JP2973983B2 - スクータ型車両 - Google Patents

スクータ型車両

Info

Publication number
JP2973983B2
JP2973983B2 JP9206465A JP20646597A JP2973983B2 JP 2973983 B2 JP2973983 B2 JP 2973983B2 JP 9206465 A JP9206465 A JP 9206465A JP 20646597 A JP20646597 A JP 20646597A JP 2973983 B2 JP2973983 B2 JP 2973983B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage box
helmet
carburetor
scooter
type vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9206465A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1067360A (ja
Inventor
光次 倉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP9206465A priority Critical patent/JP2973983B2/ja
Publication of JPH1067360A publication Critical patent/JPH1067360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2973983B2 publication Critical patent/JP2973983B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート下に収納ボ
ックスが設置され、その下にユニットスイング型エンジ
ンが配置されたスクータ型車両に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なスクータ型車両は、シートの載
るリアボディの内部容積が比較的大きく設定されてお
り、このリアボディの内部に収納ボックスが備えられ、
シート自体が収納ボックスの蓋となっている。収納ボッ
クスには、フルフェース型のヘルメットを収納可能な形
状と容量が付与されている。そして、リアボディの下方
にユニットスイング型エンジンが配置される。
【0003】図6は、従来のスクータ型車両の一例を示
す。
【0004】このスクータ型車両は、ハンドルcで操舵
される前輪aとユニットスイング型エンジンdにより駆
動される後輪bとが前後に配置され、ハンドルcとシー
トeの間にて下方に低く湾入するステップボードfが設
けられ、シートeは収納ボックスgが内蔵されたリアボ
ディh上に載置され、リアボディhの下にユニットスイ
ング型エンジンdが配置される。収納ボックスgは、フ
ルフェース型のヘルメットiを縦向きに収納することの
できる形状と容積を備えている。
【0005】ユニットスイング型エンジンdは、ほぼ水
平に前傾するシリンダjの後方にクランクケースkが連
なり、そのクランクケースkの一側から後方へスイング
ケースlが連設されて、その後部に、クランクケースk
の直ぐ後方に位置する後輪bが軸支されると共に、前下
方へ延びる支持アームmの先端がピボットnによりフレ
ームoに上下揺動自在に軸支され、かつ後上部がリアク
ッションユニットpで支持されて緩衝懸架されている。
【0006】また、排気管qはシリンダjから下方へ導
出され、スイングケースlの反対側に回って後上方へ延
びるマフラrに接続される。一方、吸気管sはクランク
ケースkの前上部に導入され、この吸気管sの後部に接
続されたキャブレタtはクランクケースkの後上方に位
置し、さらにその後部にエアクリーナケースuが接続さ
れる。上記排気管q、マフラr、吸気管s、キャブレタ
t、エアクリーナケースuなどの部品類は、全てユニッ
トスイング型エンジンdと一体になってピボットn回り
に上下揺動する。
【0007】このようなスクータ型車両では、そのユニ
ットスイング型エンジンdの上部のライン(側面視にお
ける上部プロフィール)と収納ボックスgの底面vとの
位置、隙間関係により、リアクッションユニットpの伸
縮ストロークが決まっていた。同様に、この位置関係に
よりシートeの高さや収納ボックスgの底面vの形状が
定められていた。
【0008】特に、フルフェース型のヘルメットiを収
納できるように収納ボックスgが大きく設定されている
ため制約も大きく、乗り心地を重視してリアクッション
ユニットpの伸縮ストロークを大きくするとか、シート
eの高さを低くして足付き性を良くするとかの要望を満
足させることができない場合が多かった。
【0009】こうした制約を少しでも緩和するために、
図例の収納ボックスgでは、ヘルメットiが開口底面を
下にして収納され、その開口内に湾入する凹みwが収納
ボックスgの底面vに形成されている。ユニットスイン
グ型エンジンdの上方揺動時には、キャブレタtがこの
凹みw内に入ることで、リアクッションユニットpの伸
縮ストロークを大きく取ることができる。
【0010】また、図7に示したスクータ型車両は、ク
ランクケースkの上面から上方に延びる支持アームm
の上端が収納ボックスgの下部に位置するピボットn
を介してフレームoに軸支されている。これによ
り、ピボットnを中心にユニットスイング型エンジン
dが上下揺動する際における収納ボックス底面vに対
するユニットスイング型エンジンdおよびキャブレタt
、エアクリーナケースuの変位量を小さくし、相対
的にリヤクッションユニットpの伸縮ストロークを増大
させることができる。
【0011】すなわち、キャブレタtおよびエアクリ
ーナケースuは、ピボットnよりも前方に配置され
ており、ユニットスイング型エンジンdの上方揺動時に
は収納ボックス底面vから離れる動作をする。このた
め、メーンスタンドzを掛けてリヤクッションユニット
pが全伸長したときに、キャブレタtの上端が収納ボ
ックス底面vに最接近するように設定すればよく、リ
ヤクッションユニットpの伸縮ストローク増大ならびに
シート高の引き下げが可能になる。
【0012】さらに、図8に示したスクータ型車両は、
フルフェース型のヘルメットiを上下逆さまの姿勢で
収納できるように収納ボックスgを形成したもので、
その底面vはヘルメットiの頂面に合わせて湾曲面
または球面状に形成されており、その上方へ湾曲した部
分に対向してキャブレタtが配置され、両者間の隙間
が大きくされてリヤクッションユニットpの伸縮スト
ローク増大が図られている。
【0013】ここでも、ユニットスイング型エンジンd
のピボットnは収納ボックスgの下部に配置されて
いるため、ユニットスイング型エンジンdやキャブレタ
およびエアクリーナケースuの変位量が少なく、
これがリヤクッションユニットpの伸縮ストローク増
大に貢献している。なお、リヤクッションユニットp
はシリンダj前方のリアボディh前下部内に配置されて
支持アームmとリンク機構により結合され、上記フレー
ムoとリヤクッションユニットpとの干渉による制
約が完全に排除されるものとなっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6の
スクータ型車両のように収納ボックスgの底面vに凹み
wを形成することによってユニットスイング型エンジン
dの上方揺動時におけるキャブレタtと底面vの干渉を
避けるようにしても、キャブレタtのスロットルケーブ
ルxが上方へ引き出されるものでは、そのスロットルケ
ーブルxが無理に曲げられて、操作が重くなり、また戻
り不良が発生することがあり、充分な制約緩和には至っ
ていない。そして、凹みwがあることによって収納ボッ
クスgの機能低下を余儀無くされる。
【0015】また、図7や図8のスクータ型車両のよう
に、ピボットnを収納ボックスg,gの下部に配
置することによってユニットスイング型エンジンdの収
納ボックス底面v,vに対する変位量を小さくし、
相対的にリヤクッションユニットpの伸縮ストロークを
大きくするように図ったものは、収納ボックス底面
,vを側面視で下方に膨らむ湾曲形状または球面
形状にする必要があり、収納ボックスg,g内に収
納されるヘルメットや他の小物品の安定性が悪く、ヘル
メットなどがガタついて騒音を発したり、転動して損傷
するなどの懸念があった。
【0016】本発明に係るスクータ型車両は、上記のよ
うな事情を考慮して発明されたもので、その第1の目的
は、収納ボックスの底面形状を工夫することにより、収
納ボックス内に収納されるヘルメットや他の小物品の安
定性を向上させることにある。
【0017】また、本発明に係るスクータ型車両の第2
の目的は、リアクッションユニットの伸縮ストロークを
大きく確保して乗り心地の改善を図ると同時に、リアク
ッションユニットの伸縮ストロークを犠牲にすることな
くエアクリーナケースを大容量化してエンジン出力の向
上を果たすことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係るスクータ型車両は、後輪
と、ほぼ水平に前傾したシリンダと、該シリンダの前記
後輪側に連なるクランクケースと、該クランクケースに
連設され後部に前記後輪を軸支したスイングケースをユ
