JP2971979B2 - 線状ポリ第3級アミンの製造方法 - Google Patents

線状ポリ第3級アミンの製造方法

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は線状ポリ第3級アミンの
製造方法を提供するものであり、線状ポリ第3級アミン
は、それ自体で乳化剤、エポキシ硬化剤、ウレタン触
媒、浮選薬剤、抽出剤、潤滑油添加剤等に用いられ、ま
た例えば4級アンモニウム塩、アミンオキサイド等の誘
導体に導くことによりそれぞれ種々用途に応用が可能で
ある。
【0002】
【従来の技術及びその課題】本発明の様な主鎖に第3級
アミンを構造を分子内に有するポリアミンは特許・文献
等には見当たらない。例えばポリアミンではジオールと
NH3 との反応で末端アミノ基を有するアミンの製造法と
して特開昭61−278528号(テキサコ(株))或いは特開
昭62−51646 号(ダブリュー・アール・グレイスアンド
カンパニー)等がある。又低級ジアミンとヘキサメチレ
ンジアミンとの共縮合によりポリアルキレンポリアミン
を製造する方法が特公昭62−31009 号(日本石油
(株))等に記載がある。環状アミンとジオールとの脱
水縮合反応によるポリアミンを製造する特公平2−2888
47号(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー)がある。また
ポリアミンの誘導体としては、ジ第3級アミンとジハロ
ゲン化物との反応でポリカチオンを得る特公昭61−3724
2 号、61−37243 号(ロレアル)がある。
【0003】しかし、本発明の様に第3級アミンを繰り
返し主鎖に有し、しかも末端が第3級アミノ基である線
状ポリ第3級アミンを得る製造法は見当たらない。
【0004】上述の様に、主鎖に第3級アミンを有する
ポリ第3級アミンの製造に関しては方法が開示されてい
ない。この様なポリ第3級アミンを製造することが可能
ならば、従来のアミン及びアミン誘導体とは異なった用
途開発が可能であり、又アミンをオリゴマーあるいはポ
リマー化することにより単分子では得られない新しいア
ミン用途の分野で開拓することが非常に期待される。本
発明の課題は、このような新規な線状ポリ第3級アミン
を提供することである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明者らはこの現状に鑑
み鋭意検討を行なった結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明は、一般式(I) で表わされる
線状ポリ第3級アミンの製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【化5】
【0008】〔式中、R1:同一又は異なって炭素数3〜
24の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、−(CH2CH2O)p
(CH2CH2)q−又は脂環式アルキレン基もしくはベンジル
基、フェネチル基等のアラルキレン基を示す。ここで、
p は0又は正数を示し、q は正数を示す。
【0009】R2:同一又は異なって、炭素数1〜3のア
ルキル基を示す。
【0010】
【化6】
【0011】本発明において、一般式(I) で表される線
状ポリ第3級アミンは、下記反応式で示される様にジオ
ールもしくはジアルデヒドと第1級アミンもしくはピペ
ラジンとを反応させ、その反応生成物の末端水酸基を第
3級アミン化することによって得られる。
【0012】
【化7】
【0013】〔式中、R1、R2、R4、A、n は前記の意味
を示す。〕一般式(II) で表わされるジオールは総炭素
数が3〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を有するも
のであり、例えば 1,3−ブタンジオール、 1,4−ブタン
