JP2960980B2 - 電子顕微鏡の試料移動装置 - Google Patents

電子顕微鏡の試料移動装置

Info

Publication number
JP2960980B2
JP2960980B2 JP3089258A JP8925891A JP2960980B2 JP 2960980 B2 JP2960980 B2 JP 2960980B2 JP 3089258 A JP3089258 A JP 3089258A JP 8925891 A JP8925891 A JP 8925891A JP 2960980 B2 JP2960980 B2 JP 2960980B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample holder
sample
holding cylinder
roller
holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3089258A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06111746A (ja
Inventor
伸介 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOPUKON KK
Original Assignee
TOPUKON KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOPUKON KK filed Critical TOPUKON KK
Priority to JP3089258A priority Critical patent/JP2960980B2/ja
Publication of JPH06111746A publication Critical patent/JPH06111746A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2960980B2 publication Critical patent/JP2960980B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子顕微鏡の試料ホ
ールダ軸を回転方向に転動して、試料を傾斜させる試料
移動装置であって、試料ホールダ軸を回転させても、試
料の観察目標点が電子線軸からずれないようにする機構
(ユーセントリック)を改良した電子顕微鏡の試料移動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子顕微鏡においては、図3に示すよう
に、電子線経路を形成する鏡筒1が設けられているが、
鏡筒1の電子線軸C上に試料台2が設置されており、試
料台2を支持する試料ホールダ3が設けられ、試料ホー
ルダ3は電子線軸Cに直交する方向に延びる円筒形を形
成しており、試料ホールダ3の外周部には保持筒4が設
けられ、試料ホールダ3は保持筒4の内部で軸方向に摺
動可能であり、また保持筒5は試料ホールダ3の試料台
2に近い部分は球体部5を形成している。
【0003】そして試料ホールダ3は球体部5の部分
で、傾斜体6に対して電子線軸Cに直交する平面内で回
動可能になっており、さらに保持筒4は試料ホールダ3
を内部に保持した状態でその軸Aを中心として回転し、
これによって試料ホールダ3の先端部に置かれている試
料台2を、電子線軸Cに対して傾斜させることができる
ようになっている。なお試料ホールダ3と保持筒4との
間及び球体部5と鏡筒2との間には、真空シール5aが
装着されている。
【0004】試料台2を支持する試料ホールダ3を、保
持筒4の中で軸Aの方向に移動させるには、図の左方の
駆動部材7を動かし、連結部材8を介して移動させるよ
うにするが、試料ホールダ3と保持筒4の間の摺動摩擦
力を、極力軽減させる必要があるため、図4に示すよう
に、保持筒4の内部に支持ローラ10及び押圧ローラ1
1を装着させる。支持ローラ10は保持筒4の下方に、
垂直上方から120°の角度で、ローラの円筒面が試料
ホールダ3の外周面に接するように、それぞれ左右に配
置されており、一方図5に示すように、軸受部材12に
支持された押圧ローラ11が試料ホールダ3を押圧して
おり、押圧ローラ12を支持する軸受部材12は、保持
筒4に取付けられたばね13により、上方から垂直に下
方に向って押圧され、試料ホールダ3を一定の位置に保
持している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで試料を観察す
るときには、試料台2を電子線軸Cに対して傾斜させる
必要があるが、そのために試料ホールダ3を内部に保持
したまま、保持筒4をその軸の回りに回転させることに
なる。このとき保持筒4内で試料ホールダ3を保持して
いる支持ローラ10は、図6及び図7に示すように、支
持ローラ10のスピンドル10aにより、保持筒4内の
支持軸受14によって支持されているが、支持ローラ1
0とこれを支持する支持軸受14との間にガタが発生
し、そのため試料台2の上の試料9が電子線軸Cからず
れるという問題がある。
【0006】このガタは増幅率が拡大すればさらに大き
くなるので、電子顕微鏡の性能を左右するものとなる。
特に保持筒4の回転を、時計回りから反時計回りという
ように反転させる場合は、試料ホールダ3と保持筒4と
の間にねじれが起きて、試料9の位置が電子線軸Cから
大きくずれてしまうという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するための手段として、その構成を、電子顕微鏡の
鏡筒の電子線軸に略直交する軸を軸線とする試料ホール
ダの外周部に、回転可能に取付けられた保持筒と、該試
料ホールダを前記軸線方向に摺動可能に保持するため該
保持筒に設けられた支持部とを有する電子顕微鏡の試料
移動装置において、前記支持部に円錐形ローラを装着し
たものである。
【0008】
【作用】試料ホールダを摺動可能に保持するための支持
部に円錐形ローラを装着したので、保持筒に対して試料
ホールダを上から押圧している力は、前記円錐ローラに
加えられ、該円錐ローラを横方向から押圧することにな
り、その分力が該円錐ローラのスラストとなるので、試
料ホールダと保持筒との間にガタが生じても、円錐ロー
ラが円錐のより太い直径の部分で当接するように、円錐
の軸方向に移動することになり、そのガタが埋められて
しまうとこになる。よって円錐ローラを使用する限りに
おいてガタが消滅してしまい、試料ホールダは常にガタ