ニット化したユニットスイング型エンジンを、シートと
該シートの下方に配置された収納ボックスとを備えたリ
アボディの下部にて、前記ユニットスイング型エンジン
に配置されたピボットを中心に上下揺動可能に懸架して
なるスクータ型車両において、前記収納ボックス底部
を、その車幅方向一側の少なくとも一部の底面が他側の
底面よりも高くなるように形成して、該収納ボックスに
収納されるヘルメットを保持し、該収納ボックスの底面
が高い側の底面部の下方に前記ユニットスイング型エン
ジンの上部に設けられたキャブレタの頂部を配置し、さ
らに、エアクリーナケースを前記キャブレタよりも車幅
方向外側寄りの前記後輪側方に配置したことを特徴とす
る。
【0019】請求項2に係るスクータ型車両は、請求項
1記載のスクータ型車両において、前記収納ボックス底
部は、その車幅方向一側の少なくとも一部をせり上がり
形状として他側の底面よりも高くしたことを特徴とす
る。
【0020】請求項3に係るスクータ型車両は、請求項
1または2記載のスクータ型車両において、前記収納ボ
ックス底部の他側の輪郭形状を、車両側面視、略水平と
したことを特徴とする。
【0021】請求項1に係る発明によれば、収納ボック
ス底部の車幅方向一側の少なくとも一部の底面を他側の
底面よりも高くしたので、その高くした分だけ、この底
面が高い側の底部下方の空間を高さ方向に拡大させて余
剰スペースを増大させることができる。しかも、この底
面が高い側の底部の下方空間は、キャブレタの頂部が位
置するので、キャブレタの上方揺動時におけるクリアラ
ンススペースとなる。このためユニットスイング型エン
ジンの上方への揺動量、すなわちリアクッションユニッ
トの伸縮ストロークを増して乗り心地を向上させること
ができる。
【0022】また、エアクリーナケースを、キャブレタ
よりも車幅方向外側寄りの後輪側方に配置するが、この
配置空間は、その周囲に干渉物が殆どない開放空間であ
るので、リアクッションユニットの伸縮ストロークを犠
牲にすることなくエアクリーナケースの容量の拡大を図
ることができ、ひいては、その容量増大分だけ、エンジ
ン出力の向上を図ることができる。
【0023】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明の作用効果に加えて、収納ボックス底部の車幅
方向一側の少なくとも一部を、せり上がり形状により他
側の底面よりも高くなるように形成したので、この高い
底部上にてヘルメットを保持することができる。さら
に、この底部せり上がり形状をヘルメットの湾曲面の一
部に適合する湾曲面に形成する場合には、このヘルメッ
トの湾曲面の少なくとも一部を、収納ボックス内底部の
せり上がり部の湾曲面にフィットさせることができるの
で、ヘルメットが収納ボックス内にて安定性良く保持さ
れ、ガタツキや転動の防止を図ることができる。
【0024】請求項3に係る発明によれば、請求項1ま
たは2に係る発明の作用効果に加えて、収納ボックス底
部の他側には車両側面視ほぼ水平な平面部を設けている
ので、ヘルメット以外の小物品でも安定性良く保持する
ことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を示す図
に就いて説明する。図1は、本発明に係るスクータ型車
両の一例を示す左側面図であり、図2はスクータ型車両
の平面図である。また、図3は後述する収納ボックス8
の平面図であり、図4と図5は、それぞれ図1のA−A
線に沿う縦断面図である。
【0026】このスクータ型車両は、ハンドル3で操舵
される前輪1とユニットスイング型エンジン4に駆動さ
れる後輪2とが前後に配置され、ハンドル3とシート5
の間が下方に低く湾入してステップボード6が設けら
れ、このためシート5を載せるリアボディ7が比較的大
きいボリュームに設定され、その下に上記後輪2と一体
のユニットスイング型エンジン4が配置される。
【0027】リアボディ7内には、前部に収納ボックス
8が設置され、後部に燃料タンク9が配置される。収納
ボックス8は、図2〜図5に示すように、例えばフルフ
ェース型のヘルメット10を、その前面を前方に向けて
右方に横倒しにした姿勢で収納するのに適応した形状、
容積を持つように形成されている。なお、図1中に示す
符号11は底面8aに形成された凸部で、ヘルメット1
0を安定して保持するために設けられている。
【0028】前記ユニットスイング型エンジン4は、ほ
ぼ水平に前傾するシリンダ12の後方にクランクケース
13が連なり、このクランクケース13の一側(例えば
左側)から後方へスイングケース14が連設され、その
後部にはクランクケース13の直ぐ後方に位置する後輪
