JP2975133B2 - 回転伝達装置 - Google Patents

回転伝達装置

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JP2975133B2
JP2975133B2 JP991091A JP991091A JP2975133B2 JP 2975133 B2 JP2975133 B2 JP 2975133B2 JP 991091 A JP991091 A JP 991091A JP 991091 A JP991091 A JP 991091A JP 2975133 B2 JP2975133 B2 JP 2975133B2
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健一郎 伊藤
博海 野尻
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/069Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags
    • F16D41/07Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by pivoting or rocking, e.g. sprags between two cylindrical surfaces

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の駆動軸と車
輪の間に装着して、その両者の回転差に応じて車輪に対
する駆動力の伝達を切換える回転伝達装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及びその課題】自動車において、前輪駆動
系に後輪を直結し4輪駆動状態でタイトコーナーを旋回
すると、旋回時に生じる前輪と後輪の回転差によって前
輪がスリップして、あたかもブレーキングをかけたよう
な現象が発生する。
【0003】従来、このようなタイトコーナーブレーキ
ング現象を無くすため、駆動軸(プロペラシャフト)に
前後輪の回転差を吸収するビスカスカップリングを装着
し、駆動を必要なときにのみ4輪駆動に切換える構造の
ものが知られている。
【0004】しかし、高粘性物質のせん断力を利用する
ビスカスカップリングは、自動車の重量に対する十分な
トルクを伝達することができず、また、伝達できるトル
クを大きくするには、高粘性物質をせん断するディスク
の面積や数を多くする必要があるため、カップリングの
形状が大きくなり、駆動系のコンパクト化が図りにくい
不具合がある。
【0005】さらに、ビスカスカップリングでは、高速
回転時を基準に設定される高粘性物質のせん断抵抗が、
低速回転時で大きくなって伝達トルク量を大きくするた
め、低速時の引きづりトルクがゼロにならず、タイトコ
ーナのブレーキング現象が完全に解消されない欠点があ
る。
【0006】上記のようなブレーキング現象を完全に無
くすためには、駆動力の伝達の切換えを機械的に行なう
伝達継手を用いることが望ましい。従来この種の機械的
な切換えを行なう伝達継手として、前輪ハブにオーバラ
ンニング型のワンウェイクラッチを組込んだものがあ
る。
【0007】この構造は、タイトコーナにおける前後輪
の回転差を無くすために、前輪ハブが後輪の駆動軸であ
るプロペラシャフトより速く回転するように設定してお
き、通常は駆動軸の回転を前輪ハブに伝達しないが、後
輪がスリップして駆動輪の回転が上がると、駆動軸と前
輪ハブの隙間に挿入されたローラ又はボールの楔作用に
より、回転を前輪ハブに伝達するものである。
【0008】しかし、上記の構成においては、駆動軸の
一方向(前進方向)の回転だけを前輪ハブに伝える構造
であるため、後退時には後輪だけを駆動して4WDには
ならず、したがって、後退時に旋回した場合、タイコー
ナのブレーキング現象が発生するという不具合がある。
【0009】また、駆動輪が前輪ハブに対してフリーの
状態で支持されているため、駆動輪が何らかの力で回転
すると、ローラ等と噛み込んでクラッチが入ってしま
い、不必要な時に4WD状態になるという欠点がある。
【0010】この発明は、上記の問題に鑑みてなされた
もので、駆動軸の両方向の回転を確実に伝達又は遮断す
ることができ、タイトコーナーでのブレーキング現象を
引き起こすことなく前後進の両方向共に4輪駆動走行を
