JP2969787B2 - 非線形強誘電体光学材料に対するドメイン制御方法 - Google Patents

非線形強誘電体光学材料に対するドメイン制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A 産業上の利用分野 B 発明の概要 C 従来の技術 D 発明が解決しようとする課題 E 課題を解決するための手段 F 作用 G 実施例 H 発明の効果 A 産業上の利用分野 本発明は、例えば光第2高調波発生素子(以下SHGと
いう)における周期ドメイン反転構造部の形成に用いて
好適な非線形強誘電体光学材料に対するドメイン制御方
法に係わる。
B 発明の概要 本発明は非線形強誘電体光学材料に対するドメイン制
御方法に係わり、シングルドメイン化された非線形強誘
電体光学材料体の相対向する主面に第1及び第2の電極
を対向配置し、これら第1及び第2の電極の少くとも一
方を所要の電極パターンとし、これら第1及び第2の電
極間にパルス電圧を印加して、上記電極パターンに対応
するパターンのドメイン反転部を局部的に形成するドメ
イン制御を行うもので、例えば微細ピッチの周期ドメイ
ン反転構造部を屈折率の変化を来すことなく、高精度に
かつ比較的簡便に形成することができるようにするもの
である。
C 従来の技術 非線形光学によるレーザー光の波長変換への適用、例
えばSHGによって波長範囲の拡大化がはかられ、これに
伴いレーザーの利用範囲のより拡大化と、各技術分野で
のレーザー光利用の最適化がはかられる。例えばレーザ
ー光の短波長化によって、レーザー光を用いた光記録再
生、光磁気記録再生等の記録密度の向上等が挙げられ
る。
非線形光学相互作用における効率良い動作の実現は、
その相互作用させる光波間に、エネルギー及び運動量の
保存関係が満足されねばならない。また、相互作用する
光波間の重なり合いや、動作長、強度は効率を直接左右
するパラメータである。ところが一般の光学材料は、波
長によって屈折率が変化する(分散をもつ)ことから、
エネルギーの保存される波長間で同時に運動量を保存さ
せることができない。このため、結晶の異方性、すなわ
ち複屈折性を用いて位相整合を行わしめて運動量保存を
とっている。
これに対して非線形強誘電体光学材料バルクにおいて
周期的に非線形係数の方向だけを逆転させた構造による
周期ドメイン反転構造では、各層の厚さをコーヒーレン
ス長(位相不整合成分が丁度πとなる長さ)の奇数倍と
したとき、各層で発生した非線形分極により生ずる波は
互いに同位相となり強め合うことが知られている(例え
ばJ.A.Armstrong,N.Bloembergen,J.Ducuing and P.S.Pe
rshan,Pyhsical Review.127,(1962),P1918〜、及びD.
Feng,N−B Ming,J−F Hong et.al.Applied Physical Le
tters,37,(1980),P607〜P609参照)。したがってこ
れによれば直接には位相整合のとれない材料や、従来利
用できなかった非線形感受率の最大のテンソル成分d33
の利用が可能となる。
一方、導波型構造の非線形光学相互作用への利用は、
導波路によりエネルギーが高密度化されること、また回
折することがないことにより長い距離での相互作用が可
能となり、さらにその構造によって伝搬定数を制御でき
ることから、位相整合の自由度が増大する。しかしなが
ら、反面、材料分散の大きいことから通常では基本モー
ド間での位相整合が不可能であり、変換効率を著しく劣
化させる。非線形導波路材料の複屈折性を用いて、基本
モード間での位相整合を可能とした素子の場合でも、位
相整合に対して条件が厳しく、動作温度や光導波路の作
製条件に厳しい精度が要求される。例えば動作温度の変
動を0.1℃未満に抑える必要があるとか、100Å程度以下
の導波路の厚さ精度が要求される。
これに対し、例えば応用物理、56巻(1987)第1637頁
〜第1641頁及びP.K.Tien,R.Ulrich and R.J.Martin,App
lied Physics Letters,17巻(1970)477頁〜450頁に記
載された非線形導波路におけるチエレンコフ放射を用い
たSHGは、位相整合を自動的に満足するような方向に、
すなわちチエレンコフ角αをもって非線形分極により発
生する波は強め合いこれが放射される。したがって、こ
の場合、基板に非線形性の大きい材料を用いることによ
り、高効率動作が期待できる。例えばチエレンコフ放射
型の非線形導波路型SHGの基板として上記前者の文献
(応用物理)では、LiNbO3でその非線形感受率の最大の
テンソル成分d33が用いられている。
しかしながら、このチエレンコフ放射による非線形相
互作用では、放射される波が、ある一定のチエレンコフ
角αで基板内にもぐって出てくるため、基板からの出射
光のスポット形状、例えばファーフィールドパターンは
例えば三日月状の特異形状のパターンとなり、レンズ光
学系によって解析限界に集光しにくいという問題があ
り、実用上利用しにくいという課題がある。また、この
チエレンコフ放射型の導波路型SHGにおけるその導波路
内の波とチエレンコフ放射波の重量はSHGの効率に大き
な影響を及ぼすものであり、これがため、チエレンコフ
角αは上述の重量が大となるように小さい角度であるこ
とが望まれる。
今、光導波路型チエレンコフ放射SHGについてその動
作について考察する。この場合、第4図に示すように、
非線形光学基板(1)上の導波路(2)における導波モ
ード(基本波)の伝搬係数をβとし、基板(1)内に
バルク波(高調波)の伝搬定数を▲kSUB SH▼とする
と、位相不整合成分Δkは、 となるαの方向に高調波を発生する。ここで、kFOは基
本波波長における真空中の伝搬定数(2π/λ)とす
ると、この関係は、 となる。ここで、▲nSUB SH▼は基板の高調波に対する
屈折率であり、 (▲nO SH▼及び▲ne SH▼は高調波波長での常光及び異
常光の屈折率) 導波路(2)中に基本波を伝搬させる条件は、 (但し▲nSUB F▼及び▲nFILM F▼は基板(1)及び導
波路(2)の基本波に対する屈折率)であり、チエレン
コフ放射の条件は、 となり、(5)及び(6)式の条件でチエレンコフ放射
SHGを生じる。この条件範囲を第5図の導波モードの分
散を与えるグラフで示す。
この場合、LiNbO3導波路で入射光は波長1.064μm(Y
AGレーザー光)とした場合の、TMモードの場合であり、
基板の屈折率は2.155、導波路の屈折率は2.288としてい
る。第5図は、横軸に屈折率(等価屈折率)をとり、縦
軸に導波路の厚さをとったものである。この場合、導波
路の厚さが約1.0μm以下では存在できるモードが1つ
である単一モード動作が得られる。因みに具体的には、
LiNbO3基板表面をプロトン交換した光導波路としたSHG
では、チエレンコフ角αは、基本波の波長が1.064μm
で約13゜、0.83μmで約16゜である。
D 発明が解決しようとする課題 上述した非線形導波路によるチエレンコフ放射のSHG
においてそのチエレンコフ放射角αの縮小をはかること
ができればこれによって第2高調波の基板(バルク)内
への入り込みを小さくさせて取り出される第2高調波光
のスポット(ファーフィールドパターン)の歪の小さい
円形パターンとすること、基本波と高調波の伝搬方向を
ほぼ一致させることができることによって両者の重畳を
高め、変換効率の向上をはかることになる。
この課題の解決をはかるものとして、本出願人等は、
先に特願昭63−246545号において第2図に示すように、
非線形強誘電体光学材料基板(1)上に光導波路(2)
が設けられチエレンコフ放射による第2高調波を発生さ
せるSHGにおいて、基板(1)上に周期的にドメインが
反転する周期ドメイン反転構造部(3)を設けこれの上
に光導波路(2)を設けるか、導波路(2)内に周期ド
メイン反転構造部(3)を設けることによってチエレン
コフ放射角αの縮小化をはかり、第2高調波光のスポッ
ト形状の改善、変換効率の向上をはかったSHGを提供し
た。
ところが、このようなSHGにおいても、実際上ドメイ
ン反転構造部(3)の作製に問題が生じる。
すなわち、例えば前述したバルク型の周期ドメイン反
転構造において採られているドメイン反転を形成方法と
しては、例えば非線形強誘電体光学材料結晶の引上育成
時に電流制御等によりドメインを交互に反転させる方法
が知られている。しかしなからこの方法による場合、大
規模な装置が必要となるのみならずドメイン形成の制御
が難しいという課題がある。
また、他の周期ドメイン反転構造の形成方法として
は、シングルドメインすなわち単分域とされた非線形強
誘電体光学材料のバルク面、例えばLiNbO3の+c面の選
択された部分に、Tiを拡散することによってドメインの
反転部を形成するという方法が知られている。ところが
この方法による場合は、Tiの拡散によって屈折率が変化
する。
上述したように、従来のドメイン反転部の形成方法を
採る場合、ドメイン制御を高精度に行い難いとか、屈折
率の変化を来すことから第2高調波のビームが多数本に
なるという問題が生じ、この問題を解決するためには導
波路とドメイン変調の自由度が大幅に減り、最大変換効
率を得る条件が実現できないという課題がある。
本発明は、このような制約を排除でき、例えば上述し
た導波路型の周期ドメイン反転構造による作製に適用し
て、第2高調波光のスポットが単一で歪がなく、更に変
換効率の高いSHGを得ることができるドメイン制御方法
を提供する。
E 課題を解決するための手段 本発明は、例えば第1図に示すように、シングルドメ
イン化された非線形強誘電体光学材料体(1)の相対向
する主面にそれぞれ直接的に対接させて第1及び第2の
電極(11)及び(12)を配し、これら対向電極(11)及
び(12)の少くとも一方を所要の電極パターンすなわち
形成しようとするドメイン反転部上にこのパターンに応
じて形成し、これら対向電極(11)及び(12)間に所要
のパルス電圧を印加して電極パターンに対応するパター
ンのドメイン反転部(3)を局部的に形成するドメイン
制御を行う。
F 作用 上述の本発明方法によれば、シングルドメインの非線
形強誘電体光学材料体(1)を挟んで設けられた第1及
び第2の電極(11)及び(12)間にパルス電圧を印加す
ることによって電場の生じた部分、すなわち電極パター
ンに対応した部分に自発分極の反転が生じ、ドメイン反
転部が発生する。これは電場の印加によって非線形強誘
電光学材料基板(1)の単位格子にあるイオンの微小変
化が生ずることによるものと考えられる。
このように単に電極パターンの形成によってこのパタ
ーンのドメイン反転部を形成するようにしたので、この
電極パターンの形成をフォトリソグラフィ等の高精度微
細加工が可能な技術の適用によって微細ピッチ及びパタ
ーンに高精度に形成でき、また印加電圧の制御によって
反転ドメインの厚さ制御も容易にかつ高精度をもって行
うことができる。
そして、この場合の反転ドメイン形成の印加電圧をパ
ルス電圧としたので、その印加電圧を可成り高めても、
直流電圧を印加する場合における持続的な電流の流れ過
ぎによる光学材料体(1)の結晶の破損の問題を回避で
きる。更にこのパルス電圧印加時において、抗電界減少
のために材料体(1)を加熱した状態で行うことが望ま
れるが、上述したように本発明によれば、印加電圧を高
めることができることから、光学材料体(1)への熱的
影響、電極の焼付け等を回避できる。また、これらのこ
とから、周期反転ドメインのピッチのより微細化をはか
ることができる。
G 実施例 本発明による非線形強誘電体光学材料に対するドメイ
ン制御方法の一例を、第2図に示した周期ドメイン反転
構造部(3)を有する光導波路型SHGを得る場合につい
て第3図を参照して説明する。
第3図Aに示すように、例えばLiNbO3基板のZ基板よ
り成る非線形係数の大きい非線形強誘電体光学材料体
(1)を用意する。この材料体(1)は、予め例えばキ
ュリー温度以下の例えば1200℃程度まで昇温してその厚
さ方向に外部直流電場を全面的に印加することによって
全面的にそのc軸が厚さ方向に揃えられたシングルドド
メイン化された基板が用いられる。そして、この材料体
(1)の両主面(1a)と(1b)とに第1の電極(11)と
第2の電極(12)とを被着形成する。この場合、+c面
より成る例えば第1の主面(1a)上に、得ようとする周
期ドメイン反転構造部の周期(ピッチ)2Λをもって金
属、例えばPtによる電極(11)を平行ストライプパター
ンに形成する。この電極(11)の平行ストライプ部は、
各対応する例えば一端部で相互に連結された櫛状となし
てここより共通の端子t1を導出する。この電極(11)の
パターンの形成は、周知の技術、例えばフォトリソグラ
フィ技術にって形成し得る。すなわち例えばPt,Ti,W,Ta
等の金属或いはITO(インジウム・錫の複合酸化物)、
酸化錫などの導電性酸化物等の導電材料を例えば蒸着等
によって全面的に形成して後に例えばフォトレジストを
全面塗布、露光及び現像して所要のパターン、この例で
は櫛歯パターンとし、これをエッチングマスクとして上
述のPt等の導電材料層をエッチングして所要のパターン
として電極(11)を形成する。或いは、材料体(1)の
主面(1a)上にリフトオフマスクを目的とする電極パタ
ーンの形成部以外に形成しておき、これの上から上述の
Pt等の導電材料を全面的に被着形成し、その後、マスク
を排除することによって、このマスク上の導電材料層の
みをリフトオフして所要のパターンを有する電極(11)
を形成する。
一方、材料体(1)の他方の主面(1b)の例えば−c
面には、全面的に上述した電極(11)の構成材料と同様
のPt等の導電材料を蒸着等によって形成することによっ
て、第2の電極(12)を形成し、これより端子t2を導出
する。
そして、この材料体(1)を、この材料体(1)の構
成材料に応じてその特性劣化を回避する所要の雰囲気中
例えば酸素、空気、窒素、希ガス、酸素を含む水蒸気等
の雰囲気中で、必要に応じて材料体(1)の抗電界を下
げるために所要の温度下例えば150℃〜1200℃好ましく
は300℃〜1200℃の加熱雰囲気中で両端子t1及びt2間に
パルス電源(13)よりパルス電圧を印加して、材料体
(1)の厚さ方向、すなわちc軸方向に、数百V/cm〜数
千kV/cmの電場が生じるようにパルス電圧をパルス幅μ
秒〜数分をもってパルス回数1〜数千回印加する。この
ようにすると、反転ドメインが、第1の電極(11)のス
トライプパターンのピッチ2Λ(2Λは例えば1〜500
μmとする)に応じたピッチの周期ドメイン反転構造部
(3)が得られる。例えば材料体(1)として厚さ1mm
のLiNbO3の基板を用いる場合、fC面を正極側に空気中で
650℃の加熱下でパルス数2回でパルス幅0.1秒、パルス
電圧40kV/cmを印加したところ反転部が+c軸とは逆向
きに電極(11)のパターンに応じて生じ、ピッチ2Λの
周期ドメイン反転構造部(3)を主面(1a)側に形成す
ることができた。
次に第3図Bに示すように、第1及び第2の電極(1
1)及び(12)を除去する。例えば第1及び第2の電極
(11)及び(12)がPtである場合は、王水(HNO3:HCl=
1:3)によるウエットエッチングによって除去し得る。
そして、第3図C1に示すように、この周期ドメイン反
転構造部(3)を有する材料体(1)の主面(1a)側に
例えばピロりん酸を塗布後熱拡散させたり、例えばホッ
トりん酸に浸してプロトン置換によって屈折率が材料体
(1)に比し大とされた光導波路(2)を形成する。
このようにすると周期ドメイン反転構造部(3)が光
導波路(2)内に入り込んだ構造が得られるが、他の例
としては、第3図C2に示すように、周期ドメイン反転構
造部(3)を有する材料体(1)の一主面上に光導波路
(2)を、非線形ないしは線形の基本波に対して吸収率
が低く材料体(1)より高屈折率材料層の例えばTa2O5
にTiO2がTiとTaの和に対するTiの割合Ti/(Ti+Ta)
(原子%)が、0<Ti/(Ti+Ta)60(原子%)とな
るようにドープされた材料層、或いはそのほか窒化シリ
コン、2酸化チタン、セレン化砒素ガラス、酸化亜鉛、
酸化亜鉛等の蒸着による堆積やエピタキシャル成長によ
って形成する。
そして、この光導波路(2)を有する材料体(1)の
平行ストライプパターンのドメイン反転部以外のこれら
を連結する櫛状連結部を除去する切断を行い平行ストラ
イプ状の周期ドメイン反転構造部(3)が導波方向を横
切って形成された目的とする例えば第2図に示したSHG
を得る。
また、光導波路(2)は、その幅方向についても制限
したいわゆるリッジ型構造を採ることが望ましい。
尚、上述した例では、+c面側の主面(1a)の電極
(11)を平行ストライプパターンとして、平行ストライ
プパターンの周期ドメイン反転構造部(3)を形成する
ようにした場合であるが、−c面側の主面(1b)の電極
(12)を平行ストライプパターンとして主面(1b)側に
周期ドメイン反転構造部を形成し、この主面(1b)側に
前述した光導波路(2)の形成を行うこともできる。
このようにして得た第2図に示した構造のSHGの動作
条件について考察する。
基本波の導波モードの伝搬定数β(または等価屈折
率βF/(2π/λ)=βF/kFO)(ここに、λは基
本波の波長、kFOは基本波の真空中での伝搬定数)と高
調波であるチエレンコフ放射波の伝搬定数 (ここに▲nSUB SH▼は基板(材料体)(1)の高調波
の屈折率)との間の不整合成分Δkは、 であり、チエレンコフ放射は、このΔnが第5図で示さ
れるように、負のときに発生するものであるが、上述の
構成による周期ドメイン反転構造部(3)を有する場
合、 は、その周期2Λと、導波モードの伝搬定数を決定する
パラメータである膜厚と、光導波路の屈折率▲nSUB SH
▼の間に次のような条件が必要である。
すなわち、前記〔従来の技術〕の項で挙げた周期ドメ
イン反転構造(バルク)でのSHGについてみるに、この
場合の各ドメイン反転層の厚さが、コーヒーレンス長lC
の奇数倍となる条件(発生する分極波が同位相になり強
め合う条件)は、導波路構造のチエレンコフ型SHGの場
合には、導波モードの基本波とバルク波の高調波につい
て同様に導かれる。すなわち、前記(1)式及び(7)
式よりこの場合のコーヒーレンス長lCは、 lC=π/|Δk|=λF/(4|Δn|) ‥‥(8) である。したがって、ドメインの周期を2Λとすると、
コーヒーレンス長lCの奇数倍となる上記の条件は、 Λ=lC(2q+1) (q=0,±1,±2,‥‥) ‥‥(9) である。ここで、最も基本的なq=0の場合を考える
と、 Λ=lC=λF/(4|Δn|) ‥‥(10) の条件で、基本波及び高調波のなす角度が零となり、位
相の整合がとれることになる。
そして、この(10)式を書き直すと、 λF/2Λ=2|Δn| ‥‥(11) またはλSH/2Λ=|Δn| ‥‥(12) となる。
一方周期構造(周期2Λ)によって伝搬定数は、Pπ
/Λ(Pはブラッグ反射の次数)の摂動(ブラッグ反
射)を受ける(例えば、A.Yariv著“Optical Electroni
cs"pp414〜421,Holt,Rinetart and Wilson 1985参
照)。式(11)及び(12)の成分は、β及びkSHにそ
れぞれ摂動を与えることになり、その結果として位相の
整合がとれることになる。すなわち、P=1として周期
構造をもつ場合に(1)式は、(11)式及び(12)式に
より、 となり、周期ドメイン反転構造の動作条件は、周期構造
に基づく伝搬定数の摂動π/Λによる位相整合条件と等
値である。(13)式が解をもつためには、 となり、(6)式のチエレンコフの条件とは逆の関係に
ある。
上述した例では、非線形強誘電体光学材料基板(材料
体)(1)自体に、第1及び第2の電極(11)及び(1
2)を被着した場合であるが、例えば第1図に示す例
で、全面的に形成する第2の電極(12)については材料
体(1)とは別体に構成した電極板として、或いは、第
1の電極(11)または(及び)第2の電極(12)を絶縁
基板上に形成してこれを材料体(1)の面(1a)または
(1b)を密着させるようにすることもできる。
また、上述した例では材料体(1)が基板状をなす場
合の例であるが、或る場合は、ガラス、サファイヤ、ニ
オブ酸リチウム等各種基板上にシングルドメイン化され
る非線形強誘電体光学材料を薄膜状に形成しこれを厚さ
方向にシングルドメイン化し、これの上に一方の電極
(11)を形成し、基板の裏面に、他方の電極(12)を配
するとか或いはこの基板が導電体である場合はこの基板
を電極(12)として上述したパルス印加によるドメイン
の反転化を行うこともできる。
H 発明の効果 上述の本発明方法によれば、シングルドメインの非線
形強誘電体光学材料体(1)を挟んで設けられた第1及
び第2の電極(11)及び(12)間にパルス電圧を印加す
ることによって電場の生じた部分、すなわち電極パター
ンに対応した部分に自発分極の反転が生じ、ドメイン反
転部を発生させるものであり、単に電極パターンの形成
によってこのパターンのドメイン反転部を形成するよう
にしたので、この電極パターンの形成をフォトリソグラ
フィ等の高精度微細加工が可能な技術の適用によって微
細ピッチ及びパターンに高精度に形成でき、また印加パ
ルス電圧の制御によって反転ドメインの厚さ制御も容易
につか高精度をもって行うことができる。
そして、この場合の反転ドメイン形成の印加電圧をパ
ルス電圧としたので、その印加電圧を可成り高めても、
直流電圧を印加する場合における持続的な電流の流れ過
ぎによる光学材料体(1)の結晶の破損の問題を回避で
きる。更にこのパルス電圧印加時において、抗電界減少
のために材料体(1)を加熱した状態で行うことが望ま
れるが、上述したように本発明によれば、印加電圧を高
めることができることから、光学材料体(1)への熱的
影響、電極の焼付け等を回避できる。また、これらのこ
とから、周波数反転ドメインのピッチの、より微細化を
はかることができる。
そして、このようにして形成されたドメイン反転部
は、Tiドープによる場合のように屈折率が変化しなこと
から、上述の第2図で示した周期ドメイン反転構造部
(3)を有する光導波路型SHGに適用して、この屈折率
変化によってSH波のビームが複数本になることを回避で
き、また位相不整合の発生を回避できることから、この
不整合に基づく、導波路とドメイン変調の自由度の大幅
な減少を回避できる。また、材料体たとえば基板(1)
中に第2高調波が深く入り込むことによって生ずる出力
光ビームのファーフィールドパターンの三日月状パター
ンを回避でき、出力ビームを回折限界にまで容易に集光
させることができるという利益をもたらす。更に基本波
との重畳が大となることによって変換効率が向上するな
ど多くの利益をもたらす。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の電場印加態様の一例を示す斜視
図、第2図は本発明方法を適用するSHGの一例の一部を
断面とした斜視図、第3図は本発明方法の一例の製造工
程図、第4図は従来のチエレンコフ型SHGと位相整合の
説明図、第5図はその導波路の等価屈折率と膜厚と導波
モードの関係を示す図である。 (1)は基板(材料体)、(2)は導波路、(3)は周
期ドメイン反転構造部、(11)及び(12)は第1及び第
2の電極である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シングルドメイン化された非線形強誘電体
    光学材料体の相対向する両主面に第1及び第2の電極を
    対向配置し、これら第1及び第2の電極の少くとも一方
    を所要の電極パターンとし、上記第1及び第2の電極間
    に所要のパルス電圧を印加して上記電極パターンに対応
    するパターンのドメイン反転部を局部的に形成するドメ
    イン制御を行うことを特徴とする非線形強誘電体光学材
    料に対するドメイン制御方法。
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