2が軸支される。そして、クランクケース13の前下部
に形成された支持アーム15がピボット16によりフレ
ーム17に上下揺動自在に軸支され、かつスイングケー
ス14の後上部がリアクッションユニット18で支持さ
れて緩衝懸架される。
【0029】排気通路を構成する排気管19はシリンダ
12の下面から導出され、スイングケース14の反対側
を通って後輪2の側方に配置された後上方へ延びるマフ
ラ20に連続する。一方、吸気通路21は、クランクケ
ース13の後上方に設けられたキャブレタ22からクラ
ンクケース13の前上部に導入され、さらにキャブレタ
22の後方にエアクリーナケース23が接続されてい
る。
【0030】キャブレタ22は、スロットルレバーを囲
ったスロットルレバーボックス24が側面に位置し、こ
のスロットルレバーボックス24からスロットルケーブ
ル25が前方へ導出される形式のものである。
【0031】その他、クランクケース13の一側前面部
に点火用イグニッションコイル26が取り着けられ、ま
た、クランクケース13の前上部には吸気通路21の導
入部の側方に隣接して、エンジン各部潤滑用のオイルポ
ンプ27が配置される。
【0032】前述のように、フルフェース型のヘルメッ
ト10を例えば右方に横倒しにした姿勢で収納可能に形
成された収納ボックス8は、その底面8aの車幅方向左
右片側の半面(例えば右側半面)の少なくとも一部がヘ
ルメット10の頂面10aの曲面に沿って上方にせり上
がる形状に形成される。
【0033】この実施形態では、図4に示すように、底
面8aの右側半面がほぼ全面的にヘルメット10の頂面
10aの曲面に沿うように曲面化されている。なお、底
面8aの上方にせり上がる部分の断面形状としては、図
4に示すような湾曲断面であっても、図5に示すような
多角形断面であってもよいが、ヘルメット10の頂面1
0aに沿うように形成するとよい。
【0034】一方、底面8aの他側の半面(例えば左側
半面)は、水平な平面部を有する形状に形成されてい
る。この実施形態では、底面8aの左側半面のうち、前
から3分の2程度の範囲が水平な平面部として形成さ
れ、残る3分の1程度の範囲がヘルメット10の頂面1
0aの曲面に沿って上方にせり上がる形状に形成されて
いる。なお、底面8aの左側半面を全面的に平面化して
もよい。
【0035】収納ボックス8の形状が、例えばヘルメッ
ト10を右方ではなく左方に横倒しにして収納したり、
あるいは逆さまにして収納するように形成されている場
合も、その底面8aの左右片側の半面の少なくとも一部
がヘルメット10の頂部曲面に沿って上方にせり上がる
形状になるようにし、他側の半面を水平な平面部を有す
る形状に形成する。
【0036】ところで、車両平面視(図3参照)におけ
る収納ボックス8の輪郭形状は、ヘルメット10が収納
された際に、ヘルメット10の開口底面10bが後方へ
向かって外側方へ傾斜する姿勢に保持され、収納ボック
ス8の後面8cが、ヘルメット10の後面10cにほぼ
一致する湾曲形状に形成されている。
【0037】したがって、収納ボックス8の平面輪郭形
状は左右対称な略卵形になっており、この左右対称な形
状により、合成樹脂成型される収納ボックス8の成型が
容易になると共に、蓋代わりになるシート5の底板との
間のシール部材の形状が単純化され、製造が容易になっ
ている。
【0038】また、ヘルメット10が収納ボックス8に
収納された際には、ヘルメット10の開口底面10bと
収納ボックス8の側面8bとの間に弓形の隙間28(図
3中に示す斜線部)が形成されるようになっている。こ
の隙間28は、手を差し込んでヘルメット10(開口底
面10b)の縁を掴むのに都合がよく、ヘルメット10
の収納ボックス8からの出し入れが容易になっている。
【0039】一方、ユニットスイング型エンジン4の上
部に設けられているキャブレタ22と、その後部に連結
されるエアクリーナケース23は、図4または図5から
明らかなように、収納ボックス底面8aの上方にせり上
がる部分の下方に配置されている。つまり、キャブレタ
22とエアクリーナケース23は後輪2よりも右側に設
置されており、底面8aの右側半面の下方に位置してい
る。なお、図4中に示す符号29はヘルメット10を保
持するために底面8aに形成された凸部である。
【0040】また、図2に示すように、平面視でエアク
リーナケース23はキャブレタ22よりも車幅方向外側
(この実施形態では右側)に寄せて配置されている。さ
らに、図1に示すように、側面視でエアクリーナケース
23の頂部の高さはキャブレタ22の頂部の高さよりも
高くされている。
【0041】ところで、収納ボックス底面8aの前部下
方にはオイルタンク30が配置されている。後述するよ