可能とした回転伝達装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項1の発明は、後輪が駆動車輪となるF
Rベースの4輪駆動車におけるフロントプロペラシャフ
ト上に装着する回転伝達装置であって、フロントプロペ
ラシャフトの出側に接続する外輪の内部に、フロントプ
ロペラシャフトの入側を接続する入力軸を回転自在に支
持し、その外輪と入力軸の対向面に係合子の係合面を形
成し、その係合面間に回転可能に設けた保持器のポケッ
トに、入力軸と保持器の正逆方向の相対回転によって上
記両係合面に係合する係合子と、その係合子を係合しな
い位置に保持する弾性部材とを組み込み、上記保持器と
入力軸とを、入力軸と同軸上に回転自在に配置した制御
軸により回転トルクが伝達可能に連結すると共に、入力
軸と制御軸の連結部に回転方向すき間を設け、かつ入力
軸又は制御軸の一方と固定部分の間に、入力軸と制御軸
の両者の回転に速度差を生じさせる差動手段を設け、こ
の差動手段が予圧を加えた転がり軸受で形成されている
構成を採用したものである。
【0012】なお、上記の構造において、制御軸と保持
器との間に、制御軸の回転を逆転して保持器に伝達する
トルク反転伝達機構を設けるようにしてもよい。
【0013】
【作用】上記の構造において、自動車の駆動軸に、差動
手段を連結した入力軸と、制御軸をそれぞれ連結し、外
輪に従動車輪の車軸を連結した状態で駆動軸が回転する
と、差動手段の作用により、入力軸と制御軸は連結部の
回転方向すき間が無くなるまで相対回転し、保持器が係
合子を係合作動位置へ移動させる。
【0014】この状態で、従動車輪と連結する外輪の回
転が駆動軸の回転より速くなると、外輪が係合子に対し
てオーバーランニングし、係合子は係合から外れる方向
の接触力を受けるため、係合が成立せず、従動車輪に駆
動力が伝わらない。
【0015】また、駆動側の車輪がスリップし、車速が
落ちて従動車輪の回転数が減少すると、入力軸の回転が
外輪の回転を越えるため、係合子が係合面に係合して、
駆動力が係合子と外輪を介して従動車輪に伝えられる。
【0016】一方、駆動軸が逆方向に回転すると、保持
器が逆方向に回転して係合子を係合作動位置に移動させ
る。すなわち、駆動軸の回転方向により係合子と係合面
との係合方向が変化するため、前進、後退の両方向にお
いて駆動力を伝達又は遮断することができる。
【0017】なお、差動手段を制御軸に連結して、制御
軸と入力軸を相対回転させるようにしても、上記と同じ
作用を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1乃至図5は、この発明に係る回転伝達
装置の第1の実施例を示す。図に示すように、外輪1
と、その内側に挿通された入力軸2とは、2個の軸受け
3により相対的に回転自在に支持されている。
【0019】外輪1の内径面および入力軸2の外径面に
は、係合子の係合面となる円筒形の係合面4、5が対向
位置に設けられ、両係合面4、5間に径の異なる制御用
保持器6と固定保持器7が組込まれている。
【0020】外輪2の外側に位置する入力軸2の端部に
は、自動車のプロペラシャフトに連結する入力リング8
が嵌合されている。入力リング8として、ここでは取付
孔8aを備えるフランジが示されているが、ギヤ等であ
ってもよい。
【0021】この入力リング7の内周には、図2に示す
ように、複数の軸方向の溝11が形成され、その溝11
に入力軸1の外周に設けた軸方向の突条9が挿入され、
この突条9と溝11との間に回転方向すきま10が設け
られている。
【0022】また、入力リング8と外輪1間の入力軸2
の周面と固定部分の間には、差動手段12が設けられて
いる。この差動手段12は、入力軸2に圧入される抵抗
リング14と、その抵抗リング14の外周面に嵌合する
軸受13、13と、その軸受13、13をデフケース等
の固定部材(図示略)に支持する固定腕15とから構成
されている。
【0023】上記軸受13、13は、通常に転がり軸受
に設定される圧力以上の予圧をかけて抵抗リング14に
嵌め込まれており、この予圧により軸受13、13の転
動体の動きが重くなって回転の応答性が鈍くなってい
る。上記の構造では、軸受13のころがり抵抗により常
に入力軸2に対して回転を押し止めるような抵抗力が加
えられ、入力軸2は、入力リング8及び後記の制御軸1
6に対して減速されると共に、衝撃力や慣性力によって
は容易に回転しないように保持される。
【0024】入力軸2の一端部に設けた軸方向の挿入孔
2aには、制御軸16が回転自在に挿入され、その制御
軸16の一端部と入力リング8とは、入力軸2に形成し
た半径方向のピン孔17に挿入したピン18によって連
結されている。このピン18とピン孔17との間には、
図2に示すように円周方向のすきま19が形成され、そ
のすきま19は前記回転方向すきま10よりも大きくな
っている。
【0025】また、制御軸16の他端部と前記制御用保
持器6とは、入力軸2に形成した半径方向のピン孔20
に挿通したピン21で連結されている。このピン21と
ピン孔20との間には、前記回転方向すきま10より大
きい円周方向すきまが設けられている。
【0026】上記のように制御軸16及びピン18、2
1を介して入力リング8に連結される制御用保持器6
は、入力リング8と共に、入力軸2に対して回転方向す
きま10に対応する角度だけその入力軸2に対して相対
回転することができる。
【0027】一方、この制御用保持器6と入力軸2に固
定された保持器7には、図3に示すように、それぞれ複
数のポケット22が周方向に等間隔に形成され、その対
向する各ポケット22内に、係合子としてのスプラグ2
3の両端部が挿入されている。
【0028】スプラグ23は、図4に示すように、外径
側および内径側が半径rとする円弧面24、25とさ
れ、その半径rは、係合面4、5間の間隔δの1/2よ
りも大きく成っている。
【0029】また、円弧面24、25の中心の方向の長
さLは、上記間隔δより若干小さくなっており、スプラ
グ23が係合面4、5間で起立する中立状態から、係合
面4、5に対して周方向のどちらか一方に倒れると、図
5に示すように、外径側円弧面24および内径側円弧面
25が対向する係合面4、5に係合して、入力軸2と外
輪1を一体に連結する。
【0030】上記スプラグ23の両側面には、くびれ部
26が形成され、そのくびれ部26を押圧してスプラグ
23を中立状態に保持する弾性体27が、制御用保持器
6に支持されている。この弾性体27としては、板ば
ね、コイルスプリング等を用いることができるが、この
実施例では、図3及び図4に示すように、制御用保持器
6の柱部の外径面に形成した溝28に板ばねを嵌合し、
その板ばねの両端に設けた折曲片27aをポケット22
の側面に形成した切欠部29に嵌め合わせ、上記折曲片
27aの先端をくびれ部26に圧接させている。
【0031】実施例の回転伝達装置Aは、上記のような
構造で成っており、前輪が駆動車輪となる4輪駆動車に
取付ける場合、図17に示すように、プロペラシャフト
BとリヤディファレンシャルCの間に装着する。この場
合、前輪の回転を後輪の回転数より高くしてタイトコー
ナー時のブレーキング現象が無くなるように、変速機と
前輪ハブを連結する歯車のギヤ比を、前輪車輪の回転に
対してプロペラシャフトBの回転が約10%程度低くな
るように設定する。
【0032】回転伝達装置Aの装着は、入力リング8に
プロペラシャフトBの端部を連結して駆動力が伝達され
るようにし、外輪1の端部のねじ孔1aにディファレン
シャルCの入力用ギヤを連結し、外輪1の回転が後輪E
に伝達されるようにする。
【0033】上記のように自動車に装着した状態で、プ
ロペラシャフトBにより入力リング7が回転されると、
差動手段12における軸受13、13のころがり抵抗に
より入力軸2の動きが止まる方向に保持されているの
で、入力軸2は入力リング8の動きに連動してつれ回り
することがなく、同じ位置で停止状態におかれる。この
ため、入力リング8は、正確に回転方向すきま10の分
だけ入力軸2に対し相対回転することになる。
【0034】このように、入力リング8が入力軸2に対
して相対回転すると、入力リング8の回転は、ピン1
8、制御軸16、ピン21を介して制御用保持器6に伝
達され、制御用保持器6が、入力軸2およびその入力軸
2に固定された保持器7に対して相対回転する。
【0035】この制御用保持器6の相対回転によって、
スプラグ23は弾性体27を介して周方向に押され、保
持器7のポケットの側面に対する当接位置を中心として
周方向に倒れる。例えば、制御用保持器6が入力軸2に
対して図4の矢印方向に相対回転すると、スプラグ23
は図5に示すように左方向に倒れて、外径側円弧面20
および内径側円弧面25が外輪の係合面4および入力軸
の係合面5に係合し、図5に示す矢印方向の係合作動状
態になる。
【0036】上記の入力リング8の回転により、入力軸
2の突条9が溝11の側面に当接して回転方向すきま1
0が無くなると、入力リング8の回転は入力軸2に伝達
され、入力リング8と共に入力軸2が回転する。
【0037】このとき、自動車が直進状態にあるとき
は、後輪が前輪につれ回りするため、前輪よりも減速さ
れたプロペラシャフトBの回転に対して後輪車軸の回転
が高くなる。この場合、外輪1は、入力リング8と入力
軸2よりも速く回転し、スプラグ23に対してオーバー
ランニングする。このため、外輪1との接触によりスプ
ラグ23には起立する方向の接触回転力が加えられ、ス
プラグ23は係合面4、5に噛み込まず、2輪駆動状態
が維持される。
【0038】一方、走行時において、前輪がスリップす
ると、車速が落ち後輪の回転が低下するのに対して、プ
ロペラシャフトAの回転が上がるので、入力リング8お
よび入力軸2の回転が外輪1の回転より速くなる。この
とき、スプラグ23は図5に示すように係合作動状態に
あるため、入力軸の回転によって即座に係合面4、5に
係合し、入力軸2の回転はスプラグ23を介して外輪1
に伝達される。このため、外輪1により後輪が駆動さ
れ、4輪駆動状態に切換わる。
【0039】この実施例の構造では、入力軸2に対して
入力リング8が相対回転したとき、スプラグ23の倒れ
る方向が入力リング8の回転方向と逆方向となるため、
入力リング8と同方向に回転する入力軸2の回転を、滑
りを伴わずに外輪1に確実に伝達することができる。
【0040】また、スプラグ23は入力リング8の左右
いずれの方向に回転した場合においても、その入力リン
グ8の回転方向と逆方向に倒れるため、自動車の後進時
においても、この回転伝達装置は有効に機能する。
【0041】図6乃至図8は、この発明に係る回転伝達
装置の第2の実施例を示す。この実施例においては、入
力軸23が外輪31を貫通し、この入力軸32に入力リ
ング33が連結している。また、入力軸32に角軸部4
0を形成し、その角軸部40の外周の平面を係合面41
とし、この係合面41と外輪31の係合面4の間に組込
んだ保持器42に、上記係合面41と対向してポケット
43を形成している。また、ポケット43内に、係合子
としての一対のローラ44、45と、各ローラ44、4
5をポケット43の周方向で対向する端面に押し付ける
弾性体46とを組込んであり、各ローラ44、45がポ
ケット43の端面に当接する状態では、各ローラ44、
45と係合面4、41との間にすきまが形成されてい
る。
【0042】また、外輪31の内側には、ピン34を介
して制御軸16に連結した制御リング35が回転自在に
組込まれ、その制御リング35にトルク反転伝達機構3
6を介して保持器42が連結されている。
【0043】このトルク反転伝達機構36は、外輪37
と内輪38との間に組込まれた転動体39を上記両輪に
圧接し、その転動体39を保持器で保持して転がり軸受
を構成したもので、上記外輪37を制御リング35に固
定し、内輪38を保持器42に固定し、さらに保持器4
2を入力軸32にピン止めしてある。
【0044】このため、外輪31が制御リング35と共
に図8の矢印方向に回転すると、その外輪31との接触
により転動体39が回転する。また転動体39との接触
により、内輪38が外輪37の回転方向に対して逆方向
に回転する。
【0045】なお、第1の実施例と同一の部品には同一
の符号を付して説明を省略する。この第2の実施例にお
いては、入力リング33が、図7に示す矢印の方向に入
力軸32に対して相対回転すると、保持器42が上記矢
印の反対方向に回転し、ポケット43内に組込まれた一
対のローラ44、45のうち、左側のローラ44が入力
軸32の係合面41と外輪31の係合面4のそれぞれに
接触する。また、入力リング33が上記と逆方向に回転
すると、右側のローラ45が対向する係合面4、41の
それぞれに接触する。したがって、入力軸32の左右両
方向の回転を外輪31に伝達することができる。
【0046】図9は、この発明に係る回転伝達装置の第
3の実施例を示す。この実施例においては、外輪31の
係合面4と入力軸31の平坦な係合面41の間に組込ん
だ保持器50のポケット51に、係合子としての1個の
ローラ52を組込み、このローラ52を、保持器50の
柱部53に支持された弾性体54で両側から押圧して、
係合面4、41と係合しない中立状態に保持するように
してある。他の構成は第1及び第2の実施例と同様であ
るため、同一部品に同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0047】この実施例においては、入力リングと連動
して入力リングとは逆方向に回転する保持器50が、右
方向又は左方向に回転すると、ローラ52が保持器50
と同方向に移動して対向する係合面4、41に当接し、
入力軸32の左右両方向の回転を外輪1に伝えることが
できる。
【0048】上記のように、1つのポケット51に1本
のローラ52を組込むことにより、ローラ52の本数を
第2の実施例の場合に比較して多くすることができ、容
量の大きな2方向クラッチを得ることができる。
【0049】図10および図11はこの発明に係る回転
伝達装置の第4の実施例を示す。この実施例において
は、外輪31と入力軸58の円筒形係合面4、59間
に、大きさの異なる2つの保持器60、61を、各保持
器60、61に形成したポケット62、63の位置を半
ピッチづつずらして組込み、大径側保持器60に、トル
ク反転伝達機構36を介して制御リング35を連結し、
小径側保持器61を入力軸58に固定してある。
【0050】また、各保持器60、61には、他方の保
持器のポケット内に入り込む突部64、65を形成し、
その突部64、65の両側方において、大径側保持器6
0のポケット62と小径側保持器61のポケット63の
対向部間に正転用のスプラグ66と、逆転用のスプラグ
67とを周方向に交互に組込み、各スプラグ66、67
を突部64、65との間に組み込んだ弾性体68で中立
状態に保持している。ここで、正転用のスプラグ66と
逆転用のスプラグ67は左右対称になり、正転用スプラ
グ66は、大径側保持器60が小径側保持器61に対し
て図11の左方向に相対回転したとき、その保持器60
の回転方向に倒れて、両端の円弧面69が係合面4、5
9に当接する。
【0051】一方、逆転用のスプラグ67は、大径側保
持器60が小径側保持器61に対して右方向に相対回転
したとき、その回転方向に倒れて、両端の円弧面70が
係合面4、59と係合する。なお、第1及び第2の実施
例と同じである部品には同一の符号を付して説明を省略
する。
【0052】この第4の実施例においては、入力軸58
に対して入力リング33が相対回転すると、正転用スプ
ラグ66と逆転用スプラグ67の一方が係合面4、59
に当接するため、入力軸58の左右両方向の回転を外輪
1に伝えることができる。
【0053】図12及び図13は、第5の実施例を示し
ている。この例では、制御軸71の一方の端部を、ナッ
ト74のねじ込みにより入力リング72に一体に固定
し、他方の端部を軸受75を介して入力軸73に回転自
在に支持している。
【0054】また、入力リング72と入力軸73とを、
回転方向にすき間をもったスプライン76で連結し、か
つ両者の間に組込んだブッシュ77により半径方向のす
き間(ガタツキ)をなくしている。
【0055】さらに、入力軸73に連結した差動手段7
8を、単列の深みぞ玉軸受79と、その軸受79を固定
部材に支持する固定用腕80とから形成しており、軸受
79において外輪の圧入嵌合により半径方向すき間を負
に設定し、転がり時の回転モーメントを大きくして、入
力軸73にブレーキ力を与えている。なお、外輪81と
入力軸73間に組込んだクラッチの構造は、第1の実施
例と同じであり、同様の部品には同じ符号を付して説明
を省略する。
【0056】図14は、第6の実施例を示している。こ
の例では、制御軸85の両端部を、軸受88、88によ
り入力軸86の内部孔に回転自在に支持し、その制御軸
85の一端に取付けたピン89に、上記の第5の実施例
と同様の差動手段78を連結している。
【0057】また、入力軸86に、圧入嵌合するスプラ
イン90を介して入力リング87を一体に連結し、その
入力軸86と入力リング87に、上記ピン89が回転方
向すき間をもって嵌合するピン穴91、92を形成して
いる。
【0058】さらに、制御軸85にピン93を介して連
結する制御用保持器94を、スプラグ95の外径側に配
置し、スプラグ95の内径側に配置した保持器96を、
入力軸86に固定している。
【0059】上記の構造では、入力リング87と共に入
力軸86を回転すると、差動手段78により減速される
制御軸85が入力軸86に対して相対回転する。この回
転方向は、第1及び第5の実施例の場合とは反対である
が、制御用保持器94がスプラグ95の外径側に配置さ
れているので、スプラグ95は図5に示すように入力リ
ング87の回転方向と逆方向に倒れ、駆動力の確実な伝
達が行なえる。
【0060】
【0061】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、入
力軸と制御軸を左右方向に回転させると、それぞれ両者
が相対回転して、保持器が係合子を入力軸の回転前進方
向に対する係合作動状態に移動させるので、入力軸の正
逆両方向の回転を確実に外輪に伝達することができる。
【0062】また、駆動の切換えを、相対移動する係合
子と係合面の機械的な接触で行うようにしたので、駆動
方向が入力軸又は外輪からの一方向だけになり、逆方向
からの回転トルクの伝達を確実に遮断することができ
しかも、差動手段を予圧を加えた転がり軸受で形成した
ので、回転の速い部分への使用に対して発熱、耐久性の
面で有利である。 さらに、請求項2の発明は、制御軸と
保持器の間に、制御軸の回転を逆転して保持器に伝達す
るトルク反転伝達機構を設けたので、入力回転の逆転時
における係合子の反対側の係合位置への移動角度が半減
でき、切り換え駆動が速く行えることになる。
【0063】したがって、この発明の回転伝達装置を用
いれば、自動車の前進と後退の両方向において2輪駆動
と4輪駆動の切換えを自動的に行なうことができ、か
つ、4輪直結状態でタイトコーナーを旋回してもブレー
キング現象を引き起こすことがないため、フルタイムで
直結型の4輪駆動を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の一部縦断正面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】図1のIII −III に沿った断面図
【図4】図3の一部を拡大した断面図
【図5】図4の作動状態を示す断面図
【図6】第2の実施例の一部縦断正面図
【図7】図6のVII −VII 線に沿った断面図
【図8】同上のトルク反転機構の一部を示す断面図
【図9】第3の実施例を示す断面図
【図10】第4の実施例の一部縦断正面図
【図11】図10のXI−XIに沿った断面図
【図12】第5の実施例の一部縦断正面図
【図13】図12のXIII−XIIIに沿った断面図
【図14】第6の実施例の一部縦断正面図
【図15】自動車への回転伝達装置の装着例を示す図
【符号の説明】
1、31、81 外輪 2、32、58、73、86 入力軸 4、5、41、59 係合面 6、35、94 制御用保持器 7、42、50、60、61 保持器 12、78 差動手段 16、71、85、100 制御軸 23、66、67、95 スプラグ 27、46、54、68 弾性体 36 トルク反転伝達機構 44、45、52 ローラ A 回転伝達装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−241532(JP,A) 特開 平1−199026(JP,A) 特開 昭61−74922(JP,A) 実開 平3−11133(JP,U) 特公 昭43−11603(JP,B1) 特公 昭49−5129(JP,B1) 特公 昭34−9211(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 45/00 B60K 17/348 F16H 48/12 F16D 41/07

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後輪が駆動車輪となるFRベースの4輪
    駆動車におけるフロントプロペラシャフト上に装着する
    回転伝達装置であって、フロントプロペラシャフトの出
    側に接続する外輪の内部に、フロントプロペラシャフト
    の入側を接続する入力軸を回転自在に支持し、その外輪
    と入力軸の対向面に係合子の係合面を形成し、その係合
    面間に回転可能に設けた保持器のポケットに、入力軸と
    保持器の正逆方向の相対回転によって上記両係合面に係
    合する係合子と、その係合子を係合しない位置に保持す
    る弾性部材とを組み込み、上記保持器と入力軸とを、入
    力軸と同軸上に回転自在に配置した制御軸により回転ト
    ルクが伝達可能に連結すると共に、入力軸と制御軸の連
    結部に回転方向すき間を設け、かつ入力軸又は制御軸の
    一方と固定部分の間に、入力軸と制御軸の両者の回転に
    速度差を生じさせる差動手段を設け、この差動手段が予
    圧を加えた転がり軸受で形成されている回転伝達装置。
  2. 【請求項2】 制御軸と保持器との間に、制御軸の回転
    を逆転して保持器に伝達するトルク反転伝達機構を設け
    た請求項1に記載の回転伝達装置。
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