作中の印刷結果の検査などであって、印刷イメー
ジの全体的なマッチングを行う検査であった場合には、
圧縮したイメージでマッチングを行うのか原イメージで
マッチングを行うのかの設定を調べ(ステップS6)、
圧縮したイメージでマッチングを行うモードであった場
合にはステップS7で圧縮を行う。この圧縮は、たとえ
ば、2×2あるいは3×3の画素にイメージを分割し、
各要素の合計画素値が所定値以上だった場合に対応する
画素を1にするような処理を行い、原イメージを1/4
あるいは1/9に圧縮する。次に、マッチングを行う。
マッチングは、読み取ったイメージデータと、元の印刷
イメージデータの画素を順次比較し(ステップS8)、
不一致となった画素の数を累積する(ステップS9)。
なお、このマッチングは、複数の画素について同時的に
行う。たとえばイメーデータが2値データで、前記マイ
クロプロセッサが32ビットCPUであれば、32個の
画素について同時にマッチングを行う。
【0049】そして、累積した不一致画素数が、予め定
めた閾値THLより大きくなった場合には(ステップS
10)、印刷物から読み取ったイメージデータは元の印
刷イメージデータとは異なる、すなわち、印刷内容ある
いは印字品質に問題があるものと判定する。そして、印
刷結果が不良である旨の信号を出力して(ステップS1
3)、検査を終了する(ステップS14)。累積した不
一致画素数が、閾値THLを越えない状態で(ステップ
S10)、マッチング対象の領域の全画素についてマッ
チングを終えたら(ステップS11)、印刷結果が正常
である旨の信号を出力して(ステップS12)、検査を
終了する(ステップS14)。
【0050】このような動作により、検査部500は印
刷イメージ記憶部240および検査イメージ記憶部46
0に記憶されているイメージデータを比較する。検査結
果は、制御部600に出力される。
【0051】制御部600は、プリンタ装置100を構
成する各部を制御して所望の動作をさせるための制御部
である。制御部600には、制御部600内のイーサー
ネットI/Fを介して、上位のホストコンピュータよ
り、印刷条件や制御条件が入力される。制御部600
は、その入力データに基づいて、用紙搬送部110、印
刷部200、イメージ読み取り部400、および、後述
するヒータ620などの動作条件を設定し、印刷用紙の
搬送、その印刷用紙への印刷、および印刷されたイメー
ジの読み込みが同期して適切に行えるように制御する。
【0052】また、制御部600は、一連の印刷作業に
先立って、自動的にあるいは作業者の指示により、プリ
ンタ装置100の動作の検査を行う。場合によっては、
その検査結果に基づいて、印刷部200のヘッド220
の位置を補正するように、ヘッド駆動部230を制御す
る。さらに、制御部600は、印刷作業中であって、検
査部500より印刷不良を示す信号が入力された際に
は、直ちに印刷作業を中止するように、用紙搬送部11
0および印刷部200などを制御する。
【0053】操作部610は、プリンタ装置100に対
して作業条件や印刷パラメータの設定などの比較的簡単
な操作を行ったり、プリンタ装置100から通知される
データを作業者に知らせるための操作端末である。本実
施の形態においては、汎用のパーソナルコンピュータを
RS232Cインターフェイスにより接続して用いてい
る。操作部610には、また、印刷状態の検査結果のロ
グファイルなども出力される。
【0054】ヒータ620は、プリンタ装置100の本
体700の最後段に設けられ、印字された印刷用紙80
0上のインクを乾かすための温風のブロアである。
【0055】次に、プリンタ装置100の動作について
説明する。まず、一連の印刷作業を行う前に、操作部6
10からの作業者の指示により、プリンタ装置100の
印刷状態および印字品質などの検査を行う。作業者の操
作に基づいて、制御部600はテストパタン生成部30
0にテストパタンの生成を指示する。テストパタン生成
部300は、まず、図7に示すようなテストパタンを含
む第1のテストパタンを生成し、印刷イメージ記憶部2
40に出力する。印刷部200は、がこのテストパタン
を印刷イメージ記憶部240から読み出して印刷用紙8
00上に印刷する。
【0056】印刷用紙800に印刷されたテストパタン
は、イメージ読み取り部400より読み込まれ検査イメ
ージ記憶部460に記憶される。そして、検査部500
において、そのパタンがチェックされ、印刷が適切か否
か、すなわちヘッド220の位置が正確か否かの検査が
行われ、検査結果が制御部600に出力される。検査結
果が不適切だった場合には、制御部600は検査部50
0から入力されるデータに基づいて、ヘッド220の位
置を適切な位置に補正するように、ヘッド駆動部230
を制御する。
【0057】続いて制御部600は、テストパタン生成
部300に図8に示す第2のテストパタンの生成を指示
する。これにより、テストパタン生成部300は主に印
字ヘッドの状態を検査する第2のテストパタンを生成
し、印刷イメージ記憶部240に出力する。第1のテス
トパタンの時と同様に、このテストパタンは印刷部20
0により印刷用紙800上に印刷され、その印刷された
イメージがイメージ読み取り部400により読み込まれ
て検査イメージ記憶部460に記憶される。検査部50
0においては、今度は印刷イメージ記憶部240に記憶
されているデータを基準データとして、検査イメージ記
憶部460に記憶されたイメージデータをテンプレート
マッチングし、両イメージの不一致画素数を調べる。
【0058】不一致画素数が所定の閾値THLより多い
場合には、印字品質が基準以下と判定して、その旨の信
号および付随する検査結果のデータを制御部600に出
力する。制御部600は、その結果を操作部610に出
力して、作業者に印字ヘッドの状態が適切でないことを
知らせる。不一致画素数が所定の閾値THL以下の場合
には、検査部500は印字ヘッドの状態が正常であると
判定してその旨の信号を制御部600に出力する。制御
部600は、その状態を操作部610を介して作業者に
知らせる。
【0059】さらに同様の検査方法により、前述した第
3のテストパタンを用いて印字品質の検査を行う。この
検査結果も、第2のテストパタンによる検査時と同様に
作業者に通知される。
【0060】作業者は、このテスト結果により、プリン
タ装置100が正常に動作することを確認した上で、本
番の印刷作業に移る。まず、操作部610、あるいは、
上位のホストコンピュータを介して印刷内容、印刷条件
などの設定を行う。これにより、プリンタ装置100の
制御部600は、用紙搬送部110、印刷部200、イ
メージ読み取り部400、および、ヒータ620などの
稼働条件の設定を行う。条件の設定などが終了し、本番
の印刷作業が開始されると、プリンタ装置100にはイ
ンターフェイス部250を介して順次印刷するビットマ
ップイメージデータが入力され、印刷イメージ記憶部2
40に順次記憶される。そして、印刷イメージ記憶部2
40に記憶されたイメージデータを、印刷部200が読
み出し、印刷用紙800に印字する。
【0061】印刷用紙800に印刷されたイメージはイ
メージ読み取り部400により読み込まれ、検査イメー
ジ記憶部460に記憶される。検査イメージ記憶部46
0に記憶されたイメージデータは、逐次モニタ470に
出力される。そして、検査イメージ記憶部460に記憶
されたイメージデータは、印刷イメージ記憶部240に
記憶されている元のイメージデータと検査部500にお
いて比較照合され、両イメージが一致するか否かが判定
される。両イメージ間で、異なる画素が所定数以上あっ
た場合には、両イメージが一致しない、すなわち、何ら
かの理由により印字状態が適切でないと判断して、その
旨の信号が制御部600に入力される。そして、制御部
600は、その信号に基づいて、用紙搬送部110およ
び印刷部200に処理の中止を命令し、直ちに印刷作業
を中止する。
【0062】このように、本実施の形態のプリンタ装置
100は、印刷内容および印刷状態の検査を行いなが
ら、毎秒3m程度の速さで高速に印刷を行うことができ
る。これにより、印刷内容の重複や脱落などのトラブル
をほぼ完全に回避することができ、重要なドキュメント
も高い信頼性をもって印刷することができる。また、印
刷不良が発生した場合には、直ちに印刷処理を中止する
ことができるので、不良な印刷物を最小限に抑えること
ができる。さらに、印刷ヘッド自身の不良だけでなく、
印刷用紙の搬送状態、印刷用紙と印刷ヘッド間のギャッ
プ調整の不良による汚れなど、総合的に印刷内容および
印字品質の検査ができるため、より高品質に印刷が行え
る。
【0063】なお、本発明は本実施の形態に限られるも
のではなく、種々の改変が可能である。たとえば、被印
刷媒体は、本実施の形態に示したようなカット紙に限ら
れるものではなく連続紙でもよいし、紙以外の素材の被
印刷媒体であってもよい。その際には、用紙搬送部11
0はその被印刷媒体に合わせて任意の構成にしてよい。
また、連続紙を用いる場合であれば、本体700のヒー
タ620の後段に、連続紙を切断する切断部などを設け
るような構成にしてもよい。
【0064】また、本実施の形態においては、検査部5
00の検査結果は制御部600に一旦入力され、制御部
600からの制御信号に基づいて、たとえば用紙搬送部