ジオール、 1,5−ペンタンジオール、 1,6−ヘキサンジ
オール、 1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラメチレングリコール、 1,4−シクロヘキサンジオ
ール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物等が
挙げられる。また、一般式(III) で表されるジアルデヒ
ドとしては上記のジオールに対応するジアルデヒド等が
挙げられる。
【0014】また、第1級アミンとしては、直鎖又は分
岐鎖の炭素数1〜24の1級アミンあるいは芳香族アミン
であり、例えばメチルアミン、プロピルアミン、イソプ
ロピルアミン、ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、
ドデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、ド
コシルアミン、オレイルアミン、ベンジルアミン、フェ
ネチルアミン等の1級アミンを挙げることができる。
【0015】従来、第3級アミン化触媒として、特公昭
57−549 号、特公昭59−12106 号、特開昭57−55704 号
等に開示されているものが知られているが、これらに開
示さている触媒では反応活性に乏しく、本発明が所望す
る線状ポリ第3級アミン(I)は高収率にて得られない。
【0016】本発明が開示するアルカリ金属もしくはア
ルカリ土類金属を含有してしてもよい、銅−第4周期遷
移金属元素−第8族白金族元素からなる触媒を使用する
ことにより、はじめて線状ポリ第3級アミン(I) が高収
率にて得られる。
【0017】ここで第4周期遷移金属元素はクロム、マ
ンガン、鉄、コバルト、ニッケル及び亜鉛から選ばれる
1種以上で、第8族白金族元素は白金、パラジウム、ル
テニウム、ロジウムから選ばれる1種以上であり、銅−
第4周期遷移金属元素−第8族白金族元素触媒の銅と第
4周期遷移金属元素の金属原子のモル比が銅:第4周期
遷移金属元素で1:9ないし9:1であり、かつ第8族
白金族元素は銅と第4周期遷移金属元素の合計に対しモ
ル比で0.0001ないし0.1 である。
【0018】触媒金属組成としては銅と第4周期遷移金
属元素と第8族白金族元素が必須であるがこの他アルカ
リ金属又はアルカリ土類金属を含んでも良い。
【0019】本発明に適合する触媒は種々の形態を選択
することが出来る。
【0020】すなわち、本発明においては、銅、第4周
期遷移金属元素、第8族白金族元素の3成分又はアルカ
リあるいはアルカリ土類金属(以下第4成分と記述)を
含めた4成分が触媒組成として反応系内に存在すると
き、初めてこれら成分間の相互作用による効果が発揮さ
れるもので、これらの組成が本質的な触媒機能を有し、
ジオールとアミンとを反応させるにあたって、水素雰囲
気下での各金属成分の還元操作によって初めて触媒活性
が発現する。従って、還元操作前の金属の形態及び還元
操作後の系内の状態の相違は本発明において特に限定さ
れるものではなく、水素雰囲気下での還元操作によって
銅と第4周期遷移金属元素と第8族白金族元素あるいは
これらと第4成分間の相互作用が発揮される形態であれ
ば良い。
【0021】従って本発明の方法に適合する金属の形態
としては、 1) 銅、第4周期遷移金属元素、第8族白金族元素及び
これらに第4成分を含めた金属、又はその酸化物あるい
は水酸化物等及びこれらの混合物等のように反応媒体中
で分散するような形態のもの、あるいは 2) 適当な担体上に銅、第4周期遷移金属元素、第8族
白金族元素、第4成分がそれぞれ支持されたものの混合
物あるいは、銅、第4周期遷移金属元素、第8族白金族
元素の3成分、あるいは第4成分を含めた4成分が、同
一の担体上に均一に支持されて、反応媒体中で分散する
ような形態のもの 3) あるいは、これらの金属の脂肪属カルボン酸塩又は
適当な配位子により安定化された錯体のような反応媒体
中で金属コロイド状となり、均一系となるような形態の
もの 4) 1)〜2)のような反応媒体中で分散状になる形態のも
のと、3)のような反応媒体中で均一となるような形態の
ものとの混合物、あるいは水素還元前分散状で水素還元
後均一な形態となるようなもの 等のいずれの場合であっても良く、本発明の本質となる
3成分、4成分の金属が水素雰囲気下での操作によって
成分間の相互作用が発現されればよい本発明に使用され
る触媒のより好ましい形態としては触媒金属の安定化す
なわち活性表面の固定化の面、及び触媒被毒物質に対す
る耐久性の面から適当な担体上にこれら成分金属を均一
に担持させたものが良い。
【0022】本発明に係る銅、第4周期遷移金属元素、
第8族白金族元素、第4成分の3成分あるいは4成分金
属を担体に支持させる場合、適合する担体としては一般
の触媒担体として使用されているもの、例えばアルミ
ナ、シリカアルミナ、ケイソウ土、シリカ、活性炭、天
然及び人工ゼオライト等を使用することができる。触媒
金属の担体への担持量は、任意に決めることができる
が、通常は5〜70重量%の範囲がよい。
【0023】これら3成分あるいは4成分の金属の担体
表面上に支持させる方法も、種々選ぶことができる。こ
の場合、触媒原料金属の形態としては、銅、第4周期遷
移金属元素、第8族白金族元素、第4成分の酸化物、水
酸化物あるいはそれらの各種金属が使用できる。金属塩
としては例えば銅、第4周期遷移金属元素、第8族白金
属元素及び第4成分の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸
塩、脂肪族カルボン酸塩等が挙げられる。また、これら
の金属錯体、例えば銅、第4周期遷移金属元素、第8族
白金族元素のアセチルアセトン錯体やジメチルグリオキ
シム錯体など、また更に第8族白金族元素に関してはカ
ルボニル錯体、アミン錯体、ホスフィン錯体等も使用で
きる。これらの金属原料種を用いて、担体上に支持させ
る方法で触媒を製造する場合には、例えば銅、第4周期
遷移金属元素、第8族白金族元素、第4成分の適当な塩
の溶液に担体を入れ、充分に含浸させた後乾燥、焼成さ
せる方法(含浸法)や担体と銅、第4周期遷移金属元
素、第8族白金族元素の適当な塩の水溶液を充分混合し
た後、炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウムあるいはアン
モニア水等のアルカリ水溶液を加えて金属塩を担体上に
沈殿させ、あるいは、担体の水スラリーに銅、第4周期
遷移金属元素、第8族白金族元素の適当な塩の水溶液と
炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウムあるいはアンモニア
水等のアルカリ水溶液を、スラリーのpHが一定(例えば
pH=7一定)になるように同時に加え、金属塩を担体上
に沈殿させ、乾燥・焼成して、まず銅−第4周期遷移金
属元素−第8族白金族元素触媒を調製し、4成分系では
その後得られた3成分系触媒をアルカリ金属塩又はアル
カリ土類金属水溶液に入れ充分含浸させた後、乾燥、焼
成させて得る方法(以上共沈法と含浸法の組み合わせ)
や、ゼオライト中に含まれる水素或いは金属とイオン交
換させる方法(イオン交換法)等、従来公知のいずれの
方法でも良い。共沈法の場合には、金属の沈着後充分に
水洗し 100℃付近で乾燥後 300〜700 ℃で焼成して触媒
を得る。
【0024】また、このような方法で銅のみ、あるいは
銅と第4周期遷移金属元素のみを担体上に担持させ反応
に供する前に第8族白金族元素族あるいは第4成分の担
持物又は脂肪族カルボン酸塩や錯体を添加し、反応媒体
中水素雰囲気下で銅と第4周期遷移金属元素及び第8族
白金族元素及び第4成分との複合化を図る方法も有効で
ある。
【0025】上記の各種方法によって得られる触媒は、
より好ましくは、同一担体上に均一に3成分あるいは4
成分が支持されているような形態であるものがよい。本
発明にはこの銅、第4周期遷移金属元素、第8族白金族
元素の3成分が本質的に不可欠である。
【0026】本発明の線状ポリ第3級アミンの製造方法
について更に詳述する。
【0027】本発明の製造方法は、ジオール又はジアル
デヒドと第1級アミン又はピペラジンを連続的に反応さ
せ、さらに末端をアミノ化することにより線状ポリ3級
アミンを製造するに際し、銅−ニッケル−第8族白金
属、銅−クロム−第8族白金属、銅−亜鉛−第8族白金
属元素、銅−マンガン−第8族白金族元素、銅−鉄−第
8族白金族元素、銅−コバルト−第8族白金族元素及び
これらの触媒がアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含
んだ触媒を使用し、これらの触媒存在下の反応により、
生成する水を連続的に又は断続的に反応系外に除去しな
がら大気圧又は加圧下で 150〜250 ℃の温度で反応させ
ることで目的が達成される。
【0028】この時ジオール又はジアルデヒドは反応中
に連続的に加えてもあるいは最初から仕込でもあるいは
一定量を分割して仕込でも良い。又第1級アミンが気体
の場合は反応中連続的又は断続的に吹込むか、あるいは
加圧下所定量を一度に仕込でも良い。第1級アミンが液
体の場合は連続的に仕込むか、あるいは最初から所定量
を仕込んでも良い。ここで第1級アミン又はピペラジン
のジオール又はジアルデヒドに対するモル比は 0.7倍モ
ル以上、好ましくは1倍モル必要であり、ガス状アミン
の場合には水素と共に過剰に仕込んだガスを回収し循環
再使用しても良い。
【0029】本発明においては、ジオール又はジアルデ
ヒドと第1級アミン又はピペラジンとの反応で生成する
水を反応系外に取り出す方が良い。生成水を系外に取り
出さない場合には触媒活性及び選択性が低下する場合が
多い。例えば、生成水を除去せずに反応を行った場合に
はアミンの不均化物が多くなったり、アルデヒド縮合物
が多量に生成したりして、目的とする第3級アミノアル
コールの収率が低下し、その後末端をアミノ化しても最
終目的物である本発明の線状ポリ第3級アミンの純度が
向上しない。
【0030】水の除去は反応中断続的に行っても連続的
に行っても良く、生成した水が長時間反応系中に存在せ
ず適宜除去されれば良いが、生成水をその都度連続的に
除去することが望ましい。具体的には反応中に適当量の
水素ガスを反応系に導入し、生成水を水素ガスと共に留
出させる方法が一般的であり、凝縮器で生成水を濃縮分
離することで水素ガスを循環使用することもできる。ま
た反応中に適当な溶媒を加えておき生成水をこの溶媒と
の共沸により留出することもできるし、また不活性溶媒
を生成物の粘度を下げる目的で加えても良い。
【0031】本発明においては、別途水素ガスを予め還
元した触媒を用いても良いが、反応原料であるジオール
又はジアルデヒドと一緒に還元前の触媒を反応器に入れ
水素ガス又は反応するアミンがガス状アミンである場合
にはガス状アミンとの混合ガスを導入しながら反応温度
まで昇温することによって還元する。
【0032】本発明の線状ポリ第3級アミンの製造方法
実施態様を簡単に説明する。
【0033】水素及びガス状アミンを使用する場合はア
ミンを導入する管と、反応で生成した水と過剰のアミン
及び留出してくる油状物質を凝縮・分離するための凝縮
器及び分離器を備えた反応容器に原料となるジオール又
はジアルデヒドと触媒を仕込む。触媒は任意の量を仕込
むことができるが、通常は仕込みジオール又はジアルデ
ヒドに対し重量で1〜10%の範囲である。系内を窒素ガ
スで置換したのち、水素単独又は水素と少量のガス状ア
ミンの混合ガスを導入しながら昇温を開始する。液状ア
ミンを用いる場合は一定温度に達した後一括に加える
か、あるいは少量ずつ滴下により反応系内に加える。反
応温度は通常 150〜250 ℃位であるが、原料種によって
この範囲以外の温度を取ることができる。触媒はこの昇
温中に還元され活性状態の触媒となる。所定温度に到達
後アミンを導入あるいは滴下し反応を開始する。反応中
生成してくる水はガス状物質(水素及び過剰のガス状ア
ミン)及び少量の油状物質と一緒に反応系外ヘ排出さ
れ、凝縮器及び分離器を経て油状物と分離される。分離
された油状物は反応器に戻される。また、末端アミノ化
反応においても同様な操作を行う。さらにガス状物質
(過剰の水素及びガス状アミン)を分析した結果、これ
らのガス状物質中には殆ど副生成物(例えばハイドロカ
ーボン等)が含まれておらず、循環器を使用することに
よりこれらガス状物質を特別な精製工程なしに再使用す
ることができる。反応が完了した後、触媒を適当な方法
で濾過し製品とする。
【0034】
【実施例】本発明について以下の実施例をもって更に詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0035】〔触媒の調製〕合成ゼオライトに担持され
た銅−第4周期遷移金属元素−第8族白金族元素の3元
触媒を以下に様に調製した。
【0036】1リットルのフラスコに合成ゼオライトを
仕込み、次に硝酸銅と硝酸ニッケル及び塩化パラジウム
を各金属原子のモル比でCu:Ni:Pd=4:1:0.1 とな
るように水に溶かしたものを入れ、撹拌しながら昇温し
た。90℃で10%Na2CO3水溶液を徐々に滴下した。1時間
の熟成の後、沈殿物を濾過・水洗し、80℃、10時間乾燥
後 400℃3時間焼成した。得られた金属酸化物の担体に
対する担持量は50%である。
【0037】同じ様にモル比でCu:Zn:Rh=4:1:0.
1 組成の触媒を調製した。更にモル比でCu:Ni:Ru=
4:1:0.01組成の触媒を同様に調製した後、得られた
3元系触媒を炭酸リチウム水溶液(モル比;Ni:Li=
1:0.05) に充分浸し、再び80℃、10時間乾燥後、300
℃で1時間焼成し、4元(Cu/Ni/Ru/Li)系触媒を得
た。上記と同様に担持量は50%である。
【0038】このようにして調製した触媒を以下の実施
例で用いた。
【0039】実施例1 1,6−ヘキサンジオールとモノメチルアミンの反応を行
った。
【0040】生成水を分離するための凝縮器及び分離器
を付した1リットルのフラスコに1,6 −ヘキサンジオー
ル 600gと上記触媒 (Cu/Ni/Pd触媒4/1/0.1)24g
(対原料アルコール4重量%) を仕込み、撹拌しながら
系内を窒素で置換し昇温を開始した。系内の温度が 100
℃に達したら、水素ガスを流量計を用いて10リットル/
Hrの流速で系内に吹込み 180℃まで昇温した。この温度
でモノメチルアミンと水素ガスの混合ガスを40リットル
/Hrの流速で反応系内に吹込み約5時間反応を行った。
反応はアミン価で追跡した。その結果、両末端アルコー
ル基である構造式(1)で表される化合物が得られた。
同定は、IR、NMR 、Massにより行った。
【0041】
【化8】
【0042】つづいて同温で導入ガスをジメチルアミン
に切り替え、水素ガスとの混合ガスを40リットル/Hrの
流速で再び反応系内に吹込んだ。導入開始から約6時間
反応を行った。反応はヒドロキシル価で追跡した。反応
終了後、触媒を濾過分離し淡かっ色な液体を得た。次に
得られた生成物の分析を行った。
【0043】まずMassで分析した結果、平均分子量より
次式の線状ポリ3級アミンがn=1〜17まで存在するこ
とが確認された。
【0044】
【化9】
【0045】この化合物のMassスペクトルを図1に示
す。
【0046】次に末端がアミノ基であることを証明する
ため、 270MHzNMR (JNM-G ×270WB)で13C-NMR スペクト
ルを測定し同定した。この化合物の13C-NMR スペクトル
のチャートを図2に示す。
【0047】更にVPOの測定で平均分子量は408 で、
nは約2.1 である。また、アミン価では実測値全体アミ
ン価563.1 3級アミン価559.5 でn=2.0 の理論値563.
8 と良く一致し、本構造の線状ポリ3級アミンが得られ
ていることを確認した。
【0048】実施例2 反応温度を 200℃とし、Cu/Ni/Pd触媒を2%(対アル
コール重量)使用した以外は実施例1と同様の条件でモ
ノメチルアミン導入約15時間及びジメチルアミン導入6
時間行った。反応生成物は、Mass及びVPOの分析から
平均分子量2230、n=18.2の実施例1と同じ構造の線状
ポリ3級アミンを得た。
【0049】実施例3 反応温度を 210℃とし、アルコールとして 1,9−ノナン
ジオールを使用し、触媒量2重量%(以後実施例7、9
以外はすべてCu/Ni/Pd触媒)とした以外は実施例1と
同様な条件でモノメチルアミン導入約15時間及びジメチ
ルアミン導入約6時間行った。反応生成物は次式の化合
物であり、Mass及びVPOの分析から平均分子量2940、
n=17.6であった。
【0050】
【化10】
【0051】実施例4 反応温度を 200℃とし、アルコールとしてトリエチレン
グリコールを用いて触媒量4重量%(対アルコール)で
同様の条件でモノメチルアミン導入約20時間及びジメチ
ルアミン導入約10時間行った。生成物は次式の化合物で
あり、Mass及びVPOの分析から平均分子量1190、n=
6.8 であった。
【0052】
【化11】
【0053】実施例5 アルコールとして 1,6−ヘキサンジオールを用い、アミ
ンとしてn−ブチルアミンを用いた。また触媒量は4重
量%(対アルコール)で、ジオールと等モルのアミンを
約30時間かけて滴下し 185℃で約40時間反応を行った。
その後、同様の条件で反応系中にジメチルアミンを約10
時間導入した。生成物は次式の化合物であり、Mass及び
VPOの分析から平均分子量1590、n=9.1 であった。
【0054】
【化12】
【0055】実施例6 アルコールとして 1,6−ヘキサンジオールを用い、アミ
ンとしてベンジルアミンを用いた。触媒量は4重量%
(対アルコール)。実施例5と同様等モルのアミンを約
20時間かけて滴下し 180℃で約30時間反応を行った。そ
の後、同様の条件で反応系中にジメチルアミンを約12時
間導入した。生成物は次式の化合物であり、平均分子量
725 、n=3.0 であった。
【0056】
【化13】
【0057】実施例7 アルコールとして 1,6−ヘキサンジオールを用い、アミ
ンとしてステアリルアミンを用いた。触媒は上記で調製
したCu/Zn/Rh触媒(4/1/0.1 )を8重量%(対ア
ルコール)使用した。実施例5と同様等モルのアミンを
反応中30時間かけて滴下し 200℃で約40時間反応した。
その後、同様の条件で反応系中にジメチルアミンを約9
時間導入した。生成物は次式の化合物であり平均分子量
1450、n=3.7 であった。
【0058】
【化14】
【0059】実施例8 アルコールとして 1,4−シクロヘキサンジメタノールを
用い、触媒としてCu/Ni/Pd触媒を2重量%(対アルコ
ール)用い、反応温度を 210℃にした以外は、実施例1
と同様の条件でモノメチルアミン導入約23時間及びジメ
チルアミン導入9時間行った。生成物は次式の化合物で
平均分子量590 、n=2.8 であった。
【0060】
【化15】
【0061】実施例9 アルコールとしてPTMG(ポリテトラメチレングリコ
ールMW=650)、触媒として上記で調製したCu/Ni/Ru/
Li触媒を2重量%(対アルコール)用い、反応温度を 2
10℃にした以外は、実施例1と同様の条件でモノメチル
アミン導入約18時間及びジメチルアミン導入15時間行っ
た。生成物は次式の化合物であり、平均分子量2260、n
=2.1 であった。
【0062】
【化16】
【0063】実施例10 アルコールとして 1,9−ノナンジオールを用い、アミン
として等モルのピペラジンを用いた。触媒はCu/Ni/Pd
触媒を4重量%(対アルコール)用い、水素10kg/cm2Gの
加圧下200℃で約15時間反応を行った。その後、反応系
を常圧下にしジメチルアミン約9時間導入した。生成物
は次式の化合物であり、平均分子量710、n=3.0 であ
った。
【0064】
【化17】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明の線状ポリ第3級ア
ミンのMassスペクトルを示す図である。
【図2】実施例1で得られた本発明の線状ポリ第3級ア
ミンの13C-NMR スペクトルのチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 295/12 C07D 295/12 C08G 73/02 C08G 73/02 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭63−115893(JP,A) 特開 昭60−134080(JP,A) 特開 昭59−27912(JP,A) 特開 昭58−83655(JP,A) 特開 昭52−118405(JP,A) 特開 昭62−146907(JP,A) 米国特許4590288(US,A) Nucleic Acids Re s.,第16巻,第2号,第685〜701頁 (1988) Ital.J.Biochem.,第 27巻,第5号,第336〜338頁(1978) Z.Naturforsch.,B: Anorg.Chem.,Org.Ch em.,第30B巻,第9−10号,第820 〜821頁(1975) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 209/16 B01J 23/89 C07C 211/14 C07C 213/02 C07C 217/08 C07D 295/12 C08G 73/02 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属
    を含有してもよい、銅−第4周期遷移金属元素−第8族
    白金族元素からなる触媒存在下に、一般式(II)及び/又
    は(III) で表わされる化合物と一般式(IV)で表わされる
    化合物とを反応させ、その反応混合物と一般式(V) で表
    わされる化合物を反応させることを特徴とする、一般式
    (I) で表される線状ポリ第3級アミンの製造方法。 【化1】 〔式中、R1:同一又は異なって炭素数3〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、 −(CH2CH2O)p−(CH2CH2)q−又は脂環式アルキレン基もしくはアラ ルキレン基を示す。ここで、p は0又は正数を示し、q は正数を示 す。 R2:同一又は異なって、炭素数1〜3のアルキル基を示す。 【化2】 HO−R1−OH (II) OHC−R4−CHO (III) H−A−H (IV) 【化3】 〔式中、R1、A 、R2は前記の意味を示す。R4は同一又は
    異なって、R1基より2つの末端メチレン基を除いたあと
    に残る残基を示す〕
  2. 【請求項2】 一般式(I) において、A 基が 【化4】 で表わされる基であり(この場合においてR3がベンジル
    基もしくはフェネチル基を示す)、R2がメチル基である
    請求項1記載の線状ポリ第3級アミンの製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(I) において、R1が −(CH2CH
    2O)p−(CH2CH2)q−で表わされる基(但し、p =1〜3
    の数、q =1)である請求項1乃至2記載の線状ポリ第
    3級アミンの製造方法。
  4. 【請求項4】 第4周期遷移金属元素が、クロム、マン
    ガン、鉄、コバルト、ニッケル及び亜鉛から選ばれる少
    なくとも一種であり、第8族白金族元素が、白金、パラ
    ジウム、ルテニウム及びロジウムから選ばれる少なくと
    も一種である請求項1〜3の何れか1項記載の線状ポリ
    第3級アミンの製造方法。
  5. 【請求項5】 銅−第4周期遷移金属元素−第8族白金
    族元素からなる触媒が、下記条件を満足する触媒である
    請求項1〜4の何れか1項記載の線状ポリ第3級アミン
    の製造方法。 〔条 件〕 金属原子のモル比にて(銅)/(第4周期遷移金属元
    素)=1/9〜9/1かつ、(第8族白金属元素)/
    〔(銅)+(第4周期遷移金属元素)〕=0.0001〜0.1
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