のない状態で保持筒に保持される。
【0009】
【実施例】電子顕微鏡の鏡筒1、電子線軸C、試料台
2、試料ホールダ3、保持筒4、球体部5等について
は、図3のものと同様であり、また試料ホールダ3は電
子線経路を形成する鏡筒1の電子線軸Cに直交する軸を
軸線としており、その外周部には保持筒4が設けられ
る。この他試料台2を支持する試料ホールダ3を、保持
筒4の中で軸Aの方向に移動させるには、図の左方の駆
動部材7を動かし、連結部材8を介して移動させるよう
にする点なども従来技術と同様である。よって図3をそ
のまゝ用いることとし、同一部材は同一符号を以て示
す。
【0010】こゝで試料ホールダ3と保持筒4の断面
は、図1に示すように、円筒状の試料ホールダ3の外周
部の保持筒4の内部には、保持筒4の試料ホールダ保持
面下方の試料ホールダ3を軸線Aの方向に摺動可能に支
持する支持部Sに、従来技術の円筒形支持ローラ10の
代わりに、試料ホールダ3の保持面下方の左右対称の位
置に、円錐形支持ローラ15を装着する。
【0011】この支持ローラ15は支持部Sにおいて、
保持筒4の垂直上方から120°の角度の点を接触点と
して、支持ローラ15の円筒面16が試料ホールダ3の
外周面に接するように配置されている。そして従来技術
と同様に、軸受部材12に支持された押圧ローラ11
は、試料ホールダ3を保持筒4に取付けられたばね13
により、上方から垂直に下方に向かって押圧して、試料
ホールダ3を一定の位置に保持している。
【0012】試料ホールダ3には図2に示すように、円
筒形の押圧ローラ11によって、Pなる力で押圧され、
その押圧力Pは2つの円錐形支持ローラ15に分散し、
1となって支持ローラ15の円錐面16に垂直に加え
られる。この押圧力P1 は支持ローラ15を横方向から
押圧することになり、円錐面16を押圧する力P1 の分
力が、支持ローラ15を横方向に押す力P2 及び軸方向
に押す力P3 となる。こゝで円錐形支持ローラ15の円
錐角をθとすれば、 P2 =P1 cos θ P3 =P1 sin θ である。
【0013】こうして支持ローラ15を軸方向に押す力
(スラスト)P3 が発生することにより、円錐形支持ロ
ーラ15は常時軸方向に押圧されているので、試料ホー
ルダ3と保持筒4との間にガタが生じても、円錐形支持
ローラ15が円錐のより太い直径の部分で当接するよう
に、軸方向に移動することになり、そのガタが埋められ
てしまうとこになる。
【0014】そして左右に設けられている円錐形支持ロ
ーラ15は、図2に示すように円錐形の方向が、図2の
試料ホールダ3の断面の、中心線に対して対称になるよ
うな向きに配設されており、軸方向に押す力P3 は互い
に打ち消し合うことになる。よって支持ローラとして円
錐形支持ローラ15を使用する限りにおいてガタが消滅
し、しかもスラストは打ち消し合うので、試料ホールダ
3は常にガタのない状態で保持筒4に保持される。
【0015】なお上記の実施例では円錐ローラ15は、
円錐の頂点が下方にあるものについて述べたが、円錐の
方向を反対にして、円錐の頂点が上方にあるものでも、
中心線に対して対称になるような向きに配設されていれ
ば、同様な効果を有するものとなる。また円錐ローラ1
5の位置は、必ずしも保持筒4の垂直上方からそれぞれ
120°の角度の点を接触点として、ローラの円錐面が
試料ホールダ3の外周面に接するように配置されない
で、適宜の角度となっているものでもよい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、電子顕微鏡等の試料移動装置において、試料ホール
ダを軸線方向に摺動可能に支持する支持部に、円錐形ロ
ーラを装着したので、保持筒及び試料ホールダを傾斜さ
せた場合においても、電子線軸に対する目標試料位置の
ガタを除去することができ、像の逃げを極めて小さく抑
えることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示し、試料ホールダと
保持筒の、円錐形支持ローラ及び押圧ローラの部分で切
断した断面図である。
【図2】図1と同一部分において、円錐ローラにかかる
力の詳細を示す断面図である。
【図3】電子顕微鏡の試料ホールダの部分における鏡筒
の横断面図で、従来技術と本願発明の両方に共通する図
である。
【図4】従来技術における試料ホールダと保持筒を、支
持ローラ及び押圧ローラの部分で切断した断面図であ
る。
【図5】試料ホールダと保持筒の、押圧ローラの部分を
示す斜視図で、従来技術と本願発明の両方に共通する図
である。
【図6】従来技術における試料ホールダと保持筒に配置
された支持ローラの装着状態を示す断面図である。
【図7】従来技術における試料ホールダと保持筒に配置
された支持ローラのスピンドルとローラの部分の斜視図
である。
【符号の説明】
C 電子線軸 A 電子線軸に直交する軸線 1 鏡筒 3 試料ホールダ 4 保持筒 15 円錐形ローラ S 保持筒の支持部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子顕微鏡の鏡筒の電子線軸に略直交す
    る軸を軸線とする試料ホールダの外周部に、回転可能に
    取付けられた保持筒と、該試料ホールダを前記軸線方向
    に摺動可能に保持するため該保持筒に設けられた支持部
    とを有する電子顕微鏡の試料移動装置において、前記支
    持部に円錐形ローラを装着したことを特徴とする電子顕
    微鏡の試料移動装置。
JP3089258A 1991-03-29 1991-03-29 電子顕微鏡の試料移動装置 Expired - Fee Related JP2960980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3089258A JP2960980B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 電子顕微鏡の試料移動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3089258A JP2960980B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 電子顕微鏡の試料移動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06111746A JPH06111746A (ja) 1994-04-22
JP2960980B2 true JP2960980B2 (ja) 1999-10-12

