JP2966073B2 - 車両のトラクションコントロール装置 - Google Patents

車両のトラクションコントロール装置

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両のトラクションコントロール装置に関
する。
(従来の技術) 車両のトラクションコントロールは、加速時に駆動輪
が過大駆動トルクによりスリップして加速性が低下する
のを防止するため、駆動輪のスリップ値を検出し、エン
ジン出力や駆動輪の制動力を制御する、つまりエンジン
出力を低下させ、あるいは制動力を大きくすることによ
って、上記駆動輪のスリップを抑えるものである。この
ため、スリップ検出手段、エンジン出力調節手段、及び
制動力調節手段を設け、上記スリップ検出手段の出力に
基いてエンジン出力調節手段及び制動力調節手段を制御
するようになされている(例えば、特開昭64−30869号
公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) しかし、トラクションコントロールにおいて、上記制
動力調節手段を制御する、つまりブレーキ制御を行なう
場合、車両にスピンが発生しているときには、上記ブレ
ーキ制御が車両のスピンの収束を妨げることになる。す
なわち、車両のスピン時には前輪と後輪との回転速度差
が大となり、駆動輪に付与する制動力が大となるため、
ブレーキ制御によって上記スピンが助長される結果とな
り易い。
(課題を解決するための手段) 本発明は、このような課題に対して、車両にスピンが
発生しているときには、トラクションコントロールにお
けるエンジン制御を継続しながらブレーキ制御を禁止
し、車両のスピン収束を妨げないようにしようとするも
のである。
そのための請求項1の発明の具体的な手段は、 左右の前輪が従動輪とされ、左右の後輪が駆動輪とさ
れていて、 上記駆動輪の路面に対するスリップ値を検出するスリ
ップ検出手段と、 上記駆動輪に付与する制動力を調節する制動力調節手
段と、 上記駆動輪に付与する駆動力を調節する駆動力調節手
段と、 上記スリップ検出手段の出力を受け上記駆動輪のスリ
ップ値が目標スリップ値以下となるように上記制動力調
節手段を制御する制動力制御手段と、 上記スリップ検出手段の出力を受け上記駆動輪のスリ
ップ値が目標スリップ値以下となるように上記駆動力調
節手段を制御する駆動力制御手段とを備えた車両のトラ
クションコントロール装置において、 車両のスピンを検出するスピン検出手段と、 上記駆動力制御手段による上記駆動力調節手段の制御
中に、上記スピン検出手段により車両にスピンが発生し
ていることが検出されたときに、上記駆動力制御手段に
上記駆動力調節手段の制御を継続させる一方、上記制動
力制御手段による制動力調節手段の制御を禁止するスピ
ン抑止手段とを備えていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の車両のト
ラクションコントロール装置において、上記スピン抑止
手段は、駆動輪に付与される駆動力が減少するように上
記駆動力制御手段による上記駆動力調節手段の制御を変
更させることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の車両のト
ラクションコントロール装置において、上記スピン抑止
手段は、目標スリップ値を増大変更することで制動力制
御の禁止を行うことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1に記載の車両のト
ラクションコントロール装置において、上記スピン検出
手段は、車両のヨーレートが所定値以上のときに車両の
スピンが発生していることを検出するものであり、スピ
ン抑止手段は、車両のヨーレートが所定値以上でかつ駆
動輪のスリップ値が目標スリップ値以上のときに制動力
制御の禁止を行うことを特徴とする。
(作用) 上記トラクションコントロールにおいては、車両にス
ピンが発生していないときは、制動力制御手段及び駆動
力制御手段がスリップ検出手段の出力を受け、駆動輪の
スリップ値が目標スリップ値以下となるように上記制動
力調節手段及び駆動力調節手段を制御する。しかし、駆
動力制御手段による駆動力調節手段の制御中に車両にス
ピンが発生したときには、スピン抑止手段が駆動力制御
手段による制御を継続させる一方、上記制動力制御手段
による制動力調節手段の制御を禁止する。従って、駆動
輪の制動によって車両のスピンが助長されることが防止
され、また、駆動力の制御は継続されるから、駆動輪の
路面に対するグリップ力の回復が促され、スピンの抑止
に有利になる。
また、上記スピン抑止手段が、駆動輪に付与される駆
動力が減少するように上記駆動力制御手段による上記駆
動力調節手段の制御を変更させるものであれば、上記ス
ピンの抑止にさらに有利になる。
(発明の効果) 従って、本発明によれば、後輪が駆動輪とされた車両
において、駆動力制御手段による駆動力調節手段の制御
中に車両にスピンが発生した場合、その駆動力制御は維
持しながら、制動力制御手段による制動力調節手段の制
御を禁止するから、スピンを助長することがなく、かえ
ってそのスピンを抑止することができ、スピンを収束す
るうえで有利になる。また、上記スピン発生時に上記駆
動力制御手段による駆動力調節手段の制御を駆動輪に付
与する駆動力が減少するように変更するものでは、上記
スピン収束を効果的に行なうことができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図に示すように、この実施例においては、スリッ
プ制御手段100は、エンジン制御部(駆動力制御手段)1
01とブレーキ制御部(制動力制御手段)102とを備え、
駆動輪の路面に対するスリップ値を検出するスリップ検
出手段104の出力を受け、上記駆動輪に付与する制動力
を調節する制動力調節手段105と、駆動輪に付与する駆
動力を調節する駆動力調節手段106とを、上記駆動輪の
スリップ値が目標スリップ値となるように制御するよう
になっている。
そして、車両にスピンが発生しているとき、これを抑
止するため、車両のスピンを検出するスピン検出手段10
7と、このスピン検出手段107の出力を受け、車両にスピ
ンが発生しているときに、上記ブレーキ制御部102に、
駆動輪に付与される制動力を零とするためのブレーキ制
御規制信号を出力するとともに、エンジン制御部101
に、駆動輪に付与される駆動力を大きく減少せしめるた
めのエンジン出力低下信号とを出力するスピン抑止手段
108とが設けられているものである。
第2図は車両のトラクションコントロール装置の全体
構成を示し、この車両は、左右の前輪2FL,2FRが従動輪
とされ、左右の後輪2RL,2RRが駆動輪とされている。す
なわち、車体前部にエンジン1が搭載され、該エンジン
1の発生トルクが、自動変速機3、プロペラシャフト4
およびデファレンシャルギア5を経た後、左駆動軸6Lを
介して左後輪2RLに、右駆動軸6Rを介して右後輪2RRにそ
れぞれ伝達されるようになっている。
上記自動変速機3は、トルクコンバータ11と多段変速
歯車機構12とから構成されている。この変速歯車機構12
は、既知のように油圧作動式とされて、実施例では、前
進4段、後進1段用とされている。すなわち、その油圧
回路に組込まれた複数のソレノイド13aの励磁と消磁と
の組合わせを変更することにより変速が行われる。ま
た、トルクコンバータ11は、油圧作動式のロックアップ
クラッチ11aを有し、その油圧回路に組込まれたソレノ
イド13bの励磁と消磁とを切換えることにより、締結と
締結解除とが行われる。
上記ソレノイド13a,13bは、自動変速機3の変速制御
用のATコントローラ60によって制御される。該ATコント
ローラ60は、変速特性とロックアップ特性とを予め記憶
しており、これに基いて変速制御とロックアップ制御と
を行なう。このため、ATコントローラ60には、メインス
ロットル弁43の開度を検出するメインスロットル開度セ
ンサ61及びサブスロットル弁45の開度を検出するサブス
ロットル開度センサ62からの各スロットル開度信号と、
車速を検出する車速センサ63からの車速信号(実施例で
はプロペラシャフト4の回転数信号)とが入力される。
−制動力調節機構− 各車輪2FL,2FR,2RL,2RRにはブレーキ21FL〜21RRが設
けられている。該各ブレーキ21FL〜21RRのキャリパ(ホ
イールシリンダ)22FL〜22RRには、それぞれ配管23FL〜
23RRを介してブレーキ液圧が供給されている。このブレ
ーキ液圧の供給のための構成は、次のようになってい
る。
先ず、ブレーキペダル25の踏込力が、液圧倍力式の倍
力装置26によって倍力されて、タンデム型のマスタシリ
ンダ27に伝達される。該マスタシリンダ27の第1の吐出
口27aには左前輪用のブレーキ配管23FLが接続され、マ
スタシリンダ27の第2の吐出口27bには右前輪用のブレ
ーキ配管23FRが接続されている。
上記倍力装置26には、配管28を介してポンプ29からの
液圧が供給され、余剰液圧はリターン用配管30を介して
リザーバタンク31へ戻される。上記配管28から分岐した
分岐管28aは、後述する合流部aに連なっており、この
分岐管28aには電磁式の開閉弁32が介設されている。ま
た、倍力装置26で発生される倍力用液圧は、配管33を介
して上記合流部aへと供給されるようになっており、こ
の配管33にも電磁式の開閉弁34が介設されている。そし
て、上記配管33には、開閉弁34と並列に、合流部aへ向
けての流れのみを許容する一方向弁35が設けられてい
る。
上記合流部aには、左右後輪用のブレーキ配管23RL,2
3RRが接続されている。この配管23RL,23RRには、電磁式
の開閉弁36Aまたは37Aが介設されていると共に、該開閉
弁36A,37Aの下流に接続されたリリーフ通路38Lまたは38
Rに対して、電磁式の開閉弁36Bあるいは37Bが接続され
ている。
上記各開閉弁32,34,36A,37A,36B,37Bは、トラクショ
ン制御用のTRCコントローラ70によって制御される。す
なわち、トラクション制御(ブレーキ制御)を行わない
ときには、図示のように開閉弁32が閉じ、開閉弁34が開
かれ、かつ開閉弁36B,37Bが閉じ、開閉弁36A,37Aが開か
れる。これにより、ブレーキペダル25が踏込まれると、
前輪用ブレーキ21FL,21FRに対してはマスタシリンダ27
を介してブレーキ液圧が供給される。また、後輪用ブレ
ーキ21RL,21RRに対しては、液圧倍力装置26からのブレ
ーキペダル25の踏込み力に応じた倍力用液圧が、ブレー
キ液圧として配管33を介して供給される。
また、後述するように、駆動輪としての後輪2RL、2RR
の路面に対するスリップ値が大きくなってトラクション
制御を行うときには、開閉弁34が閉じられ、開閉弁32が
開かれる。そして、開閉弁36A,36B(37A,37B)のデュー
ティ制御によって、ブレーキ液圧の保持と昇圧と降圧と
が行われる。より具体的には、開閉弁32が開いているこ
とを前提として、各開閉弁36A,36B,37A,37Bが閉じてい
るときにブレーキ液圧の保持となり、開閉弁36A(37A)
が開き、開閉弁36B(37B)が閉じているときに昇圧とな
り、開閉弁36A(37A)が閉じ、開閉弁36B(37B)が開い
ているときに降圧となる。そして、分岐管28aを経たブ
レーキ液圧は、一方向弁35の作用によって、ブレーキペ
ダル25に対する反力として作用しないようになってい
る。
このようなトラクション制御を行っているときにブレ
ーキペダル25が踏込まれると、この踏込みに応じた倍力
装置26からのブレーキ液圧が、一方向弁35を介して後輪
用ブレーキ21RL,21RRに供給される。
−駆動力調節機構− 上記TRCコントローラ70は、駆動輪2RL、2RRの駆動ト
ルクを低減するために、駆動輪2RL、2RRに対するブレー
キ制御を行うと共に、駆動輪2RL、2RRに伝達される駆動
力、つまりはエンジン1の発生トルクの低減をも行う。
このため、エンジン1の吸気通路41には、アクセルペダ
ル42に連結された上述のメインスロットル弁43と、スロ
ットル開度調節用アクチュエータ44に連結された上述の
サブスロットル弁45とが配設され、サブスロットル弁45
を上記TRCコントローラ70により上記アクチュエータ44
を介して制御するようになっている。
−TRCコントローラ70− TRCコントローラ70は、トラクション制御に際し、ブ
レーキ制御と、上記スロットル開度調節用アクチュエー
タ44を制御することによるエンジン制御と、変速制御用
のATコントローラ60を介したロックアップ制御とを行
う。このTRCコントローラ70には、スロットル開度セン
サ61、62および車速センサ63からの信号が入力される
他、各車輪2FL〜2RRの速度を検出する車輪速センサ66FL
〜66RRからの車輪速信号と、アクセル開度を検出するア
クセル開度センサ67からのアクセル開度信号と、ハンド
ル舵角を検出する舵角センサ69からのハンドル舵角信号
と、マニュアル操作されるスイッチ71からのモード信号
とが入力される。
また、上記TRCコントローラ70は、上記各センサから
の信号を受け入れる入力インターフェイスと、CPUとROM
とRAMとからなるマイクロコンピュータと、出力インタ
ーフェイスと、弁32、36A、37A、36B、37B及びアクチュ
エータ44を駆動する駆動回路とを備えており、ROMには
トラクションコントロールに必要な制御プログラム、各
種マップ等が設けられ、またRAMには制御を実行するの
に必要な各種メモリが設けられている。
−トラクション制御の内容− 上記TRCコントローラ70によるトラクション制御の内
容を、エンジン制御とブレーキ制御とに着目して示した
のが第3図である。同図において、エンジン用の目標値
(駆動輪の目標スリップ値)はSETで示し、ブレーキ用
の目標値はSBTで示している(SBT>SET)。
t1時点前までは、駆動輪に大きなスリップが生じてい
ないので、エンジン制御は行われておらず、従ってサブ
スロットル弁45は全開であって、スロットル開度Tn(両
スロットル弁43,45の合成開度であって、開度の小さな
方のスロットル弁の開度に一致する)は、アクセル開度
に対応したメインスロットル開度TH・Mである。
t1時点では、駆動輪のスリップ値が、エンジン用目標
値SETとなった大きなスリップ発生時となる。実施例で
は、この駆動輪のスリップ値がSET以上となったときに
トラクション制御を開始するようになっており、このt1
時点で、スロットル開度が下限制御値SMにまで一挙に低
下される(フィードフォワード制御)。そして、一旦SM
とした後は、駆動輪のスリップ値がエンジン用目標値SE
Tとなるように、サブスロットル弁45の開度がフィード
バック制御される。このとき、スロットル開度Tnはサブ
スロットル弁開度TH・Sとなる。
t2時点では、駆動輪のスリップ値がブレーキ目標値SB
T以上となったときであり、このときは、駆動輪のブレ
ーキ21RL,21RRに対してブレーキ液圧が供給され、エン
ジン制御とブレーキ制御の両方によるトラクション制御
の開始される。ブレーキ液圧は、駆動輪のスリップ値が
ブレーキ用目標値SBTとなるようにフィードバック制御
される。
t3時点では、駆動輪のスリップ値がブレーキ用目標値
SBT未満となったときであり、これによってブレーキ液
圧が徐々に低下され、やがてブレーキ液圧は零となる。
ただし、エンジンによるスリップ制御は、なおも継続さ
れる。
尚、トラクション制御の終了条件は、実施例では、ア
クセル開度が全閉となったときとしている。
−スリップ値の検出− 駆動輪のスリップ値は、車輪速センサ66FR,66FL,66R
R,66RLからの検出信号に基いて検出される。すなわち、
スリップ検出手段104は、駆動輪の回転速度から従動輪
の回転速度を差し引くことによりスリップ値を算出する
ものである。なお、このスリップ値の算出にあたって
は、エンジン制御用の場合、駆動輪の回転速度は左右駆
動輪のうちの大きい方が選択され、従動輪の回転速度は
左右従動輪の平均値が用いられる。ブレーキ制御用の場
合、従動輪の回転速度はエンジン制御用と同じである
が、駆動輪の回転速度は左右駆動輪への制御力を互いに
独立して制御する場合には左右駆動輪の回転速度がそれ
ぞれ用いられる。
−目標値SET,SBTの設定− 第4図は、上記目標値SETおよびSBTを決定する回路を
ブロック図的に示したものであり、決定パラメータとし
ては、車速と、アクセル開度と、ハンドル舵角と、モー
ドスイッチ71の操作状態と、路面の最大摩擦係数μmax
とがある。
すなわち、同図において、SETの基本値STA0と、SBTの
基本値STB0とが、最大摩擦係数をパラメータとして、マ
ップ81に記憶されている(STB0>STA0)。そして、この
基本値STB0、STA0に、それぞれ補正ゲイン係数KDを掛け
合せることにより、SETおよびSBTが得られる。
上記補正ゲイン係数KDは、各ゲイン係数VGとACPGとST
RGとMODEGとを掛け合わせることにより得られる。上記
ゲイン係数VGは、車速をパラメータとするもので、マッ
プ82として記憶されている。ゲイン係数ACPGは、アクセ
ル開度をパラメータとするもので、マップ83として記憶
されている。ゲイン係数STRGは、ハンドル舵角をパラメ
ータとするもので、マップ84として記憶されている。ゲ
イン係数MODEGは、運転者にマニュアル選択されるもの
で、テーブル85に記憶されている。このテーブル85で
は、スポーツモードとノーマルモードとセーフティモー
ドとの三種類が設けられている。
−車両スピン抑止− 車両のスピンの抑止は、スリップ制御中の上述のブレ
ーキ制御の規制及びエンジン制御の変更によって行われ
る。
すなわち、スピン抑止手段108は、スピン検出手段107
により車両のスピンが検出され、且つ車輪速センサ66F
R,66FL,66RR,66RLからの検出信号によりスリップ制御中
であることが検出されると、上述のブレーキ制御部102
にスリップ目標値SBTの無限大への変更指令を出すこと
により、そのブレーキ制御を禁止する一方、エンジン制
御部101にサブスロットル開度TH・Sの低減指令を出す
ことにより、駆動輪の駆動力が減少するようにエンジン
制御を変更せしめるものである。このエンジン制御の変
更は、現時点のサブスロットル開度TH・Sを所定値以上
減少せしめることにより行われる。
この場合、スピン検出手段107は、車両のヨーレート
を検出するヨーレートセンサからの出力に基き、検出さ
れたヨーレートψが所定値ψ1以上のときに、車両のス
ピンが発生していることを検出する。また、検出された
車輪速に基き駆動輪のスリップ値Sが目標値SET以上の
ときスリップ制御中であると判定される。
第5図はスピン抑止制御のフローであり、データ(各
車輪速,ヨーレート)が入力され、検出されたヨーレー
トψが所定値ψ1以上であるか否か判定される(ステッ
プS1,S2)。そして、ψ≧ψ1のとき、ステップ値Sが
目標値SET以上か否か判定され、S≧SETのとき、ブレー
キ制御の規制及び駆動力の減少を行なわしめる(ステッ
プS3〜S5)。検出されたヨーレートψが所定値ψ1未満
のときは通常のスリップ制御が行なわれる。また、スリ
ップ値Sが目標値SET未満のときは、スピン抑止制御は
行なわれない。
従って、スリップ制御中に、車両にスピンが発生した
ときには、そのまま通常のブレーキ制御が行われると、
このスピン時には前輪と後輪との回転速度差が大とな
り、駆動輪に付与する制動力が大となるため、上記ブレ
ーキ制御によって上記スピンが助長される結果となる
が、上述の如く、ブレーキ制御が禁止されるため、車両
のスピンの収束を妨げることがない。また、上記スピン
発生時に、スリップ制御手段による制御に規制をかける
と共に、駆動輪に付与される駆動力が減ぜられるから、
上記スピンを収束する上で有利となる。
なお、上記実施例では、ブレーキ制御の規制にあたっ
て、制動力を零にするようにしたが、通常のスリップ制
御よりも制動力を弱くするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は実施例の構成を
示すブロック図、第2図はエンジン及びブレーキ系の構
成図、第3図はトラクション制御のタイムチャート図、
第4図はスリップ目標値を決定するための回路図、第5
図はスピン抑止制御のフロー図である。 100……スリップ制御手段 101……エンジン制御ブレーキ(駆動力制御手段) 102……ブレーキ制御部(制動力制御手段) 104……スリップ検出手段 105……制動力調節手段 106……駆動力調節手段 107……スピン検出手段 108……スピン抑止手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−237234(JP,A) 特開 昭64−30869(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右の前輪が従動輪とされ、左右の後輪が
    駆動輪とされていて、 上記駆動輪の路面に対するスリップ値を検出するスリッ
    プ検出手段と、 上記駆動輪に付与する制動力を調節する制動力調節手段
    と、 上記駆動輪に付与する駆動力を調節する駆動力調節手段
    と、 上記スリップ検出手段の出力を受け上記駆動輪のスリッ
    プ値が目標スリップ値以下となるように上記制動力調節
    手段を制御する制動力制御手段と、 上記スリップ検出手段の出力を受け上記駆動輪のスリッ
    プ値が目標スリップ値以下となるように上記駆動力調節
    手段を制御する駆動力制御手段とを備えた車両のトラク
    ションコントロール装置において、 車両のスピンを検出するスピン検出手段と、 上記駆動力制御手段による上記駆動力調節手段の制御中
    に、上記スピン検出手段により車両にスピンが発生して
    いることが検出されたときに、上記駆動力制御手段に上
    記駆動力調節手段の制御を継続させる一方、上記制動力
    制御手段による制動力調節手段の制御を禁止するスピン
    抑止手段とを備えていることを特徴とする車両のトラク
    ションコントロール装置。
  2. 【請求項2】スピン抑止手段は、駆動輪に付与される駆
    動力が減少するように上記駆動力制御手段による上記駆
    動力調節手段の制御を変更させるものである請求項
    (1)に記載の車両のトラクションコントロール装置。
  3. 【請求項3】スピン抑止手段は、目標スリップ値を増大
    変更することで制動力制御の禁止を行うものである請求
    項(1)に記載の車両のトラクションコントロール装
    置。
  4. 【請求項4】スピン検出手段は、車両のヨーレートが所
    定値以上のときに車両のスピンが発生していることを検
    出するものであり、スピン抑止手段は、車両のヨーレー
    トが所定値以上でかつ駆動輪のスリップ値が目標スリッ
    プ値以上のときに制動力制御の禁止を行うものである請
    求項(1)に記載の車両のトラクションコントロール装
    置。
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KR20190101314A (ko) * 2019-07-12 2019-08-30 주식회사 만도 차량 제어 장치 및 차량 제어 방법
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