うに収納ボックス8は浅く形成されるので、その底面8
aとシリンダ12との間には充分なスペースがあり、ま
た、シリンダ12はユニットスイング型エンジン4の揺
動時に主に前後方向に変位するので、この部分にオイル
タンク30を設置することが無理なく可能である。これ
により、従来のオイルタンクの設置場所、例えば、リア
ボディ7内のスペースが拡大して、燃料タンク9の容量
増加や他部品の配置に利用できる。また、オイルポンプ
27との距離が近くなり、配管が容易になる。
【0042】本発明に係るスクータ型車両は以上のよう
に構成されている。このスクータ型車両のように、収納
ボックス8を横倒し姿勢のヘルメット10を収納するの
に適応した形状に形成した場合、従来のようにヘルメッ
ト10を縦向きの姿勢で収納するように形成した場合に
比べて収納ボックス8の深さを浅く設定することができ
る。すなわち、フルフェース型のヘルメット10の上下
巾Hと左右巾Wとを比べると、H>Wとなるのが一般的
なので、ヘルメット10を縦向きに収納するよりも横倒
しに収納することによってH−Wの寸法差の分だけ収納
ボックス底面8aの位置を上昇させることができる。
【0043】また、収納ボックス8の底面8aの左右片
側の半面(この実施形態では右側半面)が、横倒しに収
納されるヘルメット10の頂面10aの曲面に沿って上
方にせり上がる形状に形成されているため、収納ボック
ス底面8aの下方片側(右側)に余剰スペースが生まれ
る。
【0044】そして、この余剰スペースの下方にキャブ
レタ22とエアクリーナケース23が配置されているた
め、ユニットスイング型エンジン4の上方揺動時にはキ
ャブレタ22とエアクリーナケース23が余剰スペース
の中に下方から入り込む形となり、キャブレタ22とエ
アクリーナケース23のクリアランススペースが確保さ
れて収納ボックス底面8aとの干渉が避けられる。
【0045】このように、収納ボックス8の深さを浅く
形成でき、しかも収納ボックス底面8aの下方片側に形
成される余剰スペースをキャブレタ22およびエアクリ
ーナケース23のクリアランススペースに当てることが
できるため、収納ボックス8の深さが浅くなった分だけ
収納ボックス底面8aをユニットスイング型エンジン4
から上方に離し、キャブレタ22およびエアクリーナケ
ース23のクリアランススペースの分も加えてユニット
スイング型エンジン4の上方への揺動量、すなわちリア
クッションユニット18の伸縮ストロークを増大させ、
乗り心地の改善を図ることができる。
【0046】さらに、収納ボックス底面8aの下方片側
に形成される余剰スペースの形状は車幅方向外側(この
実施形態では右側)に向かって高さが拡大する横向楔状
であり、かつキャブレタ22の後方に位置するエアクリ
ーナケース23はキャブレタ22よりも大型な部品であ
るため、平面視でエアクリーナケース23をキャブレタ
22よりも車幅方向外側に寄せて配置し、側面視でエア
クリーナケース23頂部の高さをキャブレタ22頂部の
高さよりも高くすることにより、リアクッションユニッ
ト18の伸縮ストロークを犠牲にすることなく大容量の
エアクリーナケース23を設置することができ、エンジ
ン出力の向上に貢献することができる。
【0047】また、収納ボックス底面8aの片側半面の
形状が、横倒しにされたヘルメット10の頂面10aの
曲面形状にフィットするため、ヘルメット10が収納ボ
ックス8内にて安定性良く保持され、ガタツキや転動が
防止される。また、収納ボックス底面8aの他側の半面
は水平な平面部を有するため、ヘルメット10以外の小
物品でも安定性良く保持することができる。
【0048】なお、図5に示すように、ヘルメット10
が横倒しの姿勢で収納された際に、その直立状態になっ
た開口底面10bが上方へ向かって外方(この実施形態
では左方)へ浅い角度で傾斜するような収納姿勢にして
もよい。このようにヘルメット10の開口底面10bを
外方へ浅く傾斜させることにより、ヘルメット10の側
面10dから頂面10aに連なる湾曲面の位置が高くな
り、この湾曲面に対面する収納ボックス底面8aをその
分高く位置させることができ、キャブレタ22およびエ
アクリーナ23と底面8aとの間の間隔をより大きく確
保することができる。
【0049】なお、以上に述べた実施形態の構成は、ユ
ニットスイング型エンジン4のピボット16の位置が図
7および図8に示すようにクランクケースの後上方に設
定されたスクータ型車両においても同様に適用すること
ができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、収納ボックス底部の車幅方向一側の少なく
とも一部の底面を他側の底面よりも高くしたので、その
高くした分だけ、この底面が高い側の底部下方の空間を
高さ方向に拡大させて余剰スペースを増大させることが
できる。しかも、この底面が高い側の底部の下方空間
は、キャブレタの頂部が位置するので、キャブレタの上
方揺動時におけるクリアランススペースとなる。このた
めユニットスイング型エンジンの上方への揺動量、すな
わちリアクッションユニットの伸縮ストロークを増して
乗り心地を向上させることができる。
【0051】また、エアクリーナケースを、キャブレタ
よりも車幅方向外側寄りの後輪側方に配置するが、この
配置空間は、その周囲に干渉物が殆どない開放空間であ
るので、リアクッションユニットの伸縮ストロークを犠
牲にすることなくエアクリーナケースの容量の拡大を図
ることができ、ひいては、その容量増大分だけ、エンジ
ン出力の向上を図ることができる。
【0052】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明の作用効果に加えて、収納ボックス底部の車幅
方向一側の少なくとも一部を、せり上がり形状により他
側の底面よりも高くなるように形成したので、この高い
底部上にてヘルメットを保持することができる。さら
に、この底部せり上がり形状をヘルメットの湾曲面の一
部に適合する湾曲面に形成する場合には、このヘルメッ
トの湾曲面の少なくとも一部を、収納ボックス内底部の
せり上がり部の湾曲面にフィットさせることができるの
で、ヘルメットが収納ボックス内にて安定性良く保持さ
れ、ガタツキや転動の防止を図ることができる。
【0053】請求項3に係る発明によれば、請求項1ま
たは2に係る発明の作用効果に加えて、収納ボックス底
部の他側には車両側面視ほぼ水平な平面部を設けている
ので、ヘルメット以外の小物品でも安定性良く保持する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクータ型車両の一例を示す左側
面図。
【図2】スクータ型車両の平面図。
【図3】ヘルメットが収納された状態にある収納ボック
スの平面図。
【図4】図1のA−A線に沿う縦断面により、本発明の
第1実施形態を示す図。
【図5】図1のA−A線に沿う縦断面により、本発明の
第2実施形態を示す図。
【図6】従来のスクータ型車両の左側面図。
【図7】従来のスクータ型車両の左側面図。
【図8】従来のスクータ型車両の左側面図。
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 3 ハンドル 4 ユニットスイング型エンジン 5 シート 6 ステップボード部 7 リアボディ 8 収納ボックス 8a 収納ボックスの底面 10 ヘルメット 12 シリンダ 13 クランクケース 14 スイングケース 15 支持アーム 16 ピボット 17 フレーム 18 リアクッションユニット 19 排気管 20 マフラ 21 吸気通路 22 キャブレタ 23 エアクリーナケース

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後輪と、ほぼ水平に前傾したシリンダ
    と、該シリンダの前記後輪側に連なるクランクケース
    と、該クランクケースに連設され後部に前記後輪を軸支
    したスイングケースをユニット化したユニットスイング
    型エンジンを、シートと該シートの下方に配置された収
    納ボックスとを備えたリアボディの下部にて、前記ユニ
    ットスイング型エンジンに配置されたピボットを中心に
    上下揺動可能に懸架してなるスクータ型車両において、 前記収納ボックス底部を、その車幅方向一側の少なくと
    も一部の底面が他側の底面よりも高くなるように形成し
    て、該収納ボックスに収納されるヘルメットを保持し、
    該収納ボックスの底面が高い側の底面部の下方に前記ユ
    ニットスイング型エンジンの上部に設けられたキャブレ
    タの頂部を配置し、さらに、エアクリーナケースを前記
    キャブレタよりも車幅方向外側寄りの前記後輪側方に配
    置したことを特徴とするスクータ型車両。
  2. 【請求項2】 前記収納ボックス底部は、その車幅方向
    一側の少なくとも一部をせり上がり形状として他側の底
    面よりも高くしたことを特徴とする請求項1に記載のス
    クータ型車両。
  3. 【請求項3】 前記収納ボックス底部の他側の輪郭形状
    を、車両側面視、略水平としたことを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のスクータ型車両。
JP9206465A 1997-07-31 1997-07-31 スクータ型車両 Expired - Fee Related JP2973983B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9206465A JP2973983B2 (ja) 1997-07-31 1997-07-31 スクータ型車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9206465A JP2973983B2 (ja) 1997-07-31 1997-07-31 スクータ型車両

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2201548A Division JP3067174B2 (ja) 1990-07-31 1990-07-31 収納ボックス付きスクータ型自動2輪車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1067360A JPH1067360A (ja) 1998-03-10
JP2973983B2 true JP2973983B2 (ja) 1999-11-08

Family

ID=16523836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9206465A Expired - Fee Related JP2973983B2 (ja) 1997-07-31 1997-07-31 スクータ型車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2973983B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4394769B2 (ja) * 1999-03-30 2010-01-06 本田技研工業株式会社 自動二輪車のヘルメット収納装置
JP5004511B2 (ja) * 2006-06-09 2012-08-22 ヤマハ発動機株式会社 自動二輪車
TW201031562A (en) * 2009-02-26 2010-09-01 Kwang Yang Motor Co Storage chamber for scooter type motorcycle

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1067360A (ja) 1998-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005075030A (ja) スクーター型自動二輪車
US6651767B2 (en) Container box structure in two-wheeled motor vehicle
JP4007788B2 (ja) スクータ型自動二輪車の燃料供給装置
EP0581310B1 (en) Luggage box for motorcycle
JP2973983B2 (ja) スクータ型車両
JP3267530B2 (ja) スクータ型車両
EP1759974B1 (en) Motorcycle
JP2970612B2 (ja) スクータ型車両
EP1319591B1 (en) Straddle type of vehicle
JP3067170B2 (ja) スクータ型車両
JP3067174B2 (ja) 収納ボックス付きスクータ型自動2輪車
JP3255165B2 (ja) スクータ型自動2輪車
JP3956641B2 (ja) スクータ型自動二輪車
JP3686164B2 (ja) スクータ型車両
JP3187040B2 (ja) スクータ型車両
JP2970613B2 (ja) 収納ボックス付スクータ型車両
JP3013410B2 (ja) 収納ボックス付スクータ型車両
JP3270362B2 (ja) スクータ型車両
JP3006857B2 (ja) スクータ型二,三輪車の収納箱装置
JP2528623B2 (ja) 4サイクルエンジンを搭載したスク―タ型自動二輪車
JP3223909B2 (ja) 収納ボックス付スクータ型車両
JP3435367B2 (ja) スクータ型車両
JP3685195B2 (ja) 収納ボックス付スクータ型車両
JP3356167B2 (ja) 収納ボックス付スクータ型車両
JP3489579B2 (ja) 収納ボックス付スクータ型車両

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090903

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees