JP2962333B2 - ブレーキ倍力装置 - Google Patents

ブレーキ倍力装置

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JP2962333B2
JP2962333B2 JP3053948A JP5394891A JP2962333B2 JP 2962333 B2 JP2962333 B2 JP 2962333B2 JP 3053948 A JP3053948 A JP 3053948A JP 5394891 A JP5394891 A JP 5394891A JP 2962333 B2 JP2962333 B2 JP 2962333B2
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pressure chamber
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constant pressure
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渡辺  誠
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JIDOSHA KIKI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ倍力装置に関
し、自動ブレーキ装置としての機能を備えたブレーキ倍
力装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動ブレーキ装置としての機能を
備えたブレーキ倍力装置は、特開昭60−25840号
公報によって知られている。この特開昭60−2584
0号公報に開示されたブレーキ倍力装置においては、シ
ェル内に区画したフロント室の変圧室とリヤ室の変圧室
とを導管からなる連通路を介して連通させるとともに、
その連通路に切換弁を設けている。そして、ブレーキ倍
力装置を自動ブレーキとして機能させる際には、上記切
換弁を切り換えて両変圧室の連通を阻止すると同時に、
フロント室の変圧室内に大気を導入するようにしてい
る。このようにフロント室の変圧室内に大気を導入する
ことによって、ブレーキペダルの踏み込みがなくてもブ
レーキ倍力装置を作動させることができる。なお、自動
ブレーキ装置としての機能を備えたブレーキ倍力装置と
しては、上記のほかに特開平2−225166号公報、
特開平1−127446号公報も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開昭
60−25840号公報のブレーキ倍力装置において
は、該ブレーキ倍力装置を自動ブレーキ装置として機能
させるために、フロント室の定圧室と負圧源とを常時連
通させる負圧導入管とは別に、上述のように両変圧室を
連通させる別の導管を設け、かつその導管に切換弁を取
り付けるようにしていた。そのためブレーキ倍力装置を
車両に組み付ける際に、上述した複数の導管の連結作業
を必要とするので組付け作業が煩雑になるという欠点が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
本発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイ
と、バルブボデイに連結したパワーピストンと、パワー
ピストンの背面に張設されてシェル内を定圧室と変圧室
とに区画するダイアフラムと、上記バルブボディに形成
されて上記定圧室と流体回路を切り換える弁機構とを連
通させ、該弁機構と変圧通路を介して上記定圧室を変圧
室に連通させる定圧通路とを備えたブレーキ倍力装置に
おいて、可撓性を有する導管の一端を上記定圧通路に連
結し、他端をシェルの外部に引き出し、上記シェルの外
部に位置する導管に該導管を負圧源あるいは大気に選択
的に連通させる切換弁を配設し、さらに、上記導管の内
方側の空間から上記導管の外方側に位置する定圧室内へ
の負圧の流通を許容し、かつ上記導管の内方側の空間か
ら上記導管の外方側に位置する定圧室内への大気の流通
を阻止する逆止弁を、上記定圧室内の導管に設けたもの
である。
【0005】
【作用】このような構成によれば、ブレーキ倍力装置と
負圧源を接続する導管は1つだけでよいので、複数の導
管を必要としていた従来のブレーキ倍力装置に比べて、
ブレーキ倍力装置を車両に組付ける際の組付け作業が簡
略化されるようになる。そして、組付け完了後に上記導
管内に負圧を導入している時には、該導管内に導入され
た負圧は逆止弁を介して定圧室内へも導入されるように
なり、その状態からブレーキペダルが踏み込まれるとブ
レーキ倍力装置が作動されるようになる。これに対し
て、切換弁を切り換えて導管内に大気を導入した際に
は、導管内に導入された大気は逆止弁によって定圧室内
への導入を阻止される。したがって、その際には、導管
内に導入された大気は弁機構と変圧通路とを介して変圧
室内に導入されるようになり、それによって、ブレーキ
ペダルが踏み込まれなくてもブレーキ倍力装置を作動さ
せることができる。
【0006】
【実施例】以下本発明をタンデムブレーキ倍力装置に適
用した実施例について説明すると、図1において、シェ
ル1は、概略カップ状に形成したフロントシェル2と、
該フロントシェル2の開口部を密封する概略皿状のリヤ
シェル3とから構成している。上記カップ状のフロント
シェル2は、フロント側に小径筒状部2Aを、リヤ側に
大径筒状部2Bを有し、かつ両者間を半径方向に伸びる
環状壁部2Cとしている。そして上記大径筒状部2Bの
開口部側に、より大径の筒状掛止部2Dを形成してい
る。上記フロントシェル2の内部には、概略カップ状に
形成したセンタープレート4を嵌合してあり、該センタ
ープレート4の端部壁面とフロントシェル2の端部壁面
との間にフロント室5を区画形成している。上記センタ
ープレート4は、上記フロントシェル2の大径筒状部2
B内に密嵌される筒状部4Aを備えており、フロントシ
ェル2の大径筒状部2Bに嵌合したこの筒状部4Aの右
端部は、上記フロントシェル2における大径筒状部2B
と筒状掛止部2Dとの間の段部端面よりも若干リヤ側に
位置している。その状態において、リヤシェル3の外周
部に半径方向を向けて形成したフランジ部3Aを上記フ
ロントシェル2の筒状掛止部2Dに嵌合すると同時に、
上記センタープレート4の筒状部4Aの右端部に当接さ
せている。そして、その状態のリヤシェル3を、上記筒
状掛止部2Dに形成した複数の係合爪2Eで係止するこ
とによって、上記フロントシェル2、センタープレート
4およびリヤシェル3を相互に一体に連結している。な
お、上述のように連結したリヤシェル3のフランジ部3
Aとそれに対向するフロントシェル2の段部端面との間
にはゴム製のOリング6を介在させてあり、それによっ
て、両部材間の気密を保持している。また、上述のよう
に連結したリヤシェル3の壁面と上記センタープレート
4の端部壁面との間でリヤ室7を形成するようにしてい
る。
【0007】上記センタープレート4およびリヤシェル
3の各中央軸部には、それぞれ貫通孔を穿設してあり、
それら各貫通孔内に段付筒状のバルブボデイ8を摺動自
在に貫通させ、かつシール部材9によって各貫通孔とバ
ルブボデイ8間の気密をそれぞれ保持している。そし
て、上記フロント室5およびリヤ室7のそれぞれにフロ
ントパワーピストン12およびリヤパワーピストン13
を配置するとともに、各パワーピストン12、13の内
周部を上記バルブボデイ8に連結し、さらに各パワーピ
ストン12、13のリヤ側面にフロントダイアフラム1
4およびリヤダイアフラム15をそれぞれ張設して各ダ
イアフラム14、15の内周部もバルブボデイ8に連結
している。他方、上記各ダイアフラム14、15の外周
ビード部14a、15aは、上述したフロントシェル
2、センタープレート4およびリヤシェル3によって挟
着している。すなわち、フロントダイアフラム14の外
周ビード部14aは、上記フロントシェル2の環状壁部
2Cと、センタープレート4の筒状部4Aの左端外周部
分に上記環状壁部2Cに対向させて形成した対向壁部4
Bとの間で軸方向に挟持してあり、それによってその部
分の気密を保持するとともに、フロント室5をフロント
側の定圧室Aとリヤ側の変圧室Bとに区画形成してい
る。このとき、上記対向壁部4Bの半径方向内方部分は
環状壁部2Cに向けて環状に突出させてあり、それによ
って、より確実に気密を保持できるようにしている。ま
たリヤダイアフラム15の外周ビード部15aは、リヤ
シェル3の外周部分に半径方向外方に向けて形成した環
状溝3B内に収容してあり、かつ該外周ビード部15a
を環状溝3Bの外周面とセンタープレート4の筒状部4
Aの内周面とによって半径方向に挟持し、それによって
その部分の気密を保持するとともに、リヤ室7内をフロ
ント側の定圧室Cとリヤ側の変圧室Dとに区画形成して
いる。また、上記バルブボデイ8内には従来周知の構成
からなる弁機構16を設けてあり、後述するベローズ3
8を設けない状態において、この弁機構16によって上
記2つの定圧室A、Cと2つの変圧室B、Dとの間の流
体回路を切り換えることができるようになっている。
【0008】上記弁機構16は、バルブボデイ8に形成
した環状の第1弁座17と、この環状の第1弁座17よ
りも内側で上記バルブボデイ8に摺動自在に設けた弁プ
ランジャ18の右端部に形成した環状の第2弁座19
と、さらに両弁座17、19に図1の右方からばね20
によって着座される弁体21とを備えている。上記第1
弁座17と弁体21とが接触する環状のシート部よりも
外周側の空間は、ベローズ38を設けない状態におい
て、バルブボデイ8に形成した軸方向の第1定圧通路2
4を介して上記定圧室Aに連通させている。定圧室Aは
一端をフロントシェル2に貫通させた負圧導入管25を
介して負圧源から負圧が導入されるようになっており、
また上記定圧室Aは、フロントシェル2の環状壁部2C
に設けた後述する第2定圧通路26を介して定圧室Cに
常時連通している。したがって、上記定圧室Aに負圧が
導入されている時には、第2定圧通路26を介して定圧
室Cにも負圧が導入されるようになっている。他方、上
記第1弁座17と弁体21とが接触する環状のシート部
よりも内周側で、第2弁座19と弁体21とが接触する
環状のシート部よりも外周側部分、すなわち内外の環状
シート部の中間部分の空間は、バルブボデイ8に形成し
た半径方向の変圧通路27を介して変圧室Dに連通さ
せ、さらに該変圧室Dをバルブボデイ8に形成した他の
軸方向の変圧通路28を介して変圧室Bに連通させてい
る。さらに、上記第2弁座19と弁体21とが接触する
内側の環状シート部よりも内周側の空間は、フィルタ2
9を介して大気に連通させている。また、上記バルブボ
デイ8に摺動自在に設けた弁プランジャ18の右端部
は、図示しないブレーキペダルに連動させた入力軸30
に連結してあり、その左端部は、プッシュロッド31の
基部に形成した凹部31aに収容したリアクションディ
スク32の右端面に対向させている。そして上記プッシ
ュロッド31の左端部は、フロントシェル2における軸
部の開口2aを介して図示しないマスターシリンダのピ
ストンに連動させている。上記開口2aとプッシュロッ
ド31との間は、シール部材33によって気密を保持し
ている。上記バルブボデイ8とフロントシェル2とにわ
たってはリターンスプリング34を弾装しているので、
上記バルブボデイ8は通常では図示非作動位置に保持さ
れている。この非作動状態では、弁体21は第2弁座1
9に着座しているが、第1弁座17と弁体21との間に
はわずかな間隙が維持されている。
【0009】然して、本実施例では、フロントシェル2
の内壁に添設した補強板37とバルブボディ8のフロン
ト側の端部外周とにわたってゴム製のベローズ38を取
り付けるとともに、フロントシェル2と補強板37を貫
通して該補強板37に一端を連結した上記負圧導入管2
5によって、ベローズ38の内部空間A’を負圧源に連
通させている。すなわち、肉厚にしたベローズ38のリ
ヤ側の端部は、フロントパワーピストン12の内周部に
形成した環状凹部12a内に圧接させた後、そのフロン
ト側からバルブボディ8の外周部に嵌装したリテーナ3
9によって、上記環状凹部12a内に係止してあり、そ
れによって、ベローズ38のリヤ側の端部と環状凹部1
2aとの間の気密を保持している。他方、ベローズ38
のフロント側の端部は、内方側にむけてU字形に折返し
て、その折返部分で第2のリテーナ40の外周縁を挟み
込んだ状態で補強板37の外周筒状部37aに嵌合する
ようにしている。それによって、補強板37の外周筒状
部37aとベローズ38のフロント側の端部との間の気
密を保持している。第2のリテーナ40の内周部はフロ
ントシェル2の軸部に嵌装してあり、ゴム製のOリング
41によってフロントシェル2の軸部と補強板37との
間の気密を保持している。また、上記負圧導入管25の
途中には、該負圧導入管25を大気と負圧源とに選択的
に連通させるソレノイドバルブ42を設けている。この
ソレノイドバルブ42は、図示しないコントローラによ
ってON-OFF制御されるようになっており、作動されてい
ない通常の状態では負圧導入管25を上記負圧源に連通
させている。したがって、そのときには負圧導入管25
を介してベローズ38の内部空間A’に負圧が導入され
ている。これに対して、コントローラによって所要時に
ソレノイドバルブ42が作動されると、負圧導入管25
を介してベローズ38の内部空間A’に大気が導入され
るようになっている。
【0010】さらに本実施例では、上述したベローズ3
8にゴム製の逆止弁43を設けてあり、該逆止弁43に
よってベローズ38の内部空間A’から定圧室Aにむけ
ての負圧の流通を許容し、かつベローズ38の内部空間
A’から定圧室Aにむけての大気の導入を阻止するよう
にしている。上記逆止弁43は概略じょうご形に形成し
てあり、その窄まった先端部をベローズ38の内部空間
A’に位置させる一方、他端となる拡径した外周部を上
記ベローズ38に穿設した貫通孔に気密を保持して嵌着
するようにしている。このようにしてベローズ38に取
り付けた逆止弁43は、自己の弾性によって通常ではそ
の先端部を完全に閉鎖するようになっている。したがっ
て、上記負圧導入管25を介してベローズ38の内部空
間A’に負圧が導入されているときには、ベローズ38
の内部空間A’に導入された負圧によって上記逆止弁4
3の先端部が拡開されるので、逆止弁43を介してベロ
ーズ38の内部空間A’から定圧室Aにむけて負圧が導
入されるようになる。また、その際には、第2定圧通路
26を介してリヤ室の定圧室Cにも負圧が導入される。
これとは逆に、コントローラによって所要時にソレノイ
ドバルブ42が作動されて、ベローズ38の内部空間
A’に大気が導入された際には、該ベローズ38の内部
空間A’に導入された大気圧と逆止弁43自体の弾性に
よって、該逆止弁43の先端部が閉鎖されるので、ベロ
ーズ38の内部空間A’と定圧室Aとの連通が阻止され
る。したがって、ベローズ38の内部空間A’に導入さ
れた大気は、第1定圧通路24と変圧通路27および変
圧通路28を介して両方の変圧室B,D内に導入され
る。このように、本実施例では、図1に示したタンデム
ブレーキ倍力装置の非作動状態から上記ソレノイドバル
ブ42を作動させることにより、入力軸30に連動する
図示しないブレーキペダルの踏み込みがなくてもタンデ
ムブレーキ倍力装置を作動させることができる。さらに
本実施例では、両定圧室A,Cを連通させる上記第2定
圧通路26を次のように構成している。すなわち、第2
定圧通路26は、上記フロントシェル2の環状壁部2C
とセンタープレート4の対向壁部4Bとによるフロント
ダイアフラム14の外周部ビード部14aの挟持部分よ
りも半径方向外方位置において、フロントシェル2の大
径筒状部2Bの内周面と外周部ビード部14aの外周面
との間に形成した第1通路44を備えており、該第1通
路44の軸方向リヤ側の端部を、上記挟持部分よりも半
径方向外方位置においてセンタープレート4に穿設した
貫通孔4Cを介してリヤ室の定圧室Cに連通させてい
る。他方、上記第1通路44の軸方向フロント側の端部
は、上記フロントシェル2の小径筒状部2Aの一部と環
状壁部2Cの一部とを半径方向外方に膨出させて形成し
た膨出部2F内の第2通路45を介して、フロント室の
定圧室Aに連通させている。したがって、本実施例で
は、第2定圧通路26を介して両定圧室A,Cが直接に
連通しており、フロント室の定圧室Aに負圧が導入され
ている時にはリヤ室の定圧室C内にも負圧が導入されて
いる。
【0011】以上のように、本実施例においては、上記
ベローズ38に逆止弁43を設けているので、負圧源と
タンデムブレーキ倍力装置とを連結するための導管は、
上記負圧導入管25を1つ設けるだけでよい。したがっ
て、上述のように構成したタンデムブレーキ倍力装置を
車両に組付ける際には、上記単一の負圧導入管25を負
圧源に接続するだけでよいので、複数の導管を備えてい
た従来に比較して組付け作業が簡略なものとなる。すな
わち、上記ベローズ38を配設するだけで該ベローズ3
8に上記逆止弁43を設けない構成とした場合には、上
記負圧導入管25とは別に上記定圧室Aと負圧源とを直
接連通させるための負圧導入管がもう1つ必要になり、
結果的に2つの負圧導入管を設けなればならない。その
ように2つの負圧導入管を必要とする構成の場合には、
タンデムブレーキ倍力装置を車両に組み付ける際に作業
が煩雑になるものである。さらに、以上のようにして車
両に組み付けたタンデムブレーキ倍力装置は、通常では
図1に示すようにソレノイドバルブ42は作動されてい
ないので、負圧導入管25を介してベローズ38の内部
空間A’内に負圧が導入されており、したがって、上記
逆止弁43の先端は拡開されているので、すべての室
A,B,C,D、A’内に負圧が導入されている。この
非作動状態から図示しないブレーキペダルが踏み込まれ
ると入力軸30が前進(左行)され、それに伴って上記
弁機構16によって流体回路が切り換えられて両変圧室
B,D内に大気が導入される。これによって、従来周知
のタンデムブレーキ倍力装置と同様に、プッシュロッド
31から所定のサーボ比の出力を得ることができる。上
記通常のブレーキ作動時に対して、タンデムブレーキ倍
力装置を自動ブレーキ装置として機能させる場合には、
図1に示す入力軸30が前進されない非作動状態からコ
ントローラによってソレノイドバルブ42を作動させれ
ばよい。これによって、ベローズ38の内部空間A’に
大気が導入されるようになるが、該ベローズ38の内部
空間A’に導入された大気は、上記逆止弁43によって
定圧室Aへの導入を阻止されるので、第1定圧通路24
とそれに連通した状態の変圧通路27および変圧通路2
8を介して両方の変圧室B、D内に導入される。これに
よって、両定圧室A,Cと両変圧室B、Dとの間に圧力
差が生じるので、ブレーキペダルが踏み込まれないにも
拘らずプッシュロッド31から所定の出力を得ることが
できる。
【0012】そして、本実施例では、このようにタンデ
ムブレーキ倍力装置を自動ブレーキ装置として機能させ
る際には、両方の変圧室B、D内に大気を導入すること
ができる。そのため、本実施例によれば、一方の変圧室
だけに大気を導入させて自動ブレーキ装置として機能さ
せていた従来装置に比較して、自動ブレーキ装置として
タンデムブレーキ倍力装置を作動させた際の該タンデム
ブレーキ倍力装置の出力を増大させることができる。さ
らに、本実施例では、第2定圧通路26をバルブボディ
8に設ける代わりにフロントダイアフラム14の外周ビ
ード部14aの外方側に設けているので、バルブボディ
8に穿設した軸方向孔とそれから連続してバルブボディ
8の外周面に開口する半径方向孔とから上記第2定圧通
路26を構成していた従来の装置と比較すると、本実施
例によればバルブボディ8の強度を高めることができ
る。また、第2定圧通路26を上述のように構成するこ
とで、タンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキとして
機能させた際に、従来に比較して、より一層出力を増大
させることができる。つまり、第2定圧通路26を構成
するための軸方向孔および半径方向孔をバルブボディ8
に設ける必要がないので、そのような従来のバルブボデ
ィ8に比較して、該バルブボディ8の半径方向寸法を小
さくすることができる。それにより、バルブボディ8に
連結する両ダイアフラム14、15の有効面積を増大さ
せることができる。したがって、この意味からも、タン
デムブレーキ倍力装置を自動ブレーキとして機能させた
際には、従来に比較して出力を増大させることができ
る。
【0013】次に、図2は、上記逆止弁43の第2実施
例を示したものであり、この第2実施例の逆止弁143
では、フロントパワーピストン112の環状凹部112
aに当接する上記ベローズ138のリヤ側端部の表面
に、環状凹部112aの半径方向に添って複数の直線状
の切欠き138aを形成している。また、上記切欠き1
38aよりも半径方向内方側に位置したベローズ138
の内周縁138bはリップ状に形成してあり、その内周
縁138bの先端部を上記環状凹部112aの内周縁と
なる筒状部分に密着させるようにしている。また、上記
ベローズ138のリヤ側端部を凹部112aに係止した
リテーナ139の内周縁にも複数の切欠き139aを形
成してあり、該切欠き139aを介してリテーナ139
の前後の空間を連通させている。このような第2実施例
の逆止弁143によれば、ベローズ138の内部空間
A’に大気が導入された際には、図2に示すように上記
ベローズ138におけるリップ状の内周縁138bがフ
ロントパワーピストン112の環状凹部112aの内周
縁に圧接するので、定圧室Aへの大気の導入が阻止され
る。これに対して、ベローズ138の内部空間A’に負
圧が導入された際には、図3に示すように、上記ベロー
ズ138の内周縁138bがフロントパワーピストン1
12の凹部112aの内周縁から離隔するので、ベロー
ズ138の内部空間A’に導入された負圧は、ベローズ
138の切欠き138aを介して定圧室Aに導入され
る。このような第2実施例の逆止弁143であっても、
上記第1実施例の逆止弁43と同様の作用効果を得るこ
とができる。なお、この第2実施例においては、上記第
1実施例と対応する各部材に100を加算した部材番号
を付している。さらに、上記第1実施例では、第2定圧
通路26を上述のように構成しているが、そのような構
成の代わりに両定圧室A,Cを導管によって直接連通さ
せて、その導管の内部空間を第2定圧通路26としても
良い。また、上述した各実施例は本発明をタンデムブレ
ーキ倍力装置に適用した実施例について説明したが、シ
ングルタイプのブレーキ倍力装置にも適用することがで
きる。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自動ブ
レーキ装置としての機能を備えたブレーキ倍力装置を車
両に組み付ける際に、従来に比較して組付け作業を簡略
化することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1の要部の第2実施例を示す断面図
【図3】図2の異なる状態を示す断面図
【符号の説明】
8 バルブボディ 25 負圧導入管 38 ベローズ 42 ソレノイドバルブ 43 逆止弁 138 ベローズ 143 逆止弁 A,C 定圧室 A’ ベローズ38,138の内部空間 B,D 変圧室

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェル内に摺動自在に設けたバルブボデ
    イと、バルブボデイに連結したパワーピストンと、パワ
    ーピストンの背面に張設されてシェル内を定圧室と変圧
    室とに区画するダイアフラムと、上記バルブボディに形
    成されて上記定圧室と流体回路を切り換える弁機構とを
    連通させ、該弁機構と変圧通路を介して上記定圧室を変
    圧室に連通させる定圧通路とを備えたブレーキ倍力装置
    において、 可撓性を有する導管の一端を上記定圧通路に連結し、他
    端をシェルの外部に引き出し、上記シェルの外部に位置
    する導管に該導管を負圧源あるいは大気に選択的に連通
    させる切換弁を配設し、 さらに、上記導管の内方側の空間から上記導管の外方側
    に位置する定圧室内への負圧の流通を許容し、かつ上記
    導管の内方側の空間から上記導管の外方側に位置する定
    圧室内への大気の流通を阻止する逆止弁を、上記定圧室
    内の導管に設けたことを特徴とするブレーキ倍力装置。
  2. 【請求項2】 上記定圧室内に位置する導管は、軸方向
    に伸縮可能なベローズからなり、このベローズのフロン
    ト側の端部をシェルの壁面に連結するとともに、ベロー
    ズのリヤ側の端部を上記定圧通路に連結し、 さらに、上記逆止弁は、上記ベローズに設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ倍力装置。
  3. 【請求項3】 上記逆止弁は、上記ベローズの軸方向所
    定位置に取り付けられて先端部がベローズ内に突出する
    円錐状の弾性体からなることを特徴とする請求項2に記
    載のブレーキ倍力装置。
  4. 【請求項4】 上記パワーピストンの内周部に上記バル
    ブボディの外周部に嵌着される筒状部分を形成するとと
    もに、上記ベローズのリヤ側の端部を上記パワーピスト
    ンの筒状部分に連結させ、上記逆止弁を上記パワーピス
    トンの筒状部分と上記ベローズのリヤ側の端部との連結
    部分に設けたことを特徴とする請求項2に記載のブレー
    キ倍力装置。
  5. 【請求項5】 上記ベローズのリヤ側の端部の内周部に
    リップ部を形成し、該リップ部と上記パワーピストンの
    筒状部分とで上記逆止弁を構成したことを特 徴とする請
    求項4に記載のブレーキ倍力装置。
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