110や印刷部200で印刷動作の中止などの処理が行
われた。ところで、本発明を適用したような高速なプリ
ンタ装置においては、印刷の不良が検出された時には、
一刻も速く印刷を停止することが望まれる。しかし、プ
リンタ装置100全体を管理する制御部600を介して
信号を伝達していたのでは、たとえば制御部600の処
理状況によってはタイムラグが発生し、不良印刷を最低
限に抑えることができない可能性も発生する。そこで、
印刷の不良が検出された時には、検査部500から直接
用紙搬送部110やヘッド220などの関係構成部に、
処理を中止する信号を送出するようにしてもよい。
【0065】また、本実施の形態においては、印刷作業
に先立って行う検査処理において、第1〜第3の3個の
テストパタンを用いて、各々印字ヘッドの接合状態、印
字ヘッドの状態、および、印字された文字の品質を検査
するようにしている。しかし、テストパタンはこのよう
なテストパタンに限られるものではなく、任意のテスト
パタンを用いてよい。また、1個のテストパタン上に前
述した全ての検査が行えるようなパタンを印刷し、1回
のテストパタンの印刷により検査を行うようにしてもよ
い。
【0066】また、図13に示したフローチャートを用
いて説明した検査部500の検査方法も、この手順に限
られるものではない。特に、ステップS3において、主
にマッチングにより検査を行う場合と、印字状態を細か
く解析する必要のある検査とを区別して処理を行うよう
にしているが、たとえば検査範囲を限定してマッチング
するなどの方法により、同一の方法によりこれらの検査
を行うことも可能である。そのような検査方法にしても
よい。
【0067】また、不一致画素数の閾値THLも、検査
対象によって可変にしてもよい。たとえば、テストパタ
ンを用いてプリンタ装置の検査を行う時には、閾値TH
Lを小さくして検査を厳しくし、通常運用時には閾値T
HLを大きくして検査を多少緩めるようにしてもよい。
また、印刷物に応じて、この閾値THLを変えるように
してもよい。
【0068】また、本発明は、本実施の形態のプリンタ
装置のような白黒2色で印刷を行うプリンタ装置に限ら
れるものではなく、多値印刷、多色印刷、あるいは、フ
ルカラー印刷などを行うプリンタ装置に対しても適用可
能である。その他の信号処理、信号の伝達経路などにお
いても、本発明の範囲内で任意好適に改変してよい。
【0069】
【実施例】前述した本発明の実施の形態のプリンタ装置
100の、制御ユニット710の具体的な実施例を図1
4に示す。図14は、本実施例の制御ユニット710の
構成を示すブロック図である。図14に示す制御ユニッ
ト710は、メインプロセッサユニット713を中心と
した演算処理装置であって、マスターバス719にメイ
ンプロセッサユニット713、バスコントローラ71
4、フレームメモリコントローラ715、印刷部データ
I/F716、インクジェットヘッド駆動部I/F71
7、RS232CI/F718、インターフェイス部7
23およびフレームメモリ240が接続されている。な
お、以下の本実施例の説明において、図14に図示され
ていない構成部、および、前述した実施の形態で示した
構成部と全く同一機能の構成部については同一の符号を
用いて説明する。
【0070】メインプロセッサユニット713は、図1
に示した本発明の実施の形態における制御部600の処
理を実際に行うプロセッサユニットである。バスコント
ローラ714は、マスターバス719上のデータの転送
を制御するコントローラであり、図1に示した本発明の
実施の形態における各部のデータの転送を制御する。フ
レームメモリは、図1に示した本発明の実施の形態にお
ける印刷イメージ記憶部240である。フレームメモリ
コントローラ715は、印刷イメージ記憶部240への
データのリード/ライトを制御するコントローラであ
る。
【0071】印刷部データI/F716は、印刷イメー
ジデータの転送を行うインターフェイスであり、この印
刷部データI/F716を介してフレームメモリ240
へ、および、印刷イメージ記憶部240からの印刷イメ
ージの転送が行われる。印刷部データI/F716は、
2つのポートを有しており、第1のポートによりホスト
コンピュータからの印刷イメージの転送が、第2のポー
トにより印刷部200への印刷イメージの転送が行われ
る。インクジェットヘッド駆動部I/F717は、ヘッ
ド駆動部230とのインターフェイスである。RS23
2CI/F718は、操作部610とのインターフェイ
スであり、このRS232CI/F718を介して作業
者からの操作、作業者ヘの検査結果の報告などが行われ
る。インターフェイス部723は、ホストコンピュータ
とイーサネットを介して制御信号などのデータの転送を
行うイーサーネットインターフェイスである。
【0072】また、本実施例の制御ユニット710にお
いては、図1に示したイメージ読み取り部400、検査
イメージ記憶部460、モニタ470、および、検査部
500の機能が、4個のCCDカメラ440-1〜440
-4に対応した4個の検査ユニット720-1〜720-4
形で実現されている。各検査ユニット720-i(i=1
〜4)は、RISC−MPUボード712、ビデオRA
Mボード721およびCRTコントロールボード722
を有する。RISC−MPUボード712には、エンコ
ーダ421、エッジ検出センサ410および光照射部4
30が接続されており、各々RISC−MPUボード7
12により制御されている。
【0073】ビデオRAMボード721には、CCDカ
メラ440が接続されており、CCDカメラ440で読
み込んだビットマップイメージデータは、このビデオR
AMボード721に記憶される。また、CRTコントロ
ールボード722は、読み込んだ映像データをそのまま
出力するモニタ470を制御する。これら検査ユニット
720-1〜720-4の各ボードは、ビデオバス711を
介して接続されている。
【0074】そして、本実施例の検査ユニット720に
おいては、ホストコンピュータから印刷部データI/F
716を介して転送された印刷イメージデータは、フレ
ームメモリ240に記憶される。フレームメモリ240
に記憶された印刷イメージデータは、再び印刷部データ
I/F716を介して印刷部200に出力され、印刷部
200で印刷用紙800上に印刷される。印刷用紙80
0に印刷されたイメージデータは、検査ユニット720
-i(i=1〜n)の各CCDカメラ440-iにより読み
込まれ、各々ビデオRAMボード721-iに記録され
る。そしてビデオRAMボード721-iに記録されたイ
メージデータが、ビデオバス711を介してCRTコン
トロールボード722-iに転送され、各々モニタ470
-iに表示される。
【0075】またこの時、すなわち、各CCDカメラ4
40-iで読み込まれたデータがビデオRAMボード72
1に記録された時に、検査ユニット720-1〜720-4
のいずれかのRISC−MPUボード712-i(i=1
〜4)、あるいは、メインプロセッサユニット713が
フレームマッピングおよび位置決めを行う。位置決めが
終了したら、検査ユニット720-1〜720-4の各RI
SC−MPUボード712-1〜712-4において、各検
査ユニット720-1〜720-4のビデオRAMボード7
21-1〜721-4に記憶されているイメージデータを、
各々独立してフレームメモリ240の対応するイメージ
データと比較照合する。そして、4個の検査ユニット7
20-1〜720-4における比較照合の結果が、再び検査
ユニット720-1〜720-4のいずれかの検査ユニット
720-i(i=1〜n)、あるいは、メインプロセッサ
ユニット713によりまとめられ、最終的な検査結果が
得られる。
【0076】なお、テストパタンの生成は、メインプロ
セッサユニット713が、図示せぬ記憶部に予め記憶さ
れているテストパタンを展開して、フレームメモリ24
0に出力することにより生成される。
【0077】本実施例のように制御ユニット710を構
成することにより、本発明を実施することができる。そ
して、特に本実施例の制御ユニット710においては、
CCDカメラ440 -1〜440-4に対応した4個の検査
ユニット720において、各々独立にマッチング処理を
行っているので、本発明の印刷状態の検査が高速に行え
る。
【0078】
【発明の効果】本発明のプリンタ装置によれば、印字ヘ
ッドの検査を自動的に厳密に行うことができるため、こ
れにより、正確で高品質な印刷が高速に行える信頼性の
高いプリンタ装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のプリンタ装置の構成を
示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示したプリンタ装置の全体の外観図であ
り、(A)は本体の側面図、(B)は本体の上面図、
(C)は制御ユニットの外観図、(D)は操作ユニット
の外観図である。
【図3】図1に示したプリンタ装置の印刷部の構成を示
すブロック図である。
【図4】図1に示したプリンタ装置の印刷ヘッドおよび
CCDカメラの配置状態を示す図であり、(A)は4個
の印刷ヘッドの配置状態を示す図、図4(B)は4個の
CCDカメラの配置状態を示す図である。
【図5】図1に示したプリンタ装置の印刷ヘッドの構造
および動作原理を説明する図である。
【図6】図5に示した印刷ヘッドによる印字状態を示す
図である。
【図7】図1に示したプリンタ装置のテストパタン生成
部で生成される第1のテストパタンを説明する図であ
り、(A)はそのテストパタンの一部を示す図、(B)
は(A)の領域Cを拡大した図である。
【図8】図1に示したプリンタ装置のテストパタン生成
部で生成される第2のテストパタンを説明する図であ
る。
【図9】図1に示したプリンタ装置のイメージ読み取り
部の構成を示す図である。
【図10】図9に示したイメージ読み取り部のエンコー
ダ部の構成を示す図である。
【図11】図9に示したイメージ読み取り部のCCDカ
メラの構成を示す図である。
【図12】図11に示したCCDカメラのラインセンサ
として用いられるTDI−CCDセンサの構成および動
作を説明する図である。
【図13】図1に示したプリンタ装置の検査部で行う検
査の動作を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施例として、図2に示したプリン
タ装置の制御ユニットの具体的な構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
100…プリンタ装置、110…用紙搬送部、111…
エンコーダ、200…印刷部、210…印刷制御部、2
20…ヘッド、221…インクボトル、222…ノズ
ル、223…キャッチャ、224…インク、230…ヘ
ッド駆動部、240…印刷イメージ記憶部(フレームメ
モリ)、250…インターフェイス部、300…テスト
パタン生成部、400…イメージ読み取り部、410…
エッジ検出センサ、420…エンコーダ部、421…エ
ンコーダ、422…カウンタ、423…速度算出部、4
30…光照射部、440…CCDカメラ、441…ライ
ンセンサ(TDI−CCDセンサ)、442…出力アン
プ、443…A/D変換器、444…シフトレジスタ、
445…ラインメモリ、446…バススイッチャ、45
0…制御部、460…検査イメージ記憶部(ページメモ
リ)、470…モニタ、500…検査部、600…制御
部、610…操作部、620…ヒータ、700…本体、
710…制御ユニット、711…ビデオバス、712…
RISC−MPUボード、713…メインプロセッサユ
ニット、714…バスコントローラ、715…フレーム
メモリコントローラ、716…印刷部データI/F、7
17…インクジェットヘッド駆動部I/F、718…R
S232CI/F、719…マスターバス、720…検
査ユニット、721…ビデオRAMボード、722…C
RTコントロールボード、723…インターフェイス
部、725…操作ユニット、800…印刷用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 勉 神奈川県川崎市白山1丁目2番4−102 号 (56)参考文献 特開 平6−286295(JP,A) 特開 平5−104833(JP,A) 特開 平7−81191(JP,A) 特開 平2−212150(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被印刷媒体ごとに順次入力されるビットマ
    ップ形式のイメージデータを、順次印刷するプリンタ装
    置であって、 所定のテストパタンをビットマップ形式で生成するテス
    トパタン生成手段と、 所定幅の印刷領域を有する印刷ヘッドが複数個、各印刷
    ヘッドの印刷領域が実質的に主走査方向において連続
    し、各印刷ヘッドにより副走査方向の同一の位置に画素
    を印刷可能なように配置され、前記入力されたイメージ
    データ、または、前記生成されたテストパタンのイメー
    ジデータを被印刷媒体上に印刷する印刷手段と、 前記印刷が行われた被印刷媒体上のイメージをビットマ
    ップ形式で読み込む画像センサ手段と、 前記生成されたテストパタンのビットマップ形式のイメ
    ージデータと、前記読み込んだ被印刷媒体からのビット
    マップ形式のイメージデータとをビット単位で照合し、
    前記印刷手段の前記印刷ヘッドの位置をビット単位で検
    査し、当該印刷ヘッドの配置が適切か否かを検査する検
    査手段と を有するプリンタ装置。
  2. 【請求項2】前記検査の結果、少なくともいずれかの前
    記印刷ヘッドの配置が適切でなかった場合に、前記印刷
    手段の前記印刷ヘッドの位置を調整する印刷ヘッド位置
    調整手段 をさらに有する請求項2に記載のプリンタ装
    置。
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