JP2969253B2 - 布帛またはクッション体用バインダー組成物 - Google Patents

布帛またはクッション体用バインダー組成物

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JP2969253B2
JP2969253B2 JP7104673A JP10467395A JP2969253B2 JP 2969253 B2 JP2969253 B2 JP 2969253B2 JP 7104673 A JP7104673 A JP 7104673A JP 10467395 A JP10467395 A JP 10467395A JP 2969253 B2 JP2969253 B2 JP 2969253B2
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博史 長谷川
辰也 大隅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クッション性と強度に
優れる布帛またはクッション体用の水系バインダー組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛またはクッション体用の水系
バインダーとしては、水性ポリウレタンからなるものが
知られている(例えば特開平4ー332591号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般の
水性ウレタン樹脂をクッション体のバインダーとして用
いた場合、樹脂の強度と伸びのバランスが良くなく、ク
ッション体のクッション性または強度のいずれかが不足
するという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決する水系バインダーについて鋭意検討を重ねた
結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、下記
(A)および/または(B)からなり、さらに下記(C
1)〜(C5)からなる群から選ばれる一定の温度を境
界にして親水性と疎水性が可逆的に変化して加熱により
ゲル化に至る重合体(C)を含んでなる組成物であっ
て、その形成皮膜の100%モデュラスが5〜50kg
/cmであり、かつ永久伸び率が20%以下であるこ
とを特徴とする、布帛またはクッション体用水系バイン
ダー組成物である。 (A):自己架橋する官能基を有する自己架橋型樹脂エ
マルション; (B):架橋剤と反応しうる反応性官能基を有する樹脂
エマルション(B1)と架橋剤(B2)との混合物; (C1):活性水素を2個以上有する数平均分子量が5
00未満の化合物(a1)のエチレンオキシド付加物
(a)または活性水素を2個以上有する数平均分子量が
500以上の非水溶性ポリオール(b1)のエチレンオ
キシド付加物(b)および水酸基反応性官能基を有する
化合物(c)から誘導され、10,000〜1,00
0,000の数平均分子量を有する水溶性重合体, (C2):環状アミンまたは炭素数5以上の非環状アミ
ンのアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン酸エス
テル(d)からなる水溶性重合体, (C3):N−アルキルまたはN−アルキレン(メタ)
アクリルアミドからなる水溶性重合体, (C4):ω−アルコキシポリアルキレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートまたはω−フェノキシポリアル
キレングリコールモノ(メタ)アクリレートからなる水
溶性重合体, (C5):ω−アルコキシポリエチレングリコールモノ
ビニルエーテル及び/またはω−フェノキシポリエチレ
ングリコールモノビニルエーテルからなる水溶性重合
体。
【0005】本発明における、自己架橋型樹脂エマルシ
ョン(A)としては例えば、自己架橋する官能基(メチ
ロール基、加水分解性シリル基、炭素−炭素不飽和基
等)を有するポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹
脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン/アク
リル樹脂、スチレン/ブタジエン樹脂、ブタジエン/ア
クリロニトリル樹脂等の樹脂エマルションが挙げられ
る。これらのうちでは、メチロール基を有する、ウレタ
ン樹脂、ポリレタンウレア樹脂、アクリル樹脂およびス
チレン/アクリル樹脂、ならびに、加水分解性シリル基
を有するアクリル樹脂およびスチレンアクリル樹脂が好
ましい。
【0006】反応性官能基を有する樹脂エマルション
(B1)としては、後述する架橋剤(B2)と反応しう
る反応性官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、
メチロール基、ケトン基、炭素−炭素不飽和基、エポキ
シ基等)を分子内に有する、ポリウレタン樹脂、ポリウ
レタンウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、
スチレン/アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミノ酸樹脂、ポリ酢酸
ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル部分ケン化物、エチレン/
酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、
スチレン/ブタジエン樹脂、ブタジエン/アクリロニト
リル樹脂、エチレン/プロピレン樹脂、ポリブタジエン
樹脂、天然ゴム等のエマルションが挙げられる。これら
のうち、カルボキシル基、水酸基またはメチロール基を
分子内に有する、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレ
ア樹脂、ポリ酢酸ビニル部分ケン化物、スチレン/ブタ
ジエン樹脂およびブタジエン/アクリロニトリル樹脂が
好ましい。
【0007】該(B1)と併用される架橋剤(B2)と
しては、ポリエポキシ化合物、アミノ樹脂、ポリアジリ
ジン化合物、ポリオキサゾリン化合物、ポリイソシアネ
ート化合物、硫黄系化合物、ヒドラジン系化合物、シラ
ンカップリング剤、キレート剤などが挙げられる。これ
らのうち好ましいものは、水溶性または水分散性の、ポ
リエポキシ化合物、アミノ樹脂、ポリアジリジン化合物
およびポリイソシアネート化合物である。
【0008】(B1)と(B2)との混合物(B)中の
(B2)の配合量は、(B1)の固形分重量に対し、通
常1〜50重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0009】本発明において、(A)および/または
(B)の形成皮膜の100%モデュラスは、通常5〜5
0kg/cm2である。100%モデュラスがこの範囲
外では、得られる布帛またはクッション体の繰り返し永
久圧縮歪率が低くなるので好ましくない。なお、形成皮
膜の100%モデュラスは、JIS K6301に準じ
て測定される値である。また、繰り返し永久圧縮歪は、
JIS K6401に準じて測定できる。
【0010】また、本発明において、(A)および/ま
たは(B)からなるエマルションの形成皮膜の永久伸び
率は、通常20%以下である。永久伸び率が20%を越
えると繰り返し永久圧縮歪が高くなり、耐久性に欠け
る。永久伸び率は、JIS K6301に準じて、試験
片の引っ張り率を50%、引っ張り保持時間を10時
間、収縮後測定までの時間を2分間として測定される値
である。
【0011】なお、形成皮膜の100%モデュラスおよ
び永久伸び率を測定するための試験片は、枠を施したガ
ラス板上に、(A)および/または(B)からなるエマ
ルションを、乾燥後の厚みが約0.2mmになるように
キャストし、室温で24時間乾燥後、150℃で30分
間乾燥させることによって作成される。
【0012】また、(A)または(B1)として、水相
の乳化剤量が0.01mmol/g以下の樹脂エマルシ
ョンを用いた場合、とくにバインダーの耐水・耐湿強度
が高くなり好ましい。
【0013】水相の乳化剤量が0.01mmol/g以
下の樹脂エマルションを製造する方法としては、例え
ば、水への溶解度が低い乳化剤を用いてモノマーを乳
化重合する方法、ラジカル重合性基を有する乳化剤を
使用して乳化重合する方法、水溶性ポリマーを保護コ
ロイドとして使用して乳化重合する方法、溶剤の存在
下または不存在下に樹脂を合成した後必要によって酸ま
たはアルカリで中和し水を加えて乳化し脱溶剤する方法
等が挙げられる。
【0014】(A)または(B1)の固形分濃度は、通
常1〜75重量%、好ましくは10〜50重量%であ
る。
【0015】本発明のバインダー組成物には、乾燥工程
における樹脂エマルション粒子の加工物表面層への移動
を抑制し、加工物のクッション性を高めるために、一定
の温度を境界にして親水性と疎水性が可逆的に変化する
重合体(C)を含有させる。
【0016】該(C)としては、その水溶液または水懸
濁液を加熱するとシャープにゲル化に至るものが好まし
く、活性水素を2個以上有する数平均分子量が500未
満の化合物(a1)のエチレンオキシド付加物(a)ま
たは活性水素を2個以上有する数平均分子量が500以
上の非水溶性ポリオール(b1)のエチレンオキシド付
加物(b)及び水酸基反応性官能基を有する化合物
(c)から誘導され、10,000〜1,000,00
0の数平均分子量を有する水溶性重合体(C1)、環状
アミンまたは炭素数5以上の非環状アミンのアルキレン
オキシド付加物のビニルカルボン酸エステル(d)から
なる水溶性重合体(C2)、N−アルキルまたはN−ア
ルキレン(メタ)アクリルアミドからなる水溶性重合体
(C3)、ω−アルコキシポリアルキレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートまたはω−フェノキシポリアル
キレングリコールモノ(メタ)アクリレートからなる水
溶性重合体(C4)、ω−アルコキシポリエチレングリ
コールモノビニルエーテル及び/またはω−フェノキシ
ポリエチレングリコールモノビニルエーテルからなる水
溶性重合体(C5)からなる群から選ばれる。これらの
うち、乾燥中の樹脂エマルション粒子の移動を抑制され
る効果が高いという点で、(C1)および(C2)が好
ましい。
【0017】(C1)における、活性水素を2個以上有
する数平均分子量が500未満の化合物(a1)のエチ
レンオキシド付加物(a)としては、活性水素を2個以
上有する数平均分子量が500未満の化合物(a1)
[水、多価アルコール類(エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリ
コール、ビスヒドロキシメチルベンゼン、グリセリン、
トリメチロールプロパン等)、多価フェノール類(ハイ
ドロキノン、カテコール等)、ビスフェノール類(ビス
フェノールA、ビスフェノールS等)、脂肪族多価カル
ボン酸類(コハク酸、アジピン酸等)、芳香族多価カル
ボン酸類(フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸
等)、脂肪族アミン類(ブチルアミン、シクロヘキシル
アミン、エチレンジアミン、ピペラジン、エタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等)、芳香族アミン類(アニリン等)、糖類等(ショ糖
等)]にエチレンオキシドを付加して得られる化合物が
挙げられる。これらのうち、水または多価アルコール類
のエチレンオキシド付加物が好ましい。
【0018】(a)の数平均分子量は通常1,000〜
100,000、好ましくは5,000〜25,000
である。
【0019】活性水素を2個以上有する数平均分子量が
500以上の非水溶性ポリオール(b1)としては、活
性水素を2個以上有する化合物のエチレンオキシド以外
のアルキレンオキシド(プロピレンオキシド、1,2−
ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、α−オレフィ
ンオキシド、エピクロロヒドリン、スチレンオキシド
等)1種以上の重合体、活性水素を2個以上有する化合
物のエチレンオキシドとエチレンオキシド以外のアルキ
レンオキシドの共重合体のうち非水溶性のもの、ポリエ
ステルポリオール類、ポリアミドポリオール類、ポリウ
レタンポリオール類、未硬化エポキシ樹脂、ポリカーボ
ネートポリオール類、ポリオレフィングリコール類、シ
ロキサン基含有ポリオール類等のうち数平均分子量が5
00以上のものが挙げられる。(b1)として、活性水
素を2個以上有する化合物のエチレンオキシド以外のア
ルキレンオキシド1種以上の重合体及び/または活性水
素を2個以上有する化合物のエチレンオキシドとエチレ
ンオキシド以外のアルキレンオキシドの共重合体のうち
非水溶性のもの、特に、プロピレンオキシドの単独重合
体を用いた場合に(C1)の感温増粘性がシャープにな
るため好ましい。また、(b1)の数平均分子量は通常
500〜5,000、好ましくは1,000〜3,00
0である。
【0020】非水溶性ポリオール(b1)のエチレンオ
キシド付加物(b)は、(b1)にエチレンオキシドを
付加して得られる。(b)中のオキシエチレン単位含有
量は、通常60〜95重量%、好ましくは75〜85重
量%である。(b)の数平均分子量は通常1250〜1
00,000である。
【0021】また、上記(a)、(b)とともに、分子
量調節の目的で1分子中に1個の水酸基を有する化合物
や、粘度調節の目的で他のポリオール類を併用すること
ができる。1分子中に1個の水酸基を有する化合物とし
ては、1価のアルコール類(メタノール、ブタノール、
2ーエチルヘキサノール、ベンジルアルコール等)、1
価フェノール類(フェノール等)、活性水素を1個有す
る化合物(1価のアルコール類、1価のフェノール類、
2級アミン、1価カルボン酸等)のアルキレンオキシド
付加物等が挙げられる。他のポリオール類としては、多
価アルコール類、多価フェノール類、ビスフェノール
類、ポリエステルポリオール類、ポリアミドポリオール
類、ポリウレタンポリオール類、未硬化エポキシ樹脂、
ポリカーボネートポリオール類、ポリオレフィングリコ
ール類及びシロキサン基含有ポリオール類等が挙げられ
る。
【0022】(a)と(b)を併用する場合、(a):
(b)の重量比は、通常(10〜90):(90〜1
0)、好ましくは(25〜65):(75〜35)であ
る。
【0023】水酸基反応性官能基を有する化合物(c)
の具体例としては、ポリイソシアネート類(ジフェニル
メタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソ
シアネート等及びこれらの多量体等)、ポリエポキシ化
合物(ジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ヘキサメチレンジグリリジルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル等及び(a
1)または(b1)のポリグリシジルエーテル化物
等)、多価カルボン酸[コハク酸、アジピン酸、(無
水)マレイン酸、ベンゼンジカルボン酸等及び(a1)
または(b1)のポリカルボキシメチル化物等]、メラ
ミン類(トリメチロールメラミン等)及びポリハロゲン
化アルカン(ジクロロメタン、ジブロモメタン、ビスク
ロロメチルベンゼン等)とアルカリ(土類)金属の水酸
化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム等)の組合せ等が挙げられるこれらのうち、ポリ
イソシアネート類及びポリエポキシ化合物が好ましい。
【0024】水溶性重合体(C1)の製造において、
(c)の使用量は、(a)と(b)における水酸基の合
計100当量に対して、(c)における水酸基との反応
性を有する官能基が通常65〜135当量になる量、好
ましくは、85〜115当量になる量である。
【0025】水溶性重合体(C1)の重量平均分子量
は、通常、10,000〜1,000,000である。
【0026】水溶性重合体(C1)の製法については特
に制限されず、(a)または(b)及び(c)を30〜
200℃で0.1〜30時間加熱することによって得ら
れる。反応は、溶媒の存在下または非存在下いずれでも
行われる。溶媒を使用する場合の溶剤としては、
(a)、(b)及び(c)に対して不活性なものであれ
ば特に制限はなく、アセトン、テトラヒドロフラン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエ
ン、キシレン、ジオキサン等が挙げられる。また、必要
によって公知の触媒を使用してもよい。触媒としては、
有機チタネート化合物[(イソプロピルトリイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルピロ
ホスフェート)チタネート、テトライソプロピルジ(ラ
ウリルホスファイト)チタネート等]、有機アルミニウ
ム系化合物(アセトアルコキシアルミニウムジイソプロ
ピネート等)、有機錫系化合物(ジオクチル酸錫、ジブ
チル錫ジラウレート、ジブチル錫マレート等、ジブチル
錫スルフィド、ジブチル錫オキシド等)、その他カルボ
ン酸塩(酢酸ナトリウム、カプロン酸亜鉛、オクチル酸
鉛、ナフテン酸コバルト等)、有機リン系化合物(トリ
フェニルホスフィン、モノメチル酸性リン酸エステル
等)等が挙げられる。該触媒の使用量は(a)、(b)
及び(c)との合計量100重量部に対して通常0.0
1〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部であ
る。
【0027】水溶性重合体(C2)を構成する(d)に
おける環状アミンとしては、アルキレンオキシドが付加
するための活性水素を有する環状アミンであれば特に制
限はなく、従って、環の内外にアミン性窒素を有してい
ればよい。活性水素基は、アミノ基から由来してもよい
し、また水酸基、カルボキシル基など、アルキレンオキ
シドが付加し得る基であればいずれから由来していても
よい。
【0028】
【0029】このような環状アミンとしては、例えば、
非芳香族性ヘテロサイクリックアミン[アジリジン環を
有するもの(アジリジン、2−メチルアジリジン、2−
エチルアジリジンなど)、ピロリジン環を有するもの
(ピロリジン、2−メチルピロリジン、2−エチルピロ
リジン、2−ピロリドン、スクシンイミド、1,2−シ
クロヘキサンジカルボキシイミドなど)、ピペリジン環
を有するもの(ピペリジン、2−メチルピペリジン、
3,5−ジメチルピペリジン、2−エチルピペリジン、
4−ピペリジノピペリジン、2−メチル−4−ピロリジ
ノピペリジン、エチルピコリコネートなど)、ピペラジ
ン環を有するもの(1−メチルピペラジン、1−メチル
−3−エチルピペラジンなど)、モルフォリン環を有す
るもの(モルフォリン、2−メチルモルフォリン、3,
5−ジメチルモルフォリン、チオモルフォリンなど)、
ピロリン類(3−ピロリン、2,5−ジメチル−3−ピ
ロリン、2−フェニル−2−ピロリンなど)、ピラゾリ
ン類(ピラゾリンなど)、イミダゾール類(2−メチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2−フェニルイミダゾールなど)、ピラゾール類(ピラ
ゾール、ピラゾールカルボン酸など)、ピリドン類(α
−ピリドン、γ−ピリドンなど)、およびε−カプロラ
クタム、ピリダジノン、ピリダリン、ピリドインな
ど];芳香族ヘテロサイクリックアミン[2−ヒドロキ
シピリジン、2−ヒドロキシ−3,5−ジターシャリブ
チルピリジン、2−カルボキシルピリジン、4−ピリジ
ルカルビノール、2−ヒドロキシピリミジン、ピロー
ル、2−フェニルピロールなど];芳香族アミン[アニ
リン、3−メチルアニリン、N−メチルアニリン、N−
イソプロピルアニリンなど]などが挙げられる。
【0030】これらの環状アミンのうち、好ましいの
は、非芳香族性サイクリックアミンである。なかでも好
ましいのは、ピペリジン環を有するもの及びモルフォリ
ン環を有するもの、最も好ましいのは、モルフォリン環
を有するものである。
【0031】(d)における炭素数5以上の非環状アミ
ンは、アルキレンオキシドが付加するための活性水素を
有する炭素数5以上の非環状アミンであれば特に制限は
ない。例えば、炭素数5以上の1級の脂肪族非環状アミ
ン(ジメチルプロピルアミン、2−エチルブチルアミ
ン、ペンチルアミン、2,2−ジメチルブチルアミン、
ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミン、イソデシルアミン、ラ
ウリルアミンなど)、炭素数5以上の2級の脂肪族非環
状アミン[メチルブチルアミン、メチルイソブチルアミ
ン、メチルターシャリブチルアミン、メチルペンチルア
ミン、メチルヘキシルアミン、メチル(2−エチルヘキ
シル)アミン、メチルオクチルアミン、メチルノニルア
ミン、メチルイソデシルアミン、エチルプロピルアミ
ン、エチルイソプロピルアミン、エチルブチルアミン、
エチルイソブチルアミン、エチルターシャリブチルアミ
ン、エチルペンチルアミン、エチルヘキシルアミン、エ
チル(2−エチルヘキシル)アミン、エチルオクチルア
ミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、プロ
ピルブチルアミン、プロピルイソブチルアミン、プロピ
ルターシャリブチルアミン、プロピルペンチルアミン、
プロピルヘキシルアミン、プロピル(2−エチルヘキシ
ル)アミン、プロピルオクチルアミン、イソプロピルブ
チルアミン、イソプロピルイソブチルアミン、イソプロ
ピルターシャリブチルアミン、イソプロピルペンチルア
ミン、イソプロピルヘキシルアミン、イソプロピル(2
−エチルヘキシル)アミン、イソプロピルオクチルアミ
ン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジターシャ
リブチルアミン、ブチルペンチルアミン、ジペンチルア
ミン、ジシクロヘキシルアミンなど]、が挙げられる。
【0032】炭素数5以上の非環状アミンのうち好まし
いのは、炭素数5〜8の1級の脂肪族非環状アミンであ
る。
【0033】アルキレンオキシドとしては、エチレンオ
キシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどが
挙げられる。これらのうち好ましいものは、エチレンオ
キシドまたはプロピレンオキシド、及びこの両者の組合
せである。
【0034】アルキレンオキシドの付加モル数は、通常
1〜50モル、好ましくは1〜5モルである。
【0035】(d)は、上記環状アミンまたは炭素数5
以上の非環状アミンのアルキレンオキシド付加物とビニ
ルカルボン酸とのエステルである。このビニルカルボン
酸は、ビニル基とカルボキシル基が直結している必要は
なく、例えば、(メタ)アクリル酸、(イソ)クロトン
酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸などのラジカ
ル重合性不飽和脂肪族カルボン酸;ビニル安息香酸およ
び2−カルボキシ−4−イソプロペニル−3−ピロリジ
ン酢酸などのラジカル重合性芳香族カルボン酸;ならび
にこれらのエステル形成性誘導体(酸無水物、酸ハロゲ
ン化物あるいはエステル)が挙げられる。
【0036】これらのうち、(メタ)アクリル酸、マレ
イン酸、ビニル安息香酸、及びこれらのエステル形成性
誘導体が好ましく、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)
アクリル酸のエステル形成性誘導体が特に好ましい。
【0037】水溶性重合体(C2)は、エステル(d)
の重合体でも、エステル(d)と他のビニル系モノマー
(e)との共重合体でもよいが、エステル(d)を構成
単位として50重量%以上含有する必要がある。
【0038】他のビニル系モノマー(e)としては、
(e−1)親水性のもの[(d)を除く]、(e−2)
親油性ビニルモノマーのものでもよい。
【0039】(e−1)としては、ノニオン性の化合物
[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロ
イルオキシポリグリセロール、ビニルアルコール、アリ
ルアルコール、(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミ
ダゾール、N−メチロール−ε−カプロラクタム、N−
メチロールマレイミド、N−ビニルスクシンイミド、p
−アミノスチレン、N−ビニルカルバゾール、2−ビニ
ルピリジン、2−シアノエチル(メタ)アクリレート
等];アニオン性の化合物[(メタ)アクリル酸、(無
水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニルスルホ
ン酸、(メタ)アクリルスルホン酸、スチレンスルホン
酸、ビニル安息香酸、アルキルアリルスルホコハク酸、
(メタ)アクリロイルポリオキシアルキレン硫酸エステ
ル等の酸及びこれらの塩];カチオン性の化合物[N,
N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,
N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、ビニルアニリン及びこれらの酸塩];アミンイミ
ド基を有する化合物[1,1,1−トリメチルアミン
(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−エチ
ルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−
1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミ
ン(メタ)アクリルイミド、1,1,1−トリメチルア
ミン(メタ)アクリルイミド等]が挙げられる。
【0040】(e−2)としては、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリレート誘導体、N,N−ジブチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メ
タ)アクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリル
アミド誘導体、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、
1−メチルスチレン、酢酸ビニル、ブタジエン、塩化ビ
ニル、イソプレン等が挙げられる。
【0041】水溶性重合体(C2)を構成するモノマー
のうち、エステル(d)の割合は、好ましくは70重量
%以上である。
【0042】ビニル重合体(C2)は、例えば、特開平
6−9848号公報に記載の方法によって得られる。
【0043】N−アルキルまたはN−アルキレン(メ
タ)アクリルアミドからなる水溶性重合体(C3)を構
成するモノマーの具体例としては、N−エチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−
n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N−シクロプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルピペリ
ジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−(メ
タ)アクリロイルヘキサヒドロアゼン、(メタ)アクリ
ロイルモルホリン、N−テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)ア
クリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリル
アミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリル
アミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、
N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−メチル(メ
タ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエ
チル(メタ)アクリルアミド、N−1−メトキシメチル
プロピル(メタ)アクリルアミド、N−(1,3−ジオ
キソラン−2−イル)−N−メチル(メタ)アクリルア
ミド、N−8−アクリロイル−1,4−ジオキサ−8−
アザ−スピロ[4,5]デカン、あるいはN−メトキシ
エチル−N−n−プロピル(メタ)アクリルアミドが挙
げられる。
【0044】水溶性重合体(C3)としては、上記モノ
マー1種以上の(共)重合体及び上記単量体と前記他の
ビニルモノマー(e)との共重合体が挙げられる。
【0045】水溶性重合体(C3)は、例えば、特開平
1−14276号公報に記載の方法によって得られる。
【0046】水溶性重合体(C4)を構成するω−アル
コキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ートまたはω−フェノキシポリアルキレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレートとしては、1価アルコールのエ
チレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸エステル
[ω−メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、ω−エトキシポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ω−プロポキシポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、ω−ブトキシポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ω−シ
クロヘキシルポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ω−フェノキシポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等]、1価アルコールのプロピレ
ンオキシド付加物のエチレンオキシド付加物[ω−メト
キシ(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエチレンモノ
(メタ)アクリレート等]、1価アルコールのエチレン
オキシド付加物のプロピレンオキシド付加物[ω−メト
キシポリオキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンモノ
(メタ)アクリレート等]、1価アルコールのプロピレ
ンオキシド付加物のエチレンオキシド付加物のプロピレ
ンオキシド付加物[ω−メトキシ(ポリ)オキシプロピ
レンポリオキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンモノ
(メタ)アクリレート等]、あるいは1価アルコールの
エチレンオキシド付加物のプロピレンオキシド付加物の
エチレンオキシド付加物[ω−メトキシポリオキシエチ
レン(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエチレンモノ
(メタ)アクリレート等]等が挙げられる。前記ポリア
ルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート中のポリ
オキシアルキレン重合度は2〜50である。水溶性重合
体(C3)としては、これらのモノ(メタ)アクリレー
ト1種以上の(共)重合体及びコモノマーとの共重合体
が挙げられる。コモノマーとしては、前記ビニルモノマ
ー(c)と同一のものが使用できる。
【0047】水溶性重合体(C4)は、例えば、特開平
6−23375号公報に記載の方法によって得られる。
【0048】水溶性重合体(C5)における、ω−アル
コキシポリエチレングリコールモノビニルエーテルとし
ては、1価アルコールのエチレンオキシド付加物と塩化
ビニルとから得られるビニルエーテル(ω−エトキシポ
リエチレングリコールモノビニルエーテル、ω−プロポ
キシポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ω−
ブトキシポリエチレングリコールモノビニルエーテル
等)、1価アルコールのプロピレンオキシド付加物のエ
チレンオキシド付加物と塩化ビニルとから得られるビニ
ルエーテル[ω−メトキシ(ポリ)オキシプロピレンポ
リオキシエチレンモノビニルエーテル等]、1価アルコ
ールのエチレンオキシド付加物のプロピレンオキシド付
加物のエチレンオキシド付加物と塩化ビニルとから得ら
れるビニルエーテル[ω−メトキシ(ポリ)オキシエチ
レン(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエチレンモノ
ビニルエーテル等]等が挙げられる。ω−フェノキシポ
リエチレングリコールモノビニルエーテルとしては、フ
ェノール類のエチレンオキシド付加物と塩化ビニルとか
ら得られるビニルエーテル(ω−フェノキシポリエチレ
ングリコールモノビニルエーテル等)が挙げられる。前
記ポリアルキレングリコールモノビニルエーテル中のポ
リオキシアルキレン重合度は2〜50である。水溶性重
合体(C4)としては、これらのモノビニルエーテル1
種以上の(共)重合体及びコモノマーとの共重合体が挙
げられる。コモノマーとしては、前記ビニルモノマー
(e)と同一のものが使用できる。
【0049】水溶性重合体(C5)は、例えば、ジャー
ナルオブポリマーサイエンス:パートA:ポリマーケミ
ストリー、30巻2407頁(1992年)に記載の方
法によって得られる。
【0050】水溶性重合体(C1)、(C2)、(C
3)、(C4)、(C5)の重量平均分子量は通常1,
000〜5,000,000、好ましくは、10,00
0〜2,000,000、特に好ましくは100,00
0〜1,000,000である。
【0051】本発明のバインダー組成物には、必要に応
じて、活性剤(アルキルフェノールポリアルキレンオキ
シド等)、増粘剤(カルボキシメチルセルロース等)、
消泡剤(シリコン系等)、レベリング剤(フッ素系等)
等が配合される。
【0052】本発明のバインダー組成物を付与される布
帛を構成する基材としては、天然繊維、半合成繊維、合
成繊維等からなる繊維の綿、編布、織布、不織布等が挙
げられる。
【0053】また、本発明のバインダー組成物が適用さ
れるクッション体を構成する基材としては、天然繊維、
半合成繊維、合成繊維などからなるマット等が挙げられ
る。
【0054】該基材に付与する本発明のバインダー組成
物の量は、固形分重量として、基材に対して通常10〜
1000重量%である。
【0055】本発明のバインダー組成物を布帛またはク
ッション体に付与する方法(加工方法)としては、バイ
ンダー組成物を基材に含浸、コーティング、スプレー処
理等の方法で付着せしめた後、必要に応じて過剰分を搾
液後、室温〜180℃にて10秒〜4時間乾燥する方法
が挙げられる。
【0056】本発明のバインダー組成物を用いて得られ
る布帛またはクッション体は、カーペット、衣料、ろ過
材、壁紙、合成皮革用基布、包帯、オムツ、シーツ、カ
ーテン、寝具、座席シート等に使用される。
【0057】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部、%は重量%である。
【0058】製造例1 平均分子量4000のグリセリンポリプロピレンオキシ
ド付加物400部、ジメチロールプロピオン酸40部お
よびトリレンジイソシアナート120部を80℃にて4
時間反応させ、イソシアネート末端ウレタンプレポリマ
ーを得、これをトリエチルアミン30部で中和した後、
攪拌下、徐々に水885部を加えてカルボキシル基を有
するウレタン樹脂エマルション(樹脂1)(固形分濃度
40%)を得た。
【0059】製造例2 攪拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管、温度計を備えた
加圧反応容器にラジカル重合性基を有する乳化剤として
メタクリロイルオキシポリオキシプロピレン(重合度=
9)硫酸エステルNa塩5部、水150部、スチレン3
2部、メチルメタクリレート9部、メタクリル酸9部、
過硫酸ナトリウム1部およびラウリルメルカプタン0.
2部を仕込み、攪拌下、系内を窒素ガスで置換後、滴下
ボンベからブタジエン45部を圧入し、50℃に昇温
し、同温度で30時間反応させた。水酸化ナトリウム水
溶液でpH8.5に調整し、減圧下未反応モノマーをス
トリッピングすることによって、カルボキシル基を有す
るSBRラテックス(樹脂2)(固形分40%)を得
た。水相の乳化剤量は0.0003mmol/g(樹
脂)であった。
【0060】製造例3 製造例2と同様にして、スチレン20部、N−メチロー
ルアクリルアミド10部、ブチルアクリレート35部、
2−エチルヘキシルアクリレート20部、メタクリル酸
9部、アクリロニトリル5部およびメタクリロイルオキ
シポリオキシプロピレン(重合度=12)硫酸エステル
Na塩5部を重合して、メチロール基を有するスチレン
/アクリル樹脂エマルション(樹脂3)(固形分40
%)を得た。水相の乳化剤量は、0.0005mmol
/g(樹脂)であった。
【0061】製造例4 平均分子量1000のグリセリンポリプロピレンオキシ
ド付加物400部、ジメチロールプロピオン酸40部お
よびトリレンジイソシアナート250部を80℃にて4
時間反応させ、以下製造例1と同様にしてカルボキシル
基を有するウレタン樹脂エマルション(樹脂4)(固形
分濃度40%)を得た。
【0062】製造例5 ポリエチレングリコール(数平均分子量200,00
0)92部、ポリブチレンアジペートジオール(数平均
分子量2,000)8部およびヘキサメチレンジイソシ
アネート1.3部を170℃で5時間反応させ水溶性重
合体1を得た。
【0063】製造例6 2−モルホリノエチルメタクリレート(モルホリンのエ
チレンオキシド1モル付加物とメタクリル酸とのエステ
ル)100部および2,2’−アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)0.1部をアンプルに仕込み、凍
結脱気後密閉し、50℃で8時間重合させて、水溶性重
合体2を得た。
【0064】 参考例1〜3、実施例1,2、比較例1,2 各樹脂、各水溶性重合体および架橋剤を表1の処方で配
合し(水で固形分濃度を40%に調整)、バインダー組
成物1〜7をそれぞれ得た。各樹脂から得られたフィル
ムの100%モデュラス及び永久伸び率を測定し、表1
に示した。
【0065】
【表1】
【0066】100%モテ゛ュラス;JIS K6301に準じて
測定した値 永久伸び率;JIS K6301に準じて、試験片の引
っ張り率を50%、引っ張り保持時間を10時間、収縮
後測定までの時間を2分間として測定した値 架橋剤A ;メチロール化メラミン樹脂系架橋剤[住友
化学(株)製「スミテックスレジンM−3」] 架橋剤B ;グリセリントリグリシジルエーテル
【0067】得られたバインダー組成物に、ポリエステ
ル繊維の綿(厚さ;5cm、かさ比重;0.05)を含
浸し、ゴムロールでウェットでの付着量が繊維重量に対
し200%となるように搾液した後、100℃にて20
分乾燥した。その後さらに150℃にて20分熱処理
し、試験片を得た。試験片の反発弾性及び繰り返し永久
圧縮歪を測定した。その結果を表2に示す。
【0068】
【表2】
【0069】反発弾性;JIS K6401に準じて測
定した。数値が大きい方が、クッション性が良好である
ことを示す。 永久圧縮歪率(繰り返し永久圧縮歪);JIS K 64
01に準じて測定した。数値が小さい方が、強度が高い
ことを示す。
【0070】
【発明の効果】本発明のバインダー組成物を用いること
により、従来技術では達し得なかった優れたクッション
性(反発弾性)と強度(永久圧縮歪)を兼ね備えた布帛
またはクッション体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−178940(JP,A) 特開 昭51−149973(JP,A) 特開 昭55−148265(JP,A) 特開 昭56−140152(JP,A) 特開 平6−299000(JP,A) 特開 昭63−193901(JP,A) 特開 平2−308844(JP,A) 特公 昭46−17315(JP,B1) 特公 昭54−11440(JP,B1) 特表 昭62−500384(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 201/00,201/02 C09J 161/20,163/00 A47C 7/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)および/または(B)からな
    り、さらに下記(C1)〜(C5)からなる群から選ば
    れる一定の温度を境界にして親水性と疎水性が可逆的に
    変化して加熱によりゲル化に至る重合体(C)を含んで
    なる組成物であって、その形成皮膜の100%モデュラ
    スが5〜50kg/cmであり、かつ永久伸び率が2
    0%以下であることを特徴とする、布帛またはクッショ
    ン体用水系バインダー組成物。 (A):自己架橋する官能基を有する自己架橋型樹脂エ
    マルション; (B):架橋剤と反応しうる反応性官能基を有する樹脂
    エマルション(B1)と架橋剤(B2)との混合物; (C1):活性水素を2個以上有する数平均分子量が5
    00未満の化合物(a1)のエチレンオキシド付加物
    (a)または活性水素を2個以上有する数平均分子量が
    500以上の非水溶性ポリオール(b1)のエチレンオ
    キシド付加物(b)および水酸基反応性官能基を有する
    化合物(c)から誘導され、10,000〜1,00
    0,000の数平均分子量を有する水溶性重合体, (C2):環状アミンまたは炭素数5以上の非環状アミ
    ンのアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン酸エス
    テル(d)からなる水溶性重合体, (C3):N−アルキルまたはN−アルキレン(メタ)
    アクリルアミドからなる水溶性重合体, (C4):ω−アルコキシポリアルキレングリコールモ
    ノ(メタ)アクリレートまたはω−フェノキシポリアル
    キレングリコールモノ(メタ)アクリレートからなる水
    溶性重合体, (C5):ω−アルコキシポリエチレングリコールモノ
    ビニルエーテル及び/またはω−フェノキシポリエチレ
    ングリコールモノビニルエーテルからなる水溶性重合
    体。
  2. 【請求項2】 自己架橋型樹脂エマルション(A)が、
    分子内にメチロール基および/または加水分解性シリル
    基を有する樹脂エマルションである請求項1記載のバイ
    ンダー組成物。
  3. 【請求項3】 架橋剤(B2)が、ポリエポキシ化合
    物、アミノ樹脂およびポリアジリジン化合物から選ぱれ
    る少なくとも一種である請求項1記載のバインダー組成
    物。
  4. 【請求項4】 (A)または(B1)として、水相の乳
    化剤量が0.01mmol/g以下の樹脂エマルジョン
    を用いてなる、請求項1〜3のいずれか記載のバンダー
    組成物。
  5. 【請求項5】 (C)が(C1)または(C2)である
    請求項1〜4のいずれか記載のバンダー組成物。
  6. 【請求項6】 (C1)が(a)または(b)および
    (c)にさらに他のポリオールおよび/または1個の水
    酸基を有する化合物を併用して誘導されてなる水溶性重
    合体である請求項1〜5のいずれか記載のバンダー組成
    物。
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