Family

ID=13965737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3089258A Expired - Fee Related JP2960980B2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 電子顕微鏡の試料移動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2960980B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06111746A (ja) 1994-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3084049B2 (ja) 回転シェービングカッタ
JP2019527464A (ja) 回転クランプ装置
JPH0574398A (ja) 荷電粒子ビーム装置用標本ホルダー
JP2960980B2 (ja) 電子顕微鏡の試料移動装置
JPH06206188A (ja) クランプ装置、特に煉瓦のスタックのためのクランプ装置
JPS6244942A (ja) 回転傾斜試料ホルダ
JPS5948509B2 (ja) 電子顕微鏡等の試料傾斜装置
JP2012072880A (ja) 軸受装置、複列軸受装置及びその回転シャフト位置調整方法
JPH045659A (ja) フォトマスク基板支持装置
JP2903201B2 (ja) 球体回転用試料ホルダー
JPH037882Y2 (ja)
JPH06215717A (ja) 試料ホルダ保持機構
JPS6244452Y2 (ja)
JP3699758B2 (ja) ターレットおよび位置調整機構および顕微鏡
JPS6114129Y2 (ja)
JP2001153129A (ja) 自在継手
JPS61200657A (ja) 電子顕微鏡等の試料微動装置
JPS5849568Y2 (ja) 電子顕微鏡等における試料装置
JP6910731B2 (ja) ギア歯面検査装置
JPS63129524A (ja) 光ピツクアツプ装置
JPS62136742A (ja) 電子顕微鏡等の絞り装置
JP2001270692A (ja) スピンドル駆動装置の半径方向のねじ山付きスピンドルストッパを補償するための装置
JP2024050309A (ja) レンズ装置
JP2004319236A (ja) 荷電粒子線観察・加工装置
JP4526748B2 (ja) 原盤露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100730

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees